JPH11154679A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH11154679A
JPH11154679A JP9320073A JP32007397A JPH11154679A JP H11154679 A JPH11154679 A JP H11154679A JP 9320073 A JP9320073 A JP 9320073A JP 32007397 A JP32007397 A JP 32007397A JP H11154679 A JPH11154679 A JP H11154679A
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semiconductor substrate
interlayer insulating
plug
semiconductor device
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Hiroyuki Ota
裕之 太田
Shuji Ikeda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アスペクト比の高いスルーホールを形成した場
合においてもスルーホール底部にて断線が発生しない、
信頼性の高い半導体装置を実現する。 【解決手段】スルーホール8の近傍に電流の流路となる
ことがなく、シリコン基板2の表面に対して鉛直方向が
平行方向よりも長い、プラグ9と同材質な柱であるダミ
ービア21をスルーホール8の周辺に配置する。ダミー
ビア21を形成することで、スルーホール8の底部に作
用する応力を分散することができ、スルーホール8の深
さが深い場合においてもプラグ9の応力を低減させ、ス
ルーホール8の底面の膜の剥離を防止できる。よってア
スペクト比が高いスルーホールの場合でも信頼性の高い
半導体デバイス1を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路等
の半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の従来の技術としては、例え
ば、図12に示すような半導体デバイス1の構造が知ら
れている。
【0003】図12に示すように、シリコン基板2上に
素子分離膜10、ゲート酸化膜11及びゲート電極3が
形成され、層間絶縁膜4を介してその上方に下層配線5
が形成される。この下層配線5の上方には、層間絶縁膜
6を介して上層配線7が形成される。そして、上層配線
7と下層配線5とはスルーホール8に埋め込まれた埋め
込み電極(プラグ)9によって電気的に接続される。
【0004】上述のような構造である図12に示した半
導体デバイス1は、以下に示す製造方法によって形成さ
れる。まず、各トランジスタを電気的に絶縁分離するた
め、局所的にシリコン基板2の熱酸化を行い、素子分離
膜10を形成する。さらに、トランジスタを形成する領
域にゲート酸化膜11を熱酸化法により形成し、その上
にゲート電極3をCVD法及びこれに続くフォトリソグ
ラフィ技術、エッチング技術を用いて形成する。
【0005】次に、シリコン基板2の内部にpn接合を
形成するためにイオン注入が行われ、イオン注入層が形
成される。ゲート電極3の上にゲート電極3を覆うよう
に層間絶縁膜4がCVD法を用いて形成される。この
際、層間絶縁膜4の表面をできるだけ平坦化するため
に、アニールによって層間絶縁膜4をリフローさせた
り、層間絶縁膜を厚く堆積させてエッチバックすること
が行われる。
【0006】さらに、層間絶縁膜4の上面にスパッタ法
及びこれに続くフォトリソグラフィ技術を用いて下層配
線5が形成される。この下層配線5上方にシリコン窒化
膜やシリコン酸化膜を主成分とする層間絶縁膜6が形成
される。
【0007】さらに、フォトリソグラフィ及びエッチン
グ技術を用いて、下層配線5の所定の位置に向かってス
ルーホール8を形成する。このスルーホール内をタング
ステン等の金属を蒸着技術によって埋め込み、エッチバ
ックを行い、スルーホール8内にのみプラグ9を形成す
る。
【0008】場合によっては接着性向上のため、チタン
ナイトライド膜等を下層配線5とプラグ9の間に形成す
る場合もある。また、下層配線5の上方に上層配線7を
形成し、下層配線5と上層配線7とが電気的に接続され
た状態とする。
【0009】なお、この種の技術に関するものとして、
例えば、特開平6−163718号公報に記載のものが
挙げられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体デバ
イス1ではCPU等の機能単独ではなく、ダイナミック
メモリーとCPUとの結合等、多機能化が進行してお
り、これに伴って配線構造も複雑となってきている。
【0011】例えば、図13に示すように、ダイナミッ
クメモリーとCPU等のロジック回路(論理回路)との
結合を考えると、ダイナミックメモリー部13にはゲー
ト電極3の上部に背の高いキャパシタ15が存在するた
め、配線はキャパシタ15の厚さを避けて通ることにな
る。
【0012】その結果、キャパシタ15の上の配線と下
の配線とをつなぐためのスルーホールでは、そのアスペ
クト比(スルーホール直径に対する高さの比)が非常に
大きくなる。
【0013】しかしながら、本願発明者が高アスペクト
のスルーホールを形成し、膜を埋め込んでプラグ9を形
成したところ、膜の底部において剥離が生じる場合があ
り、従来のアスペクト比の低い場合に較べて信頼性が低
下した。この膜の剥離はスルーホールの密度が低い領域
で発生しており、隣のスルーホールとの間隔が約10μ
m以下の場合には発生しなかった。
【0014】この膜の剥離のメカニズムを解明するため
に本願発明者は各膜の応力を測定するとともに、この結
果を用いて有限要素法による応力解析を行い、以下の結
論を得た。
【0015】すなわち、スルーホールに電導性の膜を埋
め込んだ状態でアニールを行った場合に、電導性の特に
スルーホールの長手方向に膜が収縮する。さらに、その
降温時において、層間絶縁膜と電導性の膜の熱膨張係数
の違いから熱ひずみが発生し、電導性の膜は室温に近づ
くほど、特にスルーホールの長手方向に収縮することに
なる。
【0016】よって、スルーホール内の導電性の膜の底
部は鉛直上方に大きな応力を受けることになる。スルー
ホール内の導電性の膜の底部は、異種材料の集まった界
面であるため、特に応力が集中することになる。よっ
て、この引張り応力がスルーホールの底部において剥
離、つまり断線を発生させる。
【0017】また、この引張り応力はスルーホールが長
い(アスペクト比が大きい)ほど大きい傾向となる。よ
って、従来の比較的アスペクト比が小さいスルーホール
の場合には問題とならなかったが、ダイナミックメモリ
ーとCPU等のロジック回路との結合などのニーズによ
り、高アスペクトなスルーホールを用いた場合には歩留
まりの低下等の信頼性の低下を招くことが明らかとなっ
た。
【0018】以上のように、従来の方法によってアスペ
クト比の高いスルーホールを形成すると断線によって信
頼性が低下するという問題点がある。
【0019】したがって、本発明の目的は、アスペクト
比の高いスルーホールを形成した場合においても、その
スールーホール底部にて断線が発生しない、信頼性の高
い半導体装置を実現することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するため、本発明は、次のように
構成される。すなわち、半導体基板と、この半導体基板
上に積層される層間絶縁膜と、上記半導体基板上に積層
される上層配線及び下層配線と、上層配線と下層配線と
を電気的に接続するためのプラグと、を少なくとも有す
る半導体装置において、半導体基板表面に対して鉛直方
向に伸び、上記プラグの近傍であり、上記層間絶縁膜中
に配置される少なくとも1本の柱であって、上記柱は半
導体基板表面に対して鉛直方向が平行方向よりも長く、
上記柱の底面あるいは上面のどちらか一方のみが上層配
線、下層配線の少なくともどちらかに接しており、上記
柱が電流の流路とならず、上記層間絶縁膜の熱膨張係数
より、大の熱膨張係数を有する上記柱を備える。
【0021】(2)半導体基板と、この半導体基板上に
積層される層間絶縁膜と、上記半導体基板上に積層され
る上層配線及び下層配線と、上層配線と下層配線とを電
気的に接続するためのプラグと、を少なくとも有する半
導体装置において、半導体基板表面に対して鉛直方向に
伸び、上記プラグの近傍であり、上記層間絶縁膜中に配
置される少なくとも1本の柱であって、上記柱は半導体
基板表面に対して鉛直方向が平行方向よりも長く、上記
柱の表面がすべて上記絶縁膜に接し、上記層間絶縁膜の
熱膨張係数より、大の熱膨張係数を有する上記柱を備え
る。
【0022】(3)好ましくは、上記(1)又は(2)
において、上記柱の材質と上記プラグの材質が同一であ
る。
【0023】(4)また、好ましくは、上記(1)又は
(2)において、上記柱の材質が金属材料である。
【0024】(5)また、好ましくは、上記(1)又は
(2)において、上記柱の材質がW、Mo、TiN、A
l、Cuのいずれかである。
【0025】(6)また、好ましくは、上記(1)又は
(2)において、半導体基板表面の鉛直上方から見て、
上記柱が上層配線又は下層配線に対して±0.1μmの
精度で鏡面対象になるように配置されている。
【0026】(7)また、好ましくは、上記(1)又は
(2)において、半導体基板表面の鉛直上方から見て、
上記柱が上記プラグの中心に対して±0.1μmの精度
で回転対象になるように配置されている。
【0027】(8)また、半導体基板と、この半導体基
板上に積層される層間絶縁膜と、上記半導体基板上に積
層される上層配線及び下層配線と、上層配線と下層配線
とを電気的に接続するためのプラグと、を少なくとも有
する半導体装置において、メモリ部と、ロジック部とを
備えるとともに、半導体基板表面に対して鉛直方向に伸
び、上記プラグの近傍であり、上記層間絶縁膜中に配置
される少なくとも1本の柱であって、上記柱は半導体基
板表面に対して鉛直方向が平行方向よりも長く、上記柱
の底面あるいは上面のどちらか一方のみが上層配線、下
層配線の少なくともどちらかに接しており、上記柱が電
流の流路とならず、上記層間絶縁膜の熱膨張係数より、
大の熱膨張係数を有する上記柱を備える。
【0028】(9)また、半導体基板と、この半導体基
板上に積層される層間絶縁膜と、上記半導体装置上に積
層される上層配線及び下層配線と、上層配線と下層配線
とを電気的に接続するためのプラグと、を少なくとも有
する半導体装置において、メモリ部と、ロジック部とを
備えるとともに、半導体基板表面に対して鉛直方向に伸
び、上記プラグの近傍であり、上記層間絶縁膜中に配置
される少なくとも1本の柱であって、上記柱は半導体基
板表面に対して鉛直方向が平行方向よりも長く、上記柱
の表面がすべて上記絶縁膜に接し、上記層間絶縁膜の熱
膨張係数より、大の熱膨張係数を有する上記柱を備え
る。
【0029】プラグの近傍に上記柱を配置することによ
って、層間絶縁膜とプラグとの間の熱膨張係数の差によ
って生じる力を分散することができる。たとえば、降温
時において層間絶縁膜の収縮量はプラグより小さいの
で、プラグは層間絶縁膜から大きな引張りの力を受ける
ことになる。
【0030】しかしながら、プラグの周囲に上記柱を配
置すると、その引張り力を上記柱も負担することになる
ので、プラグの引張り応力をその分低下させることがで
きる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明におけ
る実施形態について説明する。なお、図1、図2、図
3、図4は本発明に係る半導体装置の主要部である配線
部分の構造を示した断面模式図である。
【0032】本発明の第1の実施形態である半導体デバ
イス1の断面構造を図1に示す。この半導体デバイス1
の断面構造は、主に、シリコン基板2、ゲート電極3、
層間絶縁膜4、下層配線5、上層配線7、層間絶縁膜
6、スルーホール8、プラグ9、素子分離膜10、ゲー
ト酸化膜11から構成されている。
【0033】シリコン基板2上には素子分離膜10、ゲ
ート酸化膜11及びゲート電極3が形成され、層間絶縁
膜4を介してその上方に下層配線5が形成された構造と
なっている。層間絶縁膜4はシリコン酸化物を含む絶縁
物で構成され、下層配線5はアルミニウムを含む導電体
から構成される。下層配線5の上方には、層間絶縁膜6
を介して上層配線7が形成される。
【0034】層間絶縁膜6はシリコン酸化物を含む絶縁
物で構成される。上層配線7と下層配線5はスルーホー
ル8に埋め込まれたプラグ9によって電気的に接続され
る。この第1の実施形態例では埋め込み電極9はタング
ステンを含む材料で構成されている。また、シリコン酸
化物を含む層間絶縁膜6とタングステンを含むプラグ9
の間に薄いチタンナイトライドの膜を介在させてもよ
い。
【0035】また、ダミービア(ダミープラグ)又は柱
21をスルーホール8を囲むように配置する。ダミービ
アの材質は熱膨張係数が層間絶縁膜6より大きいものと
する。このときダミービア21はプラグ9と同様な方向
が長くなるようにする。すなわち、ダミービア21の、
シリコン基板2の表面に対して鉛直方向の寸法が、平行
方向よりも長いように形成する。
【0036】このように、スルーホール8の周囲にダミ
ービア21を配置することによって、層間絶縁膜6とプ
ラグ9の間の熱膨張係数の差によって生じる力を分散す
ることができる。たとえば、降温時において層間絶縁膜
6の収縮量はプラグ9より小さいので、プラグ9は層間
絶縁膜6から大きな引張りの力を受けることになる。
【0037】しかしながら、本発明のようにプラグ9の
周囲にダミービア21を配置すると、その引張り力をダ
ミービア21も負担することになるので、プラグ9の引
張り応力をその分低下させることができる。
【0038】よって、本発明によれば、アスペクト比が
高いスルーホールを持つ半導体装置においても、スルー
ホール底部において断線のない、信頼性の高い半導体装
置を実現することができる。
【0039】なお、プラグ9はシリコン基板2に対して
鉛直上方に引張られることから、ダミービア21も平行
方向よりも鉛直上方に長く形成することによって力の負
担が大きくなるので効果が顕著となる。
【0040】また、ダミービア21の熱膨張係数が層間
絶縁膜6の熱膨張係数より大きければ、ダミービア21
が引張り力を負担するようになるので、効果を有する
が、ダミービア21の熱膨張係数が大きいほど、またヤ
ング率が大きいほど、その効果は大きくなる。
【0041】ただし、ダミービア21はプラグ9の応力
を軽減するために形成されるものであり、その上下面が
配線に接触している必要はない。つまり、ダミービア2
1の表面の全てが、層間絶縁膜6に接するように配置す
ることもできる。そして、ダミービア21に電流が流れ
ることはなく、又、故意に電荷の蓄積部となることもな
い。
【0042】なお、ダミービア21の配置本数、及びプ
ラグ9との間隔については、後述する。
【0043】本発明の第1の実施形態である半導体装置
の製造方法の概略は以下の通りである。まず、各トラン
ジスタを電気的に絶縁分離するため、局所的にシリコン
基板2の熱酸化を行い、素子分離膜10を形成する。さ
らに、トランジスタを形成する領域にゲート酸化膜11
を熱酸化法により形成し、その上にゲート電極3をCV
D法及びこれに続くフォトリソグラフィ技術、エッチン
グ技術を用いて形成する。
【0044】次に、シリコン基板2の内部にpn接合を
形成するためにイオン注入が行われ、イオン注入層12
が形成される。ゲート電極3の上にゲート電極3を覆う
ように層間絶縁膜4がCVD法を用いて形成される。こ
の際、層間絶縁膜4の表面をできるだけ平坦化するため
に、アニールによって層間絶縁膜4をリフローさせた
り、層間絶縁膜を厚く堆積させてエッチバックすること
が行われる。
【0045】さらに、層間絶縁膜4の上面にスパッタ法
及びこれに続くフォトリソグラフィ技術、エッチング技
術を用いて下層配線5を形成する。その上方に下層配線
5を覆うように層間絶縁膜6が形成される。この後にダ
ミービア21を形成する。
【0046】まず、フォトリソグラフィ及びエッチング
の技術によって層間絶縁膜6中にシリコン基板2に対し
て鉛直方向に長い穴を形成し、その穴に熱膨張係数が層
間絶縁膜6より大きい物質をCVD法あるいはスパッタ
法等の蒸着法で堆積させる。さらに、層間絶縁膜6を露
出させるためにエッチバックを行う。
【0047】その後、後の工程で形成される上層配線7
と下層配線5の電気的な接続を行うために、局所的なエ
ッチングによりコンタクトホール8が形成され、その内
側にプラグ9が形成される。さらに、プラグ9と接する
ように上層配線7を形成する。ダミービア21は層間絶
縁膜6を貫通しなくともよいが、貫通して下の層間絶縁
膜4内にまたがって形成されても良い。
【0048】本発明の第2の実施形態としては、ダミー
ビア21の材質がプラグ9と同等であるものがある。こ
の第2の実施形態によれば、半導体装置の構造は図1に
示したものと同じであるが、ダミービア21をプラグ9
の製造プロセスと同時に形成できるため、その工程が簡
略化できる利点を合わせ持つ。
【0049】製造方法としては、層間絶縁膜6の形成後
にコンタクトホール8と同時にダミービア21のための
穴も形成する。さらに、コンタクトホール8にプラグ9
を埋め込むときに同時にダミービア21も埋め込む。こ
れにより、ダミービア21を単独に形成することがな
く、工程の簡略化を図ることができる。
【0050】本発明の第3の実施形態としては、ダミー
ビア21の材質が金属で構成されているものがある。こ
の第3の実施形態によれば、半導体装置の構造は図1に
示したものと同等であるが、ダミービア21を金属で構
成することによって、半導体装置の稼働時においてシリ
コン基板2の表面近傍で発生した熱をダミービア21を
通して半導体装置表面に高速に伝えることができ、半導
体装置を安定に動作させることができる。ダミービア2
1を金属で形成すると、熱伝導率が層間絶縁膜に較べて
タングステンで128倍、銅で170倍も高いため、こ
れを熱の有効な流路とすることができる。
【0051】すなわち、ダミービア21を金属で構成す
ると、シリコン基板2の表面のPN接合部で発生した熱
をダミービア21を通して半導体装置外に早く放出する
ことができる利点を合わせ持つ。なお、ダミービア21
の材質は層間絶縁膜との接着強度、伝熱性等から考慮し
て、W、Mo、TiN、Al、Cuなどが望ましい。
【0052】本発明の第4の実施形態を図2に模式的に
示す。この第4の実施形態は、層間絶縁膜4と6とにま
たがってスルーホール8が1つのエッチング工程で形成
され、プラグ9を埋め込んだ例に本発明を適用した場合
である。この第4の実施形態では、ダミービア21は層
間絶縁膜6を貫通し、層間絶縁膜4と6とにまたがって
形成されている。
【0053】この第4の実施形態のプラグ9は、層間絶
縁膜4と6とにまたがって存在するため、ダミービア2
1も層間絶縁膜4と6とにまたがって形成した方が応力
低減効果が大きい。
【0054】よって、本発明の第4の実施形態によれ
ば、複数の層間絶縁膜4、6にまたがって存在するよう
なアスペクト比が高いスルーホール8を持つ半導体装置
においても、スルーホール8の底部において断線のな
い、信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
【0055】本発明の第5の実施形態を図3に模式的に
示す。この第5の実施形態は、層間絶縁膜4内のプラグ
下部23の上部へ層間絶縁膜6内のプラグ上部22を積
層した構造に本発明を適用した場合である。
【0056】この場合においても、第4の実施形態と同
様に、ダミービア21も層間絶縁膜4と6とにまたがっ
て形成した方が応力低減効果が大きい。
【0057】よって、本発明の第5の実施形態によれ
ば、複数の層間絶縁膜4、6にまたがって存在するよう
なアスペクト比が高いスルーホールを持つ半導体装置に
おいても、スルーホール底部において断線のない、信頼
性の高い半導体装置を実現することができる。
【0058】本発明の第6の実施形態を図4に模式的に
示す。この第6の実施形態は、1つのシリコン基板2の
上にDRAM(メモリー部13)とロジック回路(ロジ
ック部14)とを混載した構造へ本発明を適用した場合
である。この第6の実施形態では、メモリー部13にキ
ャパシタ15が存在するために、アスペクト比の高いス
ルーホール8が不可欠となっている。
【0059】そこで、キャパシタ15より上層の配線7
から下層の配線配線5へアスペクト比の大きなプラグ9
を形成する場合には、その周辺にダミービア21を配
し、第1の実施形態と同様に、プラグ9に働く引張り力
を低減させる。
【0060】よって、本発明の第6の実施形態によれ
ば、1つのシリコン基板2の上にメモリー部13とロジ
ック部14とを混載した構造であって、複数の層間絶縁
膜にまたがって存在するようなアスペクト比が高いスル
ーホールを持つ半導体装置においても、スルーホール底
部において断線のない、信頼性の高い半導体装置を実現
することができる。
【0061】本発明の第7の実施形態を図5に模式的に
示す。図5は半導体デバイス1の配線部分をシリコン基
板2の鉛直上方から見た様子をダミービア21の配置を
含めて描いたものである。上層配線7と下層配線5との
交差する部分に上層配線7と下層配線5とをつなぐよう
にプラグ9が配されている。ダミービア21はプラグ9
の周囲に4つ配置している。
【0062】すなわち、半導体基板表面の鉛直上方から
見て、4つのダミービア21がプラグ9の中心に対して
回転対象となるように配置されている。現在の技術か
ら、その位置決め精度は±0.1μmの範囲である。あ
るいは効果は多少落ちるが、図6に示すように、ダミー
ビア21を2つ配置しても良い。
【0063】すなわち、半導体基板表面の鉛直上方から
見て、2つのダミービア21が下層配線5上に、プラグ
9を間にして、±0.1μmの精度で鏡面対象になるよ
うに配置されている。なお、図6の例において、2つの
ダミービア21は、上層配線7の上に配置されていても
良い。
【0064】図5のA−A’線に沿った断面を図7に示
す。この図7に示す断面ではダミービア21は層間絶縁
膜6の上表面から鉛直下方に長く伸びており、層間絶縁
膜以外のものとは接していない。
【0065】なお、ダミービア21の深さはプラグ9と
同程度が望ましいが、層間絶縁膜6を貫通する場合であ
っても、層間絶縁膜6の内部に留まる場合であっても、
本発明の効果を得ることができる。
【0066】以上のように、本発明の第7の実施形態に
おいても、スルーホール底部において断線のない、信頼
性の高い半導体装置を実現することができる。
【0067】本発明の第8の実施形態を図8に模式的に
示す。この図8は、半導体デバイス1の配線部分をシリ
コン基板2の鉛直上方から見た様子をダミービア21の
配置を含めて描いた図である。図8において、上層配線
7と下層配線5との交差する部分に上層配線7と下層配
線5とをつなぐようにプラグ9が配置されている。
【0068】そして、2つのダミービアA24は、下層
配線5上に配置され、鉛直上方に伸びている。一方、2
つのダミービアB25は、上層配線7上に配置され、こ
れより鉛直下方に伸びている。
【0069】すなわち、図8のA−A’線に沿った断面
では、図1と同様な構成となり、図8のB−B’線に沿
った断面では、図9に示すようになる。
【0070】また、図10に示すように、図5に示した
例の様に、下層配線5や上層配線7に接しないダミービ
ア21を同時に配することも有効である。
【0071】この第8の実施形態においても、スルーホ
ール底部において断線のない、信頼性の高い半導体装置
を実現することができる。
【0072】なお、図5、図6、図8、図10に示した
ダミービア21、24、25の本数及び配置について
は、上述した本発明の第1〜第7の実施形態において
も、適用することができる。
【0073】図11は、スルーホールとダミービア(ダ
ミープラグ)との間隔と、スルーホール内の底部に作用
する応力との関係を、有限要素法により計算した結果を
示すグラフである。なお、この図11において、横軸
は、スルーホール中心とダミープラグの中心との距離
(μm)を示し、縦軸は、ダミープラグが無い場合の応
力値を1とした場合の応力比を示す。したがって、この
応力比が1未満となる場合に、ダミービアを配置したこ
とによる応力低減効果が表れたと考えて良い。
【0074】図11から明かなように、距離が10μm
以内に接近すれば、応力比が1より小となる。したがっ
て、ダミープラグと、スルーホールとの距離は、10μ
m未満とすれば、良いことが判断できる。
【0075】なお、スルーホールの近傍に配置するダミ
ープラグの数は、1個以上であれば、応力を低減するこ
とができるが、好ましくは、2個以上配置し、スルーホ
ールを中心として、回転対称となるように配置するのが
望ましい。これは、スルーホールの底部に作用する応力
の分布を均一化にすることができ、応力の抑制効果を大
とすることが期待できるからである。
【0076】また、ダミービアの材質としては、上述し
たものに限らず、熱膨張係数が、層間絶縁膜より大のも
のであればよい。
【0077】また、ダミービアの形状は、上述した例に
おいては円柱であるが、円柱に限らず、角柱、楕円の柱
等であってもよい。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次のような効果がある。本発明によれば、
アスペクト比が高いスルーホールを持つ半導体装置にお
いても、スルーホール底部において断線が発生しない、
信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
【0079】すなわち、スルーホールの近傍に電流の流
路となることのない、シリコン基板表面に対して鉛直方
向が平行方向よりも長い、プラグと同材質な柱をスルー
ホール周辺に配置することによって、スルーホール深さ
が深い場合においても埋め込み電極(プラグ)の応力を
低減させ、膜の剥離を防止できる。
【0080】よって、アスペクト比が高いスルーホール
の場合でも信頼性ある伝送が可能となり、信頼性の高い
半導体装置を得ることができる。
【0081】また、本発明によれば、配線の信頼性を保
ちつつ、メモリー回路とロジック回路等を混載した多機
能なデバイスを製造することができる。すなわち、スル
ーホールの近傍に電流の流路となることのない、シリコ
ン基板表面に対して鉛直方向が平行方向よりも長い、プ
ラグと同材質な柱をスルーホール周辺に配置することに
よって、スルーホール深さが深い場合においても埋め込
み電極の応力を低減させ膜の剥離を防止できる。
【0082】よって、高さの違うメモリー回路とロジッ
ク回路を電気的に接続するために深いスルーホールを形
成することが可能となり、多機能かつ信頼性の高い半導
体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施形態の要部断面模式
図である。
【図2】本発明における第4の実施形態の要部断面摸式
図である。
【図3】本発明における第5の実施形態の要部断面摸式
図である。
【図4】本発明における第6の実施形態の要部断面摸式
図である。
【図5】本発明における第7の実施形態の要部上面摸式
図である。
【図6】本発明における第7の実施形態の変形例の要部
上面模式図である。
【図7】図5の例のA−A’線に沿った断面摸式図であ
る。
【図8】本発明における第8の実施形態の要部上面摸式
図である。
【図9】図8の例のB−B’線に沿った断面摸式図であ
る。
【図10】本発明における第8の実施形態の変形例の要
部上面摸式図である。
【図11】スルーホールとダミープラグとの間隔と、応
力との関係を示すグラフである。
【図12】従来の半導体装置の要部断面模式図である。
【図13】従来の技術を用いてメモリー回路とロジック
回路を混載した場合を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 半導体デバイス 2 シリコン基板 3 ゲート電極 4 層間絶縁膜 5 下層配線 6 層間絶縁膜 7 上層配線 8 スルーホール 9 プラグ 10 素子分離膜 11 ゲート酸化膜 13 メモリー部 14 ロジック部 15 キャパシタ 21 ダミービア 22 プラグ上部 23 プラグ下部 24 ダミービアA 25 ダミービアB

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と、この半導体基板上に積層さ
    れる層間絶縁膜と、上記半導体基板上に積層される上層
    配線及び下層配線と、上層配線と下層配線とを電気的に
    接続するためのプラグと、を少なくとも有する半導体装
    置において、 半導体基板表面に対して鉛直方向に伸び、上記プラグの
    近傍であり、上記層間絶縁膜中に配置される少なくとも
    1本の柱であって、上記柱は半導体基板表面に対して鉛
    直方向が平行方向よりも長く、上記柱の底面あるいは上
    面のどちらか一方のみが上層配線、下層配線の少なくと
    もどちらかに接しており、上記柱が電流の流路となら
    ず、上記層間絶縁膜の熱膨張係数より、大の熱膨張係数
    を有する上記柱を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】半導体基板と、この半導体基板上に積層さ
    れる層間絶縁膜と、上記半導体基板上に積層される上層
    配線及び下層配線と、上層配線と下層配線とを電気的に
    接続するためのプラグと、を少なくとも有する半導体装
    置において、 半導体基板表面に対して鉛直方向に伸び、上記プラグの
    近傍であり、上記層間絶縁膜中に配置される少なくとも
    1本の柱であって、上記柱は半導体基板表面に対して鉛
    直方向が平行方向よりも長く、上記柱の表面がすべて上
    記絶縁膜に接し、上記層間絶縁膜の熱膨張係数より、大
    の熱膨張係数を有する上記柱を備えることを特徴とする
    半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、上記柱の材質と上記プラグの材質が同一であること
    を特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、上記柱の材質が金属材料であることを特徴とする半
    導体装置。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、上記柱の材質がW、Mo、TiN、Al、Cuのい
    ずれかであることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、半導体基板表面の鉛直上方から見て、上記柱が上層
    配線又は下層配線に対して±0.1μmの精度で鏡面対
    象になるように配置されていることを特徴とする半導体
    装置。
  7. 【請求項7】請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、半導体基板表面の鉛直上方から見て、上記柱が上記
    プラグの中心に対して±0.1μmの精度で回転対象に
    なるように配置されていることを特徴とする半導体装
    置。
  8. 【請求項8】半導体基板と、この半導体基板上に積層さ
    れる層間絶縁膜と、上記半導体基板上に積層される上層
    配線及び下層配線と、上層配線と下層配線とを電気的に
    接続するためのプラグと、を少なくとも有する半導体装
    置において、 メモリ部と、ロジック部とを備えるとともに、半導体基
    板表面に対して鉛直方向に伸び、上記プラグの近傍であ
    り、上記層間絶縁膜中に配置される少なくとも1本の柱
    であって、上記柱は半導体基板表面に対して鉛直方向が
    平行方向よりも長く、上記柱の底面あるいは上面のどち
    らか一方のみが上層配線、下層配線の少なくともどちら
    かに接しており、上記柱が電流の流路とならず、上記層
    間絶縁膜の熱膨張係数より、大の熱膨張係数を有する上
    記柱を備えることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】半導体基板と、この半導体基板上に積層さ
    れる層間絶縁膜と、上記半導体装置上に積層される上層
    配線及び下層配線と、上層配線と下層配線とを電気的に
    接続するためのプラグと、を少なくとも有する半導体装
    置において、 メモリ部と、ロジック部とを備えるとともに、半導体基
    板表面に対して鉛直方向に伸び、上記プラグの近傍であ
    って、上記層間絶縁膜中に配置される少なくとも1本の
    柱であって、上記柱は半導体基板表面に対して鉛直方向
    が平行方向よりも長く、上記柱の表面がすべて上記絶縁
    膜に接し、上記層間絶縁膜の熱膨張係数より、大の熱膨
    張係数を有する上記柱を備えることを特徴とする半導体
    装置。
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