JPH11159316A - 内燃機関 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の部品を共用することにより、内燃
機関の部品点数や加工工数を低減し、さらに、組付作業
を容易にすること。 【解決手段】 インテ−クマニホ−ルドスチフナ９内部
にブロ−バイガス通路１０₁ を形成すると共に、該ブロ
−バイガス通路１０₁ に連通するブロ−バイガス通路１
０₂ をインテ−クマニホ−ルド７のポ−ト７ｂ間に形成
し、さらに、インテ−クマニホ−ルド７のポ−ト７ｂ間
に形成されたブロ−バイガス通路１０₂ は上下方向にほ
ぼ直線状に形成すると共に、サ−ジタンク７ａの最下部
から一定量ε偏位させて設けたことにより、ブロ−バイ
ガス通路とインテ−クマニホ−ルドスチフナ９を共用で
きるため、部品点数を低減することが可能となり、さら
に、ブロ−バイガス通路１０₂ の加工が容易となると共
に、ブロ−バイガス通路１０ ₂ 内にオイルが侵入するこ
とを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関、特に、
インテ−クマニホ−ルドをシリンダブロックに架設する
インテ−クマニホ−ルドスチフナと、ブロ−バイガスを
循環するブロ−バイガス通路を有する車両用の内燃機関
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、内燃機関１のインテ−クマニホ−
ルドスチフナ９’は、図４に示すように、内燃機関１の
シリンダヘッド５よりシリンダヘッド５の側方に延出す
るように設けられたインテ−クマニホ−ルド７とシリン
ダブロック２との間に、例えば、インテ−クマニホ−ル
ド７のポ−ト７ｂ部とシリンダブロック２との架設に使
用されており、内燃機関１に対してインテ−クマニホ−
ルド７を支持するようにしている。

【０００３】また、従来、内燃機関１のブロ−バイガス
通路は、内燃機関１の稼働中にピストンリング（図示し
ない）の隙間からシリンダブロック２に漏出したブロ−
バイガスを再度内燃機関１の吸気系に戻す循環通路とし
て使用されている。このブロ−バイガス通路は、シリン
ダブロック２及びシリンダヘッド４に穿設されたブロ−
バイガス通路（図示しない）と、シリンダヘッドカバ−
５の上部一側面からサ−ジタンク７ａに接続されたブロ
−バイガスホ−ス１３内部に設けられたブロ−バイガス
通路１０’により構成されている。さらに、内燃機関１
の高負荷状態時のバイパス用のブロ−バイガス通路（図
示しない）がシリンダヘッドカバ−５とスロットルバル
ブ（図示しない）の上流でかつエアクリ−ナ（図示しな
い）の直下の吸気通路間とを連通させて構成されてい
る。そして、前記ブロ−バイガスホ−ス１３の一端は、
シ−ル１４及びＰＣＶバルブ１２を介してシリンダヘッ
ドカバ−５に接続され、ブロ−バイガスホ−ス１３の他
端は、サ−ジタンク７ａに接続されたブロ−バイガスユ
ニオン１５にクランプ１６で締結することによりサ−ジ
タンク７ａに接続されている。ブロ−バイガスは、内燃
機関１の稼働中の圧縮行程と爆発行程において発生する
が、ピストンリングの隙間からシリンダブロック２内に
漏出したブロ−バイガスは、シリンダブロック３及びシ
リンダヘッド４のブロ−バイガス通路を通り、シリンダ
ヘッドカバ−５内部に迷路状に形成された気液分離装置
（図示しない）によりオイルパン６で巻込んだオイル分
が除去された後、ブロ−バイガス通路内のＰＣＶバルブ
１２により流量が規制され、インテ−クマニホ−ルド７
内に流入している。

【０００４】また、特開平５−３９７５９号公報には、
図５に示すように、インテ−クマニホ−ルド７にスロッ
トルボディ１７を支持するスチフナ９’をインテ−クマ
ニホ−ルド７と一体的に設け、このスチフナ９’にブロ
−バイガス用ユニオン１５を設けると共に、該ブロバイ
ガス用ユニオン１５とスロットルボディ１７を連絡する
ブロ−バイガス通路１０’をスチフナ９’内に設けてブ
ロ−バイガス通路１０’の配管を容易にしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ブロ−バイガス通路
は、内燃機関１の燃費を向上させ、また、排気ガス対策
上必要ではあるため、ブロ−バイガスを内燃機関１の外
部に放出させずに再度内燃機関１の吸気系に戻す通路と
して使用している。図４に示した従来例では、ブロ−バ
イガス通路を形成するために、シリンダヘッドカバ−５
を嵩高に形成する必要があり、また、ブロ−バイガスユ
ニオン１５、ブロ−バイガスホ−ス１３等が必要であ
り、加工工数や部品点数が多くなり、コスト上昇の原因
となっている。また、インテ−クマニホ−ルドスチフナ
９’は、パイプ材の両端をつぶし成形する等して、イン
テ−クマニホ−ルド７及びサ−ジタンク７ａをシリンダ
ブロック３に架設するためだけに使用されている。さら
に、特開平５−３９７５９号公報に記載された従来例で
は、インテ−クマニホ−ルド７にスチフナ９’を介して
スロットルボディ１７を保持させると共に、スチフナ
９’内にブロ−バイガス通路１０’を設けてブロ−バイ
ガス通路１０’の配管を容易にしているが、依然として
ブロ−バイガス用ホ−ス（図示しない）を使用しなけれ
ばならないので組付工数が増加すると共に、コストアッ
プの原因となっていた。本発明は上記課題を解決するた
めに、内燃機関の部品を共用することにより、内燃機関
の部品点数や加工工数を低減し、さらに、組付作業を容
易にすることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
インテ−クマニホ−ルドをシリンダブロックに架設する
インテ−クマニホ−ルドスチフナと、ブロ−バイガス通
路を有する内燃機関において、前記インテ−クマニホ−
ルドスチフナ内部に前記ブロ−バイガス通路を形成する
と共に、該ブロ−バイガス通路に連通するブロ−バイガ
ス通路を前記インテ−クマニホ−ルドのポ−ト間に形成
することにより、ブロ−バイガス通路とインテ−クマニ
ホ−ルドスチフナを共用できるため、部品点数を低減す
ることが可能となると共に、組付工数、加工工数を減少
させ、コストダウンを図ることができる。

【０００７】請求項２記載の発明は、請求項１記載の内
燃機関において、前記インテ−クマニホ−ルドのポ−ト
間に形成されたブロ−バイガス通路は上下方向にほぼ直
線状に形成することにより、ブロ−バイガス通路の加工
が容易となると共に、サ−ジタンク内にオイルが侵入す
ることを防止できる。さらに、サ−ジタンクの最下部位
から一定量だけ偏位させて設けたことにより、内燃機関
の高負荷状態時にバイパス用のブロ−バイガス通路より
サ−ジタンク内にブロ−バイガスと共に流入するオイル
分がＰＣＶバルブに侵入するのを防ぎ、ＰＣＶバルブの
流量低下等の性能悪化を防ぐことができる。

【０００８】請求項３記載の発明は、請求項１記載の内
燃機関において、ＰＣＶバルブを前記インテ−クマニホ
−ルドに形成されたブロ−バイガス通路の開口端側に設
置したことにより、ＰＣＶバルブの設置作業が容易とな
る。

【０００９】請求項４記載の発明は、請求項１記載の内
燃機関において、前記ブロ−バイガス通路を前記シリン
ダブロックから前記サ−ジタンクに向かい略直線状に形
成したことにより、インテ−クマニホ−ルドをインテ−
クマニホ−ルドスチフナを介してシリンダブロックに確
実に保持すると共に、ブロ−バイガス通路をコンパクト
に形成することができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１乃至図
３に基いて説明する。なお、本実施の形態において、従
来例と同一の部材は同一符号を使用する。本発明の実施
の形態にかかる内燃機関１は、直列３気筒の内燃機関で
あり、図１及び図２に示すように、ピストン（図示しな
い）を摺動可能に嵌合するシリンダブロック２の上方
に、サ−ジタンク７ａから三方に分岐したポ−ト７ｂを
有するインテ−クマニホ−ルド７及びエギゾ−ストマニ
ホ−ルド３が接合されるシリンダヘッド４及びシリンダ
ヘッドカバ−５を順次重ね合わせて一体に構成されてお
り、さらに、シリンダブロック２の下方には、オイルパ
ン６が一体に接合されている。さらに、内燃機関１の高
負荷時のバイパス用のブロ−バイガス通路（図示しな
い）がシリンダヘッドカバ−５とスロットルバルブ（図
示しない）の上流でかつエアクリ−ナ（図示しない）の
直下の吸気通路間とを連通させて設けられている。

【００１１】また、前記インテ−クマニホ−ルド７とシ
リンダブロック２との間にインテ−クマニホ−ルドスチ
フナ９が架設されており、このインテ−クマニホ−ルド
スチフナ９の内部には、シリンダブロック２に形成され
たブロ−バイガス通路１０₃と連続するブロ−バイガス
通路１０₁ が形成されている。また、インテ−クマニホ
−ルドスチフナ９のブロ−バイガス通路１０₁ と連通す
るブロ−バイガス通路１０₂ が、サ−ジタンク７ａに連
通するように前記インテ−クマニホ−ルド７のポ−ト７
ｂ間に穿設されている（図３参照）。

【００１２】そして、図１及び図２に示すように、イン
テ−クマニホ−ルドスチフナ９の一端側には、インテ−
クマニホ−ルド７に固定される固定フランジ９ａが形成
され、他端側にはシリンダブロック２に固定される固定
フランジ９ｂが形成されており、固定フランジ９ａは、
ＰＣＶバルブ１２（後述する）及びシ−ル１３を介して
スチフナ固定ボルト１１によりインテ−クマニホ−ルド
７に穿設されたブロ−バイガス通路１０₂ の開口端部に
接合され、また、固定フランジ９ｂは、Ｏリング１４を
介してシリンダブロック２の壁面に形成されたブロ−バ
イガス通路１０ ₃ に、スチフナ固定ボルト１１により接
合されている。ここで、インテ−クマニホ−ルドスチフ
ナ９は、前記インテ−クマニホ−ルド７をシリンダブロ
ック２に架設可能にパイプの両端を同一方向に微小に折
り曲げて形成されており、インテ−クマニホ−ルドスチ
フナ９の断面は、ブロ−バイガスが循環可能とする中空
状であるため、中実の棒状体に比べて断面係数が高くな
り、インテ−クマニホ−ルド７の自重によるモ−メント
荷重に十分耐え得るように形成されている。

【００１３】インテ−クマニホ−ルド７は、図２及び図
３に示すように、サ−ジタンク７ａと、該サ−ジタンク
７ａより三方に分岐したポ−ト７ｂとにより構成されて
おり、ブロ−バイガス通路１０₂ は、前記インテ−クマ
ニホ−ルド７のポ−ト７ｂ間に形成されている。ブロ−
バイガス通路１０₂ は、一端がスチフナ固定フランジ７
ｃに開口され、他端は、サ−ジタンク７ａに連通するよ
うに上下方向に直線状に形成されていることにより、ブ
ロ−バイガス通路１０₂ の加工が容易となると共に、サ
−ジタンク７ａ内にオイルが侵入することが防止でき
る。ブロ−バイガス通路１０₂ のサ−ジタンク７ａとの
連通部は、内燃機関の高負荷状態時にバイパス用のブロ
−バイガス通路よりサ−ジタンク７ａ内にブロ−バイガ
スと共に流入するオイルがＰＣＶバルブ１２に侵入しな
いように、サ−ジタンク７ａの最下部位から一定量εだ
け偏位させて設けられている。

【００１４】そして、前記ブロ−バイガス通路１０₂ の
開口部端側には、前記インテ−クマニホ−ルドスチフナ
９の固定フランジ９ａを接続するスチフナ固定フランジ
７ｃが形成されており、スチフナ固定フランジ７ｃのイ
ンテ−クマニホ−ルドスチフナ９の固定フランジ９ａと
の接合面には、ブロ−バイガスの循環量を制御するＰＣ
Ｖバルブ１２を設置するために座グリが形成されてお
り、該座グリには、ＰＣＶバルブ１２がシ−ル１３を介
して設置されている。このように、ブロ−バイガス通路
１０₂ をシリンダブロック２からインテ−クマニホ−ル
ド７に連続するように設けたため、シリンダヘッドカバ
−５の高さを低くできると共に、インテ−クマニホ−ル
ド７のポ−ト７ｂ間にブロ−バイガス通路１０₂ を設け
たため、ブロ−バイガス通路１０₂ の形成部がリブの役
割をはたすこととなり、インテ−クマニホ−ルド７の剛
性を向上させることができる。

【００１５】ブロ−バイガスの流れを簡単に説明する
と、内燃機関１の稼働中の圧縮行程と爆発行程におい
て、ピストンリングの隙間からシリンダブロック２内に
漏出したブロ−バイガスは、シリンダブロック２の壁面
に形成されたブロ−バイガス通路１０₃ を通過した後、
インテ−クマニホ−ルドスチフナ９内部のブロ−バイガ
ス通路１０₁ を通過し、その後、ＰＣＶバルブ１２を介
してインテ−クマニホ−ルド７に形成されたブロ−バイ
ガス通路１０₂ を通ってサ−ジタンク７ａに至る。ここ
で、内燃機関１が高負荷状態の時には、シリンダブロッ
ク２の内部に発生するブロ−バイガス量は増大するが、
インテ−クマニホ−ルド７内が低負圧状態となり、ＰＣ
Ｖバルブ１２を通るブロ−バイガス量は減少する。しか
し、バイパス用のブロ−バイガス通路を通るブロ−バイ
ガス量が増大する。この時に、オイルとガスの分離がう
まくできないと、スロットルボディ−を通ってサ−ジタ
ンク内にオイル分が流入することとなるが、ブロ−バイ
ガス通路１０₂ がサ−ジタンク７ａの最下部位から一定
量εだけ偏位され、ＰＣＶバルブ１２が設けられたブロ
−バイガス通路１０₂ にオイル分が侵入することのない
ように形成されているため、ＰＣＶバルブ１２にオイル
が溜ることがなく、ＰＣＶバルブ１２の流量低下等の性
能低下につながることはない。さらに、ブロ−バイガス
は、ブロ−バイガス通路１０₂ が上下方向に直線状に形
成されているため、オイルパン６で巻込んだオイル分が
除去され、その後、サ−ジタンク７ａに至り、インテ−
クマニホ−ルド７のポ−ト７ｂより各々のシリンダに供
給されることとなる。

【００１６】

【発明の効果】請求項に１記載の発明では、インテ−ク
マニホ−ルドスチフナ内部にブロ−バイガス通路を形成
すると共に、該ブロ−バイガス通路に連通するブロ−バ
イガス通路をインテ−クマニホ−ルドのポ−ト間に形成
することにより、ブロ−バイガス通路とインテ−クマニ
ホ−ルドスチフナを共用できるため、シリンダヘッドカ
バ−の高さを低くでき、また、部品点数を低減すること
が可能となると共に、組付工数、加工工数を減少させ、
コストダウンを図ることができる。

【００１７】請求項２に記載の発明では、インテ−クマ
ニホ−ルドのポ−ト間に形成されたブロ−バイガス通路
は上下方向にほぼ直線状に形成するとにより、ブロ−バ
イガス通路の加工が容易となると共に、サ−ジタンク内
にオイルが侵入することを確実に防止することができ
る。さらに、サ−ジタンクの最下部位から一定量だけ偏
位させて設けたことにより、内燃機関の高負荷状態でス
ロットルバルブの上流でかつエアクリ−ナの直下の吸気
通路を連通させたバイパス用のブロ−バイガス通路より
サ−ジタンク内にブロ−バイガスと共に流入するオイル
分がＰＣＶバルブに侵入するのを防ぎ、ＰＣＶバルブの
流量低下等の性能悪化を防ぐことができる。

【００１８】請求項３に記載の発明では、ＰＣＶバルブ
をインテ−クマニホ−ルドに形成されたブロ−バイガス
通路の開口端側に設置したことにより、ＰＣＶバルブの
設置作業が容易となる。

【００１９】請求項４に記載の発明では、ブロ−バイガ
ス通路をシリンダブロックからサ−ジタンクに向かい略
直線状に形成したことにより、インテ−クマニホ−ルド
をインテ−クマニホ−ルドスチフナを介してシリンダブ
ロックに確実に保持できると共に、ブロ−バイガス通路
をコンパクトに形成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る内燃機関の縦断側面
図である。

【図２】本発明の実施の形態に係る内燃機関のインテ−
クマニホ−ルド及びインテ−クマニホ−ルドスチフナの
縦断側面図である。

【図３】インテ−クマニホ−ルドのブロ−バイガス通路
の形成部を示す平面図である。

【図４】従来の内燃機関の縦断側面図である。

【図５】従来のインテ−クマニホ−ルドの平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 内燃機関 ２ シリンダブロック ４ シリンダヘッド ５ シリンダヘッドカバ− ６ オイルパン ７ インテ−クマニホ−ルド ７ａ、７ｂ ポ−ト ９’、９ インテ−クマニホ−ルドスチフナ １０’、１０₁ 、１０₂ 、１０₃ ブロ−バイガス通路

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インテ−クマニホ−ルドをシリンダブロ
   ックに架設するインテ−クマニホ−ルドスチフナと、ブ
   ロ−バイガス通路を有する内燃機関において、前記イン
   テ−クマニホ−ルドスチフナ内部に前記ブロ−バイガス
   通路を形成すると共に、該ブロ−バイガス通路に連通す
   るブロ−バイガス通路を前記インテ−クマニホ−ルドの
   ポ−ト間に形成することを特徴とする内燃機関。
2. 【請求項２】 前記インテ−クマニホ−ルドのポ−ト間
   に形成されたブロ−バイガス通路は上下方向にほぼ直線
   状に形成すると共に、サ−ジタンクの最下部位から一定
   量だけ偏位させて設けたことを特徴とする請求項１記載
   の内燃機関。
3. 【請求項３】 ＰＣＶバルブを前記インテ−クマニホ−
   ルドに形成されたブロ−バイガス通路の開口端側に設置
   したことを特徴とする請求項１記載の内燃機関。
4. 【請求項４】 前記ブロ−バイガス通路を前記シリンダ
   ブロックから前記サ−ジタンクに向かい略直線状に形成
   したことを特徴とする請求項１記載の内燃機関。