JPH11166083A - ポリエチレン系樹脂組成物 - Google Patents
ポリエチレン系樹脂組成物Info
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- JPH11166083A JPH11166083A JP27704898A JP27704898A JPH11166083A JP H11166083 A JPH11166083 A JP H11166083A JP 27704898 A JP27704898 A JP 27704898A JP 27704898 A JP27704898 A JP 27704898A JP H11166083 A JPH11166083 A JP H11166083A
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Abstract
性、肉厚均一性等に優れ、流動性が良好で、高速成形性
に優れたポリエチレン系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (ア)ハイロードメルトフローレート
(HLMFR)が50〜200g/10分、(イ)キャ
ピログラフ190℃でのストランドの押出時間が24秒
以上、(ウ)HLMFR測定時のダイスウェルが90%
以上、(エ)HLMFR、密度(d)およびボトルにし
た時の定圧法での耐ストレスクラッキング性(ESC
R)が式(1)の関係を満たし、(オ)20μm厚フィ
ルムで、0.5mmφ以上のフィッシュアイが認められ
ず、0.1mm以上0.5mmφ以下のフィッシュアイが10
0個/0.1m2以下であるポリエチレン系樹脂組成物。 【数1】
Description
ダウン性、肉厚均一性などの成形加工特性および剛性、
耐衝撃性、耐環境亀裂性(以下、ESCRと称する。)
などの製品特性に優れ、特に高速成形可能なハイサイク
ル中空成形に適したポリエチレン系樹脂組成物に関する
ものである。
空成形、射出成形、インフレーション成形、押出成形に
おいては、一般に成形加工性、および物性の良好な材料
が求められている。特に洗剤、シャンプーおよびリンス
用容器、あるいは食用油等の食品用容器等として一般的
に使用されている中空ボトルには、成形加工性、物理的
特性および化学的特性にすぐれたポリエチレン樹脂が広
く用いられている。これらの中空ボトル用途において
は、特に剛性、耐落下衝撃強度およびESCR等の特性
に優れることが要求される。また、近年ではコストダウ
ンを図るため短時間でより多くのボトルの成形が可能な
樹脂が求められている。このような要求を満たすポリエ
チレン樹脂としては、密度が高く、分子量が比較的高く
かつ分子量分布が広いものが適している。
ポリエチレンを製造する方法としてはチーグラー型触媒
による多段重合法などが知られている。しかしこの方法
によって製造されるポリマーは、ドローダウンし易いこ
と、成形時の樹脂発熱が大きいこと、複雑な形状のボト
ルの成形が困難であること等の欠点があり、高速での中
空成形には適しておらず、しかも落下衝撃強度が小さい
という欠点があった。
昭59-196345号公報や特開昭60-36547号公報にはチーグ
ラー型触媒による多段重合法で得られたポリエチレンに
クロム系触媒で重合されたポリエチレンを配合する方法
が記載されている。これらによれば、落下衝撃強度、E
SCR等のバランスのとれたポリエチレン樹脂の製造が
可能であるが、樹脂の流動性を良くすることは困難であ
った。また、特開平5-311016号公報には同様の多段重合
法によるポリエチレンベースのインフレーションフイル
ム用樹脂組成物が提案されているが、ドローダウン特性
等がなお不十分であった。
押出す場合、押出機内での樹脂の剪断発熱が大きくなる
ため、中空成形時にダイから出る樹脂の温度が高くなり
金型で樹脂を充分に冷却する時間が長くなるために成形
速度を速くすることが困難であるという問題があった。
従って、本発明の課題は、剛性、衝撃強度およびESC
R等に優れ、耐ドローダウン性や肉厚均一性に優れ、し
かも流動性がよく高速成形性に優れたポリエチレン系樹
脂組成物を提供することにある。
した結果、本発明者らは、特定の特性を有するポリエチ
レン系樹脂組成物が流動性に優れ、しかもESCRが良
く、高速成形性に優れることを見出し、さらにその様な
特性を有するポリエチレン系樹脂組成物は、マグネシウ
ム化合物系チーグラー型触媒を用いて得られる特定の分
子量分布を有するポリエチレンとフィリップス型触媒を
用いて得られるポリエチレンを組み合わせることにより
得られることを見出し、本発明を完成した。
条件を満足することを特徴とするポリエチレン系樹脂組
成物を提供するものである: (ア)ハイロードメルトフローレート(HLMFR)が
50〜200g/10分、(イ)キャピログラフ190
℃でのストランドの押出時間が24秒以上、(ウ)ハイ
ロードメルトフローレート(HLMFR)測定時のダイ
スウェルが90%以上、(エ)ハイロードメルトフロー
レート(HLMFR)(単位:g/10分)、密度
(d)(単位:g/cm3)およびボトルに成形した時
の定圧法での耐ストレスクラッキング性(ESCR)
(単位:時間)の以下の式(1)
φ以上のフィッシュアイが認められず、0.1mm以上0.5
mmφ以下のフィッシュアイが100個/0.1m2以下で
ある。
係るポリエチレン系樹脂の(ア)HLMFR(MFRの
10倍の21.6kgの荷重における流動性を示す。)の値
は50g/10分〜200g/10分であり、好ましく
は50g/10分〜150g/10分である。HLMF
Rが50g/10分未満では、ポリエチレン樹脂の流動
性が悪くなり、押出機内での樹脂の剪断発熱が大きくな
るため、中空成形時のダイにおける樹脂温度が高くなっ
てしまい、本発明の課題である高速成形ができなくな
る。
(1)樹脂の臨界剪断速度が高くなるため、押出量を多
くしても樹脂を安定して押出すことが可能であること、
(2)押出機内におけるスクリューバレル間での樹脂の
剪断発熱が小さくなり、ダイから出た樹脂温度が低くな
るためボトルを金型で冷却する時間を短縮でき、1ボト
ルを成形する時間が短くなる結果高速成形が可能となる
ことが考えられる。樹脂のHLMFRが200g/10
分を超えると耐ドローダウン性が著しく低下し、さらに
成形されたボトルのESCRおよび耐衝撃強度が低下し
てしまう。また、密度は好ましくは0.93〜0.96g/cm
3、より好ましくは0.933〜0.957g/cm3である。0.93
g/cm3未満では剛性が低すぎたり、0.96g/cm3を
超える場合は耐衝撃性、ESCRが不良となるおそれが
ある。
フによる190℃でのストランドの押出時間が24秒以
上のものである。ここで用いられるキャピログラフは、
内径が9.55mm、温度が190℃の金属製炉の最下部に
口径2.095m、口長8.02mmのオリフィスを設備したも
の(東洋精機(株)製)である。炉内に15gのペレッ
ト状樹脂を挿入し十分にエアー抜をした状態で190℃
に5分間保持した後、炉の上から速度50mm/分にて
降下するピストンにて樹脂を溶融押出し、押出された溶
融樹脂がオリフェス先端から先端より14cm下方へ到
達するまでの時間(ストランド押出時間)が24秒以上
必要である。この時間が24秒未満では、中空成型時の
加工特性が著しく低下してしまう。
ルトフローレート(HLMFR)測定時のダイスウェル
が90%以上のものである。ここで、ダイスウェルはH
LMFR測定時の樹脂ストランドの径がオリフェス径に
対してどの程度大きくなったかを示す値であり、ダイス
ウェルの値が90%未満では、中空成型時の加工特性が
著しく低下してしまう。なお、このダイスウェルの値は
以下の式によって求められる。
−2.095)/2.095×100
ルトフローレート(HLMFR)の値(単位:g/10
分)、密度(d)(単位:g/cm3)およびボトルに
成形した時の定圧法での耐ストレスクラッキング性(E
SCR)(単位:時間)の関係が以下の式(1)の条件
を満たす必要がある。
たHLMFRが大きいほど弱い。式(1)の関係を満た
すためには、HLMFRの値が大きく、密度が高く、か
つESCRが強い必要がある。ここで、ESCRは図1
(a)に正面断面図、(b)に側面断面図を示す形状を
有する扁平型ボトル(容量380ml、重量29.7g〜3
0g)を成形して測定される。この成形ボトルは、ピン
チオフ長さ(H)40mm〜43mm、下バリ長さ45
mm〜49mm、ボトルの底面角部(c)の厚みが40
0〜600μmである。このボトル5本の各々にノニオ
ン系界面活性剤(日本油脂製NS210)33%水溶液
を100ml充填、密栓し、60℃のオーブンに入れ、
ボトル内部に0.35kg/cm3の圧力をかけた状態で、
ボトルにクラックが発生するまでの時間を測定し、5本
の平均値をその値とする。HLMFRと密度(d)との
関係式(1)の値は、好ましくは3000以上である。式
(1)の値が2500未満では、中空成形性、剛性、および
ESCR特性の良好なボトルを得ることができない。
μm厚フィルムにおいて、0.5mmφ以上のフィッシュ
アイが認められず、0.1mm以上0.5mmφ以下のフィッ
シュアイが100個/0.1m2以下である。0.1mm以上
0.5mmφ以下のフィッシュアイが100個/0.1m2以
上の場合はボトルの外観不良が発生する。ここでフィッ
シュアイの測定は、通常のインフレーション成形により
200℃、45mmφの押出機、引き取り速度40m/
分、ブロー比3にて20μm厚に成形したフィルムにつ
いて、0.1m2あたりのフィッシュアイを目視にて計量す
るものである。
は、上記(ア)〜(オ)の条件を満足していれば特に制
限はないが、例えばその様な条件を満たすポリエチレン
系樹脂組成物は以下に記すポリエチレン(A)およびポ
リエチレン(B)を組み合わせることにより得ることが
できる。なお、本発明においては、ポリエチレンはエチ
レンの単独重合体のほか、エチレンと他のα−オレフィ
ンとの共重合体を含む。ここで共重合体を構成する他の
α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル1−ペンテン、
1―オクテン等が挙げられる。
物系チーグラー型触媒を用いて得られる高分子量成分
(a1)と低分子量成分(a2)とからなる2成分系ポ
リエチレンである。この場合の高分子量成分(a1)は
ハイロードメルトフローレート(HLMFR)が0.2g
/10分〜1.5g/10分であり、低分子量成分(a
2)はメルトフローレート(MFR)が20g/10分
〜200g/10分が好ましい。
(a2)とからなる2成分系ポリエチレンは、塩化マグ
ネシウム担持型のチーグラー触媒を用い反応器で連続的
に製造する2段重合法により製造してもよいし、あるい
は別々に重合した後ブレンドする方法によって製造して
も差支えないが、両者の分散状態等を考慮すると2段重
合法によるものが好ましい。
えば特開昭58-225105号公報に開示されている塩化マグ
ネシウム担持型のチーグラー触媒を用いてパイプループ
リアクター2基を直列に繋いだ重合装置において、前段
のリアクターで高分子量成分を、後段のリアクターにお
いて低分子量の成分を連続的にスラリー重合する方法で
ある。
1)のHLMFRは、好ましくは0.2/10分〜5g/
10分、より好ましくは0.5g/10分〜2g/10分
の範囲であり、重量平均分子量としては約25万〜65
万の範囲である。HLMFRが0.2g/10分未満では
成形されたボトルにフィッシュアイが多く発生するため
外観が損なわれるとともに、ボトル底面のピンチオフ部
の融着強度が著しく低下してしまい、5g/10分を超
えるとESCR特性が大幅に低下してしまうおそれがあ
る。
ましくは0.92〜0.96g/cm3、より好ましくは0.92〜
0.95g/cm3である。密度が0.92g/cm3未満の場合
はボトルの剛性が悪くなってしまい、0.96g/cm3を
超える場合はESCR特性が大幅に低下してしまうおそ
れがある。
2)のメルトフローレート(荷重2.16kgでのメルトフロ
ーレート:以下MFRと略記する。)は好ましくは20
g/10分〜200g/10分、より好ましくは50g
/10分〜160g/10分の範囲である。20g/1
0分未満であると、ポリエチレン樹脂組成物の流動性が
悪いため、成形時のダイにおける樹脂温度が高くなるお
それがあり、本発明の目的である高速成形が不可能とな
り、一方200g/10分を超えると、成形時の発煙量
が多くなり、さらにボトル底面のピンチオフ部の融着強
度が著しく低下してしまうおそれがある。
ましくは0.92〜0.98g/cm3、より好ましくは0.93〜
0.97g/cm3である。0.92g/cm3未満の場合はボト
ルの剛性が悪くなり、0.98g/cm3を超えるものは製
造が困難となるおそれがある。
分と低分子量成分の割合は前者(a1)が5〜30重量
%未満、後者(a2)が95〜70重量%以上の範囲で
あり、好ましくは前者(a1)が10〜20重量%、後
者(a2)が90〜80重量%の範囲である。高分子量
成分(a1)の重量比率が5重量%未満であると、成形
品のESCRおよび耐衝撃強度が著しく低下してしま
う。また、30重量%以上となると、ポリエチレン樹脂
組成物の流動性が悪くなり、成形時のダイにおける樹脂
温度が高くなってしまい、本発明の課題である高速成形
が不可能となる。
ィリップス型触媒を用い重合して得られるものであり、
そのHLMFRが好ましくは2g/10分〜20g/1
0分、より好ましくは5g/10分〜12g/10分で
あり、重量平均分子量としては約15万〜35万であ
る。密度は0.92〜0.96g/cm3、より好ましくは0.93
〜0.95g/cm3である。
10分未満であると、ポリエチレン樹脂組成物の流動性
が低下してしまい、高速成形が実現されなくなるおそれ
がある。また、これを是正するためにはポリエチレン
(A)のメルトフローレートを高くする必要があるが、
高くするとポリエチレン樹脂組成物中にフィッシュアイ
が大量に発生してしまう。
/10分を超えると、成形されたボトルのESCRが大
幅に低下してしまうおそれがある。ポリエチレン(B)
の密度が0.92g/cm3未満であると成形されたボトル
の剛性が大幅に低下してしまい、密度が0.96g/cm3
を超えると成形されたボトルのESCRが大幅に低下し
てしまうおそれがある。
を用いて重合されるが、このような重合体は、分子中に
長鎖の分岐があるため、高いHLMFRにおいても高い
溶融張力を示し、本発明に用いるのに最も好適な性質を
示す。なお、ここでいう長鎖の分岐は、13C−NMRに
より、J. Macromol. Sci., Rev. Macromol. Chem., Phy
s., C29(2-3), 201-317(1989)に記載の各ピークの帰属
を用いて定量することが可能である。この定量方法によ
るポリエチレン(B)成分の炭素1000個当たりの長鎖分
岐は0.05個以上が好ましく、さらに0.1個以上がより好
ましい。
ップス型触媒は、無機物の担体にクロム化合物を担持し
たものである。フィリップス型触媒を用いない重合法で
得たポリエチレンを使用した場合には耐ドローダウン
性、ダイスウェル比、肉厚均一性が不良となってしまう
おそれがある。
(A)とポリエチレン(B)の配合割合は、ポリエチレ
ン(A)85重量%〜50重量%、ポリエチレン(B)
50〜15重量%の範囲が好ましい。ポリエチレン
(A)の比率が50重量%未満の場合(ポリエチレン
(B)の比率が50重量%を超える場合)、ESCR特
性が著しく低下し、85重量%を超える場合(ポリエチ
レン(B)の比率が15重量%未満の場合)は中空成形
時の耐ドローダウン性やスウェル特性が悪くなる。
なわない限り、用途に応じて熱安定剤、酸化防止剤、帯
電防止剤などの添加剤あるいは顔料、充填剤あるいは他
の熱可塑性樹脂等を配合して用いても差し支えない。
比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、下記の例
により本発明は何等限定されるものではない。なお、実
施例および比較例において使用した試験法、中空成形機
および用語は以下の通りである。
℃、荷重2.16kgで測定した。 HLMFR:ASTM D-1238に従い温度190℃、荷重21.
6kgで測定した。 中空成形機:90mm径押出機付き中空成形機(ベクム
社製)を用い、シリンダー設定温度170℃、ダイ設定
温度200℃、金型温度20℃にて小型ボトルを成形し
た。
10.5mmの中空成形用ダイを取り付け、スクリュー回転
数75rpmにおける時間当たりの押出量を測定した。 樹脂温度:前記押出量測定時のダイ出口における樹脂の
温度を、接触式樹脂温度計で測定した。
ソンが110cm長になるまでの時間を測定し、パリソ
ンが10cm長になるまでの時間で除した値。 パリソンダイスウェル比:前記押出量測定時に、パリソ
ン長20cmになったときのパリソン径を測定し、ダイ
の外径で除した値。
1(a)に正面断面図、(b)に側面断面図を示す38
0ml容量の偏平型ボトル(重量30g)5本の各々に
ノニオン系界面活性剤(日本油脂製 NS210)33
%の水溶液100mlを充填、密栓し、60℃のオーブ
ンに入れ、ボトル内部に0.35kg/cm2の圧力をかけ
た状態で、ボトルにクラックが発生するまでの時間を測
定し、5本の平均値をとった。
ュアイおよびピンチオフ融着部の状態を観察し、以下の
基準で評価した。 ◎…非常に良好な状態、○…良好な状態、×…悪い状
態。
7110によるノッチ付きアイゾット衝撃強度を測定した。 ボトル成形時間:前記押出機を用いて、スクリュー回転
数75rpmにおいて380ml容量の偏平型ボトル
(重量30g)1本を成形するために必要な時間であ
る。
の底面のピンチオフ部を垂直方向に切断し、その断面を
水平方向から観察し、ピンチオフ部の肉厚の最も薄い部
分と最も厚い部分の比率を測定し以下の基準で評価し
た。 ○…ピンチオフ部の肉厚の最も薄い部分と最も厚い部分
の比率が0.8以上、 ×…ピンチオフ部の肉厚の最も薄い部分と最も厚い部分
の比率が0.8未満。
温度190℃の金属製炉の最下部に口径2.095m、口長
8.02mmのオリフィスを設備した東洋精機(株)製のキ
ャピログラフを用い、炉内に15gのペレット状樹脂を
挿入し十分にエアー抜をした状態で190℃に5分間保
持した後、炉の上から速度50mm/分にて降下するピ
ストンにて樹脂を溶融押出し、押出された溶融樹脂がオ
リフェス先端から先端より14cm下方へ到達するまで
の時間を測定した。
R測定時の樹脂ストランドの径(mm)を測定し、オリ
フェス径(2.095mm)に対して何%大きくなったかを
算出した。 フィッシュアイレベル:インフレーション成形により2
00℃、45mmφの押出機、引き取り速度40m/
分、ブロー比3にて20μm厚に成形したフィルムにつ
いて、0.1m2あたりのフィッシュアイを目視にて計量し
た。
用リアクターにて、イソブタンを溶媒として、特開昭58
-225105号公報の実施例1の固体触媒成分の製造法に従
って調製した固体触媒成分(マグネシウム担持チグラー
触媒)を連続的に供給し、コモノマーとしてヘキセン−
1を用い重合を開始した。排出されたポリエチレンのイ
ソブタンスラリーは、常圧に戻すことによりイソブタン
を蒸発させ、乾燥し粉末とした。このようにして重合さ
れたポリエチレン(A−1)は、高分子量成分のHLM
FRが1.0g/10分、密度が0.925g/cm3、低分子
量成分のMFRが150g/10分、密度が0.957g/
cm3であり、高分子量成分と低分子量成分の重量比率
が15対85であった。生成した重合体のHLMFRは
390g/10分、密度は0.958g/cm3であった。な
お、重量比率の測定は、予め同条件で重合し、前段での
生成量を測定した後、再度同条件で前後段の重合を行な
い、全生成量から後段の生成量を求めた。また後段の重
合で得られた重合体のHLMFR(あるいはMFR)お
よび密度は、単独のリアクターで重合した各成分を混合
し予め検量線を作製しておき、これにより求めた。
なるようにした以外は、ポリエチレン(A−1)と同様
に重合を行なった。生成した重合体のHLMFRは25
0g/10分、密度は0.956g/cm3であった。
なるようにした以外は、ポリエチレン(A−1)と同様
に重合を行なった。生成した重合体のHLMFRは16
0g/10分、密度は0.953g/cm3であった。
なるようにした以外は、ポリエチレン(A−1)と同様
に重合を行なった。生成した重合体のMFRは150g
/10分、密度は0.957g/cm3であった。
23g/cm3、高分子量成分と低分子量成分の重量比率
を25対75とした以外は、ポリエチレン (A−1)
と同様に重合を行なった。生成した重合体のHLMFR
は104g/10分、密度は0.954g/cm3であった。
922g/cm3、低分子量成分のMFRが300g/10
分、密度が0.960g/cm3で、高分子量成分と低分子量
成分の重量比率を15対85とした以外は、ポリエチレ
ン(A−1)と同様に重合を行なった。生成した重合体
のHLMFRは200g/10分、密度は0.958g/c
m3であった。
8g/cm3、低分子量成分のMFRが15g/10分、
密度が0.956g/cm3、高分子量成分と低分子量成分の
重量比率を25対75とした以外は、ポリエチレン(A
−1)と同様に重合を行なった。生成した重合体のHL
MFRは230g/10分、密度は0.955g/cm3であ
った。
て、三酸化クロムをシリカに担持させたフィリップス触
媒を焼成して得た触媒のヘキサンスラリーを連続的に供
給し、ヘキセン−1をコモノマーとして重合を開始し
た。排出されたポリエチレンのイソブタンスラリーは、
常圧に戻すことによりイソブタンを蒸発させ、乾燥し粉
末とした。このようにして得られた重合体のHLMFR
は6.2g/10分、密度は0.938/cm3であった。また
長鎖分岐数は0.2個/1000炭素であった。
なるようにした以外は、ポリエチレン(B−1)と全く
同様に重合を行なった。また長鎖分岐数は0.2個/1000
炭素であった。
い、HLMFRが6.5/10分、密度が0.938g/cm3
の共重合体を得た。
1)とを重量比率70対30で混合し、ついでこの混合
物に酸化防止剤として、ウルトラノックス626を30
0ppm、帯電防止剤として花王(株)製エレクトロス
トリッパーEAを1250ppm、塩素捕捉剤としてステア
リン酸カルシウム400ppmを添加し、ヘンシェルミ
キサーで十分混合した後、この混合物を(株)日本製鋼
所製CIMで240℃で押出し、さらに一軸押出機で押
出ペレタイズし、ポリエチレン組成物を製造した。この
ポリエチレン樹脂組成物のストランド押出時間、ストラ
ンドダイスウェル、HLMFRを測定した。またこのポ
リエチレン樹脂組成物を前記成形条件で成形したときの
成形特性およびESCRを始め各種物性を測定した。ボ
トル成形時間は6.8秒/本であった。これらの結果を表
1に示す。表1から明らかなように、中空成形性、物性
とも良好であった。
分の重量比率を25対75となるように製造条件を変更
したポリエチレン(A−2)を用いた以外は全て実施例
1と同様にしてポリエチレン組成物を得た。成形特性お
よび物性を表1に示す。表1に示されている様に、中空
成形性、物性とも良好であった。またこのときのボトル
成形時間は7.8秒/本であった。
配合の重量比率を80対20とした以外は実施例2と同
様にしてポリエチレン組成物を製造した。成形特性およ
び物性を表1に示す。表1から明らかな様に、中空成形
性、物性とも良好であった。またこのときのボトル成形
時間は7.2秒/本であった。
配合の重量比率を60対40とした以外は実施例2と同
様にしてポリエチレン組成物を製造した。成形特性およ
び物性を表1に示す。表1から明らかな様に、中空成形
性、物性とも良好であった。またこのときのボトル成形
時間は9.0秒/本であった。
分の重量比率が35対65となるように製造条件を変更
したポリエチレン(A−3)を用いた以外は全て実施例
1と同様にしてポリエチレン組成物を製造した。成形特
性および物性を表2に示す。表2から明らかな様に、中
空成形性は実用上問題はなかったが、式(1)を満足せ
ず、ESCRが悪く、また樹脂温度が240℃と高くな
ったために、ボトル成形時間は10.0秒/本と長くなっ
た。
量比率が0対100となるように製造したポリエチレン
(A−4)を用いた以外は全て実施例1と同様にしてポ
リエチレン組成物を製造した。成形特性および物性を表
2に示す。表2から明らかな様に、ストランド押出時
間、ストランドダイスウェル、および式(1)の関係を
満足せず、耐ドローダウン性が低く、中空成形性が悪く
なった。また成形したボトルのボトルESCR、および
アイゾット衝撃強度が低下した。またボトル外面にフィ
ッシュアイが発生し、ボトル底面のピンチオフ融着部の
形状も悪くなった。ボトル成形時間は6.1秒/本であっ
た。
配合の重量比率を40対60とした以外は実施例2と同
様にしてポリエチレン組成物を製造した。成形特性およ
び物性を表2に示す。表2に示す様に、組成物のHLM
FRが低く、中空成形性、物性とも良好であり、実用上
問題はなかったが、樹脂温度が242℃と高くなったた
めに、ボトル成形時間は10.3秒/本と長くなった。
るように重合条件を変更したポリエチレン(B−2)を
用いた以外は比較例3と同様にしてポリエチレン組成物
を製造した。成形特性および物性を表2に示す。表から
明らかな様に、これらは式(1)を満足せず、樹脂組成
物のHLMFRが58g/10分、密度が0.948g/c
m3となり、樹脂温度も226℃と低く抑えることがで
きたが、成形したボトルのボトルESCRおよびアイゾ
ット衝撃強度が著しく低下してしまった。ボトル成形時
間は8.9秒/本であった。
23g/cm3、高分子量成分と低分子量成分の重量比率
が25対75のポリエチレン(A−5)と、ポリエチレ
ン(B−1)とを重量比率95対5で混合し、実施例1
に示したポリエチレン組成物の製造方法と同じ方法でポ
リエチレン組成物を製造した。成形特性および物性を表
2に示す。表から明らかな様に、ストランド押出時間、
ストランドダイスウェルの値は本発明樹脂組成物の要件
の範囲を外れており、耐ドローダウン性が低く、中空成
形性、融着部形状が悪くなった。
たポリエチレン(B−3)を用いた以外は実施例2と全
く同様に行なった。成形特性および物性を表2に示す。
表から明らかな様に、ストランド押出時間、ストランド
ダイスウェルの値は本発明で要求される範囲を外れ、耐
ドローダウン性が低く、中空成形性が悪くなった。
g/10分と低くし、低分子量成分のMFRを300g
/10分と高くしたポリエチレン(A−6)を用いた以
外は、実施例1と全く同様に行なった。成形特性および
物性を表2に示す。表から明らかな様に、フィッシュア
イレベルが高く、ボトル外観および融着部形状が不良で
あった。
/10分と高くし、低分子量成分のMFRを15g/1
0分と低くしたポリエチレン(A−7)を用いた以外
は、実施例2と全く同様に行なった。成形特性および物
性を表2に示す。この樹脂組成物は式(1)を満足せ
ず、ボトルESCRが不良であった。
動性が良好であり、中空成形時のダイから出る樹脂の発
熱が小さく高速成形が可能であり、耐ドローダウン性や
肉厚均一性が良好であり、かつ成形されたボトルの剛
性、耐衝撃性、ESCRなどの製品特性に優れていると
いう特徴がある。
ルの正面断面図(a)および側面断面図(b)である。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記(ア)〜(オ)の条件を満足するこ
とを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物: (ア)ハイロードメルトフローレート(HLMFR)が
50〜200g/10分、(イ)キャピログラフ190
℃でのストランドの押出時間が24秒以上、(ウ)ハイ
ロードメルトフローレート(HLMFR)測定時のダイ
スウェルが90%以上、(エ)ハイロードメルトフロー
レート(HLMFR)(単位:g/10分)、密度
(d)(単位:g/cm3)およびボトルに成形した時
の定圧法での耐ストレスクラッキング性(ESCR)
(単位:時間)が式(1) 【数1】 の関係にあり、(オ)20μm厚フィルムで、0.5mm
φ以上のフィッシュアイが認められず、0.1mm以上0.5
mmφ以下のフィッシュアイが100個/0.1m2以下で
ある。 - 【請求項2】 マグネシウム化合物系チーグラー型触媒
を用いて得られる高分子量成分(a1)と低分子量成分
(a2)とからなる2成分系ポリエチレン(A)85重
量%〜50重量%と、フィリップス型触媒を用いて得ら
れるポリエチレン(B)50重量%〜15重量%とから
なり、(1)前記2成分系ポリエチレン(A)の高分子量
成分(a1)のハイロードメルトフローレート(HLM
FR)が0.2g/10分〜5g/10分、密度が0.92〜
0.96g/cm3であり、低分子量成分(a2)のメルト
フローレート(MFR)が20g/10分〜200g/
10分、密度が0.92〜0.98g/cm3であり、かつ高分
子量成分(a1)と低分子量成分(a2)の割合が前者
(a1)5〜30重量%未満、後者(a2)95〜70
重量%以上の範囲であり、(2)フィリップス型触媒を用
いて得られるポリエチレン(B)のハイロードメルトフ
ローレート(HLMFR)が2g/10分〜20g/1
0分、密度が0.92〜0.96g/cm3である請求項1記載
のポリエチレン系樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記マグネシウム化合物系チーグラー型
触媒を用いて得られる2成分系ポリエチレン(A)が2
段重合法によるものである請求項2に記載のポリエチレ
ン系樹脂組成物。
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-
1998
- 1998-09-30 JP JP27704898A patent/JP3980198B2/ja not_active Expired - Fee Related
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