JPH11155925A - 簡易風呂 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベットの上でもどこでも病人が容易に入浴で
きる簡易風呂を提供する。 【構成】 ベットに載置できビニールなど柔軟な合成樹
脂材料で造られ、人が入ることができる浴槽体と、該浴
槽体を外面より支える籠のような支持体と、これら浴槽
体及び支持体の底部に設けた排水口とよりなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上利用の分野】この発明は病院のベットでも使用
できる簡易風呂に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】所謂寝たきり老人など
病人が、ベットの上でもどこでも簡単かつ容易に入浴で
きればいかに幸せか計り知れないものがある。

【０００３】

【課題を解決する為の手段】この為医師である発明者は
創意工夫を重ね、ベットの上でもどこでも病人が容易に
入浴できる簡易風呂を発明した。即ち本発明の特長は、
ビニールなど柔軟な合成樹脂材料で造られ、人が入るこ
とができる浴槽体と、該浴槽体を外面より支える籠のよ
うな支持体と、これら浴槽体及び支持体の底部に設けた
排水口とよりなる。また上記支持体は、少なくとも側面
の一部あるいは全部が折り畳みできるような組立式とな
したこともその特長である。

【０００４】病人に入浴させようとするときは、ベット
から病人を一時的に移動させ、該ベット上に支持体を展
開した状態で載置し、その上に浴槽体を載せる。ここで
病人を浴槽体上に移行させるが、この移行は水平運動で
ある為介護者の負担は少ない。しかして、適宜用意した
シャワー等で湯を放出することによって健康体の人を変
らない入浴を、寝たきりの老人と恰も味わうことができ
るようにしたものである。

【０００５】

【実施例】図で本発明の一実施例を説明する。（１）は
上面が開放された四角形状の浴槽体で、柔軟なビニール
のような合成樹脂製材料で造られ、その上端周辺は外方
向から下方に折り曲げ（２）されている。（３）は比較
的硬質の合成樹脂材料などで造られた籠状の支持体で、
上記浴槽体（１）同様上面が開放された四角形状となっ
ており、浴槽体（１）をこの支持体（３）円に嵌挿し、
その上端周辺部を浴槽体（１）の折り曲げ（２）部に嵌
挿することにより両者は一体となり、浴槽本体（４）を
構成する。

【０００６】この場合支持体（３）は、底面に対して各
４枚の側面が折り曲げ自在であり、また適宜の手段で立
体状に強固に組立てられるようにすることが肝要であ
る。（５）は上記浴槽体（１）の底面中心部に設けた排
水口で、バルブ（６）を有し、かつ排水パイプ（７）と
連なっている。図１で（８）は病室の壁などに設けられ
るシャワーであり、（９）は同湯の蛇口で、それぞれは
浴槽体（１）内に湯を放出するものである。

【０００７】また（１０）はベットであり、その略中心
部には、上記排水パイプ（７）の挿通孔（１１）が穿た
れている。

【０００８】なお、本願発明者は、ベットで容易に排尿
便ができる簡易トイレを特願平７−１７７９１８号、特
願平９−５２２１４号、同９−８８６０３号、同９−８
８６０４号として多数出願している。これはベットの略
中央部にトイレ容器の孔を穿ち、適宜の手段で該容器が
上昇し病人の股部に密着させることで、病人は寝たまま
の状態で排尿便できるものであるが、これらベットを使
用する場合は勿論上記挿通孔（１１）を設けることなく
兼用すればよい。

【０００９】而して病人に入浴させようとするときは、
ベット（１０）から病人を一時的に移動させ（因みにこ
れら病人を容易に移動させる移動ベルトについても本発
明者は提唱し出願している。）該ベット（１０）上に支
持体（３）を展開した状態で載置し、その上に浴槽体
（１）を載せる。ここで病人を浴槽体（１）上に移行さ
せるが、この移行は水平運動である為、介護者の負担は
少ない。

【００１０】次いで支持体（３）の各側面を立ち上げ筺
状に構成し、浴槽体（１）を持ち上げかつその上部周辺
の折り曲げ（２）部を支持体（３）の上辺部に嵌合させ
る。なおこの時浴槽体（１）の排出パイプ（７）は支持
体（３）の底面のベット（１０）の孔（１１）を通して
浴槽内の排出ができるようにしておく。

【００１１】よって、シャワー（８）及び蛇口（９）か
ら湯を放出することによって健康体の人を変らない入浴
を寝たきりの老人と恰も味わうことができ、かつ介護者
の負担も頗る軽減させ得たのである。

【００１２】

【効果】本発明の主な効果は次の通である。 １．病人の入浴に当たって、体位移動が少なくてすむ。
従って介護人も浴室移動の省力化ができる。 ２．ガン末期等入浴が出来ない場合も臥床したままで、
入浴の爽快感を味わえる。 ３．呼吸器をつけたままでの入浴も可能である。 ４．身体の硬直があり浴室移動が出来ず、又浴場に入り
きれない時もそのままの体位でシャワーすることが出来
る。 ５．失禁状態で周囲に汚物がついている場合も洗浄でき
る。 ６．床ずれの場合、おむつのムレによることが多い。患
部を乾燥させることにより床ずれを軽減できるので、バ
スタオル等をひき、おむつをはずすことも出来る。 ７．なお、体を温めることにより病人の新陳代謝がよく
なること勿論である。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体の斜視説明図

【図２】図１のＩＩ〜ＩＩ矢印の方向断面拡大図

【符号の説明】

１， 浴槽体 ２， 折り曲げ ３， 支持体 ４， 浴槽本体 ５， 排水口 ６， バルブ ７， 排水パイプ ８， シャワー ９， 蛇口 １０， ベット １１， 挿通孔

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベットに載置できビニールなど柔軟な合
   成樹脂材料で造られ、人が入ることができる浴槽体と、
   該浴槽体を外面より支える籠のような支持体と、これら
   浴槽体及び支持体の底部に設けた排水口とよりなる簡易
   風呂。
2. 【請求項２】 上記支持体は、少なくとも側面の一部あ
   るいは全部が折り畳みできるような組立式となっている
   ことが特徴の上記請求項１に示す簡易風呂。