JPH11168307A - マイクロ波集積回路 - Google Patents

マイクロ波集積回路

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JPH11168307A
JPH11168307A JP33592797A JP33592797A JPH11168307A JP H11168307 A JPH11168307 A JP H11168307A JP 33592797 A JP33592797 A JP 33592797A JP 33592797 A JP33592797 A JP 33592797A JP H11168307 A JPH11168307 A JP H11168307A
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JP
Japan
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conductor
integrated circuit
short stub
microwave integrated
connection
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JP33592797A
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Hideo Matsuki
英夫 松木
Yoriji Utsu
順志 宇津
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 整合回路、特にはそのショートスタブのリア
クタンスを高い精度で容易に調整することができるマイ
クロ波集積回路を提供する。 【解決手段】 コプレーナ線路で構成されるショートス
タブ17の導体17cの途中部分に、その導体17cの
上方において、ショートスタブ17の両側に配置されて
いる接地導体23を接続するための接続用導体26を空
中配線により形成し、その接続用導体26を、下方にあ
る導体17cと交差している部分において上方から押圧
して絶縁膜25に接触させることにより、MIM型キャ
パシタを形成してショートスタブ17のリアクタンスを
調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コプレーナ線路を
用いて構成されるショートスタブを具備し、マイクロ波
帯またはミリ波帯の信号を扱うマイクロ波集積回路に関
する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】車載レーダや無線LA
Nなどの通信分野に対する応用が見込まれているマイク
ロ波集積回路は、インジウム燐(InP)やガリウム砒
素(GaAs)等の半導体基板やアルミナなどの誘電体
基板上に、例えば高電子移動度トランジスタ(HEM
T)などの能動素子や、リアクタンス素子からなる整合
回路等を形成して構成されている。このマイクロ波集積
回路としては、低雑音増幅器,発振器,周波数逓倍器,
周波数混合器などがある。
【0003】この場合、整合回路を構成するリアクタン
ス素子としては、ショートスタブ,オープンスタブ,キ
ャパシタなどが用いられている。そして、整合回路は、
能動素子の入力側及び出力側に設けられることにより、
能動素子の入出力インピーダンスを変換して、所定の値
(例えば50Ω)に整合させる機能を有している。
【0004】図13は、この様な集積回路の一例として
増幅器を構成した場合の回路図である。この図13にお
いて、HEMT1の入力側(ゲート)及び出力側(ドレ
イン)に、整合回路2及び3を接続して集積回路4を構
成している。整合回路2及び3は、伝送線路2a,2b
及び3a,3bとスタブ2c及び3cとキャパシタ2d
及び3dとから構成されている。これらのキャパシタ2
d及び3dは、MIM型のキャパシタからなる。また、
伝送線路2a,2b及び3a,3bとスタブ2c及び3
cとは、コプレーナ線路から構成されている。
【0005】ここで、コプレーナ線路の構成を図14に
従って説明する。コプレーナ線路5は、誘電体若しくは
半導体の基板6上に、導体7と、その導体7の両側にギ
ャップ部8を介して設けられる接地導体9とで構成され
ている。このコプレーナ線路5の特性インピーダンス
は、導体7の幅寸法Wsとギャップ部8の幅寸法Wgと
の比率で決定される。
【0006】上記の様な集積回路4では、その作製後に
HEMT1の予測不可能なばらつきに対して、また、H
EMT1に任意の動作条件を与えたいという要求に対し
て改めて整合を取る目的で、整合回路2及び3のリアク
タンスを変化させたい場合がある。
【0007】この様な場合、扱う信号の周波数がMHz
帯の集積回路においては、回路内の伝送線路の近傍に複
数のボンディングパッドを予め設けておき、伝送線路と
ボンディングパッド、若しくはボンディングパッド同士
をワイヤで接続する方式がある。しかしながら、上記方
式で生じる、ワイヤの長さやそのワイヤで構成されるル
ープ形状のばらつきはMHz帯の信号に対しては無視で
きるものであるが、マイクロ波帯及びミリ波帯の信号を
扱う集積回路においては性能を左右するほどの影響とな
ってしまうため、上記方式をそのまま適用することはで
きない。
【0008】また、特開平3−195108号公報に
は、マイクロストリップ線路で構成される整合回路の途
中にスイッチング素子を設けて、異なる長さの整合回路
を切替え可能に構成したものが開示されている。しかし
ながら、この方式では、スイッチング素子を必要とする
ため、コプレーナ線路で構成される整合回路に適用する
ことを考えると、整合回路の大幅な面積拡大を免れるこ
とができない。
【0009】本発明は上記課題を解決するものであり、
その目的は、整合回路、特にはそのショートスタブのリ
アクタンスを、多くの面積を必要とせず高い精度で容易
に調整することができるマイクロ波集積回路を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載のマイクロ波集積回路によれば、ショ
ートスタブの上方に空中配線によって配設された接続用
導体を押圧することによりショートスタブの導体に接近
させると、接続用導体とショートスタブの導体との間に
は、前記導体を覆っている絶縁膜を介してMIM型キャ
パシタが形成される。
【0011】即ち、前記MIM型キャパシタを形成する
ことにより、ショートスタブのリアクタンスを高い精度
で容易に調整することができる。従って、ショートスタ
ブを構成している部分が整合回路として使用される場合
には、リアクタンスを高い精度で調整することにより、
接続される外部素子との整合を良好に取ることができ
る。また、調整を行うために余分な面積を必要とするこ
とがない。
【0012】請求項2記載のマイクロ波集積回路によれ
ば、接続用導体の上方に、ショートスタブの導体を空中
配線によって配設したことにより、前記導体を押圧する
ことによってMIM型キャパシタが形成されるので、請
求項1と同様の効果が得られる。
【0013】請求項3または4記載のマイクロ波集積回
路によれば、接続用導体と交差する近傍におけるショー
トスタブの導体の一部(請求項3)、または、接続用導
体が接地導体に接続されている接続部の近傍にある接地
導体の一部(請求項4)をトリミング可能なトリミング
領域としたので、ショートスタブの主線路(導体)と接
地導体とのギャップ幅を容易に拡大させることができ
る。
【0014】即ち、コプレーナ線路のインピーダンスを
高めることが容易となるので、空中配線された接続用導
体或いはショートスタブの導体を押圧することによって
MIM型キャパシタを新たに形成した場合でも、その先
にあるショートスタブの導体部分に対する高周波信号の
流れ込みを抑制することができる。
【0015】請求項5記載のマイクロ波集積回路によれ
ば、トリミング領域を金属蒸着膜により構成するので、
金属蒸着膜を例えばレーザなどを用いて容易にトリミン
グすることができ、コプレーナ線路のインピーダンス調
整を容易且つ高精度に行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て図1乃至図5を参照して説明する。図3は、本発明の
マイクロ波集積回路として構成された増幅回路10の等
価回路を示すものである。HEMT11の入力側及び出
力側には、整合回路12及び13が配置されている。入
力側の整合回路12は、入力端子14とHEMT11の
ゲートとの間を接続する伝送線路15a,15bと、こ
れら伝送線路15a,15bの中間とアースとの間を先
端部に形成されたMIM型キャパシタ16を介して接続
するショートスタブ17とから構成されている。
【0017】また、出力側の整合回路13は、出力端子
18とHEMT11のドレインとの間を接続する伝送線
路18a,18bと、これら伝送線路18a,18bの
中間とアースとの間を先端部に形成されたMIM型キャ
パシタ19を介して接続するショートスタブ20とから
構成されている。
【0018】尚、増幅回路10は、例えばInPなどか
らなる1枚の半導体基板21(図1参照)上に形成され
ており、所謂MMIC(Monolithic Microwave Integrat
ed Circuit) として構成されている。MIM型キャパシ
タ16及び19は、ショートスタブの線路長を短縮する
ためや、高周波信号が直流回路部に流入することを防ぐ
ためなどに形成されるものである。
【0019】図1(a)は、増幅回路10における入力
側の整合回路12の内のショートスタブ17周辺部分を
切出して示す図である。また、図1(b),(c),
(d)及び(e)は、夫々図1(a)のA−A′断面,
B−B′断面,C−C′断面及びD−D′断面を示す図
である。
【0020】この図1(a)において、整合回路12の
伝送線路15a,15bは、コプレーナ線路で構成され
ており、具体的には、図1(a)中左右方向に延びる導
体22aと、この導体22aの両側にギャップ部22b
を介して配置された接地導体23とから構成されてい
る。
【0021】上記導体22aの図1中左端の延長部分が
入力端子14に接続され、右端の延長部分がHEMT1
1のゲートに接続されている。また、整合回路12のシ
ョートスタブ17は、コプレーナ線路で構成されてお
り、具体的には、上記導体22aの中央部から図1中下
方へ延びる導体17aと、この導体17aの両側にギャ
ップ部17bを介して配置された接地導体23とから構
成されている。尚、導体22a及び17aの幅寸法はW
s,ギャップ部22b及び17bの幅寸法はWgであ
る。
【0022】一方、導体22a及び導体17aの両側に
ある接地導体23は、導体24により接続されている。
この導体24は、導体22a及び導体17aの下層に絶
縁膜25(図1(b)〜(e)参照)を介して配置され
ている。また、ショートスタブ17の導体17aの先端
部は、幅寸法が同一であり且つ厚さ寸法はより小さく形
成され、導体24と同様に絶縁膜25の下層に配置され
ている導体17cの一端に接続されている(図1(c)
参照)。
【0023】図1(b)及び(c)においてA−A′断
面及びB−B′断面を示すように、導体17cの途中部
分においては、ギャップ部17bの左右両側に配置され
た接地導体23を接続する接続用導体26が、空中配線
によって当該導体17cの上方において交差するように
形成されている。
【0024】そして、導体17cの他端部は、導体17
bよりも幅寸法が小さく且つ厚さ寸法が同一であるバイ
アス印加用線路17dとして形成されている。即ち、バ
イアス印加用線路17dは、導体幅寸法に対してギャッ
プ幅寸法が大なる高インピーダンスのコプレーナ線路と
なっている。
【0025】また、図1(d)及び(e)においてC−
C′断面及びD−D′断面を示すように、導体17cの
先端部においては、ギャップ部17bの左右両側に配置
された接地導体23を接続する接続用導体27が、当該
導体17cの上方にある絶縁膜25上にて交差するよう
に配置されている。即ち、この部分における接続用導体
27−絶縁膜25−導体17cの積層によって、MIM
型キャパシタ16が形成されている。
【0026】ここで、図1(b)及び(c)に示すA−
A′断面及びB−B′断面構造の形成プロセスを、図4
及び図5を参照して概略的に述べる。先ず、半導体基板
21上に金属蒸着膜を、導体17cとして必要な領域に
膜厚0.2μm程度に形成する(図4(a),図5
(a)参照)。次に、その上層に絶縁膜(窒化膜,図1
(a)では図示を省略している)25を形成し、導体1
7aとの接触領域となる部分を除去する(図4(b),
図5(b)参照)。
【0027】その後、接続用導体26が導体17cの上
部に空中配線により交差する形状に形成されるように、
メッキに対する(下層)レジストLRを施す(図4
(c),図5(c)参照)。即ち、後述の図4(e)に
示すように、接続用導体26部分が導体17cを跨ぎ越
えるような、断面がコ字状に形成されるようにレジスト
LRを施す。そして、レジストLRの上層に、給電電極
層Kを形成する(図4(d),図5(d)参照)。
【0028】更に、接続用導体26を空中配線する部分
を除き、下層レジストLRが施された部分を覆うように
して上層レジストURを形成してから(図5(e)参
照)Auメッキして、導体17a及び接続用導体26並
びに接地導体23を形成する(図4(e),図5図
(f)参照)。メッキが完了すると、上層及び下層レジ
ストUR及びLR並びに給電電極層Kを除去する(図4
(f),図5(g)〜(i)参照)。
【0029】以上のようにして、導体17cを形成する
と共に、導体17a,接地導体23及び接続用導体26
を膜厚5μm程度に形成する。尚、導体17cを形成す
る金属蒸着膜は、例えば、Au単層,若しくは、Ti/
Mo/Au,Ti/Ni/Au,Ti/Auなどの複数
層で構成されている。尚、出力側の整合回路13につい
ても、同様に構成されている。また、上記のプロセスに
おいて、図1(d)及び(e)に示すMIM型キャパシ
タ16も同時に形成されている。尚、図1においては、
残留した給電電極層Kの図示は省略している。
【0030】次に、本実施例の作用について図2をも参
照して説明する。例えば、導体22aに接続される外部
回路とのインピーダンス整合を取るために、リアクタン
スを変化させる必要がある場合には、図2にA−A′断
面を示すように、空中配線されている接続用導体26
を、下方にある導体17cと交差している部分において
上方から押圧することにより絶縁膜25に接触させる。
この場合、作業者は、顕微鏡などで当該部分の状態を確
認しながら、ピンセットなどや、或いはワイヤボンダに
使用されるキャピラリのように先端部分が円錐状である
ような治具を用いて押圧する。
【0031】接続用導体26が絶縁膜25に接触する
と、この導体17cの途中部分には、接続用導体26−
絶縁膜25−導体17cの積層により、MIM型キャパ
シタ28が形成される。すると、予め導体17cの先端
部分に形成されているMIM型キャパシタ16に、新た
に形成されたMIM型キャパシタ28が並列に接続され
ることになり、整合回路10のリアクタンスが変化す
る。
【0032】以上のようにして形成されるMIM型キャ
パシタ28のキャパシタンスについて一例を示すと、例
えば以下のようになる。 上下電極の重なり面積:1500[μm] (50[μm]×30[μm]) 絶縁膜の厚さ:0.1[μm] 絶縁膜の比誘電率:約7 キャパシタンス:約9[pF]
【0033】以上のように本実施例によれば、コプレー
ナ線路で構成されるショートスタブ17の導体17cの
途中部分に、その導体17cの上方において、ショート
スタブ17の両側に配置されている接地導体23を接続
するための接続用導体26を空中配線により形成した。
【0034】そして、その接続用導体26を、下方にあ
る導体17cと交差している部分において上方から押圧
し、絶縁膜25に接触させることによりMIM型キャパ
シタ28を形成するようにしたので、導体22aに接続
される外部回路とのインピーダンス整合を取るためにリ
アクタンスを調整する必要がある場合には、ショートス
タブ17、即ち、整合回路12のリアクタンスを容易に
変化させることができる。また、従来とは異なり、リア
クタンスを調整するためにスイッチング素子などを用い
る必要がないので、余分な回路面積を要することがな
い。
【0035】図6は本発明の第2実施例を示すものであ
り、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を
省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。図6
(a),(b)は、第1実施例における図1(d),
(e)に相当するものであり、図1(a)のC−C′断
面,D−D′断面相当図である。
【0036】第2実施例における整合回路12は、第1
実施例におけるMIM型キャパシタ16の電極構成を、
上下逆にしたものである。即ち、ショートスタブ17A
の左右両側に配置された接地導体23を接続する接続用
導体29を、導体17cと同時に金属蒸着膜で構成し、
その上層に絶縁膜25を形成して、バイアス印加用線路
17eとの接触領域となる部分を除去する。そして、そ
の上層に、接地導体23と同時にバイアス印加用線路1
7e(第1実施例のバイアス印加用線路17dに相当す
る)をメッキにより形成する。
【0037】この場合、バイアス印加用線路17eが接
続用導体29と交差する部分における導体幅は導体17
cと同一である。斯様にして、バイアス印加用線路17
e−絶縁膜25−接続用導体29の積層により、MIM
型キャパシタ30が形成されている。
【0038】以上のように構成した第2実施例において
も、ショートスタブ17Aの先端部分にMIM型キャパ
シタ30を形成することができるので、第1実施例と同
様の効果が得られる。
【0039】図7は本発明の第3実施例を示すものであ
り、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を
省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第3実
施例における整合回路12は、導体17cの途中部分3
か所に、第1実施例における接続用導体26と同様にし
て空中配線により形成された接続用導体26a,26
b,26cを設けたものである。
【0040】以上のように構成した第3実施例によれ
ば、ショートスタブ17の途中部分3か所に空中配線に
より形成された接続用導体26a,26b,26cを設
けたので、これらを必要に応じて押圧し絶縁膜25と接
触させてMIM型キャパシタを形成することにより、リ
アクタンスの調整をより広範囲に行うことができる。
【0041】図8及び図9は本発明の第4実施例を示す
ものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付し
て説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明す
る。図8(a),(b),(c)は、第1実施例におけ
る図1(a),(b),(c)相当図である。
【0042】第4実施例は、第1実施例におけるMIM
型キャパシタ28の電極構成を、上下逆にしたものであ
る。即ち、ショートスタブ17Bの左右両側に配置され
た接地導体23を接続する接続用導体31を、第1実施
例における導体17cに代えて金属蒸着膜で構成し、そ
の上層に絶縁膜25を形成して、接地導体23との接触
領域となる部分を除去する。
【0043】そして、接続用導体31が導体17Bcの
上部に空中配線により交差する形状(断面がコ字状)に
形成されるように、メッキに対するレジストLRを施し
た後、接地導体23と同時にショートスタブ17Bの導
体17Bc(第1実施例の導体17cに相当する)をメ
ッキにより形成してからレジストを除去する。導体17
Bcは、接続用導体31を跨ぎ越した先で、バイアス印
加用線路17dに続く導体17c′に接続されている。
【0044】次に、第4実施例の作用について図9をも
参照して説明する。第1実施例と同様に、外部回路との
インピーダンス整合を取るためリアクタンスを変化させ
る必要がある場合には、図9にB−B′断面を示すよう
に、空中配線されている導体17Bcを、下方にある接
続用導体31と交差している部分において上方から押圧
することにより絶縁膜25に接触させる。
【0045】導体17Bcが絶縁膜25に接触すると、
ショートスタブ17Bの途中部分には、導体17Bc−
絶縁膜25−接続用導体31の積層により、MIM型キ
ャパシタ32が形成される。すると、第1実施例と同様
に、予め導体17Bcの先端部分に形成されているMI
M型キャパシタ16に、新たに形成されたMIM型キャ
パシタ32が並列に接続されることになり、整合回路1
2のリアクタンスは変化する。
【0046】以上のように構成した第4実施例において
も、ショートスタブ17Bの途中部分にMIM型キャパ
シタ32を形成することができるので、第1実施例と同
様の効果が得られる。
【0047】図10は本発明の第5実施例を示すもので
あり、第4実施例と同一部分には同一符号を付して説明
を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第5
実施例における整合回路12は、ショートスタブ17B
の途中部分2か所に、第4実施例における導体17Bc
と同様にして、空中配線により接続用導体31a,31
bを跨ぎ越すように形成された導体17Bc1,17Bc2
を設けたものである。
【0048】以上のように構成した第5実施例によれ
ば、ショートスタブ17Bの途中部分2か所に、空中配
線により形成された導体17Bc1,17Bc2を設けたの
で、これらを必要に応じて押圧し絶縁膜25と接触させ
ることによりMIM型キャパシタを形成して、リアクタ
ンスの調整をより広範囲に行うことができる。
【0049】図11は本発明の第6実施例を示すもので
あり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明
を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第6
実施例における整合回路12は、第1実施例のようにシ
ョートスタブ17の導体17cの一部をトリミング領域
17c(T)としたものである。
【0050】第1実施例のようにしてMIM型キャパシ
タ28を形成すると、外部回路から導体22aに入力さ
れる高周波信号は、MIM型キャパシタ28を介して接
地導体23に流れ込むようになる。この場合、MIM型
キャパシタ28よりも先に形成されている(バイアス印
加用線路17d側に配置されている)導体17c部分を
トリミング領域17c(T)としてギャップ部17b側
から左右均等にトリミングすることにより、コプレーナ
線路のインピーダンスをより高めて当該導体17c
(T)部分への高周波信号の流入を抑制する。
【0051】導体17c(T)は0.2μm程度の金属
蒸着膜によって形成されているため、レーザやピンセッ
トなどを用いることによって容易にトリミングすること
ができる。導体17c(T)をトリミングし導体幅寸法
を小さくすることによって、コプレーナ線路のインピー
ダンスは上昇する。また、この場合、トリミング後の導
体17c(T)の導体幅寸法は、最低でも、バイアス印
加用線路17dと同程度分は残すようにする。
【0052】以上のように第6実施例によれば、導体1
7cを金属蒸着膜で形成し、MIM型キャパシタ28よ
りも先に形成されている導体17c部分をトリミング領
域17c(T)としたので、第1実施例のようにMIM
型キャパシタ28を形成したことによりショートスタブ
17の接地導体23に対するリアクタンスが変化した場
合でも、トリミング領域17c(T)をギャップ部17
b側から容易にトリミングすることができ、そのトリミ
ングにより当該導体17c部分のインピーダンスをより
高めて、高周波信号の流入を抑制することができる。
【0053】図12は本発明の第7実施例を示すもので
あり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明
を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第7
実施例における整合回路12は、第6実施例のようにシ
ョートスタブ17の導体17cの一部をトリミング領域
17c(T)とするものに代えて、接続用導体26,2
7と接地導体23とが接続されている接続部23a,2
3bの間に位置する接地導体23の一部を、厚さ0.2
μm程度の金属蒸着膜でトリミング領域23(T)とし
て形成したものである。
【0054】以上のように構成した第7実施例によれ
ば、第1実施例と同様にMIM型キャパシタ28を形成
した場合に、トリミング領域23(T)をギャップ部1
7b側から左右均等にトリミングすることにより、コプ
レーナ線路のインピーダンスをより高めてショートスタ
ブ17のMIM型キャパシタ28より先にある導体17
c部分への高周波信号の流入を抑制することができる。
【0055】本発明は上記し且つ図面に記載した実施例
にのみ限定されるものではなく、次のような変形または
拡張が可能である。トリミング領域は、金属蒸着膜によ
って形成するものに限らず、例えば、メッキによって厚
さの薄い金属層を形成しても良く、要はトリミング可能
に構成すれば良い。トリミング領域は、必要に応じて設
ければ良い。半導体基板21に代えて、誘電体基板を用
いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例を示す増幅回路に
おける入力側の整合回路部分を切出して示す図であり、
(b)は(a)のA−A′断面,(c)は(a)のB−
B′断面,(d)は(a)のC−C′断面,(e)は
(a)のD−D′断面,を示す
【図2】接続用導体を押圧して、MIM型キャパシタを
構成した状態を示す図1(b)相当図
【図3】増幅回路の電気的構成図
【図4】増幅回路を作成する場合の製造工程を示す図1
(b)相当図
【図5】増幅回路を作成する場合の製造工程を示す図1
(c)相当図
【図6】本発明の第2実施例を示すものであり、(a)
は図1(d)相当図,(b)は図1(e)相当図
【図7】本発明の第3実施例を示す図1(a)相当図
【図8】本発明の第4実施例を示すものであり、(a)
は図1(a)相当図,(b)は図1(b)相当図,
(c)は図1(c)相当図
【図9】図2相当図
【図10】本発明の第5実施例を示す図1(a)相当図
【図11】本発明の第6実施例を示す図1(a)相当図
【図12】本発明の第7実施例を示す図1(a)相当図
【図13】従来技術を示す図3相当図
【図14】コプレーナ線路の構成を摸式的に示す斜視図
【符号の説明】
10は増幅回路(マイクロ波集積回路)、12及び13
は整合回路、16はMIM型キャパシタ、17,17
A,17Bはショートスタブ、17c,17Bc,17
Bc1,17Bc2は導体,17c(T)はトリミング領
域、19はMIM型キャパシタ、20はショートスタ
ブ、21は半導体基板、23は接地導体、23a,23
bは接続部、23(T)はトリミング領域、25は絶縁
膜、26,26a,26b,26cは接続用導体、28
はMIM型キャパシタ、29は接続用導体、30はMI
M型キャパシタ、31,31a,31bは接続用導体、
32はMIM型キャパシタを示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体または半導体基板上にコプレーナ
    線路及びMIM型キャパシタからなるショートスタブを
    設けてなるマイクロ波集積回路において、 前記ショートスタブの上方に、当該ショートスタブの両
    側に配置されている接地導体の双方を空中配線によって
    接続する接続用導体を配設したことを特徴とするマイク
    ロ波集積回路。
  2. 【請求項2】 誘電体または半導体基板上にコプレーナ
    線路及びMIM型キャパシタからなるショートスタブを
    設けてなるマイクロ波集積回路において、 前記ショートスタブの両側に配置されている接地導体の
    双方を接続する接続用導体の上方に、前記ショートスタ
    ブの導体を空中配線によって配設したことを特徴とする
    マイクロ波集積回路。
  3. 【請求項3】 前記接続用導体と交差する近傍における
    ショートスタブの導体の一部を、トリミング可能なトリ
    ミング領域として形成したことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のマイクロ波集積回路。
  4. 【請求項4】 前記接続用導体が前記接地導体に接続さ
    れている接続部の近傍にある前記接地導体の一部を、ト
    リミング可能なトリミング領域として形成したことを特
    徴とする請求項1または2記載のマイクロ波集積回路。
  5. 【請求項5】 前記トリミング領域を、金属蒸着膜によ
    り構成したことを特徴とする請求項3または4記載のマ
    イクロ波集積回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001065630A1 (de) * 2000-02-29 2001-09-07 Eads Deutschland Gmbh Phasenschieber und anordnung aus mehreren phasenschiebern
EP1447875A1 (en) * 2003-02-12 2004-08-18 LG Electronics Inc. Multi-bit phase shifter and manufacturing method thereof
JP2018074034A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 住友電気工業株式会社 高周波装置

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