JPH11165454A - 画像処理装置及び画像処理システム - Google Patents

画像処理装置及び画像処理システム

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JPH11165454A
JPH11165454A JP9348695A JP34869597A JPH11165454A JP H11165454 A JPH11165454 A JP H11165454A JP 9348695 A JP9348695 A JP 9348695A JP 34869597 A JP34869597 A JP 34869597A JP H11165454 A JPH11165454 A JP H11165454A
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JP
Japan
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job
image data
image processing
jobs
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Application number
JP9348695A
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English (en)
Inventor
Ritsuko Otake
律子 大竹
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 シリアルバスを用いて高速にかつ確実に画像
データ転送を実行することができる画像処理装置及び画
像処理システム。 【解決手段】 アンフェア・アービトレーションを実行
して3つのジョブA〜Cを実行する。ジョブCが発生し
た時点t0においてはジョブは1つしかないのでバスを
ジョブCが用いることになる。時刻t1において新たな
ジョブAが発生しても、ジョブAのデータ量は該ジョブ
Aが発生するまでに一部が処理されてるジョブCの残り
のデータ量より大きいので、ジョブCが優先順位が高く
なり、ジョブCが継続して行われる。また、時刻t2に
おいてジョブBが発生すると、ジョブCのデータ量は時
刻t2までに処理されたジョブCの残りのデータ量より
小さいので、この時点でジョブテーブルの優先順位の最
上位にジョブCが格納され、従って、時刻t2からはジ
ョブBが実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速シリアルバス
を介して、複数のモジュール間で画像データ及びコマン
ド・ステータスの転送を行う画像処理装置及び画像処理
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、シリアルバスを介して、複数
のモジュール間又は複数の装置間のコマンド・ステータ
スの転送を行うように構成されている、様々な画像処理
装置及びシステムが知られている。
【0003】また、データ量が比較的少ない白黒二値の
画像データ等の転送においては、シリアルバスを介して
画像データ及びコマンド・ステータスの転送を行う画像
処理装置及びシステムが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、比較的
データ量が多いカラー画像データを転送する場合や、画
像データ転送を要するジョブが複数発生した場合等を考
慮すると、従来のシリアルバスによる転送は単位時間当
たりに伝送可能なデータ量が少ないため、画像データ転
送に非常に長時間を要するという理由から、実用的では
なかった。
【0005】このような問題は、シリアルバスの転送速
度の高速化によってある程度は解決可能である。しかし
ながら、従来のシリアルバスを使用した場合、例えば複
写装置のような、画像データ転送にリアルタイム性を要
求される画像処理装置にあっては、不定期に発生するコ
マンド・ステータスの転送が画像データの転送に割り込
むようになるため、画像データ転送完了時刻を保証する
ことができない。かかるシリアルバスを用いた画像デー
タ転送を利用することは困難であり、従って、画像デー
タ転送専用のパラレルバスを使わざるを得なかった。
【0006】一方、複写装置等の一般にオフィスで使用
される製品に対する占有体積低減の要求は強く、また、
機能向上等の要請から、これらの一般的なオフィス製品
内部に画像データ通信専用のパラレルバスを引き回す余
裕がなくなってきている。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、コマンド・ステータスとデータ量の比較
的多いカラーの画像データを転送する場合や画像データ
転送を要する複数のジョブの混み合った場合であって
も、シリアルバスを用いて高速にかつ確実に画像データ
転送を実行することができる画像処理装置及び画像処理
システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の画像処理装置は、複数のモジュール間
を、所定数のチャネルに割り当てられる少なくとも1つ
のアイソクロナスパケットと少なくとも1つのアシンク
ロナスパケットとを1転送サイクル内に混在して順次転
送可能な高速シリアルバスにより接続し、前記複数のモ
ジュール間における画像データ転送には前記アイソクロ
ナスパケットを割り当てるとともに前記複数のモジュー
ル間におけるコマンド・ステータス転送にはアシンクロ
ナスパケットを割り当てることにより前記複数のモジュ
ール間の画像データ転送を行う画像処理装置であって、
複数の、前記画像データ転送を含むジョブが発生した場
合に、前記複数のジョブのすべてが1サイクル内に必要
とするチャネル数を確保できるか否かを判別する判別手
段と、前記判別手段により必要とするチャネル数を確保
できないと判別された場合に、各々のジョブを実行する
ために必要な時間に応じてジョブの優先順位を決定する
優先順位決定手段と、前記優先順位決定手段により決定
された優先順位に応じて、前記各々のジョブの実行タイ
ミングを動的に変更する変更手段とを備えることを特徴
とする。
【0009】請求項2の画像処理装置は、上記請求項1
に記載の画像処理装置において、前記優先順位決定手段
は、前記必要な時間が短いジョブの優先順位を上位に決
定することを特徴とする。
【0010】請求項3の画像処理装置は、上記請求項1
又は2記載の画像処理装置において、前記優先順位決定
手段は、画像データ転送を含む新しいジョブが発生した
場合に、前記複数のジョブを実行するために必要な残り
時間と前記新しいジョブを実行するために必要な時間と
に応じてジョブの優先順位を再決定するように構成され
ることを特徴とする。
【0011】請求項4の画像処理装置は、複数のモジュ
ール間を、所定数のチャネルに割り当てられる少なくと
も1つのアイソクロナスパケットと少なくとも1つのア
シンクロナスパケットとを1転送サイクル内に混在して
順次転送可能な高速シリアルバスにより接続し、前記複
数のモジュール間における画像データ転送には前記アイ
ソクロナスパケットを割り当てるとともに前記複数のモ
ジュール間におけるコマンド・ステータス転送にはアシ
ンクロナスパケットを割り当てることにより前記複数の
モジュール間の画像データ転送を行う画像処理装置であ
って、複数の、前記画像データ転送を含むジョブが発生
した場合に、前記複数のジョブのすべてが1サイクル内
に必要とするチャネル数を確保できるか否かを判別する
判別手段と、前記判別手段により必要とするチャネル数
を確保できないと判別された場合に、各々のジョブにお
いて転送される画像データの総データ量に応じてジョブ
の優先順位を決定する優先順位決定手段と、前記優先順
位決定手段により決定された優先順位に応じて、前記各
々のジョブの実行タイミングを動的に変更する変更手段
とを備えることを特徴とする。
【0012】請求項5の画像処理装置は、上記請求項4
に記載の画像処理装置において、前記優先順位決定手段
は、前記転送される画像データの総データ量が少ないジ
ョブの優先順位を上位に決定することを特徴とする。
【0013】請求項6の画像処理装置は、上記請求項4
又は5に記載の画像処理装置において、前記優先順位決
定手段は、前記転送される画像データの総データ量が等
しいジョブが複数ある場合は、前記画像データの転送に
同時に使用されるチャネル数が少ないジョブの優先順位
を上位に決定することを特徴とする。
【0014】請求項7の画像処理装置は、上記請求項4
又は5に記載の画像処理装置において、前記優先順位決
定手段は、前記転送される画像データの総データ量が等
しいジョブが複数ある場合は、前記画像データの転送に
同時に使用されるチャネル数が多いジョブの優先順位を
上位に決定することを特徴とする。
【0015】請求項8の画像処理装置は、上記請求項4
〜7のいずれか1項に記載の画像処理装置において、前
記優先順位決定手段は、画像データ転送を含む新しいジ
ョブが発生した場合に、前記複数のジョブの残りデータ
量と前記新しいジョブのデータ量とに応じてジョブの優
先順位を再決定するように構成されることを特徴とす
る。
【0016】請求項9の画像処理装置は、上記請求項1
〜8のいずれか1項に記載の画像処理装置において、前
記高速シリアルバスはIEEE1394規格に適合した
シリアルバスであることを特徴とする。
【0017】請求項10の画像処理装置は、上記請求項
1〜9のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
前記複数のモジュールは、原稿の画像データを読み取る
画像読取手段と、前記画像読取手段により読み取られた
画像データを出力する画像出力手段とを含むことを特徴
とする。
【0018】請求項11の画像処理装置は、上記請求項
1〜9のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
前記複数のモジュールは、前記高速シリアルバスを介し
て転送された画像データを出力する画像出力手段を含む
ことを特徴とする。
【0019】請求項12の画像処理装置は、上記請求項
1〜11のいずれか1項に記載の画像処理装置におい
て、前記複数のジョブのうち、同時に実行可能な複数の
ジョブが存在する場合は、前記同時に実行可能な複数の
ジョブにそれぞれ異なるチャネルを割り当てることを特
徴とする。
【0020】請求項13の画像処理装置は、上記請求項
1〜12のいずれか1項に記載の画像処理装置におい
て、前記アイソクロナスパケットに割り当てられるチャ
ネルの前記所定数を、前記複数のモジュールの処理速度
に応じて変更するチャネル数変更手段を備えることを特
徴とする。
【0021】請求項14の画像処理装置は、上記請求項
1〜13のいずれか1項に記載の画像処理装置におい
て、前記複数のモジュールは互いに処理速度の異なるモ
ジュールを含み、前記高速シリアルバスは、前記互いに
異なるモジュール間で画像データ転送を行う場合は前記
処理速度の遅いモジュールの処理速度に合わせた画像デ
ータ転送を行うように構成されていることを特徴とす
る。
【0022】請求項15の画像処理システムは、複数の
装置間を、所定数のチャネルに割り当てられる少なくと
も1つのアイソクロナスパケットと少なくとも1つのア
シンクロナスパケットとを1転送サイクル内に混在して
順次転送可能な高速シリアルバスにより接続し、前記複
数の装置間における画像データ転送には前記アイソクロ
ナスパケットを割り当てるとともに前記複数の装置間に
おけるコマンド・ステータス転送にはアシンクロナスパ
ケットを割り当てることにより前記複数の装置間の画像
データ転送を行う画像処理システムであって、複数の、
前記画像データ転送を含むジョブが発生した場合に、前
記複数のジョブのすべてが1サイクル内に必要とするチ
ャネル数を確保できるか否かを判別する判別手段と、前
記判別手段により必要とするチャネル数を確保できない
と判別された場合に、各々のジョブを実行するために必
要な時間に応じてジョブの優先順位を決定する優先順位
決定手段と、前記優先順位決定手段により決定された優
先順位に応じて、前記各々のジョブの実行タイミングを
動的に変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
【0023】請求項16の画像処理システムは、上記請
求項15に記載の画像処理システムにおいて、前記優先
順位決定手段は、前記必要な時間が短いジョブの優先順
位を上位に決定することを特徴とする。
【0024】請求項17の画像処理システムは、上記請
求項15又は16記載の画像処理システムにおいて、前
記優先順位決定手段は、画像データ転送を含む新しいジ
ョブが発生した場合に、前記複数のジョブを実行するた
めに必要な残り時間と前記新しいジョブを実行するため
に必要な時間とに応じてジョブの優先順位を再決定する
ように構成されることを特徴とする。
【0025】請求項18の画像処理システムは、複数の
装置間を、所定数のチャネルに割り当てられる少なくと
も1つのアイソクロナスパケットと少なくとも1つのア
シンクロナスパケットとを1転送サイクル内に混在して
順次転送可能な高速シリアルバスにより接続し、前記複
数の装置間における画像データ転送には前記アイソクロ
ナスパケットを割り当てるとともに前記複数の装置間に
おけるコマンド・ステータス転送にはアシンクロナスパ
ケットを割り当てることにより前記複数の装置間の画像
データ転送を行う画像処理装置であって、複数の、前記
画像データ転送を含むジョブが発生した場合に、前記複
数のジョブのすべてが1サイクル内に必要とするチャネ
ル数を確保できるか否かを判別する判別手段と、前記判
別手段により必要とするチャネル数を確保できないと判
別された場合に、各々のジョブにおいて転送される画像
データの総データ量に応じてジョブの優先順位を決定す
る優先順位決定手段と、前記優先順位決定手段により決
定された優先順位に応じて、前記各々のジョブの実行タ
イミングを動的に変更する変更手段とを備えることを特
徴とする。
【0026】請求項19の画像処理システムは、上記請
求項18に記載の画像処理システムにおいて、前記優先
順位決定手段は、前記転送される画像データの総データ
量が少ないジョブの優先順位を上位に決定することを特
徴とする。
【0027】請求項20の画像処理システムは、上記請
求項18又は19に記載の画像処理システムにおいて、
前記優先順位決定手段は、前記転送される画像データの
総データ量が等しいジョブが複数ある場合は、前記画像
データの転送に同時に使用されるチャネル数が少ないジ
ョブの優先順位を上位に決定することを特徴とする。
【0028】請求項21の画像処理システムは、上記請
求項18又は19に記載の画像処理システムにおいて、
前記優先順位決定手段は、前記転送される画像データの
総データ量が等しいジョブが複数ある場合は、前記画像
データの転送に同時に使用されるチャネル数が多いジョ
ブの優先順位を上位に決定することを特徴とする。
【0029】請求項22の画像処理システムは、上記請
求項18〜21のいずれか1項に記載の画像処理システ
ムにおいて、前記優先順位決定手段は、画像データ転送
を含む新しいジョブが発生した場合に、前記複数のジョ
ブの残りデータ量と前記新しいジョブのデータ量とに応
じてジョブの優先順位を再決定するように構成されるこ
とを特徴とする。
【0030】請求項23の画像処理システムは、上記請
求項15〜22のいずれか1項に記載の画像処理システ
ムにおいて、前記高速シリアルバスはIEEE1394
規格に適合したシリアルバスであることを特徴とする。
【0031】請求項24の画像処理システムは、上記請
求項15〜23のいずれか1項に記載の画像処理システ
ムにおいて、前記複数の装置は、原稿の画像データを読
み取る画像読取装置と、前記画像読取手段により読み取
られた画像データを出力する画像出力装置とを含むこと
を特徴とする。
【0032】請求項25の画像処理システムは、請求項
15〜23のいずれか1項に記載の画像処理システムに
おいて、前記複数の装置は、前記高速シリアルバスを介
して転送された画像データを出力する画像出力装置を含
むことを特徴とする。
【0033】請求項26の画像処理システムは、上記請
求項15〜25のいずれか1項に記載の画像処理システ
ムにおいて、前記複数のジョブのうち、同時に実行可能
な複数のジョブが存在する場合は、前記同時に実行可能
な複数のジョブにそれぞれ異なるチャネルを割り当てる
ことを特徴とする。
【0034】請求項27の画像処理システムは、上記請
求項15〜26のいずれか1項に記載の画像処理システ
ムにおいて、前記アイソクロナスパケットに割り当てら
れるチャネルの前記所定数を、前記複数の装置の処理速
度に応じて変更するチャネル数変更手段を備えることを
特徴とする。
【0035】請求項28の画像処理システムは、上記請
求項15〜27のいずれか1項に記載の画像処理システ
ムにおいて、前記複数の装置は互いに処理速度の異なる
装置を含み、前記高速シリアルバスは、前記互いに異な
る装置間で画像データ転送を行う場合は前記処理速度の
遅い装置の処理速度に合わせた画像データ転送を行うよ
うに構成されていることを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0037】(第1の実施の形態)まず最初に、本発明
の第1の実施の形態について、図1〜図24を参照して
説明する。
【0038】本実施の形態では、画像処理システムを複
数の装置(たとえば複数のホストコンピュータと複数の
プリンタ)により構成し、この複数の装置間を接続する
ディジタルインターフェースとして、IEEE1394
−1995(以下、単に1394シリアルバスという)
を採用することを特徴としている。
【0039】ここで、1394シリアルバスについて説
明する。近年、民生用デジタルVCRやDVDプレーヤ
の登場に伴って、ビデオデータやオーディオデータ等を
リアルタイムで且つ高情報量のデータ転送のサポートが
必要となってきている。このような要求に応えるために
は、ビデオデータやオーディオデータ等をリアルタイム
で転送し、パーソナルコンピュータに取り込んだり、又
はその他のディジタル機器に転送を行うには、必要な転
送機能を備えた高速データ転送可能なインターエースが
必要となる。1394シリアルバスは、かかる観点から
開発されたインターフェースである。
【0040】図1は、1394シリアルバスを用いて構
成されるネットワークシステムの一例を示す説明図であ
る。
【0041】このネットワークシステムは、ディジタル
機器A〜Hを備えており、A−B間、A−C間、B−D
間、D−E間、C−F間、C−G間及びC−H間をそれ
ぞれ1394シリアルバスのツイストペアケーブルで接
続して構成される。これらのディジタル機器A〜Hは、
例えばパーソナルコンピュータ、ディジタルVTR、D
VDプレーヤ、ディジタルカメラ、ハードディスク、モ
ニタ、チューナ等により構成される。
【0042】各ディジタル機器A〜H間の接続方式は、
ディジーチェーン方式とノード分岐方式とを混在可能と
したものであり、自由度の高い接続が可能である。
【0043】また、各ディジタル機器A〜Hは、各自固
有のIDを有しており、それぞれが互いに認識しあうこ
とによって、1394シリアルバスで接続された範囲に
おいて、1つのネットワークを構成している。各ディジ
タル機器A〜Hをそれぞれ1本の1394シリアルバス
ケーブルで順次接続するだけで、それぞれの機器が中継
の役割を担い、全体として1つのネットワークを構成す
る。また、1394シリアルバスは、「Plug&Pl
ay機能」、すなわち、ケーブルをその機器に接続した
時点で自動的に機器の認識や接続状況等を認識する機能
を有している。
【0044】又、1394シリアルバスは、図1に示し
たようなシステムにおいて、ネットワークからある機器
が削除されたり、又は新たな機器がネットワークに追加
されたとき等は、自動的にバスリセットを行い、それま
でのネットワーク機能をリセットしてから新たなネット
ワークの再構築を行う。このような機能によって、ネッ
トワークの構成を常時設定し、認識することが可能とな
る。
【0045】また、データ転送速度は、100Mbp
s、200Mbps、及び400Mbpsを備えてお
り、上位の転送速度を有する機器が、下位の転送速度を
サポートし、互換を取るようにされている。
【0046】データ転送モードとしては、コントロール
信号等の非同期データ(アシンクロナスデータ)を転送
するアシンクロナス転送モードと、リアルタイムなビデ
オデータやオーディオデータ等の同期データ(アイソク
ロナスデータ)を転送するアイソクロナス転送モードと
がある。アシンクロナスデータ及びアイソクロナスデー
タは、各サイクル(通常1サイクル125マイクロ秒で
ある)の中において、サイクル開始を示すサイクルスタ
ートパケット(以下、「CSP」という)を転送した後
に、アイソクロナスデータの転送をアシンクロナスデー
タの転送より優先しつつ、サイクル内で混在して転送さ
れる。
【0047】図2は、1394シリアルバスの構成を示
す説明図である。
【0048】同図に示すように、1394シリアルバス
は階層(レイヤ)構造からなる。1394シリアルバス
は、ケーブルのコネクタが接続されるコネクタポートの
上にハードウエア部としてのフィジカル・レイヤとリン
ク・レイヤとが位置づけられている。
【0049】ハードウエア部は、実質的なインターフェ
ースチップの部分であり、そのうちフィジカル・レイヤ
は符号化やコネクタ関連の制御等を行い、リンク・レイ
ヤはパケット転送やサイクルタイムの制御等を行う。
【0050】ファームウエア部のトランザクション・レ
イヤは、転送(トランザクション)すべきデータの管理
を行い、Read、Write、Lockの命令を出す
ものである。マネージメント・レイヤは接続されている
各機器の接続状況やIDの管理を行い、ネットワークの
構成を管理する。
【0051】このハードウエアとファームウエアまで
が、実質上の1394シリアルバスの構成である。
【0052】また、ソフトウエア部のアプリケーション
・レイヤは使用するソフトウエアによって異なり、イン
ターフェース上にどのようにデータをのせるか規定する
ものであり、例えば、プリンタやAVCプロトコル等が
規定されている。
【0053】以上が1394シリアルバスの構成であ
る。
【0054】図3は、1394シリアルバスにおけるア
ドレス空間を示す図である。1394シリアルバスに接
続された各機器(ノード)には、必ず各ノード固有の、
64ビットアドレスを持たせておく。そして、このアド
レスをROMに格納しておくことにより、自機や通信相
手機器のノードアドレスを常時認識でき、通信相手先を
指定した通信もおこなうことができる。
【0055】1394シリアルバスのアドレッシング
は、IEEE1212規格に準じた方式であり、アドレ
ス設定は、最初の10ビットがバスの番号の指定用に、
次の6ビットがノードID番号の指定用に使用される。
又、残りの4ビットは機器に与えられているアドレス幅
になり、それぞれ固有のアドレス空間として使用するこ
とができる。最後の28ビットは、固有データの領域と
して、各機器の識別や使用条件等の所定の情報が格納さ
れる。
【0056】以上が1394シリアルバスの技術の概要
である。
【0057】つぎに、1394シリアルバスの特徴とい
える技術について、より詳細に説明する。
【0058】図4は、1394シリアルバス・ケーブル
の電気的仕様について説明するためのケーブル断面図で
ある。
【0059】同図に示すように、1394シリアルバス
は、接続ケーブル内に6ピン、即ち信号線シールドされ
た2組のツイストペア信号線の他に、電源ラインが設け
られている。これにより、電源を有していない機器や、
故障により電圧低下した機器等にも電力の供給が可能と
なっている。
【0060】電源ライン内を流れる電源電圧は8〜40
V、最大電流はDC1.5Aと規定されている。なお、
DVケーブルと呼ばれる規格では、電源を省いた4ピン
で構成される。
【0061】次に、DS(Data/Strobe)−
Link符号化について説明する。図5は、1394シ
リアルバスで採用されているデータ転送フォーマットで
あるDS−Link符号化方式を説明するための説明図
である。
【0062】DS−Link符号化方式は、高速なシリ
アルデータ通信に適した方式であり、その構成は2本の
信号線を必要とする。より対線のうち1本に主となるデ
ータが送られ、他方のより対線にストローブ信号が送ら
れるように構成される。受信側では、この通信されるデ
ータと、ストローブ信号との排他的論理和をとることに
より、クロックが再現される。
【0063】このDS−Link符号化方式を用いるメ
リットとして、8/10B変換に比較して転送効率が高
いこと、PLL回路が不要となるのでコントローラLS
Iの回路規模を小さくできること、転送すべきデータが
ない場合にはアイドル状態であることを示す情報を送る
必要がないので各機器のトランシーバ回路をスリープ状
態にすることができ、これにより消費電力の低減を図る
ことが出来ること、等を挙げることが出来る。
【0064】つぎに、バスリセットのシーケンスについ
て説明する。1394シリアルバスでは、接続されてい
る各機器(ノード)にはノードIDが与えられ、ネット
ワーク構成として認識されている。
【0065】このネットワーク構成に変化があったと
き、例えばノードの挿抜や電源のON/OFFなどによ
るノード数の増減などによって変化が生じて、新たなネ
ットワーク構成を認識する必要がある場合は、変化を検
知した各ノードがバス上にバスリセット信号を送出し、
これにより新たなネットワーク構成を認識するモードが
実行される。
【0066】このときの各ノードの検知方法は、139
4ボート基板上でのバイアス電圧の変化を検知すること
によって行われる。すなわち、あるノードからバスリセ
ット信号を受けると同時に、リンクレイヤにバスリセッ
トの発生を伝達し、かつ他のノードにバスリセット信号
を送出することが繰り返され、最終的に全てのノードに
よりバスリセット信号が検知された後、バスリセットが
起動される。
【0067】バスリセットは、先に述べたようなケーブ
ル抜挿やネットワーク異常等のハード検出によって起動
することができ、また、プロトコルからのホスト制御等
からフィジカルレイヤに直接命令を出すことによっても
起動する。
【0068】また、バスリセットが起動すると、データ
転送は一時中断され、この間のデータ転送は待たされ、
終了後、新しいネットワーク構成のもとで再開される。
【0069】図6は、実際のネットワークにおけるノー
ドID決定動作を模式的に示す説明図である。
【0070】ここで、(ルート)ノードBの下位にはノ
ードAとノードCとが直接接続され、更にノードCの下
位にはノードDが直接接続され、更にノードDの下位に
はノードEとノードFとが直接接続された階層構造にな
っている。同図中、符号「c」が付されているポートは
「子」のノードに相当するポートであり、符号「p」は
付されているポートは「親」のノードに相当するポート
である。また、2以上のポートにノード接続があるポー
トを「ブランチ」と称し、1つのポートにのみノード接
続があるポートを「リーフ」と称する。
【0071】同図において、バスリセットがされると、
まず各ノードの接続状況を認識するために、各ノードの
直接接続されているポート間において、親子関係の宣言
がなされる。この「親子」とは、階層構造における上位
・下位関係をいい、親側が階層構造において上位であ
り、子側が階層構造において下位である。
【0072】バスリセット後、最初に親子関係の宣言を
行ったのがノードAであるとする。すなわち、基本的に
1つのポートにのみ接続があるノード(リーフ)から親
子関係の宣言を行うことができる。これは、自分には1
ポートの接続のみということをまず知ることができるか
らであり、これによってネットワークの端であることを
自分で認識し、その中でより早く動作を行ったノードか
ら親子関係が決定されていき、親子関係の宣言を行った
側(例えば、A−B間ではノードA)のポートが「子」
と認定され、相手側のポートが「親」と認定される。こ
のようにして、ノードA−B間、ノードE−D間及びノ
ードF−D間で親子関係がそれぞれ「子−親」と決定さ
れる。
【0073】更に1階層上がって、複数個の接続を有す
るノード(ブランチ)のうち、他のノードからの親子関
係の宣言を受けたものから順次、更に上位に親子関係の
宣言が行われる。すなわち、D−E間及びD−F間の親
子関係が決定された後、ノードCに対する親子関係がノ
ードDにおいて宣言され、その結果ノードD−C間の親
子関係は「子−親」と決定される。
【0074】ノードDからの親子関係の宣言を受けたノ
ードCは、もう1つのポートに接続されているノードB
に対して親子関係の宣言を行っている。これによって、
ノードC−B間の親子関係は「子−親」と決定される。
【0075】このようにして、図6のような階層構造が
構成され、最終的に接続されている全てのポートにおい
て親となったノードBが、ルートノードと決定される。
ルートノードとは、1つのネットワーク構成中に一つし
か存在しないものである。
【0076】なお、図6においてノードBがルートノー
ドと決定されたが、例えばノードAから親子関係宣言を
受けたノードBが、他のノードに対して親子関係宣言を
早いタイミングで行っていれば、ルートノードは他のノ
ードに移っていたこともあり得る。すなわち、伝達され
るタイミングによってはどのノードもルートノードとな
る可能性があり、同じネットワーク構成でもルートノー
ドは一定とは限られない。
【0077】ルートノードが決定されると、次は各ノー
ドIDを決定するモードに入る。ここでは、全てのノー
ドが、決定された自分のノードIDを他の全てのノード
に通知する(ブロードキャスト機能)。
【0078】自己ID情報は、自分のノードID番号、
接続されている位置の情報、有しているポート数、接続
のあるポート数、各ポートの親子関係等の情報を含んで
いる。
【0079】ノードID番号の割り振りの手順として、
まず、1つのポートにのみ接続があるノード(リーフ)
から起動することができ、この中から順にノード番号が
「0」、「1」、……と割り振られる。
【0080】ノードID番号が決定されたノードは、そ
のノードID番号を含む情報をブロードキャストで各ノ
ードに送信する。これにより、そのノードID番号は
「割り当て済み」であることが認識される。
【0081】全てのリーフが自己のノードID番号を取
得すると、次はブランチに対して、リーフに引き続いた
ノードID番号が割り当てられる。すなわち、リーフの
場合と同様に、ノードID番号が割り当てられたブラン
チから順次ノードID番号を含む自己ID情報がブロー
ドキャストされ、最後にルートノードの自己ID情報が
ブロードキャストされる。従って、常に、ルートは最大
のノードID番号を所有する。
【0082】以上のようにして、階層構造全体のノード
ID番号の割り当てが終了し、ネットワーク構成の再構
築が行われ、バスの初期化作業が完了する。
【0083】次に、アービトレーションについて説明す
る。
【0084】1394シリアルバスでは、データ転送に
先だって必ずバス使用権のアービトレーション(調停)
が行われる。1394シリアルバスは個別に接続された
各機器が、転送された信号をそれぞれ中継することによ
って、ネットワーク内のすべての機器に同信号を伝える
ように、論理的なバス型ネットワークであるので、パケ
ットの衝突を防ぐ意味でアービトレーションは必要であ
る。これにより、ある時間にはたった一つのノードのみ
転送を行うことができる。
【0085】図7は、アービトレーションを説明するた
めの説明図であり、図7(a)はバス使用権の要求時を
示す図であり、図7(b)はバス使用許可時を示す図で
ある。
【0086】アービトレーションが始まると、1つ若し
くは複数のノードが親ノードに向かって、それぞれバス
使用権の要求を発する。図7(a)のノードCとノード
Fがバス使用権の要求を発しているノードである。ノー
ドFの要求を受けた親ノード(図7においてはノード
A)は、更に親ノード(図7においてはノードB)に向
かってバス使用権の要求を発する(中継する)。この要
求は最終的に調停を行うルートに届けられる。
【0087】バス使用要求を受けたルートノードは、ど
のノードにバスを使用させるかを決定する。この調停作
業はルートノードのみが行えるものであり、調停によっ
て勝ったノードにはバスの使用許可が与えられる。図7
(b)では、ノードCに使用許可が与えられ、ノードF
の使用は拒否されている。
【0088】ルートノードは、アービトレーションに負
けたノードに対しては、DP(DataPrefix) パケット
を送り、拒否されたことを通知する。拒否されたノード
のバス使用要求は、次回のアービトレーションまで待た
されることになる。
【0089】以上のようにしてアービトレーションに勝
ってバスの使用許可を取得したノードは、その後データ
の転送を開始することができる。
【0090】ここで、アシンクロナス(Asynchr
onous;非同期)転送について説明する。
【0091】図8は、アシンクロナス転送における時間
的な遷移状態を示す図である。
【0092】同図において、最初のサブアクション・ギ
ャップは、バスのアイドル状態を示している。このアイ
ドル時間が一定値になった時点で、転送を希望するノー
ドはバスが使用できると判断して、バス使用権取得のた
めのアービトレーションを実行する。
【0093】アービトレーションでバスの使用許可を得
ると、次に、データの転送がパケット形式で実行され
る。データ転送後、受信したノードは転送されたデータ
に対する受信結果の受信確認用返送コード(ACK)を
ACKギャップという短いギャップの後に返送するか、
又は応答パケットを返送することにより、データ転送が
完了する。
【0094】ACKは4ビットの情報と4ビットのチェ
ックサムとからなり、データ転送が成功したか、ビジー
状態であるか、又はペンディング状態であるかを示す情
報を含み、すぐに送信元ノードに返送される。
【0095】図9は、アシンクロナス転送のパケットフ
ォーマットの一例を示す説明図である。
【0096】パケットには、データ部及び誤り訂正用の
データCRCの他にヘッダ部があり、そのヘッダ部には
図9に示したような目的ノードID、ソースノードI
D、転送データ長さや各種コードなどが書き込まれてい
る。
【0097】また、アシンクロナス転送は、自己ノード
から相手ノードへの1対1の通信である。転送元ノード
から送出されたパケットは、ネットワーク中の各ノード
に行き渡るが、自分宛のアドレス以外のパケットは無視
されるので、転送宛先である1つのノードのみがパケッ
トを読み込むことになる。
【0098】次に、アイソクロナス(Isochron
ous;同期)転送について説明する。
【0099】1394シリアルバスの最大の特徴である
ともいえるアイソクロナス転送は、特に映像データや音
声データといったマルチメディアデータなど、リアルタ
イムな転送を必要とするデータの転送に適した転送モー
ドである。
【0100】また、アシンクロナス転送が1対1の転送
であったのに対し、このアイソクロナス転送は、ブロー
ドキャスト転送によって、転送元の1つのノードから他
の全てのノードへ一様に転送される。
【0101】図10は、アイソクロナス転送における時
間的な遷移状態を示す図である。
【0102】アイソクロナス転送は、バス上一定時間毎
に実行される。この時間間隔をアイソクロナスサイクル
と呼ぶ。アイソクロナスサイクル時間は、125マイク
ロ秒である。この各1サイクルの開始時間を示し、各ノ
ードの時間調整を行う役割を担っているのがサイクル・
スタート・パケットである。サイクル・スタート・パケ
ットを送信するのは、サイクル・マスタと呼ばれるノー
ドであり、1つ前のサイクル内の転送終了後、所定のア
イドル期間(サブアクションギャップ)を経た後、本サ
イクルの開始を告げるサイクル・スタート・パケットを
送信する。つまり、このサイクル・スタート・パケット
が送信される時間間隔が125マイクロ秒である。
【0103】また、図10にチャネルA、チャネルB、
チャネルCと示したように、1サイクル内において複数
種のパケットがチャネルIDをそれぞれ与えられること
によって、各パケットを区別して転送することができ
る。これにより同時に複数ノード間でリアルタイムな転
送が可能であり、また、受信するノードでは自分が欲し
いチャネルIDのデータのみを取り込むことができる。
このチャネルIDは送信先のアドレスを表すものではな
く、データに対する論理的な番号を与えているにすぎな
い。よって、あるパケットの送信は1つの送信元ノード
から他の全てのノードに行き渡る、ブロードキャストで
転送されることになる。
【0104】アイソクロナス転送のパケット転送に先だ
って、アシンクロナス転送同様、アービトレーションが
行われる。しかし、アシンクロナス転送のように1対1
の通信ではないので、アイソクロナス転送においてはA
CKが存在しない。
【0105】また、図10に示したアイソクロナス・ギ
ャップ(Iso Gap)とは、アイソクロナス転送を
行う前にバスが空き状態であると認識するために必要な
アイドル期間を表している。この所定のアイドル期間を
経過すると、アイソクロナス転送を行いたいノードはバ
スが空いていると判断して、転送前のアービトレーショ
ンを行う。
【0106】図11は、アイソクロナス転送のパケット
フォーマットの一例を示す説明図である。
【0107】各チャネルに分かれた各種のパケットに
は、それぞれデータ部及び誤り訂正用のデータCRCの
他にヘッダ部があり、そのヘッダ部には図11に示した
ような転送データ長さやチャネルID、その他各種コー
ド及び誤り訂正用のヘッダCRCなどが書き込まれてい
る。
【0108】次に、バス・サイクルについて説明する。
【0109】実際の1394シリアルバス上の転送で
は、アイソクロナス転送と、アシンクロナス転送は混在
できる。図12は、アイソクロナス転送とアシンクロナ
ス転送が混在した場合の、バス上の転送状態の時間的な
遷移の様子を示す図である。
【0110】アイソクロナス転送は、アシンクロナス転
送より優先して実行される。その理由は、サイクル・ス
タート・パケットの後にアシンクロナス転送を起動する
ために必要なアイドル期間のギャップ長(サブアクショ
ン・ギャップ)よりも短いギャップ長(アイソクロナス
・ギャップ)で、アイソクロナス転送が起動されるから
である。従って、アシンクロナス転送より、アイソクロ
ナス転送は優先して実行されることになる。
【0111】図12に示した一般的なバスサイクルにお
いて、m番目のサイクル(サイクル#m)のスタート時
にサイクル・スタート・パケットがサイクルマスタから
各ノードに転送される。これによって、各ノードで時刻
調整が行われ、所定のアイドル期間(アイソクロナス・
ギャップ)を待ってからアイソクロナス転送を行うべき
ノードはアービトレーションを行い、パケット転送に入
る。図12では、チャネルeとチャネルsとチャネルk
とが順にアイソクロナス転送されている。
【0112】このアービトレーションからパケット転送
までの動作を与えられているチャネル分繰り返し行った
後、m番目のサイクル(サイクル#m)におけるアイソ
クロナス転送が全て終了すると、アシンクロナス転送を
行うことができるようになる。また、アイドル時間がア
シンクロナス転送が可能なサブアクション・ギャップに
達することによって、アシンクロナス転送を行いたいノ
ードは、アービトレーションの実行に移ることができる
と判断する。
【0113】ただし、アシンクロナス転送を行うことが
できる期間は、アイソクロナス転送終了後から、次のサ
イクル・スタート・パケットを転送すべき時間(Cyc
leSynch)までの間にアシンクロナス転送を起動
するためのサブアクション・ギャップが得られた場合に
限られる。
【0114】図12のm番目のサイクル(サイクル#
m)では、3つのチャネル分のアイソクロナス転送がま
ず行われ、その後、2パケット(パケット1及びパケッ
ト2)分のアシンクロナス転送(ACKを含む)が行わ
れている。このアシンクロナスパケット2の後は、m+
1番目のサイクル(サイクル#m+1)をスタートすべ
き時間(Cycle Synch)に至るので、m番目
のサイクル(サイクル#m)の転送はここで終了され
る。
【0115】ただし、非同期又は同期転送動作中に次の
サイクル・スタート・パケットを送信すべき時間(Cy
cle Synch)に至ったとしたら、無理に中断せ
ず、その転送が終了した後のアイドル期間を待ってから
次のサイクルのサイクル・スタート・パケットが送信さ
れる。すなわち、1つのサイクルが125マイクロ秒以
上継続したときは、その分次のサイクルは基準の125
マイクロ秒より短縮されることになる。このように、ア
イソクロナス・サイクルは、125マイクロ秒を基準に
超過・短縮しうるものである。
【0116】しかし、アイソクロナス転送は、リアルタ
イム転送を維持するために毎サイクル必要であれば必ず
実行され、アシンクロナス転送はサイクル時間が短縮さ
れたことによって次以降のサイクルにまわされることも
ある。
【0117】このような遅延情報も、上述したサイクル
・マスタにより管理される。
【0118】ここで、上述したノードID決定手順につ
いて説明する。バスリセットの後、各ノードは新しいネ
ットワーク構成を構築するために、各ノードにノードI
D番号を与える動作に入る。図13は、バスリセットか
らノードID番号が決定されてデータ転送が可能となる
までの一連のバスの動作を示すフローチャートである。
【0119】ネットワーク内のバスリセットの発生は常
時監視されており、ノードの電源のON/OFF等によ
りバスリセットが発生したか否かが判別される(ステッ
プS101)。この判別はバスリセットの発生が判別さ
れるまで繰り返される。ステップS101で、バスリセ
ットが発生したことが判別されると、ネットワークがリ
セットされた状態から、新たな、ネットワークの接続状
況を知るために、直接接続されている各ノード間におい
て親子関係の宣言がなされる(ステップS102)。全
てのノード間において親子関係が宣言されたか否かが判
別され(ステップS103)、まだ全てのノード間で親
子関係が宣言されていない場合は、ステップS102及
びステップS103が繰り返される。
【0120】ステップS103の判別で、全てのノード
間における親子関係が宣言されると、1つのルートが決
定される(ステップS104)。そして、各ノードにノ
ードID番号を与えるための設定作業が行われる(ステ
ップS105)。
【0121】そして、全てのノードにノードID番号が
設定されたか否かが判別され(ステップS106)、未
だ全てのノードに設定されていない場合は、上述したよ
うな所定のノード順序で、全てのノードにノードID番
号が与えられるまでステップS105の手順が繰り返し
行われる。また、ステップS106の判別で、全てのノ
ードにノードID番号が設定された場合は、新しいネッ
トワーク構成が全てノードにおいて認識されるようにな
ったので、ノード間のデータ転送が可能な状態になり
(ステップS107)、データ転送が開始される。
【0122】このステップS107の状態になると、再
びバスリセットが発生するのを監視するモードに入り、
バスリセットが発生したらステップS101以降の処理
が再開される。
【0123】図14は、図13に示したバスリセット検
出(ステップS101)からルート決定(ステップS1
04)までの手順をより詳細に示すフローチャートであ
る。
【0124】まず、バスリセットが発生したか否かが判
別され(ステップS201)、発生していない場合は、
バスリセット発生まで待機状態となる。ステップS20
1の判別で、バスリセットが発生すると、ネットワーク
構成は一旦リセットされる。
【0125】次に、ステップS202として、リセット
されたネットワークの接続状況を再認識する作業の第一
段階として、各機器にリーフ(ノード)であることを示
すフラグFLを立てておき(ステップS202)、更
に、各機器において各々が有するポートのうち、他のノ
ードと接続されているポートの数が確認される(ステッ
プS203)。
【0126】そして、親子関係の宣言を開始するため
に、未定義(親子関係が決定されていない)ポートの数
が調べられる(ステップS204)。なお、バスリセッ
トの直後はポート数=未定義ポート数であるが、親子関
係が決定されていくに従って、ステップS204で検知
される未定義ポートの数は変化していく。
【0127】バスリセットの直後に初めに親子関係の宣
言を行うことができるのはリーフに限られている。リー
フであるか否かはステップS203におけるポート数で
確認することができる。すなわち、リーフである場合は
最初の未定義ポート数は「1」であるから、ステップS
205において、接続されているノードに対して「自分
は子、接続相手は親」とする親子関係を宣言して、動作
を終了する。
【0128】また、ステップS203において確認され
たポート数が複数であり自分がブランチであると認識し
たノードは、バスリセットの直後はステップS204で
未定義ポート数>1であるから、フラグFLにブランチ
であることを示すフラグを立て(ステップS206)、
その後、自分が接続されているリーフからの親子宣言で
「親」を受け付ける(ステップS207)。
【0129】リーフにより親子関係の宣言が行われ、ス
テップS207においてその宣言を受け付けたブランチ
は、ステップS204の未定義ポート数の確認を行い、
未定義ポート数が「1」になっていれば、残っているポ
ートに接続されているノードに対して、ステップS20
5の「自分が子」の宣言をすることが可能になる。
【0130】なお、2回目以降であっても、ステップS
204で未定義ポート数が2以上あるブランチに対して
は、その確認の度にステップS207でリーフ又は他の
ブランチからの「親」の受付をすることになる。
【0131】最終的に、いずれか1つのブランチ又は例
外的にリーフ(子宣言を行うことができるのに素早く動
作しなかったため)の未定義ポート数が0になったら、
ここでネットワーク全体の親子関係の宣言が終了したこ
とになる。そこで、未定義ポートが0になった唯一のノ
ード(このノードは、そのすべてのポートが親のポート
として決定されたノード)は、ルートのフラグが立てら
れ(ステップS208)、ルートの認識が行われる(ス
テップS209)。
【0132】図15は、図13に示したルート決定(ス
テップS104)からノードID番号決定(ステップS
106)までの手順をより詳細に示すフローチャートで
ある。
【0133】上述した図14に示した手順において、リ
ーフ、ブランチ、ルートという各ノードのフラグ情報が
設定されているので、このフラグに基づいてノードの分
類が行われる(ステップS301)。
【0134】各ノードにノードID番号を与える作業と
して、最初にノードID番号の設定を行うことができる
のはリーフからである。リーフ→ブランチ→ルートの順
で、若い番号(ノード番号=0〜)からノードID番号
の設定が行われていく。
【0135】ノードの種類がリーフであるときは、ネッ
トワーク内に存在するリーフ数N(Nは自然数)が設定
される(ステップS302)。この後、各リーフからル
ートに対して、ノードID番号を与える要求がなされる
(ステップS303)。
【0136】この要求が複数ある場合には、ルートにお
いて、アービトレーションが行われ(ステップS30
4)、勝った1つのノードに対してノードID番号が与
えられ、負けたノードには失敗の結果の通知が行われる
(ステップS305)。
【0137】リーフ側では、ノードID番号要求の後、
ノードID番号が取得されたか否かが判別され(ステッ
プS306)、ノードID番号取得に失敗に終わったリ
ーフからは、ステップS303において再度ノードID
番号要求がなされる。ノードID番号を取得できたリー
フでは、そのノードのID情報がブロードキャストで全
ノードに送出される(ステップS307)。1ノードの
ID情報のブロードキャストが終了すると、残リーフ数
として、リーフ数Nの値が「1」減らされる(ステップ
S308)。
【0138】そして、残りのリーフ数がチェックされ
(ステップs309)、残りのリーフ数が1以上ある場
合は、ステップS303のノードID番号要求の作業か
らステップS309までの処理が再び行われる。
【0139】最終的にすべてのリーフが自己のID情報
をブロードキャストすると、ステップS309の判別で
N=0となるので、ブランチのID設定が行われる。
【0140】まず、ネットワーク内に存在するブランチ
の数M(Mは自然数)が設定される(ステップS31
0)。
【0141】この後、各ブランチからルートに対してノ
ードID番号を与えるように要求がなされる(ステップ
S311)。これに対して、ルートは、アービトレーシ
ョンを行い、勝ったブランチから順に、最後のリーフに
与えたノードID番号の次に若いノードID番号を与え
(ステップS312)、要求を出したブランチに対して
ID情報又は失敗結果を通知する(ステップS31
3)。
【0142】ステップS311においてノードID番号
取得の要求を出したブランチは、ノードID番号を取得
できたか否かをチェックし(ステップS314)、ノー
ドID番号取得に失敗したブランチは、ステップS31
1に戻り再度ノードID番号要求をルートに対して送り
出す。
【0143】ステップS314の判別で、ノードID番
号を取得できた場合は、そのブランチは、自己のID情
報をブロードキャストで全ノードへ転送する(ステップ
S315)。1ノードのID情報のブロードキャストが
終わると、残りのブランチ数Mが1減らされる(ステッ
プS316)。
【0144】ここで、残りのブランチ数Mが1以上ある
ときは、ステップS311〜S316の手順が再び行わ
れる。最終的に全てのブランチがID情報をブロードキ
ャストするまでこの手順は繰り返される。全てのブラン
チがID情報を取得すると、M=0となり、ブランチの
ノードID番号取得が終了する。従って、最終的にノー
ドID番号を取得していないノードはルートのみなの
で、ルートは、ノードID番号として与えられていない
番号のうち、一番若い番号を自己のID番号として設定
し(ステップS318)、自己のID情報をブロードキ
ャストする(ステップS319)。
【0145】以上の作業により、親子関係が決定した
後、全てのノードに対してノードID番号が設定され
る。
【0146】図16は、アービトレーションの手順を示
すフローチャートである。
【0147】ノードがデータ転送を開始するためには、
バスがアイドル状態であることが必要である。各ノード
は、各転送モードで個別に設定されている所定のアイド
ル時間ギャップ長(例えば、サブアクション・ギャッ
プ)を経過することによって、先に行われていたデータ
転送が終了して現在バスが空き状態であることを認識
し、データ転送を開始することができると判断する。
【0148】まず、アシンクロナスデータやアイソクロ
ナスデータ等、それぞれ転送するデータに応じた所定の
ギャップ長が得られたか否かが判別される(ステップS
401)。所定のギャップ長が得られない限り、転送を
開始するために必要なバス使用権の要求はできないの
で、所定のギャップ長が得られるまで、ステップS40
1の手順が繰り返し行われる。
【0149】ステップS401の判別で、所定のギャッ
プ長が得られた場合は、転送すべきデータがあるか否か
が判別される(ステップS402)。ここで、転送すべ
きデータがない場合は、本手順が終了される。
【0150】転送すべきデータがある場合は、転送する
ためにバスを確保するよう、バス使用権の要求がルート
に対して発信される(ステップS403)。このとき
の、バス使用権の要求を表す信号の伝達は、図7に示し
たようにネットワーク内の各機器を中継しながら最終的
にルートへ届けられる。
【0151】ステップS403のバス使用権要求を1つ
以上ルートが受信すると、ルートは、使用要求を送出し
たノードの数をチェックする(ステップS405)。ス
テップS405において、ノードの数が複数ある場合
は、ルートは使用許可を与えるノードを1つに決定する
調停作業を行う(ステップS406)。この調停作業は
公平なものであり、毎回同じノードばかりが許可を得る
ようなことはなく、平等に権利が与えられるように構成
されている(フェア・アービトレーション)。そして、
ルートの調停により使用許可を得た1つのノードと使用
許可を得ることができなかったノードに分ける選択が行
われる(ステップS407)。ここで、使用許可を得ら
れたノードの場合はステップS407の答は肯定(YE
S)になるので、データ(パケット)の転送を開始する
ための許可信号がルートからそのノードへ送られる(ス
テップS408)。また、使用許可を得られなかったノ
ードの場合はステップS407の答が否定(NO)にな
るので、アービトレーション失敗を示す信号DPがルー
トから当該ノードへ送られる(ステップS409)。
【0152】また、上記ステップS405の判別におい
て、ノードの数が1である場合は、そのノードにバス使
用権が与えられることになるから、上記ステップS40
8の処理が実行される。ステップS408の処理の後、
本処理手順は直ちに終了される。
【0153】次に、図17及び図18を参照して、図1
6のステップS406及びステップS407として示し
た手順において行われるフェア・アービトレーションに
ついて説明する。
【0154】図17は、バス使用権を取得したノードを
時系列で示すリンクテーブルであり、図18は、フェア
・アービトレーションの調停判断手順を示すフローチャ
ートである。
【0155】フェア・アービトレーションの場合は、最
も古いバス取得ノードに優先的にバスの使用権(許可)
が与えられるため、図17に示すように、まず古い順に
バス取得ノードが並べられる。
【0156】そして、一番最初にバス使用権を取得した
ノードに関する情報を示す領域「Oldest」のテー
ブルが参照され(ステップS501)、そのテーブル内
のNewerポインタが示すテーブルのサーチが開始さ
れ(ステップS502)、まだバス使用権を一度も取得
したことが無いノードがあるか否かがチェックされる。
このとき、ネットワーク内にまだ一度もバス使用権を取
得したことがないノードが見つかると(このノードを
「ノードG」とする)、現在参照しているテーブルが、
一番最近にバス使用権を取得したノードに関する情報を
格納する領域「Newest」のテーブルであるか否か
が判別され(ステップS503)、「Newest」の
テーブルである場合は、アービトレーションを行う必要
がないので本手順は終了される。
【0157】ステップS503の答が否定(NO)の場
合は、該ノードGがバス使用権の要求を出しているか否
かがチェックされ(ステップS504)、要求があった
場合には、バスの使用権(許可)がそのノードGに与え
るためのテーブル操作が行われる(ステップS50
5)。すなわち、領域「Oldest」のNewerポ
インタに、ノードGのID情報が格納されている領域
「ノードG」のNewerポインタの内容がコピーされ
る。また、ルート内の一番最近にバス使用権を取得した
ノードに関する情報を格納する領域「Newest」の
Olderポインタが示すテーブルのNewerポイン
タに、ノードGのアドレスがコピーされる。また、領域
「Newest」のOlderポインタに、ノードGの
アドレスがコピーされる。更に、領域「ノードG」のN
ewerポインタに、領域「Newest」のアドレス
がコピーされる。これにより、バス使用権を取得したノ
ードGは、リンク・テーブルで最も新しいバス取得(許
可)ノードとして扱われることになる。このようなテー
ブル操作の後、現在参照しているテーブルに対応するノ
ードに対して、バス使用権が与えられる(ステップS5
06)。この処理が終了すると、本手順は終了される。
【0158】一方、ネットワーク内でまだ一度もバス使
用権を取得したことがないノードとしてノードGが認識
された場合であっても、該ノードGがバス使用権の要求
を出していない場合(ステップS504の答が否定(N
O))は、ノードGのNewerポインタが示すテーブ
ルについて、ステップS502〜S504のチェックが
行われる。
【0159】このような特徴を有する1394シリアル
バスを用いる画像処理システムとしての複写機システム
について、以下に説明する。
【0160】図19は、本実施の形態に係る画像処理シ
ステムとしての複写機システムの構成を示すブロック図
である。同図において、複写機システムは、ホストコン
ピュータとして機能する3台のパーソナルコンピュータ
(以下、「ホスト」という)1〜3と、ホスト1〜3の
それぞれに接続されるプリンタ4、プリンタ5、プリン
タ6とから構成されている。各ホスト間、ホスト1〜
3、プリンタ4〜6及びスキャナ8〜10の間は、高速
シリアルバスである1394シリアルバス7により互い
に接続されている。
【0161】図20は、図19に示した画像処理システ
ムとしての複写機システムの構成要素間のネットワーク
図である。同図から明らかなように、以下の説明におい
ては、ホスト2がルートとして機能し、ホスト1、ホス
ト3及びプリンタ5がブランチとして機能し、プリンタ
4、プリンタ6及びスキャナ8〜10がリーフとして機
能している。
【0162】また、本実施の形態では、一つ又は複数の
チャネル(チャネルe、チャネルs、チャネルk)が割
り当てられるアイソクロナスパケットが各構成要素(モ
ジュール)間における画像データの転送用に使用され、
アシンクロナスパケットが各モジュール間におけるコマ
ンド通信又はステータス通信に使用される。図21は、
かかる画像データ転送におけるバスサイクルを模式的に
示す説明図である。
【0163】ここで、図18で示した系において次に示
す3つのジョブが発生した場合を考える。
【0164】 ジョブA:ホスト1がプリンタ4に画像データを転送 ジョブB:ホスト2がプリンタ5に画像データを転送 ジョブC:ホスト3がプリンタ6に画像データを転送 上記3つのジョブA〜Cは、図22に示すタイミングで
処理される。図22は、3つのジョブA〜Cの処理タイ
ミングを示すタイミングチャートである。
【0165】図22(a)〜(c)において、ジョブC
は時刻t0において発生し、ジョブAは時刻t1で発生
し、ジョブBは時刻t2において発生したとする。各モ
ジュールに常にバス使用権が認められることを前提とし
た場合、上記3つのジョブA〜Cは、図22(a)に示
すタイミングで処理される。
【0166】しかしながら、フェア・アービトレーショ
ンを行うと、毎サイクルでバス使用権を取得できること
を保証することができない。例えば、バス使用権を同時
に取得できるジョブ数が1である場合、フェア・アービ
トレーションを行うシステムにおいては、複数のジョブ
が重なりバスの資源が足りなくなると、全てのジョブが
毎サイクルでバスの使用権を取得するように制御するこ
とができなくなる。図23(b)は、フェア・アービト
レーションを採用する場合のジョブA〜Cの処理される
タイミングを示している。同図から明らかなように、各
ジョブの開始から終了までの時間の合計は30となる。
【0167】一方、フェア・アービトレーションを行わ
ない(アンフェア・アービトレーション)システムにお
いては、フェア・アービトレーションを行うシステムと
比較して、全体の待ち時間を短縮することができる。そ
こで、本実施の形態では、通常のアービトレーションに
代えて、アンフェア・アービトレーションを採用する。
【0168】図23は、このようなアンフェア・アービ
トレーション手順を示すフローチャートである。なお、
本フローチャートを実現するプログラムは、ルートであ
るホスト2により行われる。すなわち、ホスト2は、本
発明の判別手段、優先順位決定手段、変更手段として構
成される。
【0169】画像データの転送を含むジョブについてバ
ス使用権の要求が検出されると(ステップS601)、
そのジョブを行うことを指示したホストからバスマスタ
に対して、転送される画像データの大きさが送られる
(ステップS602)。転送される画像データの大きさ
を受け取ると、バスマスタは、そのジョブにジョブID
を付け、ジョブテーブルに格納する(ステップS60
3)。
【0170】図24は、ジョブテーブルの一例を示す説
明図である。同図に示すように、ジョブテーブルは、ジ
ョブIDを格納する「ジョブID」欄と、そのジョブの
残りのデータ量を格納する「データ量」欄と、一度に転
送できるデータ量を表す「データ転送速度」欄と設けら
れている。
【0171】バスマスタは、このジョブテーブルのデー
タ量についてソートを行い、データ量の小さいものから
順に格納されるように並び替えを行う(ステップS60
4)。図24の例では、残りのデータ量が一番少ない、
ジョブID番号「5」のジョブが優先順位が一番高くな
るように、ジョブテーブルの一番上段に格納される。
【0172】そして、バスに余裕があるか否か、すなわ
ちバスのチャネルに空きがあり、全てのジョブを同時に
実行可能な状態であるか否かが判別され(ステップS6
05)、バスに余裕がある場合は、ステップS601に
おいて新たにバス使用権を要求していたジョブに対して
バスの使用を認め、当該新たなジョブを含めた全てのジ
ョブを実行し(ステップS606)、1サイクルの画像
転送が行われる度に、ジョブテーブル内の、現在実行さ
れているジョブのジョブIDに対応する「データ量」欄
に格納されている数値を1だけダウンカウントする(ス
テップS607)。
【0173】データ量のダウンカウント後、終了したジ
ョブがあるか否か、すなわち「データ量」欄に格納され
ている数値が「0」になったジョブがあるか否かが判別
され(ステップS608)、終了したジョブがある場合
はそのジョブに関するデータをジョブテーブルから削除
することによりジョブテーブルが更新される(ステップ
S609)。そして、まだ終了していないジョブがある
か否かが判別され(ステップS610)、ある場合は上
述したステップS606の手順を繰り返す。
【0174】また、ステップS608の判別で、終了し
たジョブがない場合は、ステップS609の手順をスキ
ップしてステップS610の手順を実行する。
【0175】一方、ステップS605の判別で、ジョブ
が混み合っており、バスに余裕がない場合は、ジョブテ
ーブルの最上部に格納されているジョブすなわち残りデ
ータ量が一番小さいジョブから順番に、ジョブが実行さ
れ(ステップS611)、1サイクルの画像データ転送
が行われる度に、ジョブテーブル内の、現在実行されて
いるジョブのジョブIDに対応する「データ量」欄に格
納されている数値が1だけダウンカウントされる(ステ
ップS612)。
【0176】データ量のダウンカウント後、終了したジ
ョブがあるか否か、すなわち「データ量」欄に格納され
ている数値が「0」になったジョブがあるか否かが判別
され(ステップS613)、終了したジョブがある場合
はそのジョブに関するデータをジョブテーブルから削除
することによりジョブテーブルが更新される(ステップ
S614)。そして、まだ終了していないジョブがある
か否かが判別され(ステップS615)、ある場合は上
述したステップS611の手順を繰り返す。
【0177】また、ステップS613の判別で、終了し
たジョブがない場合は、ステップS614の手順をスキ
ップしてステップS615の手順を実行する。
【0178】ステップS610又はステップS615の
判別において、実行されていないジョブがない場合は、
本手順が終了される。
【0179】このようなアンフェア・アービトレーショ
ンが実行された場合の、上述したジョブA〜ジョブCの
処理されるタイミングは図22(c)に示されたように
なる。すなわち、ジョブCが発生した時点t0において
はジョブは1つしかないのでバスをジョブCが用いるこ
とになる。時刻t1においてジョブAが発生するが、ジ
ョブAのデータ量は該ジョブAが発生するまでに一部が
処理されてるジョブCの残りのデータ量より大きいの
で、ジョブCが継続して行われる。時刻t2においてジ
ョブBが発生すると、ジョブCのデータ量は時刻t2ま
でに処理されたジョブCの残りのデータ量より小さいの
で、この時点でジョブテーブルの優先順位の最上位にジ
ョブCが格納され、従って、時刻t2からはジョブBが
実行される。ジョブBの終了後ジョブCが実行され、ジ
ョブCが終了すると、ジョブAが実行される。このよう
な制御により、最終的に、3つのジョブA〜Cの実行を
開始してから終了するまでに係る実行時間合計は「2
4」となり、フェア・アービトレーションを採用してい
る場合の実行時間合計「30」より格段に短くなってい
ることが判る。
【0180】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、画像データの転送に1394シリアルを採用し、画
像データの転送にはアイソクロナスパケットを割り当
て、コマンド・ステータスの転送にはアシンクロナスパ
ケットを割り当て、さらに、複数の、画像データ転送を
含むジョブが発生した場合であって全てのジョブに対し
て必要なチャネル数を割り当てることができない場合に
は、そのジョブの長さに基づいて優先順位を決定し、そ
の優先順位に従ってジョブを実行するタイミングを動的
に変更するようにしたので、コマンド・ステータスとデ
ータ量の比較的多いカラーの画像データを転送する場合
や画像データ転送を要する複数のジョブの混み合った場
合であっても、パラレルバスを用いずに、シリアルバス
のみを用いて高速にかつ確実に画像データ転送を実行す
ることが可能となる。
【0181】なお、本実施の形態では、複数の装置(ホ
スト1〜3及びプリンタ4〜6)を1394シリアルバ
ス7で接続することにより画像処理システムを構成した
が、1台の画像処理装置内に含まれる複数のモジュール
(例えば画像読取部、画像出力部、制御部等)間を13
94シリアルバスで互いに接続することによっても、同
様の効果を得ることができることはいうまでもない。こ
の場合、装置全体の制御を司る、例えば画像処理部が本
発明の判別手段、優先順位決定手段、変更手段として構
成される。
【0182】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について、図25及び図26を参照して説
明する。
【0183】本実施の形態では、例えば1つのジョブで
複数のチャネルを使用しなければならないようなジョブ
が発生した場合には、各チャネルに割り当てられるデー
タ量をジョブテーブルに格納することによりジョブの優
先順位を決定するのではなく、「必要なチャネル数×必
要なサイクル数」をデータ量としてジョブテーブルに格
納し、このデータ量に基づいてジョブ処理の優先順位を
決定する点で、上述した第1の実施の形態と異なる。す
なわち、本実施の形態では、「必要なチャネル数×必要
なサイクル数」の値が小さいものから順番に、ジョブが
実行されるように構成されている。
【0184】また、本実施の形態では、同時に使用する
ことができるバスのチャネル数の上限が小さい場合や、
「必要なチャネル数×必要なサイクル数」の値が等しい
ジョブが複数存在する場合には、「必要なチャネル数」
が小さいジョブに、高い優先順位を与え、同時に使用す
ることができるバスのチャネル数の上限が十分に大き
く、「必要なチャネル数×必要なサイクル数」の値が等
しいジョブが複数存在する場合には、「必要なサイクル
数」が小さいものに高い優先順位を与えるように、構成
されている。
【0185】図25は、本発明の第2の実施の形態に係
る画像処理システムとしての印刷システムにおける、ジ
ョブの優先順位設定方法を説明するためのジョブテーブ
ルであり、 図26は、ジョブテーブルに格納されてい
る4つのジョブA〜Dの処理タイミングを示すタイミン
グチャートである。
【0186】ここで、最大使用可能チャネル数は「1
0」とする。図26(a)に示すように、上述した優先
順位決定の手法を採用せず、ジョブIDの順に処理を実
行していく場合は、まずジョブAが時刻t10から実行
される。そして、ジョブAが終了した時刻t11におい
て、ジョブBの実行が開始されるが、ジョブBの実行に
必要なチャネル数は「5」であるから、ジョブBの実行
開始とともに、ジョブCの実行が開始される。さらに、
ジョブBが終了すると、ジョブCの実行に必要なチャネ
ル数は「4」であるが、次のジョブDの実行に必要なチ
ャネル数は「10」であるからジョブDの実行は開始さ
れない。そして、時刻t13になり、ジョブCが終了す
ると、ジョブDの実行に必要なチャネル数が使用可能と
なるので、ジョブDの実行が開始される。このような手
順により4つのジョブを実行すると、ジョブAの実行を
開始してからジョブDの実行を終了するまでに費やされ
る実行時間の合計は「95」である。
【0187】一方、上述した優先順位決定の手法を採用
した場合は、「チャネル数×サイクル数」が一番小さい
ジョブBに最上位の優先順位が与えられる。そして、ジ
ョブA及びジョブCは「チャネル数×サイクル数」の値
が同じであるが、ジョブCの方が「必要なチャネル数」
が小さいので、ジョブCに、2位の優先順位が与えられ
る。そして、ジョブAに3位の優先順位が与えられ、さ
らにジョブDに4位の優先順位が与えられる。
【0188】このように優先順位を決定した後、それぞ
れのジョブが実行される。図26(b)は、かかる優先
順位にそってジョブA〜Dが実行るタイミングを示して
いる。同図に示すように、「チャネル数×サイクル数」
に着目して優先順位を決定すると、実行時間の合計は
「70」となり、ジョブIDの順で4つのジョブA〜D
を実行していた場合と比較して、格段に短い時間でジョ
ブを完了することが可能となる。
【0189】このように、本実施の形態によれば、複数
のジョブが混み合った場合であっても、「チャネル数×
サイクル数」に応じてジョブ処理の優先順位を決定する
ようにしたので、さらに高速に動作をすることができ、
ユーザ側からみた画像処理システムの生産性を向上させ
ることが可能となる。
【0190】なお、本システムが速度吸収バッファを構
成として含む場合は、優先順位の高いものから使用可能
なチャネルを複数個同時に割り当てることができるの
で、このように構成すれば更にジョブ実行時間の短縮化
を計ることができる。
【0191】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の画像処
理装置又は請求項15の画像処理システムによれば、複
数のモジュール間を、所定数のチャネルに割り当てられ
る少なくとも1つのアイソクロナスパケットと少なくと
も1つのアシンクロナスパケットとを1転送サイクル内
に混在して順次転送可能な高速シリアルバスにより接続
し、前記複数のモジュール間における画像データ転送に
は前記アイソクロナスパケットを割り当てるとともに前
記複数のモジュール間におけるコマンド・ステータス転
送にはアシンクロナスパケットを割り当てることにより
前記複数のモジュール間の画像データ転送を行うととも
に、複数の、前記画像データ転送を含むジョブが発生し
た場合に、前記複数のジョブのすべてが1サイクル内に
必要とするチャネル数を確保できるか否かを判別する判
別手段と、前記判別手段により必要とするチャネル数を
確保できないと判別された場合に、各々のジョブを実行
するために必要な時間に応じてジョブの優先順位を決定
する優先順位決定手段と、前記優先順位決定手段により
決定された優先順位に応じて、前記各々のジョブの実行
タイミングを動的に変更する変更手段とを備えるように
したので、コマンド・ステータスとデータ量の比較的多
いカラーの画像データを転送する場合や画像データ転送
を要する複数のジョブの混み合った場合であっても、パ
ラレルバスを用いずに、シリアルバスのみを用いて高速
にかつ確実に画像データ転送を実行することができると
いう効果が得られる。
【0192】請求項2の画像処理装置又は請求項16の
画像処理システムによれば、優先順位決定手段は、前記
必要な時間が短いジョブの優先順位を上位に決定するよ
うにしたので、画像データ転送を要する複数のジョブの
混み合った場合であっても、更に高速に画像データ転送
を実行することができるという効果が得られる。
【0193】請求項3の画像処理装置又は請求項17の
画像処理システムによれば、優先順位決定手段は、画像
データ転送を含む新しいジョブが発生した場合に、前記
複数のジョブを実行するために必要な残り時間と前記新
しいジョブを実行するために必要な時間とに応じてジョ
ブの優先順位を再決定するように構成されるので、新し
いジョブが発生してもその時点における全ジョブの待ち
時間を出来る限り短時間に抑えることができるという効
果が得られる。
【0194】請求項4の画像処理装置又は請求項18の
画像処理システムによれば、複数のモジュール間を、所
定数のチャネルに割り当てられる少なくとも1つのアイ
ソクロナスパケットと少なくとも1つのアシンクロナス
パケットとを1転送サイクル内に混在して順次転送可能
な高速シリアルバスにより接続し、前記複数のモジュー
ル間における画像データ転送には前記アイソクロナスパ
ケットを割り当てるとともに前記複数のモジュール間に
おけるコマンド・ステータス転送にはアシンクロナスパ
ケットを割り当てることにより前記複数のモジュール間
の画像データ転送を行うとともに、複数の、前記画像デ
ータ転送を含むジョブが発生した場合に、前記複数のジ
ョブのすべてが1サイクル内に必要とするチャネル数を
確保できるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段
により必要とするチャネル数を確保できないと判別され
た場合に、各々のジョブにおいて転送される画像データ
の総データ量に応じてジョブの優先順位を決定する優先
順位決定手段と、前記優先順位決定手段により決定され
た優先順位に応じて、前記各々のジョブの実行タイミン
グを動的に変更する変更手段とを備えるようにしたの
で、コマンド・ステータスとデータ量の比較的多いカラ
ーの画像データを転送する場合や画像データ転送を要す
る複数のジョブの混み合った場合であっても、パラレル
バスを用いずに、シリアルバスのみを用いて高速にかつ
確実に画像データ転送を実行することができるという効
果が得られる。
【0195】請求項5の画像処理装置又は請求項19の
画像処理システムによれば、優先順位決定手段は、前記
転送される画像データの総データ量が少ないジョブの優
先順位を上位に決定するようにしたので、画像データ転
送を要する複数のジョブの混み合った場合であっても、
更に高速に画像データ転送を実行することができるとい
う効果が得られる。
【0196】請求項6の画像処理装置又は請求項20の
画像処理システムによれば、優先順位決定手段は、前記
転送される画像データの総データ量が等しいジョブが複
数ある場合は、前記画像データの転送に同時に使用され
るチャネル数が少ないジョブの優先順位を上位に決定す
るようにしたので、画像データ転送を要する複数のジョ
ブの混み合った場合であっても、更に高速に画像データ
転送を実行することができるという効果が得られる。
【0197】請求項7の画像処理装置又は請求項21の
画像処理システムによれば、優先順位決定手段は、前記
転送される画像データの総データ量が等しいジョブが複
数ある場合は、前記画像データの転送に同時に使用され
るチャネル数が多いジョブの優先順位を上位に決定する
ようにしたので、画像データ転送を要する複数のジョブ
が混み合った場合であってもシリアルバスのみを用いて
高速にかつ確実に画像データ転送を実行することができ
るという効果が得られる。
【0198】請求項8の画像処理装置又は請求項22の
画像処理システムによれば、優先順位決定手段は、画像
データ転送を含む新しいジョブが発生した場合に、前記
複数のジョブの残りデータ量と前記新しいジョブのデー
タ量とに応じてジョブの優先順位を再決定するようにし
たので、新しいジョブが発生してもその時点における全
ジョブの待ち時間を出来る限り短時間に抑えることがで
きるという効果が得られる。
【0199】請求項12の画像処理装置又は請求項26
の画像処理システムによれば、複数のジョブのうち、同
時に実行可能な複数のジョブが存在する場合は、前記同
時に実行可能な複数のジョブにそれぞれ異なるチャネル
を割り当てるようにしたので、画像データ転送を要する
複数のジョブの混み合った場合であっても、パラレルバ
スを用いずに、シリアルバスのみを用いて高速にかつ確
実に画像データ転送を実行することができるという効果
が得られる。
【0200】請求項13の画像処理装置又は請求項27
の画像処理システムによれば、アイソクロナスパケット
に割り当てられるチャネルの前記所定数を、前記複数の
モジュール(装置)の処理速度に応じて変更するチャネ
ル数変更手段を備えるようにしたので、高速シリアルバ
スの単位時間当たりに伝送可能な総画像データ量を有効
に使用して、できる限り高速に画像データ転送を実行す
ることができるという効果が得られる。
【0201】請求項14の画像処理装置又は請求項28
の画像処理システムによれば、複数のモジュール(装
置)は互いに処理速度の異なるモジュール(装置)を含
み、前記高速シリアルバスは、前記互いに異なるモジュ
ール(装置)間で画像データ転送を行う場合は前記処理
速度の遅いモジュール(装置)の処理速度に合わせた画
像データ転送を行うようにしたので、互いに処理速度の
異なるモジュール又は装置間でデータ転送を行った場合
であっても確実に全画像データを転送することができる
ようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る、IEEE1
394−1995(1394シリアルバス)を用いて構
成されるネットワークシステムの一例を示す説明図であ
る。
【図2】1394シリアルバスの構成を示す説明図であ
る。
【図3】1394シリアルバスにおけるアドレス空間を
示す図である。
【図4】1394シリアルバス・ケーブルの電気的仕様
について説明するためのケーブル断面図である。
【図5】1394シリアルバスで採用されているデータ
転送フォーマットであるDS−Link符号化方式を説
明するための説明図である。
【図6】実際のネットワークにおけるノードID決定動
作を模式的に示す説明図である。
【図7】アービトレーションを説明するための説明図で
ある。
【図8】アシンクロナス転送における時間的な遷移状態
を示す図である。
【図9】アシンクロナス転送のパケットフォーマットの
一例を示す説明図である。
【図10】アイソクロナス転送における時間的な遷移状
態を示す図である。
【図11】アイソクロナス転送のパケットフォーマット
の一例を示す説明図である。
【図12】アイソクロナス転送とアシンクロナス転送が
混在した場合の、バス上の転送状態の時間的な遷移の様
子を示す図である。
【図13】バスリセットからノードIDが決定されてデ
ータ転送が可能となるまでの一連のバスの動作を示すフ
ローチャートである。
【図14】図13に示したバスリセット検出(ステップ
S101)からルート決定(ステップS104)までの
手順をより詳細に示すフローチャートである。
【図15】図13に示したルート決定(ステップS10
4)からノードID決定(ステップS106)までの手
順をより詳細に示すフローチャートである。
【図16】アービトレーションの手順を示すフローチャ
ートである。
【図17】バス使用権を取得したノードを時系列で示す
リンクテーブルである。
【図18】フェア・アービトレーション手順を示すフロ
ーチャートである。
【図19】同実施の形態に係る画像処理装置としての印
刷システムの構成を示すブロック図である。
【図20】図19に示した画像処理装置としての印刷シ
ステムの構成要素間のネットワーク図である。
【図21】複数のチャネルが画像通信のパケットとして
使用され、Asyncパケットがモジュール間のコマン
ド通信又はステータス通信に使用される画像データにお
ける、バスサイクルを模式的に示す説明図である。
【図22】3つのジョブA〜Cの処理タイミングを示す
タイミングチャートである。
【図23】アンフェア・アービトレーション手順を示す
フローチャートである。
【図24】ジョブテーブルの一例を示す説明図である。
【図25】本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装
置としての印刷システムにおける、ジョブの優先順位設
定方法を説明するためのジョブテーブルである。
【図26】同実施の形態における、4つのジョブA〜D
の処理タイミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1,2,3 ホスト 4,5,6 プリンタ 7 IEEE−1394−1995

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のモジュール間を、所定数のチャネ
    ルに割り当てられる少なくとも1つのアイソクロナスパ
    ケットと少なくとも1つのアシンクロナスパケットとを
    1転送サイクル内に混在して順次転送可能な高速シリア
    ルバスにより接続し、前記複数のモジュール間における
    画像データ転送には前記アイソクロナスパケットを割り
    当てるとともに前記複数のモジュール間におけるコマン
    ド・ステータス転送にはアシンクロナスパケットを割り
    当てることにより前記複数のモジュール間の画像データ
    転送を行う画像処理装置であって、 複数の、前記画像データ転送を含むジョブが発生した場
    合に、前記複数のジョブのすべてが1サイクル内に必要
    とするチャネル数を確保できるか否かを判別する判別手
    段と、 前記判別手段により必要とするチャネル数を確保できな
    いと判別された場合に、各々のジョブを実行するために
    必要な時間に応じてジョブの優先順位を決定する優先順
    位決定手段と、 前記優先順位決定手段により決定された優先順位に応じ
    て、前記各々のジョブの実行タイミングを動的に変更す
    る変更手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記優先順位決定手段は、前記必要な時
    間が短いジョブの優先順位を上位に決定することを特徴
    とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記優先順位決定手段は、画像データ転
    送を含む新しいジョブが発生した場合に、前記複数のジ
    ョブを実行するために必要な残り時間と前記新しいジョ
    ブを実行するために必要な時間とに応じてジョブの優先
    順位を再決定するように構成されることを特徴とする請
    求項1又は2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 複数のモジュール間を、所定数のチャネ
    ルに割り当てられる少なくとも1つのアイソクロナスパ
    ケットと少なくとも1つのアシンクロナスパケットとを
    1転送サイクル内に混在して順次転送可能な高速シリア
    ルバスにより接続し、前記複数のモジュール間における
    画像データ転送には前記アイソクロナスパケットを割り
    当てるとともに前記複数のモジュール間におけるコマン
    ド・ステータス転送にはアシンクロナスパケットを割り
    当てることにより前記複数のモジュール間の画像データ
    転送を行う画像処理装置であって、 複数の、前記画像データ転送を含むジョブが発生した場
    合に、前記複数のジョブのすべてが1サイクル内に必要
    とするチャネル数を確保できるか否かを判別する判別手
    段と、 前記判別手段により必要とするチャネル数を確保できな
    いと判別された場合に、各々のジョブにおいて転送され
    る画像データの総データ量に応じてジョブの優先順位を
    決定する優先順位決定手段と、 前記優先順位決定手段により決定された優先順位に応じ
    て、前記各々のジョブの実行タイミングを動的に変更す
    る変更手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記優先順位決定手段は、前記転送され
    る画像データの総データ量が少ないジョブの優先順位を
    上位に決定することを特徴とする請求項4に記載の画像
    処理装置。
  6. 【請求項6】 前記優先順位決定手段は、前記転送され
    る画像データの総データ量が等しいジョブが複数ある場
    合は、前記画像データの転送に同時に使用されるチャネ
    ル数が少ないジョブの優先順位を上位に決定することを
    特徴とする請求項4又は5に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記優先順位決定手段は、前記転送され
    る画像データの総データ量が等しいジョブが複数ある場
    合は、前記画像データの転送に同時に使用されるチャネ
    ル数が多いジョブの優先順位を上位に決定することを特
    徴とする請求項4又は5に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記優先順位決定手段は、画像データ転
    送を含む新しいジョブが発生した場合に、前記複数のジ
    ョブの残りデータ量と前記新しいジョブのデータ量とに
    応じてジョブの優先順位を再決定するように構成される
    ことを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の
    画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記高速シリアルバスはIEEE139
    4規格に適合したシリアルバスであることを特徴とする
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記複数のモジュールは、原稿の画像
    データを読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段に
    より読み取られた画像データを出力する画像出力手段と
    を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に
    記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のモジュールは、前記高速シ
    リアルバスを介して転送された画像データを出力する画
    像出力手段を含むことを特徴とする請求項1〜9のいず
    れか1項に記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記複数のジョブのうち、同時に実行
    可能な複数のジョブが存在する場合は、前記同時に実行
    可能な複数のジョブにそれぞれ異なるチャネルを割り当
    てることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に
    記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記アイソクロナスパケットに割り当
    てられるチャネルの前記所定数を、前記複数のモジュー
    ルの処理速度に応じて変更するチャネル数変更手段を備
    えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に
    記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記複数のモジュールは互いに処理速
    度の異なるモジュールを含み、前記高速シリアルバス
    は、前記互いに異なるモジュール間で画像データ転送を
    行う場合は前記処理速度の遅いモジュールの処理速度に
    合わせた画像データ転送を行うように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の
    画像処理装置。
  15. 【請求項15】 複数の装置間を、所定数のチャネルに
    割り当てられる少なくとも1つのアイソクロナスパケッ
    トと少なくとも1つのアシンクロナスパケットとを1転
    送サイクル内に混在して順次転送可能な高速シリアルバ
    スにより接続し、前記複数の装置間における画像データ
    転送には前記アイソクロナスパケットを割り当てるとと
    もに前記複数の装置間におけるコマンド・ステータス転
    送にはアシンクロナスパケットを割り当てることにより
    前記複数の装置間の画像データ転送を行う画像処理シス
    テムであって、 複数の、前記画像データ転送を含むジョブが発生した場
    合に、前記複数のジョブのすべてが1サイクル内に必要
    とするチャネル数を確保できるか否かを判別する判別手
    段と、 前記判別手段により必要とするチャネル数を確保できな
    いと判別された場合に、各々のジョブを実行するために
    必要な時間に応じてジョブの優先順位を決定する優先順
    位決定手段と、 前記優先順位決定手段により決定された優先順位に応じ
    て、前記各々のジョブの実行タイミングを動的に変更す
    る変更手段とを備えることを特徴とする画像処理システ
    ム。
  16. 【請求項16】 前記優先順位決定手段は、前記必要な
    時間が短いジョブの優先順位を上位に決定することを特
    徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  17. 【請求項17】 前記優先順位決定手段は、画像データ
    転送を含む新しいジョブが発生した場合に、前記複数の
    ジョブを実行するために必要な残り時間と前記新しいジ
    ョブを実行するために必要な時間とに応じてジョブの優
    先順位を再決定するように構成されることを特徴とする
    請求項15又は16記載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 複数の装置間を、所定数のチャネルに
    割り当てられる少なくとも1つのアイソクロナスパケッ
    トと少なくとも1つのアシンクロナスパケットとを1転
    送サイクル内に混在して順次転送可能な高速シリアルバ
    スにより接続し、前記複数の装置間における画像データ
    転送には前記アイソクロナスパケットを割り当てるとと
    もに前記複数の装置間におけるコマンド・ステータス転
    送にはアシンクロナスパケットを割り当てることにより
    前記複数の装置間の画像データ転送を行う画像処理装置
    であって、 複数の、前記画像データ転送を含むジョブが発生した場
    合に、前記複数のジョブのすべてが1サイクル内に必要
    とするチャネル数を確保できるか否かを判別する判別手
    段と、 前記判別手段により必要とするチャネル数を確保できな
    いと判別された場合に、各々のジョブにおいて転送され
    る画像データの総データ量に応じてジョブの優先順位を
    決定する優先順位決定手段と、 前記優先順位決定手段により決定された優先順位に応じ
    て、前記各々のジョブの実行タイミングを動的に変更す
    る変更手段とを備えることを特徴とする画像処理システ
    ム。
  19. 【請求項19】 前記優先順位決定手段は、前記転送さ
    れる画像データの総データ量が少ないジョブの優先順位
    を上位に決定することを特徴とする請求項18に記載の
    画像処理システム。
  20. 【請求項20】 前記優先順位決定手段は、前記転送さ
    れる画像データの総データ量が等しいジョブが複数ある
    場合は、前記画像データの転送に同時に使用されるチャ
    ネル数が少ないジョブの優先順位を上位に決定すること
    を特徴とする請求項18又は19に記載の画像処理シス
    テム。
  21. 【請求項21】 前記優先順位決定手段は、前記転送さ
    れる画像データの総データ量が等しいジョブが複数ある
    場合は、前記画像データの転送に同時に使用されるチャ
    ネル数が多いジョブの優先順位を上位に決定することを
    特徴とする請求項18又は19に記載の画像処理システ
    ム。
  22. 【請求項22】 前記優先順位決定手段は、画像データ
    転送を含む新しいジョブが発生した場合に、前記複数の
    ジョブの残りデータ量と前記新しいジョブのデータ量と
    に応じてジョブの優先順位を再決定するように構成され
    ることを特徴とする請求項18〜21のいずれか1項に
    記載の画像処理システム。
  23. 【請求項23】 前記高速シリアルバスはIEEE13
    94規格に適合したシリアルバスであることを特徴とす
    る請求項15〜22のいずれか1項に記載の画像処理シ
    ステム。
  24. 【請求項24】 前記複数の装置は、原稿の画像データ
    を読み取る画像読取装置と、前記画像読取手段により読
    み取られた画像データを出力する画像出力装置とを含む
    ことを特徴とする請求項15〜23のいずれか1項に記
    載の画像処理システム。
  25. 【請求項25】 前記複数の装置は、前記高速シリアル
    バスを介して転送された画像データを出力する画像出力
    装置を含むことを特徴とする請求項15〜23のいずれ
    か1項に記載の画像処理システム。
  26. 【請求項26】 前記複数のジョブのうち、同時に実行
    可能な複数のジョブが存在する場合は、前記同時に実行
    可能な複数のジョブにそれぞれ異なるチャネルを割り当
    てることを特徴とする請求項15〜25のいずれか1項
    に記載の画像処理システム。
  27. 【請求項27】 前記アイソクロナスパケットに割り当
    てられるチャネルの前記所定数を、前記複数の装置の処
    理速度に応じて変更するチャネル数変更手段を備えるこ
    とを特徴とする請求項15〜26のいずれか1項に記載
    の画像処理システム。
  28. 【請求項28】 前記複数の装置は互いに処理速度の異
    なる装置を含み、前記高速シリアルバスは、前記互いに
    異なる装置間で画像データ転送を行う場合は前記処理速
    度の遅い装置の処理速度に合わせた画像データ転送を行
    うように構成されていることを特徴とする請求項15〜
    27のいずれか1項に記載の画像処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001022542A (ja) * 1999-07-09 2001-01-26 Seiko Epson Corp データ制御装置、プリンタ及び印刷システム
JP2009518753A (ja) * 2005-12-09 2009-05-07 アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド メモリアクセス要求のアービトレーション

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