JPH11153473A - 粉粒体定量供給搬出装置 - Google Patents

粉粒体定量供給搬出装置

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JPH11153473A
JPH11153473A JP22273298A JP22273298A JPH11153473A JP H11153473 A JPH11153473 A JP H11153473A JP 22273298 A JP22273298 A JP 22273298A JP 22273298 A JP22273298 A JP 22273298A JP H11153473 A JPH11153473 A JP H11153473A
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義明 中島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば貯蔵タンク、供給装置内等の粉粒体に
おいて、かさ比重に不均一が生じたり、部分的に固形化
したり、又かさ比重、粒度等の相違による積層化が経時
的に生じた場合にも、粉粒体を、一定重量で精度良く安
定かつ連続的に搬出できる。 【解決手段】 粉粒体Fを収容する供給装置2と、前記
供給装置2からの粉粒体Fを受入れかつ搬送する搬出装
置3と、前記供給装置2からの粉粒体Fを滞ることなく
と搬出装置3に導く継ぎ手段19と、収容する粉粒体F
を含む供給装置2の全重量を連続して計量する計量装置
5と、前記計量装置5の計量値から供給装置2における
単位時間当たりの減少量ΔWが単位時間当たりの希望搬
出量ΔW1と一致するように前記搬出装置3の搬出能力
を制御する制御装置6とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬出装置から連続
的に搬出される粉粒体の搬送重量精度を大巾に向上しう
る粉粒体定量供給搬出装置に関する。
【0002】
【従来の技術、および発明が解決しようとする課題】例
えば、ゴム製品用、プラスチック製品用等の各種成形材
料を連続混合機などを用いて連続的に得るためには、こ
の成形材料に対して、粉粒体状をなす補強剤、老化防止
剤等の添加剤の一定量を連続的に混合する必要がある。
【0003】他方、このような添加剤である粉粒体は、
従来、粉粒体収容用の供給装置から前記連続混合機ま
で、例えばスクリューフィーダ、電磁フィーダ等の搬送
装置を用い、スクリュー回転数等に応じて設定される一
定容積のものが連続的に搬送されている。
【0004】しかしながら、このものでは、粉粒体の粒
度、硬さ、或いはかさ比重(見かけ密度)等の影響で、
その搬送重量にばらつきが発生するなど、配合割合を精
度良くかつ一定に維持した高品質の成形材料を連続的に
得ることを困難としていた。
【0005】そこで本発明は、粉粒体の重量を供給装置
ごと計量し、粉粒体の単位時間当たりの減少量に応じて
搬出装置の搬出能力を制御することを基本として、例え
ば供給装置内の粉粒体において、かさ比重に不均一が生
じたり、部分的に固形化したり、又かさ比重、粒度等の
相違による積層化が経時的に生じた場合にも、粉粒体
を、一定重量で精度良く安定かつ連続的に搬出しうる粉
粒体定量供給搬出装置の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の粉粒体定量供給搬出装置の発明は、供給
された粉粒体を収容するとともに収容した前記粉粒体を
取り出す取出し口を下端部に具える供給装置と、この供
給装置の下方に設けられ前記取出し口から取出された粉
粒体を受入れる受入れ口を有しかつ受入れた粉粒体を搬
出する搬出装置とを具えるとともに、前記取出し口から
の粉粒体を滞ることなく受入れ口に導く継ぎ手段と、粉
粒体を収容する前記供給装置の全重量を連続して計量す
る計量装置と、該計量装置の計量値から前記供給装置に
おける粉粒体の単位時間当たりの減少量を求めるととも
に、この単位時間当たりの減少量が予め与えられた粉粒
体の単位時間当たりの希望搬出量と一致するように前記
搬出装置の搬出能力を制御する制御装置とを具えたこと
を特徴としたものであります。
【0007】又請求項2の発明では、前記供給装置は、
その上流側に、粉粒体をこの供給装置に供給する定量配
給装置を具えることを特徴としている。
【0008】又請求項3の発明では、前記継ぎ手段は、
前記供給装置の下端部に設けられ最小断面積部が前記取
出し口をなす取出し側筒状部と、搬出装置に設けられ上
端面が前記受入れ口をなす受入れ側筒状部とからなり、
かつ前記取出し口は、前記受入れ口から上に5mmを隔て
る位置からこの受入れ口よりも低所となる高さの範囲に
位置するとともに、前記取出し口と受入れ口とは、同形
又は取出し口が受入れ口に嵌入しうる形状とし、しかも
取出し口の断面積は、受入れ口の断面積の30〜100
%としたことを特徴としている。
【0009】又請求項4の発明では、前記搬出装置は、
スクリュー軸を有するスクリューフィーダからなり、か
つ前記継ぎ手段は、前記取出し口の下方にこの取出し口
から離れて配され該取出し口から流下する粉粒体の略全
量を受ける斜板と、該斜板の下端との間で送り出し用の
間隙を形成する背板とを具え、かつ前記送り出し用の間
隙は、粉粒体を前記搬出装置のスクリュー軸の根元部に
案内するとともに、前記斜板を振動させることを特徴と
している。
【0010】又請求項5の発明では、前記斜板は、垂直
線に対して20〜75゜の角度をなすことを特徴として
いる。
【0011】又請求項6の発明では、前記送り出し用の
間隙は、斜板の下端との間の距離が5〜15mmであるこ
とを特徴としている。
【0012】又請求項7の発明では、前記斜板は、前記
取出し口との間の最短距離が2〜15mmであることを
特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例とともに説明する。図1において、粉粒体定量供給
搬出装置1は、本例では、例えば可塑化した原料ゴムに
添加剤を練り込みながら押出す連続混合機Kに接続さ
れ、この連続混合機Kに前記添加剤である粉粒体Fを一
定重量割合で連続供給するために使用される。
【0014】前記粉粒体定量供給搬出装置1は、前記粉
粒体Fを収容する供給装置2と、この供給装置2からの
粉粒体Fを搬出する搬出装置3と、前記供給装置2の粉
粒体Fを含む全重量を連続して計量する計量装置5と、
前記供給装置2における粉粒体Fの単位時間当たりの減
少量に応じて前記搬出装置3の搬出能力を制御する制御
装置6とを具える。
【0015】なお本例では、前記供給装置2の上流側に
は、貯蔵タンク7内に貯蔵された粉粒体Fをこの供給装
置2に一定重量毎に断続的に供給する定量配給装置9が
配置される。
【0016】この定量配給装置9には、前記貯蔵タンク
7下端のフィーダ部7Aから投入されて内部に溜まる粉
粒体Fの重量を測定する計量装置10が接続され、所定
重量の粉粒体Fが溜まった時点で、制御装置6を介して
前記フィーダ部7Aからの投入を停止する。なお前記計
量装置10は、本例では粉粒体Fの重量を定量配給装置
9ごと測定することにより、その投入重量を算出してい
る。又定量配給装置9は、その下端に設ける開閉具9A
の開口により、貯溜された所定重量(一定重量)の粉粒
体Fを、供給装置2に供給する。
【0017】前記供給装置2は、前記定量配給装置9か
ら供給される一定重量の粉粒体Fを収容する下細りコー
ン状の収容主部11を有し、収容された粉粒体Fは自重
および積堆圧力により押進されて、収容主部11下端に
設ける取出し側筒状部12の取出し口12Aから下方に
取出される。なお前記取出し側筒状部12の上端部分に
は、粒体Fの搬送装置3への供給を、一時的に停止する
弁体14を必要に応じて設けることができる。又前記収
容主部11には、収容された粉粒体Fが内壁面に付着し
て固形化するのを防止するため、壁面を振動させる所謂
バイブレータ、ノッカー等の固形化防止具13を取り付
けることが好ましく、又前記貯蔵タンク7にも、同じ目
的で固形化防止具13が配される。
【0018】又前記搬出装置3は、本例では所謂スクリ
ューフィーダであって、前記供給装置2の下方に設けら
れかつ前記取出し口12Aからの粉粒体Fを受入れる受
入れ口15Aを有する受入側筒状部15と、変速原動機
Mによって回転駆動するスクリュー軸17を有し受入れ
た粉粒体Fを移送しかつ搬出口3Aから連続的に搬出す
る搬送主部16とを具える。なおスクリューフィーダに
おいては、周知の如く前記スクリュー軸17の回転制御
によってその搬出能力が制御される。又搬送装置3とし
ては、他に所謂電磁フィーダなどの種々の粉粒体搬送装
置が使用でき、例えば電磁フィーダの時には電圧による
振幅を変化させることによって搬送能力を制御しうる。
【0019】なお、前記供給装置2と搬出装置3との間
は、継ぎ手段19によって接続され、前記取出し口12
Aからの粉粒体Fを滞ることなく受入れ口15Aに導入
する。
【0020】ここで継ぎ手段19に要求されることは、
供給装置2の重量測定を精度良く行うために、搬出装置
3からの影響をできるだけ排除することであり、そのた
めに前記取出し口12Aと受入れ口15Aとを実質的な
非接触状態とするとともに、この非接触状態においても
搬出装置3からの搬出量に相当する粉粒体Fを、順次受
入れ口15Aから連続的に供給できることが必要であ
る。
【0021】そのために、第1実施例の継ぎ手段19A
は、図2(A)に拡大して示すように、供給装置2の前
記取出し側筒状部12と、搬出装置3の前記受入れ側筒
状部15とから構成される。
【0022】前記取出し口12Aは、取出し側筒状部1
2の最小断面積部として、又前記受入れ口15Aは、受
入れ側筒状部15の上端面としてそれぞれ定義される。
この取出し口12Aと受入れ口15Aとは、同形又は取
出し口12Aが受入れ口15Aに嵌入しうる形状をな
し、しかも取出し口12Aの断面積S1を、受入れ口1
5Aの断面積S2の30〜100%の範囲とするととも
に、前記取出し口12Aは、前記受入れ口15Aから上
に5mmを隔てる位置からこの受入れ口15Aよりも低所
となる高さの範囲に位置している。前記図2(A)に
は、取出し口12Aが受入れ口15Aに嵌入しうる形状
をなし、又取出し口12Aが受入れ口15Aよりも低所
となることにより、筒状部12、15が重なり部20を
有して遊挿される場合が示されている。
【0023】ここで、前記「取出し口12Aが受入れ口
15Aに嵌入しうる形状」とは、図2 (B)に示すよう
に、上方から見たとき、取出し口12Aの一部が、受入
れ口15Aから外にはみ出すことなく、取出し口12A
の全部が受入れ口15A内に含まれうるサイズおよび形
状を意味する。
【0024】本例では、取出し口12Aと受入れ口15
Aは、例えば、円形の相似形状をなし互いに同心に配置
されているが、受入れ口15A内に含まれるならば、一
点鎖線で示すように各中心位置がズレても良い。なお図
3、4、5(A)、(B)に「嵌入しうる形状」の他の
例を示すように、取出し口12A、受入れ口15Aは、
円形以外の例えば矩形等の多角形の相似形状としても良
く、又一方を円形、他方を多角形とするなど互いに非相
似形状としても良い。
【0025】このような第1実施例の継ぎ手段19A
は、図2(A)の如く、粉粒体Fの流動性が液体等に比
して悪いため、これが抵抗となって、筒状部12からの
粉粒体Fがその下端面よりも上方にせり上がって流出す
ることがなく、従って筒状部12、15間に半径方向の
隙間G1が生じる場合においても、筒状部15を乗り越
えて前記隙間G1から漏出するのが防止される。しか
も、筒状部12下端面において、下向きに作用する供給
装置側の粉粒体圧力は、搬送装置側の粉粒体Fによる上
向きの反力と均衡するため、筒状部12内の粉粒体Fと
筒状部15内の粉粒体Fとは、常時連続することがで
き、その結果、搬出口3Aからの搬出量に相当して、受
入れ側筒状部15内の粉粒体表面が沈下する減少分の粉
粒体Fは、常時前記筒状部12からの押出によって自動
的に供給される。
【0026】前記粉粒体Fの漏出の観点からは、前記重
なり部20を設けることが好ましく、この時、前記断面
積の比S1/S2は、0.3〜1.0の範囲で自在に設
定できる。
【0027】又図6に示すように、前記取出し口12A
が受入れ口15Aより上に隔たり、重なり部20が存在
しない、すなわち取出し口12Aと受入れ口15Aとの
間に上下方向の隙間G2が生じる場合にも、前記比S1
/S2をより小さい側に設定し、半径方向の隙間G1を
大とすることによって前記隙間G1、G2からの漏出を
抑制できる。すなわち、取出し口12Aからの粉粒体F
が、その低流動性によって末広がり状態で均衡し、従っ
てその最下点Pから筒状部15を乗り越えての漏出は防
止される。
【0028】なお前記隙間G2が5mmより大の時には、
漏出の防止は難しい。又前記比S1/S2が0.3未満
の時には、断面積S1が過小となって、供給装置2に粉
粒体Fの供給不足を招く危険性が生じる他、外部からの
振動などによって逆に漏出が生じやすくなり、しかも異
物の進入を招来するなど好ましくない。なお隙間G2が
生じる時には、前記図6に一点鎖線で示すように、前記
取出し口12Aの下端に、前記隙間G1、G2を覆って
異物の進入を抑制する保護片21を設けることが好まし
い。
【0029】又第1実施例の継ぎ手段19Aにおける、
さらに他の形態を図8〜10に示す。図8、9では、筒
状部12、15が重なり部20を有して遊挿される場合
が示されている。図8においては、筒状部12は下細り
のコーン状をなしその下端面が取出し口12Aを形成す
るとともに、筒状部15を下広がりのコーン状としてい
るが、何れか一方の筒状部を、図2(A)に示す如く直
円筒状に形成しても良い。又図9においては、筒状部1
2は直筒状をなしその下端面が取出し口12Aを形成す
る。又筒状部15は、直筒状の胴部15aの上部に、前
記筒状部12を遊挿する下細りのコーン状部15bを有
し、前記胴部15aを、前記取出し口12Aと略同形の
断面形状で形成している。又図10に、取出し口12A
と受入れ口15Aとが同形、すなわち比S1/S2が
1.0の場合を示す。この時には、供給装置2の計量精
度を損なわない範囲で、粉粒体Fの漏出を防ぐための柔
軟なベローズ等のシール材22を筒状部12、15間に
設けても良い。
【0030】なお第1実施例の継ぎ手段19Aにおける
粉粒体Fの流れをより円滑化するためには、筒状部15
は、取り出口15Aから下方に向かって、断面積が減ず
ることなくのびる直筒状又は下広がりのコーン状をなす
ことが好ましく、又筒状部15に下細りのコーン部15
b又は絞り部を有する場合には、その最小断面積を前記
取出し口12Aの断面積S1以上とするのが好ましい。
【0031】前述のように、前記第1実施例の継ぎ手段
19(A)を用い、前記筒状部12、15間が実質的に
非接触状をなし、かつ搬出口3Aからの搬出量に相当す
る粉粒体Fの減少分が、常時連続的に受入れ口15Aか
ら自動供給されることにより、搬出装置3からの粉粒体
Fの搬出量を、前記供給装置2の重量変化によって把握
することが可能となる。
【0032】より詳しくは、前記計量装置5は、搬出装
置3から浮かした状態で保持される供給装置2の、貯留
する粉粒体Fを含む全重量を連続して計量する重量計で
あって、時間に対する計量値(測定重量)の変化率とし
て、粉粒体Fの単位時間当たりの減少量ΔW、すなわち
搬出量が把握できる。
【0033】なおスクリューフィーダ等を一定搬出能力
(回転数一定)で作動したときには、粉粒体Fのかさ比
重等の影響により、図7(A)に示すように、搬出重量
がバラつくこととなる。
【0034】従って本発明では、制御装置6により、粉
粒体Fの前記減少量ΔWを求めるとともに、この単位時
間当たりの減少量ΔWが、予め与えられた粉粒体Fの単
位時間ΔT当たりの希望搬出量ΔW1(図7(A)に破
線で示す)と一致するように前記搬出装置3の搬出能力
を制御する。すなわち、図7(A)、(B)に示すよう
に、実際の減少量ΔWが希望搬出量ΔW1より大な時に
は、その割合に応じて、本例では、スクリュー軸17の
回転数を減じて搬出装置3の搬出能力を低下させ、逆に
希望搬出量ΔW1より小な時には、搬出能力を増大させ
る。これによって、搬送重量精度を大巾に向上させるこ
とができる。
【0035】又前記制御装置6は、前記の如く計量装置
5による計量値から減少量ΔWを求め、この減少量ΔW
に応じて搬出装置3の搬出能力を制御する他、本例で
は、供給装置2の全重量が下限基準値以下となった時、
定量配給装置9の開閉具9Aを作動し、供給装置2に一
定重量の粉粒体Fを補給させるとともに、前記フィーダ
部7Aを作動し、貯蔵タンク7から定量配給装置9への
一定重量の貯溜を行わせる。
【0036】ここで、供給装置2の全重量は連続的に変
化するため、計測値における前記補給による重量変化を
補正するためには、本例の如く定量配給装置9を用い
て、一定重量ごとの補給が必要である。又前記減少量Δ
Wを正確に測定するためには、前記継ぎ手段19を用
い、供給装置2と搬出装置3とが実質的に非接触となる
状態での粉粒体Fの受け渡しが必要であり、前記筒状部
12、15間を固定して連結したときには、正確な測定
が困難となる。又供給装置2のみの計量により減少量Δ
Wを測定するため、原動機等の可動部を有する搬送装置
3ごとの測定に比してその精度は大巾に向上できる。
【0037】他方、前記した第1実施例の継ぎ手段19
を用いた時には、粉粒体Fの種類や装置の稼働状態等に
よっては、前記受入側筒状部15の内壁面に粉粒体Fが
固形化する場合がある。このとき、固形化に伴って筒状
部15の実質的な断面積が徐々に減少するため、制御装
置6は、搬出装置3からの搬出量を一定に保つために、
搬送装置3の駆動量を次第に増加させるなど、搬送装置
3に対する負担が大巾に高まりオーバーヒート等の故障
原因となる他、固形化物が剥がれた際に、大量の粉粒体
が搬出されてしまうという恐れがある。
【0038】従って、前記受入側筒状部15での粉粒体
Fの固形化を防止するために、この筒状部15にバイブ
レータ25(図1に示す)を設けることが望まれる。し
かしバイブレータ25による振動の強さ、方向等の条件
によっては、この振動が粉粒体Fを介して取出し側筒状
部12に伝達されて、前記供給装置2の正確な重量測定
を阻害する場合が発生する。
【0039】従って、粉粒体Fの固形化防止と、供給装
置2のより高精度の重量測定とのために、次に説明する
第2実施例の継ぎ手段19(B)を採用することもでき
る。
【0040】すなわち、第2実施例の継ぎ手段19
(B)は、図11、12に示すように、前記受入側筒状
部15に、前記取出し口12Aの下方にこの取出し口1
2Aから離れて配されるとともに該取出し口12Aから
流下する粉粒体Fの略全量を受ける斜板30と、該斜板
30の下端30Eとの間で送り出し用の間隙31を形成
する背板32とを具えている。
【0041】前記斜板30は、前記取出し口12Aとの
間の最短距離L1が2〜15mm、かつ垂直線に対して
20〜75゜の角度αを有して傾き、本例では、取出し
口12Aと斜板30とが略平行な場合を例示している。
なお非平行の場合には、前記取出し口12Aと斜板30
との間の最大距離は、前記最短距離L1の2.0倍以下
とするのが良い。
【0042】又前記送り出し用の間隙31においては、
前記斜板30の下端30Eと背板32との間の距離L2
が5〜15mmであり、この間隙31は、粉粒体Fを前記
スクリュー軸17の根元部17Aに案内する。
【0043】又第2実施例の継ぎ手段19(B)は、前
記受入側筒状部15の側壁33、本例では、背板32と
向合う側の側壁33に、バイブレータ34の出力部34
Aを接続し、これによって、少なくとも前記斜板30を
振動させている。
【0044】このように構成した、第2実施例の継ぎ手
段19(B)では、取出し口12Aからの粉粒体Fを固
定された斜板30が一旦受け止めるため、一定圧力で粉
粒体Fを連続して供給することができ、かつスクリュー
軸17の回転に伴う圧力の脈動が粉粒体Fをへて供給装
置2に伝達されるのを確実に断つことができる。しか
も、斜板30側から供給装置2側に作用する反力は、前
記斜板30が角度α及び距離L1を取ることによって、
できるだけ小さく抑えられ、その結果、供給装置2の重
量測定への悪影響を最小限に止めることが可能となる。
【0045】又バイブレータ34により、少なくとも斜
板30が、本例では、筒状部15全体が振動するため、
筒状部15での粉粒体Fの固形化が確実に防止される一
方、前記斜板30の採用により、前記振動の供給装置2
への影響を大巾に排除することができる。又斜板30に
より、粉粒体Fをスクリュー軸17の根元部17Aに常
に案内するため、粉粒体Fの流れが極めて安定化し、粉
粒体の搬送重量精度の向上に役立つ。
【0046】なお前記角度αが75度を越えると、斜板
30が受取っている粉粒体Fを搬出装置3内に誘導する
時間が長くなり、供給装置2を押し上げる向きの反力が
強くなる。又20度未満で垂直に近づくと、第1実施例
の継ぎ手段19Aの場合と略同じとなり、粉粒体Fの固
形化防止、及び高精度の重量測定が難しくなる。
【0047】又距離L1が2mm未満、及び距離L2が
5mm未満の時、粉末硫黄など固形化しやすい粉粒体F
においては、取出し口12A及び間隙31で詰まるなど
円滑な流動が行われない恐れがある。又距離L1及び距
離L2が夫々15mmを越えると、斜板30が十分に機
能せず、搬出装置3の影響が強く作用し高精度の重量測
定が難しくなる。
【0048】図13に第2実施例の継ぎ手段19Bの他
の形態を示す。図において、継ぎ手段19Bは、傾斜の
向きが異なる上下の斜板30U、30Lを有し、上の斜
板30Uは、取出し口12Aから流下する粉粒体Fの略
全量を支承するとともに、取出し口12Aとの最短距離
L1は2〜15mmの範囲に設定される。又下の斜板3
0Lは、5〜15mmの距離L2を有して背板32と隔
たり、粉粒体Fをスクリュー軸17の根元部17Aに案
内する送り出し用の間隙31を形成する。又上下の斜板
30U、30L間の間隔L3は、前記最短距離L1と等
しい2〜15mmの範囲とすることが好ましく、又各斜
板30U、30Lの傾斜角度αは、20〜75度の範囲
で相違させても良い。
【0049】
【実施例】図1の基本構造をなす粉粒体定量供給搬出装
置を、表1の仕様に基づき試作し、粉体および粒体を連
続して搬出したときの1分間当たりの目標の搬送重量に
対するその変動率を測定し、比較例品と比較した。
【0050】なお実施例1、2では、継ぎ手段として図
2の第1実施例のものを用い、実施例3では、図11、
12の第2実施例のものを使用した(L1=5mm、L
2=10mm、α=45度)。
【0051】又比較例1、2としては、実施例1、2、
3において搬出装置として用いたスクリューフィーダ、
および電磁フィーダと同一の装置を用い搬送能力一定状
態で使用した。又表1中の変動率は、粉体としてイオ
ウ、粒体としてタイヤゴム用の加硫促進剤を使用して搬
送した時の各変動率の平均値であり、変動率が小なほど
安定し優れている。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】叙上の如く本発明は構成しているため、
例えば貯蔵タンク、供給装置内等の粉粒体において、か
さ比重に不均一が生じたり、部分的に固形化したり、又
かさ比重、粒度等の相違による積層化が経時的に生じた
場合にも、粉粒体を、一定重量で精度良く安定かつ連続
的に搬出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉粒体定量供給搬出装置の一例を示す
略図である。
【図2】(A)は第1実施例の継ぎ手段の一例を示す縦
断面図、(B)はその横断面図である。
【図3】取出し口および受入れ口の形状の他の例を示す
横断面図である。
【図4】取出し口および受入れ口の形状のさらに他の例
を示す横断面図である。
【図5】(A)、(B)は取出し口および受入れ口の形
状のさらに他の例を示す縦断面図、および横断面図であ
る。
【図6】第1実施例の継ぎ手段における筒状部の他の例
を示す縦断面図である。
【図7】(A)、(B)は、制御装置の作用を説明する
ための、単位時間当たりの減少量ΔWの増減変化とこれ
の基づく搬出能力の制御状態を示す線図である。
【図8】第1実施例の継ぎ手段における筒状部の他の例
を示す縦断面図である。
【図9】第1実施例の継ぎ手段における筒状部の他の例
を示す縦断面図である。
【図10】第1実施例の継ぎ手段における筒状部の他の
例を示す縦断面図である。
【図11】第2実施例の継ぎ手段の一例を示す斜視図で
ある。
【図12】その縦断面図である。
【図13】第2実施例の継ぎ手段の他の例を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1 粉粒体定量供給搬出装置 2 供給装置 3 搬出装置 5 計量装置 6 制御装置 9 定量配給装置 12 取出し側筒状部 12A 取出し口 15 受入れ側筒状部 15A 受入れ口 17 スクリュー軸 17A スクリュー軸の根元部 19、19A、19B 継ぎ手段 30 斜板 30E 斜板の下端 31 送り出し用の間隙 32 背板 F 粉粒体 L1、L2距離 ΔW 単位時間当たりの減少量 ΔW1 単位時間当たりの希望搬出量 α角度

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給された粉粒体を収容するとともに収容
    した前記粉粒体を取り出す取出し口を下端部に具える供
    給装置と、この供給装置の下方に設けられ前記取出し口
    から取出された粉粒体を受入れる受入れ口を有しかつ受
    入れた粉粒体を搬出する搬出装置とを具えるとともに、 前記取出し口からの粉粒体を滞ることなく受入れ口に導
    く継ぎ手段と、 粉粒体を収容する前記供給装置の全重量を連続して計量
    する計量装置と、 該計量装置の計量値から前記供給装置における粉粒体の
    単位時間当たりの減少量を求めるとともに、この単位時
    間当たりの減少量が予め与えられた粉粒体の単位時間当
    たりの希望搬出量と一致するように前記搬出装置の搬出
    能力を制御する制御装置とを具えてなる粉粒体定量供給
    搬出装置。
  2. 【請求項2】前記供給装置は、その上流側に、粉粒体を
    この供給装置に供給する定量配給装置を具えることを特
    徴とする請求項1記載の粉粒体定量供給搬出装置。
  3. 【請求項3】前記継ぎ手段は、前記供給装置の下端部に
    設けられ最小断面積部が前記取出し口をなす取出し側筒
    状部と、搬出装置に設けられ上端面が前記受入れ口をな
    す受入れ側筒状部とからなり、 かつ前記取出し口は、前記受入れ口から上に5mmを隔て
    る位置からこの受入れ口よりも低所となる高さの範囲に
    位置するとともに、 前記取出し口と受入れ口とは、同形又は取出し口が受入
    れ口に嵌入しうる形状とし、しかも取出し口の断面積
    は、受入れ口の断面積の30〜100%としたことを特
    徴とする請求項1記載の粉粒体定量供給搬出装置。
  4. 【請求項4】前記搬出装置は、スクリュー軸を有するス
    クリューフィーダからなり、かつ前記継ぎ手段は、前記
    取出し口の下方にこの取出し口から離れて配され該取出
    し口から流下する粉粒体の略全量を受ける斜板と、該斜
    板の下端との間で送り出し用の間隙を形成する背板とを
    具え、かつ前記送り出し用の間隙は、粉粒体を前記搬出
    装置のスクリュー軸の根元部に案内するとともに、前記
    斜板を振動させることを特徴とする請求項1記載の粉粒
    体定量供給搬出装置。
  5. 【請求項5】前記斜板は、垂直線に対して20〜75゜
    の角度をなすことを特徴とする請求項4記載の粉粒体定
    量供給搬出装置。
  6. 【請求項6】前記送り出し用の間隙は、斜板の下端との
    間の距離が5〜15mmであることを特徴とする請求項4
    又は5記載の粉粒体定量供給搬出装置。
  7. 【請求項7】前記斜板は、前記取出し口との間の最短距
    離が2〜15mmであることを特徴とする請求項4、5
    又は6記載の粉粒体定量供給搬出装置。
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