JPH11160525A - カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタおよびその製造方法

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JPH11160525A
JPH11160525A JP33938497A JP33938497A JPH11160525A JP H11160525 A JPH11160525 A JP H11160525A JP 33938497 A JP33938497 A JP 33938497A JP 33938497 A JP33938497 A JP 33938497A JP H11160525 A JPH11160525 A JP H11160525A
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transparent
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resin
color filter
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JP33938497A
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Tomonobu Sumino
友信 角野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶層の厚み設定用としての柱状凸部を備
え、表示品質に優れたカラー液晶表示装置の製造を可能
とするカラーフィルタと、このカラーフィルタの製造方
法を提供する。 【解決手段】 カラーフィルタを、少なくとも着色層を
覆う透明保護層と、この透明保護層よりも突出するよう
に基板上の複数の所定部位に形成された光解重合性樹脂
を含有する透明な柱状凸部とを備えるものとし、このよ
うなカラーフィルタを、第1の工程として基板上に所定
のパターンで複数色からなる着色層を形成した後、少な
くともバインダー樹脂、光解重合性樹脂、光酸発生剤を
含有する透明感光性組成物で着色層を覆うように基板上
に透明感光性層を形成し、第2の工程として透明感光性
層を所定パターンを有するフォトマスクを介して露光
し、第3の工程として透明感光性層を加熱してドライ現
像することにより製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーフィルタおよ
びその製造方法に係り、特に表示品質に優れたカラー液
晶表示装置の製造が可能なカラーフィルタとその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フラットディスプレイとして、カ
ラーの液晶表示装置が注目されている。カラー液晶表示
装置の一例として、ブラックマトリックス、複数の色
(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)から
なる着色層、透明導電層(共通電極)および配向層を備
えたカラーフィルタと、薄膜トランジスタ(TFT素
子)、画素電極および配向層を備えたTFTアレイ基板
とを所定の間隙をもたせて向かい合わせ、この間隙部に
液晶材料を注入して液晶層としたものがある。このよう
なカラー液晶表示装置では、間隙部が液晶層の厚みその
ものであり、カラーフィルタとTFTアレイ基板の間隙
距離が厳密に一定に保持されない場合、液晶層の厚みの
相違により液晶の施光特性の差が生じて液晶が着色した
り、あるいは、色ムラが生じることになり、高速応答
性、高コントラスト比、広視野角等の良好な表示性能が
得られない。
【0003】従来、カラー液晶表示装置における液晶層
の厚みを決定する方法として、合成樹脂、ガラス、アル
ミナ等からなる直径3〜10μm程度のビーズをスペー
サーとして使用し、ビーズの直径をもって両基板の間隙
部の大きさ、つまり、液晶層の厚みを決定する方法があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにガラスビ
ーズやプラスチックビーズをスペーサーとして用いる場
合、基板面上に散在させる密度が適正(例えば、100
個/mm2 )で、かつ、基板面上に均一に分散されてい
なければ、カラー液晶表示装置の全面に亘って大きさが
均一な間隙部は形成されない。しかし、100個/mm
2 程度の大量のスペーサーを粘性の高い液晶に混合して
カラーフィルタとTFTアレイ基板との間隙部に注入し
た場合、スペーサーが均一に分散せずに一部に集まると
いう現象が生じることがある。このような現象が生じる
と、スペーサーが集まった部分の表示品質が悪化し、ま
た、間隙部の正確な保持にも支障を来すことになる。
【0005】このような問題を解消するために、間隙
(液晶層の厚み)を決定するための柱状凸部を備えたカ
ラーフィルタが提案されている(特開平4−31881
6号等)。このカラーフィルタは、基板上に形成した着
色層上に透明保護層を形成した後、感光性樹脂を塗布し
て所望のフォトマスクで露光し現像することにより、柱
状凸部を形成し、この柱状凸部にスペーサーとして機能
をもたせたものである。
【0006】しかしながら、透明保護層を形成した後に
再度フォトリソグラフィー工程を経て柱状凸部を形成し
なければならず、工程が煩雑であり、スループット、歩
留等が問題となっている。
【0007】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、液晶層の厚み設定用としての柱状凸部
を備え、表示品質に優れたカラー液晶表示装置の製造を
可能とするカラーフィルタと、このカラーフィルタの製
造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のカラーフィルタは、基板と、該基板
上に所定のパターンで形成された複数色からなる着色層
と、少なくとも前記着色層を覆うように形成された透明
保護層と、前記基板上の複数の所定部位に形成され、前
記透明保護層よりも突出した透明な柱状凸部とを備え、
前記柱状凸部は光解重合性樹脂を含有するような構成と
した。
【0009】本発明のカラーフィルタの製造方法は、基
板上に所定のパターンで複数色からなる着色層を形成し
た後、少なくともバインダー樹脂、光解重合性樹脂、光
酸発生剤を含有する透明感光性組成物を前記着色層を覆
うように基板上に塗布して透明感光性層を形成する第1
の工程、前記透明感光性層を所定パターンを有するフォ
トマスクを介して露光する第2の工程、加熱してドライ
現像することにより、前記基板上の複数の所定部位に透
明な柱状凸部を形成するとともに、少なくとも前記着色
層を覆うように透明保護層を形成する第3の工程、を有
するような構成とした。
【0010】また、本発明のカラーフィルタの製造方法
は、第3の工程において、ドライ現像後に、後加工とし
て純水または希アルカリ水溶液による洗浄と乾燥を行う
ような構成とした。
【0011】このような本発明では、複数の透明な柱状
凸部は、液晶層の厚み設定用スペーサとして必要な高さ
をもつとともに高精度の高さ設定が可能であり、また、
透明保護層はカラーフィルタ表面を平坦化するととも
に、着色層に含有される成分の液晶層への溶出を防止す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の最良の実施形態に
ついて図面を参照して説明する。本発明のカラーフィルタ 図1は本発明のカラーフィルタの実施形態の一例を示す
部分平面図であり、図2はA−A線における縦断面図で
ある。図1および図2において、本発明のカラーフィル
タ1は、基板2と、この基板2上に形成されたブラック
マトリックス3および着色層5を備え、ブラックマトリ
ックス3および着色層5を覆うように透明保護層6が形
成されており、さらに、ブラックマトリックス3の所定
の複数の箇所(図1では5箇所)には透明な柱状凸部7
が上記の透明保護層6と一体的に形成されている。
【0013】上記のカラーフィルタ1を構成する基板2
としては、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英
板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹
脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフ
レキシブル材を用いることができる。この中で特にコー
ニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材で
あり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優
れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカ
リガラスであるため、アクティブマトリックス方式によ
るカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適してい
る。
【0014】また、カラーフィルタ1を構成するブラッ
クマトリックス3は、着色層5からなる表示画素部の間
および着色層5の形成領域の外側に設けられている。こ
のようなブラックマトリックス3は、スパッタリング
法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度
のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニン
グして形成したもの、カーボン微粒子等の遮光性粒子を
含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングして
形成したもの、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性
粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹
脂層をパターニングして形成したもの等、いずれであっ
てもよい。
【0015】また、着色層5は、赤色パターン5R、緑
色パターン5Gおよび青色パターン5Bが所望のパター
ン形状で配列されており、所望の着色材を含有した感光
性樹脂を使用した顔料分散法により形成することがで
き、さらに、印刷法、電着法、転写法等の公知の方法に
より形成することができる。また、着色層5を、例え
ば、赤色パターン5Rが最も薄く、緑色パターン5G、
青色パターン5Bの順に厚くすることにより、着色層5
の各色ごとに最適な液晶層厚みを設定するようにしても
よい。
【0016】透明保護層6はカラーフィルタ1の表面を
平坦化するとともに、着色層5に含有される成分の液晶
層への溶出を防止するために設けられたものである。こ
の透明保護層6の厚みは、使用される材料の光透過率、
カラーフィルタ1の表面状態等考慮して設定することが
でき、例えば、0.1〜1.5μmの範囲で設定するこ
とができる。このような透明保護層6は、カラーフィル
タ1をTFTアレイ基板と貼り合わせたときに液晶層と
接するような着色層5を少なくとも覆うように形成され
る。
【0017】また、柱状凸部7は、カラーフィルタ1を
TFTアレイ基板と貼り合わせたときにスペーサーとし
て作用するものである。この柱状凸部7は、上記の透明
保護層6から突出するように一定の高さをもつものであ
り、突出量はカラー液晶表示装置の液晶層に要求される
厚み等から適宜設定することができ、例えば、2〜6μ
m程度の範囲内で設定できる。また、柱状凸部7の形成
密度は、液晶層の厚みムラ、開口率、柱状凸部7の形
状、材質等を考慮して適宜設定することができるが、例
えば、着色層5を構成する赤色パターン5R、緑色パタ
ーン5Gおよび青色パターン5Bの1組に1個の割合で
必要十分なスペーサー機能を発現する。このような柱状
凸部7の形状は、図示例では円柱形状となっているが、
これに限定されるものではなく、角柱形状、截頭錐体形
状等であってもよい。
【0018】上記の透明保護層6および透明の柱状凸部
7は、少なくともバインダー樹脂、光解重合性樹脂、光
酸発生剤を含有する透明感光性組成物を用いて一体的に
形成されたものである。そして、柱状凸部7は、構成成
分として光解重合性樹脂を20〜60重量%の範囲で含
有している。また、透明保護層6は光解重合性樹脂を少
量含有してもよく、この場合、光解重合性樹脂の含有量
は上記の柱状凸部7における光解重合性樹脂の含有量よ
りも低いものである。
【0019】上記の透明保護層6と柱状凸部7を備える
本発明のカラーフィルタ1に配向層を設けて配向処理
(ラビング)した後、TFTアレイ基板と貼り合わせた
場合、柱状凸部7がカラーフィルタ1とTFTアレイ基
板との間に間隙を形成する。そして、柱状凸部7は、高
さ精度と位置精度が極めて高いものであり、したがっ
て、両基板の間隙精度は極めて高いものとなる。また、
柱状凸部7は透明保護層6の形成と同時に一体的に形成
されるので、フォトリソグラフィー工程の増加を来すこ
とがない。さらに、仮に画素部分に柱状凸部の一部が存
在したとしても、透明であるために表示品質に悪影響を
及ぼすことがほとんどない。一方、透明保護層6は、微
細な凹凸が存在するカラーフィルタ1の表面を平坦なも
のとし、液晶の配向に悪影響を与える表面粗さを低減す
るとともに、着色層に微量含まれるイオン性不純物等が
液晶層へ溶出して表示品質に悪影響を及ぼすことを防止
する。
【0020】尚、本発明のカラーフィルタは、図3に示
されるように、ブラックマトリックス3を備えず、着色
層5の非画素部位上に上述の柱状凸部7を形成したもの
等であってもよい。
【0021】また、上述のカラーフィルタの実施の形態
では、透明保護層6と透明な柱状凸部7が連続して形成
されているが、例えば、柱状凸部7が海島状に形成され
たものでもよい。本発明のカラーフィルタ製造方法 次に、本発明のカラーフィルタ製造方法の実施形態につ
いて、図1および図2に示されたカラーフィルタ1を例
に図4および図5を参照しながら説明する。 (第1の工程)カラーフィルタ製造方法の第1の工程で
は、基板上に所定のパターンで複数色からなる着色層を
形成した後、少なくともバインダー樹脂、光解重合性樹
脂、光酸発生剤を含有する透明感光性組成物を前記着色
層を覆うように基板上に塗布して透明感光性層を形成す
る。すなわち、まず、基板2上にブラックマトリックス
3を形成し(図4(A))、次いで、基板2上の赤色パ
ターン形成領域に赤色パターン5R、緑色パターン形成
領域に緑色パターン5G、さらに、青色パターン形成領
域に青色パターン5Bを形成して着色層5とする(図4
(B))。次に、ブラックマトリックス3および着色層
5を覆うように透明感光性組成物を塗布して透明感光性
層8を形成する(図4(C))。
【0022】上記のブラックマトリックス3の形成は、
例えば、以下のように行うことができる。まず、スパッ
タリング法、真空蒸着法等により形成したクロム等の金
属薄膜、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有した樹脂
層等からなる遮光層を基板2上に形成し、この遮光層上
に公知のポジ型あるいはネガ型の感光性レジストを用い
て感光性レジスト層を形成する。次いで、感光性レジス
ト層をブラックマトリックス用のフォトマスクを介して
露光、現像し、露出した遮光層をエッチングした後、残
存する感光性レジスト層を除去することによって、ブラ
ックマトリックス3を形成する。
【0023】また、上記の着色層5の形成は、例えば、
以下のように行うことができる。まず、ブラックマトリ
ックス3を覆うように基板2上に赤色着色材を含有した
赤色感光性樹脂層を形成し、所定のフォトマスクを介し
て上記の赤色感光性樹脂層を露光して現像を行うことに
より、基板2上の赤色パターン形成領域に赤色パターン
5Rを形成する。以下、同様に、基板2上の緑色パター
ン形成領域に緑色パターン5Gを形成し、さらに、基板
2上の青色パターン形成領域に青色パターン5Bを形成
する。
【0024】また、上記の透明感光性層8の形成は、少
なくともバインダー樹脂、光解重合性樹脂、光酸発生剤
を含有する透明感光性組成物を、粘度の最適化を行った
上で、スピンコータ、ロールコータ等の公知の手段によ
りブラックマトリックス3および着色層5を覆うように
塗布、乾燥して形成することができる。この透明感光性
層8の厚みは、柱状凸部7に要求される高さに応じて適
宜設定することができる。
【0025】上記のバインダー樹脂としては、アルカリ
難溶性樹脂を用いることができ、酸価を低くした各種樹
脂が用いられる。例えば、下記式1のビスフェノールA
系のアクリレート樹脂が使用できる。
【0026】
【化1】 このようなバインダー樹脂は、透明感光性組成物の固形
分100重量部に対して50〜90重量部の範囲で含有
させることができる。バインダー樹脂の含有量が50重
量部未満であると、透明保護層6および柱状凸部7の強
度が不十分となり、また、90重量部を超えると、透明
保護層6からの柱状凸部7の突出量が不十分となり好ま
しくない。
【0027】また、上記の光解重合性樹脂としては、ポ
リフタルアルデヒド、ポリ(4−トリメチルシリルフタ
ルアルデヒド)、ポリカーボネート等を挙げることがで
きる。このような光解重合性樹脂は、バインダー樹脂1
00重量部に対して4〜30重量部の範囲で含有させる
ことができる。光解重合性樹脂の含有量が4重量部未満
であると、透明保護層6からの柱状凸部7の突出量が不
十分となり、また、30重量部を超えると、透明保護層
6により着色層を平坦化する能力が低下し好ましくな
い。
【0028】光酸発生剤としは、2(2´−フリルエチ
リデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−ト
リアジン((株)三和ケミカル製 TFEトリアジン
(商品名))、みどり化学(株)製 TPS−103
(商品名)、みどり化学(株)製MDS−105(商品
名)、みどり化学(株)製 TAZ−106(商品名)
等の1種または2種以上を使用することができ、露光に
使用される光源等を考慮して選択することができる。こ
のような光酸発生剤は、光解重合性樹脂100重量部に
対して1〜5重量部の範囲で含有させることができる。
光酸発生剤の含有量が1重量部未満であると、光による
酸の発生量が少なく第2の工程における光解重合性樹脂
の解重合が十分に行われず、また、5重量部を超える
と、熱による光酸発生剤の拡散が大きくなり、パターン
サイズの制御が困難となり好ましくない。 (第2の工程)カラーフィルタ製造方法の第2の工程で
は、透明感光性層8を柱状凸部形成用のフォトマスクM
を介して露光する(図5(A))。この露光により、露
光領域(柱状凸部形成部位以外の領域)では光酸発生剤
が酸を発生し、この酸を触媒として光解重合性樹脂の解
重合が生じる。
【0029】例えば、光解重合性樹脂としてポリフタル
アルデヒドを使用した場合、下記の解重合反応が生じ
る。
【0030】
【化2】 (PAGは光酸発生剤 (Photo Acid Generator) を示
す) また、光解重合性樹脂としてポリ(4−トリメチルシリ
ルフタルアルデヒド)を使用した場合、下記の解重合反
応が生じる。
【0031】
【化3】 (PAGは光酸発生剤 (Photo Acid Generator) を示
す) (第3の工程)カラーフィルタ製造方法の第3の工程で
は、光解重合性樹脂の解重合物を加熱して昇華除去する
ことにより現像(ドライ現像)する。このドライ現像に
よって、透明感光性層8の未露光領域は、バインダー樹
脂、光解重合性樹脂および光酸発生剤からなる柱状凸部
7として残り、露光領域の透明感光性層8は光解重合性
樹脂の大部分が除去されるもののバインダー樹脂からな
る透明保護層6としての薄膜が残る。その後、残存する
光酸発生剤の作用停止、あるいは、除去を目的として、
純水洗浄または希薄アルカリ水溶液洗浄し、乾燥を行う
ことにより、本発明のカラーフィルタ1が得られる(図
5(B))。
【0032】形成された透明保護層6は、微細な凹凸が
存在するカラーフィルタ1の表面を平坦なものとし、液
晶の配向に悪影響を与える表面粗さを低減するととも
に、着色層に微量含まれるイオン性不純物等が液晶層へ
溶出して表示品質が低下することを防止する。
【0033】また、透明な柱状凸部7は、R、G、Bの
3色の着色層の積層ではないため、レベリング現象によ
る高さ精度の低下がなく、また、透明感光性樹脂層8の
一回の露光で形成できるので位置精度も極めて高いもの
である。さらに、透明保護層6により着色層が平坦化さ
れているため、柱状凸部で保持されるギャップは更に均
一なものとなる。本発明のカラーフィルタ製造方法で
は、(1)透明感光性樹脂組成物中の光解重合性樹脂の
含有量、(2)透明感光性樹脂組成物中の光酸発生剤の
含有量、(3)第2の工程における露光量のいずれか、
あるいは、組み合わせにより柱状凸部7の高さの制御を
正確に行うことができる。
【0034】尚、上述の実施形態では、着色層5は顔料
分散法により形成されるが、本発明はこれに限定される
ものではない。例えば、印刷法、転写法等を用いること
ができ、また、基板2上に予め透明導電膜を形成して電
着法を用いることもできる。
【0035】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。 (実施例1)カラーフィルタ用の基板として、300m
m×400mm、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニ
ング社製7059ガラス)を準備した。この基板を定法
にしたがって洗浄した後、基板の片側全面にスパッタリ
ング法により金属クロムからなる遮光層(厚さ0.1μ
m)を成膜した。次いで、この遮光層に対して、通常の
フォトリソグラフィー法によって感光性レジスト塗布、
マスク露光、現像、エッチング、レジスト層剥離を行っ
てブラックマトリックスを形成した。
【0036】次に、ブラックマトリックスが形成された
基板全面に、赤色パターン用の感光性着色材料(富士フ
ィルムオーリン(株)製CRY−S623C)をスピン
コート法により塗布して赤色感光性樹脂層を形成し、プ
レベーク(90℃、3分間)を行った。その後、所定の
着色パターン用フォトマスクを用いて赤色感光性樹脂層
をアライメント露光し、現像液(富士フィルムオーリン
(株)製CD)にて現像を行い、次いで、ポストベーク
(200℃、30分間)を行って、ブラックマトリック
スパターンに対して所定の位置に赤色パターン(厚み
1.3μm)を形成した。
【0037】同様に、緑色パターン用の感光性着色材料
(富士フィルムオーリン(株)製CGY−S624D)
を用いて、ブラックマトリックスパターンに対して所定
の位置に緑色パターン(厚み1.3μm)を形成した。
さらに、青色パターン用の感光性着色材料(富士フィル
ムオーリン(株)製CBV−S625C)を用いて、ブ
ラックマトリックスパターンに対して所定の位置に青色
パターン(厚み1.3μm)を形成した。
【0038】次に、着色層が形成された基板上に下記組
成の透明感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布
して、厚み5μmの透明感光性層を形成した。(以上、
第1の工程) 透明感光性樹脂組成物の組成 ・バインダー樹脂(上記式1に示すビスフェノール系アクリレート樹脂) (昭和高分子(株)製VR60(分子量1950)) … 80重量部 ・光解重合性樹脂 ポリフタルアルデヒド … 20重量部 ・光酸発生剤(みどり化学(株)製 TAZ−106) … 4重量部 ・シクロヘキサノン … 25重量部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 75重量部 次いで、超高圧水銀灯を露光光源とするプロキシミティ
露光機にて、柱状凸部の形成位置に所定形状の遮光部を
設けたフォトマスクを介して100mJ/cm2 の露光
量で露光を行った。(以上、第2の工程) 次に、基板をクリーンオーブン中でポストベーク(15
0℃、30分間)してドライ現像を行い、その後、純水
洗浄して乾燥を行った。(以上、第3の工程)このよう
な一連の処理により、露光領域には厚み1.0μmの透
明保護層が形成され、未露光箇所は高さ4.5μmの透
明な柱状凸部となり、図1および図2に示されるような
構造のカラーフィルタを得た。そして、柱状凸部はカラ
ーフィルタの他の表面より3.5μm突出し、スペーサ
としての機能を有するものであった。 (実施例2)透明感光性樹脂組成物として下記組成の透
明感光性樹脂組成物を使用した他は、実施例1と同様に
して、厚み5μmの透明感光性層を形成した。(以上、
第1の工程) 透明感光性樹脂組成物の組成 ・バインダー樹脂(上記式1に示すビスフェノール系アクリレート樹脂) (昭和高分子(株)製VR60(分子量1950)) … 60重量部 ・光解重合性樹脂 ポリ(4−トリメチルシリルフタルアルデヒド) … 40重量部 ・光酸発生剤(みどり化学(株)製 TAZ−106) … 5重量部 ・シクロヘキサノン … 25重量部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 75重量部 次いで、超高圧水銀灯を露光光源とするプロキシミティ
露光機にて、柱状凸部の非形成位置に所定形状の開口部
を設けたフォトマスクを介して200mJ/cm2 の露
光量で露光を行った。(以上、第2の工程) 次に、基板をクリーンオーブン中でポストベーク(15
0℃、30分間)してドライ現像を行い、その後、純水
洗浄して乾燥を行った。(以上、第3の工程)このよう
な一連の処理により、露光領域には厚み1.1μmの透
明保護層が形成され、未露光箇所は高さ4.6μmの透
明な柱状凸部となり、図1および図2に示されるような
構造のカラーフィルタを得た。そして、柱状凸部はカラ
ーフィルタの他の表面より3.5μm突出し、スペーサ
としての機能を有するものであった。
【0039】また、柱状凸部と透明保護層のSi含有量
を測定して、光解重合性樹脂(ポリ(4−トリメチルシ
リルフタルアルデヒド))の含有量を比較した結果、柱
状凸部でのSi含有量は5.5重量%、透明保護層での
Si含有量は2.4重量%であり、柱状凸部は光解重合
性樹脂を含有すること、および、柱状凸部での光解重合
性樹脂の含有量は透明保護層よりも大きいことが確認さ
れた。
【0040】上述の実施例1および実施例2において作
製した各カラーフィルタの透明保護層上に、スパッタリ
ング法により酸化インジウムスズ(ITO)からなる透
明導電層(厚み1500Å)を形成し、更に、ポリイミ
ド配向層を設けて配向処理(ラビング)した後、エポキ
シ樹脂系シール剤を用いてTFTアレイ基板と貼り合わ
せ、TN型液晶をカラーフィルタとTFTアレイ基板と
の間の間隙部に封入した。作製した液晶表示装置は、表
示面全体に均一な間隙が保持されており、また、カラー
フィルタ表面が平坦で、かつ、着色層の含有成分が液晶
層へ溶出することがないので、色ムラ等を生じることな
く良好な表示品質が得られた。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば複
数の透明な柱状凸部は、液晶層の厚み設定用スペーサと
して必要な高さをもつとともに、その高さを優れた精度
で設定することができ、また、透明感光性層の一回の露
光で透明保護層と一体に形成できるので位置精度も極め
て高いものであり、液晶層の厚み制御に高い精度を要求
されるカラー液晶表示装置にも対応することができ、ま
た、仮に画素部分に柱状凸部の一部が存在したとして
も、透明であるために表示品質に悪影響を及ぼすことが
ほとんどなく、さらに、透明保護層はカラーフィルタ表
面を平坦化するとともに、着色層に含有される成分の液
晶層への溶出を防止するので、表示品質に優れ信頼性の
高いカラー液晶表示装置が可能となり、さらに、現像工
程がドライ(熱)現像であり、通常のウエット現像工程
を省略することができるので、上記の透明保護層と柱状
凸部の同時成形とともに、工程の簡略化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの実施形態の一例を示
す部分平面図である。
【図2】図1に示された本発明のカラーフィルタのA−
A線における縦断面図である。
【図3】本発明のカラーフィルタの他の実施形態を示す
縦断面図である。
【図4】本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を説
明するための工程図である。
【図5】本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を説
明するための工程図である。
【符号の説明】 1…カラーフィルタ 2…基板 3…ブラックマトリックス 5…着色層 6…透明保護層 7…柱状凸部 8…透明感光性層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板上に所定のパターンで形
    成された複数色からなる着色層と、少なくとも前記着色
    層を覆うように形成された透明保護層と、前記基板上の
    複数の所定部位に形成され、前記透明保護層よりも突出
    した透明な柱状凸部とを備え、前記柱状凸部は光解重合
    性樹脂を含有することを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 【請求項2】 基板上に所定のパターンで複数色からな
    る着色層を形成した後、少なくともバインダー樹脂、光
    解重合性樹脂、光酸発生剤を含有する透明感光性組成物
    を前記着色層を覆うように基板上に塗布して透明感光性
    層を形成する第1の工程、前記透明感光性層を所定パタ
    ーンを有するフォトマスクを介して露光する第2の工
    程、加熱してドライ現像することにより、前記基板上の
    複数の所定部位に透明な柱状凸部を形成するとともに、
    少なくとも前記着色層を覆うように透明保護層を形成す
    る第3の工程、を有することを特徴とするカラーフィル
    タの製造方法。
  3. 【請求項3】 第3の工程において、ドライ現像後に、
    後加工として純水または希アルカリ水溶液による洗浄と
    乾燥を行うことを特徴とする請求項2に記載のカラーフ
    ィルタの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002350864A (ja) * 2001-05-25 2002-12-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液晶表示装置の製造方法
JP2021513665A (ja) * 2018-02-12 2021-05-27 京東方科技集團股▲ふん▼有限公司Boe Technology Group Co.,Ltd. カラーフィルタ基板及びその製造方法、表示パネル及び表示装置
CN115094374A (zh) * 2022-06-23 2022-09-23 哈尔滨工业大学 用于制备图案化金属氧化物薄膜的材料和方法

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