JP2003294088A - 多軸駆動装置用のvリブドベルト - Google Patents

多軸駆動装置用のvリブドベルト

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JP2003294088A
JP2003294088A JP2003042022A JP2003042022A JP2003294088A JP 2003294088 A JP2003294088 A JP 2003294088A JP 2003042022 A JP2003042022 A JP 2003042022A JP 2003042022 A JP2003042022 A JP 2003042022A JP 2003294088 A JP2003294088 A JP 2003294088A
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ribbed
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Takahiko Komai
隆彦 駒井
Toshimi Kumazaki
敏美 熊▲崎▼
Hiroyuki Hasegawa
博幸 長谷川
Hideaki Kono
秀明 河野
Takashi Kinoshita
隆史 木下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルトの伸びやスリップを抑えて弛み側での
振動、異音を軽減し、更にベルト寿命を延長した多軸駆
動装置用のVリブドベルトを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 エンジンのクランク軸を駆動軸11と
し、少なくとも従動軸14の一つに大きな回転慣性を有
する発電機13を備え、かつオートテンショナーを装置
しない多軸駆動装置10の駆動プーリ16と、少なくと
も一つの従動プーリ17、18に懸架して使用する多軸
駆動装置用のVリブドベルト1に関する。Vリブドベル
ト1は、心線4がエチレン−2,6−ナフタレートを主
たる構成単位とするポリエステル繊維フィラメント群を
撚り合わせた総デニール数4,000〜8,000の撚
糸を有し、ベルトの引張弾性率が17, 000N/リブ
以上であり、そしてベルトに147Nの初荷重をかけ、
100°C雰囲気下30分放置した後に発生したベルト
乾熱時収縮応力が100〜200Nである。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は多軸駆動装置に装着
するVリブドベルトに係り、詳しくは多軸駆動装置に適
用した際にベルトの伸びやスリップを抑えて弛み側での
振動、異音を軽減し、更にベルト寿命を延長するといっ
た効果を発揮する多軸駆動装置用のVリブドベルトに関
する。 【0002】 【従来の技術】Vリブドベルトは、クッションゴム層中
に心線を埋設し、該クッションゴム層の上部には必要に
応じてカバー帆布を積層し、そして該クッションゴム層
の下部に複数のリブ部を設けている。このVリブドベル
トは、Vベルトに代わって自動車のウオータポンプや発
電機等の多軸駆動の動力伝動用として広く使用されてき
ている。従来、ベルトの動力を効率よく伝達するために
は、ベルトとプーリ間のスリップ率を小さくする必要が
あり、ベルト張力を高めてスリップ率を小さくしてい
た。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、ベルト張力を
高めるうえで、ベルト乾熱時収縮応力を高くすると、ベ
ルト乾熱収縮率が高くなり、ベルト長さの経時収縮が大
きくなるという問題が発生した。更に、従来の多軸駆動
装置では、例えば特許文献1に示すように心線としてポ
リエチレンテレフタレート繊維を主としたコードを有す
るVリブドベルトが懸架されており、大きな回転慣性を
もった発電機のプーリから離れ出たベルトは、大きな慣
性トルクと発電トルクを担持するために瞬時に伸ばさ
れ、そして弛み側のプーリ間で起こる共振現象によって
異音を発生することがあった。 【0004】 【特許文献1】特開平7−127690号公報 【0005】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、これに対処するものでベルトの伸びやスリップ
を抑えて弛み側での振動、異音を軽減し、更にベルト寿
命を延長した多軸駆動装置用のVリブドベルトを提供す
ることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】即ち、本願の請求項1記
載の発明は、エンジンのクランク軸を駆動軸とし、少な
くとも従動軸の一つに大きな回転慣性を有する発電機を
備え、かつオートテンショナーを装置しない多軸駆動装
置の駆動プーリと、少なくとも一つの従動プーリに懸架
して使用する多軸駆動装置用のVリブドベルトであり、
該Vリブドベルトは伸張部とベルト長手方向に沿って心
線を埋設したクッションゴム層とクッションゴム層に隣
接してベルトの周方向に延びる複数のリブを有する圧縮
部とからなり、心線がエチレン−2,6−ナフタレート
を主たる構成単位とするポリエステル繊維フィラメント
群を撚り合わせた総デニール数4,000〜8,000
の撚糸を有し、ベルトの引張弾性率が17, 000N/
リブ以上であり、そしてベルトに147Nの初荷重をか
け、100°C雰囲気下30分放置した後に発生したベ
ルト乾熱時収縮応力が100〜200Nである多軸駆動
装置用のVリブドベルトにあり、上記多軸駆動装置に使
用した場合にベルトの伸びやスリップを抑えて弛み側で
の振動、異音を軽減し、更にベルト寿命を延長すること
ができる。またVリブドベルトの心線が熱収縮を起こす
ため、オートテンショナーが不要になる。 【0007】 【発明の実施の形態】図1は本発明に係るVリブドベル
トを用いた多軸駆動装置を示す概略図、図2はこの多軸
駆動装置に使用するVリブドベルトを示す断面斜視図で
ある。 【0008】図において、ここで用いる多軸駆動装置1
0では、エンジンのクランク軸を駆動軸11とし、一つ
の従動軸12に例えば大きな回転慣性を有する発電機1
3を、他の従動軸14に例えばエアーコンプレッサー1
5を備え、これらの軸にそれぞれプーリ16、17、1
8を装着し、これらのプーリ16、17、18にVリブ
ドベルト1を懸架し、テンションプーリ19をVリブド
ベルト1の背面に当接させている。 【0009】発電機13を備えた従動軸12は大きな回
転慣性を有するため、Vリブドベルト1は大きな慣性ト
ルクと発電トルクを担持するけれども、従動軸12から
離れたときでも伸ばれることなく走行し、従動軸12と
14間で大きく弛むことなく共振も起こらない。 【0010】ここで使用するVリブドベルト1は、カバ
ー帆布3からなる伸張部2と、コードよりなる心線4を
埋設したクッションゴム層5と、その下側に弾性体層で
ある圧縮部6からなっている。この圧縮部6は、ベルト
長手方向に延びる断面略三角形である台形の複数のリブ
7を有している。 【0011】前記リブ7には、水素化ニトリルゴム、ク
ロロプレンゴム、天然ゴム、CSM、ACSM、SBR
が使用され、水素化ニトリルゴムは水素添加率80%以
上であり、耐熱性及び耐オゾン性の特性を発揮するため
に、好ましくは90%以上が良い。水素添加率80%未
満の水素化ニトリルゴムは、耐熱性及び耐オゾン性が極
度に低下する。耐油性及び耐寒性を考慮すると、結合ア
クリロニトリル量は20〜45%の範囲が好ましい。 【0012】また、上記リブ7には、ナイロン6、ナイ
ロン66、ポリエステル、綿、アラミドからなる短繊維
を混入してリブ7の耐側圧性を向上させるとともに、プ
ーリと接する面になるリブ7の表面に該短繊維を突出さ
せ、リブ7の摩擦係数を低下させて、ベルト走行時の騒
音を軽減させる。これらの短繊維のうち、剛直で強度を
有し、しかも耐摩耗性を有するアラミド繊維とそれ以外
の繊維を併用することが望ましい。 【0013】上記アラミド短繊維が前述の効果を充分に
発揮するためには、アラミド繊維の繊維長さは1〜20
mmで、その添加量はゴム100重量部に対して1〜3
0重量部である。このアラミド繊維は分子構造中に芳香
環をもつ、例えば商品名コーネックス、ノーメックス、
ケブラー、テクノーラ、トワロン等である。尚、アラミ
ド短繊維の添加量が1重量部未満の場合には、リブ7の
ゴムが粘着しやすくなって摩耗する欠点があり、また一
方30重量部を越えると、短繊維がゴム中に均一に分散
しなくなる。 【0014】上記アラミド短繊維はリブ7のゴムとの接
着を向上させるためにも、該短繊維をエポキシ化合物や
イソシアネート化合物から選ばれた処理液によって接着
処理される。 【0015】また、上記心線4としては、エチレン−
2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエス
テル繊維フィラメント群を撚り合わせた総デニール数が
4,000〜8,000の接着処理したコードが使用さ
れる。このコードの上撚り数は10〜23/10cmで
あり、また下撚り数は17〜38/10cmである。総
デニールが4,000未満の場合には、心線のモジュラ
ス、強力が低くなり過ぎ、また8,000を越えると、
ベルトの厚みが厚くなって、屈曲疲労性が悪くなる。 【0016】本発明で使用するエチレン−2,6−ナフ
タレートは、通常ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ま
たはそのエステル形成性誘導体を触媒の存在下に適当な
条件のもとにエチレングリコールと縮重合させることに
よって合成させる。このとき、エチレン−2,6−ナフ
タレートの重合完結前に適当な1種または2種以上の第
3成分を添加すれば、共重合体ポリエステルが合成され
る。 【0017】上記心線4の接着処理は、まず(1)未処
理コードをエポキシ化合物やイソシアネート化合物から
選ばれた処理液を入れたタンクに含浸してプレディップ
した後、(2)160〜200°Cに温度設定した乾燥
炉に30〜600秒間通して乾燥し、(3)続いてRF
L液からなる接着液を入れたタンクに浸漬し、(4)2
10〜260°Cに温度設定した延伸熱固定処理機に3
0〜600秒間通して−1〜3%延伸して延伸処理コー
ドとする。 【0018】上記エポキシ化合物としては、例えばエチ
レングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等
の多価アルコールや、ポリエチレングリコール等のポリ
アルキレングリコールとエピクロルヒドリンのようなハ
ロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物や、レゾルシ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルメタン、
フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ホル
ムアルデヒド樹脂等の多価フェノール類やハロゲン含有
エポキシ化合物との反応生成物である。このエポキシ化
合物はトルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に混
合して使用される。 【0019】また、イソシアネート化合物としては、例
えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ト
ルエン2,4−ジイソシアネート、P−フェニルジイソ
シアネート、ポリアリールポリイソシアネート等があ
る。このイソシアネート化合物もトルエン、メチルエチ
ルケトン等の有機溶剤に混合して使用される。 【0020】RFL液はレゾルシンとホルマリンとの初
期縮合体をラテックスに混合したものであり、ここで使
用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブ
タジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリ
ル、NBR等である。 【0021】上記延伸熱固定処理されたコードは、スピ
ニングピッチ、即ち心線の巻き付けピッチを1.0〜
1.3mmにすることで、モジュラスの高いベルトに仕
上げることができる。もし1.0mm未満になると、コ
ードが隣接するコードに乗り上げて巻き付けができず、
一方1.3mmを越えると、ベルトのモジュラスが徐々
に低くなる。 【0022】上記カバー帆布3は綿、ポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレート、アラミド繊維からなる糸を用
いて、平織、綾織、朱子織等に製織した布である。 【0023】上記心線4を用いたVリブドベルトは、引
張弾性率が17, 000N/リブ以上、好ましくは1
2, 000〜33, 000N/リブであり、このような
引張弾性率であると、たとえ駆動軸にトルク変動があ
り、ベルトの張力変動でベルトが伸張し、そしてこの状
態で大きな回転慣性を有する発電機13に入って追従し
ても、Vリブドベルトは急激に伸張することがなく、弛
み側での振動、異音を軽減する。 【0024】しかもベルトに147Nの初荷重をかけ、
100°C雰囲気下30分放置した後に発生したベルト
乾熱時収縮応力が100〜200Nである特性を付与す
ると、Vリブドベルト1はベルトスリップ率が小さくて
ベルト寿命が長いものを得ることを見出すことが出来
た。もし、ベルト乾熱時収縮応力が100N未満の場合
には、ベルトが伸びやすくてベルト張力の低下が大き
く、スリップ率が高くなる傾向がある。また、ベルト乾
熱時収縮応力が200Nを越える場合には、ベルト長さ
の経時収縮が大きくなる傾向がある上に、スリップ率が
小さくなる効果は小さい。 【0025】尚、アラミド繊維を使用した場合には、ベ
ルトのモジュラスを高めることができるが、熱収縮がな
いために別途オートテンショナーが必要になり、伝達機
構が複雑になる欠点がある。しかし、エチレン−2,6
−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエステル繊
維を用いた心線は、熱収縮を起こすため、オートテンシ
ョナーを使用しなくてもよい。 【0026】 【実施例】以下に、本発明を具体的な実施例のより更に
詳細に説明する。 実施例1〜3、比較例1〜2 心線として、1,000デニールのエチレン−2,6−
ナフタレート繊維(PEN繊維)、1,000デニール
と1,100デニールのポリエチレンテレフタレート繊
維(PET繊維)を2×3の撚構成で、上撚り係数3.
0、下撚り係数3.0で緒撚で撚糸してトータルデニー
ル6,000または6,600の未処理コードを準備し
た。この物性を表1に示す。 【0027】 【表1】 【0028】次いで、各未処理コードをトルエン90g
にPAPI(化成アップジョン社製ポリイソシアネート
化合物)10gからなる接着剤でプレディップした後、
約170〜190°Cの温度設定した乾燥炉に10〜3
00秒間通して乾燥し、続いて表2に示すRFL液から
なる接着剤に含浸させ、表3に示す処理条件で熱延伸固
定処理を行って処理コードとした。 【0029】 【表2】 【0030】 【表3】【0031】本実施例におけるVリブドベルトの製造方
法は、以下の通りである。まず、円筒状モールドに経糸
と緯糸とが綿糸かたなる平織物にクロロプレンゴムをフ
リクションしたゴム付帆布を1プライ巻き付けた後、表
4に示すクロロプレンゴム組成物からなる接着ゴムシー
トを巻き、更にその上に上記コードをスピニングし、そ
して表4に示すクロロプレンゴム組成物からなるゴム層
を巻き付け成形を終えた。これを公知の方法で160°
C、30分で加硫して円筒状の加硫ゴムスリーブを得
た。 【0032】上記加硫ゴムスリーブを研磨機の駆動ロー
ルと従動ロールに装着して、張力を付与した後に回転さ
せた。150メッシュのダイヤモンドを表面に装着した
研磨ホイールを1,600rpmで回転させ、これを加
硫スリーブに当接させてリブ部を研磨した。研磨機から
取り出したスリーブを切断機に設置した後、回転しなが
ら切断した。 【0033】作製したVリブドベルトは、上記各延伸固
定処理コードからなる心線がクッションゴム層内に埋設
され、その上側にゴム付綿帆布を1プライ積層し、他方
クッションゴム層の下側には圧縮部があって3個のリブ
がベルト長手方向に有していた。このVリブドベルトは
RMA規格による長さ1,100mmのK型3リブドベ
ルトであり、リブピッチ3.56mm、リブ高さ2.9
mm、リブ角度40°、そして種々のベルト厚さを有す
るものであった。 【0034】ここで圧縮部およびクッションゴム層を、
それぞれ表4に示すゴム組成物から調製し、バンバリー
ミキサーで混練後、カレンダーで圧延したものを用い
た。圧縮部には、短繊維が含まれ、ベルト幅方向に配向
している。尚、該短繊維はあらかじめトルエン90gに
PAPI(化成アップジョン社製ポリイソシアネート化
合物)10gからなる処理液に浸漬した。 【0035】 【表4】 【0036】次いで、前記コードおよびVリブドベルト
の静的性能の評価を行った。この結果を表5に示す。
尚、コードおよびベルトの試験方法は、以下の通りであ
る。 【0037】コード強度 JIS L−1071(1983年)に基づき、コード
強度を求めた。 【0038】コード乾熱収縮率 JIS L−1071(1983年)に基づき、150
°Cの雰囲気温度下で30分間放置して求めた。 【0039】コード乾熱時収縮応力 0.25g/dの初荷重をかけ、150°C雰囲気下で
8分間放置した後、発生した応力を求めた。 【0040】ベルト乾熱時収縮応力 ベルトから心線を埋設したクッションゴム層を取り出
す。クッションゴム層の両側から余分のコードを取り除
き、コード5本からなる測定試料を作製する。この測定
試料に147Nの初荷重をかけ、100°Cの雰囲気下
で30分間放置した後、発生した応力を求めた。 【0041】(5)ベルトの引張弾性率 ベルトを2つの溝付きプーリに巻き付け、一方のプーリ
を50mm/分の速度で引っ張って、プーリの移動距離
と荷重を測定し、1リブ(3.56mm)当たりの応力
に換算した。 【0042】続いて、上記Vリブドベルトを図1に示す
駆動プーリ(直径140mm)、発電機に設けた従動プ
ーリ(直径55mm)、そしてエアーコンプレッサーに
設けた従動プーリ(直径150mm)からなる3軸のプ
ーリにベルトを掛架し、発電機に設けた従動プーリとエ
アーコンプレッサーに設けた従動プーリとの間にテンシ
ョンプーリ(直径85mm)を当接させ、テンションプ
ーリを調節してベルトに390Nの張力を与えた。走行
条件は、雰囲気温度が室温、駆動プーリの回転数が1,
000rpm、角速度変動1.0deg.従動プーリ
(直径55mm)の負荷が1.9kwである。 【0043】この駆動装置を用いて、400時間走行後
のベルトスリップ率を次の式 スリップ率(%)=100×(IO −I400 )/IO IO =NDN.0 /N DR.0 I400 =NDN.400/N DR.400 NDR.0 :試験開始(無負荷)の駆動プーリ回転数(r
pm) NDN.0 :試験開始(無負荷)の従動プーリ回転数(r
pm) NDR.400:400時間走行後の駆動プーリ回転数(rp
m) NDN.400:400時間走行後の従動プーリ回転数(rp
m) 【0044】上記と同様の駆動装置を用いて走行試験を
行い、ベルトのリブにクラックが発生するまでの時間を
測定し、実施例1を100とする指数で表示した。更
に、ベルト走行時の異音を観測した。これらの結果を表
5に併記する。 【0045】 【表5】 【0046】以上のように、本発明の多軸駆動装置用の
Vリブドベルトでは、従来のものに比べてベルトスリッ
プも小さく、クラック発生までの時間が長く、しかも異
音が発生していないことを示している。 【0047】 【発明の効果】以上のように本願の請求項1記載の発明
では、伸張部とベルト長手方向に沿って心線を埋設した
クッションゴム層とクッションゴム層に隣接してベルト
の周方向に延びる複数のリブを有する圧縮部とからなる
多軸駆動装置用のVリブドベルトであり、心線がエチレ
ン−2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリ
エステル繊維フィラメント群を撚り合わせた総デニール
数4,000〜8,000の撚糸を有し、ベルトの引張
弾性率が17, 000N/リブ以上であり、そしてベル
トに147Nの初荷重をかけ、100°C雰囲気下30
分放置した後に発生したベルト乾熱時収縮応力が100
〜200Nである多軸駆動装置用のVリブドベルトにあ
り、特に多軸駆動装置に使用した場合にベルトの伸びや
スリップを抑えて弛み側での振動、異音を軽減し、更に
ベルト寿命を延長することができる効果があり、またV
リブドベルトの心線が熱収縮を起こすため、オートテン
ショナーが不要になる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るVリブドベルトを用いた多軸駆動
装置を示す概略図である。 【図2】本発明の多軸駆動装置に使用するVリブドベル
トを示す断面斜視図である。 【符号の説明】 1 Vリブドベルト 2 伸張部 3 カバー帆布 4 心線 5 クッションゴム層 6 圧縮部 7 リブ 10 多軸駆動装置 11 駆動軸 12 従動軸 13 発電機 14 従動軸 16 駆動プーリ 17 従動プーリ 18 従動プーリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 秀明 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内 (72)発明者 木下 隆史 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB05 AB24 AC07 AC09 AD02 AL19

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エンジンのクランク軸を駆動軸とし、少
    なくとも従動軸の一つに大きな回転慣性を有する発電機
    を備え、かつオートテンショナーを装置しない多軸駆動
    装置の駆動プーリと、少なくとも一つの従動プーリに懸
    架して使用する多軸駆動装置用のVリブドベルトであ
    り、該Vリブドベルトは伸張部とベルト長手方向に沿っ
    て心線を埋設したクッションゴム層とクッションゴム層
    に隣接してベルトの周方向に延びる複数のリブを有する
    圧縮部とからなり、心線がエチレン−2,6−ナフタレ
    ートを主たる構成単位とするポリエステル繊維フィラメ
    ント群を撚り合わせた総デニール数4,000〜8,0
    00の撚糸を有し、ベルトの引張弾性率が17, 000
    N/リブ以上であり、そしてベルトに147Nの初荷重
    をかけ、100°C雰囲気下30分放置した後に発生し
    たベルト乾熱時収縮応力が100〜200Nであること
    を特徴とする多軸駆動装置用のVリブドベルト。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012016950A (ja) * 2007-08-27 2012-01-26 Mitsuboshi Belting Ltd Vリブドベルトの製造方法

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JP2012016950A (ja) * 2007-08-27 2012-01-26 Mitsuboshi Belting Ltd Vリブドベルトの製造方法

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