JPH11153568A - コンクリート中鋼材の腐食状況の予測方法 - Google Patents

コンクリート中鋼材の腐食状況の予測方法

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JPH11153568A JP31818097A JP31818097A JPH11153568A JP H11153568 A JPH11153568 A JP H11153568A JP 31818097 A JP31818097 A JP 31818097A JP 31818097 A JP31818097 A JP 31818097A JP H11153568 A JPH11153568 A JP H11153568A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリートの中性化や塩化物イオンの侵入
によるコンクリート構造物中の鉄筋等の鋼材の腐食状況
を簡単な腐食センサで正確に予測する方法を提供しよう
とするものである。 【解決手段】 コンクリート構造物中の鋼材と同種材質
からなる細線を該コンクリート構造物中に埋設し、腐食
による前記細線が切断する時を測定することを特徴とす
るコンクリート中鋼材の腐食状況を予測する方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート構造
物中の鋼材がコンクリートの中性化や塩化物の浸透の影
響で腐食される状況を予測する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート中の鋼材は、セメントの強
アルカリ性によってPH=12.5程度のアルカリ環境
下に置かれている。そこで、鋼材は、その表面に薄い酸
化皮膜が形成されて不動態化しているため、腐食から保
護されている。しかし、大気中の炭酸ガスやその他の酸
性物質がコンクリートに作用し、長年の間にコンクリー
トのアルカリ性は失われ、ついには鋼材の腐食が始ま
る。また、コンクリート中に塩化物イオン(Cl- )が
侵入すると、鋼材表面の不動態皮膜が破壊され、鋼材が
活性態に変化し、アルカリ環境下であっても徐々に腐食
が始まる。
【0003】特に近年、除塩処理が不十分な海産骨材を
使用したり、潮風によって運ばれる海塩粒子が雨水に溶
解してコンクリート中に浸透蓄積し、当初の予想よりも
遙に早く、コンクリート中の鋼材が腐食するケースが多
数報告されている。鉄のさび層は多孔質であるため、仮
に、さび層が厚く形成されても、腐食を抑制する効果が
小さく、下地の鉄面では腐食が絶えず進行する。また、
さびは鉄の約2.5倍という大きな体積を占めるため、
その膨張圧がコンクリートのひび割れと剥離を引き起こ
し、これらが腐食の進行を一層加速し、ついにはコンク
リート構造物の強度の低下という重大な問題を引き起こ
す。
【0004】それ故、コンクリート中の鋼材の腐食状況
を正確にかつ簡単に調査・診断する方法が要求されてい
る。図5の装置は、このような腐食状況を検査する装置
であって、特殊形状の試験片をコンクリート内に埋設
し、前記試験片と対象試験片を測定回路で接続し、腐食
に伴う試験片の電気抵抗の変化を測定して腐食量を求め
るCorrosometer(Magna社製)が従来
から用いられている。
【0005】このCorrosometerは、長さが
一定の試験片の金属の電気抵抗が断面積に比例すること
から、腐食による試験片の肉厚減少を抵抗の増加として
評価するものであるが、Cl- の侵入による鋼材の腐食
は鋼材表面の不動態皮膜を破壊して鋼材を活性態に変化
することにより起こるため、局部的な腐食となることが
多く、平均的に断面が減少することは稀である。そのた
め試験片の電気抵抗で腐食量を検知しようとしても精度
が低く、実用性に乏しいものである。
【0006】また、実公平3−30849号公報には、
鉄筋と同種金属と異種金属を絶縁材を介してプローブを
形成し、前記プローブを被監視コンクリート構造体に予
め埋設すると共に、同種金属と異種金属との間に直列に
電流計を接続した鉄筋の腐食監視装置が提案されてい
る。
【0007】この方法では、鉄筋単独では腐食が起こら
ない環境であっても、異種金属を組み合わせると必ず電
流が流れるために、この電流が鉄筋の腐食に起因するも
のかどうかの判別が困難であり、また、仮に判定基準を
設けたとしても、検出される電流には鉄筋表面のマクロ
セル電流が含まれないため、その分、感度が悪く、腐食
状態を正確に評価することが困難である。
【0008】さらに、実開昭61−63150号公報に
は、水中鋼構造物を被覆するコンクリートやモルタルの
ような防食保護体内に、鋼構造物の同材質又はこれより
も卑な電位の金属からなる防食性能点検用モニタリング
材を埋設し、該防食保護体の外周面に基準電極又は電気
抵抗測定プローブを当接して自然電位、分極抵抗、電気
抵抗等を計測することにより防食保護体の防食性能を検
査する方法が提案されている。
【0009】この方法は、自然電位、分極抵抗又は電気
抵抗等の経時変化から鋼構造物の腐食を間接的に検査す
るものであるが、このような電気化学的検査方法は、防
食保護体の温度やこれに含まれる水分、あるいは鋼構造
物の腐食形態によって誤差を生じ易く、感度が悪いばか
りでなく、防食判定基準の設定が困難であるという欠点
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、前
記の欠点を解消し、簡単な装置を用いてコンクリート構
造物中の鉄筋等の鋼材の腐食状況を正確に予測する方法
を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成を有
するものである。 (1) コンクリート構造物中の鋼材と同種材質からなる細
線を該コンクリート構造物中に埋設し、腐食による前記
細線が切断する時を測定することを特徴とするコンクリ
ート中鋼材の腐食状況の予測方法。 (2) 前記細線の両端の電位差を測定して前記細線が切断
する時を測定することを特徴とする前記(1) 記載のコン
クリート中鋼材の腐食状況の予測方法。
【0012】(3) 前記細線よりも電位の貴な金属体を前
記細線に接触させた状態でコンクリート構造物中に埋設
することを特徴とする前記(1) 又は(2) に記載のコンク
リート中鋼材の腐食状況の予測方法。 (4) 前記細線を、コンクリート中鋼材のコンクリートか
ぶり深さと同じレベルに埋設し、前記細線が切断する時
を測定することを特徴とする前記(1) 〜(3) のいずれか
1つに記載のコンクリート中鋼材の腐食状況の予測方
法。
【0013】(5) 前記細線を、コンクリート中鋼材のコ
ンクリートかぶり深さより浅いレベルに埋設し、前記細
線が切断する時を測定することを特徴とする前記(1) 〜
(4)のいずれか1つに記載のコンクリート中鋼材の腐食
状況の予測方法。 (6) 前記細線を複数用意し、コンクリート構造物中の鋼
材のコンクリートかぶり深さよりも浅い位置から順次深
い位置に前記細線を埋設したことを特徴とする前記(1)
〜(5) のいずれか1つに記載のコンクリート中鋼材の腐
食状況の予測方法。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明等は、腐食状況を検知しよ
うとするコンクリートの鋼材の近傍に、該鋼材と同種材
質の細線を埋設し、その細線が腐食によって切断される
時を測定して、該コンクリート中の鋼材の腐食状況を早
期にかつ正確に予測できることを見出し、本発明を完成
させるに至った。
【0015】即ち、この細線をコンクリート中鋼材のコ
ンクリートかぶり深さと同じレベルに埋設して細線の切
断を検知することにより、コンクリート中鋼材の腐食が
始まっていることを知ることができる。
【0016】また、コンクリートの中性化やCl- の侵
入は、コンクリート表面から内部に徐々に進行するた
め、コンクリート中鋼材のコンクリートかぶり深さより
も浅いレベルに前記細線を埋設して細線の切断を検知す
ることにより、鋼材のコンクリートかぶり深さと細線の
埋設深さを考慮して、コンクリート中鋼材の腐食の開始
時期を予測することができる。
【0017】請求項1の発明は、上記の知見に基づいた
ものであり、コンクリート構造物中の鋼材と同種材質か
らなる細線をコンクリート構造物に埋設し、腐食による
前記細線が切断する時を測定することにより、コンクリ
ート中鋼材の腐食状況を予測する方法である。
【0018】細線の切断は、細線の両端に電流を通じ
て、この電流が流れなくなったとき、又は急激に減少し
たときをもって切断と判断するものである。しかし、細
線はイオン電導性を有するコンクリート中にあるため、
切断時の電流値又は抵抗値の変化がごく僅かであり、切
断されたか否かの判定が困難な場合がある。そこで、本
発明では、細線両端で電位差を測定することにより、細
線が一体となっている切断前は細線両端の電位差が必ず
零ボルトであるが、切断されると細線の両側に必ず電位
差が生じる。したがって、電流値や抵抗値の変化を測定
する方法に比べて、本発明の電位差を測定する方法は細
線の切断を確実に検知することができる。
【0019】請求項2の発明は、上記の知見に基づいた
ものであり、コンクリート構造物中の鋼材と同種材質か
らなる細線をコンクリート構造物に埋設し、細線の両端
の電位差を測定して、細線が切断する時を検知すること
により、コンクリート中鋼材の腐食状況を予測する方法
である。
【0020】また、前記細線より電位の貴な金属と前記
細線を接触させてコンクリート中に埋設することによ
り、異種金属接触腐食により該細線の腐食速度を加速さ
せ、該細線を単独で埋設する場合よりも早く、細線が切
断されるので、コンクリート中鋼材の腐食状況を早期に
予測することができる。
【0021】請求項3の発明は、上記の知見に基づいた
ものであり、コンクリート構造物中の鋼材と同種材質か
らなる細線と、該細線よりも電位の貴な金属体を該細線
に接触させた状態でコンクリート構造物中に埋設し、該
細線の両端の電位差を測定して、該細線が切断する時を
検知するコンクリート中鋼材の腐食状況を予測する方法
である。
【0022】上記の細線は一本でもよいが、複数の細線
を用い、コンクリート中鋼材のコンクリートかぶり深さ
よりも浅いレベルから順次深いレベルに埋設することに
より、コンクリートの中性化やCl- の侵入の進行に伴
い、浅いレベルの細線から順次切断されるので、コンク
リートの中性化やCl- の侵入速度、即ち腐食進行速度
を把握でき、コンクリート中鋼材の腐食開始時期を正確
に予測することができる。
【0023】請求項4の発明は、上記の知見に基づいた
ものであり、コンクリート構造物中の鋼材のコンクリー
トかぶり深さよりも浅い位置から順次深い位置に複数の
細線を埋設し、隣接する細線の切断時間差を測定するこ
とにより、コンクリートの中性化やCl- の侵入速度を
測定することにより、コンクリート中鋼材の腐食状況を
予測する方法である。
【0024】本発明で使用する細線は、コンクリート構
造物中の鋼材と同種金属からなり、コンクリート構造物
が普通の鉄筋コンクリート構造物の場合は鉄線(JIS
G3532)又は軟鋼線(JIS G 3505)を
使用することが好ましく、プレストレスコンクリート構
造物の場合はPC鋼線(JIS G 3536)又はピ
アノ線(JIS G 3502)を使用することが好ま
しいが、これらに限定されるものではなく、既知の種々
の線材を使用することができる。なお、細線は断面が円
形のものに限られず、楕円形や帯状など種々の形状のも
のを使用することができる。
【0025】また、細線の断面積は、腐食状況を検知し
ようとするコンクリート中鋼材の断面積よりも十分に小
さいという条件を満たせば、どの様な太さでも構わない
が、細線は細ければ細いほど早く腐食により切断され
て、それだけ早くコンクリート中鋼材の腐食を予測する
ことができ、早期に鋼材の防食対策をたてることができ
る。それ故、できるだけ細いものを使用することが好ま
しい。しかし、あまり細いと細線の取り付け作業中やコ
ンクリートへの埋め込み中に切断されるおそれがある。
従って、細線の直径は0.08〜1.0mmのものが最
も好ましい。
【0026】細線はコンクリート中鋼材に沿って、コン
クリート構造物全体に張りめぐらしてもよいが、コンク
リート構造物中の鋼材が最も腐食されやすい面に部分的
に張りめぐらしてもよく、また、一個あるいは複数個の
任意の寸法の細線をコンクリート構造物中に適宜配置し
てもよい。
【0027】また、細線の腐食速度を加速させるため
に、細線に接触させる電位の貴な金属としては、中性化
又はCl- が侵入するコンクリート中で細線と異種金属
との接触腐食電池を形成できるものであれば、その材質
は特に限定されないが、細線と十分な電位差がありかつ
入手の容易なステンレス鋼が好ましい。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれらにより限定されるものではない。 〔実施例1〕図1は本発明の1実施例に係る腐食センサ
の概略図であり、図2は図1の腐食センサをコンクリー
ト中に埋設した状態を説明するための図である。図1の
腐食センサ1aは、電気絶縁性樹脂からなる長方形枠2
の短辺の外側に溝3を数カ所設け、中心部の溝3aを使
用して長方形枠2の長辺と平行に直径0.1mmの軟鋼
線からなる細線4を長方形枠2に一巻きした後、細線4
の両端部を長方形枠2の短辺の表裏両面に別々に固定
し、細線4の両端部にリード線5を接続した後、細線固
定部及び細線4とリード線5との接続部4xをシールす
るために、細線4を固定した短辺の周囲を樹脂7で覆っ
て腐食センサ1aを製作した。
【0029】そして、図1の腐食センサ1aは、図2に
示すように、モルタル(セメント:砂:水=1:3:1
/2)中に13mm異形棒鋼の鉄筋8とともに埋め込ん
でコンクリート供試体を作製した。詳しくは、腐食セン
サ1aを長方形枠2の短辺がコンクリート供試体9の上
面に対して垂直になるように埋め込み、鉄筋8と細線4
のモルタルかぶり深さを同一レベルに維持して、リード
線5をモルタルの外に取り出した。
【0030】このコンクリート供試体9に塩水を間欠的
に散布しながら、細線4の電位差を電位差計10で測定
したところ、試験開始から311日目まで細線4の電位
差は0mVであったが、312日目に5mVの電位差を
示した。コンクリート供試体9を割裂して細線4を調査
したところ、腐食で断線していることが確認された。ま
た、鉄筋7表面の約半分に赤錆が発生していることが観
察され、腐食の初期段階にあることが確認された。
【0031】〔実施例2〕図3は本発明のもう1つの実
施例に係る腐食センサの概略図であり、図1と同じ長方
形枠2の長辺と平行に直径0.1mmの軟鋼線からなる
4本の細線4a〜4dを長方形枠2の短辺の10mm間
隔の溝に対してそれぞれ一巻きづつして両端部を長方形
枠2の短辺の表裏両面に別々に固定したもので、その他
は図1と同様に構成して腐食センサ1bを作製した。
【0032】この腐食センサ1bは、細線4a〜4dま
で順にモルタルかぶりが深くなり、かつ、細線4dのか
ぶり深さを鉄筋8と同一レベルにし、長方形枠2の短辺
がコンクリート供試体9の上面に対して垂直になるよう
に埋め込んでコンクリート供試体9を作製した。
【0033】そして、コンクリート供試体9に塩水を散
布しながら細線4a〜4dの電位差をそれぞれ測定した
ところ、試験開始から細線4a〜4dの電位差は0mV
であったが、細線4aは試験開始87日目に0mVから
4mVへ電位差が上昇し、細線4bは159日目に0m
Vから7mVへ電位差が上昇し、細線4cは216日目
に0mVから5mVへ電位差が上昇し、細線4dは29
2日目に0mVから7mVへ電位差が上昇した。
【0034】そこで、コンクリート供試体9を割裂して
細線4a〜4dを調査したところ、腐食により全て断線
していることが確認された。また、鉄筋8を観察したと
ころ、実施例1と同様に表面の約半分に赤錆が発生して
いることが観察された。なお、この赤錆は細線4dの断
線時に対応しており、塩化物イオンの浸透速度はおよそ
0.057mm/日であることが分かった。
【0035】〔実施例3〕図3の腐食センサ1bを実施
例2と同様に埋設したコンクリート供試体9を用意して
試験を行った。コンクリート供試体は、試験開始から1
00日目で細線4aの電位差が0mVから6mVに上昇
し、試験開始から186日目で細線4bの電位差が0m
Vから8mVに上昇したので試験を終了した。
【0036】このコンクリート供試体9を割裂して細線
4a〜4dを調査したところ、細線4a及び4bは腐食
で断線していたが、細線4c及び4dはいまだ断線が認
められず、細線4cは赤錆部分が点在していたが、いず
れも小面積であり、細線4d及び鉄筋8はいずれも発錆
部分が認められなかった。
【0037】〔実施例4〕図4は本発明のさらに別の実
施例に係る腐食センサの概略図であり、図3の腐食セン
サにおいて、細線4を固定した短辺の片側に細線4a〜
4dと接触するように短辺と平行にステンレス鋼板を取
り付け、細線4a〜4dの両端部にリード線5を接続
し、細線4a〜4dを固定した短辺の周囲を、ステンレ
ス鋼板の表面を除いて樹脂7で覆って腐食センサ1cを
製作した。
【0038】腐食センサ1cと鉄筋8を実施例2と同様
の方法でコンクリート供試体9に埋め込み、細線4a及
び4bの電位差の上昇が検知されるまで試験を行った。
細線4aは試験開始から52日目に0mVから36mV
の電位差に上昇し、細線4bは115日目に0mVから
29mVの電位差の上昇を示した。コンクリート供試体
9を割裂して調査したところ、細線4a及び4bが腐食
により断線していることが確認された。一方、細線4c
及び4dには錆も断線もなかった。さらに鉄筋8にも発
錆部分は観察されなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明は上記の構成を採用することによ
り、コンクリートの中性化や塩化物イオンの侵入による
コンクリート構造物中の鉄筋等の鋼材の腐食状況を正確
且つ早期に予測できるので、早期防食対策をたてること
が容易になり、鋼材の腐食によるコンクリート構造物の
劣化や破壊を未然に防止できるようになった。また、複
数の細線をコンクリート中鋼材のかぶり深さよりも浅い
部分から同一深さまで順に配置することにより、コンク
リートの中性化や塩化物イオンの侵入の状況、即ち腐食
進行速度を測定することができ、コンクリート中鋼材の
腐食に対してより精確な予防対策をたてることが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の腐食センサの概略図であ
る。
【図2】図1の腐食センサをコンクリート中に埋設した
状態の説明図である。
【図3】本発明の他の実施例である腐食センサの概略図
である。
【図4】本発明のさらに別の実施例の腐食センサの概略
図である。
【図5】従来の腐食センサの概略図である。
【符号の説明】
1a 腐食センサ、 1b 腐食センサ、 1c 腐食
センサ、 2 長方形枠、 3 溝、 3a 溝、 4
細線、 4a 細線、4b 細線、4c 細線、 4
d 細線、 4x リード線接続部、 5 リード線、
6 ステンレス鋼板、 7 樹脂、 8 鉄筋、 9
コンクリート供試体、10 電位差計

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート構造物中の鋼材と同種材質
    からなる細線を該コンクリート構造物中に埋設し、腐食
    による前記細線が切断する時を測定することを特徴とす
    るコンクリート中鋼材の腐食状況の予測方法。
  2. 【請求項2】 前記細線の両端の電位差を測定して前記
    細線が切断する時を測定することを特徴とする請求項1
    記載のコンクリート中鋼材の腐食状況の予測方法。
  3. 【請求項3】 前記細線よりも電位の貴な金属体を前記
    細線に接触させた状態でコンクリート構造物中に埋設し
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリー
    ト中鋼材の腐食状況の予測方法。
  4. 【請求項4】 前記細線を複数用意し、コンクリート構
    造物中の鋼材のコンクリートかぶり深さよりも浅い位置
    から深い位置に前記細線を順次埋設したことを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート中
    鋼材の腐食状況の予測方法。
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