JPH111590A - シンジオタクチックポリスチレンベース組成物 - Google Patents
シンジオタクチックポリスチレンベース組成物Info
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- JPH111590A JPH111590A JP13687497A JP13687497A JPH111590A JP H111590 A JPH111590 A JP H111590A JP 13687497 A JP13687497 A JP 13687497A JP 13687497 A JP13687497 A JP 13687497A JP H111590 A JPH111590 A JP H111590A
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Abstract
ポリスチレンベース組成物をうること。 【解決手段】 (A)シンジオタクチックポリスチレン
ベース樹脂100重量部と、(B)式(I): 【化16】 (式中、R1はHまたは炭素数1〜5のアルキル基を表
す)で示される化合物、式(II): 【化17】 (式中、R2は炭素数1〜5のアルキレン基、XはF、
Cl、BrおよびIよりなる群から選択されるハロゲン
原子、aは1〜5の整数を表す)で示される化合物およ
びこれらの混合物よりなる群から選択される核生成剤
0.01〜5重量部とからなるシンジオタクチックポリ
スチレンベース組成物。
Description
ポリスチレンベース組成物に関する。さらに詳しくは、
本発明は、主成分であるシンジオタクチックポリスチレ
ンベース樹脂とその結晶化速度を改良するためにブレン
ドされた特定の核生成剤とを含有する変性組成物に関す
る。
ンベース樹脂は無定形プラスチックであり、射出成形、
押出成形および真空成形などの方法で成形することによ
り、家庭用品、玩具、包装容器、家具、合成紙およびそ
の他の工業的応用に広く使用されている。しかし、ラジ
カル重合によって製造されたスチレンベース樹脂は結晶
性ではないため、機械的強度、耐熱性および耐薬品性に
劣っているという欠点を有している。
(以下、「SPS」ともいう)樹脂は結晶性であり、お
なじ結晶性ポリスチレンであるアイソタクチックポリス
チレン樹脂とは異なり、約270℃までの高い融点を有
している。したがって、シンジオタクチックポリスチレ
ンベース樹脂は、ラジカル重合により製造された従来の
スチレンベース樹脂と比較しても、機械的強度、耐溶媒
性および電気的特性において優れている(特開昭62−
104818号、特開昭62−257948号および特
開昭62−257950号明細書参照)。しかしなが
ら、シンジオタクチックポリスチレンベース樹脂は結晶
化速度が低いため、成形する際にシンジオタクチックポ
リスチレンベース樹脂を結晶化させるためには高い成形
温度を必要とするという問題がある。
法としては、核生成剤を使用することが含まれる。たと
えば、特開平1−201350号明細書には、核生成剤
として有機リン酸の塩を使用することが開示されおり、
また、欧州特許第312976号明細書には、核生成剤
として有機酸の金属塩(<50μm)、無機化合物(<
50μm)、有機リン化合物およびアイオノマーを使用
することが開示されている。さらに、特開平6−340
786号明細書には、核生成剤としてアルカリ金属の有
機塩の使用および助剤としてシクロホスファチドを使用
することが開示されており、特開平7−247390号
明細書には、核生成剤としてハロゲン化ビスフタルイミ
ドを使用することが開示されている。
晶化速度をもつシンジオタクチックポリスチレンベース
組成物はえられていない。
発明の目的は、従来のシンジオタクチックポリスチレン
ベース樹脂の結晶化速度よりも遥かに高い結晶化速度を
有するシンジオタクチックポリスチレンベース組成物を
提供することにある。
オタクチックポリスチレンベース樹脂100重量部と、
(B)式(I):
ルキル基を表す)で示される化合物、式(II):
基、XはF、Cl、BrおよびIよりなる群から選択さ
れるハロゲン原子、aは1〜5の整数を表す)で示され
る化合物およびこれらの混合物よりなる群から選択され
る核生成剤0.01〜5重量部とからなるシンジオタク
チックポリスチレンベース組成物に関する。
ルキル基を表す)で示される化合物であるのが好まし
い。
ゾイミダゾールであるのが好ましい。
基、XはF、Cl、BrおよびIよりなる群から選択さ
れるハロゲン原子、aは1〜5の整数を表す)で示され
る化合物であるのが好ましい。
基)で示される化合物であるのが好ましい。
ミド)メタンであるのが好ましい。
チックポリスチレンベース樹脂100重量部と、(B)
式(I):
ルキル基を表す)で示される化合物、式(II):
基、XはF、Cl、BrおよびIよりなる群から選択さ
れるハロゲン原子、aは1〜5の整数を表す)で示され
る化合物およびこれらの混合物よりなる群から選択され
る核生成剤0.01〜5重量部とからなるシンジオタク
チックポリスチレンベース組成物に関する。
ポリスチレンベース樹脂(以下、「SPSベース樹脂」
ともいう)は、主としてシンジオタクチック立体配置を
有するポリスチレンベース樹脂であり、当該ポリスチレ
ンベース樹脂中においてはシンジオタクチック立体配置
が少なくとも75%、さらに好ましくは少なくとも85
%を占める。
ス樹脂の種類としては、特に制限はないが、たとえばポ
リスチレン、ポリアルキルスチレン、ポリハロゲン化ス
チレン、ポリアルコキシスチレン、ポリビニル安息香酸
エステルなどおよびこれらの混合物があげられ、さらに
これらSPSベース樹脂を構成するモノマーを主成分と
して含有するコポリマーなども含まれる。
えばポリp−メチルスチレン、ポリm−メチルスチレン
などのポリメチルスチレン、ポリエチルスチレン、ポリ
p−tert−ブチルスチレンなどのポリブチルスチレ
ンおよびポリイソプロピルスチレンなどがあげられる。
また、前記ポリハロゲン化スチレンとしては、たとえば
ポリブロモスチレンおよびポリp−クロロスチレンなど
のポリクロロスチレンなどがあげられる。また、前記ポ
リアルコキシスチレンとしては、ポリメトキシスチレン
およびポリエトキシスチレンなどがあげられる。
−メチルスチレン、ポリm−メチルスチレン、ポリp−
tert−ブチルスチレン、ポリp−クロロスチレンお
よびスチレン−p−メチルスチレンコポリマーが好まし
い。
量としては、特に制限はないが、好ましくは少なくとも
10,000、さらに好ましくは少なくとも50,00
0の平均分子量をもつのがよい。
ペレット、粉末など、いかなる形態であってもよい。
ース樹脂は常法により製造することができる。
樹脂の結晶化速度を向上させるために、核生成剤とSP
Sベース樹脂とからシンジオタクチックポリスチレンベ
ース組成物をうる。
(I):
ルキル基を表す)で示される化合物、式(II):
基、XはF、Cl、BrおよびIよりなる群から選択さ
れるハロゲン原子、aは1〜5の整数を表す)で示され
る化合物およびこれらの混合物よりなる群から選択した
ものを用いる。なお、前記式(I)および(II)で示さ
れる化合物をそれぞれ単独で、また混合して用いること
もできる。
たとえば2−ヒドロキシベンゾイミダゾールなどがあげ
られる。前記式(II)で示される化合物としては、たと
えば式(III)
基)で示される化合物などがあげられ、さらに具体的に
はたとえばビス(フェニルブロミド)メタンなどがあげ
られる。
成剤は、ベンゼン環構造を有しており、SPSベース樹
脂に対してある程度の相溶性を有している。さらに、S
PSベース樹脂の融点付近の温度範囲では粉末状固体の
ままであるために取扱いが容易であり、本発明のシンジ
オタクチックポリスチレンベース組成物をうるために用
いる核生成剤として適している。
ては、SPSベース樹脂100重量部に対して0.01
〜5重量部であればよく、好ましくは0.1〜3重量部
であるのがよい。
び光安定性を改良するために、フェノール酸化防止剤、
有機リン酸または有機ホスホン酸の塩を含有する有機リ
ン酸化防止剤、チオエーテル酸化防止剤、紫外線吸収剤
などの種々の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲
でシンジオタクチックポリスチレンベース組成物に添加
することができる。
は有機リン酸化防止剤を含有させることによって、通常
高温で行なわれる成形工程の際に、本発明のシンジオタ
クチックポリスチレン組成物が着色したり、また機械的
性質の劣化を招いたりすることを防ぐことができる。
有機リンベースの酸化防止剤を添加するばあいは、SP
Sベース樹脂100重量部に対して0.001〜5重量
部、好ましくは0.01〜3重量部の量で添加するのが
よい。
ン性またはアニオン性帯電防止剤、アルカリ金属の脂肪
族カルボン酸塩、顔料、染料、充填材、発泡剤、難燃
剤、滑剤および助剤などの種々の添加剤も、本発明の効
果を損なわない範囲で添加することができる。
ベース組成物の製造方法としては、特に制限はなく、一
般的な方法(常法)により製造を使用することができる
が、たとえばSPSベース樹脂粉末(もしくはペレッ
ト)、核生成剤およびその他の添加剤をブレンドするこ
とにより、または最初に核生成剤と他の添加剤との濃縮
物(condensates)を常法で製造し、ついでこの濃縮物
をSPSベース樹脂に添加することによって製造するこ
とができる。
ベース組成物は、押出成形、射出成形、真空成形、架橋
ブロー成形のような一般的な成形方法によって、繊維、
二軸延伸フィルム、シートなどに二次加工することがで
きる。
が、本発明はこれらのみ制限させるものではない。
ク立体配置を有するシンジオタクチックポリスチレンベ
ース樹脂(インダストリアル・テクノロジー・リサーチ
・インスチチュート(Industrial Technology Research
Institute)のユニオン・ケミカル・ラボラトリーズ
(Union Chemical Laboratories)製造sPS)100
重量部、核生成剤として2−ヒドロキシベンゾイミダゾ
ール(東京開成工業(株)製)0.5重量部、酸化防止
剤(チバ・ガイギー社製のイルガノックス(Irganox)
1010)0.3重量部および酸化防止剤(ジーイー・
スペシャルティ・ケミカルス(GE Specialty Chemical
s)社製のU626)0.3重量部をブレンドし、つい
で押出機(CSI社製のMAX混合押出機)を使用して
溶融混練し、本発明のシンジオタクチックポリスチレン
ベース組成物のペレット(ペレット1)をえた。
exTM8010)0.3重量部を用いたほかは実施例1と同様
にして本発明のシンジオタクチックポリスチレンベース
組成物のペレット(ペレット2)をえた。
exTM8010)0.8重量部を用いたほかは実施例1と同様
にして本発明のシンジオタクチックポリスチレンベース
組成物のペレット(ペレット3)をえた。
exTM8010)2重量部を用いたほかは実施例1と同様にし
て本発明のシンジオタクチックポリスチレンベース組成
物のペレット(ペレット4)をえた。
ジオタクチックポリスチレンベース組成物のペレット
(比較ペレット)をえた。
ペレット1〜4および比較ペレットのそれぞれについ
て、248℃における半結晶化時間(t1/2)を、熱分
析計(パーキン・エルマー(Perkin Elmer)社製のDS
C7)を用いて測定した。測定方法としては、ペレット
を室温から320℃まで10℃/分の速度で窒素雰囲気
中において加熱し、温度を320℃で3分間維持し、つ
いで温度を300℃/分の速度で248℃まで下げ、最
後に温度を248℃で15分間維持することによって行
なった。ペレットの結晶化が50%まで完結する時間
(t1/2)を記録した。用いた核生成剤の量とともに評
価結果を表1に示す。半結晶化時間(t1/2)が短かく
なるほど、結晶化速度が速くなる。
ンベース組成物の結晶化速度が、核生成剤として2−ヒ
ドロキシベンゾイミダゾールまたはビス(フェニルブロ
ミド)メタンを添加することにより加速されることがわ
かる。
るシンジオタクチックポリスチレンベース組成物をうる
ことができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)シンジオタクチックポリスチレン
ベース樹脂100重量部と、(B)式(I): 【化1】 (式中、R1はHまたは炭素数1〜5のアルキル基を表
す)で示される化合物、式(II): 【化2】 (式中、R2は炭素数1〜5のアルキレン基、XはF、
Cl、BrおよびIよりなる群から選択されるハロゲン
原子、aは1〜5の整数を表す)で示される化合物およ
びこれらの混合物よりなる群から選択される核生成剤
0.01〜5重量部とからなるシンジオタクチックポリ
スチレンベース組成物。 - 【請求項2】 核生成剤が式(I): 【化3】 (式中、R1はHまたは炭素数1〜5のアルキル基を表
す)で示される化合物である請求項1記載のシンジオタ
クチックポリスチレンベース組成物。 - 【請求項3】 核生成剤が2−ヒドロキシベンゾイミダ
ゾールである請求項2記載のシンジオタクチックポリス
チレンベース組成物。 - 【請求項4】 核生成剤が式(II): 【化4】 (式中、R2は炭素数1〜5のアルキレン基、XはF、
Cl、BrおよびIよりなる群から選択されるハロゲン
原子、aは1〜5の整数を表す)で示される化合物であ
る請求項1記載のシンジオタクチックポリスチレンベー
ス組成物。 - 【請求項5】 核生成剤が式(III): 【化5】 (式中、R2は炭素数1〜5のアルキレン基)で示され
る化合物である請求項4記載のシンジオタクチックポリ
スチレンベース組成物。 - 【請求項6】 核生成剤がビス(フェニルブロミド)メ
タンである請求項5記載のシンジオタクチックポリスチ
レンベース組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
TW086105581A TW340128B (en) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | Syndiotactic polystyrene composition |
TW86105581 | 1997-04-28 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111590A true JPH111590A (ja) | 1999-01-06 |
JP2968498B2 JP2968498B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=21626567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13687497A Expired - Lifetime JP2968498B2 (ja) | 1997-04-28 | 1997-05-27 | シンジオタクチックポリスチレンベース組成物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2968498B2 (ja) |
TW (1) | TW340128B (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8486323B2 (en) | 2009-08-28 | 2013-07-16 | Dow Global Technologies Llc | Rotational molded articles, and method of making the same |
JP2016089063A (ja) * | 2014-11-06 | 2016-05-23 | 国立大学法人静岡大学 | シンジオタクチックポリスチレン共結晶材料及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-04-28 TW TW086105581A patent/TW340128B/zh not_active IP Right Cessation
- 1997-05-27 JP JP13687497A patent/JP2968498B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8486323B2 (en) | 2009-08-28 | 2013-07-16 | Dow Global Technologies Llc | Rotational molded articles, and method of making the same |
JP2016089063A (ja) * | 2014-11-06 | 2016-05-23 | 国立大学法人静岡大学 | シンジオタクチックポリスチレン共結晶材料及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2968498B2 (ja) | 1999-10-25 |
TW340128B (en) | 1998-09-11 |
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