JPH11159580A - 伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト - Google Patents

伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルト

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JPH11159580A
JPH11159580A JP9340715A JP34071597A JPH11159580A JP H11159580 A JPH11159580 A JP H11159580A JP 9340715 A JP9340715 A JP 9340715A JP 34071597 A JP34071597 A JP 34071597A JP H11159580 A JPH11159580 A JP H11159580A
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belt
cord
transmission belt
denier
strength
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JP9340715A
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Takashi Kinoshita
隆史 木下
Hitoshi Hanesaka
仁志 羽坂
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Mitsuboshi Belting Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/20V-belts, i.e. belts of tapered cross-section with a contact surface of special shape, e.g. toothed
    • DTEXTILES; PAPER
    • D02YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
    • D02GCRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
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    • D02G3/26Yarns or threads characterised by constructional features, e.g. blending, filament/fibre with characteristics dependent on the amount or direction of twist
    • D02G3/28Doubled, plied, or cabled threads
    • DTEXTILES; PAPER
    • D02YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
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    • D02G3/447Yarns or threads for specific use in general industrial applications, e.g. as filters or reinforcement
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    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト走行後のコードあるいはベルトの残存
強力や強力保持率を高めこれらの屈曲疲労性を改善した
伝動ベルト用心線及びこれを用いた伝動ベルトを提供す
る。 【解決手段】 心線4として、エチレン−2,6−ナフ
タレートを主たる構成単位とするポリエステル繊維フィ
ラメントからなる、1束が500〜1, 500デニール
のマルチフィラメント群を下撚りして子縄とし、該子縄
を5〜8本束ね下撚り方向と逆方向に上撚りしてト−タ
ルデニール数を3,000〜10,000デニールとし
た諸撚コードを使用したVリブドベルト1のような伝動
ベルトである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は伝動ベルト用心線
及びこれを用いた伝動ベルトに係り、詳しくはベルト走
行後のコードあるいはベルトの残存強力や強力保持率を
高めこれらの屈曲疲労性を改善した伝動ベルト用心線及
びこれを用いた伝動ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】伝動ベルトは、伸張部と、ベルト長手方
向に沿って心線を埋設したクッションゴム層と、クッシ
ョンゴム層に隣接して配置した圧縮部によって構成され
ている。また最近では、Vベルトに代わって、クッショ
ンゴム層中に心線を埋設し、該クッションゴム層の上部
には必要に応じてカバー帆布を積層し、そして該クッシ
ョンゴム層の下部に複数のリブ部を設けたVリブドベル
トが、Vベルトに代わって自動車のエアーコンディショ
ナーやオルタネータ等の補機駆動の動力伝動用として広
く用いられている。
【0003】現在、上記心線としてポリエチレンテレフ
タレート(PET)繊維のコードが一般に使用されてい
る。それは、PET繊維が強力、弾性率、耐疲労性など
のバランスが他の繊維よりも優れているためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ベルト走行中
の張力低下を小さくするため、ベルトの熱収縮応力を大
きくすると、経時寸法安定性が悪くなるという問題点が
あった。この経時寸法安定性を改善するため、ポリエチ
レン−2,6−ナフタレート(PEN)繊維を使用した
耐熱性、寸法安定性の良好なゴム補強材が特開昭50−
16739号公報に開示されている。しかし、PET繊
維に比べて屈曲疲労性が悪いという問題点があった。
【0005】更に、屈曲疲労性を改善するために、PE
N繊維製心線のフィラメント角度を15〜25度にする
方法(特開平5−312237号公報)やPENフィラ
メントとPETフィラメントとを混撚する方法(特開平
7−127690号公報)等も提案されている。しか
し、その場合にも、PEN繊維を用いた心線の特徴の一
つであるモジュラスが低下すると言った不具合が発生し
た。
【0006】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、これに対処するものでベルト走行後のコードあ
るいはベルトの残存強力や強力保持率を高めこれらの屈
曲疲労性を改善した伝動ベルト用心線及びこれを用いた
伝動ベルトを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本願請求項1記載
の発明は、伝動ベルトに使用する心線であり、エチレン
−2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエ
ステル繊維フィラメントからなる、1束が500〜1,
500デニールのマルチフィラメント群を下撚りして子
縄とし、該子縄を5〜8本束ね下撚り方向と逆方向に上
撚りしてト−タルデニール数を3,000〜10,00
0デニールとした諸撚コードからなり、1束のマルチフ
ィラメント群を下撚りした子縄として使用しているた
め、作製されたコードが柔軟性に富み、ベルト走行後の
コード残存強力や強力保持率を高めその屈曲疲労性を改
善する一つの要因になっている。
【0008】本願請求項2記載の発明は、伸張部と、ベ
ルト長手方向に沿って心線を埋設したクッションゴム層
と、クッションゴム層に隣接して配置した圧縮部とから
なる伝動ベルトにおいて、上記心線がエチレン−2,6
−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエステル繊
維フィラメントからなる、1束が500〜1, 500デ
ニールのマルチフィラメント群を下撚りして子縄とし、
該子縄を5〜8本束ね下撚り方向と逆方向に上撚りして
ト−タルデニール数を3,000〜10,000デニー
ルとした諸撚コードである伝動ベルトにあり、上記心線
を使用しているためにベルトの可撓性が良好になり、走
行後のベルト残存強力や強力保持率を高めその屈曲疲労
性を改善する一つの要因になっている。
【0009】本願請求項3記載の発明は、伝動ベルト
が、伸張部と、ベルト長手方向に沿って心線を埋設した
クッションゴム層と、クッションゴム層に隣接してベル
トの周方向に延びる複数のリブを有する圧縮部とからな
るVリブドベルトであり、走行後のベルト残存強力や強
力保持率を高めその屈曲疲労性を改善することができ、
自動車のエアーコンディショナーやオルタネータ等の補
機駆動の動力伝動用として使用することができる。
【0010】本願請求項4記載の発明は、ベルト強力が
1.20〜1.30kN/リブ、ベルト残存強力が0.
8〜0.95kN/リブ、しかもベルト強力保持率が6
5〜80%であり、ベルトの屈曲疲労性を改善すること
ができ、その寿命も向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るVリブドベル
トについて、添付図面に基づき具体的に説明する。図1
に示すVリブドベルト1は、カバー帆布3からなる伸張
部2と、コードよりなる心線4を埋設したクッションゴ
ム層5と、その下側に弾性体層である圧縮部6からなっ
ている。この圧縮部6は、ベルト長手方向に延びる断面
略三角形である台形の複数のリブ7を有している。
【0012】前記リブ7には、水素化ニトリルゴム、水
素化ニトリルゴムに不飽和カルボン酸金属塩を添加した
もの、クロロプレンゴム、天然ゴム、CSM、ACS
M、SBR、エチレン−アルファ−オレフィンエラスト
マーが使用される。水素化ニトリルゴムは水素添加率8
0%以上で、耐熱性及び耐オゾン性の特性を発揮するた
めに、好ましくは90%以上が良い。水素添加率80%
未満の水素化ニトリルゴムは、耐熱性及び耐オゾン性は
極度に低下する。耐油性及び耐寒性を考慮すると、結合
アクリロニトリル量は20〜45%の範囲が好ましい。
【0013】また、エチレン−アルファ−オレフィンエ
ラストマーの代表的なものとしては、EPDMがあり、
これはエチレン−プロピレン−ジエンモノマーよりなる
ゴムをいう。ジエンモノマーの例としては、ジシクロペ
ンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボ
ルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンな
どがあげられる。無論、エチレン−プロピレン系ゴム
(EPR)も使用可能である。
【0014】また、上記リブ7には、ナイロン6、ナイ
ロン66、ポリエステル、綿、アラミドからなる短繊維
を混入してリブ7の耐側圧性を向上させるとともに、プ
ーリと接する面になるリブ7の表面に該短繊維を突出さ
せ、リブ7の摩擦係数を低下させて、ベルト走行時の騒
音を軽減させる。これらの短繊維のうち、剛直で強度を
有し、しかも耐摩耗性を有するアラミド繊維とそれ以外
の繊維を併用することが望ましい。
【0015】上記アラミド短繊維が前述の効果を充分に
発揮するためには、アラミド繊維の繊維長さは1〜20
mmで、その添加量はゴム100重量部に対して1〜3
0重量部である。このアラミド繊維は分子構造中に芳香
環をもつ、例えば商品名コーネックス、ノーメックス、
ケブラー、テクノーラ、トワロン等である。尚、アラミ
ド短繊維の添加量が1重量部未満の場合には、リブ7の
ゴムが粘着しやすくなって摩耗する欠点があり、また一
方30重量部を越えると、短繊維がゴム中に均一に分散
しなくなる。
【0016】また、上記アラミド短繊維はリブ7のゴム
との接着を向上させるためにも、該短繊維をエポキシ化
合物やイソシアネート化合物から選ばれた処理液あるい
はRFL液、または両方の処理液によって接着処理され
る。
【0017】また、上記心線4としては、エチレン−
2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエス
テル繊維フィラメントからなる、1束が500〜1, 5
00デニールのマルチフィラメント群を下撚りして子縄
とし、該子縄を5〜8本束ね下撚り方向と逆方向に上撚
りしてト−タルデニール数を3,000〜10,000
デニールとした諸撚コードである。このコードの上撚り
数は7〜18/10cmであり、また下撚り数は20〜
40/10cmである。図2は1×6のコード構成をも
つ心線4を示すものであり、中心に右方向へ下撚りした
1束の子縄10を置き、その周囲に同様の子縄10を5
本配置したものを、逆方向へ上撚りしたものである。総
デニールが3,000未満の場合には、心線のモジュラ
ス、強力が低くなり過ぎ、また10,000を越える
と、ベルトの厚みが増し、屈曲疲労性が悪くなる。
【0018】また、コードのトータルデニール数が同じ
であって構成を1×Nにした場合、Nが5未満になる
と、コード強力が高い水準にあるが、ベルト走行後のコ
ードの残存強力や強力保持率が低下する傾向にあり、ま
たNが8を越えると、コード強力が低下し、またベルト
走行後のコードの残存強力も減少する傾向にある。
【0019】本発明で使用するエチレン−2,6−ナフ
タレートは、通常ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ま
たはそのエステル形成性誘導体を触媒の存在下に適当な
条件のもとにエチレングリコールと縮重合させることに
よって合成させる。このとき、エチレン−2,6−ナフ
タレートの重合完結前に適当な1種または2種以上の第
3成分を添加すれば、共重合体ポリエステルが合成され
る。
【0020】上記心線4の接着処理工程は、まず(1)
未処理コードをエポキシ化合物やイソシアネート化合物
から選ばれた処理液を入れたタンクに含浸してプレディ
ップした後、(2)160〜200°Cに温度設定した
乾燥炉に30〜600秒間通して乾燥し、(3)続いて
RFL液からなる接着液を入れたタンクに浸漬し、
(4)210〜260°Cに温度設定した延伸熱固定処
理機に30〜600秒間通して−1〜2%延伸して延伸
処理コードとする。
【0021】上記エポキシ化合物としては、例えばエチ
レングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等
の多価アルコールや、ポリエチレングリコール等のポリ
アルキレングリコールとエピクロルヒドリンのようなハ
ロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物や、レゾルシ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルメタン、
フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ホル
ムアルデヒド樹脂等の多価フェノール類やハロゲン含有
エポキシ化合物との反応生成物である。このエポキシ化
合物はトルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に混
合して使用される。
【0022】また、イソシアネート化合物としては、例
えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ト
ルエン2,4−ジイソシアネート、P−フェニルジイソ
シアネート、ポリアリールポリイソシアネート等があ
る。このイソシアネート化合物もトルエン、メチルエチ
ルケトン等の有機溶剤に混合して使用される。
【0023】RFL液はレゾルシンとホルマリンとの初
期縮合体をラテックスに混合したものであり、ここで使
用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブ
タジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリ
ル、NBR等である。
【0024】上記延伸熱固定処理されたコードは、スピ
ニングピッチ、即ち心線の巻き付けピッチを0.8〜
1.3mmにすることで、モジュラスの高いベルトに仕
上げることができる。もし0.8mm未満になると、コ
ードが隣接するコードに乗り上げて巻き付けができず、
一方1.3mmを越えると、ベルトのモジュラスが徐々
に低くなる。
【0025】上記カバー帆布3は綿、ポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレート、アラミド繊維からなる糸を用
いて、平織、綾織、朱子織等に製織した布である。
【0026】上記心線4を用いたVリブドベルトは、ベ
ルト強力が1.20〜1.30kN/リブ、ベルト残存
強力が0.8〜0.95kN/リブであり、しかもベル
ト強力保持率が65〜80%になると、走行後のベルト
残存強力や強力保持率を高めその屈曲疲労性を改善する
ことできる。
【0027】尚、アラミド繊維を使用した場合には、ベ
ルトのモジュラスを高めることができるが、熱収縮がな
いために別途オートテンショナーが必要になり、伝達機
構が複雑になる欠点がある。しかし、エチレン−2,6
−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエステル繊
維を用いた心線は、熱収縮を起こすため、オートテンシ
ョナーを使用しなくてもよい。
【0028】Vリブドベルトの製造方法の一例は以下の
通りである。まず、円筒状の成形ドラムの周面に1〜複
数枚のカバー帆布と接着ゴム層とを巻き付けた後、この
上にロープからなる心線を螺旋状にスピニングし、更に
圧縮ゴム層を順次巻き付けて積層体を得た後、これを加
硫して加硫スリーブを得る。次に、加硫スリーブを駆動
ロールと従動ロールに掛架され所定の張力下で走行さ
せ、更に回転させた研削ホイールを走行中の加硫スリー
ブに当接するように移動して加硫スリーブの圧縮ゴム層
表面に3〜100個の複数の溝状部を一度に研磨する。
このようにして得られた加硫スリーブを駆動ロールと従
動ロールから取り外し、該加硫スリーブを他の駆動ロー
ルと従動ロールに掛架して走行させ、カッターによって
所定に幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げる。
【0029】また、本発明においては、上記のVリブド
ベルト以外にも、図3に示すようにベルトの上下表面に
のみカバー帆布3を付着したVベルト8も含む。このV
ベルト8は、心線4をクッションゴム層5中に埋設し、
その下側に短繊維を幅方向に配向した弾性体層である圧
縮部6を有している。この圧縮部6には、コグを長手方
向に沿って所定間隔で設けてもよい。
【0030】
【実施例】以下に、本発明を具体的な実施例のより更に
詳細に説明する。 実施例1〜3、比較例1〜4 心線として、1束が各々600デニール、750デニー
ル、1,000デニール、1,200デニール、1,5
00デニールのエチレン−2,6−ナフタレート繊維
(PEN繊維)と、1束が1,100デニールのポリエ
チレンテレフタレート繊維(PET繊維)を用いて、表
1に示す構成、撚り数のコードを作製した後、各未処置
コードをトルエン90gにPAPI(化成アップジョン
社製ポリイソシアネート化合物)10gからなる接着剤
でプレディップした後、約170〜190°Cの温度設
定した乾燥炉に10〜300秒間通して乾燥し、続いて
RFL液(クロロプレンラテックス100重量部、レゾ
ルシン14.6重量部、ホルマリン9.2重量部、苛性
ソーダ1.5重量部、水262.5重量部)からなる接
着剤に含浸させ、表1に示す処理条件で熱延伸固定処理
を行って処理コードとした。
【0031】
【表1】
【0032】次に、上記コードを使用してVリブドベル
ト(3PK1100)を作製した。このベルトの製造方
法は、以下の通りである。まず、円筒状モールドに経糸
と緯糸とが綿糸からなる平織物にクロロプレンゴムをフ
リクションしたゴム付帆布を1プライ巻き付けた後、表
2に示すクロロプレンゴム組成物からなる接着ゴムシー
トを巻き、更にその上に上記コードをスピニングし、そ
して表2に示すクロロプレンゴム組成物からなるゴム層
を巻き付け成形を終えた。これを公知の方法で160°
C、30分で加硫して円筒状の加硫ゴムスリーブを得
た。
【0033】上記加硫ゴムスリーブを研磨機の駆動ロー
ルと従動ロールに装着して、張力を付与した後に回転さ
せた。150メッシュのダイヤモンドを表面に装着した
研磨ホイールを1,600rpmで回転させ、これを加
硫スリーブに当接させてリブ部を研磨した。研磨機から
取り出したスリーブを切断機に設置した後、回転しなが
ら切断した。
【0034】作製したVリブドベルトは、上記各延伸固
定処理コードからなる心線がクッションゴム層内に埋設
され、その上側にゴム付綿帆布を1プライ積層し、他方
クッションゴム層の下側には圧縮部があって3個のリブ
がベルト長手方向に有していた。このVリブドベルトは
RMA規格による長さ1,100mmのK型3リブドベ
ルトであり、リブピッチ3.56mm、リブ高さ2.0
mm、リブ角度40°、ベルト厚さ4.3mmを有する
ものであった。
【0035】ここで圧縮部およびクッションゴム層を、
それぞれ表2に示すゴム組成物から調製し、バンバリー
ミキサーで混練後、カレンダーで圧延したものを用い
た。圧縮部には、短繊維が含まれ、ベルト幅方向に配向
している。尚、該短繊維はあらかじめ上記RFL液で接
着処置した。
【0036】
【表2】
【0037】次いで、前記Vリブドベルトの静的および
動的性能の評価を行った。この結果を表1に併記する。
また、図4には、PEN繊維のコード構成(トータルデ
ニール数を6,000)とコード強力、ベルト残存強
力、ベルト強力保持率の関係を示す図である。尚、コー
ドおよびベルトの試験方法は、以下の通りである。
【0038】(1)ベルト中間伸度 ベルトを50mm/分の速度で引っ張って、ベルトに1
リブ当たり245Nの応力が掛かった時の伸び率を測定
した。
【0039】(2)ベルト切断伸度 ベルトを50mm/分の速度で引っ張って、ベルトが切
断したときの伸び率を測定した。
【0040】(3)ベルト(コード)強力 ベルト(コード)を50mm/分の速度で引っ張って、
ベルト(コード)が切断したときの最大荷重をリブ数で
除して求めた。
【0041】(4)ベルト残存強力 直径120mmの駆動プーリ、直径120mmの従動プ
ーリ、そして直径45mmの従動プーリを備えた走行試
験機にベルトを掛架し、直径120mmの従動プーリに
102kgfの荷重を掛けてベルトに張力を付与した
後、室温雰囲気下で駆動プーリを4800rpmで回転
させて、1,000時間ベルトを走行させた後、上記
(3)の方法でベルト強力を測定した。
【0042】(5)ベルト強力保持率 ベルト残存強力をベルト強力で除して求めた。
【0043】このように1束のエチレン−2,6−ナフ
タレートを主たる構成単位とするポリエステル繊維フィ
ラメント群を下撚りして子縄とし、該子縄を5〜8本束
ねて下撚り方向と逆方向に上撚りして心線とすることに
より、ベルト走行後のコード残存強力や強力保持率を高
めて屈曲疲労性を大きく改善できることが判る。上撚り
本数が5未満の場合には、屈曲疲労性の改善効果が小さ
くなり、一方上撚り本数が8を越えると、各子縄の引き
揃えが悪くなり、初期強力が低くなる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本願請求項1記載の発明
では、エチレン−2,6−ナフタレートを主たる構成単
位とするポリエステル繊維フィラメントからなる、1束
が500〜1, 500デニールのマルチフィラメント群
を下撚りして子縄とし、該子縄を5〜8本束ね下撚り方
向と逆方向に上撚りしてト−タルデニール数を3,00
0〜10,000デニールとした諸撚コードを伝動ベル
ト用心線と使用することにより、作製されたコードが柔
軟性に富み、ベルト走行後のコード残存強力や強力保持
率を高めてその屈曲疲労性を大きくを改善できる効果が
ある。
【0045】本願請求項2記載の発明では、上記請求項
1記載の心線を用いた伝動ベルトであり、上記心線を使
用しているためにベルトの可撓性が良好になり、走行後
のベルト残存強力や強力保持率を高めてその屈曲疲労性
を大きく改善できる効果がある。
【0046】本願請求項3記載の発明では、上記請求項
1記載の心線を用いたVリブドベルトであり、走行後の
ベルト残存強力や強力保持率を高めてその屈曲疲労性を
大きく改善することができ、自動車のエアーコンディシ
ョナーやオルタネータ等の補機駆動の動力伝動用として
使用することができる。
【0047】本願請求項4記載の発明では、ベルト強力
が1.20〜1.30kN/リブ、ベルト残存強力が
0.8〜0.95kN/リブ、しかもベルト強力保持率
が65〜80%の特性を有するVリブドベルトであり、
ベルトの屈曲疲労性を改善することができ、その寿命も
向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るVリブドベルトの断面斜視図であ
る。
【図2】本発明に係る伝動ベルト用心線の断面図であ
る。
【図3】本発明に係るVベルトの断面斜視図である。
【図4】PEN繊維のコード構成とコード強力、ベルト
残存強力、ベルト強力保持率の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 Vリブドベルト 2 伸張部 3 カバー帆布 4 心線 5 クッションゴム層 6 圧縮部 7 リブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝動ベルトに使用する心線であり、エチ
    レン−2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポ
    リエステル繊維フィラメントからなる、1束が500〜
    1, 500デニールのマルチフィラメント群を下撚りし
    て子縄とし、該子縄を5〜8本束ね下撚り方向と逆方向
    に上撚りしてト−タルデニール数を3,000〜10,
    000デニールとした諸撚コードであることを特徴とす
    る伝動ベルト用心線。
  2. 【請求項2】 伸張部と、ベルト長手方向に沿って心線
    を埋設したクッションゴム層と、クッションゴム層に隣
    接して配置した圧縮部とからなる伝動ベルトにおいて、
    上記心線がエチレン−2,6−ナフタレートを主たる構
    成単位とするポリエステル繊維フィラメントからなる、
    1束が500〜1, 500デニールのマルチフィラメン
    ト群を下撚りして子縄とし、該子縄を5〜8本束ね下撚
    り方向と逆方向に上撚りしてト−タルデニール数を3,
    000〜10,000デニールとした諸撚コードである
    ことを特徴とする伝動ベルト。
  3. 【請求項3】 伝動ベルトが、伸張部と、ベルト長手方
    向に沿って心線を埋設したクッションゴム層と、クッシ
    ョンゴム層に隣接してベルトの周方向に延びる複数のリ
    ブを有する圧縮部とからなるVリブドベルトである請求
    項2記載の伝動ベルト。
  4. 【請求項4】 ベルト強力が1.20〜1.30kN/
    リブ、ベルト残存強力が0.8〜0.95kN/リブ、
    しかもベルト強力保持率が65〜80%である請求項3
    記載の伝動ベルト。
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