JPH11170583A - カラープリンタおよびその駆動方式 - Google Patents

カラープリンタおよびその駆動方式

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JPH11170583A
JPH11170583A JP34133597A JP34133597A JPH11170583A JP H11170583 A JPH11170583 A JP H11170583A JP 34133597 A JP34133597 A JP 34133597A JP 34133597 A JP34133597 A JP 34133597A JP H11170583 A JPH11170583 A JP H11170583A
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JP
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recording
ink ribbon
ink
recording head
holding member
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JP34133597A
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English (en)
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Fumio Matsui
文雄 松井
Toshiyuki Miyadera
敏之 宮寺
Naoki Yoshida
直樹 吉田
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成処理に費やす時間を短縮できるとと
もに、インクリボンの無駄な消費を防止しながら不良画
像の発生も防止できるカラープリンターおよびその駆動
方式を提供する。 【解決手段】 それぞれ色の異なるインクシートが巻回
された複数組のインクリボンを回転可能に保持する保持
部材3A1を含み、所望のインクリボンを選択して記録
位置に位置づけるべく該保持部材3A1を回動するイン
クリボン選択機構3Aと、単一の記録ヘッド12と、記
録紙Sを搬送する記録紙搬送機構34と、前記記録ヘッ
ド12を記録可能位置L1と退避位置L3との間で搬送
する記録ヘッド移動機構3Bとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラープリンタお
よびその駆動方式に関し、さらに詳しくは熱転写方式を
用いるカラープリンタおよびその駆動方式に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンの急激な普及に伴い、様
々なカラープリンタが市場に普及している。カラープリ
ンタは、3原色と補色関係の色を用いて原稿あるいは画
像情報に応じた色彩および階調性を得るようにしてい
る。カラープリンタの可視像処理方式の一つとして、サ
ーマルヘッドとインクリボンとを組み合わせた熱転写方
式がある。熱転写方式としては、色分解された3原色と
補色関係にあるイエロー(Y)、マゼンダ(M)および
シアン(C)の各色のインク層が表面に担持されている
インクリボンを準備し、選択された色のインク層を普通
紙などの記録紙に当接させ、サーマルヘッドによって加
熱および加圧することによりインクを記録紙に転移させ
て着色する方式が一般に知られている。カラープリンタ
では、各色のインク層を記録媒体に対して選択的に対向
させ、選択された色のインクを重畳することにより必要
な色彩の画像を得るようになっている。
【0003】従来、熱転写方式によるカラープリンタの
構成の一つとして、インクリボンの展張方向に沿って各
補色のインク層を順列させ、選択された色のインク層を
サーマルヘッドに対向させる構成がある(例えば、特開
平ー148949号公報)。上記公報には、記録紙をド
ラムに密着させ、この記録紙に対して選択された色のイ
ンク層を対向させると共にそのインク層をサーマルヘッ
ドによって記録紙側に加圧しながら加熱することでイン
クを記録紙に転移させ、この工程が選択された色毎に繰
り返される構成が示されている。
【0004】また、インクリボンの構成として、図9に
示すように、インクリボンの展張方向に沿ってイエロー
(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)および色修正に
よる再現性向上およびモノクローム画像を対象とするブ
ラック(B)の各インク層を等分して設けた構成があ
る。このようなインクリボンにおいては、各色のインク
層の長さが記録紙の長さ以上に設定されており、1枚の
記録紙に対する使用範囲はいずれのインク層においても
同じ長さとされる(図9中、数字1,2,3は記録紙の
1枚分に対応して使用される長さ領域を示している)。
上記構成のインクリボンを用いて記録紙に着色画像、特
にフルカラー画像を形成する場合には、例えば、まずイ
ンクリボン内でのイエローインク層の領域を記録紙に対
向させ、サーマルヘッドによってインクリボンを記録紙
に向け加圧するとともにインク層の必要箇所を加熱する
ことによりインク層のインクを記録紙に転写する。次に
サーマルヘッドを後退させるとともに、インクリボン内
でのマゼンダインク層を記録紙に対向させて上記イエロ
ーインク層の場合と同様にマゼンダインクを記録紙に転
写する。さらに、シアンインクの転写に際しても同様な
処理が行われ、各色のインクを重畳転写することでフル
カラー画像が形成される。なお、記録紙上に形成される
フルカラー像を得るには、各色のインクの転写位置を一
致させる必要がある。このため、記録紙は予め決められ
たホームポジションから繰り出されると共にインク層が
切り換えられる際にはそのホームポジションに復帰する
ことができ、これによって各色のインク層同士の位置合
わせを行うレジスト機能が得られるようにしてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成のカ
ラープリンタには次のような問題がある。同一リボン中
に各色のインク層を設けた場合には、インク層の切り換
えに要する時間が長大化する。特に、使用されたインク
層を除いて未使用インク層の領域を検索することが必要
となる場合には、色同士の識別だけでなく、領域判別を
行う関係上、切り換え動作に費やされる時間が長く要る
ことになる。このため、フルカラー画像を得ようとした
場合の待ち時間が長くなることは否めない。しかも、例
えば、文字画像のように、インクリボンのうちで他のイ
ンク層を使用しないモノクローム色のみが用いられるだ
けの場合には、次ぎにフルカラー画像の形成に移行する
際、使用されなかった色のインク層も使用されたモノク
ローム色のインク層とともに順送りされて次の画像形成
に備えられてしまうので、インクリボン全体でインク層
が均等に消費されないことになり、インクリボンが無駄
に消費されてしまうことがある。
【0006】本発明の目的は、上記従来のカラープリン
タにおける問題に鑑み、画像形成処理に費やす時間を短
縮できるとともに、インクリボンの無駄な消費を防止し
ながら不良画像の発生も防止できるカラープリンターお
よびその駆動方式を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、それぞれ色の異なるインク
シートが巻回された複数組のインクリボンを回転可能に
保持する保持部材を含み、所望のインクリボンを選択し
て記録位置に位置づけるべく該保持部材を回動するイン
クリボン選択機構と、単一の記録ヘッドと、記録紙を搬
送する記録紙搬送機構と、前記記録ヘッドを記録可能位
置と退避位置との間で搬送する記録ヘッド移動機構とを
備えてなることを特徴としている。
【0008】請求項2記載の発明は、前記インクリボン
選択機構が所望のインクシートを選択すべく回動する際
には、前記記録ヘッドは前記退避位置に位置付けられる
ことを特徴としている。
【0009】請求項3記載の発明は、前記保持部材は内
部空間を有する略円環状であって、前記記録ヘッド移動
機構は、前記保持部材の前記内部空間に配設されている
ことを特徴としている。
【0010】請求項4記載の発明は、記録ヘッドの前記
退避位置は、前記保持部材の略回動中心とされているこ
とを特徴としている。
【0011】請求項5記載の発明は、保持部材は、その
内周縁に複数のガイドプーリが当接することで回動可能
に支持されるとともに、その外周縁には駆動ギヤと噛合
するラックが形成されていることを特徴としている。
【0012】請求項6記載の発明は、記録ヘッドは記録
ヘッド筐体に対して揺動可能に付勢されて保持されると
ともに、前記記録ヘッド移動機構は前記記録ヘッド筐体
を移動させるものであることを特徴としている。
【0013】請求項7記載の発明は、保持部材には、保
持される前記インクリボンと同軸上に配設され且つ前記
インクリボンと一体となって回転可能な巻取ギヤが設け
られ、リボン巻取機構はモータにより駆動される駆動ギ
ヤを含むとともに、前記駆動ギヤは前記記録位置に位置
付けられたインクリボンの前記巻取ギヤと噛合可能な位
置に配設されていることを特徴としている。
【0014】請求項8記載の発明は、保持部材には、Y
(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、B(ブ
ラック)のインクシートが巻回された4組の前記インク
リボンが保持されるとともに、記録待機状態においては
B(ブラック)が巻回される前記インクリボンが前記記
録位置に位置付けられていることを特徴としている。
【0015】請求項9記載の発明は、記録待機状態にお
いて前記記録ヘッドは前記退避位置に位置付けされるこ
とを特徴としている。
【0016】請求項10記載の発明は、それぞれ色の異
なるインクシートが巻回された複数組のインクリボンを
回転可能に保持する保持部材を含み、所望のインクリボ
ンを選択して記録位置に位置づけるべく該保持部材を回
動するインクリボン選択機構と、単一の記録ヘッドと、
記録紙を搬送する記録紙搬送機構と、前記記録ヘッドを
記録可能位置と退避位置との間で搬送する記録ヘッド移
動機構とを備えてなるカラープリンタにおいて、前記保
持部材には、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シ
アン)、B(ブラック)のインクシートが巻回された4
組の前記インクリボンが保持されるとともに、記録待機
状態においては、B(ブラック)が巻回される前記イン
クリボンが前記記録位置に位置付けられ、前記記録待機
状態において、モノクロ記録の指令があった場合は、前
記記録ヘッドを記録位置に移動させ、フルカラー記録の
指令があった場合は、前記インクリボン選択機構を駆動
してY(イエロー)が巻回される前記インクリボンを前
記記録位置に位置付けた後、前記記録ヘッドを記録位置
に移動させることを特徴としている。
【0017】請求項11記載の発明は、Y(イエロ
ー)、M(マゼンダ)、C(シアン)およびB(ブラッ
ク)は熱昇華記録およびまたは熱溶融記録により記録さ
れることを特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1記載の発明では、複数組のインクリボ
ンが回転可能に設けられ、しかも記録ヘッドが記録可能
な位置と退避位置とに移動することができるので、所望
のインクリボンを選択して記録紙に対向させるだけで記
録ヘッドによるインクの転写が行える。これにより、単
一のインクリボンの場合のように、インク層領域を検索
する必要がなくなり、転写開始までの時間が短縮でき
る。しかも、記録ヘッドは記録位置と退避位置とに移動
できるので、記録紙やインクリボンが移動する際にそれ
らと接触しないようにすることができる。このため、記
録紙やインクリボンとの間での摺擦抵抗が生じないの
で、記録ヘッドの切り換え駆動力の軽減および記録紙で
の地汚れの発生を防止できる。
【0019】請求項2乃至4記載の発明では、記録ヘッ
ドが保持部材内の空間に設置され、その内部において退
避位置に位置付けできるので、記録紙とインクリボンと
の加圧接触を解除してインクが記録紙に転移して地肌汚
れとなるのを防止でき、退避のための特別なスペースを
必要としないで済ませることができる。
【0020】請求項5記載の発明では、インクリボンを
保持する部材は回転可能であるのでインクリボンの選択
に必要とされるスペースを各インクリボンのいずれが選
択されても同じスペースとすることができる。
【0021】請求項6記載の発明では、記録ヘッドを揺
動可能に付勢することでプラテンロールの外径変動ある
いは紙の厚さムラがある場合でもインクリボンおよび記
録紙に対する密着性を向上させて伝熱効率および転写効
率を良好なものとすることができる。
【0022】請求項7記載の発明では、インクリボンと
同軸上でインクリボンと一体の巻取ギヤを設け、この巻
取ギヤが記録位置にて駆動ギヤと噛合可能な位置関係に
あるので、各インクリボンの駆動源を共通に用いること
ができる。
【0023】請求項8および9記載の発明では、使用頻
度が高いモノクローム画像形成用のインクリボンを初期
選択インクとして用いることができるので、モノクロー
ム画像形成時には、各色の順送り選択を行うことなく即
座に記録を開始することができる。
【0024】請求項10および11記載の発明では、モ
ノクローム画像形成時での即応性とともに、フルカラー
画像形成時には、記録ヘッドからの加熱温度が高くなる
熱昇華型のインクに次いで溶融型のインクを用いること
により、記録紙に定着されたインクの剥離を防止するこ
とができる。
【0025】
【実施例】以下、図示実施例により本発明の詳細を説明
する。図1は、本発明実施例によるカラープリンタの要
部構成を示す模式図であり、同図においてカラープリン
タ1は、給紙部2および転写部3を主要部として備えて
いる。
【0026】給紙部2は、給紙トレイ2Aに積載収容さ
れている記録紙Sを転写部3に向け給送する箇所であ
り、積載収容されている記録紙の一枚に接離可能な繰り
出しローラ(図示されず)と、正逆回転可能な給紙駆動
ローラ2Bと給紙ローラ2Cとを備えている。給紙駆動
ローラ2Bと給紙ローラ2Cとは、給紙トレイ2Aの延
長上に位置する給紙ガイド板4によって構成される給紙
路FPをはさんで対向当接させてあり、給紙駆動ローラ
2Bが駆動モータM1によって、図1に矢印で示す方向
に回転駆動されることにより記録紙Sを転写部3に向け
て挟持搬送することができる。
【0027】給紙駆動ローラ2Bには、給紙ローラ2C
との当接位置と反対側の位置で戻しローラ2Dが接触し
ている。ただし、後述する戻しトレイ2Eの間隙を適当
化することで戻しローラ2Dは不要な場合もある。給紙
駆動ローラ2Bと戻しローラ2Dとは、給紙トレイ2A
から繰り出された記録紙Sのスイッチバック路をなす戻
し路RPを挟んで対向当接している。また、図示される
ように、給紙路FPの出口幅は狭く形成され、戻し路R
Pの出口幅は広く形成されている。これにより、一旦給
紙路FPから排出された記録紙Sが戻り方向に搬送され
た際には戻し路RPの内部に案内される。戻し路RPに
案内された記録紙Sは、給紙駆動ローラ2Bが図1に矢
印で示される方向に回転することにより、戻しトレイ2
Eに向けて搬送される。また、戻しトレイ2Eから記録
紙Sを排出する場合は、給紙駆動ローラ2Bは図lの矢
印と逆方向に回転される。
【0028】給紙路FPあるいは戻し路RPから繰り出
された記録紙Sを転写部3に向け導入するために、ガイ
ド板4の一部には、給紙路FPでの記録紙Sの移動方向
を構成する第1案内面4Aと戻し路RPから繰り出され
た記録紙Sを転写部に向け導入するための第2案内面4
Bとが形成されている。
【0029】給紙駆動ローラ2Bは、記録紙Sに対する
レジストタイミングおよび記録紙サイズに応じた回転開
始時期さらに回転量が設定されており、給紙ローラ2C
がバネ6によって加圧されていることにより、給紙トレ
イ2Aから記録紙Sを挟持搬送することができる。な
お、給紙路FPには、給紙トレイ2Aから繰り出される
記録紙Sの重送を防止する機構を設けてもよい。つま
り、重送防止機構は、給紙ローラ2Cを加圧付勢してい
るバネ6の弾性力によって給紙駆動ローラ2Bに対する
給紙ローラ2Cの連れ回り速度を僅かに遅くし、給紙駆
動ローラ2Bに接触している記録紙Sのみを繰り出せる
ようにすることも可能である。
【0030】転写部3は、イエロー、マゼンダ、シアン
およびブラックのインクリボンを用いて記録紙Sに対し
て選択された色のインクを熱転写するための部分であ
り、インクリボン選択機構3Aとヘッド移動機構3Bと
を主要部として備えている。本実施例では、インクリボ
ンに担持されているインク層として、イエロー、マゼン
ダおよびシアンは定着性がよい昇華性染料が用いられ、
ブラックは再現性がよくかつ濃度の高い溶融性染料が用
いられる。
【0031】インクリボン選択機構3Aは、図2に示す
ように、後述するインクリボンのロールをはさんでその
軸方向両端に配置されている保持部材3A1を備えてい
る。保持部材3A1は、内周面に位置する複数のガイド
ローラ3A2(図1参照)によって回転可能に支持され
ているリング状部材で構成され、その外周面にはラック
3A3が形成されている。
【0032】図1において保持部材3A1の外周面近傍
には、ラック3A3に噛み合う選択駆動ギヤ7が位置し
ている。選択駆動ギヤ7を駆動する駆動モータM2は、
後で説明する制御部からの動作制御により、保持部材3
A1に配置されているインクリボンの等分配置数に見合
う回転量が設定されて選択駆動ギヤ7を駆動するように
なっている。本実施例の場合には、保持部材3A1に配
置されているインクリボンの数が、ブラック、イエロ
ー、マゼンダおよびシアンの4色であるので、保持部材
3A1を90度づつ回転させる回転量とされている。
【0033】インクリボンは、図1に示すように、保持
部材3A1に設けられているインクリボン巻取装置8に
装備されている。インクリボン巻取装置8は、各色のイ
ンクリボンについて同様な構成であり、軸方向両端が保
持部材3A1により支持されて回転可能な繰り出しロー
ル8Aと巻取ロール8Bとを備えている。繰り出しロー
ル8Aは、図示しない弾性体によって繰り出し方向に対
するイナーシャが与えられ、巻取ロール8Bには同軸上
に巻取ギヤ9が取り付けられている。巻取ギヤ9には、
駆動モータM3(図1参照)に連動する巻取駆動ギヤ1
0の回転力が伝達される従動ギヤ11が噛み合うように
なっており、駆動モータM3の回転時、インクリボンを
所定量巻き取って繰り出せるようになっている。巻取駆
動ギヤ10と連動可能な従動ギヤ11は、保持部材3A
1の回転によってインクリボン巻取装置8が対面した際
にインクリボン巻取装置8の巻取ギヤ9と噛み合うこと
ができるようになっている。これにより、各色のインク
リボン巻取装置8毎に巻取ギヤ9の駆動部を設けるので
なく、巻取ギヤ9の駆動源を共用するようになってい
る。
【0034】ヘッド移動機構3Bは、サーマルヘッドか
らなる記録ヘッド12を記録位置、待機位置および退避
位置にそれぞれ移動させることができる機構である。図
3に示すように、サーマルヘッドからなる記録ヘッド1
2は記録へッド筺体3B1によってインクリボンに対面
可能に保持される。記録ヘッド筐体3B1は、保持部材
3A1内に位置する端板(図示されず)に形成されてい
るガイド孔(便宜上、図1および図3において符号13
で示す)に沿って進退可能な部材であり、ヘッド支持部
3B2、摺動部3B3を備えている。
【0035】ヘッド支持部3B2は、インクリボンと対
向する面に記録ヘッド12の発熱面を露出するための開
口(図示されず)を有し、その開口の上部および下部に
はインクリボンガイド部14、15がそれぞれ設けられ
ている。上部のインクリボンガイド部14は、インクリ
ボン巻取装置8から繰り出されるインクリボンの弛みを
なくして記録ヘッド12とこれに対向して配置されてい
るプラテンローラ16との間で展張させながらガイドす
るようになっている。
【0036】ヘッド支持部材3B2では、図4に示すよ
うに、プラテンローラ16に対面する側面に設けられて
いる支持ピン12Aを支点とし記録ヘッド12が揺動可
能に支持しており、上部のインクリボンガイド部14に
よるインクリボンの展張状態を適正化するようになって
いる。このため、記録ヘッド12には、上部のインクリ
ボンガイド部14をインクリボン側に向け揺動付勢する
ためのバネ等の弾性体12Bが記録ヘッド12の背面に
取り付けられている放熱部材12Cとヘッド支持部材3
B2の内面との間に配置されている。
【0037】図3において、ヘッド支持部材3B2の前
面には、プラテンローラ16の軸方向端部に嵌合可能な
凹部を有する位置決め片3B4が一体化されており、記
録位置に進出した際、図1に示すように、プラテンロー
ラ16の軸端に嵌合することによりプラテンローラ16
と記録ヘッド12との位置関係を規定し、記録紙Sとイ
ンクリボンおよび記録ヘッド12の発熱面とが良好な接
触状態となるように設定されている。これにより、記録
ヘッド12の発熱面がインクリボンに対して全面接触す
ることができ、伝熱効率の低下が抑えられるとともにイ
ンクリボンから記録紙Sとインクリボンとの密着により
インクの転移効率の低下が防止されるようになってい
る。
【0038】図3において摺動部材3B3は、ヘッド支
持部材3B2の内部に連通する空間を有し、その上面の
一部が傾斜面とされている。傾斜面には開口(図示され
ず)が設けられており、その開口には冷却ファン17が
取り付けられている。冷却ファン17は外気を内部に取
り込むことで放熱部材12Cの冷却を行うようになって
いる。
【0039】摺動部材3B3の側面には、端板のガイド
孔13内を移動可能な一対のガイドピン18が取り付け
られており、そのガイドピン18の一方には進退駆動レ
バー19の揺動端が係合している。
【0040】進退駆動レバー19は、保持部材3B1の
内部に配置されている駆動モータM4(図1参照)の出
力軸に基端が一体化されて揺動自在なレバーであり、揺
動端に形成されている凹溝内にガイドピン18が嵌入さ
せてある。進退駆動レバー19は、駆動モータM4の回
転方向および回転量の制御によって記録ヘッド12を記
録位置(図1および図3中、符号L1で示す位置)、待
機位置(図3中、符号L2で示す位置)および退避位置
(図3中、符号L3で示す位置)に位置決めすることが
できるようになっている。
【0041】上記各位置のうち、記録位置(L1)は、
記録ヘッド12がインクリボンを加圧および加熱してイ
ンクを記録紙上に転移させる位置であり、退避位置(L
3)は記録ヘッド12が保持部材3B1の略中心位置に
引き下がり、保持部材3B1の回転を許容するとともに
記録紙の移動を可能にする位置であり、待機位置(L
2)は記録位置(L1)よりも僅かに退避位置(L3)
側に寄った位置に相当する。記緑ヘッド12が待機位置
(L2)に位置するときは、記録紙Sとインクリボンと
が離されて記録紙の移動が可能となる。本実施例におい
ては、記録紙Sが給紙トレイ2Aから排出されてグリッ
プローラ2O、21に挟持されるまでの間、及び、フル
カラー画像の形成時において任意のインクリボンの転写
を終了してから記録紙Sを転写開始位置まで戻すまでの
間において、この位置に位置決めされる。なお、記録ヘ
ッド12が待機位置(L2)に位置するときは、保持部
材3B1の回転動作は許容されておらず、よって、イン
クリボンの切り換えはできない。
【0042】図1において転写部3の近傍には、インク
の転写を終えた記録紙Sを挟持搬送するための一対のグ
リップローラ20、21が配置されている。グリップロ
ーラ20、21は、ガイド板22で構成される記録紙排
出路をはさんで対向当接しており、記録紙Sの画像担持
面に対向するグリップローラ20が駆動されるようにな
っている。グリップローラ20には、同軸上にグリップ
ギヤ23が設けられており、このグリップギヤ23は巻
取駆動ギヤ10に連動するアイドルギヤ群11の最終段
のギヤに噛み合っている。
【0043】グリップローラ20、21は、フルカラー
画像を形成する際に、正逆方向に回転される。つまり、
フルカラー画像の形成時には、一つの色のインクの転写
が終了すると、それまでの回転方向とは逆方向に高速回
転され、記録紙を転写開始位置まで復帰させる。
【0044】上記構成を備えたカラープリンタ1は、図
5に示す制御部30によって動作制御される。図5は、
制御部30の構成を説明するためのブロック図であり、
同図において制御部30は、マイクロコンピュータによ
り主要部が構成されており、図示しないI/Oインター
フェースを介して入力側には、記録ヘッド12に対する
印字情報を出力する画像処理部31、操作部32および
検知センサ群33が接続され、出力側には、図示しない
繰り出しローラ用駆動モータおよび符号M1乃至M4
(図1参照)で示す駆動モータが相当している給紙ロー
ラ駆動機構34、グリップローラ駆動機構35、インク
リボン選択機構3A、ヘッド移動機構3B、インクリボ
ン巻取装置8がそれぞれ接続されている。なお、制御部
30の入力側には、図示しないが、駆動モータの回転量
検知用のセンサおよび転写部3の保持部材3A1の回転
位置検知センサが接続される場合もある。
【0045】操作部32は画像形成モードの種別および
記録開始指令を出力するために設けられており、オペレ
ータによるモノクローム画像あるいはフルカラー画像の
選択スイッチおよび開始スイッチおよび記録枚数設定キ
ーが設けられている。検知センサ群33は記録紙Sの位
置を検知するために記録紙Sの移動経路中に適宜設置さ
れるものであり(設置位置については図示せず)、これ
により検知された記録紙Sの位置情報に応じて、給紙駆
動ローラ2B、グリップロール20の駆動・停止及び回
転方向等が制御されるようになっている。
【0046】制御部30では、操作部32において行わ
れる画像形成モードの設定に応じて画像形成のための処
理を実行するようになっているが、転写部3に対して
は、保持部材3A1が有するインクリボンのうちで、ブ
ラックのインクリボンが記録ヘッド12に対向する状態
を初期状態として保持部材3A1の回転位置を設定する
ようになっている。この状態では、ヘッド移動機構3B
において記録ヘッド12は待機位置に位置決めされる。
このため、ヘッド移動機構3Bでは、進退駆動レバー1
9が待機位置(図3中、符号L2で示す位置)に位置決
めされる。
【0047】操作部32において、文字等のモノクロー
ム画像モードが選択された場合、制御部30は以下の動
作を行わせることで記録紙Sにブラックのインクを転写
する。 まず、給紙部2の給紙トレイ2Aに設けられて
いる繰り出しローラが駆動され、給紙トレイ2A上の記
録紙Sが繰り出されるのに合わせて給紙駆動ローラ2B
が駆動モータM1により回転駆動される。この場合の回
転方向は、図1において矢印にて示される方向であり、
記録紙Sを転写部3に向け移動させる方向である。記録
紙Sがプラテンローラ16と記録へッド12との間を通
過すると、グリップローラ駆動機構35の駆動モータM
3が駆動を開始し、グリップローラ20を記録紙Sを排
出する方向に回転させる。これによりグリップローラ2
0、21は記録紙Sを挟持可能となり、記録紙Sはその
先端がグリップローラ20、21に挟持されたところ
で、転写開始位置に到達する。また、この動作と同時
に、進退駆動レバー19の駆動モータM4が駆動され、
記録へッド12を待機位置から記録位置に移動させる。
このときの記録へッド12の記録位置への位置付けは、
へッド支持部材3B2が有する位置決め片3B4(図
1,図3参照)がプラテンローラ16の軸端に嵌合する
ことでなされ、記録へッド12とプラテンローラ16と
が、記録紙Sとインクリボンとを密着させるようにお互
いを挟持する。しかも、記録ヘッド12が揺動付勢され
ているので、ガイド部14側にインクリボンを押圧して
展張することができるので、記録ヘッド12とインクリ
ボンとの密着性が確保されている。以上により、ブラッ
クの転写記録が開始される。記録中は、ブラテンロール
16と記録位置にある記録へッド12との間に記録紙S
とインクリボンとが挟持された状態となっており、記録
動作の進行に応じて、記録紙Sが徐々に排出方向に送ら
れるとともに、インクリボンもインクリボン巻取装置8
の駆動により徐々に送られる。インクリボンの巻取りは
記録量に応じて決まるのでインクリボンが必要以上に消
費されることはない。なお、給紙駆動ローラ2Bは記録
紙Sが離脱したところでその回転動作を停止する。転写
記録が終了すると、インクリボン巻取り装置8の駆動が
停止するとともに、記録紙Sがグリップローラ20、2
1から離脱したところでグリップローラ20の回転が停
止され、その後、記録ヘッド12が記録位置から待機位
置に戻される。これにより装置は上述した初期状態に復
帰する。
【0048】一方、操作部32においてフルカラー画像
形成モードが選択されると、制御部30では、転写部3
に対する記録紙Sの往復給送処理とインクリボンの切り
換え処理が実行される。フルカラー画像を形成する場合
には、インクリボンがイエロー、マゼンダ、シアンそし
てブラックの色順で記録ヘッド12に対向される。制御
部30では、給紙部2から繰り出された記録紙Sに対す
るイエローのインクが転写されると、記録紙Sを戻し路
RPに向け給送し、インクリボンをマゼンダに切り換え
てから記録紙Sに対するマゼンダのインクを転写し、こ
の記録紙Sの往復給送をブラックのインクが転写される
まで繰り返す処理が実行される。
【0049】装置の具体的な動作は次のようになる。ま
ず、フルカラー画像形成モードが選択されると、上述し
た初期状態から記録へッド12に対向するインクリボン
をブラックからイエローに切り換える動作が行われる。
すなわち、記録ヘッド12が待機位置から退避位置に移
動された後、保持部材3A1の回転駆動が行われてイエ
ローのインクリボンが記録ヘッド12に対向する位置に
位置付けられ、その後記録ヘッド12を退避位置から待
機位置に復帰させる。次に、給紙トレイ2Aから転写部
3に向けての記録紙Sの給送とイエローの転写記録が行
われる。この動作は上述したモノクローム画像モード時
の動作と同じであるため、その説明は省略する。なお、
本実施例ではブラックを溶融性染料とし、イエロー、マ
ゼンダ、シアンを昇華性染料としているので、記録へッ
ドの設定温度は、イエロー、マゼンダ、シアンの転写す
るときの方がブラックを転写するときよりも高く設定さ
れる。イエローの記録が終了すると、グリップローラ2
0は記録紙Sの後端を挟持した状態でその回転を停止す
る。その後、記録へッド12が記録位置から待機位置に
移動させられてから、グリップローラ20が逆方向に回
転され、記録紙Sは戻り方向に搬送される。このとき、
上述したスイッチバック路の構成により記録紙Sの後端
は戻し路RPの内部に案内される。記録紙Sの後端が戻
し路RP内に入り込んだことが検知されると、給紙駆動
ローラ2Bが回転を開始する。これにより、記録紙Sは
給紙駆動ローラ2Bと戻し口−ラ2Dとによって挟持さ
れ、戻しトレイ2Eに向けて搬送される。記録紙Sの先
端がグリップローラ20、21から離脱しプラテンロー
ラ16と記録へッド12との間を通り抜けたところで、
給紙駆動ローラ2Bの回転は停止し、記録紙Sの復給送
は終了する。その後、上述したインクリボン切り換え動
作と同様にして、インクリボンをイエローからマゼンダ
に切り換える動作を行う。マゼンダへの切り換えがなさ
れ記録ヘッド12が待機位置に位置付けられると、給紙
駆動ローラ2Bが逆方向に回転し記録紙を転写部3に向
けて給送する。これによりマゼンダの記録が開始され
る。以下同様にして、シアン、ブラックの記録が順次行
われ、フルカラー画像の記録がなされる。なお、イエロ
ー、マゼンダ、シアン及びブラックのうち、記録されな
い色がある場台は、上述した動作から必要のない色の転
写を省くことができる。これにより、インクリボンの無
駄な消費を抑えるとともに、装置の無駄な動作を省き記
録動作を早めるようにしている。また、給紙駆動ローラ
2B、グリップロール20の起動開始時期および回転量
の設定に関しては、検知センサ群33からの位置情報と
ともに操作部32において入力される記録紙のサイズ情
報が用いられる。これにより、給紙駆動ローラ2B、グ
リップロール20の起動開始タイミングを正確に割り出
すことができ、給紙動作をつつがなく行うことができ
る。ところで本実施例においては、フルカラー画像の記
録の際にブラックを最後に記録しているが、これは、イ
エロー、マゼンダ、シアンに昇華性染料を用いブラック
に溶融性染料を用いることに関係する。昇華性染料は定
着性に優れるが画像の再現性が劣るものであり、溶融性
染料は定着性て劣るが画像の再現性が良いものであるの
で、高再現性を要しない画像記録には定着性の優れた昇
華性染料を用いる方か良く、高再現性を要する文字記録
には定着性で劣るとしても溶融性染料を用いるほうが良
い。そこで、本実施例では、画像記録の頻度が高いイエ
ロー、マゼンダ、シアンには昇華性染料を用い、文字記
録の頻度が高いブラックでは溶融性染料を用いている
が、先に溶融性染料の転写を行うと、後の昇華性染料の
転写の際の記録へッドの高温により、溶融性染料が剥離
する恐れが生じる。そこで、記録へッドの温度を高く設
定する昇華記録を先に行い、その後に溶融性記録を行う
ようにして染料の剥離を回避している。
【0050】本実施例は以上のような構成であるから、
制御部30の動作に基づき作用を説明すると次の通りで
ある。図7および図8は、制御部30の動作を説明する
フローチャートであり、同図において記録開始指令が行
われると(ST1)、制御部30では、画像形成モード
の判別および記録紙サイズの判別に合わせて記録枚数の
判定が行われる(ST2、ST3)。画像形成モードの
判別においてブラックのインクリボンによる文字画像の
作成が選択されている場合には、上述した給紙部2、転
写部3およびグリップローラ20、21を含めた処理、
つまり、給紙動作処理(ST4)、グリップローラ動作
処理(ST5)、ヘッド移動処理(ST6)が設定記録
枚数に達するまで実行される(ST7)。
【0051】画像形成モードの判別においてフルカラー
画像の作成が選択されている場合には、ステップST3
と同様な処理が実行され(ST3’)、給紙動作処理
(ST8)、グリップ動作処理(ST9)が実行される
とともに、ヘッド移動処理(ST10)が行われる。ス
テップST10でのヘッド移動処理は、モノクローム画
像形成時とは異なり、記録ヘッド12を退避位置(L
3)に移動させ、インクリボン選択処理(ST11)に
おいてブラックのインクリボンからイエローのインクリ
ボンへと切り換えられる処理が実行されてから記録ヘッ
ド12を記録位置(L1)に向け移動させる処理を含ん
でいる。ステップST10およびST11の処理が実行
されると、記録紙Sに対してイエローのインクが転写さ
れる。
【0052】イエローのインクが転写された記録紙Sの
先端が検知センサ群33のセンサにより検知されたかど
うかが判別され(ST12)、検知された場合には、イ
ンクリボン切り換え処理が実行され(ST13)、グリ
ップローラ20を逆転させるグリップローラ動作処理が
実行される(ST14)。ステップST13のインクリ
ボン切り換え処理は、上述したように、ヘッド移動機構
3Bにおいて記録ヘッド12が退避位置に移動されると
ともに、保持部材3A1が駆動モータM3により駆動さ
れてイエローのインクリボンの巻取装置8を記録ヘッド
12に対向させる処理が含まれている。インクリボン切
り換え処理が終了すると戻し路RPに給送されている記
録紙Sが転写部3に向け再給送される。この場合の記録
ヘッド12およびグリップローラ20、21の動作はモ
ノクローム画像の場合と同様である。
【0053】戻し路RPから再給送された記録紙Sに対
するインクの転写が最終色であるブラックのインクであ
るかどうかが判別され(ST16)、最終色でない場合
には再度ステップST12乃至ST15の処理が繰り返
される。ステップST16において最終色であると判別
された場合には、その最終色の転写が終了した記録紙S
が設定記録枚数であるかどうかが判別され(ST1
7)、設定枚数に満たない場合にはステップST8乃至
ステップ16の処理が継続される。記録枚数が設定枚数
に達している場合には、ヘッド移動処理が実行される
(ST18)。この場合のヘッド移動処理は、記録ヘッ
ド12を退避位置に移動させるとともに、ブラックのイ
ンクリボンを記録ヘッド12に対向させるように保持部
材3A1を回転させる動作が含まれる。
【0054】以上のような実施例によれば、給紙部2お
よびインクリボン巻取装置8の駆動用として用いられる
駆動モータM1およびM3は、いずれも他の部材、つま
り、駆動モータM1は給紙駆動ローラ2Bと戻しローラ
2Dとの駆動源として、また駆動モータM3は巻取ロー
ル8Bとグリップローラ20との駆動源としてそれぞれ
兼用させる構成となっているので、駆動源の必要以上の
数を増やすような事態を防ぐことができる。これによ
り、駆動源の設置スペースが増加することによる装置の
大型化を防止できる。
【0055】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、請
求項1記載の発明によれば、複数組のインクリボンが回
転可能に設けられているので、所定量の回転のみで選択
された色のインクリボンを記録ヘッドに対向させること
ができる。これにより選択された色のインクリボンを記
録紙に対向させる際の検索を要することなく一定量の回
転時間のみを費やすだけでよく、記録の際に要する時間
を短縮することが可能になる。しかも、記録ヘッドは記
録位置と退避位置とに搬送されるので、記録紙やインク
リボンが移動する際にそれらと接触しないようにするこ
とができる。これにより、記録紙やインクリボンとの間
での摺擦抵抗が生じないので、インクリボンの切り換え
の際に必要とされる駆動力の低減および記録紙と記録ヘ
ッドとの圧接による地汚れの発生を防止できる。
【0056】請求項2乃至4記載の発明によれば、記録
ヘッドが保持部材内の空間に設置され、その内部におい
て退避位置に位置付けできるので、記録紙とインクリボ
ンとの加圧接触を解除してインクが記録紙に転移して地
肌汚れとなるのを防止でき、退避のための特別なスペー
スを必要としないで済ませることが可能になる。
【0057】請求項5記載の発明によれば、インクリボ
ンを保持する部材は回転可能であるのでインクリボンの
選択に必要とされるスペースを各インクリボンのいずれ
が選択されても同じスペースとすることが可能になり、
装置の小型化が図れる。
【0058】請求項6記載の発明によれば、記録ヘッド
を揺動可能に付勢することでプラテンロールの径変動あ
るいは紙の厚さムラがある場合でもインクリボンおよび
記録紙に対する密着性を向上させて伝熱効率および転写
効率を良好なものとして再現性のよい画像を得ることが
できる。
【0059】請求項7記載の発明によれば、インクリボ
ンと同軸上でインクリボンと一体の巻取ギヤを設け、こ
の巻取ギヤが記録位置にて駆動ギヤと噛合可能な位置関
係にあるので、各インクリボンの駆動源を共通に用いる
ことが可能になり、駆動源の設置スペースを少なくする
ことができる。
【0060】請求項8および9記載の発明によれば、使
用頻度が高いモノクローム画像形成用のインクリボンを
初期選択インクとして用いることができるので、モノク
ローム画像形成時には、各色の混合選択を行うことなく
即座に対応するインクを転写することが可能になり、選
択時間を省いて記録開始までの時間を短縮することがで
きる。
【0061】請求項10および11記載の発明によれ
ば、モノクローム画像形成時での即応性とともに、フル
カラー画像形成時には、記録ヘッドからの加熱温度が高
くなる熱昇華型のインクに次いで溶融型のインクを用い
ることにより、記録紙に定着されたインクの剥離を防止
することができる。これにより、定着性および再現性の
よいフルカラー画像を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例によるカラープリンタの要部構成
を説明するため模式図である。
【図2】図1に示した要部構成に用いられる保持部材と
インクリボン巻取装置の一部を示す斜視図である。
【図3】図1に示した要部構成に用いられるヘッド移動
機構の動作構造を説明するための模式図である。
【図4】図1に示した要部構成に用いられるヘッド移動
機構の構造を説明するための模式図である。
【図5】図1に示した要部構成の動作制御に用いられる
制御部の構成を説明するためのブロック図である。
【図6】図5に示した制御部に用いられる検知センサ群
の詳細を説明するための模式図である。
【図7】図4に示した制御部の動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図8】図4に示した制御部の他の動作を説明するため
のフローチャートである。
【図9】従来のインクリボンの使用状態を説明するため
のインクリボンの模式図である。
【符号の説明】
1 カラープリンタ 2 給紙部 2A 給紙トレイ 2B 給紙駆動ローラ 2D 戻しローラ 2E 戻しトレイ 3 転写部 3A インクリボン選択機構 3A1 保持部材 3A3 ラック 3B ヘッド移動機構 7 選択駆動ギヤ 8 インクリボン巻取装置 8A 繰り出しロール 8B 巻取ロール 10 巻取駆動ギヤ 12 記録ヘッド 12A 記録ヘッドの揺動支点をなす支持
ピン 20、21 グリップローラ 30 制御部 34 給紙ローラ駆動機構 35 グリップローラ駆動機構 FP 給紙路 RP 戻し路 M1〜M4 駆動モータ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ色の異なるインクシートが巻回
    された複数組のインクリボンを回転可能に保持する保持
    部材を含み、所望のインクリボンを選択して記録位置に
    位置づけるべく該保持部材を回動するインクリボン選択
    機構と、 単一の記録ヘッドと、 記録紙を搬送する記録紙搬送機構と、 前記記録ヘッドを記録可能位置と退避位置との間で搬送
    する記録ヘッド移動機構と、を備えてなることを特徴と
    するカラープリンタ。
  2. 【請求項2】 前記インクリボン選択機構が所望のイン
    クシートを選択すべく回動する際には、前記記録ヘッド
    は前記退避位置に位置付けられることを特徴とする請求
    項1記載のカラープリンタ。
  3. 【請求項3】 前記保持部材は内部空間を有する略円環
    状であって、 前記記録ヘッド移動機構は、前記保持部材の前記内部空
    間に配設されていることを特徴とする請求項1または2
    記載のカラープリンタ。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドの前記退避位置は、前記
    保持部材の略回動中心とされていることを特徴とする請
    求項3記載のカラープリンタ。
  5. 【請求項5】 前記保持部材は、その内周縁に複数のガ
    イドプーリが当接することで回動可能に支持されるとと
    もに、その外周縁には駆動ギヤと噛合するラックが形成
    されていることを特徴とする請求項3または4記載のカ
    ラープリンタ。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは記録ヘッド筐体に対し
    て揺動可能に付勢されて保持されるとともに、前記記録
    ヘッド移動機構は前記記録ヘッド筐体を移動させるもの
    であることを特徴とする請求項1乃至5の一つに記載の
    カラープリンタ。
  7. 【請求項7】 前記保持部材には、保持される前記イン
    クリボンと同軸上にに配設され且つ前記インクリボンと
    一体となって回転可能な巻取ギヤが設けられ、 リボン巻取機構はモータにより駆動される駆動ギヤを含
    むとともに、前記駆動ギヤは前記記録位置に位置付けら
    れたインクリボンの前記巻取ギヤと噛合可能な位置に配
    設されていることを特徴とする請求項1乃至6の一つに
    記載のカラープリンタ。
  8. 【請求項8】 前記保持部材には、Y(イエロー)、M
    (マゼンダ)、C(シアン)、B(ブラック)のインク
    シートが巻回された4組の前記インクリボンが保持され
    るとともに、記録待機状態においてはB(ブラック)が
    巻回される前記インクリボンが前記記録位置に位置付け
    られていることを特徴とする請求項1乃至7の一つに記
    載のカラープリンタ。
  9. 【請求項9】 前記記録待機状態において前記記録ヘ
    ッドは前記退避位置に位置付けされることを特徴とする
    請求項8記載のカラープリンタ。
  10. 【請求項10】 それぞれ色の異なるインクシートが巻
    回された複数組のインクリボンを回転可能に保持する保
    持部材を含み、所望のインクリボンを選択して記録位置
    に位置づけるべく該保持部材を回動するインクリボン選
    択機構と、 単一の記録ヘッドと、 記録紙を搬送する記録紙搬送機構と、 前記記録ヘッドを記録可能位置と退避位置との間で搬送
    する記録ヘッド移動機構とを備えてなるカラープリンタ
    において、 前記保持部材には、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、
    C(シアン)、B(ブラック)のインクシートが巻回さ
    れた4組の前記インクリボンが保持されるとともに、記
    録待機状態においては、B(ブラック)が巻回される前
    記インクリボンが前記記録位置に位置付けられ、前記記
    録待機状態において、モノクロ記録の指令があった場合
    は、前記記録ヘッドを記録位置に移動させ、フルカラー
    記録の指令があった場合は、前記インクリボン選択機構
    を駆動してY(イエロー)が巻回される前記インクリボ
    ンを前記記録位置に位置付けた後、前記記録ヘッドを記
    録位置に移動させることを特徴とするカラープリンタの
    駆動方式。
  11. 【請求項11】 前記Y(イエロー)、M(マゼン
    ダ)、C(シアン)は熱昇華記録により記録され、前記
    B(ブラック)は熱溶融記録により記録されることを特
    徴とする請求項10記載のカラープリンタの駆動方式。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7675533B2 (en) 2004-03-30 2010-03-09 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Thermal transfer printer for film
JP2011156700A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Fujifilm Corp プリント装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7675533B2 (en) 2004-03-30 2010-03-09 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Thermal transfer printer for film
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