JPH11165891A - シート材給送装置、画像形成装置、ファクシミリ装置 - Google Patents

シート材給送装置、画像形成装置、ファクシミリ装置

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JPH11165891A
JPH11165891A JP9347138A JP34713897A JPH11165891A JP H11165891 A JPH11165891 A JP H11165891A JP 9347138 A JP9347138 A JP 9347138A JP 34713897 A JP34713897 A JP 34713897A JP H11165891 A JPH11165891 A JP H11165891A
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JP
Japan
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sheet material
sheet
feeding
fed
image forming
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Application number
JP9347138A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Tonomura
尚之 外村
Haruo Ishizuka
石塚  晴男
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート材収納部に積載収納したシート材を1
枚ずつ分離して給送するシート材給送装置について、簡
単で低コストな装置構成・制御構成で、しかもシート材
の積載量や材質、装置の使用環境等の如何にかかわらず
常に安定・確実にシート材の1枚分離給送動作を実行さ
せること、またシート材の連続給送時の紙間を所定に一
定化させて紙間変動による不具合がないようにすること
等。 【解決手段】 シート材収納部100からシート材Sを
給送する給送回転体11bと、給送されたシート材を1
枚分離するための分離爪106(138)と、爪分離給
送されたシート材を搬送する給紙搬送回転体50及び分
離回転体192と、シート材収納部と給紙搬送回転体及
び分離回転体の間にシート材検出手段360・361を
有し、シート材が該シート材検出手段まで達していると
きは、次回のシート材給送動作を遅らせる制御を行なう
制御手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート材収納部に
積載収納したシート材を1枚ずつ分離して給送するシー
ト材給送装置、また該シート材給送装置を具備する画像
形成装置やファクシミリ装置に関する。
【0002】上記において、シート材は、例えば複写機
・プリンタ・印刷機・ファクシミリ装置などの事務機
器、その他のシート材使用機器において、画像形成部・
画像読取部・加工部などシート材処理部に対して供給す
る転写紙・感光紙・感熱紙・静電記録紙・印刷紙・原稿
・カード・封筒・はがきなどの枚葉紙(カットシート)
である。材質は紙には限らない。
【0003】
【従来の技術】従来例として、シート材収納部に積載収
納したシート材を1枚ずつ分離して給送するシート材給
送装置を具備する画像形成装置の一例の概略構成を図1
8に示した。この画像形成装置は転写式電子写真プロセ
ス利用のレーザープリンタである。
【0004】201は原稿台ガラスであり、この原稿台
ガラス上に原稿Dを複写すべき画像面を下向きにして所
定の載置基準に合わせて載置し、その上から原稿圧着板
202を被せてセットする。このセット原稿の下向き画
像面が、原稿照明ランプ203・ミラー204を有し、
読取開始信号に基づいて所定の制御タイミングで原稿台
ガラス201の下面に沿って移動駆動される照明走査手
段により、一方辺側から他方辺側にかけて順次に照明走
査され、その照明走査光の原稿面反射光が結像レンズ2
05・ミラー206を介してCCD部(固体撮像素子ア
レイ)207に結像されることで、原稿Dの画像情報が
時系列電気デジタル画素信号として光電読取処理され
る。
【0005】208・209はプリンタ内に上下2段に
配設したシート材収納部としての第1および第2の給紙
カセットである。この各給紙カセット内にはシート材と
しての記録紙Sを積載収納させてある。
【0006】第1の給紙カセット208からの給紙が選
択されているときには給紙開始信号に基づいて該給紙カ
セット側の給紙ローラ2101 ・搬送ローラ2111
分離ローラ2121 の作動がなされて該給紙カセット内
の積載記録紙の最上位の記録紙が1枚分離給送され、第
1縦パスローラ2131 →レジ前ローラ214→レジシ
トローラ215のシートパス経路を通って記録部の転写
部位に対して所定の制御タイミングにて搬送される。
【0007】第2の給紙カセット209からの給紙が選
択されているときには給紙開始信号に基づいて該給紙カ
セット側の給紙ローラ2102 ・搬送ローラ2112
分離ローラ2122 の作動がなされて該給紙カセット内
の積載記録紙の最上位の記録紙が1枚分離給送され、第
2縦パスローラ2132 →第1縦パスローラ2131
レジ前ローラ214→レジシトローラ215のシートパ
ス経路を通って記録部の転写部位に対して所定の制御タ
イミングにて搬送される。
【0008】216は手差し給紙台であり、不使用時は
プリンタ本体の側面部に実線示のように畳み込んで格納
される。使用時は下辺側のヒンジ部を中心に2点鎖線示
のように開かれ、その開いた給紙台の上に記録紙を載置
してセットする。そして給紙開始信号に基づいて該給紙
台側の給紙ローラ217の作動がなされて該給紙台上の
記録紙が1枚分離給送され、レジ前ローラ214→レジ
ストローラ215のシートパス経路を通って記録部の転
写部位に対して所定の制御タイミングにて搬送される。
【0009】記録部は、回転ドラム型の電子写真感光体
219、該感光体の外周面を所定の極性・電位に一様に
帯電処理する帯電手段220、その感光体の帯電処理面
にレーザー走査露光して画像情報の静電潜像を形成させ
るレーザースキャナー221、その静電潜像をトナー画
像として現像する現像手段224、そのトナー画像を記
録紙に転写させる転写手段225、転写紙分離後の感光
体面から転写残トナー等の残留付着物を除去して感光体
面を清掃するクリーニング手段226等からなる。
【0010】レーザースキャナー221は、前記CCD
部207で光電読取された原稿Dの画像情報の入力を受
け、その入力画像情報の時系列電気デジタル画素信号に
対応してON/OFF変調したレーザー光を出力してミ
ラー222・223を介して回転感光体219の帯電処
理面を走査露光して画像情報の静電潜像を形成する。
【0011】前記のように第1或は第2の給紙カセット
208・209若しくは手差し給紙台216から給紙さ
れた記録紙はレジストローラ215で所定の制御タイミ
ングをもって感光体219と転写手段225との間(転
写部位)に搬送され、回転感光体219に形成されたト
ナー画像の転写を順次に受ける。
【0012】転写部位でトナー画像の転写を受けた記録
紙は回転感光体219の面から順次に分離され、搬送手
段227で定着手段228に搬送導入されて熱および圧
力が加えられ、トナー画像が永久画像として定着され
る。
【0013】定着手段228で画像定着を受けた記録紙
は搬送ローラ229・排紙ローラ230のシートパス経
路を通って、機外の排紙トレイ231上に画像形成物
(コピー、プリント)として排紙される。
【0014】図19は上記のプリンタにおける第1の給
紙カセット208または第2の給紙カセット209から
のシート材給送制御系の概略図である。
【0015】操作者が原稿台ガラス201(読取部)に
原稿Dをセットし、コピーボタンを選択すると、DCコ
ントローラ基板232上のCPUからの信号に基づいて
記録モータM1(メインモータ)が駆動され、一定時間
後にCPUから記録紙Sの給紙を行なうための信号が記
録部に伝達されると、給紙クラッチCL4またはCL1
がONし、給紙ローラ2101 または2102 が回転
し、第1または第2の給紙カセット208または209
からの記録紙給送がなされる。その後、給紙ローラ解除
ソレノイドSL2またはSL1がONし給紙ローラ21
1 または2102 が記録紙面から離間される。
【0016】給紙ローラ2101 または2102 で送り
出された記録紙は搬送ローラと分離ローラ2111 ・2
121 または2112 ・2122 によって1枚だけ搬送
路に送り出される。給紙クラッチCL4またはCL1が
ONしてから一定時間後に、縦パスローラ駆動クラッチ
CL3または/およびCL2がONして、第1縦パスロ
ーラ2131 または/および第2縦パスローラ2132
が駆動されて、上記の1枚分離されて送り出された記録
紙の中継ぎ搬送がなされる。縦パスローラ2131 ・2
132 は最小サイズの記録紙を搬送可能なように配置さ
れている。
【0017】1枚分離されて送り出された記録紙が第1
縦パスローラ2131 または第2縦パスローラ2132
に到達した後も、搬送ローラと分離ローラ2111 ・2
121 または2112 ・2122 は給紙クラッチCL4
またはCL1がONしているために、分離ローラ212
1 または2122 は搬送ローラ2111 または2112
と同方向に回転している駆動力が伝達されており、第1
または第2の給紙カセット208・209内の積載収納
シート材の最上位以外のシート材が搬送ローラと分離ロ
ーラ2111 ・2121 または2112 ・2122 との
ニップ部に入り込むのを防いでいる。
【0018】縦パスローラ駆動クラッチCL3または/
およびCL2がONしてから一定時間後に、レジ前ロー
ラ駆動クラッチCL9がONし、記録紙は回転状態にな
ったレジ前ローラ214によってレジストローラ215
まで送られる。
【0019】図には示していないが、レジ前ローラ21
4の直前には記録紙検知センサが設けられ、一定時間後
に記録紙が到達しない場合にはジャム(紙詰り)と判断
するようになっている。レジ前ローラ214に記録紙が
到達してから一定時間後に給紙クラッチCL4またはC
L1がOFFされるようになっている。
【0020】レジストローラ215まで搬送された記録
紙は、レジストローラ駆動クラッチCL8がOFFのた
め回転停止状態にあるレジストローラ215に突き当た
り、ループが形成されることで斜行が補正され、レジス
トローラ215によって保持される。
【0021】レジストローラ215のON/OFFによ
って光学系のモータの駆動が開始されて、前述の原稿台
ガラス201上にセットの原稿Dの画像読取および回転
感光体219に対するトナー画像の形成プロセスが実行
される。
【0022】回転感光体219に形成されたトナー画像
の先端と記録紙Sの先端が転写部位において一致するよ
うに、レジストローラ駆動クラッチCL8のONでレジ
シトローラ215の駆動が所定の制御タイミングで開始
され、記録紙が転写部位に搬送される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の複写機等におけるシート材給送装置では、給紙
ローラ2101 (2102 )、給紙搬送ローラ2111
(2112 )、分離ローラ2121 (2122 )、搬送
ローラ2131 (2132 )の回転制御にソレノイドや
電磁クラッチ等の部品単価の高い電気部品を数多く使用
しなければならないため、装置全体のコストアップにつ
ながっていた。
【0024】また数多くのソレノイドや電磁クラッチを
使用するため、制御が複雑になりコストアップ及び開発
期間の長期化を招いていた。
【0025】これらのコストアップを避けるため、シー
ト材の重送を防止するためにシート材堆積体(積載シー
ト材)のシート材給送方向の先端近傍に分離爪を設け、
最上部のシート材が給送されるとき、その先端部に若干
のたわみループを作りつつ分離爪を乗越す動作をさせる
ことにより、該最上部のシート材をその下の次位以下の
シート材より分離させて1枚のシート材のみが給送され
るようにした分離爪方式のシート材給送装置が従来から
よく知られている。
【0026】図20は分離爪方式のシート材給送装置の
一例の要部の斜視図を示している。240はシート材受
け基板としてのシート材積載台(シート材収納部)、2
41はこのシート材積載台を持上げ付勢しているバネ、
Sは該シート積載台上に積載した一定サイズのシート材
(カットシート、用紙)、242は給紙ローラ、243
は積載シート材Sの給紙方向先端辺の左右側隅角部の上
面に掛合させた左右一対の分離爪である。
【0027】積載シート材Sの先端辺寄りの上面はバネ
241によるシート材積載台持上げ力で給紙ローラ24
2の下面に所定の押圧力で接している。或は給送信号毎
に給紙ローラ242が下降動作して積載シート材Sの上
面に所定の押圧力で接する。
【0028】分離爪243は軸243aを中心に上下揺
動自由であり、積載シート材Sの先端辺隅角部の上面に
自重で乗って係合している。
【0029】給紙ローラ242がシート材給送方向に回
転駆動されると、積載シート材Sの最上部のシート材S
1に摩擦力で給紙方向への送り出し力が作用する。送り
を掛けられた最上部のシート材S1は前進しようとする
が、その先端辺左右の隅角部が分離爪243で受けとめ
られて前方への移動が阻止されている。そのため給紙ロ
ーラ242の回転に伴い、この最上部シート材S1につ
いて分離爪243と給紙ローラ242との間の分離爪寄
り部分にシート材のコシの強さに抗してたわみループR
ができる。
【0030】このたわみループRの大きさがある程度以
上になるとたわみをもとに戻そうとする反発力により、
最上部シート材S1の分離爪243で押えられている先
端辺左右の隅角部分が分離爪243の下面側から上面側
へ自然に抜け外れて分離爪243を乗越える。即ち積載
シート材Sの最上部シート材S1のみが上記のたわみル
ープRの形成で分離爪243の拘束から解放されて次位
以下のシート材から1枚だけ分離給送されていく。
【0031】しかしながら、上記のような分離爪方式の
シート材給送装置の場合、情報の多様化に伴いシート材
の使用頻度が増大し、従来のカセットより積載枚数の多
いカセット(例えば、従来250枚積載に対して500
枚積載)が装置に組込まれるようになると、残ったシー
ト材の保管を適正環境下で行なわないと、次に使用する
ときにシート材が波打ち、耳折れ、カール等によりシー
ト材表面が変化してしまい、紙詰り等のトラブルが少な
くなかった。
【0032】また積載量の増加によりシート材を1枚ず
つ次工程に向けて分離給送させる条件を一定に保つこと
ができず、例えば、厚紙、薄紙等の特殊なシート材を使
用するとなると、給送不良、重送等の現象が発生し易い
ので給送可能なシート材の種類を制限したり、装置の使
用環境を制限しなければならないというような欠点があ
った。
【0033】そこで本発明は、シート材収納部に積載収
納したシート材を1枚ずつ分離して給送するシート材給
送装置について、簡単で低コストな装置構成・制御構成
で、しかもシート材の積載量や材質、装置の使用環境等
の如何にかかわらず常に安定・確実にシート材の1枚分
離給送動作を実行させることを可能とし、またシート材
の連続給送時の紙間を所定に一定化させて紙間変動によ
る不具合がないようにした、信頼性の高いシート材給送
装置を提供することを目的とする。
【0034】また該シート材給送装置を具備させること
で、シート材の1枚分離給送を安定・確実化させ、また
紙間を一定化して紙間での制御を安定させて画像品質を
高め、信頼性を向上させた、画像形成装置、ファクシミ
リ装置を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、シート材給送装置、画像形成装置、ファクシ
ミリ装置である。
【0036】(1)シート材収納部に積載収納したシー
ト材を1枚ずつ分離して給送するシート材給送装置であ
り、シート材収納部からシート材を給送する給送回転体
と、給送回転体で給送されたシート材を1枚分離するた
めの分離爪と、前記給送回転体と分離爪で爪分離給送さ
れたシート材を搬送する給紙搬送回転体及び分離回転体
と、を有し、前記分離回転体は、前記爪分離給送時に複
数枚のシート材が重送された場合は、1枚分離給送され
るべきシート材以外のシート材をシート材収納部に戻す
ように力が働き、シート材が1枚だけ給送された場合
は、該シート材を搬送するように回転し、前記シート材
収納部と前記給紙搬送回転体及び前記分離回転体の間
に、シート材検出手段を有し、シート材が該シート材検
出手段まで達しているときは、次回のシート材給送動作
を遅らせる制御を行なう制御手段を有することを特徴と
するシート材給送装置。
【0037】(2)前記(1)に記載のシート材給送装
置と、給送されたシート材に画像を形成する画像形成部
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0038】(3)前記(2)に記載の画像形成装置
と、通信回線から受信した画像情報を前記画像形成装置
に送信して前記受信画像情報の画像を給送シート材に形
成させる通信手段を備えたことを特徴とするファクシミ
リ装置。
【0039】(4)シート材収納部に積載収納したシー
ト材を1枚ずつ分離して給送するシート材給送装置と、
給送されたシート材に画像を形成する画像形成部を備え
た画像形成装置において、前記シート材給送装置は、シ
ート材収納部からシート材を給送する給送回転体と、給
送回転体で給送されたシート材を1枚分離するための分
離爪と、前記給送回転体と分離爪で爪分離給送されたシ
ート材を搬送する給紙搬送回転体及び分離回転体と、を
有し、前記分離回転体は、前記爪分離給送時に複数枚の
シート材が重送された場合は、1枚分離給送されるべき
シート材以外のシート材をシート材収納部に戻すように
力が働き、シート材が1枚だけ給送された場合は、該シ
ート材を搬送するように回転し、前記シート材収納部と
前記給紙搬送回転体及び前記分離回転体の間に、シート
材検出手段を有し、シート材が該シート材検出手段まで
達しているときは、次回のシート材給送動作を遅らせる
制御を行なう制御手段を有することを特徴とする画像形
成装置。
【0040】(5)前記(4)に記載の画像形成装置
と、通信回線から受信した画像情報を前記画像形成装置
に送信して前記受信画像情報の画像を給送シート材に形
成させる通信手段を備えたことを特徴とするファクシミ
リ装置。
【0041】(6)シート材収納部に積載収納したシー
ト材を1枚ずつ分離して給送するシート材給送装置であ
り、シート材収納部からシート材を給送する給送回転体
と、給送回転体で給送されたシート材を1枚分離するた
めの分離爪と、前記給送回転体と分離爪で爪分離給送さ
れたシート材を搬送する給紙搬送回転体及び分離回転体
と、を有し、前記分離回転体は、前記爪分離給送時に複
数枚のシート材が重送された場合は、1枚分離給送され
るべきシート材以外のシート材をシート材収納部に戻す
ように力が働き、シート材が1枚だけ給送された場合
は、該シート材を搬送するように回転し、前記分離回転
体の回転検出手段を有し、前記分離回転体の回転が停止
している場合、次回のシート材給送動作を遅らせる制御
を行なう制御手段を有することを特徴とするシート材給
送装置。
【0042】(7)前記(6)に記載のシート材給送装
置と、給送されたシート材に画像を形成する画像形成部
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0043】(8)前記(7)に記載の画像形成装置
と、通信回線から受信した画像情報を前記画像形成装置
に送信して前記受信画像情報の画像を給送シート材に形
成させる通信手段を備えたことを特徴とするファクシミ
リ装置。
【0044】〈作 用〉 .即ち、シート材収納部に積載収納したシート材の1
枚分離給送は基本的には、シート材収納部からシート材
を給送する給送回転体(ピックアップローラ)と、該給
送回転体で給送されたシート材を1枚分離するための分
離爪とにより、簡便な分離爪方式にて実行される。
【0045】そして、この分離爪方式のシート材給送手
段自体のシート材1枚分離給送の精度・信頼性が、シー
ト材収納部に対するシート材の積載量の増加、使用シー
ト材の材質、装置の使用環境等にて、低下したり、変動
することで、給送シート材に重送を生じたとしても、次
位に配設の、これも比較的簡便な手段構成である給紙搬
送回転体(フィードローラ)および分離回転体(リター
ドローラ)により、1枚分離給送されるべきシート材は
引き続き搬送され、このシート材以外の重送のシート材
の搬送は阻止されて、シート材の1枚分離給送が確実に
なされる。
【0046】爪分離だけでなくリタード分離を備えてい
るために、シート材の給紙圧の設定がシビアでなく余裕
を持って設定できるために、シート材を1枚ずつ次工程
に向けて分離給送させる条件を一定に保つことができ
る。そのため、例えば厚紙、薄紙等の特殊なシート材を
使用するとなると、給送不良、重送などの現象が発生し
易いが、上記の構成であれば給送可能なシート材の種類
を制限したり装置の使用環境を制限しなければならない
というようなことはない。
【0047】したがって、シート材収納部に積載収納し
たシート材を1枚ずつ分離して給送するシート材給送装
置について、簡単で低コストな装置構成・制御構成で、
しかもシート材の積載量や材質、装置の使用環境等の如
何にかかわらず常に安定・確実にシート材の1枚分離給
送動作を実行させることが可能となる。
【0048】.また、シート材収納部と給紙搬送回転
体及び分離回転体の間に、シート材検出手段を具備さ
せ、シート材が該シート材検出手段まで達しているとき
は、次回のシート材給送動作を遅らせる制御を行なわせ
る、あるいは分離回転体の回転検出手段を具備させ、分
離回転体の回転が停止している場合、次回のシート材給
送動作を遅らせる制御を行なわせることにより、シート
材の連続給送時の紙間を所定に一定化させて紙間変動に
よる不具合がないようにした信頼性の高いシート材給送
装置を得ることができる。
【0049】.また該シート材給送装置を具備させる
ことで、シート材の1枚分離給送を安定・確実化させ、
また紙間を一定化して紙間での制御を安定させて画像品
質を高め、信頼性を向上させた、画像形成装置、ファク
シミリ装置を得ることができる。すなわち、シート材の
位置によらずスループットの一定化を計り、紙間に行う
転写帯電器のクリーニング時間を一定化することによ
り、紙間の距離が短くなってしまうことで転写帯電器の
クリーニングが不確実になってしまうことを防ぎ、画像
の劣化を防ぐことが可能となる。また、紙間の距離が短
くなってしまうことで定着器が昇温してしまう現象を防
ぎ、装置の制御を安定させることが可能となる。
【0050】
【発明の実施の形態】〈第1の実施例〉(図1〜図1
3) (1)画像形成装置例の概略構成 図1は本実施例における画像形成装置の外観斜視図、図
2は正面図、図3は内部機構の概略図である。
【0051】本実施例における画像形成装置は、ファク
シミリ機能、複写機機能、プリンタ機能を有する多重機
能の画像形成装置(ファクシミリ装置)である。
【0052】Aは画像形成装置(記録装置)本体であ
る。Bはこの画像形成装置本体Aに対して増設して使用
されるオプショナル機器として構成したシート材給送装
置(シートフィーダ)である。本実施例のシート材給送
装置Bは1台或は実質同じものを複数台上下に所定に重
ね合わせて据え置き、その上に画像形成装置本体Aを所
定に搭載した形態で画像形成装置本体と組み合わせて使
用される。図1・図2では上下2台のシート材給送装置
B(1)とB(2)を所定に重ね合わせて据え置き、そ
の上に画像形成装置本体Aを所定に搭載して画像形成装
置本体と組み合わせた状態を示している。
【0053】画像形成装置本体Aは、図1のように、装
置本体上面手前側(装置本体正面側上部)に配設した操
作盤部(コントロールボード)10、装置本体上面奥側
に配設したハンドセット部(送受話器)20、上記操作
盤部10とハンドセット部20の間の装置本体上面部に
配設した画像読取部30と、図3のように、装置本体内
部に配設した画像形成部40、装置本体内部の底部に配
設した給紙部50等を有している。
【0054】a)操作盤部10 操作盤部10において、11は操作部、12は表示部、
13は装置の動作状態を示すタリーランプである。
【0055】b)画像読取部30 画像読取部30は、画像形成装置本体Aの上部に配設し
てあり、原稿Dを複数枚積載することができるようにし
構成された原稿載置台31と、画像読取部を含むADF
部(オートドキュメントフィーダ)32を有する。
【0056】原稿載置台31には原稿Dの搬送方向と直
角方向(原稿Dの幅方向)にスライド可能なスライダ3
1aが設けられていて、このスライダ31aによって原
稿載置台31上に積載された原稿Dの両サイドを揃える
ことが出来るようになっている。また、原稿Dが長尺原
稿の場合は延長原稿トレイ31b(図1)を外側に開く
ことによって原稿Dの後端部が原稿載置台31からはみ
出して垂れ下がることを防止することができる。
【0057】ADF部32は、図3のように、原稿搬送
方向に沿って順次に配列した、予備搬送ローラ32a、
これに圧接の予備搬送押圧片32b、分離ローラ32
c、これに圧接の逆転ローラ32d、給紙ローラ32
e、これに圧接の給紙コロ32f、画像読取部としての
密着型イメージセンサ33、排紙ローラ32g、これに
圧接の排紙コロ32h、上記の予備搬送ローラ32aか
ら排紙ローラ32gに至るシートパスを構成する上下の
原稿ガイド32i・32j、原稿排紙トレイ32k等か
らなる。
【0058】ファクシミリ送信モードや複写機モードの
ときは、原稿載置台31上の1枚或は複数枚の原稿を画
像面を下向きにして積載セットする。
【0059】画像読取開始信号に基づいて所定の制御タ
イミングにてADF部32が駆動されることで、原稿載
置台31上に積載セットの原稿Dが予備搬送押圧片32
bと圧接した予備搬送ローラ32a及び逆転ローラ32
dと圧接した分離ローラ32cで下側の原稿から1枚ず
つ分離給送される。さらに給紙コロ32fと圧接した給
紙ローラ32eで密着型イメージセンサ33上を原稿押
え部材の協動により密着摺動搬送されることで、密着型
イメージセンサ33で原稿Dの画像情報が光電読取処理
される。密着型イメージセンサ33上を搬送された原稿
Dは排紙コロ32hと圧接した排紙ローラ32gによっ
て原稿排紙トレイ32kに排出される。
【0060】密着型イメージセンサ33は光源としての
LEDアレイから原稿Dの画像情報面に光を照射し、画
像情報面を反射した反射光をセルフォックレンズ(商
標)でセンサ素子に結像して画像情報を読取るものであ
る。
【0061】このようにして、原稿載置台31上に積載
セットの原稿DがADF部32の駆動により下のものか
ら順次に1枚分離給送され、画像読取部としての密着型
イメージセンサ33に搬送されることで順次に画像読取
処理され、画像読取済みの原稿Dが原稿排紙トレイ32
kに順次に排出される。
【0062】密着型イメージセンサ33により光電読取
りされた原稿Dの画像情報は、ファクシミリ送信モード
の場合は、通信手段により通信回線を通じて相手方のフ
ァクシミリ装置に送信される。複写機モードの場合は次
に説明する画像形成部40の画像形成動作により上記の
光電読取りされた原稿Dの画像情報に対応した画像形成
物(ハードコピー)の作成・出力がなされる。
【0063】c)画像形成部40 本実施例の装置において画像形成部40は転写式電子写
真プロセス利用のレーザービームプリンタ機構である。
【0064】41は像担持体としての回転ドラム型の電
子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)である。画
像形成部40は画像形成開始信号に基づいて所定の制御
タイミングで起動され、感光体ドラム41が所定の周速
度(プロセススピード)にて矢印の時計方向に回転駆動
される。
【0065】この回転感光体ドラム41に対して、一次
帯電器42による帯電処理、その帯電処理面に対するレ
ーザースキャナ43によるレーザービーム走査露光がな
されることで、回転感光体ドラム面に目的の画像情報の
静電潜像が形成される。
【0066】レーザースキャナ43はレーザービーム発
振器・ポリゴンミラー・F−θレンズ等を有し、装置制
御部(制御回路基盤)60から出力される画像信号(時
系列電気デジタル画素信号)に基づいて変調されたレー
ザービームを出力し、折り返しミラー43aを介して回
転感光体ドラム面の帯電処理面を走査露光することで、
回転感光体ドラム面に目的の画像情報に対応の静電潜像
を書き込み形成する。
【0067】回転感光体ドラム面に形成された静電潜像
は次いで現像器44によりトナー画像として現像され
る。
【0068】そのトナー画像が回転感光体ドラム41と
転写帯電器(本例はバイアス転写ローラ)45との間の
転写部位において該転写部位に後述する給紙部50或は
増設の第1のシート材給送装置B(1)または第2のシ
ート材給送装置B(2)から所定の制御タイミングにて
給送されたシート材Sに順次に転写されていく。
【0069】転写部位を通りトナー画像の転写を受けた
シート材Sは回転感光体ドラム41面から分離されて搬
送ガイド47で熱定着器48へ導入されることでトナー
画像の定着処理を受け、永久画像の画像形成物として排
紙ローラ49で排紙トレイ49aに排出される。
【0070】一方、シート材分離後の回転感光体ドラム
41面はクリーニング器46により転写残トナー等の付
着汚染物の除去を受けて清掃され、繰り返して作像に供
される。
【0071】ファクシミリ受信モード、複写機モード、
プリンタモードの時は、上記の画像形成部40、および
給紙部50或は増設の第1のシート材給送装置B(1)
または第2のシート材給送装置B(2)が駆動され、装
置制御部(制御回路基盤)60からレーザースキャナ4
3に、相手方ファクシミリ装置から受信の画像信号、或
は原稿読取部30で光電読取した原稿Dの画像信号、或
はコンピュータ・ワードプロセッサ・イメーイジリーダ
等のホスト装置から画像形成装置本体Aに入力する画像
信号が出力されて、それらの画像情報の画像形成物が排
紙トレイ49aに出力される。
【0072】なお本実施例のものは、感光体ドラム4
1、一次帯電器42、現像器44、クリーニング器46
の4つのプロセス機器を共通の記録カートリッジ内に一
体に組み込んで、画像形成装置本体A内の所定の配設位
置に着脱自在のプロセスカートリッジとして構成してあ
る。
【0073】d)給紙部50 給紙部50は画像形成装置本体A内の底部に配設してあ
り、本例の該給紙部は所謂MP(マルチ記録紙)シート
材給送装置である。積載可能なシートサイズはA4、レ
ター、リーガルの3種類である。51は該給紙部50の
シート材積載部(シート材積載装置)としての給紙カセ
ットであり、シート材積載可能枚数は約100枚であ
り、図3の2点鎖線示のように画像形成装置本体Aの左
側面方向に引き出されるように構成されている(サイド
ローディング方式)。
【0074】MP給紙カセット51に積載されたシート
材Sはサイズに合わせて移動可能に装着されたMP規制
板52によって側端面、後端面を規制され斜行や不送り
が発生しないようになっている。また、シート材Sのサ
イズや有無はMPシート積載装置センサ54により検知
される。
【0075】この給紙部50からの給紙が選択されたと
きには、MP給紙カセット51に積載されたシート材S
は圧接部材55によりMP中板53が上方に回動させら
れることによってMP分離ローラ56に圧接され、MP
分離パッド56aによって1枚ずつ分離され(摩擦片分
離方式)、MP分離ベース57aに沿って搬送される。
さらに、搬送ローラ57b、これに圧接のコロ57c、
Uターンガイド57dによって反転される。さらに給送
中のシート材Sは所定時間後にレジストセンサー58に
より先端を検出され、感光体ドラム41に形成されたト
ナー画像の先端とシート材Sの先端が感光体ドラム41
と転写帯電器45との間の転写部位において一致するよ
うに給紙、画像出力タイミングを合わされた後、転写部
位に搬送される。
【0076】e)第1および第2のシート材給送装置B
(1)・B(2) 上下2段の第1(1段目)および第2(2段目)のシー
ト材給送装置B(1)・B(2)は前述したように本実
施例では画像形成装置本体Aに対して増設して使用され
るオプショナル機器として構成したシートフィーダであ
り、実質同じ構造のものである。図3においては第2の
シート材給送装置B(2)は省略した。
【0077】第1および第2のシート材給送装置B
(1)・B(2)はいずれもシート材積載可能枚数は約
500枚であり、シート材積載部(シート材積載装置)
としての給紙カセット100を画像形成装置本体Aに対
して前面に引き出されるよう構成されている(フロント
ローディング)。また、積載可能な記録紙サイズとして
はA4、レターの2種類である。
【0078】画像形成装置全体のシート材積載可能枚数
は、オプショナル機器であるシート材給送装置Bを設け
ない場合の、画像形成装置本体Aに内蔵させた前述のM
Pシート材給送装置50だけの約100枚から、シート
材給送装置Bを2段設けた場合の約1100枚まで可変
することが可能になっている。
【0079】シート材給送装置Bはその天板11hが画
像形成装置本体Aの底部下面に接するように配置されて
おり、天板11hの上面は画像形成装置本体Aの底板に
なっている。あるいはシート材給送装置Bはその天板1
1hがその上に搭載のシート材給送装置の底部下面に接
するように配置されている。
【0080】1段目である第1のシート材給送装置B
(1)からの給紙が選択されたときには、このシート材
給送装置B(1)の給紙カセット100に積載されたシ
ート材Sは、中板102が中板バネ104によって上方
に付勢されて、給送回転体としての半月状の給紙ローラ
11b(以下、ピックアップローラと記す)と、分離爪
部材106によって1枚ずつ分離され(爪分離方式)、
この分離されたシート材Sが、さらに、給紙搬送回転体
としての搬送ローラ50(以下、フィードローラと記
す)と分離回転体としての分離ローラ192(以下、リ
タードローラと記す)により1枚分離搬送(重送防止)
され、ガイド11iにより上方にガイドされて搬送ロー
ラ11kとこれに圧接のコロ11mに至る。
【0081】そして、画像形成装置本体Aの底部に設け
られ、上記の搬送ローラ11k・コロ11mが対応して
いるシート材入口57eから画像形成装置本体A内に下
から上に送り込まれ、MP分離ベース57aと対向ガイ
ド57fの間を通り、以後は前述したMPシート材給送
装置50からの給紙の場合と同様に、搬送ローラ57
b、これに圧接のコロ57c、Uターンガイド57dに
よって反転される。さらに給送中のシート材Sは所定時
間後にレジストセンサー58により先端を検出され、感
光体ドラム41に形成されたトナー画像の先端とシート
材Sの先端が感光体ドラム41と転写帯電器45との間
の転写部位において一致するように給紙、画像出力タイ
ミングを合わされた後、転写部位に搬送される。
【0082】2段目である第2のシート材給送装置B
(2)からの給紙が選択されたときには、該第2のシー
ト材給送装置B(2)から上記した第1のシート材給送
装置B(1)の場合と同様の機構動作でシート材が1枚
分離給送され、そのシート材が第2のシート材給送装置
B(2)の搬送ローラ(11k)・コロ(11m)か
ら、1段目である第1のシート材給送装置B(1)側の
上下方向の貫通シートパス11nに入り、第1のシート
材給送装置B(1)側の搬送ローラ11k・コロ11m
から画像形成装置本体A内に送り込まれる。以後は前述
した第1のシート材給送装置B(1)からの給紙の場合
と同様に画像形成装置本体A内を搬送される。 (2)シート材給送装置Bの詳細説明 a)給紙カセット100 図4はシート材給送装置Bの拡大縦断正面図、図5は該
シート材給送装置Bの切欠き側面図、図6は給紙カセッ
ト100の側面図、図7は該給紙カセット100の平面
図である。
【0083】シート材給送装置Bにおいて、シート材積
載部(シート材積載装置)としての給紙カセット100
は前述したように本実施例においては画像形成装置本体
Aに対して前面に引き出されるよう構成されている(フ
ロントローディング)。
【0084】主として図7を参照して、給紙カセット1
00は、1対の側板108・110、カセット奥側で前
記側板の間に伸びる奥板112、カセット手前側で前記
側板の間に延びる前板114、及び底板116を有す
る。
【0085】また、前記バネ104(図4)により付勢
される中板102は奥板116及び前板114にピン1
18により支持されている。
【0086】120は給紙カセット100の奥側に設け
られた突き当て部材である。図8の(a)はこの突き当
て部材120の正面図、(b)は平面図である。該突き
当て部材120は奥板112上に対応する上壁部122
及び奥板112の側部に対応する立ち壁部124を有
し、上壁部122は1対の長穴126が配置され、また
立ち壁部124にはシート材Sの1側即ち給紙方向に関
し左側(図7における上方側)を規制する突起部128
を有するとともに、下端には1対の突起130が形成さ
れており、該突起130はカセット底板116に設けら
れた適宜数の調整穴132に係合可能となっている。
【0087】突き当て部材120の給紙方向に関し前方
に設けられた分離爪部材106は、図8のように、ガイ
ド穴134が形成された板状の本体部136及び分離爪
部138を有し、ピン140により立ち壁部124に枢
支されている。分離爪部材106は片側だけに設けられ
ており、製作コストが低減できる。
【0088】給紙カセット100の前板114の内部に
は、シート材の他側を押す板状部材142、該板状部材
を付勢するバネ(図示せず)等を有する付勢手段144
が設けられている。
【0089】更に、前板114の上部には断面略L字形
等適宜形状の位置決め手段146が設けられ、該位置決
め手段の基準面148が装置本体に対して給紙カセット
100を位置決めする。
【0090】以上の構成において、突き当て部材120
はその下端の突起130を、紙サイズに応じて給紙カセ
ット100の底板116の適宜の調整穴132に嵌合
し、長穴126を介してビス152により奥板112に
固定される。
【0091】そして、所定枚数のシート材Sを給紙カセ
ット100内の中板102上に積載収納すると、付勢手
段144によりシート材Sは突き当て部材120即ち奥
側に押し当てられ、突起部128の基準面によりシート
材Sの一端は規制されることになる。
【0092】このような状態で、給紙カセット100が
シート材給送装置Bの装置本体にフロントローディング
で装着される。シート材Sは突き当て部材120により
位置が規定されているので、従来の手前側規制のような
シート材の位置ずれは防止され、シート材は所定の位置
決めが維持され、分離爪部138からの離脱もなく良好
なシート材搬送を遂行することができる。
【0093】シート材としての紙は湿度の影響を受け伸
縮するが、一般には高温では多湿となる傾向があるがい
ずれにしても湿度の増加に応じてシート材は伸長する。
また、給紙カセット100は温度の上昇に応じて膨張す
るが、給紙カセット100は樹脂成形されることが多
く、その膨張傾向はより顕著である。前記のようにシー
ト材の位置決めを奥側にすると、高温多湿となった場
合、シート材の他端は前板114側即ち手前側に伸長
し、画像形成基準(印字等の画像形成はシートの左側か
ら行われる)がずれることになる。しかし、給紙カセッ
ト100を装置本体に装着し、前板114に設けられた
位置決め手段146により、給紙カセット100を装置
本体に対し位置決めすると、高温多湿の環境下では、シ
ート材は前板114側即ち手前側に伸長するが、シート
材の1側の基準となる突き当て部材120は給紙カセッ
ト100の膨張により奥側に移動することになり、即ち
シート材の伸長と給紙カセット100の膨張が互いにキ
ャンセルし、シート材の他端の搬送基準のズレが低減さ
れ、画像のズレが防止される。
【0094】b)分離圧調整手段 図5・図6・図7において、170は分離圧調整手段で
あり、該分離圧調整手段170の調整レバー172は給
紙カセット100の側板110に形成された凹部174
内に納められ、その一端が側板110に軸176により
枢支されている。レバー172の上辺中央部には、前部
及び後部にテーパ178、180を有する突起部182
が形成されている。レバー172の一端の係止ピン18
4と側板110の凹部174の係止ピン186の間には
引っ張りバネ188が設けられており、該バネ188に
よりレバー172は図6において反時計方向に付勢され
る。また引っ張りバネ188はバネ定数を小さくなるよ
うにされ、レバー172の回動中、該レバー172から
の前述の分離回転体としてのリタードローラ192に略
一定の加圧力が付与されるようになっている。
【0095】また、給紙カセット100の上部にはレー
ル190が設けられている。なお図6において172A
はレバー172に設けられた被案内突起で、給紙カセッ
ト100の凹部174のオーバーハング部の内面に摺動
可能となっていてレバー172がみだりに凹部174以
外に出ることを防止している。
【0096】一方、シート材給送装置Bの装置本体に
は、前記の給紙搬送回転体としてのフィードローラ50
に対応する分離回転体としてのリタードローラ192が
設けられており、該リタードローラ192は下部に突起
194を有するリタードホルダ196に回動自在に支持
されている。
【0097】該リタードホルダ196は支軸198に揺
動自在に支持されている。また、装置本体側には前記給
紙カセット100側のレール190に対応するレール2
00が設けられている。
【0098】上記実施例によれば給紙カセット100を
レール190と200によりガイドしながらシート材給
送装置Bの装置本体内に装着すると、装着途中に装置本
体側のレール200により押し下げられながら進行して
いた調整レバー172の突起182は、図5に示すよう
に、装着操作の最終段階で装置本体側のレール200に
形成された穴にクリック動作的に係合する。この動作に
より、ユーザは給紙カセット100が装置本体に装着さ
れたことを感知し、給紙カセット100の押し込み操作
を止めることができ、前記のように給紙カセット100
を装置本体の衝突させてシート材の搬送基準からのズレ
等を防止することができる。
【0099】また、給紙カセット100が前記のように
して装置本体に装着されると、調整レバー172の突起
182はリタードホルダ196の突起194に係合し、
該リタードホルダ196をバネ188の付勢力に応じて
押し上げ、所望の分離圧をもってフィードローラ50に
押圧することになる。
【0100】このように分離圧の調整手段170が給紙
カセット100側に設けられているので、該調整手段1
70の部材交換や調整等が給紙カセット100を装置本
体から引き出した状態で行うことができ、その作業が容
易となる。
【0101】また、摩擦分離手段は装置本体側に設けら
れているので、手油により汚損されたりすることがな
い。
【0102】なお、本実施例は、調整手段170により
リタードローラ192の分離圧を調整する例で説明した
が、摩擦パッド等の他の摩擦手段にも適応し得ることは
勿論である。
【0103】c)駆動系 図9はシート材給送装置の要部の拡大図、図10は駆動
系の斜視図、図11と図12は給紙待機時と給紙開始時
の動作説明図である。
【0104】主として図10を参照して、300はシー
ト材給送装置Bの駆動歯車となるべき第1の歯車であ
る。この第1の歯車300は、給紙搬送回転体としての
搬送フィードローラ50に固定されたフィードローラ軸
302に回転自在に遊嵌されており、不図示のモータか
ら適宜中間歯車を介して駆動力即ち回転力を受ける。
【0105】この第1の歯車300の回転は第2の歯車
304に伝達され、第2の歯車304の回転はバネクラ
ッチ等のワンウエイクラッチ306を介して第3の歯車
308に伝達され、第3の歯車308の回転はフィード
ローラ軸302に固定されたフィードローラ歯車である
第4の歯車310に伝達される。
【0106】第4の歯車310の回転は、第5の歯車3
12、トルクリミッタ314、第6の歯車316に伝達
され、該歯車316の回転は、第7の歯車318を介し
て伝達軸198に伝達される。さらに該伝達軸198の
回転はホルダ196内の第8の歯車320、第9の歯車
322、第10の歯車324を介して分離回転体である
リタードローラ192に伝達される。
【0107】第9の歯車322は支軸326により、リ
タードローラ192及び第10の歯車324は支軸32
8によりそれぞれホルダ196に回転自在に支持されて
いるが、支軸326の延長部の記載は図10では省略し
ている。
【0108】このようにして第1の歯車300からの回
転力によりリタードローラ192は回転される。
【0109】330は第2の歯車304に対応する切欠
歯車であり、切欠部332を有する。該切欠歯車330
は、一部が切り欠かれれた半月状等の形状をなす、給送
回転体としてのピックアップローラ11bのピックアッ
プローラ軸334に固定されている。このピックアップ
ローラ軸334の一端には突起336を有する制御環3
38が固定され、該制御環338の突起336にソレノ
イド340により駆動される爪部材342が係合可能と
されている。
【0110】制御環338と、凹部344を有するカム
環又はカム部346は1部品として構成され、制御環3
38と装置本体との間にはバネ348(図11)が張設
されている。カム環346に係合する第1の作動腕35
0及び前記ワンウエイクラッチ306の突起352(図
12)に係合する第2の作動腕354を有するL型の作
動レバー356が装置本体に支持され、バネ358によ
り反時計方向に付勢されている(図11)。
【0111】上記シート材給送装置Bの給紙作動につい
て説明すると、まず図11の給紙待機時状態において、
ソレノイド340が通電されると、該ソレノイド340
の作動により爪部材342と突起336の係合が解除さ
れ、制御環338はバネ348の力により時計方向に回
転する(図11→図12)。
【0112】そうすると、制御環338と同軸上の切欠
歯車330が第2の歯車304に係合して回転され、こ
の回転は軸334を介してピックアップローラ11bに
伝達され、ピックアップローラ11bは給紙カセット1
00内に積載された最上位のシート材Sに送りをかけ、
分離爪部材106の分離爪部138が該シート材を1枚
分離してフィードローラ50へ給送することになる。
【0113】ピックアップローラ11bが回転してシー
ト材Sに当接する直前に、カム環346の凹部344に
作動腕350が係合し、作動レバー356は反時計方向
に回動して、その作動腕354と突起352の係合が解
除され(図12)、ワンウエイクラッチ306がONし
動力伝達可能状態となり、第1の歯車300から第2の
歯車304、ワンウエイクラッチ306、第3の歯車3
08、第4の歯車310、軸302を介して動力が伝達
されて、フィードローラ50が回転されることになる。
【0114】また、第4の歯車310からは、第5〜1
0の歯車312、316、318、320、322、3
24を介して動力が伝達されることにより、リタードロ
ーラ192も回転される。
【0115】従って、分離爪部138でシート材Sに重
送が生じてもフィードローラ50とリタードローラ19
2により1枚ずつシート材が分離され(重送防止)、後
流のガイド部11iから搬送ローラ11k・コロ11m
部へ送られることになる。
【0116】シート材の先端がフィードローラ50とリ
タードローラ192の間を通過し、切欠歯車330が1
回転して図10の位置にくると、それ以前にソレノイド
340の通電を断つことにより、バネ340a(図11
・図12)により復帰されている係止爪342が制御環
338の突起336に係合し、切欠歯車330は停止さ
れ、ピックアップローラ11b及びフィードローラ50
も停止され、次のシート材給送の待機状態となる。
【0117】その後、シート材がワンウエイクラッチ3
06の駆動により、ワンウエイクラッチ1回転分搬送さ
れる。フィードローラ50及びリタードローラ192は
1回転することによりシート材が次段の搬送手段である
搬送ローラ11k・コロ11mに届くように構成されて
いるため、シート材は搬送ローラ11k・コロ11mで
引き続き搬送され、画像形成装置本体A内に導入されて
いく。
【0118】ピックアップローラ11b及びカム環34
6が回転すると、作動レバー356の作動腕350がカ
ム環346の凹部344から外れることにより、作動レ
バー356は時計方向に回動して、1回転したワンウエ
イクラッチ306の突起352と再び作動腕354と係
合する。これにより、ワンウエイクラッチ306がOF
Fされることによりフィードローラ50及びリタードロ
ーラ192の駆動が停止され、搬送ローラ11k・コロ
11によるシート材Sの引き抜き力によって発生するフ
ィードローラ50の連れ回りの回転が第4の歯車310
に動力として伝達される。
【0119】そして駆動を受けた、第3の歯車308は
ワンウエイクラッチ306により空回転をするため、そ
の駆動力が第2の歯車304には伝わらない。
【0120】一方、第4の歯車310によって、第5〜
10の歯車312、316、318、320、322、
324を介して動力が伝達されることにより、リタード
ローラ192も回転され、重送されるシート材を分離す
ることができる。
【0121】このように本実施例のシート材給送装置B
では、ピックアップローラ11bとフィードローラ5
0、リタードローラ192とが、第2〜10の歯車30
4・308・310・312・316・318・320
・322・324、ワンウエイクラッチ306、トルク
リミッタ314等に連動して回転してシート材を分離し
ながら次段の搬送ローラ11k・コロ11nに向けて給
送し給紙動作を終了するため、従来のようなピックアッ
プローラ11b及びフィードローラ50を個別に制御す
るような電磁クラッチを必要とせず、給紙制御を単純化
することができるため構成が簡単になる。
【0122】また、フィードローラ50とリタードロー
ラ192がトルクリミッタ314を介して接続されてい
るため、シート材が次段の搬送ローラ11k・コロ11
nによって搬送されている間に該シート材が重送したと
きは、フィードローラ50の連れ回りの回転がリタード
ローラ192に伝達されて重送しようとするシート材を
分離することができる。
【0123】また、シート材が次段の搬送ローラ11k
・コロ11nで送られているときのフィードローラ50
の連れ回りを行わせるためのワンウエイクラッチの働き
をフィードローラ50を1回転させるためのバネクラッ
チに行わせることにより部品点数の削減を図ることがで
き、構成が簡単になるとともに製造コストの低減を図る
ことができる。
【0124】さらに、従来のシート材給送装置のように
爪分離だけでなくリタード分離を備えているために、シ
ート材の給紙圧の設定がシビアでなく余裕を持って設定
できるために、シート材を1枚ずつ次工程に向けて分離
給送させる条件を一定に保つことができる。そのため、
例えば厚紙、薄紙等の特殊なシート材を使用するとなる
と、給送不良、重送などの現象が発生し易いが、上記の
構成であれば給送可能なシート材の種類を制限したり装
置の使用環境を制限しなければならないというようなこ
とはない。
【0125】従来の装置では、前回の給紙動作の際にフ
ィードローラ50とリタードローラ192によって重送
が防止されていたシート材Sがある場合(図9)、次の
給紙動作によってシート材が搬送されると、前回のシー
ト材と今回のシート材の紙間が縮まってしまうことがあ
った。
【0126】通常、紙間では転写帯電器45(図3)に
付着したトナーを感光体ドラム41上に移動させて転写
帯電器45をクリーニングする制御を行っている。この
制御を行わないとシート材の裏面にトナーが付着して汚
してしまうことになる。このクリーニングの制御にはあ
る程度の時間、言い換えれば紙間が必要である。
【0127】しかし、前回の給紙動作の際にフィードロ
ーラ50とリタードローラ192によって重送が防止さ
れていたシート材がある場合、紙間が縮まり、このクリ
ーニング制御ができずシート材を汚してしまうといった
問題点があった。
【0128】また、シート材上に転写されたトナー画像
を熱と圧力をかけて永久画像にするための熱定着器48
(図3)はシート材より幅を広く構成されている。その
熱定着器48はシート材が搬送される部分はシート材に
よって熱を奪われるが、シート材が搬送されない部分は
熱が奪われないために、シート材が搬送される部分より
高温になる。紙間で、シート材が連続的に搬送される場
合は熱定着器48が空回転して部分的に温度が上がった
部分からシート材が搬送されて温度が低下した部分に熱
伝導することにより、シート材が搬送されない部分の過
度の昇温を防ぎ、さらにシート材が搬送された部分の温
度を補ってやることで熱定着器48の温度分布をできる
だけ一定にする働きがある。
【0129】しかし、前回の給紙動作の際にフィードロ
ーラ50とリタードローラ192によって重送が防止さ
れていたシート材がある場合、紙間が縮まり、シート材
が搬送されない部分から搬送される部分への熱伝導が十
分に行われず、シート材が搬送されない部分が過度に昇
温する現象が発生する。すると、最悪の場合は熱定着器
48に熱を供給しているヒータが壊れてしまうという問
題点があった。
【0130】そこで本実施例では、図9・図10のよう
に、給紙カセット100と、フィードローラ50及びリ
タードローラ192の間に、シート材検出手段360・
361(本実施例では光発光素子360と光受光素子3
61)を有し、シート材が検出手段まで達しているとき
は、次回の給紙動作を遅らせる制御を行うようにするこ
とにより、紙間に行う転写帯電器45のクリーニング時
間を一定化することにより、紙間の距離が短くなってし
まうことで転写帯電器45のクリーニングが不確実にな
ってしまうことを防ぎ、画像の劣化を防ぐことが可能と
なる。
【0131】また、紙間の距離が短くなってしまうこと
で熱定着器48が昇温してしまう現象を防ぎ、装置の制
御を安定させ、熱定着器のヒータが壊れることを防ぐこ
とが可能となる。
【0132】図13はこの給紙動作の制御フローチャー
ト図である。まず、画像形成装置本体A(ファクシミリ
装置)のコントローラ部に給紙動作をさせる信号が伝達
されると、画像形成装置装置全体を制御するCPUから
不図示のカセット紙有り無しセンサの信号を見に行き、
第1または第2のシート材給送装置B(1)・B(2)
の給紙カセット100にシート材が収納されているかの
確認を行う(ステップS1)。
【0133】第1または第2のシート材給送装置B
(1)・B(2)の給紙カセット100にシート材が有
ることが確認されると、CPUからソレノイド340に
通電するための信号が伝達されソレノイド340がON
となる(S2)。
【0134】連続通紙の場合のみ紙間が関係してくるた
め、連続通紙の場合には、次にシート材先端検知の信号
を見に行く(S3)。
【0135】シート材検出手段360・361は給紙カ
セット100と、フィードローラ50とリタードローラ
192のニップ部の間に配置されている(図9・図1
0)。シート材検出手段360・361は光発光素子3
60と光受光素子361の組み合わせで構成されてお
り、シート材がフィードローラ50とリタードローラ1
92のニップ部N1まで搬送されているときは光発光を
検知できる。
【0136】そこで、シート材先端検知の信号がOF
F、つまり光発光素子360からの光が遮られず光受光
素子361に光が届いた場合は、シート材が給紙カセッ
ト100にあると判断してt1秒後にソレノイド340
に通電するための信号が伝達されソレノイド340がO
Nとなる(S4)。
【0137】また、シート材先端検知の信号がON、つ
まり光発光素子360からの光が遮られて光受光素子3
61に光が届かない場合は、シート材がフィードローラ
50とリタードローラ192のニップ部N1にあると判
断してt2秒後にソレノイド340に通電するための信
号が伝達されソレノイド340がONとなる(S5)。
【0138】t1とt2の関係は、t1<t2、であ
り、シート材Sの先端が分離爪部材106(138)か
らフィードローラ50とリタードローラ192のニップ
部N1までの距離Lだけ出ており(図9)、フィードロ
ーラ50とリタードローラ192の周速は一定のため、
給紙開始を遅らせることにより紙間を一定にすることが
できる。
【0139】これにより、通常紙間で行う、転写帯電器
45に付着したトナーを感光体ドラム41上に移動させ
て転写帯電45をクリーニングする制御が確実に行わ
れ、シート材の裏面にトナーが付着して汚してしまうこ
とはなく、常に画像品質の良い記録が可能である。
【0140】また、紙間が一定することで、熱定着器4
8のシート材が搬送されずに温度が上がった部分からシ
ート材が搬送されて温度が低下した部分に熱伝導するこ
とにより、シート材が搬送されない部分の過度の昇温を
防ぎ、シート材が搬送された部分の温度を補ってやるこ
とで熱定着器48の温度分布をできるだけ一定にするこ
とが可能になり、熱定着器48に熱を供給しているヒー
タが壊れてしまうことはない。
【0141】〈第2の実施例〉(図14〜図17) 本実施例は、分離回転体であるリタードローラ192の
回転検出手段を具備させ、この回転検出手段にて、給紙
カセット100と、フィードローラ50及びリタードロ
ーラ192の間におけるシート材の有無を検出させ、そ
の検出情報に基づいて次回の給紙動作を遅らせる制御を
行うようにすることにより、紙間に行う転写帯電器45
のクリーニング時間を一定化し、紙間の距離が短くなっ
てしまうことで転写帯電器45のクリーニングが不確実
になってしまうことを防ぎ、画像の劣化を防ぐようにし
たものである。また、紙間の距離が短くなってしまうこ
とで熱定着器48が昇温してしまう現象を防ぎ、装置の
制御を安定させ、熱定着器のヒータが壊れることを防ぐ
ようにしたものである。
【0142】図14は本実施例装置における駆動系の斜
視図である。前述した第1の実施例装置における駆動系
(図10)と共通する構成部材・部分には同一の符号を
付して再度の説明を省略する。
【0143】第7の歯車318の胴部365の一部に突
起部365a、365bが形成されており、その突起部
365a、365bはフォトインタラプタ366の受光
部を遮ることが可能にされている。このフォトインタラ
プタ366の信号によりリタードローラ192の回転状
態を検知する構成になっている。
【0144】図17は本実施例装置における給紙動作の
制御フローチャート図である。まず、画像形成装置本体
A(ファクシミリ装置)のコントローラ部に給紙動作を
させる信号が伝達されると、画像形成装置装置全体を制
御するCPUから不図示のカセット紙有り無しセンサの
信号を見に行き、第1または第2のシート材給送装置B
(1)・B(2)の給紙カセット100にシート材が収
納されているかの確認を行う(ステップS6)。
【0145】第1または第2のシート材給送装置B
(1)・B(2)の給紙カセット100にシート材が有
ることが確認されると、CPUから通電するための信号
が伝達されソレノイド340がONとなる(S7)。
【0146】連続通紙の場合のみ紙間が関係してくるた
め連続通紙の場合は、次にリタードローラ回転検知の信
号を見に行く(S8)。
【0147】ここで、前回の給紙が分離爪部材106に
よって分離されたシート材が1枚の場合は、フィードロ
ーラ50とリタードローラ192のシート材の搬送力が
トルクリミッタ314の力に打ち勝って、リタードロー
ラ192は図14において反時計回りに回転される。
【0148】これにより、第7の歯車318は図14に
おいて反時計回りに回転する。従って、第7の歯車31
8の胴部365に設けられた突起部365a、365b
は、図16の正転方向に回転される。突起部365aの
一端部がフォトインタラプタ366の受光部を遮ってか
らa°回転して突起部365bの一端部が再び遮ること
になる。第7の歯車318及びその胴部365の回転速
度(v[mm/sec])は一定のためCPUは1度フ
ォトインタラプタ366を遮ってから再び遮られる時間
を検知することで、現在第7の歯車318及びその胴部
365がa°回転したことを判断して、リタードローラ
192が正転(図14において反時計方向に回転)して
いることを認識する。
【0149】また、分離爪部材106によって分離され
たシート材が複数枚(重送)の場合は、シート材間の摩
擦力よりもトルクリミッタ314のトルク値の方が大き
いために、リタードローラ192は図14において時計
回りに回転、または停止状態になる。
【0150】リタードローラ192は図14において時
計回りに回転した場合、第7の歯車318の胴部365
に設けられた突起部365a、365bは図16の逆転
方向に回転される。突起部365aの一端部がフォトイ
ンタラプタ366の受光部を遮ってからb°回転して突
起部365bの一端部が再び遮ることになる。第7の歯
車318及びその胴部365の回転速度(v[mm/s
ec])は一定のためCPUは1度フォトインタラプタ
366を遮ってから再び遮られる時間を検知すること
で、現在第7の歯車318及びその胴部365がb°回
転したことを判断して、リタードローラ192が逆転
(図14において時計方向に回転)していることを認識
する。
【0151】上記のようにリタードローラ回転検知が一
定時間ONまたはOFF以外(第7の歯車318及びそ
の胴部365が回転しているとき)、シート材が給紙カ
セット100にあると判断してt1秒後にソレノイド3
40に通電するための信号が伝達されソレノイド340
がONとなる(S9)。
【0152】また、リタードローラ50は重送を防止す
る場合必ずしも逆転(図14において時計方向に回転)
するわけではなく、リタードローラ50が停止する場合
がほとんどである。この時、第7の歯車318の胴部3
65に設けられた突起部365a、365bはフォトイ
ンタラプタ365の受光部をずっと遮ったままか、フォ
トインタラプタ366の受光部を全く遮らないままにな
る。第7の歯車318及びその胴部365の回転速度
(v[mm/sec])は一定のためCPUは、フォト
インタラプタ366が遮られてから一定時間以上信号を
検知し続ける場合または、一定時間以上信号を検知しな
い場合は、現在第7の歯車318及びその胴部365が
停止していることを認識する。
【0153】この場合は、シート材がフィードローラ5
0とリタードローラ192のニップ部N1にあると判断
してt2秒後にソレノイド340に通電するための信号
が伝達されソレノイド340がONとなる(S10)。
【0154】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ート材収納部に積載収納したシート材を1枚ずつ分離し
て給送するシート材給送装置について、簡単で低コスト
な装置構成・制御構成で、しかもシート材の積載量や材
質、装置の使用環境等の如何にかかわらず常に安定・確
実にシート材の1枚分離給送動作を実行させることが可
能となる。
【0155】また、シート材の連続給送時の紙間を所定
に一定化させて紙間変動による不具合がないようにし
た、信頼性の高いシート材給送装置を得ることができ
る。
【0156】また該シート材給送装置を具備させること
で、シート材の1枚分離給送を安定・確実化させ、また
紙間を一定化して紙間での制御を安定させて画像品質を
高め、信頼性を向上させた、画像形成装置、ファクシミ
リ装置を得ることができる。すなわち、シート材の位置
によらずスループットの一定化を計り、紙間に行う転写
帯電器のクリーニング時間を一定化することにより、紙
間の距離が短くなってしまうことで転写帯電器のクリー
ニングが不確実になってしまうことを防ぎ、画像の劣化
を防ぐことが可能となる。また、紙間の距離が短くなっ
てしまうことで定着器が昇温してしまう現象を防ぎ、装
置の制御を安定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例における画像形成装置の外観斜
視図
【図2】 同 正面図
【図3】 内部機構の概略図
【図4】 シート材給送装置の拡大縦断正面図
【図5】 同 一部切欠き側面図
【図6】 給紙カセットの側面図
【図7】 同 平面図
【図8】 (a)は突き当て部材の正面図、(b)は平
面図
【図9】 シート材給送装置の要部の拡大図
【図10】 駆動系の斜視図
【図11】 ギヤトレイン部分の図(給紙待機時)
【図12】 ギヤトレイン部分の図(給紙開始時)
【図13】 給紙動作の制御フローチャート図
【図14】 第2の実施例装置における駆動系の斜視図
【図15】 ギヤトレイン部分の図(給紙待機時)
【図16】 リタードローラ回転検出手段の回転検出原
理説明図
【図17】 給紙動作の制御フローチャート図
【図18】 シート材収納部に積載収納したシート材を
1枚ずつ分離して給送するシート材給送装置を具備する
画像形成装置の一例の概略構成図
【図19】 同画像形成装置のシート材給送制御系の概
略図
【図20】 分離爪方式のシート材給送装置の一例の要
部の斜視図
【符号の説明】
A 画像形成装置本体(ファクシミリ装置) 10 操作盤部 20 ハンドセット部 30 画像読取部 40 画像形成部 50 給紙部(MPシート材給送装置) 60 装置制御部 B(1)・B(2) 第1と第2のシート材給送装置 100 給紙カセット(シート材積載装置、シート材
収納部) 11b ピックアップローラ(給送回転体) 106(138) 分離爪部材(分離爪部) 50 フィードローラ(給紙搬送回転体) 192 リタードローラ(分離回転体) 360・361 シート材検出手段 365・365a・365b・366 リタードロー
ラ回転検出手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材収納部に積載収納したシート材
    を1枚ずつ分離して給送するシート材給送装置であり、 シート材収納部からシート材を給送する給送回転体と、 給送回転体で給送されたシート材を1枚分離するための
    分離爪と、 前記給送回転体と分離爪で爪分離給送されたシート材を
    搬送する給紙搬送回転体及び分離回転体と、 を有し、前記分離回転体は、前記爪分離給送時に複数枚
    のシート材が重送された場合は、1枚分離給送されるべ
    きシート材以外のシート材をシート材収納部に戻すよう
    に力が働き、シート材が1枚だけ給送された場合は、該
    シート材を搬送するように回転し、 前記シート材収納部と前記給紙搬送回転体及び前記分離
    回転体の間に、シート材検出手段を有し、シート材が該
    シート材検出手段まで達しているときは、次回のシート
    材給送動作を遅らせる制御を行なう制御手段を有するこ
    とを特徴とするシート材給送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシート材給送装置と、
    給送されたシート材に画像を形成する画像形成部を備え
    たことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像形成装置と、通信
    回線から受信した画像情報を前記画像形成装置に送信し
    て前記受信画像情報の画像を給送シート材に形成させる
    通信手段を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
  4. 【請求項4】 シート材収納部に積載収納したシート材
    を1枚ずつ分離して給送するシート材給送装置と、給送
    されたシート材に画像を形成する画像形成部を備えた画
    像形成装置において、前記シート材給送装置は、 シート材収納部からシート材を給送する給送回転体と、 給送回転体で給送されたシート材を1枚分離するための
    分離爪と、 前記給送回転体と分離爪で爪分離給送されたシート材を
    搬送する給紙搬送回転体及び分離回転体と、 を有し、前記分離回転体は、前記爪分離給送時に複数枚
    のシート材が重送された場合は、1枚分離給送されるべ
    きシート材以外のシート材をシート材収納部に戻すよう
    に力が働き、シート材が1枚だけ給送された場合は、該
    シート材を搬送するように回転し、 前記シート材収納部と前記給紙搬送回転体及び前記分離
    回転体の間に、シート材検出手段を有し、シート材が該
    シート材検出手段まで達しているときは、次回のシート
    材給送動作を遅らせる制御を行なう制御手段を有するこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の画像形成装置と、通信
    回線から受信した画像情報を前記画像形成装置に送信し
    て前記受信画像情報の画像を給送シート材に形成させる
    通信手段を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
  6. 【請求項6】 シート材収納部に積載収納したシート材
    を1枚ずつ分離して給送するシート材給送装置であり、 シート材収納部からシート材を給送する給送回転体と、 給送回転体で給送されたシート材を1枚分離するための
    分離爪と、 前記給送回転体と分離爪で爪分離給送されたシート材を
    搬送する給紙搬送回転体及び分離回転体と、 を有し、前記分離回転体は、前記爪分離給送時に複数枚
    のシート材が重送された場合は、1枚分離給送されるべ
    きシート材以外のシート材をシート材収納部に戻すよう
    に力が働き、シート材が1枚だけ給送された場合は、該
    シート材を搬送するように回転し、 前記分離回転体の回転検出手段を有し、前記分離回転体
    の回転が停止している場合、次回のシート材給送動作を
    遅らせる制御を行なう制御手段を有することを特徴とす
    るシート材給送装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のシート材給送装置と、
    給送されたシート材に画像を形成する画像形成部を備え
    たことを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の画像形成装置と、通信
    回線から受信した画像情報を前記画像形成装置に送信し
    て前記受信画像情報の画像を給送シート材に形成させる
    通信手段を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
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