JPH11169619A - 非ハロゲン耐炎フィルター - Google Patents

非ハロゲン耐炎フィルター

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JPH11169619A
JPH11169619A JP36193897A JP36193897A JPH11169619A JP H11169619 A JPH11169619 A JP H11169619A JP 36193897 A JP36193897 A JP 36193897A JP 36193897 A JP36193897 A JP 36193897A JP H11169619 A JPH11169619 A JP H11169619A
Authority
JP
Japan
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fiber
flame
halogen
filter
halogen flame
Prior art date
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Pending
Application number
JP36193897A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiya Yamamoto
俊也 山本
Masao Miyagawa
雅男 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Ltd
Original Assignee
Kureha Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH11169619A publication Critical patent/JPH11169619A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にフィルターが炎にさらされた時、フィル
ター自体は燃えることなく消火し、発生した煙からダイ
オキシン及びハロゲン等の環境や人体に有害な物質を発
生することのないフィルターを提供する。 【解決手段】 カーボン系繊維を主体として非ハロゲン
耐炎繊維を一部混合し、形成した繊維ウエブを非ハロゲ
ン難燃剤を添加した非ハロゲン樹脂により結合せしめ
る。カーボン系繊維は繊維ウエブにおいて、重量比で4
0〜80%含むことが好ましく、またウエブを構成する
繊維の太さは2〜20デニールであることが好適であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種流体中に懸濁す
る物質を濾過または吸着作用により除去するフィルター
に係り、特に耐炎性を有し、炎に曝されたとき容易に燃
焼融解せず、また焼却処分時においても環境及び人体に
有害な物質が発生しない非ハロゲン耐炎フィルターに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に耐炎フィルターとしては芳香族ポ
リアミドその他、難燃性の改質合成繊維あるいは難燃セ
ルロース系を主体とした繊維ウエブを塩ビ系の樹脂で結
合したフィルター材が知られている。(特開平9−38
429号公報、特開平9−234316号公報参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の如き
耐炎フィルターは結合剤として上述の如く塩ビ系の樹脂
を使用しているため、燃焼時に塩素などの環境及び人体
に有害な物質を発生する。また、これらフィルターはそ
の焼却処分には現在、社会問題化しているダイオキシン
の発生も高くなる難点がある。
【0004】そこで、本発明は、このような問題に対処
し、その解決をはかることを課題とし、特にフィルター
が炎にさらされた時、フィルター自体は燃え広がること
なく消火し、発生した煙からダイオキシン及びハロゲン
等の環境や人体に有害な物質を発生することのないフィ
ルターを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかして、上記目的に適
合する本発明耐炎フィルターは、カーボン系繊維と非ハ
ロゲン耐炎繊維の混合からなり、カーボン系繊維を少な
くとも40%含有する繊維ウエブを非ハロゲン難燃剤を
添加した非ハロゲン樹脂により結合せしめた構成を特徴
とする。ここで、フィルターを構成するカーボン系繊維
及び非ハロゲン耐炎繊維の太さは2〜20デニールであ
ることが好適であり、また非ハロゲン系難燃剤としては
水分散又は水溶性のリン系の化合物よりなるリン系難燃
剤が望ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、更に本発明の具体的な内容
について詳述する。
【0007】本発明フィルターは上述のようにカーボン
系繊維と、非ハロゲン耐炎繊維の混合で、カーボン系繊
維を少なくとも40%含有する繊維ウエブを非ハロゲン
難燃剤を添加した非ハロゲン樹脂によって結合すること
により基本形態が形成される。ここで、カーボン系繊維
は炎を受けても収縮せず、溶融しないし、穴があくこと
もないため、主体繊維として少なくとも40%使用され
る。
【0008】一方、カーボン系繊維に混合される非ハロ
ゲン耐炎繊維としては難燃セルロース繊維、芳香族ポリ
アミド繊維、難燃ポリエステル繊維及びこれらの混綿繊
維などが含まれる。これら難燃ポリエステル繊維、難燃
セルロース繊維、芳香族ポリアミド繊維及びこれらの混
綿繊維などはカーボン系繊維との関係で60%以下であ
ることが必要であり、それ以上含まれると、炎を受けた
とき、収縮、溶融あるいは粉落ち等が発生し易くなる。
【0009】また、繊維ウエブ中の繊維の結合は、前述
の如く非ハロゲン難燃剤を添加混入した非ハロゲン樹脂
が用いられるが、非ハロゲン樹脂としてはアクリル樹
脂、エチレン酢ビとアクリルの混合樹脂(混合比50:
50〜90:10)、スチレンブタジエン樹脂、アクリ
ロニトリルブタジエン樹脂、メチルメタクリレートブタ
ジエン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等であり、例え
ばエマルジョンなどの溶液を用いて繊維ウエブにスプレ
ー、コーティング、含浸などによって付与され、乾燥に
よって繊維結合させる。
【0010】上記非ハロゲン樹脂に添加される非ハロゲ
ン難燃剤としては、リン酸、ホスフェート、ホスフィネ
ート、ホスファイト、アシッドホスフェート、ホスホネ
ート、ホスホニウム塩、ホスフィン、ホスフィンオキサ
イド、ポリリン酸塩及びエステル、ホスホン酸エステル
などが挙げられ、特にリン系の水溶性難燃化合物は好適
である。この難燃剤の使用は難燃性があって燃える心配
がなく、炎を受けても環境及び人体に有害な物質を発生
することもない利点がある。なお、非ハロゲン難燃剤と
非ハロゲン樹脂との配合割合は5:5〜1:9の範囲に
あることが望ましく、この割合でリン系難燃剤などが含
まれるていると、炎を近づけてもフィルターは燃え難
い。
【0011】以下、本発明の実施例を掲げ比較例と対比
する。ここでは非ハロゲン耐炎繊維として難燃セルロー
ス繊維を用いた。
【0012】
【実施例】実施例1 カーボン繊維70%と難燃セルロース繊維30%からな
る目付20g/m2 の繊維ウエブに、リン系難燃剤を樹
脂固形分比率14%混合したポリビルニアルコール溶液
をスプレーし、乾燥して、目付35g/m2 、圧力圧損
30Paのフィルター材を得た。
【0013】実施例2 カーボン繊維65%と難燃セルロース繊維35からなる
目付20g/m2 の繊維ウエブに、リン系難燃剤を樹脂
固形分比率14%混合したメチルメタクリエートブタジ
エンエマルジョンをスプレーし、乾燥して、目付35g
/m2 、圧力圧損30Paょフィルター材を得た。
【0014】実施例3 カーボン繊維50%と難燃セルロース繊維30%及び難
燃ポリエステル繊維20%からなる目付20g/m2
繊維ウエブに、リン系難燃剤を樹脂固形分比率14%混
合したアクリルエマルジョンをスプレーし、乾燥して、
目付35g/m2 、圧力圧損30Paのフィルター材を
得た。
【0015】実施例4 カーボン繊維65%と難燃セルロース繊維35%からな
る目付20g/m2 の繊維ウエブに、リン系難燃剤を樹
脂固形分比率14%混合したスチレンブタジエンエマル
ジョンをスプレーし、乾燥して、目付35g/m2 、圧
力圧損30Paのフィルター材を得た。
【0016】比較例1 芳香族ポリアミド繊維70%とポリエステル繊維30%
からなる目付g/m2の繊維ウエブに、リン系難燃剤を
樹脂固形分比率14%混合した塩化ビリデンアクリルを
スプレーし、乾燥して、目付35g/m2 、圧力圧損3
0Paのフィルター材を得た。
【0017】比較例2 難燃レーヨン繊維70%とポリエステル繊維30%から
なる目付20g/m2の繊維ウエブに、リン系難燃剤を
樹脂固形分比率14%混合した塩化ビリデンアクリルを
スプレーし、乾燥して、目付35g/m2 、圧力圧損3
0Paのフィルター材を得た。
【0018】比較例3 難燃アクリル繊維70%とポリエステル繊維30%から
なる目付20g/m2の繊維ウエブに、リン系難燃剤を
樹脂固形分比率14%混合した塩化ビリデンアクリルを
スプレーし、乾燥して、目付35g/m2 、圧力圧損3
0Psのフィルター材を得た。
【0019】そして、引続き実施例1〜3及び比較例1
〜3について、ミクロバーナーを使用して長さ60cm
の炎を出し、炎の先端に各フィルターを1分間接触させ
て、そのときの各フィルターの状態を比較した。その結
果を表1に示す。表中、燃焼欄の消炎は殆ど燃焼しない
意味であり、自己消火は一旦、燃焼して、すぐ消えるこ
とを意味する。 以下余白
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明フィルターはカーボ
ン系繊維を主体とし非ハロゲン耐炎繊維を混合して形成
した繊維ウエブを非ハロゲン難燃剤を添加した非ハロゲ
ン樹脂により固定したものであり、カーボン系繊維を主
体とする繊維ウエブからなるため炎を受け、炎に短時間
接触しても収縮することもなく、また、溶融せず穴があ
くこともないのみならず、フィルター形状も崩れること
なく保持することができると共に、繊維の結合に非ハロ
ゲン難燃剤を含む非ハロゲン樹脂を用いているため炎の
接触時に発生する煙からも環境及び人体に有害な物質は
発生せず、従って焼却処分によって環境及び人体に悪影
響を及ぼすことがない顕著な効果を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボン系繊維と、非ハロゲン耐炎繊維
    の混合からなり、カーボン系繊維を少なくとも40%含
    有する繊維ウエブを非ハロゲン系難燃剤を添加した非ハ
    ロゲン樹脂により結合し構成せしめたことを特徴とする
    非ハロゲン耐炎フィルター。
  2. 【請求項2】 繊維ウエブを構成する両者繊維の太さが
    2〜20デニールの範囲である請求項1または2記載の
    非ハロゲン耐炎フィルター。
  3. 【請求項3】 非ハロゲン系難燃剤が水分散又は水溶性
    のリン系化合物である請求項1又は2記載の非ハロゲン
    耐炎フィルター。
JP36193897A 1997-12-09 1997-12-09 非ハロゲン耐炎フィルター Pending JPH11169619A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001131852A (ja) * 1999-10-29 2001-05-15 Kureha Ltd 耐炎性シート
JP2003093819A (ja) * 2001-09-26 2003-04-02 Takenaka Komuten Co Ltd エアフィルタ濾材及びそれを備えたエアフィルタ
JP2005281698A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Clariant Gmbh セルロ−ス含有成形体用のリン含有難燃剤調合物
DE102012220546A1 (de) * 2012-11-12 2014-05-15 Neenah Gessner Gmbh Flammhemmend ausgerüstetes Gasfiltermaterial mit hoher Staubspeicherfähigkeit

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US10293290B2 (en) 2012-11-12 2019-05-21 Neenah Gessner Gmbh Flame-retardant gas filter material having high dust storage capacity

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