JPH11168427A

JPH11168427A - 情報収集システム

Info

Publication number: JPH11168427A
Application number: JP9335517A
Authority: JP
Inventors: Takahiro Koga; 孝博古閑
Original assignee: NEC Corp
Current assignee: NEC Corp
Priority date: 1997-12-05
Filing date: 1997-12-05
Publication date: 1999-06-22
Also published as: US6308111B1

Abstract

(57)【要約】【課題】ＰＨＳ（登録商標）基地局と電話回線を介し
て情報を収集し管理する中央管理コンピュータと、該中
央管理コンピュータの情報収集の対象となる、ＰＨＳ端
末装置を備えた複数の情報収集対象機とで構成される情
報収集システムにおいて、情報収集対象機の設置場所の
制約が少なく、安価な通信ランニングコストで維持可能
な情報収集システムを提供すること。【解決手段】情報収集対象機の内の一部に外線通信電
話番号および内線通信電話番号を割り当てて、ＰＨＳ基
地局との外線無線交信および他の該情報収集対象機との
内線無線交信可能な親機とし、残りの該情報収集対象機
には内線通信電話番号のみを割り当てて、それぞれ他の
該情報集対象機と内線でのみ交信可能な子機とする。そ
れぞれの情報収集対象機で蓄積される情報は、どの情報
収集対象機の情報であるかを識別する識別情報とともに
順次内線無線交信により子機から子機へ集積し、最終的
に親機に情報を集積した上、親機から外線無線交信より
ＰＨＳ基地局と電話回線を介して該中央管理コンピュー
タに情報を集積する

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は商品の販売やサービ
スの提供を行うのに無人で接客可能な、例えば自動販売
機等の、無人商品販売機・サービス提供機についての情
報収集システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、自動販売機をはじめとして、カー
ド発行機、靴等の無人修理受付機等、無人で接客可能な
商品販売機・サービス提供機が盛んに出回るようになっ
ている。このように無人で接客する自動販売機や自動サ
ービス提供機では、商品の補充や売上管理、機器の故障
への対応等のために接客データや機器異常発生データを
いかに収集するかが重要である。

【０００３】ここで、いま自動販売機を例にとると、自
動販売機への納品数や配送ルートを決定したり売上管理
を行ったり故障機械への対応を決定するためには、定期
的に個々の自動販売機から情報を収集する必要がある
が、この情報収集にいちいち人手を介していては非常な
労力と時間がかかる。そこで、例えば電話回線を自動販
売機まで敷設したり特定小電力無線を設置して離れた場
所の電話回線接続を行うことにより、電話回線を利用し
て情報収集を行ったり、テレターミナルやＭＣＡ無線等
の専用の無線サービスを用いて情報収集を行うことによ
り、人手を介さずに情報収集を行うことが考えられる。
しかしながら、このような方法による場合には自動販売
機まで電話線を敷設する手間やコストがかかったり、機
器のイニシャルコストやランニングコストが高くなると
いう問題がある。

【０００４】そこで、特開平８−１５４１３５号公報で
は、狭いエリアながら安価で個人的な使用を目的とした
ＰＨＳ（パーソナル・ハンディホン・システム）を利用
した自動販売機の情報収集装置を開示している。以下、
図４〜図７を用いて、この特開平８−１５４１３５号公
報に開示された自動販売機の情報収集システムについて
説明する。

【０００５】図４はこの情報収集システムに用いられる
自動販売機１０９の構成を示すブロック図である。図４
に示すように、自動販売機１０９には、販売装置１１２
および貨幣処理装置１１３が含まれており、商品の自動
販売機構を構成する。販売装置１１２および貨幣処理装
置１１３はインターフェース１１１を介して中央処理ユ
ニット（ＣＰＵ）１１０に接続されており、中央処理ユ
ニット１１０は販売装置１１２および貨幣処理装置１１
３の動作をプログラムにより制御する。また、中央処理
ユニット１１０にはバスライン１１７を介して動作プロ
グラムを格納したＲＯＭ１１４、ＲＡＭ１１５および情
報通信装置１１６が接続されている。ＲＡＭ１１５は、
売上データ、売り切れ情報、故障情報、異常情報等の送
信データを記憶する送信データ記憶部１１５ａを有して
おり、中央処理ユニット１１０は販売の都度、自動販売
機１０９における売上を集計してこの送信データ記憶部
１１５ａに格納したり、あるいは売り切れや故障等を検
知するとこれらの情報を同じく送信データ記憶部１１５
ａに記憶する。

【０００６】図５は自動販売機１０９に取り付けられる
ＰＨＳ端末装置１０１の構成を示すブロック図である。
図５に示すように、ＰＨＳ端末装置１０１には、ＣＰＵ
１０２ａ、ＲＯＭ１０２ｂ、ＲＡＭ１０２ｃを有する制
御部１０２と、無線部１０３と、自販機インターフェー
ス１０４と、音声コーデック１０５と、音声帯域モデム
１０６が含まれる。自販機インタ−フェース１０４は自
動販売機１０９の情報通信装置１１６（図４参照）と通
信可能に接続されており、自動販売機１０９からの売上
データ、売り切れ情報、故障情報、異常情報等の送信デ
ータを受信するようになっている。そして、制御部１０
２は、自販機インターフェイス１０４を介して自動販売
機１０９から送信データを受信すると、このデータを音
声帯域モデム１０６にて音声データに変換した後、この
モデム信号を音声コーデック１０５によりＰＨＳにて送
れる信号に変換して、無線部１０３を介して無線データ
伝送を行うよう制御する。

【０００７】図６は、図４および図５に示した自動販売
機９とＰＨＳ端末装置１０１を用いることにより、ＰＨ
Ｓ送信と電話回線とを組み合わせた自動販売機の情報収
集システムを示している。自動販売機１０９に取り付け
られたＰＨＳ端末装置１０１は、ＰＨＳ基地局１０７と
データの送受信を行い、基地局１０７からは電話回線を
通じてセンター１２０との間でデータの送受信が行われ
る。この場合、定時にセンター１２０の方で自動販売機
１０９から売上データを収集するセンター発呼方式と、
自動販売機１０９から故障や売り切れ情報や異常情報を
リアルタイムでセンター１２０に送信する端末発呼方式
とがある。センター発呼方式では、夜間の定時に売上デ
ータや故障情報を収集することにより、翌日の各自動販
売機への納品数や配送ルートや故障機械への対応を決定
できる。端末発呼方式では、故障や異常の発生時点での
送信が可能なために、即時の対応ができ販売不可の時間
を低減できる。

【０００８】図７は図４および図５に示した自動販売機
９とＰＨＳ端末装置１０１を用いた、電話回線を利用し
ない自動販売機の情報収集システムを示しており、ＰＨ
Ｓ端末装置１０１は、携帯用ＰＨＳ端末装置１２１と送
受信を行う。携帯用ＰＨＳ端末装置１２１は、図４に示
したＰＨＳ端末装置１０１と同様の構成を有しており、
制御部１０２と無線部１０３と音声コーデック１０５と
音声帯域モデム１０６とを具備しており、ＰＨＳ端末装
置１０１の送受信エリア内で互いに送受信を行うことが
できる。従って、自動販売機１０９の管理者は、自動販
売機１０９に近づかなくとも、送受信のエリア内であれ
ば、エリア内に含まれるすべての自動販売機１０９から
データを収集することができる。すなわち、携帯用ＰＨ
Ｓ端末装置１２１は、無線部１０３にてＰＨＳ端末装置
１０１から自動販売機１０９のデータ信号を受信する
と、この信号データを制御部１０２のメモリに記憶す
る。

【０００９】携帯用ＰＨＳ端末装置１２１を使用した具
体例を挙げると、自動販売機１０９の管理者は商品配送
車１２２に乗ったままでデータを自動販売機１０９に取
り付けたＰＨＳ端末装置１０１から携帯ＰＨＳ端末装置
１２１にデータを収集し、この収集データから必要な量
の商品を商品配送車１２２から取り出して自動販売機１
０９まで運搬すればよい。この場合、携帯用ＰＨＳ端末
装置１２１は、制御部１０２のメモリに記憶している各
種情報をデータ処理して表示装置またはプリンタに表
示、印刷する機能を設けるのがよい。

【００１０】このように、特開平８−１５４１３５号公
報に開示された情報収集システムでは、電話回線を自動
販売機に直接敷設しなくとも自動販売機からのデータ収
集が行え、ＰＨＳを利用することで電話回線への接続が
容易となる。また、ＰＨＳ基地局が近くにない場合で
も、自動販売機からデータを収集できる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】上記した特開平８−１
５４１３５号公報に開示された自動販売機の情報収集シ
ステムの場合、以下のような問題点がある。

【００１２】第１の問題点は、この情報収集システムが
高価なランニングコストを要することである。その理由
は、この情報収集システムでは全ての自動販売機に取り
付けられるＰＨＳ端末装置が電話局に登録されている必
要があり、そのためにシステム全体として、電話局に多
額の基本料金を支払う必要があるからである。

【００１３】第２の問題点は、この情報システムでは、
情報収集の対象である自動販売機を設置する場所が限定
されることである。その理由は、情報収集の対象である
自販機とセンターとの情報通信が直接外線通信すること
により行われているので、自動販売機を外線通信可能エ
リア内に設置する必要があるからである。

【００１４】第３の問題点は、この情報システムでは、
自動販売機に近接するエリア内でなければ、情報収集の
対象である自販機からの直接の情報収集が不可能である
ことである。その理由は、この情報システムでは、自動
販売機の内線通信エリア内でないと、自動販売機と情報
収集用端末装置とが直接情報通信ができないからであ
る。

【００１５】本発明はかかる問題点にかんがみてなされ
たものであり、その目的は、情報収集対象機の設置場所
の制約が少なく、安価な通信ランニングコストで維持可
能な情報収集システムを提供することにある。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明による情報収集シ
ステムは、ＰＨＳ基地局と電話回線を介して情報を収集
し管理する中央管理コンピュータと、該中央管理コンピ
ュータの情報収集の対象となる、ＰＨＳ端末装置を備え
た複数の情報収集対象機とで構成される。そして、該情
報収集対象機の内の一部に外線通信電話番号および内線
通信電話番号を割り当てて、ＰＨＳ基地局との外線無線
交信および他の該情報収集対象機との内線無線交信可能
な親機とし、残りの該情報収集対象機には内線通信電話
番号のみを割り当てて、それぞれ他の該情報集対象機と
内線でのみ交信可能な子機とする。

【００１７】それぞれの情報収集対象機で蓄積される情
報は、どの情報収集対象機の情報であるかを識別する識
別情報とともに順次内線無線交信により子機から子機へ
集積し、最終的に親機に情報を集積した上、親機から外
線無線交信よりＰＨＳ基地局と電話回線を介して該中央
管理コンピュータに情報を集積する。

【００１８】このように構成することにより、設置した
情報収集対象機のＰＨＳ端末装置すべてを電話局に登録
する必要がなく親機のみ登録すればよいので、多額の基
本料金が発生することがなく、通信ランニングコストを
抑制することが可能となる。なお、上記した子機は、本
願明細書の発明の実施の形態の欄で記載した子機および
孫機の両方を含む。子機と孫機の構成および機能は基本
的に同一であり、説明の都合上、子機と孫機に分けて説
明しているにすぎないからである。

【００１９】本発明による情報収集システムは、特に屋
外およびビル内等で、比較的狭い間隔で多数配置される
自動販売機に適用すると効果的である。

【００２０】上記情報収集システムにおいて、どの情報
収集対象機の情報であるかを識別する識別情報をそれぞ
れの情報収集対象機に割り当てられた内線通信電話番号
とすると、子機を増加させたり減少させたり、子機と親
機との変更を行う場合等にデータの管理が容易な点で好
ましい。

【００２１】前記情報収集システムにおいて、子機およ
び親機が中央管理コンピュータに情報送信を行うため
に、それぞれ情報収集対象機の動作を制御する制御部
と、中央管理コンピュータに送信する情報を格納する送
信情報記憶部と、前記識別情報を記憶する識別情報記憶
部と、情報を送信する相手先の情報収集対象機である上
位機の内線通信電話番号を記憶する上位機内線通信電話
番号記憶部と、該上位機に情報を送信する時刻データを
記憶する自動内線通信時刻データ記憶部と、時刻を管理
するタイマと、前記ＰＨＳ端末装置の無線通信方法を内
線もしくは外線と切替える情報を格納する内線外線切替
えデータ記憶部とを有し、子機においては、あらかじめ
前記内線外線切替えデータ記憶部の内線外線切替えデー
タを内線モードに設定し、前記制御部が、前記タイマお
よび前記自動内線通信時刻データ記憶部に記憶された前
記自動内線通信時刻データに基づいて定期的に、前記送
信情報記憶部に記憶された情報と前記識別情報を、前記
上位機内線通信電話番号記憶部に記憶された内線通信電
話番号に基づいて上位機に送信するように制御し、親機
においては、前記制御部が、送信された識別情報に基づ
き自己に送信されるべきすべての情報が送信されたと判
断したときは、内線外線切替えデータ記憶部の内線外線
切替えデータを外線モードに切替え、自己の情報を含め
たすべての情報を、ＰＨＳ基地局および電話回線を介し
て中央管理コンピュータに送信するようにすることが好
ましい。このような構成により、中央管理コンピュータ
は効率的に情報収集対象機より情報収集することが可能
となる。

【００２２】なお、自動販売機においては、中央管理コ
ンピュータに送信する情報が、売上金金額データ、物品
のストック状況、故障情報、釣銭残金情報を含むことが
好ましい。

【００２３】一方、上記情報収集システムにおいて、子
機の内線通信可能エリアが連結するように子機を設置す
ることにより、情報収集対象機の設置範囲を拡大するこ
とができ、情報収集対象機の設置場所の制約を少なくす
ることができる。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は本実施の形態による情報収
集システムの構成の概要を示す図である。

【００２５】本発明による情報収集システムは、情報を
収集して管理するセンターの中央管理コンピュータと、
ＰＨＳ基地局および電話回線を介して情報を中央管理コ
ンピュータに送信する（すなわち中央管理コンピュータ
にとって情報収集対象となる）無人商品販売機・サービ
ス提供機とからなり、本実施の形態においては情報収集
対象は自動販売機とする。

【００２６】図１において、Ｐ１〜ＰＮの参照符号で示
すＮ個（Ｎは自然数）の自動販売機は、それぞれＰＨＳ
端末装置２０（図２参照）を有しており、外線通信電話
番号が割り当てられ、ＰＨＳ基地局３と外線無線通信を
することができる。このようにＰＨＳ基地局３と外線無
線通信することのできる自動販売機を以下親機と呼ぶ。
自動販売機の情報収集先はセンター５の中央管理コンピ
ュータ６であり、親機はＰＨＳ基地局３と電話回線４を
介して情報を中央管理コンピュータ６に送信することが
できる。

【００２７】この親機Ｐ１〜ＰＮのそれぞれは、ＰＨＳ
端末装置２０（図２参照）を有する１または複数の自動
販売機と互いに内線無線通信をすることができ、この直
接親機と内線無線通信をすることのできる自動販売機を
子機という。ここで、子機は特定の親機とのみ内線無線
通信を行い、他の親機とは無線通信を行うことはない。
従って、親機と内線無線通信を行う子機をこの親機の下
位に展開するように表示すると、図１に示すように、親
機Ｐ１の下位に子機Ｃ１−１、Ｃ１−２、・・・Ｃ１−
ｎ（ｎは任意の自然数）のｎ個の子機からなる子機群Ｃ
１、同様に親機Ｐ２の下位には子機Ｃ２−１、Ｃ２−
２、・・・Ｃ２−ｎのｎ個の子機からなる子機群Ｃ２、
というように親機Ｐ１〜ＰＮのそれぞれの下位にＣ１〜
ＣＮのＮ個の子機群が展開される。ここで、各子機群を
構成する子機の数をｎとして同一の記号を用いている
が、各子機群を構成する子機の数がそれぞれ異なってい
ても勿論構わない。

【００２８】さらに、この子機群に属する子機のそれぞ
れが、ＰＨＳ端末装置２０を有する１または複数の自動
販売機と互いに内線無線通信をすることができ、この子
機と直接内線無線通信をすることのできる自動販売機を
孫機という。ここで、孫機は特定の子機とのみ内線無線
通信を行い、他の子機とは無線通信を行うことはない。
従って、子機と内線無線通信を行う孫機をこの子機の下
位に展開するように表示すると、図１に示すように、子
機Ｃ１−１の下位に孫機Ｇ１−１−１、Ｇ１−１−２、
・・・Ｇ１−１−ｍ（ｍは任意の自然数）のｍ個の孫機
からなる孫機群Ｇ１、同様に子機Ｃ１−２の下位には孫
機Ｇ２−１−１、Ｇ２−１−２、・・・Ｇ２−１−ｍの
ｍ個の孫機からなる孫機群Ｇ２、というように子機群Ｃ
１〜ＣＮのそれぞれに属する子機のそれぞれの下位にＧ
１〜ＧＭのＭ個（Ｍは任意の自然数）の孫機群が展開さ
れる。ここで、各孫機群を構成する孫機の数をｍとして
同一の記号を用いているが、各孫機群を構成する孫機の
数がそれぞれ異なっていても勿論構わない。

【００２９】以上述べたように、本実施の形態による情
報収集システムは、１または複数の親機Ｐ１〜ＰＮと、
親機Ｐ１〜ＰＮのそれぞれと外線無線通信を行うＰＨＳ
基地局３と、ＰＨＳ基地局３と電話回線４を介して情報
通信を行うセンター５の中央管理コンピュータ６と、親
機Ｐ１〜ＰＮのそれぞれの下位に展開し、親機Ｐ１〜Ｐ
Ｎとそれぞれ互いに内線無線通信を行うことのできる１
または複数の子機からなる子機群Ｃ１〜ＣＮと、子機群
Ｃ１〜ＣＮのそれぞれの下位に展開し子機群Ｃ１〜ＣＮ
に属する子機のそれぞれと互いに内線無線通信を行うこ
とのできる１または複数の孫機からなる孫機群Ｇ１〜Ｇ
Ｍからなる。親機Ｐ１〜ＰＮにはそれぞれ外線通信電話
番号が割り当てられるが、子機および孫機は内線無線通
信のみを行うので、外線通信電話番号を割り当てる必要
はない。

【００３０】次に、図２を用いて本実施の形態を構成す
る自動販売機の個々の構成を親機Ｐ１を例にとって説明
する。親機Ｐ１は、親機Ｐ１の動作全体を制御する制御
部１６と、内部ローカルバスであるバス１７と、物品を
投入金額に応じて自動的に販売する自動販売機構を構成
する販売装置１８と、販売装置１８とバス１７とのイン
ターフェースである第１のインターフェース１９と、内
線あるいは外線で無線通信を行うことによって自動販売
機の情報をＰＨＳ基地局３へ情報通信するＰＨＳ端末装
置２０と、ＰＨＳ端末装置２０とバス１７とのインター
フェースである第２のインターフェース２１と、無線で
情報通信するためのデータを記憶する情報通信データ記
憶部２８と、タイマー２７とを有している。

【００３１】ＰＨＳ端末装置２０の内部構成は、例えば
図５に示した構成と同じものが考えられるので、ここで
は詳細な説明は省略する。

【００３２】ここで、情報通信データ記憶部２８は、販
売装置１８の売上金額や物品のストック状況等の販売デ
ータを格納する販売データ記憶部２２、ＰＨＳ端末装置
２０の自己の内線番号を格納する自己内線番号記憶部２
３、自己にとって直接上位に当たる自動販売機の内線番
号を格納する上位機内線番号記憶部２４、ＰＨＳ端末装
置２０の無線通信方法を内線もしくは外線と切り替える
情報を格納する内線外線切替データ記憶部２５、上位機
内線番号記憶部２４に記憶されている上位機内線番号を
有する自動販売機と自動的に内線通信にて情報通信する
時刻データを格納する自動内線通信時刻データ記憶部２
６を有している。

【００３３】なお、他の親機Ｐ２〜ＰＮや子機群Ｃ１〜
ＣＮおよび孫機群Ｇ１〜ＧＭに属するそれぞれの自動販
売機は基本的に図２に示すＰ１と同一の構成を有してい
る。次に、図１および図２を用いて、本実施の形態によ
る情報システムの情報通信の方法について説明する。こ
こでは、親機Ｐ１、親機Ｐ１の下位に展開する子機群Ｃ
１、子機群Ｃ１に属する子機Ｃ１−１の下位に展開する
孫機群Ｇ１を例にとって説明する。なお、子機、孫機の
構成は図２中の親機Ｐ１の構成と同じであるため、子
機、孫機の内部構成部分を説明する場合は親機Ｐ１の構
成部分と同一の参照符号を用いて説明する。

【００３４】まず、孫機群Ｇ１に含まれる孫機Ｇ１−１
−１〜Ｇ１−１−ｍが有する情報通信データ記憶部２８
に格納されたデータの内容について説明する。内線外線
切替データ記憶部２５の内線切替データは内線通信のみ
行うモードに設定されている。自己内線番号記憶部２３
に格納されている自己内線番号は例えば５桁の自己のユ
ニークな値となっている。上位機内線番号記憶部２４に
格納された上位機内線番号は自己の上位機に当たる子機
Ｃ１−１の自己内線番号と同じ値に設定されている。販
売データ記憶部２２は、第１のインターフェイス１９を
介して販売装置１８から送られてくる売上金額データ、
物品のストック状況、故障情報、釣り銭残金情報等販売
に関するデータを格納している。自動内線通信時刻デー
タ記憶部２６は、孫機Ｇ１−１−１が子機Ｃ１−１に定
期的に無線情報通信するための時刻データを格納してい
る。

【００３５】孫機Ｇ１−１−１の制御部１６は、タイマ
ー２７のカウントによって、自動内線通信時刻データ記
憶部２６の時刻データに基づき所定の時刻になると、内
線外線切替データ記憶部２５に設定された内線通信モー
ドに従って、上位機内線番号記憶部２４に記憶された子
機Ｃ１−１の内線番号を用いて内線通信を行い、子機Ｃ
１−１と定期的な内線無線情報通信を行うよう制御す
る。そのとき、孫機Ｇ１−１−１の販売データ記憶部２
２に格納されていた販売データが自己内線番号記憶部２
３に格納されている自己の内線番号とともに子機Ｃ１−
１に送られる。同様にして、孫機群Ｇ１に属する他の孫
機Ｇ１−１−２〜Ｇ１−１−ｍのそれぞれが自己の内線
番号とともに自己の販売データを子機Ｃ１−１に内線モ
ードで送信する。従って、販売データを受け取った子機
Ｃ１−１では、販売データと同時に送られた内線番号に
基づき、送信された販売データがどの自動販売機からの
データであるかを特定できるようにして、自己の販売デ
ータ記憶部２２に孫機から送信された販売データを格納
する。

【００３６】上記した孫機から子機に販売データを送信
するのと同様な方法で、子機Ｃ１−１の販売データ記憶
部２２に格納された各孫機の内線番号と各孫機の販売デ
ータが自己の内線番号および自己の販売データとともに
親機Ｐ１に内線無線通信にて送信され、親機Ｐ１の販売
データ記憶部２２に格納される。また、同様にして、子
機群Ｃ１に属する他の子機Ｃ１−２〜Ｃ１−ｎのそれぞ
れが各内線番号を含む各孫機の販売データを自己の内線
番号と自己の販売データとともに親機Ｐ１に送信する。

【００３７】このようにして、親機Ｐ１の販売データ記
憶部２２に格納される販売データは、子機群Ｃ１に属す
るＣ１−１〜Ｃ１−ｎから内線通信により入手した販売
データと自己の販売データとを含んでいる。親機Ｐ１の
制御部１６は、子機より送信された内線番号に基づき、
自己の下位に展開されている自動販売機の販売データす
べてが自己の販売データ記憶部２２に格納されたと判断
したとき、自己の内線外線切替データ部２６のデータを
外線通信モードに書き替えることにより、自己のＰＨＳ
端末装置２０を外線通信モードに切り替える。それによ
り、親機Ｐ１の端末装置２０は、ＰＨＳ基地局３へ外線
電話をかけることにより、電話回線４を介してセンター
５の中央処理コンピュータ６に自己の販売データを送信
する。販売データの送信を終了した親機Ｐ１は、ＰＨＳ
端末装置２０が内線通信モードになるよう、再度内線外
線切替データ記憶部２５のデータを書き替える。以上の
ようにして、中央管理コンピュータ６は、親機Ｐ１から
送信された販売データ、すなわち、親機Ｐ１および親機
Ｐ１の下位に展開するすべての自動販売機固有の販売デ
ータを管理することができる。

【００３８】また、残りの親機Ｐ２〜ＰＮの動作は、上
記したＰ１の動作とまったく同じである。さらに、複数
の親機は、どれか１個だけが外線通信モードとなり残り
の親機が内線通信モードとし、１個の外線通信モードを
共有することにより、１個の外線電話番号を複数の親機
で供給することが可能である。

【００３９】以上のようにして、内線無線通信および外
線無線通信を組み合わせることにより、安価な通信ラン
ニングコストを有する情報システムの構築が可能とな
る。

【００４０】ところで、内線無線通信を行うためには、
内線無線通信を行う自動販売機同士が同じ内線通信可能
エリア内に設置されている必要がある。この自動販売機
の設置について図３を用いて説明する。図３では、親機
Ｐ１、子機群Ｃ１、孫機群Ｇ１等を例にとって説明す
る。ここで、エリア３０は親機Ｐ１がＰＨＳ基地局３と
外線無線通信が可能なエリアである。また、エリア３１
は、子機群Ｃ１に属する子機が親機Ｐ１と内線無線通信
が可能なエリアである。さらに、エリア３２は、孫機群
Ｇ１に属する孫機が子機Ｃ１−１と内線無線通信が可能
なエリアである。従って、本発明による情報システムを
構成するためには、親機Ｐ１は必ずエリア３０内に設置
されなければならず、子機群Ｃ１に属する子機は必ずエ
リア３１内に設置されなければならず、孫機群Ｇ１に属
する孫機は必ずエリア３２内に設置されなければならな
い。

【００４１】以上説明したように、自動販売機の設置場
所は自己が情報を直接送信する上位機と通信可能なエリ
アに設置しなければならないという若干の制限がある
が、内線可能エリアを連結していけば、外線無線通信の
必要がなく且つ安価な通信ランニンングコストで維持可
能な内線無線通信ネットワークを拡大し構築することが
可能となる。

【００４２】なお、上記した実施の形態において、各自
動販売機の販売データを識別する値として各自動販売機
の内線番号を用いているが、内線番号を用いないで各自
動販売機を識別するための独自の値を設定してもよい。
しかしながら、各自動販売機の販売データを識別する値
として内線番号を用いるようにすると、わざわざ別の値
を設定する手間がなく、後から子機、孫機を増加させた
り減少させたり、子機と親機を交換する場合等に、デー
タの管理が容易である点で優れている。

【００４３】また、本実施の形態においては、中央管理
コンピュータが情報収集および情報管理する対象は自動
販売機としたが、本発明による情報収集システムは、自
動販売機に限らず、例えばカード発行機、夜間休日等に
無人で対応する行政機関の証明書類交付機等中央管理コ
ンピュータにより情報収集および情報管理しようとする
種々の対象に適用することが可能である。

【００４４】

【発明の効果】本発明による情報収集システムは、以下
に述べる効果を有する。（１）本発明によれば、安価な通信ランニングコストで
維持可能な情報収集システムを構築できる。その理由
は、設置した情報収集対象、例えば自動販売機が有する
ＰＨＳ端末装置すべてに、外線通信電話番号を割り当て
ず、ある特定の自動販売機（実施の形態における親機）
にのみ外線電話番号を割り当て、かつセンターは該親機
とのみ外線無線通信を行うことによって、その他の複数
の自動販売機情報を、電話回線を介して入手できるから
である。（２）本発明によれば、情報収集対象、例えば自動販売
機の設置エリアを、該自動販売機の有するＰＨＳ端末装
置の外線通信可能エリア（すなわちＰＨＳ基地局との交
信可能エリア）内に設置する必要はない。このことによ
り、自動販売機の設置場所の自由度が高まる。その理由
は、本発明では、親機以外の自動販売機は互いに内線無
線通信を行うことによって情報通信を行うことが可能な
ので、内線無線通信を行う自動販売機は外線通信可能エ
リアにある必要はないからである。また、内線無線通信
可能エリアを連結することによって、情報収集システム
をカバーする自動販売機の設置エリアを拡大することが
できるからである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態による情報収集システム
の構成の概要を示すブロック図である。

【図２】本発明の一実施の形態による情報収集システム
を構成する自動販売機の構成を示すブロック図である。

【図３】本発明の一実施の形態による情報収集システム
を構成する自動販売機の設置方法を示すブロック図であ
る。

【図４】特開平８−１５４１３５号公報に開示された情
報システムに用いられる自動販売機の構成を示すブロッ
ク図である。

【図５】図４に示した自動販売機に取り付けるＰＨＳ端
末装置の構成を示すブロック図である。

【図６】特開平８−１５４１３５号公報に開示された情
報システムの概要を示すブロック図である。

【図７】特開平８−１５４１３５号公報に開示された電
話回線を用いない情報システムの概要を示すブロック図
である。

【符号の説明】

３ＰＨＳ基地局４電話回線５センター６中央管理コンピュータ１６制御部１７バス１８販売装置１９第１のインターフェース２０ＰＨＳ端末装置２１第２のインターフェース２２販売データ記憶部２３自己内線番号記憶部２４上位機内線番号記憶部２５内線外線切替データ記憶部２６自動内線通信時刻データ記憶部２７タイマー２８情報通信データ記憶部Ｐ１親機Ｃ１子機群Ｇ１孫機群

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ＰＨＳ基地局と電話回線を介して情報を
収集し管理する中央管理コンピュータと、該中央管理コンピュータの情報収集の対象となる、ＰＨ
Ｓ端末装置を備えた複数の情報収集対象機とで構成さ
れ、該情報収集対象機の内の一部に外線通信電話番号および
内線通信電話番号を割り当てて、ＰＨＳ基地局との外線
無線交信および他の該情報収集対象機との内線無線交信
可能な親機とし、残りの該情報収集対象機には内線通信電話番号のみを割
り当てて、それぞれ他の該情報収集対象機と内線でのみ
交信可能な子機とし、それぞれの該情報収集対象機で蓄積される情報を、どの
該情報収集対象機の情報であるかを識別する識別情報と
ともに順次内線無線交信により該子機から該子機へ集積
し、最終的に該親機に情報を集積した上、該親機から外
線無線交信よりＰＨＳ基地局と電話回線を介して該中央
管理コンピュータに情報を集積することを特徴とする情
報収集システム。
【請求項２】前記情報収集対象機が自動販売機であ
る、請求項１に記載の情報収集システム。
【請求項３】前記したどの情報収集対象機の情報であ
るかを識別する識別情報がそれぞれの情報収集対象機に
割り当てられた内線通信電話番号である、請求項１に記
載の情報収集システム。
【請求項４】前記情報収集対象機が、前記情報収集対
象機の動作を制御する制御部と、前記中央管理コンピュ
ータに送信する情報を格納する送信情報記憶部と、前記
識別情報を記憶する識別情報記憶部と、情報を送信する
相手先の情報収集対象機である上位機の内線通信電話番
号を記憶する上位機内線通信電話番号記憶部と、該上位
機に情報を送信する時刻データを記憶する自動内線通信
時刻データ記憶部と、時刻を管理するタイマと、前記Ｐ
ＨＳ端末装置の無線通信方法を内線もしくは外線に切替
える情報を格納する内線外線切替えデータ記憶部とを有
し、前記子機においては、あらかじめ前記内線外線切替えデ
ータ記憶部の内線外線切替えデータを内線モードに設定
し、前記制御部が、前記タイマおよび前記自動内線通信
時刻データ記憶部に記憶された前記自動内線通信時刻デ
ータに基づいて定期的に、前記送信情報記憶部に記憶さ
れた情報と前記識別情報を、前記上位機内線通信電話番
号記憶部に記憶された内線通信電話番号に基づいて上位
機に送信するように制御し、前記親機においては、あらかじめ前記内線外線切替えデ
ータ記憶部の内線外線切替えデータを内線モードに設定
し、前記制御部が、送信された識別情報に基づき自己に
送信されるべきすべての情報が送信されたと判断したと
きは、内線外線切替えデータ記憶部の内線外線切替えデ
ータを外線モードに切替え、自己の情報を含めたすべて
の情報を、ＰＨＳ基地局および電話回線を介して中央管
理コンピュータに送信することを特徴とする、請求項１
に記載の情報収集システム。
【請求項５】前記中央管理コンピュータに送信する情
報が、売上金金額データ、物品のストック状況、故障情
報、釣銭残金情報を含む、請求項２に記載の情報収集シ
ステム。
【請求項６】前記子機の内線通信可能エリアが連結す
るように子機を設置することにより、中央管理コンピュ
ータが情報収集可能な範囲を拡大可能な、請求項１に記
載の情報収集システム。