JPH11164174A - ガンマ補正回路 - Google Patents

ガンマ補正回路

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JPH11164174A
JPH11164174A JP32425397A JP32425397A JPH11164174A JP H11164174 A JPH11164174 A JP H11164174A JP 32425397 A JP32425397 A JP 32425397A JP 32425397 A JP32425397 A JP 32425397A JP H11164174 A JPH11164174 A JP H11164174A
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transistor
slice
transistors
video signal
white
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JP32425397A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Muto
泰明 武藤
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶等の非線形性を補正するガンマ補正回路
に関して、いくつかの調整電圧の設定のみで任意に補正
波形が合成可能で、かつ映像信号の帯域が少なくとも1
50MHz以上持ち、さらに簡単な構成で実現できる回
路が必要とされていた。 【解決手段】 補正波形発生手段1aは、差動増幅器3
1aおよび32aを2段接続し、31aに入力される調整
電圧Vsaで映像信号のスライスレベルを設定し、32a
に入力される調整電圧Vgaで映像信号のゲインが調整さ
れ、複数個の補正波形発生手段(1a〜1n)からの出力が
加算手段33により合成され、折れ線近似の任意の補正
波形が出力される。また、31aおよび32aをトランジ
スタによる差動対で構成し、31aをベース接地型増幅
器とし、その出力電流を32aで分流することにより、
31aの出力電流i2aの一部がそのまま出力電流iの一部
となる回路構成により広帯域化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶等の非線形素
子を用いかつ高周波映像信号を入力可能な表示ディスプ
レイに対して、その階調を補正する場合に使用されるガ
ンマ補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のガンマ補正回路として、
たとえば、特開平5−30390号公報(以下、引用例
1という)、および特願平2−143158号公報(以
下、引用例2という)にそれぞれ開示された技術があ
る。
【0003】(1) 前者の引用例1に開示されているガ
ンマ補正回路の構成を図20に示す。
【0004】このガンマ補正回路は、3つのエミッタフ
ォロア形式のスライス回路200a,200b,200c
と、1つのスライスなし回路200dとを備えている。
【0005】各スライス回路200a〜200cの構成は
基本的に同じであるから、ここでは左端のスライス回路
200aの構成についてさらに説明する。
【0006】このスライス回路200aは、PNP型の
一対のトランジスタ201a,202aとエミッタ抵抗2
03aとからなり、一対のトランジスタ201a,202
aは、エミッタ同士、コレクタ同士が互いに接続され、
一方のトランジスタ201aのベースに入力される映像
信号Viと、他方のトランジスタ202aのベースに入力
される基準電圧Vref1との電位差によって、いずれか一
方がON状態する構成となっている。
【0007】また、スライスなし回路200dは、PN
P型のトランジスタ201dと、抵抗203dとからな
り、トランジスタ201dは常にON状態であるため、
そのエミッタにはスライスされな入力信号と同じ波形の
信号が出力される。
【0008】なお、204a〜204dは信号合成用の抵
抗、205はコレクタ抵抗、207はエミッタ抵抗であ
る。
【0009】上記構成において、いま、入力される映像
信号Viが基準電圧Vref1よりもレベルが高いときに
は、エミッタ抵抗203aには映像信号は出力されない
が、映像信号Viの電圧が基準電圧Vref1よりも低くな
ると、一方のトランジスタ201aがONして映像信号
Viが出力される。
【0010】このように、各スライス回路200a,2
00b,200cに与える基準電圧Vref1〜Vref3によっ
て、映像信号Viがそれぞれ異なるレベルでスライスさ
れた黒側(低輝度側)のみを出力する波形を作成する。
【0011】また、スライスなし回路200dのトラン
ジスタ201dは、常にON状態であるため、そのエミ
ッタには入力信号と同じ波形の信号が出力される。
【0012】そして、各スライス回路200a,200
b,200cおよびスライスなし回路200dからの各出
力信号を抵抗204a〜204dによって合成し、ベース
接地型の増幅器であるトランジスタ206のエミッタへ
入力することにより、このトランジスタ206のコレク
タからは、図21に示すような入出力特性が得られるよ
うになっている。
【0013】(2) 後者の引用例2に開示されているガ
ンマ補正回路の構成を図22に示す。
【0014】このガンマ補正回路においては、2つのエ
ミッタフォロア形式のスライス回路210a,210b
と、差動増幅器230とを備えている。なお、214,
219は定電流源、215と222、220と221、
227と228は、それぞれカレントミラー回路用のト
ランジスタである。
【0015】入力端子INから入力される映像信号Vi
の電圧が一方のスライス回路210aの基準電圧Vref1
よりも高くなると、トランジスタ212がONし、その
電位差に見合った電流が抵抗213に流れる。この電流
はカレントミラー回路215、222を通して差動増幅
器230を構成する抵抗223,224およびトランジ
スタ225,226に分配して流れる。
【0016】ここで、差動増幅器230において、抵抗
223およびトランジスタ225からなる系と、抵抗2
24およびトランジスタ226からなる系とに流れる電
流比は、Vref3が一定値であったとすると、コントロー
ル電圧Vcによって決定される。
【0017】カレントミラー回路227,228へ流れ
る電流は同じになるため、コントロール電圧Vcの値に
よって抵抗229へ電流を流し込んだり引き抜いたりし
て、もとの信号電圧に加減算することが可能となる。
【0018】同様に、入力信号電圧が他方のスライス回
路210bの基準電圧Vref2と比較して高くなると、ト
ランジスタ217がONし、その電位差に見合った電流
が抵抗218に流れ、カレントミラー回路220,22
1を通して同じ電流が差動増幅器230の抵抗223,
224およびトランジスタ225,226に分配して流
れる。
【0019】このように、コントロール電圧Vcの値を
調整することで、トランジスタ221を流れる電流を抵
抗229へ流し込んだり、引き抜いたりすることができ
る。そのため、図23に示すように、映像信号のスライ
スした波形をコントロール電圧Vcを調整することで折
れ線近似波形の折れ線毎のゲイン調整をすることが可能
となり、リニアな入出力特性だけでなく、連続的に振幅
調整可能な波形が得られる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、引用例
1,2に開示されている従来技術は、それぞれ次の問題
がある。
【0021】(1) 引用例1のものでは、各抵抗204
a〜204dと抵抗205の比によって各スライス回路2
00a〜200cおよびスライスなし回路200dからの
出力電流の振幅を設定することが可能であるが、一旦、
各抵抗204a〜204d,205の値を設定してしまう
と、図25に示す入出力特性のグラフは固定されたもの
となり、たとえば、CPUからのDC電圧によって任意
に振幅を調整するといったことができない。
【0022】このことは、ガンマ補正回路の入出力特性
を任意に調整することができず、映像表示デバイスやそ
れを用いたシステムのガンマ特性のばらつきに対応した
調整を行ったり、映像ソースに従って階調を変化させ
て、それぞれの映像に対して最適な画質を提供すること
ができないという問題点がある。
【0023】また、各スライス回路200a〜200c
は、エミッタフォロア形式であるため、これらのスライ
ス回路200a〜200cの出力は、各トランジスタ20
1a〜201cがOFFしていてもベース・エミッタ間容
量のために高周波成分がエミッタに漏れ込み、周波数特
性を劣化する要因となってしまうという問題点を有して
いた。
【0024】(2) 引用例2のものでは、図23に示し
たように、コントロール電圧Vcによって折れ線毎の振
幅調整が可能であるものの、入出力特性がリニアな状態
では抵抗229に電流が流れないため、周波数特性を伸
ばすことができないという問題点を有していた。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明、上記課題を解決
するためになされたもので、トランジスタによる差動対
を2段接続し、一方をベース接地型の増幅回路兼スライ
ス回路として用い、もう一方を電流比をコントロールす
るゲイン調整回路として用いることにより、広帯域でか
つ折れ線近似方式による任意なガンマ補正回路の入出力
特性をインピーダンス変換のない簡単な回路で実現でき
るようにしたことを特徴とするものである。
【0026】また、本発明は、NPNトランジスタの差
動対によってコレクタから出力を取り出す白側のスライ
ス回路と、PNPトランジスタの差動対によってコレク
タから出力を取り出す黒側のスライス回路とを併設する
ことにより、トランジスタのOFF時に高周波成分の漏
れ込みを抑え、良好な周波数特性を実現できるようにし
たことを特徴とするものである。
【0027】また、本発明は、白側のスライス回路と黒
側のスライス回路の入力信号のレベルを変化させること
で、供給電源の数を減少させ、より低い電源電圧で回路
を構成するとが可能となるとともに、両スライス回路か
ら出力される波形のスライス電圧を最も低インピーダン
スなグランドレベルにすることにより、DC成分の変動
の小さなスライス回路を作成することが可能となること
を特徴とするものである。
【0028】また、本発明は、白側のスライス回路と黒
側のスライス回路からの出力波形の重複がないように、
つまりスライスレベルが一致するように、白側のスライ
ス回路のうちの少なくとも一つの調整電圧と、黒側のス
ライス回路のうちの少なくとも一つの調整電圧とを互い
に連動させ、各回路のゲイン調整を独立させることがで
きるようにしたことを特徴とするものである。
【0029】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の形
態1について図1〜図6を用いて説明する。
【0030】図1は本発明の実施の形態1に係るガンマ
補正回路の概略構成を示すブロック図、図2はその具体
的な構成を示す回路図である。
【0031】このガンマ補正回路は、複数の補正波形作
成回路1a〜1nを並列配置して構成されている。
【0032】各補正波形作成回路1a〜1nの構成は、共
に同じであるから、ここでは説明を簡単にするために、
図中の一番上側にある補正波形作成回路1aについて、
以下さらに詳述する。
【0033】この補正波形作成回路1aは、ベース接地
型の増幅回路兼スライス回路としての第1差動増幅器3
1、電流比を制御するゲイン調整用の第2差動増幅器3
2、および電流加算手段としての抵抗14を備える。
【0034】そして、この抵抗14に流れる電流iは、
それぞれの補正波形作成回路1a〜1nから出力される各
々の電流を合成したものとなる。
【0035】上記の第1差動増幅器31は、図2に示す
ように、一対のNPN型のトランジスタ4,6、その左
右の一対のPNP型のエミッタフォロア用のトランジス
タ2,12によって構成されている。
【0036】各トランジスタ2,12は、差動対となる
両トランジスタ4,6の温度補償用として挿入されたも
ので、温度が上昇したときにベース・エミッタ間電圧が
小さくなって抵抗5,7,8への余分な電流増加を抑制
している。また、抵抗8は、定電流源でもよいが、周波
数特性を考えると容量成分のない抵抗とするのが望まし
い。
【0037】一方、第2の差動増幅器32は、一対のN
PN型のトランジスタ9,10、および抵抗11,1
4,15,16によって構成されている。
【0038】次に、上記の第1差動増幅器31の作用に
ついて、さらに図3および図4を用いて詳述する。な
お、図3では、理解を容易にするために、エミッタフォ
ロア用のトランジスタ2,12を除いて、必要部分のみ
を取り出して示している。
【0039】図3の構成において、入力された映像信号
Viは、一方のトランジスタ4に、また、他方のトラン
ジスタ6には、映像信号Viのスライスレベルを決定す
る直流のスライスレベル調整電圧Vsがそれぞれ印加さ
れる。
【0040】これらの各トランジスタ4,6に入力され
た電圧Vi,Vsに相当する各電流i1,i2は、それぞれ抵
抗5,7を通して流れ、さらにその合成電流i5(=i1+i
2)が抵抗8を介して流れる。
【0041】ここで、Vsに比較してViが大きい場合、
あるいは一方の抵抗5の抵抗値が他方の抵抗7のそれよ
り小さい場合は、i1が大きくなりi2は小さくなる。逆
に、Vsに比較してViが小さい場合、あるいは一方の抵
抗5の抵抗値が他方の抵抗7のそれよりも大きい場合
は、i2が大きくなりi1は小さくなる。
【0042】図4は、第1差動増幅器31に対して、水
平同期信号に同期したランプ波形をもつ映像信号Viを
入力した場合に、その入力に対する出力電圧Voの関係
を示す波形図である。なお、図中の矢印は、i1,i2の増
加方向をそれぞれ示しており、したがってi1は上に行く
ほど電流が増加し、逆にi2は下に行くほど電流が増加す
る。
【0043】ここで、正の電源電圧をV1、抵抗17の
値をR17とすると、 i5=i1+i2 (1) Vo=V1−i2・R17 (2) となるため、出力電圧Voはi1と同相、i2とは逆相の波
形となり、また、i1はViと同相であるから、ViとVo
は同相の波形となる。よって、この第1差動増幅器31
は非反転の増幅回路であることが分かる。
【0044】ここで、映像信号Viがスライスレベル調
整電圧Vsよりも高いとき(つまり、輝度レベルが高い信
号の場合)、i1が大きくなり、i2は小さくなる。このと
き、映像信号の高輝度側(以下、白側という)の部分を入
力すると、トランジスタ6がOFFし、i1=i5となるた
め、出力電圧V0は、図4(a)に示す波形のように白側を
スライスした形状となる。
【0045】次に、映像信号Viがスライスレベル調整
電圧Vsと同等程度の電圧であった場合、トランジスタ
4,6は、常に両方ともON状態にあるため、出力電圧
0は、図4(b)に示す波形のように、もとの入力される
映像信号Viの波形をそのまま維持した形状となる。
【0046】さらに、映像信号Viが低下してスライス
レベル調整電圧Vsよりも十分に小さくなって場合(つま
り、輝度レベルが低い信号の場合)、今度はトランジス
タ4がOFFし、i2=i5となるため、出力電圧V0は、
図4(c)に示す波形のように、低輝度側(以下、黒側とい
う)をスライスした形状となる。
【0047】よって、この第1差動増幅器31は、スラ
イスレベル調整電圧Vsの値を適宜設定することによっ
て、映像信号Vi入力に対して、白側をスライスして黒
側のみを取り出したり、あるいは逆に、黒側をスライス
して白側のみを取り出したりすることができる。つま
り、この第1差動増幅器31は、単なる差動増幅作用だ
けでなく、スライス回路としても作用していることが理
解される。
【0048】しかし、図3の回路だけでは、ゲイン調整
を行うためには、抵抗7,17の値を変化させる必要が
ある。そこで、この実施形態では、第1差動増幅器31
に加えて、ゲイン調整用の第2差動増幅器32を設けて
いる。
【0049】次に、この第2差動増幅器32について詳
述する。
【0050】図2において、第2差動増幅器32を構成
するNPNトランジスタ9,10のエミッタは、互いに
接続されて差動対をなし、その両エミッタがトランジス
タ6のコレクタに接続されている。さらに両トランジス
タ9,10のベースは抵抗11を介して互いに接続され
ており、一方のトランジスタ9のベースには抵抗15,
16で分圧された電圧Vrが、他方のトランジスタ10
のベースにはゲイン調整電圧Vgが与えられている。
【0051】このような回路構成にすると、VrとVgの
電位は、抵抗11により互いに連動するため、上述した
トランジスタ4,6のようにスライス回路とならずに、
VrとVgの微妙な電位差により、トランジスタ6を流れ
る電流i2がその入力信号Viの電圧値によらず、同じ比
率で一方のトランジスタ9を流れるi3と他方のトランジ
スタ10を流れるi4とに分流される。そして、電流i4
電圧に変換する抵抗14によって出力Voは正相となる
ため、その出力波形はゲイン調整電圧Vgに応じて図5
に示すように変化する。
【0052】すなわち、図5は、図4(b)に示したよう
に、電流波形をスライスしないようにスライスレベル調
整電圧Vsが予め設定されている場合について説明して
いる。
【0053】まず、VrがVgに比べて十分に大きい場合
(Vr>>Vg)、トランジスタ10がOFFし、i4=0と
なるため、出力電圧Voは、図5(a)に示すような出力波
形となり、電源電圧V1そのものとなる。
【0054】次に、VrとVgが略同じ電圧であった場合
(Vr≒Vg)、i3=i4となるため、出力電圧Voは、図5
(b)に示すような出力波形になる。
【0055】さらに、VgがVrよりも十分に大きい場合
(Vr<<Vg)、今度はトランジスタ9がOFFし、i2
全てi4となるため、出力電圧V0は、図5(c)に示すよう
に出力振幅が最大の波形となる。
【0056】図5から分かるように、この第2差動増幅
器32のゲイン調整電圧Vgの電圧値を変えることで出
力電圧V0が同図(a)〜(c)に示したように変化する、つ
まり任意のゲイン調整が可能となる。
【0057】ここで、図1および図2において、第2差
動増幅器32から第1差動増幅器31から流れ出す電流
i2には、第2差動増幅器32に流れ込む電流i4が含まれ
ているため、加算手段としての抵抗14から流れ出す電
流iが各々の補正波形作成回路1a〜1nにおける第1差
動増幅器31の出力電流i2の一部になることが分かる。
この構成が請求項1に対応している。
【0058】実際の液晶のガンマ補正回路の入出力特性
は、低階調領域が急峻で中間調が緩やかになり、高階調
でもう一度急峻な特性を示す。このようなガンマ特性曲
線を任意に実現するためには、図6のような構成とすれ
ばよい。ただし、図6では、n=5の場合を示してい
る。
【0059】すなわち、補正波形作成回路1a〜1eごと
に、そのスライスレベル調整電圧Vs(Vsa〜Vse)、お
よびゲイン調整電圧Vg(Vga〜Vge)の値をそれぞれ適
切に設定するることによって、たとえば、上二段の補正
波形作成回路1a,1bは入力映像信号Viの白側をスラ
イスするように、中段の補正波形作成回路1cはスライ
スをしないように、下二段の補正波形作成回路1d,1e
は入力映像信号Viの黒側をスライスするようにそれぞ
れ設定すれば、結果的に合成されたガンマ補正波形は、
4つの折れ点(A,B,D,E)を持つ折れ線近似の曲線
になる。
【0060】これにより、映像表示デバイスやそれを用
いたシステムのガンマ特性のばらつきに対応した調整を
行ったり、映像ソースに従って階調を変化させ、それぞ
れの映像に対し最適な画質を提供することが可能とな
る。
【0061】また、ベース接地型の増幅回路を用い、か
つ各基本ブロック内での二つの増幅器間の入出力波形の
受け渡しを電流で行い、インピーダンス変換のない低イ
ンピーダンス回路を実現することにより、周波数特性を
高く伸ばすことができる。
【0062】なお、この実施の形態1において、各トラ
ンジスタ2,4,6,9,10は、PNP型をNPN型
に、NPN型をPNP型にそれぞれ変更するとともに、
正電源+V1と負電源−V1を逆転させても同様の波形を
得ることが可能である。
【0063】また、第1差動増幅器31を構成する抵抗
5,7は、どちらか一方を省略、あるいは、両者を共に
省略することもできる。例えば、抵抗5,7を共に省略
した場合には、差動対のトランジスタ4,6の内部抵抗
が抵抗5,7の代わりをするため、ゲインが高く線形動
作領域の小さい回路ができる。
【0064】(実施の形態2)本発明の実施の形態2につ
いて、図7〜図12を参照して説明する。
【0065】この実施の形態2の回路構成を説明する前
に、まず、上記の実施の形態1の構成をそのまま採用し
た場合における不備な点について、図7〜図9に基づい
て説明する。
【0066】いま、図3に示した第1差動増幅器31の
周波数特性、特に、差動対となるトランジスタ4,6の
いずれか一方がOFFしたときの周波数特性について、
図7を参照して説明する。
【0067】まず、図7(b)に示すように、他方側のト
ランジスタ6がOFFしたときには、映像信号Viが入
力されると、抵抗5,8を通って高周波電流が流れるた
め、各抵抗5,7,8の共通接続点Xの電圧V3に影響
を与え、その電圧V3が他方側のトランジスタ6のコレ
クタ・エミッタ間容量Cceおよび抵抗7を通って高周波
電流が流れるため、高周波成分の信号が若干出力Voに
漏れ込んでしまう。
【0068】また、図7(c)に示すように、一方側のト
ランジスタ4がOFFしたときは、入力電圧Viの高周
波成分がベース・エミッタ間容量Cbeと抵抗5を経て共
通接続点X点の電圧V3に影響を与え、その電圧V3に振
られる形でこの一方側のトランジスタ6および抵抗7,
8を通って電流が流れるため、この場合も、高周波成分
の信号が若干出力Voに漏れ込んでしまう。
【0069】ここで、一般的にCce<Cbeであり、高周
波用のトランジスタ4,6の場合、これらの容量は1〜
2pF程度である。
【0070】現在、ワークステーションやパソコンの映
像信号としては、150MHzの帯域を持てば十分であ
ると考えられる。図8に示す回路は十分にその能力を持
っているが、上述した漏れ込みのために、本来あっては
ならない高周波信号が出力に漏れ込んでしまい、映像の
品位を落としてしまっていた。よって、この漏れ込みを
いかに抑えるかが非常に重要となってくる。
【0071】漏れ込みの周波数は、抵抗成分と容量の大
きさから決定されるが、本発明の実施例の場合、Cceは
150MHz帯域の映像信号よりもさらに高周波帯の信
号に対し低インピーダンスとなるのに比較して、Cbeは
150MHz帯域の映像信号に大きく影響を与える。ま
た、図7(b)の場合、抵抗52,54で分圧された高周
波成分が抵抗54,56の比によって増幅されてしま
う。以上の2つの効果から、トランジスタ53つまりス
ライスレベルを決定するVsが入力されるトランジスタ
をOFFさせたときの方が高周波の漏れ込みが小さいこ
とがわかる。つまり、エミッタフォロワのON/OFF
を用いたスライス回路は、高周波の漏れ込みが大きく、
たとえば、図20に示した従来技術の場合、エミッタフ
ォロワでスライスした波形をそのまま増幅させているた
め、高周波成分の漏れ込みはさらにいおおきくなること
が予想される。
【0072】図8は、実際の高周波成分の漏れ込みがど
の程度であるかを示すための説明図であり、図8(a)は
スライスがない場合、図8(b)はスライスがある場合の
各周波数特性を示す。なお、図8(a),(b)は縦軸の倍率
を変えて表現しており、スライスのないときの通常の出
力を100%としている。
【0073】図8(b)において、符号L1で示す曲線は、
入力側のトランジスタ4をOFFしたとき(図7(c)参
照)、符号L2の曲線は出力側のトランジスタ6をOFF
したとき(図7(b)参照)、高周波の漏れによって出力さ
れてしまう信号Voの周波数特性をそれぞれ示してい
る。
【0074】図8(b)から分かるように、入力側のトラ
ンジスタ4をOFFさせたとき(図8(c)の場合)の方
が、出力側のトランジスタ4をOFFさせたとき(図8
(b)の場合)よりも高周波の漏れ込みが大きいことが分か
る。
【0075】このように、エミッタフォロアのON/O
FFを用いたスライス回路31は、高周波の漏れ込みが
大きので、このような漏れ込みを抑えるためには、さら
に容量Cceを小さくすればよい。
【0076】そのためには、図9に示すように、各トラ
ンジスタ4,6について、それぞれダイオードの役割を
果たすトランジスタ57、58を直列に挿入し、見かけ
上、コレクタ・エミッタ間容量Cceを小さくするとよ
い。
【0077】図9に示す構成において、出力側のトラン
ジスタ6をOFFしたときの高周波の漏れによって出力
されてしまう信号Voの周波数特性を、先の図8(b)中、
符号L3の曲線で示す。明らかなように、L3の曲線は、
他の曲線L1,L2よりも一層漏れが少なくなっているこ
とが分かる。
【0078】なお、図9ではトランジスタ57,58を
用いたが、一般的な高周波用のダイオードであっても構
わない。
【0079】ところで、いま、図4、図7、および図8
(b)を対比して考える。
【0080】前述のように、図4(a)は、i2=0、つま
り出力側のトランジスタ6がOFFして映像信号Vi入
力の白側をスライスする場合である。一方、図4(c)
は、i1=0、つまり入力側のトランジスタ4がOFFし
て映像信号Vi入力の黒側をスライスする場合である。
【0081】そして、出力側のトランジスタ6がOFF
して白側をスライスするとき(図4(a)の場合)には、図
7(b)の状態となり、このときには、高周波の漏れは図
8(b)のL2で示す曲線となる。また、入力側のトランジ
スタ4がOFFして黒側をスライスするとき(図4(c)の
場合)には、図7(c)の状態となり、このときには、高周
波の漏れは図8(b)のL1(>L2)で示す曲線となる。
【0082】結局、図3の構成において、NPN型のト
ランジスタ4,6を用いて白側スライスを行うときに
は、曲線L2となって高周波の漏れをある程度小さくで
きるが、黒側スライスを行うときには、曲線L1となっ
て高周波の漏れが大きくなる不都合を生じる。
【0083】そこで、白側スライスでは、図3の構成
(NPN型のトランジスタ4,6)を使用する一方、黒側
スライスでは、図3の回路に対して、NPN型をPNP
型に変更するとともに、正負の電源を逆転させると、黒
側スライスを行うときの高周波の漏れを小さくできるこ
とになる。
【0084】以上の説明より、白側をスライスして黒側
のみを取り出す白側スライス回路は、NPN型のトラン
ジスタを用いて構成し、逆に、黒側をスライスし白側の
みを取り出す黒側スライス回路は、PNPトランジスタ
を用いて構成する。つまり、白側と黒側の各スライス回
路を専用に設け、白側と黒側の各スライス回路でトラン
ジスタの極性を代える。さらに、スライス回路には、コ
レクタ・エミッタ間容量Cceを小さくするために、図9
に示したように、トランジスタ57,58(またはダイ
オード)を挿入する。さらに、白側、黒側の各スライス
回路の出力についてゲイン調整を行なえるゲイン調整回
路を付加すれば、最も性能の良いガンマ補正回路を構成
できることになる。
【0085】上記の観点から、本発明の実施の形態1の
不備を無くすように改良したのが、この実施の形態2で
あり、その具体的な構成を図10および図11に示す。
【0086】図10および図11において、71a〜7
1nは黒側をスライスし白側のみを取り出す黒側スライ
ス回路、72a〜72mは白側をスライスして黒側のみを
取り出す白側スライス回路である。なお、黒側スライス
回路71a〜71nの個数(n)と、白側スライス回路72a
〜72mの個数(m)は、図6に示したように、どのような
曲線のガンマ補正特性を得たいかによって決められる。
【0087】ここで、各々の白側スライス回路72a〜
72mの回路構成の内、符号91〜94で示すトランジ
スタと、95〜98で示す抵抗とからなる回路は、図9
に示す回路と基本的に同じであり、その各トランジスタ
91〜94は、NPN型のものである。ただし、映像信
号Viとスライスレベル調整電圧Vsに対するエミッタフ
ォロア88,99には、スライス時の周波数特性改善の
ため挿入されたトランジスタ92,94の温度特性を吸
収するために、それぞれトランジスタ89,100が挿
入されている。
【0088】一方、各々の黒側スライス回路71a〜7
1nの回路構成の内、符号77〜80で示すトランジス
タと、81〜84で示す抵抗とからなる回路は、図9に
示す回路のトランジスタの極性を換え(NPN型をPN
P型に変更)、さらに電源の極性を逆転させたものと同
じである。ただし、映像信号Viとスライスレベル調整
電圧Vsに対するエミッタフォロア74,85には、ス
ライス時の周波数特性改善のため挿入されたトランジス
タ78,80の温度特性を吸収するために、それぞれト
ランジスタ75,86が挿入されている。
【0089】次に、波形合成手段73は、黒側スライス
回路71a〜71nおよび白側スライス回路72a〜72m
からの出力(m+n個)を全て合成した出力V0を取り出す
ものであって、各黒側スライス回路71a〜71nの出力
のゲインを個別に調整するゲイン調整回路102a〜1
02nと、各白側スライス回路72a〜72mの出力のゲ
インを個別に調整するゲイン調整回路103a〜103m
と、それぞれのゲイン調整回路102a〜102n,10
3a〜103mからの出力を合成する加算手段(ここでは
抵抗)14とからなる。
【0090】各々のゲイン調整回路102a〜102n,
103a〜103mは、図2に示した補正波形作成回路1
a〜1nと同一の構成であり、その回路動作も同じである
ので、ここでは詳細な説明は省略する。ただし、黒スラ
イス側と白スライス側の各ゲイン調整回路102a〜1
02n,103a〜103mにおいては、スライスレベル
を調整する必要がないので、ライスレベル調整電圧Vs
が入力されるべきトランジスタ123,139には、抵
抗125,126、141,142で分圧された所定の
固定電圧が印加される。
【0091】ところで、図11に示す構成において、白
側スライス回路72a〜72mのトランジスタ91〜94
はNPN型で構成され、これに連なるゲイン調整回路1
03a〜103mのトランジスタ129,131,13
4,135も、同じNPN型で構成されているため、前
述の説明(図4、図7、および図8(b)を用いた説明)の
ように、白側のスライスを行う場合に、高周波成分の漏
れ込みの少ない回路を実現することができる。
【0092】よって、図11の白側スライス回路72a
〜72mのトランジスタ91、93と同じ機能を各ゲイ
ン調整回路103a〜103mのトランジスタ129、1
31に持たせることができ、図11の白側スライス回路
72a〜72mを省略して、図12に示すように、ゲイン
調整回路103a〜103mを白側スライス回路72a〜
72mと兼用させることが可能である。
【0093】その場合には、白スライス側のゲイン調整
回路103a〜103mの抵抗141,142を除いて、
トランジスタ139のベースに所定のスライス電圧Vs
を加えるようにする必要がある。また、このとき、差動
対となるトランジスタ129,131に対しては、ゲイ
ン調整用のトランジスタ134,135が直列に接続さ
れており、これらのトランジスタ134,135が擬似
的に図9に示したトランジスタ57,58の役割をして
容量を減少させているため、トランジスタ129,13
1に直列にさらにトランジスタを挿入する必要がない。
【0094】なお、図11に示す構成において、黒スラ
イス側のゲイン調整回路102a〜102nにおいて、ト
ランジスタ113,115,118,119の極性をN
PN型からPNP型に、トランジスタ111,123を
PNP型からNPN型に極性を変更するとともに、電源
の極性も逆転させれば、黒側スライス回路71a〜71n
を省略してゲイン調整回路102a〜102nを黒スライ
ス用として兼用することが可能となる。
【0095】ただし、その場合に、白スライス側のゲイ
ン調整回路103a〜103mのトランジスタ129,1
31,134,135の極性をNPN型のままにしてお
くと、黒スライス側のゲイン調整回路102a〜102n
の出力電流の向きと、白スライス側のゲイン調整回路1
03a〜103mの出力電流の向きとが逆になって単純に
電流加算を行えない。よって、黒側のゲイン調整回路1
02a〜102nを黒側スライスとして兼用する場合に
は、白スライス側のゲイン調整回路103a〜103mの
トランジスタ129,131,134,135の極性を
NPN型からPNP型に変更する必要が生じる。
【0096】そうすると、図12に示したように、白ス
ライス側のゲイン調整回路103a〜103mを白側スラ
イス回路として兼用できない(前述のように、白スライ
スはNPN型のトランジスタで行うのがよい)ため、白
側のゲイン調整回路103a〜103nの前段に白側スラ
イス回路72a〜72を個別に設ける必要が生じる。つ
まり、図12に示す場合と白黒全く逆の構成となる。
【0097】結局、両スライス回路71a〜71n、72
a〜72mの一方のみの省略は可能であるが、両回路を同
時に省略して、それぞれゲイン調整回路102a〜10
2n、103a〜103mでもって兼用させることはでき
ない。
【0098】ここで、図6に示したように、ガンマ補正
波形が5つの曲線で構成されるとしたとき、スライスな
しの回路1cはゲイン調整のみであるので、図12の構
成においては、一つのゲイン調整回路たとえば103c
をスライスなしの回路1cとして割り当てることができ
る。よって、この場合は、n=2、m=3となる。
【0099】(実施の形態3)本発明の実施の形態3につ
いて、図13〜図18を参照して説明する。
【0100】この実施の形態3の回路構成を説明する前
に、まず、上記の実施の形態2の構成をそのまま採用し
た場合における不備な点について、図13〜図14に基
づいて説明する。
【0101】いま、図11に示した黒側、白側の各スラ
イス回路71a〜71n,72a〜72mの電源電圧を共に
+V1,−V1であると仮定する。
【0102】このような回路構成では、黒側、白側の各
スライス回路71a〜71n,72a〜72mに同じ映像信
号Viが同時に入力されたとき、スライスレベル調整電
圧Vsが入力Viを黒側、白側でそれぞれスライスするよ
うに設定されてるとしたときには、図13(a)に示すよ
うに、黒側スライス回路71a〜71nの出力M1は、マ
イナス側の電源−V1に張り付いた形となり、逆に、白
側スライス回路72a〜72mの出力M2はプラス側の電
源+V1に張り付いた形となる。
【0103】そして、この場合でも、波形合成回路73
を構成する各ゲイン調整回路102a〜102n,103
a〜103mが所定の増幅作用を行えるようにするために
は、それら電源電圧として、プラス側マイナス側のいず
れも±V1よりも絶対値の大きな電源(+V2、−V2)が
必要となる。
【0104】しかし、各スライス回路71a〜71n,7
2a〜72mの電源電圧±V1と、波形合成回路73の電
源電圧±V2とを異ならせる(|V2|>|V1|)のは、
2種類の電圧±V1,±V2を発生する電源をそれぞれ容
易せねばならず、回路構成が複雑となる。
【0105】そこで、ここでは、黒側スライス回路71
a〜71nを正の電源とグランドレベルGND間で動作さ
せ、白側スライス回路72a〜72mを負の電源とグラン
ドレベルGNDで動作させることを考える。
【0106】また、黒側スライス回路71a〜71nに入
力する映像信号Viは、0Vから正の電圧+V1までの範
囲で入力されるように設定し、白側スライス回路72a
〜72mに入力する映像信号Viは、0Vから負の電圧−
1までの範囲で入力されるように設定する。
【0107】すると、図13(b)に示すように、黒側ス
ライス回路71a〜71nからの出力は、符号M3に示す
ようになり、白側スライス回路72a〜72mからの出力
は、符号M4に示すようになる。つまり、どちらの出力
3,M4もグランドレベルGNDでスライスされた波形
となる。
【0108】その結果、黒側、白側のいずれのスライス
回路71a〜71n,72a〜72mについても、グランド
レベルGNDの近傍に出力が発生するため、次段の波形
合成回路73の電源電圧としては、各スライス回路71
a〜71n,72a〜72mの電源電圧±V1をそのまま用
いることができる。つまり、一種類の電源を使用でき
る。
【0109】このように、グランドレベルGNDで入力
映像信号Viをスライスする場合には、次のような利点
も生じる。
【0110】図14は図3と同様に、白スライス側の第
1差動増幅器31の部分のみを取り出したものである
が、電源±V1によって動作する回路を実際にプリント
基板上に作成する場合、一般的にはその電源±V1のイ
ンピーダンスは零ではなく、有限値(ここでは抵抗15
5,156として表現する)を持っている。
【0111】いま、映像信号Viとしてパルス状の波形
が入力された場合を考えると、トランジスタ4がONす
ることで、プラス電源+V1から来た電流は抵抗155
を通過し、また、マイナス電源−V1に帰る電流は抵抗
156を通過するため、実際にこの回路にかかる電源電
圧±V1は、それぞれ符号+V1',−V1'で示す波形の
ように変調されてしまう。
【0112】この場合、トランジスタ6のコレクタ側で
出力Voを取り出しているので、コレクタ抵抗17が接
続される電源の変動は、その出力Voに大きな影響を及
ぼす。実際にその出力Voは、本来出力されなければな
らない破線で示す波形に比べて、実線で示す波形のよう
に、若干小さく出力されてしまう。
【0113】このような課題を解決するためには、たと
えば図14の回路では、コレクタ側の電源電圧+V1
低インピーダンス化してやり、抵抗155の影響をほと
んど無視できるものにすることが最も望ましい。
【0114】そのためには、実際の回路を構成する上
で、白側スライス回路72a〜72mのプラス電源+V1
を、グランドレベルGNDで置き換えてやり、また、黒
側スライス回路71a〜71nのマイナス電源−V1を、
グランドレベルGNDで置き換えてやれば最も効果的で
ある。
【0115】このことからも、黒側スライス回路71a
〜71nは、正の電源+V1と最も低インピーダンスなグ
ランドレベルGND間で動作させ、白側スライス回路7
2a〜72mは、負の電源−V1とグランドレベルで動作
させれば有利である。
【0116】そして、たとえば、映像信号Viが正の電
源+V1とグランドレベルGND間で入力される場合、
その映像信号Viのペデスタルレベルは予め決まってい
るので、黒側スライス回路71a〜71nについては、特
にレベルクランプの必要はないが、白側スライス回路7
2a〜72mは、負の電源−V1とグランドレベルGND
で動作させるために、映像信号Viが所定の電圧Vr分だ
け常に負側にシフトするようにクランプする必要があ
る。
【0117】上記の観点から、本発明の実施の形態2の
不備を改良したのが、この実施の形態3であり、その具
体的な構成を図15に示す。
【0118】図11に示した実施形態2の場合と比較し
て異なる点は、入力される映像信号Viを所定のペデル
タルレベル−Vrにクランプするクランプ回路161が
設けられていることと、黒側,白側の各スライス回路7
1a〜71n,72a〜72mと、波形合成手段73とに共
通の電源電圧±V1をもつ一種類の電源が接続されてい
ることである。その他の構成は、実施形態2の場合と同
様であるから、詳しい説明は省略する。
【0119】図16に上記のクランプ回路161の具体
例を示す。
【0120】クランプ回路161へ入力された映像信号
は、電解コンデンサ166で直流成分がカットされ、エ
ミッタフォロア167,168へ入力される。電解効果
トランジスタ169のゲートには、水平同期パルス等に
基づいて生成されるペデスタル・サンプリング・パルス
が印加され、積分回路170,171によってペデスタ
ル期間の電圧Vpが抜き取られ、抵抗172を通ってオ
ペアンプ175の一方端子に入力される。
【0121】オペアンプ175の他方端子には、抵抗1
73,174によって設定されたペデルタルレベル設定
用の基準電圧Vrが予め入力されているので、オペアン
プ175は両電圧Vp,Vrを比較し、両者の電圧が同じ
になるように動作する。
【0122】すなわち、オペアンプ175は、コンデン
サ176によって、比較器兼積分回路として働き、その
出力が抵抗178を通って映像信号へフィードバックさ
れる。その結果、常に、ペデスタルレベルが基準電圧V
rと同じになるように常にフィードバックループが働く
回路となる。
【0123】図15に示した構成にすると、白側スライ
ス回路72a〜72mへ入力される映像信号Viは、クラ
ンプ回路161によって常に所定のペデルタルレベル−
Vrとなるようにレベル変換される。
【0124】その結果、黒側スライス回路71a〜71m
は、正の電圧+V1とグランドレベルGNDで映像信号
Viをスライスし、また、白側スライス回路72a〜72
nは、負の電圧−V1とグランドレベルGNDで映像信号
Viをスライスするため、黒側スライス回路71a〜71
nおよび白側スライス回路72a〜72mの出力波形は、
図13(b)に示したようになる。
【0125】このように、各スライス回路の直前にクラ
ンプ回路161を設けておけば、正負1種類ずつの電源
±V1を使用して白側および黒側をそれぞれスライスす
る回路を極めて簡単な構成で実現することが可能であ
る。
【0126】図12に示したように、白側スライス兼ゲ
イン調整回路103a〜103mとした構成の場合におい
ても、この実施の形態3のようなクランプ回路161を
設け、同回路103a〜103mによって白側とグランド
レベルGNDとの間で映像信号波形をスライスする構成
とすることも可能である。
【0127】この場合も、クランプ回路161は、電源
電圧を正負1種類とするために挿入されているため、本
発明の請求の範囲を逸脱しない。
【0128】なお、図15において、ゲイン調整回路1
02a〜102nおよび103a〜103mのPNPトラン
ジスタとNPNトランジスタを変更し、電源を逆転させ
れば、黒側スライス回路71a〜71nとゲイン調整回路
102a〜102nの兼用が可能となる。
【0129】(実施の形態4)本発明の実施の形態4につ
いて、図17〜図18を参照して説明する。
【0130】この実施の形態4の回路構成を説明する前
に、まず、上記の各実施の形態1〜3の構成をそのまま
採用した場合における不備な点、特に所望のガンマ補正
波形を得たい場合の調整面での不備な点について、図1
7に基づいて説明する。なお、ここでは、理解を容易に
するために、一点だけの折れ点があるガンマ補正波形を
作成する最も簡単な場合を例にとって説明する。
【0131】図17(a)は、白側スライス回路1bとスラ
イスなしの回路1cとを組み合わせた場合(図6参照)で
あり、その各々の出力はそれぞれM10,M11のようにな
り、その合成波形M12はA点で折れ点をもつようにな
る。
【0132】ここで、白側スライス回路1bによってA
点よりも黒側の輝度のゲインを調整した後に、次に、ス
ライスなしの回路1cでA点よりも白側の輝度のゲイン
を調整すると、図中の矢印のようにA点よりも黒側の部
分がその影響を受けてしまう。
【0133】つまり、映像信号の基準は黒レベルである
ので、ガンマ補正の調整を行う場合も黒に近い領域から
あわせていくのが基本であるが、図17(a)のような構
成では、せっかく黒側のゲイン調整を先に行っても、次
に、白側のゲイン調整を行ったときには、黒側の曲線部
分まで影響されてしまい、所望のガンマ補正波形が得ら
れなくなる。よって、スライスなしの回路1cが存在
し、かつその調整を行う場合には配慮が必要であり、で
きればスライスなしの回路1cを設けないことが望まし
い。
【0134】次に、図17(b)は、白側スライス回路1b
と黒側スライス回路1eとを組み合わせた場合(図6参
照)であり、その各々の出力はそれぞれM20,M21のよ
うになり、その合成波形M22はB点で折れ点をもつよう
になる。
【0135】ここで、入力映像信号Viについて、白側
と黒側のスライスレベルVsが完全に一致しているとき
には、白側スライス回路1bでA点よりも黒側の領域の
ゲインを調整した後に、次に、黒側スライス回路1eで
B点よりも白側の領域のゲイン調整を行っても、図17
(a)の場合と異なり、B点より黒側の曲線部分にまで影
響することがない。
【0136】たとえば、白側をスライスしたガンマ補正
曲線Ywを、 Yw=Kw・X (Kw:勾配) (3) で表したとき、白側と黒側のスライスレベルVsが一致
しているならば、黒側をスライスしたガンマ補正曲線Y
bは、次式で表される。
【0137】 Yb=Kb・X+{1−(Kb/Kw)}Vs (4) (3),(4)式から分かるように、Kwを変化させるゲイ
ン調整をした後に、次に、Kbを変化させるゲイン調整
を行っても、(3)式にはKbを含まないから、B点は変
化しない。
【0138】このように、図17(b)に示すような回路
構成をとる場合、ガンマ補正曲線の調整面では有利であ
るが、しかし、両スライス回路1b,1eのスライスレベ
ルVsが少しでもずれれば、その部分の映像信号がなく
なったり、逆にその部分だけゲインが非常に大きくなっ
てしまう。
【0139】この不都合を無くすためには、白側と黒側
とのスライスの境目となる前後のスライス回路、すなわ
ち、最も高階調側をスライスする白側スライス回路と、
最も低階調側をスライスする黒側スライス回路とのスラ
イス電圧を連動させて、両者のトラッキングを精度良く
とる必要がある。
【0140】上記の観点から、本発明の実施の形態1〜
3を改良したのが、この実施の形態4であり、その具体
的な構成を図18に示す。
【0141】図18に示すガンマ補正回路は、図10に
示した実施の形態2の回路に対して連動手段192がさ
らに付加されている。
【0142】そして、図18に示す回路において、黒側
スライス回路71a〜71nについては、下方に向かうほ
ど高階調側をスライスするものとし、また、白側スライ
ス回路72a〜72mについては、下方に向かうほど低階
調側をスライスするものとする。
【0143】上記のスライス電圧発生手段191は、た
とえばD/Aコンバータ(DAC)により構成され、その
手段191から出力された2つのスライスレベル制御用
の信号Vsba’Vswa’は、連動手段192へ入力され
て、それぞれスライスレベル調整電圧VsbaおよびVswa
に変換される。
【0144】そして、連動手段192の2つの出力Vsb
a,Vswaの内、一方の出力Vswaが最も高階調側をスラ
イスする白側スライス回路72aに、他方の出力Vsbaが
最も低階調側をスライスする黒側スライス回路71aに
それぞれ個別に与えられ、両回路72a,71aのスライ
スレベルが同じになるように作用する。
【0145】また、スライス電圧発生手段191から
は、残りの黒側スライス回路71b〜71nと、白側スラ
イス回路72b〜72mとに、それぞれスライスレベル調
整電圧Vsbb〜Vsbn、Vswb〜Vswmが与えられる。
【0146】図19は、連動手段192の構成の詳細を
示すブロック図である。
【0147】スライス電圧発生手段191から入力され
た黒側スライス用の調整電圧Vsba’は、オペアンプ2
51,253および抵抗255,257を通り、また、
白側スライス用の電圧Vswa’は、オペアンプ252,
254および抵抗256,258を通り、片方ずつがそ
れぞれ合成される。
【0148】合成された2つの信号は、オペアンプ26
3,264で、直流レベルとゲインがそれぞれ抵抗25
9,260,265と261、262、266とで変換
される。
【0149】その結果、例えばVsba’が上昇すると、
連動手段192の出力Vsba,Vswaが両方とも上昇する
方向へ変化し、Vswa’が変動しても同じように出力は
動く。よって、ゲインやレベルを決定する抵抗値を最適
に設定することにより、黒側スライス回路71a〜71n
と白側スライス回路72a〜72mのスライスレベルのト
ラッキングを精度良くとることが可能となる。
【0150】なお、図12に示したように、白側スライ
ス兼ゲイン調整回路103a〜103mとした構成の場合
においても、スライスレベル調整電圧Vsの入力端子は
存在するため、この実施の形態4のようなスライス電圧
発生手段191と連動手段192とを設け、Vsba’,
Vsma’が上昇すると、連動手段192の出力Vsba,V
swaがこれに連動するような構成とすることも可能であ
る。
【0151】さらに、図15に示した実施の形態3の構
成に対しても、スライス電圧発生手段191と連動手段
192とを付加することが可能である。
【0152】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。
【0153】(1) 請求項1記載の発明によれば、スラ
イスレベルの調整電圧とゲイン調整電圧を調整するだけ
で任意の折れ線近似型のガンマ補正波形を作成すること
ができ、それにより映像表示デバイスやそれを用いたシ
ステムのガンマ特性のばらつきに対応した調整を行った
り、映像ソースに従って階調を変化させ、それぞれの映
像に対し最適な画質を提供することが可能となる。ま
た、ベース接地型の増幅回路を用いることにより、周波
数特性を150MHz以上の高周波数領域まで高く伸ば
すことができ、その実用的効果は大きい。
【0154】(2) 請求項2記載の発明によれば、スラ
イス波形を作り出すトランジスタのOFF時に高周波成
分の出力への漏れ込みを抑え、良好な周波数特性を実現
することができるため、映像の品位を低下することを防
ぐことが可能となったガンマ補正回路を実現することが
でき、その実用的効果は大きい。
【0155】(3) 請求項3記載の発明によれば、供給
電源の数を減少させ、より低い電源電圧で回路を構成す
るとが可能となるとともに、DC成分の変動が小さく、
より正確な出力波形が得られるスライス回路を持ったガ
ンマ補正回路を実現することができ、その実用的効果は
大きい。
【0156】(4) 請求項4記載の発明によれば、スラ
イスレベルが一致するように、白側スライス回路と黒側
スライス回路の調整電圧を連動させることで、中間調や
高階調領域の輝度調整時におこる黒レベルの変動を抑え
ることができるため、より高精度なガンマ補正を行うこ
とができ、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るガンマ補正回路の
構成を示すブロック図
【図2】図1の構成の詳細を示す回路図
【図3】図1のガンマ補正回路のスライス回路部分の詳
細を示す回路図
【図4】スライス回路の動作説明に供する図
【図5】ゲイン調整回路の動作説明に供する図
【図6】所望のガンマ補正特性を得るための具体的構成
を示すブロック図
【図7】スライス回路のトランジスタOFF時の動作説
明に供する図
【図8】スライス回路のトランジスタOFF時の高周波
成分の漏れ込み量を示す図
【図9】スライス回路において高周波の漏れ込みを低減
するための構成を示す回路図
【図10】本発明の実施の形態2に係るガンマ補正回路
の構成を示すブロック図
【図11】図10の構成の詳細を示す回路図
【図12】本発明の実施の形態2に係るガンマ補正回路
の変形例を示すブロック図
【図13】スライス回路の出力特性を説明するための図
【図14】実際のスライス回路における電源電圧の変動
を説明するための図
【図15】本発明の実施の形態3に係るガンマ補正回路
の構成を示すブロック図
【図16】図15におけるクランプ回路の具体例を示す
回路図
【図17】ガンマ補正曲線の調整時の課題説明に供する
【図18】本発明の実施の形態4に係るガンマ補正回路
の構成を示すブロック図
【図19】図18における連動手段の具体例を示すブロ
ック図
【図20】従来技術のガンマ補正回路の構成を示す回路
【図21】図20のガンマ補正回路の入出力特性を示す
【図22】従来技術のガンマ補正回路の他の構成を示す
回路図
【図23】図22のガンマ補正回路の入出力特性を示す
【符号の説明】
1a〜1n…補正波形作成回路、31…第1差動増幅器、
32…第2の差動増幅器、14…抵抗(加算手段)、73
…波形合成手段、Vi…入力映像信号、Vo…出力映像信
号、Vs…スライスレベル調整電圧、Vg…ゲイン調整電
圧、i2…第1差動増幅器の出力電流、i4…補正波形作成
回路からの出力電流、i…ガンマ補正回路の出力電流。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶等の非線形表示素子の階調を補正す
    るガンマ補正回路であって、第1の入力端子に映像信号
    を、第2の入力端子にスライス部を設定する第1の調整
    電圧を入力する第1の差動増幅器と、第3の入力端子に
    ゲインを制御する第2の調整電圧を入力する上記第1の
    差動増幅器の出力端子に設けた第2の差動増幅器とから
    構成される補正波形作成手段を少なくとも二つ以上有
    し、上記複数の補正波形作成手段の上記第2の差動増幅
    器の出力信号を電流加算する加算手段とを備え、上記加
    算手段により加算された電流が上記複数の補正波形作成
    手段の上記第1の差動増幅器の出力電流の一部になるこ
    とを特徴とするガンマ補正回路。
  2. 【請求項2】 第1の差動増幅器は、ベースに映像信号
    を入力する第1のトランジスタと、ベースにスライス部
    を設定する第1の調整電圧を入力する第2のトランジス
    タからなり、エミッタを直接あるいは抵抗を通して接続
    され、出力端子として第2のトランジスタのコレクタを
    用いることを特徴とし、第2の差動増幅器は、ベースに
    利得を制御する第2の調整電圧を入力する第3のトラン
    ジスタと、ベースを第3のトランジスタのベースと抵抗
    を介して接続された第4のトランジスタとからなり、エ
    ミッタを直接接続され、出力端子として第3のトランジ
    スタのコレクタを用いることを特徴とする請求項第1項
    記載のガンマ補正回路。
  3. 【請求項3】 液晶等の非線形表示素子の階調を補正す
    るガンマ補正回路であって、映像信号がベースに入力さ
    れる第1のNPNトランジスタと、映像信号のスライス
    部を決定する調整電圧をベースに入力する第2のNPN
    トランジスタと、上記第1および第2のNPNトランジ
    スタのうち少なくとも一方のエミッタ側に接続された抵
    抗とからなり、上記第2のNPNトランジスタのON/
    OFFにより映像信号の黒側あるいは黒側を含む全部分
    を取り出し白側部分はスライスする第1の作動対と、上
    記第1および第2のNPNトランジスタのエミッタ電流
    が合成されるところに挿入される第1の電流源とによっ
    て構成される一つ以上のm個の白側スライス回路と、映
    像信号がベースに入力される第3のPNPトランジスタ
    と、映像信号のスライス部を決定する調整電圧をベース
    に入力する第4のPNPトランジスタと、上記第3およ
    び第4のPNPトランジスタのうち少なくとも一方のエ
    ミッタ側に接続された抵抗とからなり、上記第4のPN
    PトランジスタのON/OFFにより映像信号の白側あ
    るいは白側を含む全部分を取り出し黒側部分はスライス
    する第2の作動対と、上記第3および第4のPNPトラ
    ンジスタのエミッタ電流が合成されるところに挿入され
    る第2の電流源とによって構成される一つ以上のn個の
    黒側スライス回路と、上記m+n個の白側および黒側スラ
    イス回路の出力波形を合成する波形合成手段とを備えた
    ことを特徴とするガンマ補正回路。
  4. 【請求項4】 波形合成手段は、映像信号がベースに入
    力される第5のトランジスタと、映像信号のスライス部
    を決定する調整電圧をベースに入力する第6のトランジ
    スタと、上記第5および第6のトランジスタのうち少な
    くとも一方のエミッタ側に接続された抵抗とからなる第
    3の作動対と、上記第5および第6のトランジスタのエ
    ミッタ電流が合成されるところに挿入される第3の電流
    源と、上記第6のトランジスタのコレクタにエミッタを
    互いに接続し、さらにベースを抵抗を隔てて接続した第
    7および第8のトランジスタからなり、上記第7あるい
    は第8のトランジスタのベースに映像信号のゲインを決
    定する調整電圧を印加することで上記第7および第8の
    トランジスタに流れる電流比を制御する第4の作動対と
    を備えたゲイン調整回路と、上記ゲイン調整回路の全て
    からの出力を加算する加算手段とを備え、上記第5およ
    び第6のトランジスタがNPNトランジスタである場合
    には上記第1および第2のトランジスタに置き換えるこ
    とが可能であり、上記第5および第6のトランジスタが
    PNPトランジスタである場合には上記第3および第4
    のトランジスタに置き換えることが可能であることを特
    徴とする請求項第3項記載のガンマ補正回路。
  5. 【請求項5】 液晶等の非線形表示素子の階調を補正す
    るガンマ補正回路であって、映像信号を二つの系に分
    け、上記二つの系のうち一つの系のペデスタルレベルを
    正の電圧にし、もう一つの系の白レベルを負の電圧にす
    るための少なくとも一つの系の映像信号のペデスタルレ
    ベルを変換するクランプ回路と、正の電圧の映像信号を
    入力し、グランドレベルで黒側をスライスし白側あるい
    は白側を含む全部分を取り出した波形を出力する一つ以
    上のn個の黒側スライス回路と、負の電圧の映像信号を
    入力し、グランドレベルで白側をスライスし黒側あるい
    は黒側を含む全部分を取り出した波形を出力する一つ以
    上のm個の白側スライス回路のうちの少なくともどちら
    か一方を有し、上記m+n個の白側および黒側スライス回
    路の出力波形を合成する波形合成手段とを備えたことを
    特徴とするガンマ補正回路。
  6. 【請求項6】 白側スライス回路は、映像信号がベース
    に入力される第1のNPNトランジスタと、映像信号の
    スライス部を決定する調整電圧をベースに入力する第2
    のNPNトランジスタと、上記第1および第2のNPN
    トランジスタのうち少なくとも一方のエミッタ側に接続
    された抵抗とからなり、上記第2のNPNトランジスタ
    のON/OFFにより映像信号の黒側あるいは黒側を含
    む全部分を取り出し白側部分はスライスする第1の作動
    対と、上記第1および第2のNPNトランジスタのエミ
    ッタ電流が合成されるところに挿入される第1の電流源
    とによって構成されることを特徴とし、黒側スライス回
    路は、映像信号がベースに入力される第3のPNPトラ
    ンジスタと、映像信号のスライス部を決定する調整電圧
    をベースに入力する第4のPNPトランジスタと、上記
    第3および第4のPNPトランジスタのうち少なくとも
    一方のエミッタ側に接続された抵抗とからなり、上記第
    4のPNPトランジスタのON/OFFにより映像信号
    の白側あるいは白側を含む全部分を取り出し黒側部分は
    スライスする第2の作動対と、上記第3および第4のP
    NPトランジスタのエミッタ電流が合成されるところに
    挿入される第2の電流源とによって構成されることを特
    徴とする請求項5項記載のガンマ補正回路。
  7. 【請求項7】 波形合成手段は、映像信号がベースに入
    力される第5のトランジスタと、映像信号のスライス部
    を決定する調整電圧をベースに入力する第6のトランジ
    スタと、上記第5および第6のトランジスタのうち少な
    くとも一方のエミッタ側に接続された抵抗とからなる第
    3の作動対と、上記第5および第6のトランジスタのエ
    ミッタ電流が合成されるところに挿入される第3の電流
    源と、上記第6のトランジスタのコレクタにエミッタを
    互いに接続し、さらにベースを抵抗を隔てて接続した第
    7および第8のトランジスタからなり、上記第7あるい
    は第8のトランジスタのベースに映像信号のゲインを決
    定する調整電圧を印加することで上記第7および第8の
    トランジスタに流れる電流比を制御する第4の作動対と
    を備えたゲイン調整回路と、上記ゲイン調整回路の全て
    からの出力を加算する加算手段とを備え、上記第5およ
    び第6のトランジスタがNPNトランジスタである場合
    には上記第1および第2のトランジスタに置き換えるこ
    とが可能であり、上記第5および第6のトランジスタが
    PNPトランジスタである場合には上記第3および第4
    のトランジスタに置き換えることが可能であることを特
    徴とする請求項第5項記載のガンマ補正回路。
  8. 【請求項8】 液晶等の非線形表示素子の階調を補正す
    るガンマ補正回路であって、映像信号の黒側あるいは黒
    側を含む全部分を取り出し白側部分はスライスする一つ
    を含むm個の白側スライス回路と、映像信号の白側ある
    いは白側を含む全部分を取り出し黒側部分はスライスす
    る一つを含むn個の黒側スライス回路と、上記m+n個の
    白側および黒側スライス回路へスライスするための基準
    電圧を発生させるスライス電圧発生手段と、上記m個の
    白側スライス回路への入力されるスライスするための基
    準電圧の少なくとも一つと上記n個の黒側スライス回路
    へ入力されるスライスするための基準電圧の少なくとも
    一つを連動させる連動手段と、上記m+n個の白側および
    黒側スライス回路の出力を合成する波形合成手段を備え
    たことを特徴とするガンマ補正回路。
  9. 【請求項9】 白側スライス回路は、映像信号がベース
    に入力される第1のNPNトランジスタと、映像信号の
    スライス部を決定する調整電圧をベースに入力する第2
    のNPNトランジスタと、上記第1および第2のNPN
    トランジスタのうち少なくとも一方のエミッタ側に接続
    された抵抗とからなり、上記第2のNPNトランジスタ
    のON/OFFにより映像信号の黒側あるいは黒側を含
    む全部分を取り出し白側部分はスライスする第1の作動
    対と、上記第1および第2のNPNトランジスタのエミ
    ッタ電流が合成されるところに挿入される第1の電流源
    とによって構成し、黒側スライス回路は、映像信号がベ
    ースに入力される第3のPNPトランジスタと、映像信
    号のスライス部を決定する調整電圧をベースに入力する
    第4のPNPトランジスタと、上記第3および第4のP
    NPトランジスタのうち少なくとも一方のエミッタ側に
    接続された抵抗とからなり、上記第4のPNPトランジ
    スタのON/OFFにより映像信号の白側あるいは白側
    を含む全部分を取り出し黒側部分はスライスする第2の
    作動対と、上記第3および第4のPNPトランジスタの
    エミッタ電流が合成されるところに挿入される第2の電
    流源とによって構成されることを特徴とする請求項8項
    記載のガンマ補正回路。
  10. 【請求項10】 波形合成手段は、映像信号がベースに
    入力される第5のトランジスタと、映像信号のスライス
    部を決定する調整電圧をベースに入力する第6のトラン
    ジスタと、上記第5および第6のトランジスタのうち少
    なくとも一方のエミッタ側に接続された抵抗とからなる
    第3の作動対と、上記第5および第6のトランジスタの
    エミッタ電流が合成されるところに挿入される第3の電
    流源と、上記第6のトランジスタのコレクタにエミッタ
    を互いに接続し、さらにベースを抵抗を隔てて接続した
    第7および第8のトランジスタからなり、上記第7ある
    いは第8のトランジスタのベースに映像信号のゲインを
    決定する調整電圧を印加することで上記第7および第8
    のトランジスタに流れる電流比を制御する第4の作動対
    とを備えたゲイン調整回路と、上記ゲイン調整回路の全
    てからの出力を加算する加算手段とを備え、上記第5お
    よび第6のトランジスタがNPNトランジスタである場
    合には上記第1および第2のトランジスタに置き換える
    ことが可能であり、上記第5および第6のトランジスタ
    がPNPトランジスタである場合には上記第3および第
    4のトランジスタに置き換えることが可能であることを
    特徴とする請求項第8項記載のガンマ補正回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6888526B2 (en) 1999-10-21 2005-05-03 Seiko Epson Corporation Voltage supplying device, and semiconductor device, electro-optical device and electronic instrument using the same
KR100676817B1 (ko) * 2004-11-17 2007-01-31 삼성전자주식회사 디스플레이장치의 감마조정방법 및 감마조정시스템
JP2009033580A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Sanyo Electric Co Ltd ガンマ補正回路

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