JPH1116749A - 高圧トランス - Google Patents

高圧トランス

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JPH1116749A
JPH1116749A JP18299397A JP18299397A JPH1116749A JP H1116749 A JPH1116749 A JP H1116749A JP 18299397 A JP18299397 A JP 18299397A JP 18299397 A JP18299397 A JP 18299397A JP H1116749 A JPH1116749 A JP H1116749A
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coil
path
secondary coil
around
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JP18299397A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Yukimura
由彦 幸村
Toshiji Ito
利治 伊藤
Takafumi Oshima
崇文 大島
Minoru Yasuda
稔 安田
Noriyasu Sugimoto
典康 杉本
Toshiki Iida
敏規 飯田
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧トランスのコイルボビンを低背化する。 【解決手段】 コイルボビン40aの基筒部46の外周
に形成された二次コイル路(巻回周溝42a,42b,
42c)の内方で、該基筒部46に一次コイル路(円環
状巻回溝45)を形成してなるから、コイルボビン40
aの外周には、従来のように、前後方向に沿って二次コ
イル路と一次コイル路とが列設せず、二次コイル路と、
一次コイル路とが内外方向で並置することとなるため、
一次コイル路の分だけ、コイルボビン40aの低背化を
図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用点灯起動装
置,産業用放電灯装置,着火装置等に用いられる高圧ト
ランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘッドライトに用いられるメタルハライ
ドランプ等の放電灯は、自動車の前部に保持された放電
灯用ソケットに、その電極を嵌着して脱着可能に取付け
られ、該ソケットの端子から起電力を付与される。この
放電灯は、ヘッドライトの場合で、13kV以上の高電
圧が印加される。そこで、約400V程度の電圧をトラ
ンスにより昇圧して、二次側コイルの出力端に高電圧を
生成し、この高電圧をソケットの端子に接続するように
して、前記放電灯に電圧印加するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の高圧トランスを
備える車両用点灯起動装置等にあって、その取付け空隙
を小さなものとするために、その全体構造の小型化が求
められ、これに対応して高圧トランスの低背化が検討さ
れている。ところで、かかる車両用点灯起動装置に用い
られる高圧トランスのコイルボビンaの従来構成は、図
15で示すように、磁心部の周囲に嵌合する基筒部bの
外周に複数の鍔片cを突成して、その各鍔片間に複数の
巻回周溝d,eを形成し、巻回周溝dを二次コイルfが
巻回する二次コイル路とすると共に、巻回溝eを一次コ
イルgが巻回する一次コイル路としてなる。すなわち、
基筒部bの外周に、前後方向に沿って二次コイル路と一
次コイル路とを列設してなるものである。このためコイ
ルボビンaの高さ(厚み)が大きくなる傾向にあった。
また、二次コイルfを下方から引出すために、前記巻回
溝eを二次コイルfが横断しなければならず、この場合
に絶縁やバックパルスに対する信頼性を向上させるため
に、該二次コイルの引出し構造が複雑化し易く、生産の
自動化の妨げとなっていた。本発明は、従来のコイルボ
ビンの構造を改良し、高圧トランスのコイルボビンを低
背化し得るようにしたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ほぼ中心部に
磁心部を貫設したコア筺体内に、二次コイルを外周に巻
装した絶縁材料からなるコイルボビンを磁心部に外嵌し
て配設し、かつ磁心部の周囲に一次コイルを巻装すると
ともに、コア筺体の前面に、二次コイルと接続する高圧
側接続端子片を配設してなるトランスにおいて、前記コ
イルボビンが、磁心部の周囲に嵌合する基筒部を備え、
基筒部の外周に二次コイルを巻回する二次コイル路を形
成すると共に、二次コイル路の内方で、該基筒部に一次
コイルが巻回する一次コイル路を形成してなるものであ
ることを特徴とする高圧トランスである。
【0005】かかる構成にあって、コイルボビンの外周
には、従来のように、前後方向に沿って二次コイル路と
一次コイル路とが列設せず、二次コイル路と、一次コイ
ル路とが内外方向で並置することとなる。このため、一
次コイル路の分だけ、コイルボビンの低背化を図ること
ができる。また、一次コイル路は、二次コイル路の内側
に位置しているから、各コイルの端部をコイルボビンの
下底から夫々並列的に引出し得るから、二次コイルが一
次コイル路を通過するようなことはなく、両コイル相互
の絶縁が容易に確保され、バックパルスのおそれがな
く、さらには、二次コイルの引出し構造を単純化するこ
とができ、生産の自動化に資することとなる。
【0006】上述の構成にあって、一次コイル路を、基
筒部の内周に沿って形成した下方に開口する円環状巻回
溝により構成することができ、基筒部の下方から円環状
巻回溝に一次コイルが嵌着される。
【0007】また、前記一次コイル路の一部を環状巻回
溝により構成し、他部を環状巻回溝と円周方向で連続す
る下方及び内方へ開放された部分巻回路により構成する
ことができる。この構成にあっては、一次コイルの一部
を環状巻回溝内に嵌着し、他部分を部分巻回路に位置さ
せるだけで、該一次コイルを保持できるから、装着が容
易となる。
【0008】ここで、一次コイル路に巻回される一次コ
イルを、導電性可撓帯で構成することができる。この構
成にあっては、あらかじめ巻回した状態で、環状巻回溝
に下方から嵌着することにより装着でき、一次コイル路
内で順次巻回する必要がないから、一次コイルの装着が
容易となる。
【0009】さらに、コイルボビン外周に複数の鍔片を
突成して、その各鍔片間に形成される複数の巻回周溝を
二次コイルが巻回する二次コイル路とすると共に、一次
コイル路を基筒部の下部位置に形成し、さらに該一次コ
イル路の上部で、各巻回周溝の内周面が上方に位置する
に従って順次深くなるようにした構成が提案される。す
なわち、上述のように、一次コイル路を基筒部の下部位
置に形成した場合には、一次コイル路上で、該基筒部の
厚みが増加することとなる。一方、高電圧側の二次コイ
ルからの沿面放電を防止するためには、該高電圧側の二
次コイルの巻回面を、鍔片の先端からなるべく内奥に位
置させて、沿面距離を長くすることが望ましい。そこ
で、基筒部の厚み増加に対応して、巻回周溝の内周面を
上方に位置するに従って(二次コイルが高電圧となるに
従って)、順次深くなるようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の高圧トランス30を用い
た車両用点灯起動装置1の実施例を添付図面に従って説
明する。この車両用点灯起動装置1は、図1〜4で示す
ように、合成樹脂製本体ケース2、合成樹脂製ソケット
片10及び、高圧トランス30等から構成される。
【0011】ここで合成樹脂製本体ケース2は、図4等
で示すように、高圧トランス30が収納される主収納部
5と、該主収納部5の側方へ連成された張り出し収納部
6とにより構成され、主収納部5の前面には、環状周壁
8により囲繞された円形の接続開口3が形成されると共
に、該張り出し部6の端縁に、針状接続端子95が挿通
する挿通口7が形成され、該挿通孔7内に嵌挿する外部
リード線との接続を可能としている。また、本体ケース
2の下底面には針状接続端子95の内端と接続するプリ
ント基板90が保持され、この張り出し部6の空隙内
で、プリント基板90にコンデンサー等の回路部材を実
装するようにしている。また本体ケース2の背面には、
高圧トランス30,プリント基板90などを装着するた
めの装着開口9が形成され、該開口9を蓋板9aで覆う
ようにしている。
【0012】一方、前記合成樹脂製ソケット片10は、
接続開口3に嵌着されるものであり、円筒形状をしてお
り、中心に配置された高圧端子12と、周囲に配置され
た低圧端子13とが具備されている。また、接続開口3
には、前記ソケット片10の2つの低圧端子13,13
に対応して、筒状嵌着部61が側部位置に配設され、そ
の内部に低圧側接続端子片62が嵌着される。この筒状
嵌着部61,61は本体ケース2と一体成形され、さら
には、該本体ケース2の内部に沿って、低圧電路金具
(アース電路)63がインサート成形により本体ケース
2と一体的に形成される。この低圧電路金具63は、そ
の一端を筒状嵌着部61内に臨ませて低圧側接続端子片
62と接続され、その他端部64を後方へ突出して、プ
リント基板90のスルホールに挿入し、該プリント基板
90に設けられた低圧電路(アース電路)と接続するよ
うにしている。
【0013】そして、前記合成樹脂製ソケット片10
を、接続開口3に嵌着すると、高圧端子12が、後述す
る高圧トランス30に設けた二次コイル49の高電圧端
と接続する高圧側接続端子片55の口部に挿入され、低
圧端子13が低圧側接続端子片62の口部に挿入され
て、夫々の電気的接続が確保される。
【0014】而して、本体ケース2内に装着開口9か
ら、高圧トランス30,プリント基板90などを順次装
着して、接続開口3を絶縁性遮蔽部56で覆い、該接続
開口3に合成樹脂製ソケット片10を嵌着することによ
り車両用点灯起動装置1が構成されることとなる。
【0015】次に、本発明に係る高圧トランス30の構
成を図4,5に従って説明する。この高圧トランス30
は、磁心部35を備えるコア筺体31内に、コイルボビ
ン40aを収納してなる。ここでコア筺体31は、フェ
ライト等の磁性材料等で形成され、外径が等しい二片の
分割コア片32,分割コア片33を重ね合わせて全体と
して短円柱状となるように構成され、その外径を主収納
部5の内径と一致させている。この寸法例としては、直
径37mmのものが例示される。
【0016】このコア筺体31の、一方の分割コア片3
2は、厚さ約2mm程度の円板状となっており、コア筺
体31の前部壁を構成するものであって、該分割コア片
32にコイルボビン40aが、射出成形等により一体的
に形成される。
【0017】また、他方の分割コア片33は、図5で示
すように、円筒形の周側壁34と、中央の磁心部35と
を後部壁36で接続して連成した構造となっており、中
心から偏位した位置に、磁心部35を貫通して嵌装孔3
7が形成される。この嵌装孔37内には、後述するコイ
ルボビン40aの張出し部48が内嵌する。この分割コ
ア片33は別途形成され、後述するように、一体化され
た分割コア片32,コイルボビン40aに対して背部か
ら嵌装される。尚、後部壁36には嵌合孔39が形成さ
れる。また、磁心部35は、分割コア片32側に形成し
ても良い。
【0018】次に前記分割コア片32に対して一体的に
成形される、本発明の要部に係るコイルボビン40aの
構成を図4〜8に従って説明する。
【0019】コイルボビン40aは合成樹脂材料からな
り、磁心部35の周囲に嵌合する基筒部46を備え、基
筒部46の周面に複数の鍔片41を周設し、該鍔片41
により区画して、巻回周溝42a,42b,42c及び
その間の中間周溝44,44を形成するようにしてい
る。これらの各周溝には二次コイル49が連続して巻回
される。尚、このコイルボビン40aの寸法としては、
外径31mm,基筒部46の内径19mm等の寸法例が
提案される。
【0020】一方、前記基筒部46の下底部には、本発
明に係る一次コイル路として、下方に開口する円環状巻
回溝45が内周に沿って形成され、該巻回溝45に丸導
線からなる一次コイル50aを巻回するようにしてい
る。
【0021】かかる構成にあっては、一次コイル路とな
る円環状巻回溝45が、二次コイル49が巻回する巻回
周溝42cの内側に配設され、このため、従前のよう
に、一次コイル路を前後方向に列設するものではないか
ら、コイルボビン40aの高さ(厚さ)を可及的に小さ
くすることが可能となる。
【0022】また、かかる構成にあっては、一次コイル
路となる円環状巻回溝45は、二次コイル路となる巻回
周溝42cの内側に位置しているから、各コイルの端部
をコイルボビンの下底から並行して夫々引出し得るか
ら、二次コイルが一次コイル路を通過するようなことは
なく、両コイル49,50a相互の絶縁が確保できて、
バックパルスのおそれがなく、該二次コイル49の引出
し構造を単純化することができ、生産の自動化に適す
る。
【0023】このコイルボビン40aの下底には、図5
で示すように、突部52が突成されている。そして、こ
の突部52をコア筐体31の後部壁36の嵌合孔39に
嵌合することにより、コイルボビン40aを分割コア片
33に結合すると共に、突部52に形成された貫通孔か
ら、二次コイル49の低圧端となる巻き終り端を点灯ト
ランス30の背方へ引出すようにしている。また、前記
一次コイル50aの両端を、後部壁36の挿通孔を通し
て、夫々プリント基板90の所要電路と接続するように
している。
【0024】さらにコイルボビン40aには、前記磁心
部35の嵌装孔37に内嵌する張出し部48が基筒部4
6から連成され、該張出し部48にコイルボビン40a
の中心に対して偏心させて接続孔47を形成している。
そして分割コア片32の前面には、図4,5で示すよう
に、コイルボビン40aに連成された遮蔽部56が形成
され、該遮蔽部56に前記接続孔47が開口する。ま
た、遮蔽部56には、接続孔47と同心状に筒状部57
が形成される。この張出し部48には前記円環状巻回溝
45(一次コイル路)が横断している。尚、図6〜8で
は、遮蔽部56,筒状部57等を省略した、一般性のあ
る構成を図示している。
【0025】ところで、本発明にあっては、円環状巻回
溝45を形成するために、前記基筒部46を肉厚状とす
る必要がある。そこで、図6で示すように、巻回溝45
上での肉厚化を利用し、各鍔片41間に形成される複数
の巻回周溝42a,42b,42cのうち巻回溝45上
の巻回周溝42a,42bの内周面を上方に位置するに
従って、順次深くなるようにしている。
【0026】すなわち、高電圧側の二次コイル49から
の沿面放電を防止するためには、該高電圧側の二次コイ
ル49の巻回面が鍔片41の先端から、なるべく内奥に
位置させて、沿面距離を長くすることがのぞましい。そ
こで、鍔片41の先端から、二次コイル49の巻回面ま
での距離L(図6参照)を、二次コイルが高電圧となる
に従って順次深くなるようにしたものである。すなわ
ち、この実施例にあっては、電圧の引出し側の巻回周溝
42aの内周面を最大深さとして距離Lを可及的に長く
しており、これにより、分割コア片32の接触面に至る
までの距離により定まる沿面距離を長くして、沿面放電
を防止している。
【0027】一方、前記接続孔47内には、図5で示す
ように、高圧側接続端子片55が嵌着される。そして、
高電圧端となる二次コイル49の巻き始め端が、張出し
部48に形成した挿入孔53から接続孔47内に導入さ
れて、高圧側接続端子片55に電気的に接続され、上述
したように、中間周溝44を介して各巻回周溝42に順
次巻回され、その低電圧端となる巻き終り端が突部52
の挿通孔から高圧トランス30の背方へ引出されること
となる。このように、二次コイル49の巻き終り端は、
単に下底を貫通して引出すだけであり、一次コイル50
aと基筒部46の肉厚により電気的に絶縁されているか
ら、その引出し構造が簡単となる。
【0028】そして上述したように、前記ソケット片1
0を、接続開口3に嵌着すると、高圧端子12が高圧側
接続端子片55の口部に挿入され、二つの低圧端子1
3,13が低圧側接続端子片62,62の口部に挿入さ
れ、夫々の電気的接続が確保される。
【0029】而して、かかる構成からなる車両用点灯起
動装置1は、自動車のエンジンルーム内の前部に取付け
られたランプハウジング内に取付けられ、メタルハライ
ドランプ等の放電灯(図示せず)が、ソケット片10に
嵌着され、該放電灯の周囲電極に低圧端子13が接続さ
れ、心電極に高圧端子12が接続される。そして、導通
口7に挿入して針状接続端子95と接続された外部リー
ド線からの約400V程度の電圧が、プリント基板90
の所要回路を介して一次コイル50aに印加され、該一
次電圧が二次コイル49で、沿面放電による影響を受け
ることなく、13kV以上に昇圧されて高圧側接続端子
片55に印加され、この高圧側接続端子片55がソケッ
ト片10の高圧端子12に接続されて、照光することと
なる。上述の構成にかかる高圧トランスは、放電着火装
置等に適用するようにしても良い。
【0030】上述の実施例のコイルボビン40aにあっ
ては、一次コイル路が、二次コイル49が巻回する巻回
周溝42cの内側に配設して、その低背化と二次コイル
49の引出し構造の簡易化を図ったものであるが、同様
の構成及び効果を備える変形例を説明する。
【0031】図9の実施例は、円環状巻回溝45に、導
電性可撓帯(フレキシブルプリント回路基板、通称FP
C)からなる一次コイル50bを適用したものである。
【0032】この一次コイル50bは、図10で示すよ
うに、幅3〜4mm程度、厚0.1mm程度の可撓性の
扁平状長尺帯材からなり、図12で示すように、その内
部に、厚35μm程度の銅箔80をポリイミドからなる
上下の絶縁被覆81,81で挟み込んでなり、前記円環
状巻回溝45内で1.5回転分巻回できる長さとしてい
る。そして、その両端に下方へ直角に延出する接続部8
2,82が形成され、該接続部82,82の一側の絶縁
被覆81を除去して、銅箔80を露出するようにしてい
る。
【0033】かかる構成にあって、この一次コイル50
bをあらかじめ巻回し、コイルボビン40aの下方から
円環状巻回溝45に嵌装し、接続部82,82を突出さ
せることにより、該一次コイル50bは装着される。こ
のように、導電性可撓帯(FPC)からなる一次コイル
50bはあらかじめ巻回しても、円環状に保持できるか
ら、円環状巻回溝45内で巻回する必要がなく、装着が
容易となる。
【0034】次に図11は、上述と同様に、導電性可撓
帯(FPC)からなる一次コイル50cを示すものであ
り、所定寸法に切り出した長尺状帯の両端を下方へ直角
状に折り返すことにより、接続部82,82を夫々形成
したものである。この構成にあっては、単純な長尺状の
一次コイル50cを形成することができ、長尺材から適
宜寸法に切断して、その端部を折込むことにより、容易
に一次コイル50cを形成することができ、量産性に富
むという利点がある。
【0035】図13,14は、一次コイル路の一部を環
状巻回溝45aにより構成し、他部を環状巻回溝45a
と円周方向で連続する下方及び内方へ開放された部分巻
回路45bにより構成したものである。すなわち、張出
し部48にのみ環状巻回溝45aを横断状に形成し、か
つ他の部分では、巻回溝の内壁を除去した形状として、
その内方及び下方を開放し、かつ上面を係止段85とす
る部分巻回路45bを形成して、部分巻回路45bを環
状巻回溝45aと円周方向で連続して、これを一次コイ
ル路としたものである。
【0036】この構成にあっては、一次コイル50a,
50b,50cの一部を環状巻回溝45a内に嵌着し、
他の部分を部分巻回路に位置するだけで、容易に保持で
きるから、装着が容易となる。この場合に、導電性可撓
帯(FPC)からなる一次コイル50b,50cを用い
た場合には、その巻回状態で、拡径方向への弾性的復元
作用を生じるから、基筒部46の内面に弾接することと
なり、部分巻回路45bが内方で開放されていても、環
状巻回溝45a内による係止と相俟って、充分に保持さ
れることとなる。上述の各実施例は、車両用点灯起動装
置1に高圧トランス30を用いた構成に係るものである
が、その他、産業用放電灯装置,着火装置等に用いるこ
とができる。
【0037】
【発明の効果】本発明は、上述したように、コイルボビ
ンの基筒部の外周に形成された二次コイル路の内方で、
該基筒部に一次コイル路を形成してなるから、コイルボ
ビンの外周には、従来のように、前後方向に沿って二次
コイル路と一次コイル路とが列設せず、二次コイル路
と、一次コイル路とが内外方向で並置することとなるた
め、一次コイル路の分だけ、コイルボビンの低背化を図
ることができる。また、一次コイル路は、二次コイル路
の内側に位置しているから、各コイルの端部をコイルボ
ビンの下底から並行して引出すことができ、二次コイル
が一次コイル路を通過するようなことはなく、両コイル
相互の絶縁が確保できて、バックパルスのおそれがな
く、さらには、該二次コイルの引出し構造を単純化する
ことができ、生産の自動化に最適となる。
【0038】また、一次コイル路の一部を環状巻回溝に
より構成し、他部を、環状巻回溝と円周方向で連続する
下方及び内方へ開放された部分巻回路により構成するこ
とができる。この構成にあっては、一次コイルの一部を
環状巻回溝内に装着するだけで、該一次コイルを保持で
きるから、装着が容易となる。
【0039】さらにまた、一次コイル路に巻回される一
次コイルを、導電性可撓帯で構成した場合には、あらか
じめ巻回した状態で、環状巻回溝に下方から嵌着するこ
とにより装着でき、一次コイル路内で順次巻回する必要
がないから、一次コイルの装着が容易となる。
【0040】一方、コイルボビン外周に複数の鍔片を突
成して、その各鍔片間に形成される複数の巻回周溝を二
次コイルが巻回する二次コイル路とすると共に、一次コ
イル路の上部で、各巻回周溝の内周面を上方に位置する
に従って、順次深くするようにした構成にあっては、二
次コイルが高電圧となる側で、充分な沿面距離を確保で
き、沿面放電による電圧降下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一手段に係る車両用点灯起動装置1
の正面図である。
【図2】車両用点灯起動装置1の平面図である。
【図3】車両用点灯起動装置1の右側面図である。
【図4】車両用点灯起動装置1の左からみた縦断側面図
である。
【図5】高圧トランス30の縦断状態の斜視図である。
【図6】コイルボビン40aの縦断側面図である。
【図7】コイルボビン40aの一部切欠側面図である。
【図8】コイルボビン40aの底面図である。
【図9】一次コイル50bを適用したコイルボビン40
aの一部切欠側面図である。
【図10】一次コイル50bの正面図である。
【図11】一次コイル50cの正面図である。
【図12】一次コイル50b,50cの縦断面図であ
る。
【図13】コイルボビン40bの縦断側面図である。
【図14】コイルボビン40bの底面図である。
【図15】従来構成のコイルボビンaの縦断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 車両用点灯起動装置 2 本体ケース 3 接続開口 10 ソケット 30 高圧トランス 31 コア筺体 32 分割コア片 33 分割コア片 35 磁心部 40a,40b コイルボビン 42a,42b,42c 巻回周溝(二次コイル路) 45 円環状巻回溝(一次コイル路) 45a 環状巻回溝 45b 部分巻回路 46 基筒部 49 二次コイル 50a,50b,50c 一次コイル 90 プリント基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 稔 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 (72)発明者 杉本 典康 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 (72)発明者 飯田 敏規 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ中心部に磁心部を貫設したコア筺体内
    に、二次コイルを外周に巻装した絶縁材料からなるコイ
    ルボビンを磁心部に外嵌して配設し、かつ磁心部の周囲
    に一次コイルを巻装するとともに、コア筺体の前面に、
    二次コイルと接続する高圧側接続端子片を配設してなる
    トランスにおいて、 前記コイルボビンが、磁心部の周囲に嵌合する基筒部を
    備え、基筒部の外周に二次コイルを巻回する二次コイル
    路を形成すると共に、二次コイル路の内方で、該基筒部
    に一次コイルが巻回する一次コイル路を形成してなるも
    のであることを特徴とする高圧トランス。
  2. 【請求項2】前記一次コイル路を、基筒部の内周に沿っ
    て形成した下方に開口する円環状巻回溝により構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の高圧トランス。
  3. 【請求項3】前記一次コイル路の一部を環状巻回溝によ
    り構成し、他部を環状巻回溝と円周方向で連続する下方
    及び内方へ開放された部分巻回路により構成したことを
    特徴とする請求項1記載の高圧トランス。
  4. 【請求項4】前記一次コイル路に関係される一次コイル
    を、導電性可撓帯で構成したことを特徴とする請求項1
    乃至請求項3記載の高圧トランス。
  5. 【請求項5】コイルボビン外周に複数の鍔片を突成し
    て、その各鍔片間に形成される複数の巻回周溝を二次コ
    イルが巻回する二次コイル路とすると共に、前記一次コ
    イル路を基筒部の下部位置に形成し、さらに該一次コイ
    ル路の上部で、各巻回周溝の内周面が上方に位置するに
    従って順次深くなるようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の高圧トランス。
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