JPH11167098A - 表示装置及びこれを備えた電子機器 - Google Patents

表示装置及びこれを備えた電子機器

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JPH11167098A
JPH11167098A JP9333338A JP33333897A JPH11167098A JP H11167098 A JPH11167098 A JP H11167098A JP 9333338 A JP9333338 A JP 9333338A JP 33333897 A JP33333897 A JP 33333897A JP H11167098 A JPH11167098 A JP H11167098A
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liquid crystal
light
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crystal cell
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JP9333338A
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Masahide Nakagawa
政秀 中川
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の表示装置において表示部の色調の自由
度を高め、特に、携帯機器などの消費電力その他に制約
のある表示装置においてもカラフルな表示態様を実現す
ることのできる新規な表示装置及びこれを備えた電子機
器を提供する。 【解決手段】 液晶セル10は、無機ガラス、有機ガラ
ス(透明合成樹脂)などからなる透明な表面側基板11
及び裏面側基板12と、表面側基板11と裏面側基板1
2との間にシール材13によって封止された液晶層14
とから構成される。液晶セル10の背後には、環境温度
により所定の色調を呈する感温変色材20が配置され、
この感温変色材20は、表面側に配置された表面変色層
21と、この表面変色層21の下側に配置された下地層
22とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示装置及びこれを
備えた電子機器に係り、特に、液晶セルを備えた表示構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、液晶セルを備えた各種の表示
装置が形成されている。たとえば、ディジタル表示の腕
時計においては、表示部の一部若しくは全部に液晶セル
を配置し、液晶セルによって時刻、曜日その他の情報が
数字、文字などにより表示されるようになっている。
【0003】腕時計などの携帯機器においては、通常、
消費電力の少ない反射型の液晶セルが採用されることが
多い。反射型の液晶セルはバックライトなどの光源を必
要としないことから消費電力が少ないが、その分、表示
が暗いため、カラーフィルタなどを装備すると実用的な
表示ができないことから、一般的にモノクロ表示が採用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような携帯機器
における反射型液晶セルを備えた表示装置においては、
反射型であるとともにモノクロ表示であることから、液
晶材料に限りがあることもあり、表示部の外観を自由に
設計できないという問題点がある。一般に反射型液晶セ
ルの外観は灰色や薄緑色の背景に表示内容が黒で表され
ることが多く、時計の表示部として一般的な白色、クリ
ーム色、銀色、金色はもちろんのこと、その他のカラフ
ルな表示色を構成することは非常に困難である。
【0005】そこで、本発明は上記問題点を解決するも
のであり、その課題は、各種の表示装置において表示部
の色調の自由度を高めることにある。特に、携帯機器な
どの消費電力その他に制約のある表示装置においてもカ
ラフルな表示態様を実現することのできる新規な表示装
置及びこれを備えた電子機器を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、透光性基板の間に液晶層を配
置してなり、該液晶層に対する電界印加状態を制御可能
に構成された液晶セルと、該液晶セルの背後に配置さ
れ、温度に応じて変色するように構成された感温変色材
とを有し、前記液晶セルは前記液晶層への電界印加状態
の有無により前記液晶層に透光性を付与可能に構成され
ていることを特徴とする表示装置である。
【0007】この手段によれば、液層セルにより表示領
域内において所定の表示内容を表示することができると
ともに、電界印加状態の有無により液晶層に透光性を付
与することができるので、表示領域内に光透過領域を設
けることにより背後の感温変色材の色調を少なくとも部
分的に透視することができるようになるため、上記の表
示内容に加えて温度に応じて変化する色調を少なくとも
部分的に備えた表示部を構成することが可能である。
【0008】ここで、前記液晶セルは、前記液晶層に対
する電界印加状態に依存して前記液晶層が光透過状態と
光散乱状態とを呈するように構成された液晶セルである
ことが好ましい。
【0009】この手段によれば、液晶セルは光透過状態
と光散乱状態を呈する液晶セルであるため、表示を形成
するための一方の状態である光透過状態においては背後
の感温変色材の色調を透過させて視認可能にすることが
できるとともに、光散乱状態においては背後の感温変色
材の色調を遮断することができる。特に、光散乱状態で
は表示輝度を高めることができ、しかも、偏光板などの
補助的光学素子を用いる必要がないので、表示全体を明
るく構成することができ、バックライトの無い反射型液
晶セルでも充分な明るさを確保することが可能である。
なお、このような液晶セルとしては、高分子分散型液晶
の他、動的散乱モードを用いるもの、ゲストホスト効果
を用いるもの、相転移モードを用いるものなどがある。
【0010】また、前記感温変色材は、前記液晶セルの
側に形成され、温度しきい値以下の温度では所定の固有
色調を呈するとともに前記温度しきい値を越えた温度で
は淡色化して光透過率が増大する表面変色層と、該表面
変色層の背後に形成され、少なくとも前記温度しきい値
を越えた温度において前記固有色調とは異なる色調を呈
する下地層とを含むことが好ましい。
【0011】この手段によれば、温度しきい値以下の温
度では表面変色層の固有色調が感温変色材の色調にな
り、温度しきい値を越えた温度では表面変色層が淡色化
するので下地層の色調が反映された色調が感温変色材の
色調になる。このため、表面変色層の固有色調と下地層
の色調とによって色調の変化を構成することができるこ
とから、色調の変化を別々の層によって発生させること
ができるので、感温変色材の素材の選択が容易になり、
変化前後の色調の設定とともに温度しきい値の設定も容
易に最適化することができる。
【0012】さらに、前記感温変色材は、少なくとも所
定の温度領域において少なくとも2種の互いに異なる色
調を呈する領域が存在し、環境温度の変化に応じて異な
る色調の面積比が変化するように構成されていることが
好ましい。
【0013】この手段によれば、環境温度によって色調
の面積比が変化するので、表示部を視認するだけで環境
温度を知ることができる。
【0014】また、前記液晶セルにおける裏面側の前記
透光性基板の外面上には、前記液晶セルの背面側の前記
透光性基板よりも屈折率の高い透光性層が配置されてい
ることが好ましい。
【0015】この手段によれば、背面側の透光性基板よ
りも屈折率の高い透光性層が配置されていることによっ
て、液晶セルの側から入射する外光の透光性基板と透光
性層との界面における反射を増大させることができると
ともに、感温変色材から反射される光の透光性層と透光
性基板との界面における反射を低減させることができる
ため、表示を明るくすることができる。
【0016】上記各手段において、前記液晶セルによる
表示内容は前記液晶層の光透過領域によって構成され、
前記感温変色材の色調は前記表示内容を表す領域に反映
される場合があり、また、前記液晶セルによる表示内容
は前記液晶層の光不透過領域によって構成され、前記感
温変色材の色調は前記表示内容の背景になる領域に反映
される場合もある。これらの場合にはいずれも、所定の
表示内容とともに少なくとも概略の温度を知ることがで
き、しかも、表示部のデザインの自由度を従来よりも格
段に高めることができる。
【0017】上記の各手段は、表示装置を備えた電子機
器として構成することが効果的である。電子機器として
は、液晶表示を備えた種々の機器が含まれるが、特に、
携帯機器、小型、薄型機器などにおいて、消費電力を抑
制しつつ、表示の情報量を増大することができ、しか
も、表示部のデザイン性を向上することができる点で非
常に効果的である。その中で、液晶表示を備えた電子時
計に適用すると、デザイン性を有効に利用できる点で好
ましく、特に電子腕時計では消費電力も重要なファクタ
ーであることから非常に好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る表示装置及びこれを備えた電子機器の実施形態に
ついて説明する。以下に説明する実施形態は液晶セルに
よってディジタル式の時刻表示を行う腕時計に関するも
のであるが、本発明は液晶セルを備えた表示装置であれ
ばいかなる表示内容を有するものでもよく、他の装置に
付随的に設けられた表示部を構成する表示装置にも適用
できるものである。
【0019】(第1実施形態)図1は本発明に係る第1
実施形態の表示部の構造を示す概略断面図である。この
実施形態はディジタル式の電子腕時計であり、図6に示
すような時刻、カレンダー(年月日、曜日など)、午前
/午後その他を表示するための数字、文字、図形などに
よる種々の表示内容を有する表示部1を備えたものであ
る。表示部1の内部には後述する液晶セル10が配置さ
れており、この液晶セル10の前面側には透明なカバー
ガラス2が取り付けられている。
【0020】液晶セル10は、無機ガラス、有機ガラス
(透明合成樹脂)などからなる透明な表面側基板11及
び裏面側基板12と、表面側基板11と裏面側基板12
との間にシール材13によって封止された液晶層14と
から構成される。
【0021】液晶層14としては種々の液晶材料を用い
ることができるが、本実施形態では特に、光散乱状態と
光透過状態とを表示に用いる光散乱型の液晶層を採用し
ている。本実施形態の液晶層14はこの種の液晶層のう
ち高分子分散型液晶と呼ばれるものであり、液晶層14
の内部には、液晶分子と高分子とが互いに分散した状態
にて存在している。この場合、液晶中に高分子粒子が分
散した状態のもの、液晶中に多量の高分子粒子が連接す
るように配置されているもの、ゲル状態の高分子の網の
目状の骨格内に液晶が含まれるものなど、種々の態様の
ものがある。
【0022】本実施形態では、液晶と光若しくは電子線
などで重合させることが可能な高分子前駆体とを相溶さ
せた溶液を空セル内に注入した後、光や電子線などを照
射することによって高分子前駆体を重合させ、相分離に
よって液晶中に高分子を析出させることにより液晶層1
4を形成している。液晶としては誘電異方性及び屈折率
異方性を備えたものであれば種々の液晶を用いることが
できる。ここで、液晶が正の誘電異方性を備えている場
合には基板表面のラビング処理によって液晶を水平配向
させ、液晶が負の誘電異方性を備えている場合には液晶
を垂直配向させることが好ましい。特に、この方法にて
液晶層を形成する場合、液晶と高分子の双方を所定方向
に配向させることができる。
【0023】高分子前駆体としては、ビフェニルメクリ
レートその他のメタクリレート、アクリレート、その他
のビニル化合物などの光或いは電子線重合性の化合物、
エポキシ化合物などの熱重合性の化合物を用いることが
できる。熱重合性の化合物については適度な温度まで加
熱して高分子を相分離させることができる。また、高分
子としてエチルセルロースのような熱可塑性の化合物を
用いることができ、この場合には、加熱状態で液晶と混
合させた後、空セル内に注入して冷却すれば高分子を相
分離させることができる。なお、液晶成分中にカイラル
成分を混入することにより、表示のコントラストや視角
依存性を向上させることができる。
【0024】本実施形態の高分子分散型の液晶層14を
形成する例としては、たとえば、液晶としてメルク社製
の「BL007」(商品名)を90wt%、カイラル成
分としてメルク社製の「CB15」(商品名)を3wt
%、高分子前駆体としてビフェニルメタクリレートを7
wt%混合してなる溶液を作成し、この溶液を表面側基
板11、裏面側基板12及びシール材13からなる基板
間ギャップが5ミクロン程度の空セル内に注入し、封止
してから、紫外線を照射して液晶中に高分子粒子を相分
離させる。紫外線の照射量を適宜に設定すると、駆動電
圧が5ボルト程度となり、時計用ICでも十分駆動でき
るものとなる。このような液晶層の形成方法では液晶成
分の割合は50〜95wt%程度であることにより、駆
動電圧と表示態様とを実用的な範囲に設定することがで
きる。
【0025】本実施形態の液晶層14においては、電界
無印加状態では、たとえば、図1に示すように液晶層内
の液晶と高分子粒子とが共に水平に配向して液晶と高分
子粒子の光屈折率がほぼ等しくなるために光透過状態に
なる。一方、所定のしきい値を越える電界を印加した状
態では、図2に示すように、電界が印加された領域にお
いて誘電異方性を有する液晶が垂直に配向するととも
に、液晶は屈折率異方性をも備えているので高分子の光
屈折率との間に差が生じ、光散乱状態となる。
【0026】このため、数字、文字、図形などの表示内
容に応じた領域にしきい値を越える電圧を印加すること
により白濁させることができる。この場合に、液晶層1
4に所定の電界を印加するために表面側基板11と裏面
側基板12の内面上にマトリクス状の多数の電極を形成
しておいてもよく、或いはまた、数字、文字、図形のう
ちの或る限定された数の表示内容のみを表示すれば足り
る場合には、一方の基板内面に幾つかのセグメント電極
を形成し、他方の基板内面にコモン電極を形成してもよ
い。また、液晶と高分子との屈折率の設定により、電界
無印加状態で光散乱状態になり、電界印加状態で光透過
状態になるように構成することも可能である。
【0027】本実施形態では、上記の液晶セル10の背
後に、環境温度により所定の色調を呈する感温変色材2
0を配置している。この感温変色材20は、表面側に配
置された表面変色層21と、この表面変色層21の下側
に配置された下地層22とから構成される。この感温変
色材20は、図示しない基板上に表面変色層21と下地
層22を塗布、印刷その他の方法により積層することに
より容易に形成できる。ここで、基板は反射表面を持つ
ものとしてもよい。
【0028】表面変色層21には、電子供与性呈色性有
機化合物などの発色剤、顕色剤、減感剤などを含む熱変
色性着色剤(熱変色性色素)を用いることができる。こ
の熱変色性着色剤は適宜にバインダやマトリックス中に
混合して使用される。化学的に不安定な化合物の場合に
はマイクロカプセル中に封入した状態で用いられる。
【0029】発色剤には、ジフェニルメタンフタリド
類、トリフェニルメタンフタリド類、ジフェニルメタン
アザフタリド類、フルオラン類、フェノチアジン類、イ
ンドリルフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、
フェニルインドリルアザフタリド類、ロイコオーラミン
類、ローダミンラクタム類、スチリルキノリン類などを
用いることができる。
【0030】顕色剤としては、フェノール性水酸基を有
する各種フェノールやアルキル基、アリール基、アシル
基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基を有するも
のその他のフェノール性化合物、ベンゾチアゾール誘導
体、ベンゾチアゾリル誘導体などを用いることができ
る。
【0031】減感剤としては、アルコール類、エステル
類、ケトン類、エーテル類、脂肪酸類、酸アミド類、炭
化水素類などを用いることができる。なお、上記の着色
剤には、所望の色調を得るために適宜に顔料などを追加
的に補充することができる。
【0032】本実施形態の表面変色層21は、所定の温
度しきい値以下では、たとえば、オレンジ色の色調を備
えているが、温度しきい値を越えると淡色化し、ほぼ透
明な層になる。もちろん、低温における色調及び変色時
の温度しきい値は素材や組成によって種々であり、濃色
化時と淡色化時においてヒステリシス特性を備えている
場合もある。この場合、濃色状態において色調を場所に
よって変えたり、所定の模様などを設けることも可能で
ある。本実施形態では、温度しきい値を0℃〜30℃の
範囲内で適宜に設定している。
【0033】下地層22は、たとえば、青色の顔料、染
料などを含むインクなどを用いた印刷により形成され
る。この下地層22は、他の色調に形成してもよく、ま
た、水玉模様その他の種々の模様を形成してもよい。さ
らに、下地層22は蒸着法、スパッタリング法、塗装そ
の他の方法により形成してもよい。
【0034】本実施形態では、環境温度が低く、表面変
色層21の温度しきい値以下の場合には、表面変色層2
1が濃色化し、たとえば、表面変色層21の固有の色調
であるオレンジ色が感温変色材20の色調となる。ま
た、環境温度が高く、表面変色層21の温度しきい値を
越えている場合には、表面変色層21が淡色化し、ほぼ
透明になるため、下地層22の色調である、たとえば、
青色が感温変色材20の色調となる。
【0035】なお、図2に断面図とともに示すものは表
面側基板11の内面上にITO(インジウムスズ酸化物
などにより形成したセグメント電極11aの平面形状の
一部である。裏面側基板11の内面上にはセグメント電
極11aに対向する図示しないコモン電極が形成されて
おり、このコモン電極の電位に対して各セグメント電極
11aの電位差がしきい値を越えると、当該セグメント
電極11aに対応する領域の液晶層14の状態が変化す
る。
【0036】本実施形態では、電界印加状態で液晶層1
4が白濁するため、図3に示すように、液晶セル10の
表示領域のうち、セグメント電極11aが形成されてい
ない部分とセグメント電極11aが形成されていてもし
きい値以上の電圧が印加されていない部分からなる光透
過状態にある透過領域10A(図2に示す液晶層14の
光透過部分14Aに対応する。)では下の感温変色材2
0の色調が透視される。一方、液晶セル10の表示領域
のうち、セグメント電極11aが形成されていて、しか
もセグメント電極とコモン電極との間にしきい値以上の
電圧が印加されている散乱領域10B(図2に示す液晶
層14の光散乱部分14Bに対応する。)では白濁して
表示内容を示す。
【0037】この実施形態では、表示部内に配置された
液晶セル10の表示領域において、背景部分が透過領域
10Aとなって背後に配置された感温変色材20の色調
が現れ、この色調は、環境温度によって変化する。たと
えば、上述のような構成では低温下では表示部の背景は
暖色のオレンジ色となり、高温下では表示部の背景が寒
色の青色となる。また、感温変色材20において表面変
色層21の模様を燃えさかる暖炉の絵を表したものと
し、下地層22の模様を海水浴場の絵を表したものとす
ることにより、気温が低い場合には暖炉の絵が浮かび上
がり、気温が高い場合には海水浴場の絵が浮かび上がる
ように構成するなど、任意の模様や絵柄などを温度によ
って切り換えることも可能であり、温度によって追加の
絵が現れたり、部分的に絵柄が変化するように構成する
ことも可能である。また、感温変色材を所定のバインダ
ーやマトリクス内に偏在させることによって、上記絵柄
その他の模様、ホログラムなどを構成することもでき
る。
【0038】上記実施形態において、図1に点線で示す
ように、裏面側基板12の裏面上に、裏面側基板12の
光屈折率よりも大きな光屈折率を有する透光性層15を
配置することもできる。この透光性層15としては、裏
面側基板12がSiO2 を主成分とするガラス(屈折率
1.5)である場合、NdF3 、CeF3 、PbF2
ZnS、CdS、ZnTe、Sb2 3 、PbTe、S
nO2 などを用いることができる。
【0039】透光性層15を配置することにより、表示
部内に入射する外光が裏面側基板12と透光性層15と
の境界面において反射する光量が増加し、逆に、感温変
色材20から反射された光が透光性層15と裏面側基板
12との境界面において反射する光が低減される。した
がって、液晶セル10による表示の明るさ及びコントラ
ストを高めることができる。
【0040】(第2実施形態)図4は、本発明に係る表
示装置の第2実施形態の表示部の一部を示す平面図であ
る。この実施形態では、基本的には液晶層以外は上記第
1実施形態と同様の構造を備えている。この実施形態の
液晶層は、液晶セル10内に封止された液晶層が電界無
印加状態で光散乱状態になり、電界印加状態で光透過状
態になるように構成されている。これは、上記第1実施
形態において、電界無印加状態において初期配向されて
いる液晶と高分子との間に光屈折率の差を設け、電界印
加状態において液晶が電界によって配向方向を変えたと
きに液晶と高分子との光屈折率の差をほぼ無くすように
液晶及び高分子を設計することによって可能になる。
【0041】このようにすると、液晶セル10はいわゆ
る「ノーマリーホワイト」になり、セグメント電極11
aとコモン電極との間にしきい値以上の電圧が加わると
液晶層は光透過状態になって、この透過領域10Cのみ
において背後の感温変色材20の色調を透視することが
でき、その他のセグメント電極11aの形成されていな
い部分とセグメント電極11aとコモン電極との間にし
きい値以上の電圧が印加されていない部分からなる散乱
領域10Dにおいては全体が白色に視認されるようにな
る。
【0042】この実施形態では、時刻、曜日、年その他
の表示内容の部分が環境温度に応じて色調が変化するた
め、温度によって異なる色調の数字、文字、図形などが
視認される。
【0043】(第3実施形態)次に、図5を参照して本
発明に係る第3実施形態について説明する。この実施形
態においては、感温変色材30が上記第1実施形態の感
温変色材20と異なる点を除き、上記第1実施形態と同
様の構造を備えている。この実施形態の感温変色材30
は、上記感温変色材20の下地層22と同様の下地層3
2を備えているが、その表面上には複数の表面変色層3
1A,31B,31C,31D,31E,31Fがそれ
ぞれ異なる平面領域を被覆するように積層されている点
が上記第1実施形態と異なる。
【0044】上記の複数の表面変色層は相互に異なる温
度しきい値を備えており、たとえば、表面変色層31A
の温度しきい値は5℃、表面変色層31Bの温度しきい
値は10℃、表面変色層31Cの温度しきい値は15
℃、表面変色層31Dの温度しきい値は20℃、表面変
色層31Eの温度しきい値は25℃、表面変色層31F
の温度しきい値は30℃という具合である。
【0045】このようにすると、温度が変化すると上記
複数の表面変色層のうち淡色化して透明になる数が増減
するので、環境温度に応じて下地層32の色調を透視で
きる面積が増減する。このため、下地層32の色調の透
視できる面積によって概略の環境温度を知ることができ
る。この場合、液晶セル10の表示領域の内部若しくは
外部に温度目盛を付けると、下地層32の色調が見える
部分又は下地層32の色調が見えない部分を温度を示す
グラフと同様に用いることができる。
【0046】この実施形態においては、複数の表面変色
層を互いにほぼ同様の固有色調を呈するものとすること
が単に温度を表示する場合には最も見やすいが、複数の
表面変色層を互いに異なる固有色調を有するものとして
形成してもよい。また、第2実施形態のように、温度に
よって変色する領域を上記のような背景でなく表示内容
の部分としてもよい。さらに、温度により変色する領域
を帯状や線状に設けてもよく、この場合には、時刻表示
などの表示内容が現れる部位とは異なる部位に帯グラフ
や棒グラフのように配置してもよい。さらにまた、上記
複数の表面変色層を複数互いに離散的に配置し、温度の
変化に応じてこれらの複数の表面変色層が順次変色して
いくように構成してもよい。たとえば、5℃温度上昇す
る毎に円形の変色領域が一つずつ変色していくように構
成することも可能である。
【0047】上記の各実施形態においては、反射型の液
晶セルを備えた表示装置について説明してきた。この場
合、光透過率が0でない感温変色材の背後にさらに反射
板を配置して、表示の明るさを向上させることができ
る。もちろん、この場合、反射板と感温変色材とを平面
的に並列させ、一部領域には反射板が配置され、他の領
域には感温変色材が配置される構成としてもよい。ま
た、感温変色材を薄くして半透明とし、その背後に蛍光
管やEL(エレクトロルミネッセンス)パネルなどから
なるバックライトを配置し、透過型液晶として構成して
もよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、液
層セルにより表示領域内において所定の表示内容を表示
することができるとともに、電界印加状態の有無により
液晶層に透光性を付与することができるので、表示領域
内に光透過領域を設けることにより背後の感温変色材の
色調を少なくとも部分的に透視することができるように
なるため、上記の表示内容に加えて温度に応じて変化す
る色調を少なくとも部分的に備えた表示部を構成するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の電子腕時計の表示
部の構造を示す概略断面図である。
【図2】第1実施形態における表示状態を示す概略断面
図である。
【図3】第1実施形態における液晶表示の一部を示す部
分平面図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の液晶表示の一部を
示す部分平面図である。
【図5】本発明に係る第3実施形態の液晶表示の一部平
面及び感温変色材の断面構造を対応させて示す対応説明
図である。
【図6】第1〜3実施形態の表示部の構成例を示す平面
図である。
【符号の説明】
10 液晶セル 10A 透過領域 10B 散乱領域 11 表面側基板 11a セグメント電極 12 裏面側基板 13 シール材 14 液晶層 14A 光透過部分 14B 光散乱部分 15 透光性層 20 感温変色材 21 表面変色層 22 下地層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G09F 9/00 330 G09F 9/00 330Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基板の間に液晶層を配置してな
    り、該液晶層に対する電界印加状態を制御可能に構成さ
    れた液晶セルと、該液晶セルの背後に配置され、温度に
    応じて変色するように構成された感温変色材とを有し、
    前記液晶セルは前記液晶層への電界印加状態の有無によ
    り前記液晶層に透光性を付与可能に構成されていること
    を特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記液晶セルは、前
    記液晶層に対する電界印加状態に依存して前記液晶層が
    光透過状態と光散乱状態とを呈するように構成された液
    晶セルであることを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記感
    温変色材は、前記液晶セルの側に形成され、温度しきい
    値以下の温度では所定の固有色調を呈するとともに前記
    温度しきい値を越えた温度では淡色化して光透過率が増
    大する表面変色層と、該表面変色層の背後に形成され、
    少なくとも前記温度しきい値を越えた温度において前記
    固有色調とは異なる色調を呈する下地層とを含むことを
    特徴とする表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2において、前記感
    温変色材は、少なくとも所定の温度領域において少なく
    とも2種の互いに異なる色調を呈する領域が存在し、環
    境温度の変化に応じて異なる色調の面積比が変化するよ
    うに構成されていることを特徴とする表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2において、前記液
    晶セルにおける背面側の前記透光性基板の外面上には、
    前記液晶セルの背面側の前記透光性基板よりも屈折率の
    高い透光性層が配置されていることを特徴とする表示装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1
    項において、前記液晶セルによる表示内容は前記液晶層
    の光透過領域によって構成され、前記感温変色材の色調
    は前記表示内容を表す領域に反映されることを特徴とす
    る表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項5までのいずれか1
    項において、前記液晶セルによる表示内容は前記液晶層
    の光不透過領域によって構成され、前記感温変色材の色
    調は前記表示内容の背景になる領域に反映されることを
    特徴とする表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7までのいずれか1
    項に記載された表示装置を備えた電子機器。
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