JP2014080280A - 粉体供給装置及び粉体供給量の制御方法 - Google Patents

粉体供給装置及び粉体供給量の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フラッシング現象等による粉体供給量の変動を抑制し、単位時間あたりに一定質量の粉体を安定的に供給する。
【解決手段】本発明の粉体供給装置100は、粉体10を貯留する貯槽2と、貯槽2の下部に設けられる容積式供給装置3と、容積式供給装置3の下流側に設けられ、一定の回転数で回転するスクリュー34により、容積式供給装置3から供給された粉体10を搬送するスクリューコンベア5と、スクリューコンベア5を支持する支持部材58に設けられ、スクリューコンベア5内に存在する粉体10とスクリューコンベア5の合計質量mallを検出する質量検出装置8とを備え、スクリューコンベア5は、当該スクリューコンベア5の上流側及び下流側の装置の荷重を受けないように構成され、質量検出装置8により検出される合計質量mallが一定となるように、容積式供給装置3による粉体10の供給量を調整可能であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、単位時間当りに一定質量の粉体を安定的に供給するための粉体供給装置及び粉体供給量の制御方法に関する。
ホッパーから後段の設備に粉体(石炭粉、鉱石粉、コークス粉など粉体状の原料)を定量的に供給する場合、ホッパーの下部に容積式供給装置を設け、当該容積式供給装置の回転数を制御することで、粉体の供給量を制御する方法が一般的である。この容積式供給装置としては、例えば、ロータリーフィーダ、サークルフィーダ(テーブルフィーダ)、又はスクリューフィーダ(スクリューコンベア)などが用いられる。
これらの容積式供給装置はいずれも、回転体を回転させることにより粉体を送り出す機能を有しており、当該回転体の回転数を一定にすれば、一定体積の粉体を連続供給することが可能である。例えば、特許文献1には、スクリューフィーダを用いてホッパーからロール塊成機に原料粉を供給するときに、スクリューフィーダのスクリューの回転数をフィードバック制御することが開示されている。
また、ホッパーの直下に容積式供給装置を配置し、当該容積式供給装置内に粉体を充満させることにより、粉体を定量的に供給する方法も知られている。例えば、特許文献2には、スクリューフィーダの円筒胴体内に原料粉を充填させ、原料粉の密度を測定して充填量を計算することで、ホッパーから定量的に原料粉を切り出す方法が開示されている。
特開2008−132537号公報 特開2011−242871号公報
しかしながら、上記容積式供給装置のみに依存した定量供給方法では、以下に述べる(1)フラッシング現象や(2)ホッパーに対する粉体の付着又はブリッジ、(3)容積式供給装置に対する粉体の付着、(4)粉体性状(水分、粒度、圧力等)の変動などが原因で、粉体の定量的な供給が阻害される場合がある。
フラッシング現象は、容積式供給装置の可動部(回転体)と固定部(ケーシング)の隙間から粉体(特に、乾燥微粉)が急激に流れ出す現象である。このフラッシング現象は、容積式供給装置の供給口側と排出口側の間の圧力差が原因で発生する。かかるフラッシング現象により、粉体の流出が生じると、容積式供給装置による定量的な粉体供給が失われ、単位時間当りの粉体供給量が変動してしまう。
また、上記フラッシング現象が発生しない場合でも、ホッパーの排出口に対する粉体の付着又はブリッジや、容積式供給装置に対する粉体の付着によっても、容積式供給装置からの定量的な供給が損なわれる。即ち、粉体の付着やブリッジを解消するためにホッパー内にガスを吹き込んだときに、当該粉体の塊が容積式供給装置内に落下したり、当該ガスにより容積式供給装置内の粉体に隙間ができたり、当該粉体の圧縮率が変動したりする場合がある。これらの場合には、容積式供給装置内における粉体の充填条件が変化するため、容積式供給装置内から単位時間当りに供給される粉体の質量が変動してしまい、質量的な定量供給が損なわれる。上記の容積式供給装置内は、あくまでも単位時間当りに一定体積の粉体を供給する構造であり、粉体の密度(圧縮率)が変動する場合には、単位時間当りに一定質量の粉体を安定供給することが困難となる。
さらには、上記特許文献1では、粉体の塊成を安定化するために、乾燥した粉体を定量的に供給することが要求されている。しかし、石炭の乾燥した微粉を供給する場合、当該微粉の水分が概ね4質量%以下となると、付着水が無くなるため、当該微粉の流動性が増し、発塵性が高くなり、ガス抜きされれば当該微粉が固化していくという特徴を有する。石炭乾燥微粉(例えば、粒度:1mm以下、含有水分:4質量%以下)では、粉体の水分や粒度の微少変化や粉体の圧力変化が発生しやすいが、この場合には、当該微粉の定量供給がしばしば損なわれる。
以上説明した原因により、容積式供給装置のみに依存した従来の粉体供給方法では、粉体の定量的な供給が阻害される場合がある。従って、従来では、上記原因が生じたとしても、単位時間あたりに一定質量の粉体を安定的に供給することが可能な方法が希求されていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、上記フラッシング現象等による粉体供給量の変動を抑制し、単位時間あたりに一定質量の粉体を安定的に供給することが可能な、新規かつ改良された粉体供給装置及び粉体供給量の制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、粉体を貯留する貯槽と、前記貯槽の下部に設けられる容積式供給装置と、前記容積式供給装置の下流側に設けられ、一定の回転数で回転するスクリューにより、前記容積式供給装置から供給された前記粉体を搬送するスクリューコンベアと、前記スクリューコンベアを支持する支持部材に設けられ、前記スクリューコンベア内に存在する前記粉体と前記スクリューコンベアの合計質量を検出する質量検出装置と、を備え、前記スクリューコンベアは、当該スクリューコンベアの上流側及び下流側の装置の荷重を受けないように構成され、前記質量検出装置により検出される前記合計質量が一定となるように、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を調整可能であることを特徴とする、粉体供給装置が提供される。
前記質量検出装置により検出される前記合計質量に基づいて、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を制御する制御装置を更に備えるようにしてもよい。
前記制御装置は、前記容積式供給装置の回転体の回転数を制御することにより、前記質量検出装置により検出される前記合計質量が一定となるように、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を制御するようにしてもよい。
前記スクリューコンベアの上流側の装置と前記スクリューコンベアの供給口とを接続する第1の接続部材と、前記スクリューコンベアの排出口と前記スクリューコンベアの下流側の装置とを接続する第2の接続部材とをさらに備え、前記第1の接続部材は、前記上流側の装置と前記スクリューコンベアの供給口との間の前記粉体の流路をカバーしつつ、前記スクリューコンベアに対する前記上流側の装置の荷重の伝達を遮断する構造を有し、前記第2の接続部材は、前記スクリューコンベアの排出口と前記下流側の装置との間の前記粉体の流路をカバーしつつ、前記スクリューコンベアに対する前記下流側の装置の荷重の伝達を遮断する構造を有するようにしてもよい。
前記第1の接続部材又は前記第2の接続部材の一方若しくは双方は、伸縮管を備えることで、前記荷重の伝達を遮断する構造を有するようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、前記粉体供給装置により粉体の供給量を制御する粉体供給量の制御方法において、前記容積式供給装置により前記貯槽内の前記粉体を前記スクリューコンベアに供給し、前記スクリューを一定の回転数で回転させて、前記スクリューコンベアにより前記粉体を搬送しながら、前記質量検出装置により、前記スクリューコンベア内に存在する前記粉体と前記スクリューコンベアの合計質量を検出し、前記質量検出装置により検出される前記合計質量の変動が一定となるように、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を調整することを特徴とする、粉体供給量の制御方法が提供される。
前記容積式供給装置の回転体の回転数を制御することにより、前記質量検出装置により検出される前記合計質量が一定となるように、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を制御するようにしてもよい。
前記粉体は石炭の微粉であり、単位時間当りに一定質量の前記石炭の微粉を供給するために用いられるようにしてもよい。
上記構成によれば、フラッシング現象や、容積式供給装置における粉体の充填状態や粉体性状の変動等が原因で、容積式供給装置から供給される粉体の質量が変動したときであっても、その質量変動を、一定の回転数で回転するスクリューコンベアと質量検出装置により検出できる。従って、当該粉体の質量変動に応じて、容積式供給装置の回転数を制御して、容積式供給装置からスクリューコンベアに対する粉体の供給量を調整できる。よって、粉体供給装置による粉体供給量の変動を抑制して、単位時間当りに一定質量の粉体を安定的に供給できる。
以上説明したように本発明によれば、フラッシング現象等による粉体供給量の変動を抑制し、単位時間あたりに一定質量の粉体を安定的に供給することができる。
本発明の第1の実施形態に係る粉体供給装置の全体構成を示す模式図である。 同実施形態に係るロータリーフィーダを示す縦断面図である。 同実施形態に係る伸縮管の構造を示す断面図である。 同実施形態に係る粉体供給量の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る粉体供給装置の全体構成を示す模式図である。 同実施形態に係るサークルフィーダを示す平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る粉体供給装置の全体構成を示す模式図である。 本発明の実施例に係る粉体供給装置における粉体供給量Qとロータリーフィーダの回転数Rを測定した結果を示すグラフである。 従来の粉体供給装置の全体構成を示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[1.第1の実施形態(ロータリーフィーダ)]
まず、本発明の第1の実施形態に係る粉体供給装置について説明する。第1の実施形態に係る粉体供給装置は、貯槽から粉体を定量的に供給するための容積式供給装置として、ロータリーフィーダを用いることを特徴としている。
[1.1.粉体供給装置の構成]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係る粉体供給装置100の全体構成について説明する。図1は、本実施形態に係る粉体供給装置100の全体構成を示す模式図である。
本実施形態に係る粉体供給装置100は、粉体の供給量を測定しながら当該粉体を定量的に供給するための設備である。ここで、定量的に供給とは、単位時間当りに一定質量の粉体を連続的に供給することを意味する。また、粉体供給装置100により供給される粉体は、例えば、石炭粉、鉄鉱石粉、コークス粉などの粉状の原料である。当該粉体の粒度は、例えば0.01〜10mm、粉体の含有水分は例えば0〜20質量%である。本実施形態では、粉体として、石炭の乾燥微粉(例えば、粒度:1mm以下、含有水分:4質量%以下)を供給する例について説明する。しかし、本発明は、かかる例に限定されず、容積式供給装置により供給可能な性状の粉体であれば、任意の粉体に適用可能である。
図1に示すように、本実施形態に係る粉体供給装置100は、粉体供給経路の上流側から下流側にかけて順に、供給コンベア1、ホッパー2(貯槽)、ロータリーフィーダ3、伸縮管4を有する第1の接続部材、スクリューコンベア5、伸縮管6を有する第2の接続部材、及び排出コンベア7を備える。さらに、粉体供給装置100は、スクリューコンベア5の質量を検出する質量計8と、ロータリーフィーダ3の回転数を制御する制御装置9を備える。
供給コンベア1は、外部の粉体貯留設備(図示せず。)から粉体供給装置100に粉体10を供給するための搬送装置である。一方、排出コンベア7は、当該粉体供給装置100から外部の粉体使用設備(図示せず。)に粉体10を排出するための搬送装置である。これらの供給コンベア1及び排出コンベア7は、開放型の搬送装置(ベルトコンベア等)又は閉鎖型の搬送装置(スクリューコンベア、フローコンベア等)などで構成される。
ホッパー2は、粉体10を貯留する貯槽の一例である。ホッパー2は、円筒状の上部胴体2aとテーパ状の下部胴体2bとからなり、その内部に粉体10を貯留可能である。ホッパー2の上方には供給コンベア1の端部が配置されており、当該供給コンベア1により搬送されてきた粉体10は、ホッパー2の上端の投入口21からホッパー2内に投入される。ホッパー2は、常時、ほぼ一定量の粉体10を貯留しており、ホッパー2の下端の排出口22から粉体10が排出される。なお、本実施形態では、貯槽としてホッパー2を用いているが、本発明の貯槽は、かかる例に限定されず、粉体を一時的に貯留して下端から排出可能な容器状の装置であれば、例えば、サイロ、ビン、チャンバーなどで構成されてもよい。
ロータリーフィーダ3は、ホッパー2に貯留されている粉体10を定量的に供給するための容積式供給装置の一例である。ロータリーフィーダ3は、上記ホッパー2の下部に設けられており、ロータリーフィーダ3の上端の供給口31は、ホッパー2の下端の排出口22に接続されている。ロータリーフィーダ3は、ホッパー2の排出口22から排出された粉体10を収容するとともに、回転体(後述する回転羽根34)を回転させることにより、排出口32から当該粉体10を下流側の装置に供給する。
ここで、図1に加え、図2も参照して、本実施形態に係るロータリーフィーダ3の構成について説明する。図2は、本実施形態に係るロータリーフィーダ3を示す縦断面図である。
図1及び図2に示すように、ロータリーフィーダ3は、供給口31と、排出口32と、ケーシング33と、回転羽根34と、電動機35と、回転検出器36を備える。
供給口31は、ホッパー2からロータリーフィーダ3内に粉体10を供給するための粉体供給部であり、ロータリーフィーダ3の上部側に設けられる。また、排出口32は、ロータリーフィーダ3から下流側の装置に粉体10を排出するための粉体排出部であり、ロータリーフィーダ3の上部側に設けられる。
ケーシング33は、ロータリーフィーダ3の本体を覆う外装容器であり、粉体10が漏れ出さないように密封されている。ケーシング33の内部には、回転羽根34が回転可能に設けられている。
回転羽根34は、粉体10を供給するための回転体の一例である。この回転羽根34は、水平方向に延びる回転軸34aの周囲に放射状に設けられた複数枚の羽根板34bからなる。この複数枚の羽根板34bにより、回転軸34aの周囲の空間が周方向に等分に区分され、各空間に粉体10が充填される。かかる構成により、回転羽根34は、回転軸34aを中心として鉛直面上で回転することで、粉体10を送り出す。この際、回転羽根34の回転数が一定であれば、ロータリーフィーダ3は、単位時間当りに一定体積の粉体10を供給することが可能である。
電動機35は、回転羽根34を回転させるための駆動装置の一例である。電動機35が生成した回転駆動力により、回転羽根34が回転する。電動機35の回転駆動力を増減させることで、回転羽根34の回転数を増減させて、ロータリーフィーダ3による粉体10の供給量を調整可能である。かかる電動機35は、制御装置9の回転数制御部93により制御されるが、詳細は後述する。回転検出器36は、電動機35に付随して設けられており、電動機35の動作速度及び回転数を通じて、回転羽根34の回転数を検出する。
また、上記ロータリーフィーダ3による粉体10の供給量Qは以下の式で表される。粉体10の嵩密度ρが一定である場合には、ロータリーフィーダ3の回転数Rを設定すれば、供給量Qが決定する。
=ρ×A×R×60
:粉体10の供給量[kg/h]
A:ロータリーフィーダ3の能力[m/rev.]
R:ロータリーフィーダ3の回転数[rpm]
ρ:粉体10の嵩密度[kg/m
引き続き、図1を参照して、上記ロータリーフィーダ3の下流側の装置について説明する。図1に示すように、ロータリーフィーダ3の下流側には、第1の接続部材(配管41、42、伸縮管4)と、スクリューコンベア5と、第2の接続部材(配管61、62、伸縮管6等)と、排出コンベア7が設けられる。このうち、スクリューコンベア5は、粉体供給装置100により単位時間当りに供給される粉体10の質量を秤量する機能を有する。また、第1の接続部材は、スクリューコンベア5の上流側の装置と当該スクリューコンベア5とを接続し、その途中には伸縮管4が設けられる。第2の接続部材は、スクリューコンベア5と当該スクリューコンベア5の下流側の装置とを接続し、その途中には伸縮管6が設けられる。これら第1及び第2の接続部材は、上記スクリューコンベア5による秤量機能を実現するために、スクリューコンベア5と、当該スクリューコンベア5の上流側及び下流側の装置との間の荷重伝達を遮断する機能を有する。
第1の接続部材は、ロータリーフィーダ3の排出口32とスクリューコンベア5の供給口51とを接続し、ロータリーフィーダ3とスクリューコンベア5の間の粉体流路を構成する。第1の接続部材は、当該粉体流路となる配管41、42と、当該配管41、42の接合部に設けられる伸縮管4とを備える。伸縮管4は、ロータリーフィーダ3からスクリューコンベア5に粉体10を搬送する途中に、当該粉体10が飛散しないようにカバーする構造を有する。さらに、伸縮管4は、スクリューコンベア5の供給口51よりも上流側の装置(ロータリーフィーダ3等)の荷重がスクリューコンベア5に掛からないように、当該上流側の装置とスクリューコンベア5の供給口51との間の荷重伝達を遮断する構造を有する。
また、第2の接続部材は、スクリューコンベア5の排出口52と排出コンベア7の供給口71とを接続し、スクリューコンベア5と排出コンベア7の間の粉体流路を構成する。第2の接続部材は、当該粉体流路となる配管61、62と、当該配管61、62の接合部に設けられる伸縮管6とを備える。伸縮管6は、スクリューコンベア5から排出コンベア7に粉体10を搬送する途中に、当該粉体10が飛散しないようにカバーする構造を有する。さらに、伸縮管6は、スクリューコンベア5の排出口52よりも下流側の装置(排出コンベア7等)の荷重がスクリューコンベア5に掛からないように、当該下流側の装置とスクリューコンベア5の排出口52との間の荷重伝達を遮断する構造を有する。
ここで、図3を参照して、スクリューコンベア5の上流側に設置される伸縮管4の構造について詳細に説明する。図3は、本実施形態に係る伸縮管4の構造を示す断面図である。なお、スクリューコンベア5の下流側に設置される伸縮管6も、伸縮管4と同様な構造で実現されるので、詳細説明は省略する。
図3に示すように、伸縮管4は、上部配管41と下部配管42の間に設けられる伸縮機構を備える。伸縮機構は、上部スリーブ43と、下部スリーブ44と、飛散防止材45(例えば、充填材46及び補強布47)とを含む。
上部スリーブ43は、上部配管41を下方に向けて拡径させたテーパ状部分であり、下部スリーブ44は、下部配管42を上方に向けて拡径させたテーパ状部分である。上部配管41の下端のフランジ41aと、上部スリーブ43の上端のフランジ43aは、ボルト48によって接合されている。同様に、下部配管42の上端のフランジ42aと、下部スリーブ44の下端のフランジ44aは、ボルト49によって接合されている。かかる構成により、上部配管41と下部配管42の接合部に、粉体10を適切に下流側に案内するための上部スリーブ43及び下部スリーブ44を設置できる。
また、上部配管41と下部配管42の接合部において、上部スリーブ43及び下部スリーブ44の外周側には、飛散防止材45が管周方向に沿って設置される。この飛散防止材45は、上部配管41と下部配管42の接合部の隙間から外部に粉体10が飛散することを防止する機能を有する。この飛散防止材45は、上下方向に伸縮性を有し、かつ、粉体10が通過しないような軽量の素材からなる。図示の例では、飛散防止材45は、スポンジ等からなる充填材46と、当該充填材46の周囲に取り付けられる補強布47とからなる。充填材46は、上部配管41と下部配管42の接合部の隙間を埋めつつ、上部配管41と下部配管42間の荷重伝達を遮断する。補強布47は、充填材46が上下方向の伸縮により破損することを防止するために、充填材46の周囲を補強する。
上記のような伸縮管4の構造により、ロータリーフィーダ3等の上流側の装置の荷重が上部配管41に掛かっても、飛散防止材45(充填材46、補強布47)が上下方向に収縮することで、当該荷重を下部配管42側に伝達しないようにできる。これにより、スクリューコンベア5が、当該スクリューコンベア5の供給口51よりも上流側の装置(ロータリーフィーダ3等)の荷重を受けることを確実に防止できる。このような伸縮管4による荷重伝達防止効果は、ロータリーフィーダ3及び上部配管41等が振動した場合も同様に発揮される。
また、上部配管41内を流動してきた粉体10は、下部スリーブ44で受け止められて、下部配管42内に円滑に案内される。さらに、飛散防止材45(充填材46、補強布47)により、当該粉体10が系外に飛散することを防止できる。
なお、本実施形態では、スクリューコンベア5とその前後の装置を接続する接続部材として、上記伸縮管4、6を用いたが、本発明はかかる例に限定されない。接続部材は、粉体の飛散を防止しつつ、荷重伝達を遮断可能な管状部材であれば、ベローズ、管状の伸縮材など任意の部材を使用することができ、また、配管42の内径よりも小さい外径を有する配管41を、配管42内へ差し込む構造であってもよい。
また、接続部材は、スクリューコンベア9に対する荷重伝達を100%遮断する必要はなく、スクリューコンベア5の荷重変動に対する影響が小さく、粉体10の定量供給への悪影響が無い範囲で荷重を遮断すればよい。例えば、上流、下流それぞれの接続部材から伝達される荷重がスクリューコンベア5全体の質量の1/50以下程度となるように、接続部材により荷重伝達を遮断できれば、通常問題無い。
引き続き、図1を参照して、スクリューコンベア5について詳細に説明する。スクリューコンベア5は、単位時間当りに供給される粉体10の質量を検出するための秤量スクリューコンベアとして構成されている。即ち、スクリューコンベア5、粉体10を搬送する機能と、粉体供給装置100により単位時間当りに供給される粉体10の質量を秤量する機能とを有する。
図1に示すように、スクリューコンベア5は、供給口51と、排出口52と、ケーシング53と、スクリュー54と、回転軸55と、電動機56と、回転検出器57と、支持部材58を備える。
供給口51は、ロータリーフィーダ3からスクリューコンベア5内に粉体10を供給するための粉体供給部であり、スクリューコンベア5の一端上部側に設けられる。また、排出口52は、スクリューコンベア5から下流側の装置に粉体10を排出するための粉体排出部であり、スクリューコンベア5の他端下部側に設けられる。
ケーシング53は、スクリューコンベア5の本体を覆う円筒状の外装容器であり、粉体10が漏れ出さないように密封されている。ケーシング53は、スクリューコンベア5による搬送方向(水平方向)に沿って延設される。かかるケーシング53の内部には、スクリュー54が回転可能に設けられている。
スクリュー54は、回転軸55の周囲に形成された螺旋状の回転羽根である。スクリュー54及び回転軸55も水平方向に延設されている。回転軸55を中心としてスクリュー54が回転することで、スクリューコンベア5の一端から他端にかけて、粉体10が送り出される。この際、スクリュー54の回転数が一定であれば、スクリューコンベア5は、単位時間当りに一定体積の粉体10を搬送することが可能である。
電動機56は、スクリュー54を回転させるための駆動装置の一例であり、回転軸55に接続されている。電動機56が生成した回転駆動力により、回転軸55を通じてスクリュー54が回転する。電動機56の回転駆動力を増減させることで、スクリュー54の回転数を増減させて、スクリューコンベア5による粉体10の供給量を調整可能である。しかし、本実施形態では、スクリュー54を一定の回転数で回転させるように電動機56を制御する。この理由は、単位時間当りに一定質量の粉体10を定量供給するために、スクリューコンベア5のスクリュー54の回転数が一定であることを前提として、上記ロータリーフィーダ3の回転羽根34(容積式供給装置の回転体)の回転数を可変制御するためである。
なお、回転検出器57は、電動機56に付随して設けられており、電動機56の動作速度及び回転数を通じて、スクリュー54の回転数を検出する。スクリューコンベア5の制御装置(図示せず。)は、回転検出器57により検出される回転数に基づいて、電動機56の動作を制御し、スクリュー54の回転数を一定の回転数に制御する。
また、上記スクリューコンベア5の下部には支持部材58が設けられている。この支持部材58は、上記粉体供給装置100の各装置のうち、スクリューコンベア5のみを支持しており、上記供給コンベア1、ホッパー2、ロータリーフィーダ3及び排出コンベア7等の他の装置を支持していない。当該他の装置は、スクリューコンベア5の支持部材58とは別の支持部材(図示せず。)により支持されているものとする。
前述したように、スクリューコンベア5の供給口51の上流側及び排出口52の下流側にはそれぞれ伸縮管4、6が設けられて、荷重伝達が遮断されており、スクリューコンベア5が上流側及び下流側の他の装置の荷重を受けないような構造となっている。これにより、支持部材58は、スクリューコンベア5のみを支持することが可能となる。この結果、スクリューコンベア5の質量m、及び当該スクリューコンベア5内に存在する粉体10の質量mのみが、支持部材58に対して荷重として作用する。
質量計8は、質量検出装置の一例であり、上記スクリューコンベア5内に存在する粉体10と当該スクリューコンベア5の合計質量mallを検出する。質量計8は、例えば、質量計用ロードセル等の荷重計で構成され、スクリューコンベア5の支持部材58に設置される。
かかる質量計8は、支持部材58に作用する荷重を測定することで、スクリューコンベア5の質量mと、当該スクリューコンベア5内に存在する粉体10の質量mとを合計した合計質量mall(mall=m+m)を検出する。ここで、スクリューコンベア5の質量mは、スクリューコンベア5の各部(下部配管42を含む供給口51、上部配管61を含む排出口52、ケーシング53、スクリュー54、回転軸55、電動機56、回転検出器57、支持部材58、その他の付帯設備)の質量の合計値である。なお、本発明の質量検出装置は、上記ロードセルのような荷重計の例に限定されず、合計質量mallを検出可能であれば、他の種類の質量計を用いてもよい。
制御装置9は、上記質量計8により検出される合計質量mallの変動に応じて、ロータリーフィーダ3の回転羽根34(容積式供給装置の回転体)の回転数を制御することにより、ロータリーフィーダ3による粉体10の供給量を制御する。この際、制御装置9は、質量計8により検出される検出される合計質量mallが常に一定となるように、ロータリーフィーダ3による粉体10の供給量を制御する。
つまり、本実施形態に係る粉体供給装置100は、単位時間当りに一定質量の粉体10を安定的に供給することを目的とするものである。そのために、スクリューコンベア5及び質量計8を用いて、実際に供給される粉体10の質量mを計測し、制御装置9を用いて、質量mの計測値に基づいて、ロータリーフィーダ3の回転数をフィードバック制御する。
ここで、制御装置9の構成例について説明する。図1に示すように、制御装置9は、質量換算部91と、質量指示調節部92と、回転数制御部93とを備える。
質量換算部91は、上記質量計8に接続されている。質量換算部91は、質量計8により検出された合計質量mallを、スクリューコンベア5により単位時間当りに供給される粉体10の質量Q(以下「粉体供給量Q」という。)に換算する。この質量換算部91による換算方法の具体例について以下に説明する。
質量計8により検出される合計質量mallは、スクリューコンベア5の質量mと、粉体10の質量mの合計値である。従って、内部に粉体10が存在しない状態のスクリューコンベア5の風袋質量(即ち、質量m)を予め計測しておけば、合計質量mallから質量mを減算することで、スクリューコンベア5内の粉体10の質量mを算出できる。そして、当該質量mとスクリューコンベア5の能力・仕様から、スクリューコンベア5による粉体供給量Qを計算することが可能である。スクリューコンベア5のスクリュー54の回転数が一定であるという条件下では、粉体供給量Qは、スクリューコンベア5内に存在する粉体10の質量mから以下の式(1)により算出される。
Q=k×m ・・・(1)
Q:粉体供給量[ton/h]
:スクリューコンベア5内に存在する粉体10の質量[kg]
なお、式(1)において、kは、スクリューコンベア5に固有の換算係数である。当該換算係数kは、スクリューコンベア5のスクリュー54のピッチ、径、長さ、回転数等によって定まる。
スクリューコンベア5は、スクリュー54の回転数が一定であれば、単位時間当たりに、スクリューコンベア5内の長手方向の単位長さ当たりの空間内(容積内)に存在する粉体を排出する。この単位長さ当たりの空間内(容積内)に存在する粉体の質量は、
スクリューコンベア内の全ての粉体の質量×(当該単位長さ/スクリューコンベア全長)
で決まることから、Qが算出できる。
質量指示調節部92は、上記質量換算部91により換算された粉体供給量Qが設定値に対して偏差を有する場合に、当該偏差を減少させるように、回転数制御部93のVVVFの回転数の指示値を調節するように制御する。例えばPID制御ならば、偏差に対しての比例制御、積分制御、微分制御を行なう。
回転数制御部93は、上記質量指示調節部92からの指示値に基づいて、ロータリーフィーダ3の電動機35を制御することで、ロータリーフィーダ3の回転羽根34の回転数を制御する。例えば、回転数制御部93は、VVVF方式(可変電圧可変周波数制御方式)により、交流の電動機35をインバータ制御する。
かかる回転数制御部93は、上記スクリューコンベア5及び質量計8で計測される粉体供給量Qが一定となるように、ロータリーフィーダ3の回転羽根34の回転数を制御する。例えば、計測される粉体供給量Qが目標供給量Qより増加した場合、回転数制御部93は、その増加分に応じて、ロータリーフィーダ3の回転羽根34の回転数を減少させる。逆に、粉体供給量Qが目標供給量Qより減少した場合、回転数制御部93は、その減少分に応じて、ロータリーフィーダ3の回転羽根34の回転数を増加させる。
以上、本実施形態に係る粉体供給装置100の制御装置9について説明した。制御装置9を設置することで、スクリューコンベア5及び質量計8により計測される粉体供給量Qに基づいて、当該粉体供給量Qが一定となるようにロータリーフィーダ3の回転数を自動制御することが可能となる。しかし、本発明は、かかる例に限定されず、制御装置9を設けずに、粉体供給装置100のオペレータが、上記質量計8の検出結果に基づいて、容積式供給装置(ロータリーフィーダ3)の回転数を手動で制御してもよい。
なお、上述したようにスクリューコンベア5は、質量計8及び制御装置9とともに、粉体供給量Qを計測するための粉体流量計として機能する。スクリューコンベア5を粉体流量計として機能させるためには、スクリューコンベア5内に粉体10を充満させる(占積率100%)のではなく、図1に示すように、スクリューコンベア5内に空間が生じるように粉体10を充填し、占積率を100%未満(例えば60質量%程度)とすることが好ましい。これにより、スクリューコンベア5による粉体供給量Qに余裕代を持たせることができるので、ロータリーフィーダ3により粉体供給量を増加させたときに、スクリューコンベア5はその増加分を吸収することが可能となる。
[1.2.フラッシング現象等の対策]
次に、上記図2を参照して、上記ロータリーフィーダ3による粉体10の定量供給の阻害要因であるフラッシング現象等と、その対策について詳細に説明する。
図2に示すように、ロータリーフィーダ3は、ケーシング33内に配置された回転羽根34を回転させることで、単位時間当りに一定体積の粉体10を供給する容積式供給装置である。このロータリーフィーダ3において、上部の供給口31から供給された粉体10は、回転羽根34の複数の羽根板34bで区切られた空間に充填され、回転羽根34の回転に伴って下部側に移動して、下部の排出口32から排出される。かかるロータリーフィーダ3では、回転羽根34が円滑に回転するために、回転羽根34(可動部)の先端とケーシング33(固定部)の内面との間に、クリアランスsが設けられている。
ロータリーフィーダ3におけるフラッシング現象は、ロータリーフィーダ3の供給口31と排出口32の間の圧力差等が原因で、ロータリーフィーダ3の可動部(回転羽根34)と固定部(ケーシング33)との隙間(クリアランスs)から粉体10が急激に流れ出す現象である。ホッパー2から粉体10を定量的に切り出す際に、粉体10の状態によっては、ホッパー2の排出口22に対する粉体10の付着やブリッジにより、ホッパー2の排出口22の閉塞が生じる。この閉塞を解消するために、ホッパー2内にガス(例えば高圧窒素)を継続的に吹き込んだり、或いは、ブラスターなどで急激にガスを吹き込んだりする対策が講じられる。しかし、かかるガス吹き込み対策などによって、ホッパー2の後段のロータリーフィーダ3の供給口31側の圧力が、排出口32側よりも高まり、上記フラッシング現象が発生してしまう。
ロータリーフィーダ3の通常の操業では、粉体10が回転羽根34とケーシング33の間のクリアランスsを通って、上方から下方に流れ出すことはない。しかし、上記ガスが供給口31側の上部空間に入り込んで、回転羽根34の上下で圧力差が生じた場合には、粉体10がクリアランスsの部分から急激に下部空間へ流れ出すフラッシング現象が発生し、ロータリーフィーダ3による粉体10の供給量が変動する。ガスが上部空間に入り込む原因としては、上述したホッパー2の閉塞防止のためのガスの吹き込みや、ロータリーフィーダ3の回転羽根34自身が下部空間のガスを上部空間へ巻き上げることなどがある。
また、上記フラッシング現象が発生しない場合であっても、ホッパー2の排出口22に対して粉体10が付着したり、当該排出口22に粉体10のブリッジが生じたりした場合には、ロータリーフィーダ3による定量的な供給が損なわれることがある。つまり、このような粉体10の付着やブリッジを解消するためにホッパー2内にガスを吹き込んだときに、当該粉体の塊がロータリーフィーダ3内に一度に落下して、ロータリーフィーダ3内に充填された粉体10の密度が上昇することがある。また、当該ガスの吹き込みにより、ロータリーフィーダ3内に充填された粉体10に隙間が生じて、粉体10の密度が低下することもある。このようにロータリーフィーダ3における粉体10の充填条件が変動した場合、ロータリーフィーダ3により単位時間当りに一定体積の粉体10を供給したとしても、当該ロータリーフィーダ3から単位時間当りに供給される粉体10の質量が変動してしまい、質量的な定量供給が損なわれる。
また、ロータリーフィーダ3のケーシング33や回転羽根34等に粉体10が付着した場合にも、ロータリーフィーダ3からの粉体10の供給量に変動が生じる。さらには、上述したように石炭の乾燥微粉を供給する場合、当該微粉の水分や粒度、圧力等の粉体性状が変動しやすいため、ロータリーフィーダ3により一定質量の微粉を定量的に供給することが困難となる。
上記のように、(1)フラッシング現象や、(2)ホッパー2に対する粉体の付着又はブリッジ、(3)ロータリーフィーダ3に対する粉体の付着、(4)粉体性状(水分、粒度、圧力等)の変動などが生じる場合、ロータリーフィーダ3単体では、単位時間当りに一定質量の粉体10を定量的に供給することが困難となる。
そこで、本実施形態に係る粉体供給装置100では、上記粉体供給量Qの変動を抑制するために、容積式のロータリーフィーダ3と秤量型のスクリューコンベア5とを組み合わせる構成を採用している。即ち、スクリューコンベア5と質量計8を用いて、実際に供給される粉体10の質量mを検出し、当該mから実際の粉体供給量Q(単位時間当りに供給される粉体10の質量)を換算する。そして、制御装置9により、粉体供給量Qの変動に応じて、ロータリーフィーダ3の回転数を制御して、粉体供給量Qが一定の目標供給量Qとなるように調整する。
例えば、上記フラッシング現象が発生した場合には、ロータリーフィーダ3からスクリューコンベア5への粉体10の供給量が一時的に増加するため、粉体供給量Qを減じる必要がある。そこで、ロータリーフィーダ3の後段に設けられたスクリューコンベア5と質量計8によって、フラッシング現象による粉体供給量Qの増加分を計測し、制御装置9により、当該増加分を減少するようにロータリーフィーダ3の回転数を減少させる。これにより、ロータリーフィーダ3からスクリューコンベア5に供給される粉体10の質量が減少するため、上記増加分と相殺される。その後、スクリューコンベア5により計測される粉体供給量Qが目標供給量Qに戻った場合には、ロータリーフィーダ3の回転数を元に戻して、定量供給を継続する。
以上のように、本実施形態によれば、秤量型のスクリューコンベア5を利用した粉体供給量Qの計測によって、ロータリーフィーダ3の回転数をフィードバック制御する。これにより、粉体供給装置100から最終的に供給される粉体供給量Qを一定に保つことが可能となる。従って、上記フッランシング現象等による粉体供給量Qの変動を好適に抑制することができる。
[1.3.粉体供給量の制御方法]
次に、図4を参照して、本実施形態に係る粉体供給装置100により粉体供給量を制御する方法について説明する。図4は、本実施形態に係る粉体供給量の制御方法を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、供給コンベア1により外部から搬送されてきた粉体10を、ホッパー2の上端の投入口21からホッパー2内に投入する(S10)。ホッパー2には常時、ほぼ一定量の粉体10が貯留される。次いで、ホッパー2の下端の排出口22から粉体10を排出し、当該ホッパー2の下部側に配置されたロータリーフィーダ3(容積式供給装置)に供給する(S12)。この際、ホッパー2の下端の排出口22から排出された粉体10は、ロータリーフィーダ3の上端の供給口31からケーシング33内に投入される。
さらに、ロータリーフィーダ3からスクリューコンベア5に、単位時間当りに一定体積の粉体10を供給する(S14)。ロータリーフィーダ3の回転羽根34を所定の回転数で回転させて、当該回転羽根34により粉体10を下部側に送り出し、ロータリーフィーダ3の下端の排出口32から粉体10を排出する。当該粉体10は伸縮管4を通じて流動し、スクリューコンベア5の供給口51からケーシング53内に投入される。
このS14工程で、ロータリーフィーダ3において上述のフラッシング現象が発生したり、粉体10の充填条件又は性状が変動した場合には、ロータリーフィーダ3から単位時間当りに供給される粉体10の質量、即ち粉体供給量Qが変動する。そこで、本実施形態では、ロータリーフィーダ3の後段にスクリューコンベア5を設けて、当該粉体供給量Qの変動を計測・吸収できる構成としている。
次いで、スクリューコンベア5において、粉体10を搬送しながら粉体供給量Qを秤量する(S16)。即ち、スクリューコンベア5のスクリュー54を固定回転数で回転させて粉体10を搬送しながら、スクリューコンベア5の支持部材58に設けられた質量計8により、当該スクリューコンベア5内に存在する粉体10と当該スクリューコンベア5の合計質量mallを検出する。この際、スクリューコンベア5の上流側及び下流側には伸縮管4、6が設置されているので、スクリューコンベア5の上流側及び下流側の他の装置の荷重がスクリューコンベア5に掛からない。従って、質量計8は、上記合計質量mallを正確に測定可能である。
そして、制御装置9により、合計質量mallからスクリューコンベア5の質量mを減算して粉体10の質量mを求め、前述の式(1)を用いて当該質量mを粉体供給量Qに換算する。
さらに、制御装置9により、粉体供給量Qの変動の有無を判定する(S18)。例えば、制御装置9は、粉体供給量Qと目標供給量Qとを比較し、QとQの差分が閾値以上であれば粉体供給量Qが変動しており、閾値未満であれば粉体供給量Qが変動していないと判定する。この判定では、上記のようにQとQの差分を用いる代わりに、例えば、合計質量mallと目標合計質量mallTの差分、又は、粉体10の質量mと目標質量m2Tの差分を用いてもよい。
上記S18での判定の結果、スクリューコンベア5による実際の粉体供給量Qが変動している場合(即ち、検出された合計質量mallが所定以上変動している場合)、制御装置9は、当該粉体供給量Qの変動量に応じて、ロータリーフィーダ3の回転数を増減させ、ロータリーフィーダ3による粉体供給量を調整する(S20)。この際、質量計8により検出される合計質量mallが一定となるように、ロータリーフィーダ3による粉体10の供給量を制御する。例えば、スクリューコンベア5による粉体供給量Qが増加した場合には、その増加分に応じてロータリーフィーダ3の回転数を減少させ、ロータリーフィーダ3からスクリューコンベア5への粉体10の供給量を減少させる。一方、スクリューコンベア5による粉体供給量Qが減少した場合には、その減少分に応じてロータリーフィーダ3の回転数を増加させ、ロータリーフィーダ3からスクリューコンベア5への粉体10の供給量を増加させる。
スクリューコンベア5はある程度の時間をかけて粉体10を搬送するので、ロータリーフィーダ3のフラッシング現象等により、スクリューコンベア5に対する粉体供給量が変動したとしても、当該変動を補償するための時間的な余裕がある。そこで、本実施形態では、上記S18、S20のようにして、スクリューコンベア5における合計質量mallが変動したときにリアルタイムで、当該変動に応じてロータリーフィーダ3による粉体供給量を調整してスクリューコンベア5に供給する。これにより、スクリューコンベア5には、先の変動を補償する分の質量の粉体10が供給されるので、スクリューコンベア5から単位時間当りに排出される粉体10の質量(つまり、実際の粉体供給量Q)をほぼ一定に保つことができる。
その後、スクリューコンベア5の排出口52から排出された粉体10は、排出コンベア7に供給され、当該排出コンベア7により後段の粉体使用設備まで搬送される(S22)。粉体使用設備は、例えば石炭微粉の塊成機などである。
一方、上記S18での判定の結果、スクリューコンベア5による実際の粉体供給量Qが変動していない場合には、ロータリーフィーダ3の回転数を変更することなく、スクリューコンベア5から排出された粉体10を、排出コンベア7を通じて後段の粉体使用設備に供給する(S22)。
以上のように、本実施形態に係る粉体供給量の制御方法によれば、スクリューコンベア5を利用した粉体供給量Qの秤量結果に基づいて、ロータリーフィーダ3の回転数をフィードバック制御する。かかる制御により、スクリューコンベア5からの単位時間当りの粉体供給量Qが一定となるように、ロータリーフィーダ3による粉体供給量が調整される。これにより、ロータリーフィーダ3においてフラッシング現象等により粉体供給量の変動が発生したとしても、その後段のスクリューコンベア5による粉体供給量Qの変動を抑制することができる。従って、粉体供給装置100全体としては、単位時間当りに一定の質量の粉体10を安定的に供給することが可能となる。
[2.第2の実施形態(サークルフィーダ)]
次に、本発明の第2の実施形態に係る粉体供給装置について説明する。第2の実施形態に係る粉体供給装置は、容積式供給装置としてサークルフィーダを用いることを特徴としており、その他の機能構成は上記第1の実施形態に係る粉体供給装置100と同様である。
図5は、第2の実施形態に係る粉体供給装置200の全体構成を示す模式図である。図5に示すように、第2の実施形態に係る粉体供給装置200は、粉体供給経路の上流側から下流側にかけて順に、供給コンベア1、ホッパー2(貯槽)、サークルフィーダ20、伸縮管4(接続部材)、スクリューコンベア5、伸縮管6(接続部材)、及び排出コンベア7を備える。さらに、粉体供給装置200は、スクリューコンベア5の質量を検出する質量計8と、サークルフィーダ20の回転数を制御する制御装置9を備える。第2の実施形態に係るサークルフィーダ20以外の構成は、第1の実施形態と同様であるので、以下では、サークルフィーダ20を中心に説明する
図5に示すように、サークルフィーダ20は、ホッパー2に貯留されている粉体10を定量的に供給するための容積式供給装置の一例である。サークルフィーダ20は、ホッパー2の下部に一体的に設けられている。サークルフィーダ20の上端の供給口201は、ホッパー2の下端の排出口22と一体化されている。サークルフィーダ20は、ホッパー2の排出口22から排出された粉体10を収容するとともに、回転台204を回転させることにより、排出口202から当該粉体10を下流側の設備に供給する。
ここで、図5に加え、図6も参照して、本実施形態に係るサークルフィーダ20の構成について説明する。図6は、本実施形態に係るサークルフィーダ20を示す平面図である。図5及び図6に示すように、サークルフィーダ20は、供給口201と、排出口202と、ケーシング203と、回転台204と、電動機205と、回転検出器206を備える。
供給口201は、ホッパー2からサークルフィーダ20内に粉体10を供給するための粉体供給部であり、サークルフィーダ20の中央上部側に設けられる。また、排出口202は、サークルフィーダ20から下流側の装置に粉体10を排出するための粉体排出部であり、サークルフィーダ20の底面一側に設けられる。
ケーシング203は、サークルフィーダ20の本体を覆う外装容器であり、粉体10が漏れ出さないように密封されている。ケーシング203の内部には、回転台204が回転可能に設けられている。
回転台204は、粉体10を供給するための回転体の一例である。この回転台204は、略円盤状の回転体であり、中央回転羽根204aと、外周回転羽根204bとを備える。中央回転羽根204aは、回転台204の中心から外周縁に至る十字型の羽根である。外周回転羽根204bは、回転台204の外周部に設置される小型の羽根であり、複数の外周回転羽根204bが回転台204の周方向に沿って配列される。回転台204は、回転軸204cを中心として水平面上で回転する。これにより、中央回転羽根204aにより、ホッパー2の内部の粉体10をサークルフィーダ20の外周部に運び、外周回転羽根204bにより当該外周部の粉体10を排出口202に運ぶ。この際、回転台204の回転数が一定であれば、サークルフィーダ20は、単位時間当りに一定体積の粉体10を供給することが可能である。
電動機205は、回転台204を回転させるための駆動装置の一例である。電動機205の回転駆動力を増減させることで、回転台204の回転数を増減させて、サークルフィーダ20による粉体10の供給量を調整可能である。かかる電動機205は、制御装置9の回転数制御部93により制御される。回転検出器206は、電動機205に付随して設けられており、電動機205の動作速度及び回転数を通じて、回転台204の回転数を検出する。
上記構成のサークルフィーダ20においては、ケーシング203と回転台204の間に隙間(クリアランスs)が設けられている。従って、サークルフィーダ20の上部空間と下部空間との間の圧力差により、上記フラッシング現象が発生し、上記隙間から粉体10が流れ出す可能性がある。従って、上記ロータリーフィーダ3と同様、サークルフィーダ20でも、フラッシング現象により、予期せぬ粉体供給量の変動が生じる恐れがある。また、上述した粉体10の付着やブリッジによる粉体10の充填条件の変動や、粉体10の性状変動によっても、サークルフィーダ20による粉体供給量が変動する恐れがある。
そこで、第2の実施形態でも、サークルフィーダ20の後段に、第1の実施形態と同様に秤量型のスクリューコンベア5を設置し、質量計8によりスクリューコンベア5とその内部の粉体10の合計質量mallを検出する。そして、制御装置9により、合計質量mallの変動(即ち、スクリューコンベア5による粉体供給量Qの変動)に応じて、サークルフィーダ20の回転台204の回転数をフィードバック制御する。この際、質量計8により検出される合計質量mallが一定となるように、サークルフィーダ20による粉体10の供給量を制御する。
以上説明した第2の実施形態によれば、回転数制御可能なサークルフィーダ20と秤量型のスクリューコンベア5とを組み合わせて、スクリューコンベア5を利用した粉体供給量Qの秤量結果に基づいて、サークルフィーダ20の回転数をフィードバック制御する。これにより、サークルフィーダ20においてフラッシング現象等により粉体供給量の変動が発生したとしても、その後段のスクリューコンベア5による粉体供給量Qの変動を抑制することができる。従って、粉体供給装置200全体としては、単位時間当りに一定の質量の粉体10を安定的に供給することが可能となる。
[3.第3の実施形態(スクリューコンベア)]
次に、本発明の第3の実施形態に係る粉体供給装置について説明する。第3の実施形態に係る粉体供給装置は、容積式供給装置としてスクリューコンベア(スクリューフィーダとも称される。)を用いることを特徴としており、その他の機能構成は上記第1の実施形態に係る粉体供給装置100と同様である。
図7は、第3の実施形態に係る粉体供給装置300の全体構成を示す模式図である。図7に示すように、第3の実施形態に係る粉体供給装置300は、粉体供給経路の上流側から下流側にかけて順に、供給コンベア1、ホッパー2(貯槽)、スクリューコンベア30、伸縮管4(接続部材)、スクリューコンベア5、伸縮管6(接続部材)、及び排出コンベア7を備える。さらに、粉体供給装置300は、スクリューコンベア5の質量を検出する質量計8と、スクリューコンベア30の回転数を制御する制御装置9を備える。第3の実施形態に係るスクリューコンベア30以外の構成は、第1の実施形態と同様であるので、以下では、スクリューコンベア30を中心に説明する
図7に示すように、スクリューコンベア30は、ホッパー2に貯留されている粉体10を定量的に供給するための容積式供給装置の一例である。このスクリューコンベア30は、ホッパー2から単位時間当りに一定体積の粉体10を切り出すための容積式供給装置として設置されており、当該スクリューコンベア30の後段に設けられた秤量型のスクリューコンベア5とは、設置目的が相違する。容積式供給装置としてのスクリューコンベア30内には、粉体10が充満されており、粉体10の占積率がほぼ100%であるのに対し、秤量型のスクリューコンベア5内には、粉体10が半分程度しか充填されておらず、粉体10の占積率は例えば60%程度である。
スクリューコンベア30は、ホッパー2の下部に一体的に設けられている。スクリューコンベア30の上端の供給口301は、ホッパー2の下端の排出口22と一体化されている。スクリューコンベア30は、ホッパー2の排出口22から排出された粉体10を収容するとともに、回転体であるスクリュー304を回転させることにより、排出口302から当該粉体10を下流側の設備に供給する。
図7に示すように、スクリューコンベア30は、供給口301と、排出口302と、ケーシング303と、スクリュー304と、回転軸305と、電動機306と、回転検出器307を備える。
供給口301は、ホッパー2からスクリューコンベア30内に粉体10を供給するための粉体供給部であり、スクリューコンベア30の一端上部側に設けられる。また、排出口302は、スクリューコンベア30から下流側の装置に粉体10を排出するための粉体排出部であり、スクリューコンベア30の他端下部側に設けられる。
ケーシング53は、スクリューコンベア5の本体を覆う円筒状の外装容器であり、粉体10が漏れ出さないように密封されている。ケーシング53は、スクリューコンベア5による搬送方向(水平方向)に沿って延設される。かかるケーシング53の内部には、スクリュー54が回転可能に設けられている。
スクリュー304は、回転軸305の周囲に形成された螺旋状の回転羽根である。スクリュー304及び回転軸305は水平方向に延設されている。回転軸305を中心としてスクリュー304が回転することで、スクリューコンベア30の一端から他端側に向けて、粉体10が送り出される。この際、スクリュー304の回転数が一定であれば、スクリューコンベア30は、単位時間当りに一定体積の粉体10を搬送することが可能である。
電動機306は、スクリュー304を回転させるための駆動装置の一例であり、回転軸305に接続されている。電動機306が生成した回転駆動力により、回転軸305を通じてスクリュー304が回転する。電動機306の回転駆動力を増減させることで、スクリュー304の回転数を増減させて、スクリューコンベア30による粉体10の供給量を調整可能である。かかる電動機306は、制御装置9の回転数制御部93により制御される。回転検出器307は、電動機306に付随して設けられており、電動機306の動作速度及び回転数を通じて、スクリュー304の回転数を検出する。
上記構成のスクリューコンベア30においては、ケーシング303とスクリュー304の間に隙間(クリアランスs)が設けられている。従って、スクリューコンベア30の供給口301側と排出口302側との間の圧力差により、上記フラッシング現象が発生し、上記隙間から粉体10が流れ出す可能性がある。従って、上記ロータリーフィーダ3と同様、スクリューコンベア30でも、フラッシング現象により、予期せぬ粉体供給量の変動が生じる恐れがある。また、上述した粉体10の付着やブリッジによる粉体10の充填条件の変動や、粉体10の性状変動によっても、スクリューコンベア30による粉体供給量が変動する恐れがある。
特に、スクリューコンベア30においては、スクリュー304の合間の螺旋状の空間を通じて、ケーシング303の一端側から他端側まで連通しているので、当該螺旋状の空間を通じてフラッシング現象が生じやすい。
そこで、第3の実施形態でも、スクリューコンベア30の後段に、第1の実施形態と同様に秤量型のスクリューコンベア5を設置し、質量計8により、スクリューコンベア5とその内部の粉体10の合計質量mallを検出する。そして、制御装置9により、合計質量mallの変動(即ち、スクリューコンベア5による粉体供給量Qの変動)に応じて、スクリューコンベア30のスクリュー304の回転数をフィードバック制御する。この際、質量計8により検出される合計質量mallが一定となるように、スクリューコンベア30による粉体10の供給量を制御する。
以上説明した第3の実施形態によれば、回転数制御可能なスクリューコンベア30と秤量型のスクリューコンベア5とを組み合わせて、スクリューコンベア5を利用した粉体供給量Qの秤量結果に基づいて、スクリューコンベア30の回転数をフィードバック制御する。これにより、スクリューコンベア30においてフラッシング現象等により粉体供給量の変動が発生したとしても、その後段のスクリューコンベア5による粉体供給量Qの変動を抑制することができる。従って、粉体供給装置300全体としては、単位時間当りに一定の質量の粉体10を安定的に供給することが可能となる。
なお、フラッシング現象を抑制する観点からは、容積式供給装置として、第3の実施形態に係るスクリューコンベア30よりも、上記第1、第2の実施形態に係るロータリーフィーダ3やサークルフィーダ20を使用することが好ましい。しかし、流動性の低い粉体10を供給する場合には、容積式供給装置としてスクリューコンベア30を用いたとしても、フラッシング現象を抑制しつつ、ホッパー2から粉体10を好適に切り出すことが可能である。
次に、本発明の実施例について説明する。以下の実施例は本発明の効果を検証するために行った試験結果を示すものであり、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例として、上記第1の実施形態に係る粉体供給装置100(図1参照。)を用いて粉体10を供給しながら、粉体供給量Qの変動を測定する試験を行った。この試験で用いた粉体供給装置100では、図1に示したように、ホッパー2の下部に容積式供給装置としてロータリーフィーダ3を設置し、当該ロータリーフィーダ3の下流に秤量型のスクリューコンベア5を設置した。そして、ロータリーフィーダ3とスクリューコンベア5を伸縮管4で接続し、スクリューコンベア5と排出コンベア7を伸縮管6で接続することで、スクリューコンベア5に他の装置の荷重が作用しないようにした。さらに、ロータリーフィーダ3の回転数Rを可変とし、制御装置9により回転数Rを制御できるようにした。そして、スクリューコンベア5及び質量計8を用いて、スクリューコンベア5とその内部の粉体10の合計質量mallを検出し、制御装置9により、当該合計重量mallの変動に応じて、ロータリーフィーダ3の回転数Rをリアルタイムでフィードバック制御した。
また、比較例として、従来の粉体供給装置(図9参照。)を用いて粉体10を供給しながら、粉体供給量Qの変動を測定する試験も行った。比較例に係る粉体供給装置では、図9に示すように、ホッパー2の下部に設置したロータリーフィーダ3を排出コンベア7に直接的に接続しており、上記秤量型のスクリューコンベア5を設置せず、上記合計重量mallの検出を行わなかった。ロータリーフィーダ3の回転数Rは固定とし、上記合計重量mallの変動に応じて回転数Rをフィードバック制御しなかった。
上記実施例及び比較例とも、供給対象の粉体10として、石炭の分級微粉(粒径:0.5m以下が95質量%。含有水分:2質量%)を用いた。また、ホッパー2に対する粉体付着やブリッジを防止するために、ホッパー2内が2〜3mmAqの加圧となる条件でホッパー2内にガスを吹き込んだ。
図8は、本発明の実施例に係る粉体供給装置100における粉体供給量Qとロータリーフィーダ3の回転数Rを測定した結果を示すグラフである。なお、図8に示すT1期間及びT3期間では、石炭微粉の目標供給量Qを25[ton/h]に設定し、T2期間では、Qを23[ton/h]に設定し、当該Qとなるようにロータリーフィーダ3の回転数Rを制御した。また、T1〜T3期間では、スクリューコンベア5とその内部の石炭微粉の合計重量mallの変動に応じて、ロータリーフィーダ3の回転数R[rpm]をフィードバック制御した。
図8に示すように、T1〜T3期間で、目標供給量Qを25[ton/h]→23[ton/h]→25[ton/h]に設定変更した場合に、スクリューコンベア5から供給される実際の粉体供給量Qは、25±2[ton/h]→23±2[ton/h]→25±2[ton/h]であった。また、このT1〜T3期間を通じて、ロータリーフィーダ3の回転数Rの変動幅は、±15%程度であった。
また、次の表1は、本発明の実施例と比較例の試験結果を比較して示す。
Figure 2014080280
表1に示すように、比較例では、ロータリーフィーダ3においてフラッシング現象が発生したときに、その影響を直接受けたため、粉体供給量Qが大きく変動し、粉体供給量Qの変動割合が20%と高くなった。
これに対し、本発明の実施例では、フラッシング現象が生じても、粉体供給量Qが±2[ton/h]しか変動せず、粉体供給量Qの変動割合が8%と低く、比較例の5分の2程度にまで抑制されていた。この結果から、本発明によれば、ロータリーフィーダ3等においてフラッシング現象が発生しても、粉体供給量Qの変動を十分に抑制でき、単位時間当りにほぼ一定の質量の石炭微粉を安定的に定量供給できることが実証されたといえる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 供給コンベア
2 ホッパー
3 ロータリーフィーダ
4、6 伸縮管
5 スクリューコンベア
7 排出コンベア
8 質量計
9 制御装置
10 粉体
20 サークルフィーダ
30 スクリューコンベア
31 供給口
32 排出口
33 ケーシング
34 回転羽根
41 上部配管
42 下部配管
43 上部スリーブ
44 下部スリーブ
45 飛散防止材
46 充填材
47 補強布
51 供給口
52 排出口
53 ケーシング
54 スクリュー
58 支持部材
91 質量換算部
92 質量指示調節部
93 回転数制御部
100 粉体供給装置
200 粉体供給装置
201 供給口
202 排出口
203 ケーシング
204 回転台
300 粉体供給装置
301 供給口
302 排出口
303 ケーシング
304 スクリュー

Claims (8)

  1. 粉体を貯留する貯槽と、
    前記貯槽の下部に設けられる容積式供給装置と、
    前記容積式供給装置の下流側に設けられ、一定の回転数で回転するスクリューにより、前記容積式供給装置から供給された前記粉体を搬送するスクリューコンベアと、
    前記スクリューコンベアを支持する支持部材に設けられ、前記スクリューコンベア内に存在する前記粉体と前記スクリューコンベアの合計質量を検出する質量検出装置と、
    を備え、
    前記スクリューコンベアは、当該スクリューコンベアの上流側及び下流側の装置の荷重を受けないように構成され、
    前記質量検出装置により検出される前記合計質量が一定となるように、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を調整可能であることを特徴とする、粉体供給装置。
  2. 前記質量検出装置により検出される前記合計質量に基づいて、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を制御する制御装置を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の粉体供給装置。
  3. 前記制御装置は、前記容積式供給装置の回転体の回転数を制御することにより、前記質量検出装置により検出される前記合計質量が一定となるように、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を制御することを特徴とする、請求項2に記載の粉体供給装置。
  4. 前記スクリューコンベアの上流側の装置と前記スクリューコンベアの供給口とを接続する第1の接続部材と、
    前記スクリューコンベアの排出口と前記スクリューコンベアの下流側の装置とを接続する第2の接続部材と、
    をさらに備え、
    前記第1の接続部材は、前記上流側の装置と前記スクリューコンベアの供給口との間の前記粉体の流路をカバーしつつ、前記スクリューコンベアに対する前記上流側の装置の荷重の伝達を遮断する構造を有し、
    前記第2の接続部材は、前記スクリューコンベアの排出口と前記下流側の装置との間の前記粉体の流路をカバーしつつ、前記スクリューコンベアに対する前記下流側の装置の荷重の伝達を遮断する構造を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粉体供給装置。
  5. 前記第1の接続部材又は前記第2の接続部材の一方若しくは双方は、伸縮管を備えることで、前記荷重の伝達を遮断する構造を有することを特徴とする、請求項4に記載の粉体供給装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の粉体供給装置により粉体の供給量を制御する粉体供給量の制御方法において、
    前記容積式供給装置により前記貯槽中の前記粉体を前記スクリューコンベアに供給し、
    前記スクリューを一定の回転数で回転させて、前記スクリューコンベアにより前記粉体を搬送しながら、前記質量検出装置により、前記スクリューコンベア内に存在する前記粉体と前記スクリューコンベアの合計質量を検出し、
    前記質量検出装置により検出される前記合計質量が一定になるように、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を調整することを特徴とする、粉体供給量の制御方法。
  7. 前記容積式供給装置の回転体の回転数を制御することにより、前記質量検出装置により検出される前記合計質量が一定となるように、前記容積式供給装置による前記粉体の供給量を制御することを特徴とする、請求項6に記載の粉体供給量の制御方法。
  8. 前記粉体は石炭の微粉であり、
    単位時間当りに一定質量の前記石炭の微粉を供給するために用いられることを特徴とする、請求項6又は7に記載の粉体供給量の制御方法。

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