JPH11159012A - プレキャストパネルの接合構造 - Google Patents

プレキャストパネルの接合構造

Info

Publication number
JPH11159012A
JPH11159012A JP32651997A JP32651997A JPH11159012A JP H11159012 A JPH11159012 A JP H11159012A JP 32651997 A JP32651997 A JP 32651997A JP 32651997 A JP32651997 A JP 32651997A JP H11159012 A JPH11159012 A JP H11159012A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
precast
dome
filler
axial force
precast panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32651997A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirobumi Yamashita
博文 山下
Hiroshi Senna
宏 仙名
Nobukazu Watanabe
伸和 渡邊
Akira Niimura
亮 新村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP32651997A priority Critical patent/JPH11159012A/ja
Publication of JPH11159012A publication Critical patent/JPH11159012A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工費の低減と工期の短縮。 【解決手段】 ドーム状屋根10は、プレキャストパネ
ル12を周および径方向に沿って、外周面が相互に接合
するように配置し、各接合面に充填材14を介装するこ
とにより形成されている。充填材14は、圧縮軸力を隣
接するプレキャストパネル12に円滑に伝達するもので
ある。ドーム状屋根10おいては、ドームを形成して、
支保工などを撤去すると、各プレキャストパネル12の
周および径方向の接合面には、比較的大きな圧縮軸力N
が作用する。曲げモーメントがパネル12にかかると、
接合部の圧縮応力分布が偏心し、接合面に介装されてい
る充填材14が引張応力を負担しなくても、曲げモーメ
ントに抵抗することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プレキャストパ
ネルの接合構造に関し、特に、上載荷重によりプレキャ
ストパネルの接合面に圧縮軸力が作用するようにしたド
ームまたはアーチ状屋根などの構造体の接合構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリー製のプレキャストパネル
は、予め工場生産するので、高品質なものが得られるな
どの利点があり、例えば、建築構造物の梁,床版,ドー
ムまたはアーチ状屋根などの構造体に使用されている。
【0003】ところで、前述したような構造体をプレキ
ャストパネルで構築する場合には、通常、多数のプレキ
ャストパネルを接合することになる。図7には、プレキ
ャストパネルを接合する場合の代表的な接合構造例を示
している。
【0004】図7(a)に示した接合構造は、プレキャ
ストパネル1内に埋設されている鉄筋2同士を、継鉄筋
3により連結して、継手部分に場所打ちコンクリート4
を充填している。
【0005】図7(b)に示した接合構造は、プレキャ
ストパネル1の接合端に予めボルトボックス5を設けて
おき、プレキャストパネル1同士を接合させた状態で、
ボルトボックス5間をボルトナット6で緊結している。
【0006】図7(c)に示した接合構造は、プレキャ
ストパネル1内に、予め、シース管7を埋設しておき、
接合面にグラウトまたは接着剤8を介装し、接合された
プレキャストパネル1間に跨るようにして、シース管7
内にPC鋼材9を挿入し、PC鋼材9を緊張することに
より、パネル1間にプレストレス力を導入することによ
り結合させている。
【0007】しかしながら、このような従来のプレキャ
ストパネルの接合構造には、いずれも以下に説明する技
術的な課題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、図7に示し
た従来の接合構造では、構造体に曲げモーメントがかか
ったときに、引張応力を接合部の継鉄筋3,ボルトナッ
ト6,PC鋼材9により対抗させる必要があるという基
本思想から、接合部分の曲げ強度をプレキャストパネル
1と同程度にするよう設計していたが、いずれも接合部
分の施工に多大な工費と工期がかかるというという問題
があった。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的とするところは、施
工が簡単で工費の大幅な低減と工期の短縮が可能になる
プレキャストパネルの接合構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、多数の平板状プレキャストパネルを相互
に接合させ、上載荷重により前記プレキャストパネルの
接合面に圧縮軸力が作用するようにしたドームまたはア
ーチ状屋根などの構造体において、前記接合面に前記圧
縮軸力を円滑に伝達する充填材を介装した。このように
構成した接合構造においては、プレキャストパネルの接
合面に圧縮軸力が作用するようにしたドームまたはアー
チ状屋根などの構造体に曲げモーメントがかかると、接
合部の圧縮応力分布が偏心し、接合面に介装されている
充填材が引張応力を負担しなくても、曲げモーメントに
抵抗することができる。前記充填材は、モルタルなどの
グラウト材を好適に用いることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1お
よび図2は、本発明にかかるプレキャストパネルの接合
構造の一実施例を示している。
【0012】同図に示した接合構造は、本発明をドーム
状屋根10に適用した場合を例示している。ドーム状屋
根10は、多数の鉄筋コンクリート製のプレキャストパ
ネル12から構成されている。
【0013】プレキャストパネル12は、ドーム状屋根
10を周方向に沿って同心円状に分割し、かつ、径方向
に沿って等角度間隔の放射状に分割したものであり、各
プレキャストバネル12は、比較的厚みが薄い平板セグ
メント状になっている。ドーム状屋根10は、プレキャ
ストパネル12を周および径方向に沿って、外周面が相
互に接合するように配置し、図2にその径方向に沿った
断面を示すように、各接合面に充填材14を介装するこ
とにより形成されている。
【0014】充填材14は、圧縮軸力を隣接するプレキ
ャストパネル12に円滑に伝達するものであって、例え
ば、モルタルなどのグラウト材から構成されている。
【0015】このようなドーム状屋根10おいては、支
保工上でドームを形成して、支保工などを撤去すると、
プレキャストパネル12の自重や、パネル12上にコン
クリートを打設した場合には、打設コンクリートの重量
+パネル自重が上載荷重となり、この荷重が作用する
と、各プレキャストパネル12の周および径方向の接合
面には、比較的大きな圧縮軸力Nが発生する。
【0016】この圧縮軸力Nは、ドームの高さや上載荷
重により決まり、曲げモーメントがかからない場合に
は、接合面の応力分布は、図3(a)に示すように、縦
断面(厚み方向)で均一な大きさになり、中心軸上に作
用している。
【0017】ところが、例えば、ドームの高さが低くな
るに従って、プレキャストパネル12に曲げモーメント
がかかるようになると、図3(b)に示すように、圧縮
軸力Nが中心から移動する。
【0018】このときの移動量e1と圧縮応力Nの積が
加わっている曲げモーメントM1の大きさとなる。さら
に大きな曲げモーメントM2がかかると、図3(c)に
示すように圧縮軸力Nが、中心からさらに上方に移動し
た位置になる。
【0019】このような応力挙動を示す接合構造におい
ては、曲げモーメントがかかると、接合部の圧縮応力分
布が偏心し、接合面に介装されている充填材14が引張
応力を負担しなくても、曲げモーメントに抵抗すること
ができる。
【0020】このため、本実施例に示したドーム屋根1
0のプレキャストパネル12間の接合部分には、従来の
ように、引張応力を負担するための継鉄筋,ボルトナッ
ト,PC鋼材などを設ける必要がなく、単に、圧縮軸力
Nを隣接するプレキャスト12間に円滑に伝達する充填
材14を介装することで済む。
【0021】従って、施工が簡単で工費の大幅な低減と
工期の短縮を図ることができる。本発明者らは、上述し
た接合構造の有効性を確認するために、以下に説明する
実験と数値解析による予測とを行った。
【0022】図4,5は、この実験で用いた実験装置を
示している。同図に示した実験装置は、一対の基台20
と、一対のフレーム22と、2本の鋼棒24と、一対の
ジャッキ26と、カウンタウエイト28とを有してい
る。
【0023】一対の基台20は、所定の間隔を置いて床
上に設置され、供試体Aをその上面に載置して、水平に
支持する。一対のフレーム22は、基台20に支持され
た供試体Aの対向する一方の2面に当接して、これを挟
持する。
【0024】一対の鋼棒24は、基台20に支持された
供試体Aの対向する他方の2面に沿って、その外側に平
行に延設され、一端が一方のフレーム22に固定され、
他端側は、他方のフレーム22を貫通するようにして配
置されている。
【0025】一対のジャッキ26は、フレーム22を貫
通した鋼棒24の端部に装着されていて、ジャッキ26
を駆動することにより、フレーム22に挟持された供試
体Aに圧縮力を加える。
【0026】供試体Aは、1200mm長の正方形で、
厚みが200mmの2枚のプレキャストパネルを用い、
接合面にボルトボックスを設けたもの(供試体A1)、
2体のプレキャストパネルを鋼材で緊結したもの(供試
体A2)の2種類を準備した。
【0027】ただし、ボルトボックス,PC鋼材は、と
もに組立用で有り、2つのプレキャストパネルを一体化
するためには、十分な強度を有していない。
【0028】各供試体A1,A2にジャッキ26で加え
る軸力は、60kgf/cm2と、20kgf/cm2
し、図5に示すように、供試体A1,A2の接合面を挟
んで、上部側から荷重を加えた時の、中心での各供試体
A1,A2の変位量δを測定した。
【0029】なお、図4,5に符号30で示したもの
は、ジャッキ26の軸力を測定する荷重計である。
【0030】図6がこのときの測定結果であり、同図に
は、数値解析の予測をそれぞれ○印で示している。同図
示した結果から明らかなように、実験結果と数値解析の
予測とがかなり一致しているとともに、モルタルを介装
した場合には、かなり大きな荷重を加えても、単に、接
合部分が変形するだけで、破壊に至ることがなく、この
実験結果からも、本発明の接合構造の有効性が推測され
る。
【0031】なお、上記実施例では、本発明をドーム状
屋根に適用した場合を例示したが、本発明の実施は、こ
れに限定されることはなく、例えば、アーチ状屋根など
にも適用することができる。
【0032】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかるプレキャストパネルの接合構造によれ
ば、施工が簡単で工費の大幅な低減と工期の短縮を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるプレキャストパネルの接合構造
を採用したドーム屋根の斜視図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】本発明の接合構造の応力分布の変化を示す説明
図である。
【図4】本発明にかかる接合構造の有効性を確認するた
めに行った実験装置の上面図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】本発明にかかる接合構造の有効性を確認するた
めに行った実験結果と予測を示すグラフである。
【図7】従来のプレキャストパネルの接合構造を示す断
面説明図である。
【符号の説明】
10 ドーム屋根 12 プレキャストパネル 14 充填材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新村 亮 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の平板状プレキャストパネルを相互
    に接合させ、上載荷重により前記プレキャストパネルの
    接合面に圧縮軸力が作用するようにしたドームまたはア
    ーチ状屋根などの構造体において、 前記接合面に前記圧縮軸力を円滑に伝達する充填材を介
    装したことを特徴とするプレキャストパネルの接合構
    造。
  2. 【請求項2】 前記充填材は、モルタルなどのグラウト
    材からなることを特徴とする請求項1記載のプレキャス
    トパネルの接合構造。
JP32651997A 1997-11-27 1997-11-27 プレキャストパネルの接合構造 Pending JPH11159012A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32651997A JPH11159012A (ja) 1997-11-27 1997-11-27 プレキャストパネルの接合構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32651997A JPH11159012A (ja) 1997-11-27 1997-11-27 プレキャストパネルの接合構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11159012A true JPH11159012A (ja) 1999-06-15

Family

ID=18188746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32651997A Pending JPH11159012A (ja) 1997-11-27 1997-11-27 プレキャストパネルの接合構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11159012A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101004045B1 (ko) 2007-10-22 2010-12-31 고려대학교 산학협력단 충격 저항 및 내폭 성능이 개선된 콘크리트 복합체 구조물및 이의 시공 방법
JP2011528073A (ja) * 2008-07-14 2011-11-10 アベオ エー/エス セグメントから作られる芯材によって強化された軽量負荷支持構造および前記構造の鋳造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101004045B1 (ko) 2007-10-22 2010-12-31 고려대학교 산학협력단 충격 저항 및 내폭 성능이 개선된 콘크리트 복합체 구조물및 이의 시공 방법
JP2011528073A (ja) * 2008-07-14 2011-11-10 アベオ エー/エス セグメントから作られる芯材によって強化された軽量負荷支持構造および前記構造の鋳造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3432978A (en) Concrete wall and wall panel construction
JPH11159012A (ja) プレキャストパネルの接合構造
KR100506572B1 (ko) 프리스트레스가 도입된 세그먼트부재에 의해 구축되는강판빔 및 그 시공방법
JPH0520817Y2 (ja)
JP2001172913A (ja) 高架橋およびその構築工法
JPH112031A (ja) 既存大梁の曲げに対する耐震補強方法
JP2003161044A (ja) 既存柱における免震装置の設置方法
JPS602462B2 (ja) プレキヤストコンクリ−ト耐震壁の組立架構法
JPH0652001B2 (ja) 構造用柱および架構構造
JPH06158716A (ja) プレキャストコンクリート部材による建物の構築工法
JPH0197744A (ja) フラットプレート構造建築物におけるシアヘッド部の剪断補強構造
JPH05306526A (ja) ユニット式建物用のプレキャストコンクリートブロック基礎
JPH0621475B2 (ja) 複合建築構造物の構格
JPH0673203U (ja) 梁−柱接合構造
JPH08239807A (ja) 複合柱脚構造物
JPS6059383B2 (ja) 鉄骨鉄筋コンクリ−ト構造物の構築工法
KR20180070097A (ko) 시공단계에서 연속화 공법이 가능한 프리스트레스트 하이브리드 와이드 플랜지 보 구조시스템
JPH06146472A (ja) プレキャスト鉄筋コンクリート梁
JPH06316966A (ja) 柱梁接合部の構造
JPH0988239A (ja) 鉄筋コンクリート柱の補強方法
JPH06220869A (ja) 落し込み鉄骨柱脚とこの落し込み鉄骨柱脚の施工方法
JP2659329B2 (ja) Pc構造物の構築方法
JPH04277224A (ja) 露出型柱脚
SU1038422A1 (ru) Фундамент под колонну
JPH0334963Y2 (ja)