JPH11167708A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検査方法 - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検査方法

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JPH11167708A
JPH11167708A JP33300297A JP33300297A JPH11167708A JP H11167708 A JPH11167708 A JP H11167708A JP 33300297 A JP33300297 A JP 33300297A JP 33300297 A JP33300297 A JP 33300297A JP H11167708 A JPH11167708 A JP H11167708A
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Hiroshi Morita
博司 森田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気抵抗効果素子の線形応答性、すなわち磁
気抵抗効果型磁気ヘッドの線形応答性を定量的且つ短時
間で判断する。 【解決手段】 ステップS1において磁気記録媒体を磁
気抵抗効果型磁気ヘッドに対して走査させ、ステップS
2において磁気抵抗効果素子によって磁気記録媒体から
の信号磁界の再生波形を検出し、ステップS3において
増幅した後、ステップS4においてデジタル信号に変換
等の処理を行い、ステップS5において上記再生波形の
最大出力の60〜90(%)の大きさとなる所定の大き
さの出力に対するパルス幅を演算(測定)し、このパル
ス幅の大きさにより磁気抵抗効果素子が飽和状態か否か
を判定する。なお、磁気記録媒体に記録されている信号
磁界が矩形波形に対応していることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果型磁
気ヘッドの検査方法に関する。詳しくは、磁気記録媒体
からの信号磁界の再生波形の所定の出力におけるパルス
幅の大きさにより磁気抵抗効果素子が飽和状態か否かを
判定する磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検査法方に係わる
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体の記録密度の増大、
磁気記録媒体からの信号を記録再生する際の周波数特性
の向上のため、薄膜磁気ヘッドが広く採用されている。
【0003】薄膜磁気ヘッドとしては、例えば磁気誘導
型の再生用の磁気ヘッドが挙げられる。この磁気誘導型
の再生用の磁気ヘッドにおいては、再生出力が磁気記録
媒体との相対速度に依存し、低速で磁気記録媒体上を走
査した場合に再生出力が小さくなってしまうという問題
がある。
【0004】また、薄膜磁気ヘッドとしては、磁気抵抗
効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッドと称する。)も挙
げられる。このMRヘッドは、磁界によって抵抗率が変
化する磁気抵抗効果を有する磁性層の抵抗変化を再生出
力電圧として検出するものであり、遷移金属に見られる
磁化の向きとその内部を流れる電流の向きのなす角によ
って電気抵抗値が変化する、いわゆる磁気抵抗効果現象
を利用した再生用磁気ヘッドである。
【0005】すなわち、上記遷移金属よりなる磁気抵抗
効果膜(以下MR膜と称する。)に電極が接続され、当
該MR膜に電流が流れるようになされている磁気抵抗効
果素子(以下、MR素子と称する。)が、磁気記録媒体
からの漏洩磁束(外部から印加される磁界)を受ける
と、その磁束により当該MR膜の磁化の向きが反転し、
上記MR素子内部に流れる電流の向きに対して磁性量に
応じた角度をもつようになる。それ故に上記MR素子の
電気抵抗値が変化し、この変化量に応じた電圧変化が電
流が流れているMR素子の両端の電極に現れる。従っ
て、この電圧変化を電圧信号として磁気記録信号を読み
だせることになる。なお、このようなMRヘッドにおい
ては、再生特性を向上するべく、MR素子にバイアス磁
界を与えるようにしているのが一般的である。
【0006】この時の再生出力は、電圧の変化率をΔV
とし、MR素子の抵抗率変化をΔRとし、MR素子に供
給されている電流をIとすると、ΔV=ΔR・Iで表さ
れることとなる。
【0007】また、このMRヘッドでは、再生出力が磁
気記録媒体との相対速度に依存することがなく、低速で
磁気記録媒体上を走査した場合にも高い再生出力が得ら
れる。
【0008】なお、このようなMRヘッドにおいては、
MR素子の端部等において反磁界が発生することによっ
て、MR素子内の磁壁が移動し、これに起因するバルク
ハウゼンノイズが発生することがある。上記バルクハウ
ゼンノイズが発生すると、再生信号中にパルス状のノイ
ズが発生し、再生信号の再現性が低下する。そこで、上
記バルクハウゼンノイズの発生を抑えるべく、MR素子
端部の磁区を固定し、MR素子を単磁区化させることに
より、MR素子内に磁壁を存在させないようにする方法
が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
MRヘッドにおいては、磁気記録媒体の信号磁界の変化
に対してMR素子を線形応答させる必要がある。このた
めには、MR素子の膜厚及びMR素子に垂直にバイアス
磁界を与えるSAL材の膜厚を最適化してMR素子に供
給される電流とMR素子の磁化方向とがなす角度を45
゜に精度良好に制御する、MRヘッドのギャップ長を精
度良好に制御して磁気記録媒体からMR素子に印加され
る磁界を制御して、印加される信号磁界の変化がMR素
子の線形応答範囲内で行われるようにしている。
【0010】しかしながら、上記のような手段で磁気記
録媒体の信号磁界の変化に対してMR素子を完全に線形
応答させることは困難である。すなわち、MRヘッドの
設計の段階では、MR素子の膜厚やSAL材の膜厚の最
適化が当然のことながら考慮されているが、実際の製造
においては、これらMR素子やSAL材の膜厚のばらつ
きやMRヘッドのギャップ長のばらつきが発生し、MR
素子を完全に線形応答させることは難しい。
【0011】このため、上記のようなMRヘッドにおい
ては、製造後、当該MRヘッドにより磁気記録媒体から
の信号磁界を再生し、再生波形の形状を調査してMR素
子の線形応答性を評価するようにしている。このとき、
MR素子の線形応答性が良好であれば、歪みのない再生
波形が得られ、MR素子の線形応答性が良好でない場合
には一部がつぶれた形状の再生波形が得られる。従っ
て、この方法では再生波形の形状によりMR素子の線形
応答性を判断することとなり、MR素子の線形応答性を
定量的に評価することが難しい。また、この方法では評
価に時間がかかり、MRヘッドの完成に要する時間が長
くなってしまうため、生産性が低下してしまう。
【0012】そこで本発明は、従来の実状に鑑みて提案
されたものであり、磁気抵抗効果素子の線形応答性、す
なわち磁気抵抗効果型磁気ヘッドの線形応答性を定量的
且つ短時間で判断することが可能な磁気抵抗効果型磁気
ヘッドの検査方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明は、磁気記録媒体からの信号磁界を検知する
磁気抵抗効果素子を備えてなる磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ドの検査方法であり、磁気抵抗効果素子によって磁気記
録媒体からの信号磁界の再生波形を検出し、上記再生波
形の最大出力の60〜90(%)の大きさとなる所定の
大きさの出力に対するパルス幅を測定し、このパルス幅
の大きさにより磁気抵抗効果素子が飽和状態か否かを判
定することを特徴とするものである。
【0014】なお、上記本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッドの検査方法においては、磁気記録媒体に記録されて
いる信号磁界が矩形波形に対応していることが好まし
い。
【0015】本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検査
方法においては、磁気抵抗効果素子によって磁気記録媒
体からの信号磁界の再生波形を検出し、上記再生波形の
最大出力の60〜90(%)の大きさとなる所定の大き
さの出力に対するパルス幅を測定するようにしている。
この範囲の出力に対するパルス幅は、個々の磁気抵抗効
果素子の線形応答性によって変化し易く、線形応答性が
良好ではない場合には、パルス幅が基準の値から上下す
る。従って、本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検査
方法においては、所定の出力に対するパルス幅の許容範
囲を決めておけば、測定したパルス幅が許容範囲内か否
かで磁気抵抗効果素子が飽和状態か否かが判定され、当
該磁気抵抗効果素子の線形応答性、すなわち磁気抵抗効
果型磁気ヘッドの線形応答性が判定される。
【0016】また、上記本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッドの検査方法において、磁気記録媒体として記録され
ている信号磁界が矩形波形に対応しているものを使用す
れば、矩形波においてはSin波よりも波形の乱れが検
出し易いことから、より容易に検査が行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0018】本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検査
方法は、磁気抵抗効果素子によって磁気記録媒体からの
信号磁界の再生波形を検出し、上記再生波形の最大出力
の60〜90(%)の大きさとなる所定の大きさの出力
に対するパルス幅を測定し、このパルス幅の大きさによ
り磁気抵抗効果素子が飽和状態か否かを判定するもので
ある。
【0019】なお、上記本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッドの検査方法においては、磁気記録媒体に記録されて
いる信号磁界が矩形波形に対応していることが好まし
い。
【0020】磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、MRヘ
ッドと称する。)の磁気抵抗効果素子(以下、MR素子
と称する。)においては、図1中に示すように横軸に示
す入力磁界の強さに対し、縦軸に示すMR素子抵抗率が
変化する。すなわち、入力磁界が飽和点B0 の時、MR
素子抵抗率は最も大きく、入力磁界が増加或いは減少す
ると、MR素子抵抗率は徐々に減少していき、MR素子
抵抗率の全体の分布は山なりの分布を示す。
【0021】そして、上記MRヘッドにおいては、MR
素子を図1中に示すMR素子抵抗率の分布のうち、直線
的に変化する領域、すなわち線形応答性を有する領域で
使用することが好ましい。そこで、図1中に示すように
バイアス磁界B1 をかけて図1中B2 〜B3 で示すよう
な線形応答性を有する領域で使用するためには、入力磁
界の大きさを線形応答性を有する領域に対応する範囲内
に収める必要があり、図1中に示すように入力磁界の強
さをB2 〜B3 で示す範囲とする必要がある。
【0022】すなわち、このMRヘッドにより磁気記録
媒体の情報を再生しようとする場合に、線形応答性を得
るためには、磁気記録媒体の信号磁界の変動の範囲をM
R素子が線形応答性を示すB2 〜B3 で示す範囲とする
必要がある。
【0023】そこで、信号磁界を図1中に一点鎖線で示
すように変化させ、信号磁界がB2〜B3 で示す範囲内
で変化するようにすれば、MR素子は線形応答性を示
し、再生波形は図1中に破線で示すように歪みのない形
状となる。
【0024】ところが、MRヘッドのギャップ長が大き
すぎたりすると、図2中一点鎖線で示すように、信号磁
界がB2 〜B3 で示す範囲よりも大きく(ここでは、B
2 よりも小さい値からB3 よりも大きい値に亘って)変
化してしまい、MR素子は線形応答性を有しない領域に
おいても使用されることとなり、信号磁界の大きさがB
2 近傍及びB3 近傍となる場合にはMR素子が飽和して
しまい、抵抗率の変化を検出することが不可能となり、
再生波形は図2中破線で示すように信号磁界のピークに
対応する部分がつぶれた形状となってしまう。
【0025】また、図3に示すように、バイアス磁界B
11が大きい場合においては、図3中一点鎖線で示すよう
に、信号磁界がB2 〜B3 で示す範囲よりも大きく(こ
こでは、B2 よりも大きい値からB3 よりも大きい値に
亘って)変化してしまい、MR素子が線形応答性を有し
ない領域となる信号磁界の大きさがB3 近傍においては
MR素子が飽和してしまい、抵抗率の変化を検出するこ
とが不可能となり、再生波形は図3中破線で示すように
信号磁界の大きさがB3 側のピークに対応する部分がつ
ぶれた形状となってしまう。
【0026】従来においては、これらの再生波形の形状
からMR素子の線形応答性、すなわちMRヘッドの線形
応答性を判定していたが、本発明のMRヘッドの検査方
法は、MR素子は線形応答性を有しない領域で使用され
ると、上記MR素子が飽和することによって再生波形の
一部がつぶれ、所定の出力に対するパルス幅が変化する
ことに着目し、このパルス幅の変化からMR素子の線形
応答性、MRヘッドの線形応答性を判定するものであ
る。
【0027】具体的には、再生波形の最大出力の60〜
90(%)の大きさとなる所定の出力に対するパルス幅
の許容範囲を決めておき、測定したパルス幅が許容範囲
内か否かでMR素子が飽和状態か否かを判定し、MR素
子の線形応答性、すなわちMRヘッドの線形応答性を判
定する。
【0028】図4に再生波形の測定結果の一例を模式的
に示すが、再生波形の正の方向のピークの出力(最大出
力)を100(%)としたとき、その出力の75(%)
の大きさの出力に対するパルス幅をT1 とすると、この
1 は355.5(ns)であり、負の方向のピークの
出力(最大出力)を100(%)としたとき、その出力
の75(%)の大きさの出力に対するパルス幅をT2
すると、このT2 は357.4(ns)であり、略同等
の値となる。ここでは、許容範囲を400(μs)以下
としておく。従ってこの場合には、MR素子の飽和によ
る再生波形のつぶれが発生しておらず、MR素子が線形
応答性を有する領域内で動作しており、MRヘッドの線
形応答性は良好であると判定する。
【0029】一方、図5にも再生波形の測定結果の他の
例を模式的に示すが、再生波形の正の方向のピークの出
力(最大出力)を100(%)としたとき、その出力の
75(%)の大きさの出力に対するパルス幅をT3 とす
ると、このT3 は378.9(ns)であり、負の方向
のピークの出力(最大出力)を100(%)としたと
き、その出力の75(%)の大きさの出力に対するパル
ス幅をT4 とすると、このT4 は437.5(ns)で
あり、パルス幅T4 がパルス幅T3 と比較してかなり大
きな値となる。従ってこの場合には、パルス幅T4 が許
容範囲から外れていることとなり、負の方向においてM
R素子の飽和による再生波形のつぶれが発生しており、
MRヘッドの線形応答性は良好ではないと判定する。
【0030】次に、図4に示した再生波形の正負の各方
向のピークの出力(最大出力)を100(%)としたと
きに正負の各方向の各測定ポイントのこれに対する出力
の割合と、各測定ポイントにおけるパルス幅の関係を図
6に示す。図6中横軸は出力の割合を示し、縦軸はパル
ス幅を示す。そして、図6中○は正の方向の各測定ポイ
ントの結果を示し、図6中●は負の方向の各測定ポイン
トの結果を示す。
【0031】また、図5に示した再生波形についても同
様に、正負の各方向の各測定ポイントの出力の割合と、
各測定ポイントにおけるパルス幅の関係を図6に併せて
示す。図6中△は正の方向の各測定ポイントの結果を示
し、図6中×は負の方向の各測定ポイントの結果を示
す。
【0032】図6の結果から、測定ポイントの出力の割
合が50(%)以下の領域においては、各測定ポイント
におけるパルス幅にあまり差がなく、MR素子の飽和に
よる再生波形のつぶれの影響が現れておらず、MR素子
の線形応答性、すなわちMRヘッドの線形応答性をこの
領域のパルス幅で判定することは不可能である。
【0033】しかしながら、測定ポイントの出力の割合
が60〜90(%)の領域においては、各測定ポイント
におけるパルス幅に差が生じており、図5の負の方向の
測定ポイントにおけるパルス幅は、他のものと大きく異
なるものとなっている。これはMR素子の飽和による再
生波形のつぶれの影響であり、この領域のパルス幅でM
R素子の線形応答性、すなわちMRヘッドの線形応答性
を判定することは十分可能である。
【0034】一方、測定ポイントの出力の割合が90
(%)よりも大きい領域においては、再生波形のピーク
に近すぎることからメディアノイズ等の影響を受け易
く、測定が困難となること、再生波形のつぶれの影響を
見出し難くなることが予想され、この領域のパルス幅で
MR素子の線形応答性、すなわちMRヘッドの線形応答
性を判定することは好ましくない。
【0035】これらのことから、本発明のようにしてM
Rヘッドの線形応答性を検査するのであれば、再生波形
の最大出力の60〜90(%)の大きさとなる所定の大
きさの出力に対するパルス幅を測定することが好ましい
ことがわかる。
【0036】すなわち、本発明のMRヘッドの検査方法
においては、MR素子によって磁気記録媒体からの信号
磁界の再生波形を検出し、上記再生波形の最大出力の6
0〜90(%)の大きさとなる所定の大きさの出力に対
するパルス幅を測定するようにしている。この範囲の出
力に対するパルス幅は、個々のMR素子の線形応答性に
よって変化し易く、線形応答性が良好ではない場合に
は、パルス幅が基準の値から上下する。従って、本発明
のMRヘッドの検査方法においては、所定の出力に対す
るパルス幅の許容範囲を決めておけば、測定したパルス
幅が許容範囲内か否かでMR素子が飽和状態か否かが判
定され、当該MR素子の線形応答性、すなわちMRヘッ
ドの線形応答性が判定される。
【0037】従来の方法においては、再生波形の形状か
らMRヘッドの線形応答性を判定していたが、本発明の
MRヘッドの検査方法においては、所定の出力に対する
パルス幅により判定することから、MRヘッドの線形応
答性が定量的且つ短時間に判定される。
【0038】ところで、本発明により実際にMRヘッド
を検査する場合には、図7のフローチャートに示すよう
な5工程を実施する。また、この5工程を実際に行う装
置としては、図8に示すような検査装置が挙げられる。
【0039】すなわち、図7中に示す第1の工程である
ステップS1の磁気記録媒体駆動工程に対応して、図8
に示す検査装置においては、既に矩形波形に対応した信
号磁界が記録されている磁気記録媒体1とこれを駆動さ
せる磁気記録媒体駆動装置2を備える。上記磁気記録媒
体駆動装置2は、磁気記録媒体1を走行させるための駆
動装置と、この磁気記録媒体1を後述のMRヘッド3に
接触固定した状態で走行させるための位置精度を確保す
るためのステージ冶具により主に構成される。このよう
な磁気記録媒体駆動装置1により、磁気記録媒体1は一
定の速度で走行するとともに、MRヘッド2はステージ
冶具により磁気記録媒体1に対して正確に位置決め固定
される。
【0040】さらに、図7中に示す第2の工程であるス
テップS2の信号検出工程に対応して、図8に示す検査
装置においては、磁気記録媒体1の信号磁界を検出する
MRヘッド3が磁気記録媒体1に相対向するように配さ
れており、このMRヘッド3に所定のセンス電流を供給
する定電流源4がMRヘッド3に接続するようにして配
されている。なお、これらMRヘッド3及び定電流源4
がアースされていることは言うまでもない。すなわち、
MRヘッド3にセンス電流を供給した状態で磁気記録媒
体1をMRヘッド3に対して接触固定した状態で走行さ
せれば、磁気記録媒体1の所定の周波数の信号磁界によ
りMRヘッド3の抵抗が変化し、定電流源4の電流とM
Rヘッド3の抵抗変化量の積による電圧であるMRヘッ
ド3の出力は差動的に検出され、信号磁界の変化が検出
され、再生波形が検出される。
【0041】また、図7中に示す第3の工程であるステ
ップS3の増幅工程に対応して、図8に示す検査装置に
おいては、MRヘッド3と接続されるともに、基準電圧
をとるためにアースされている増幅アンプ5が配されて
いる。すなわち、差動的に検出されたMRヘッド3の出
力はこの増幅アンプ5によって増幅される。
【0042】さらにまた、図7中に示す第4の工程であ
るステップS4のアナログ/デジタル変換工程に対応し
て、図8に示す検査装置においては、増幅アンプ5に接
続されるアナログ/デジタル変換ボード又はデジタルオ
シロスコープ6が配されている。これらアナログ/デジ
タル変換ボードやデジタルオシロスコープとしては一般
的に市販されているものを使用すれば良い。このアナロ
グ/デジタル変換ボード又はデジタルオシロスコープ6
により、増幅アンプ5で増幅されたMRヘッドの出力デ
ータがデジタル信号に変換される。
【0043】そして、図7中に示す第5の工程であるス
テップS5の演算工程に対応して図8に示す検査装置に
おいては、アナログ/デジタル変換ボード又はデジタル
オシロスコープ6に接続されるコンピューター7が配さ
れている。このコンピューター7においては、アナログ
/デジタル変換ボード又はデジタルオシロスコープ6に
おいて変換されたデジタル信号を取り込み、再生波形の
最大出力の60〜90(%)の大きさとなる所定の大き
さの出力に対するパルス幅を演算(測定)する。
【0044】すなわち、図7に示したようなフローチャ
ートに従い、図8に示したような検査装置により検査を
行えば、本発明を適用したMRヘッドの検査方法を容易
且つ迅速に実施することが可能であり、好ましい。
【0045】本発明のMRヘッドの検査方法は、フレキ
シブルディスクやハードディスクといった磁気ディスク
を磁気記録媒体とする記録装置に使用されるMRヘッ
ド、磁気テープを磁気記録媒体とするQIC(Quar
ter Inch Cartridge)ヘッドといっ
た記録装置に使用されるMRヘッドの検査方法として好
適である。
【0046】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る磁気抵抗効
果型磁気ヘッドの検査方法においては、磁気抵抗効果素
子によって磁気記録媒体からの信号磁界の再生波形を検
出し、上記再生波形の最大出力の60〜90(%)の大
きさとなる所定の大きさの出力に対するパルス幅を測定
するようにしており、上記パルス幅によって磁気抵抗効
果型磁気ヘッドの線形応答性が判定される。このため、
再生波形の形状から磁気抵抗効果型磁気ヘッドの線形応
答性を判定する従来の方法に比べ、磁気抵抗効果型磁気
ヘッドの線形応答性が定量的且つ短時間に判定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】MR素子抵抗率と信号磁界と再生波形の関係の
一例を示す模式図である。
【図2】MR素子抵抗率と信号磁界と再生波形の関係の
他の例を示す模式図である。
【図3】MR素子抵抗率と信号磁界と再生波形の関係の
さらに他の例を示す模式図である。
【図4】再生波形の一例を模式的に示す特性図である。
【図5】再生波形の他の例を模式的に示す特性図であ
る。
【図6】出力の割合とパルス幅の関係を示す特性図であ
る。
【図7】本発明に係わる磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検
査方法のフローチャートである。
【図8】本発明に係わる磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検
査方法に使用して好適な検査装置の構成を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 磁気記録媒体、2 磁気記録媒体駆動装置、3 M
Rヘッド、4 定電流源、5 増幅アンプ、6 アナロ
グ/デジタル変換ボード又はデジタルオシロスコープ、
7 コンピューター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体からの信号磁界を検知する
    磁気抵抗効果素子を備えてなる磁気抵抗効果型磁気ヘッ
    ドの検査方法において、 磁気抵抗効果素子によって磁気記録媒体からの信号磁界
    の再生波形を検出し、 上記再生波形の最大出力の60〜90(%)の大きさと
    なる所定の大きさの出力に対するパルス幅を測定し、 このパルス幅の大きさにより磁気抵抗効果素子が飽和状
    態か否かを判定することを特徴とする磁気抵抗効果型磁
    気ヘッドの検査方法。
  2. 【請求項2】 磁気記録媒体に記録されている信号磁界
    が矩形波形に対応していることを特徴とする請求項1記
    載の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検査方法。
JP33300297A 1997-12-03 1997-12-03 磁気抵抗効果型磁気ヘッドの検査方法 Withdrawn JPH11167708A (ja)

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