JPH11152341A - 難燃性メタクリル系樹脂板、その製造法および遮音板 - Google Patents

難燃性メタクリル系樹脂板、その製造法および遮音板

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JPH11152341A
JPH11152341A JP33661697A JP33661697A JPH11152341A JP H11152341 A JPH11152341 A JP H11152341A JP 33661697 A JP33661697 A JP 33661697A JP 33661697 A JP33661697 A JP 33661697A JP H11152341 A JPH11152341 A JP H11152341A
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resin plate
flame
retardant
methacrylic resin
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Tetsuya Sawano
哲哉 沢野
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた透明性と耐熱性、および耐溶剤性を有
し、JISK6911−1979に規定される測定法に
おいて自消性ないし不燃性を示す難燃性メタクリル系樹
脂板を開発する。 【解決手段】 リン酸エステル系難燃剤を15〜20重
量%含有し、クロロホルムに対する膨潤度が2.9以下
であり、かつ、曇価が1.5%以下の透明性を有するメ
タクリル系樹脂で難燃性メタクリル系樹脂板を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性メタクリル
系樹脂板、その製造法および遮音板に関し、より詳しく
は優れた透明性と耐熱性、および耐溶剤性を有し、か
つ、良好な難燃性を有する難燃性メタクリル系樹脂板、
その製造法およびそれからなる遮音板に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】メタ
クリル酸メチルを主成分とするメタクリル系樹脂は、透
明性、耐侯性に優れ、かつ、機械的強度、熱的性質なら
びに成形加工性などにおいても比較的バランスのとれた
性能を有しているために、照明材料、光学材料、看板、
ディスプレイ、装飾部材、建築部材など多くの用途に使
用されている。しかしながら、メタクリル系樹脂は、比
較的燃焼し易い性質を有しているためにしばしばその使
用用途が限定されることがある。
【0003】このため、メタクリル系樹脂の難燃化につ
いて多くの改質検討が試みられてきており、その多くは
ハロゲン元素とリン元素を分子内に含有する化合物をメ
タクリル樹脂に配合する技術が最も多く提案されてい
る。メタクリル系樹脂の優れた透明性を損なうことなく
難燃性を付与する方法として、例えば特開昭59−41
349号公報には、含ハロゲン縮合リン酸エステル等の
有機ハロゲン化合物を難燃剤として使用することが、ま
た、特開平4−122761号公報にはフェニルホスホ
ン酸を難燃剤として使用することが、また、特開平5−
170996号公報にはポリホスフェートを難燃剤とし
て使用することが、さらに特開平2−284954号公
報には、ハロゲン系化合物を難燃剤として使用すること
が開示されている。しかしながら、これらの方法におい
て、難燃性能を向上させるために難燃剤の使用量を多く
すると難燃剤による可塑化作用により、本来メタクリル
樹脂が有する耐熱性や耐溶剤性を低下させてしまう欠点
がある。また、さらに特開平8−113655号公報に
はメタクリル酸メチル単量体に、難燃剤と共に少量の架
橋性単量体を配合して重合し、難燃性のメタクリル樹脂
板を得る方法が開示されている。しかし、この方法によ
れば、難燃性をはじめとして、耐熱性および耐溶剤性に
ついてある程度の改良を行うことができるが、まだ、満
足の行く性能を得る迄には到っていない。
【0004】したがって、本発明の目的は、優れた透明
性と耐熱性、および耐溶剤性を有し、JISK6911
−1979に規定される測定法において自消性ないし不
燃性を示すような良好な難燃性を有する難燃性メタクリ
ル樹脂板およびその製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために鋭意検討を進めた結果、特定の難燃
剤を特定量含有し、特定の膨潤度、および特定の曇価を
有するメタクリル系樹脂で難燃性メタクリル系樹脂板を
構成することにより、上記の目的が達成できることを見
い出し、本発明を完成するに到った。
【0006】すなわち本発明は、リン酸エステル系難燃
剤を15〜20重量%含有し、クロロホルムに対する膨
潤度が2.9以下であり、かつ曇価が1.5%以下の透
明性を有し、JISK6911−1979に規定される
測定法において自消性ないし不燃性を示す難燃性メタク
リル系樹脂板にある。
【0007】さらに本発明は、メタクリル酸メチル単量
体またはメタクリル酸メチル単量体とその重合体との混
合液をX重量部、分子中に2個以上の不飽和二重結合を
有する架橋性単量体をY重量部、リン酸エステル系難燃
剤をZ重量部としたとき、X、Y、Zを、下記式
(I)、(II)、(III) 、(IV)および(V)を満足す
るように配合した混合物100重量部に、2.0×10
-4〜0.02×10-4モルのラジカル重合開始剤を添加
して注型重合することを特徴とする、前記難燃性メタク
リル系樹脂板の製造法にある。 Y≦−1.05・Z+37 (I) Y≧−3.55・Z+74.5 (II) Y≧−0.95・Z+29 (III) Z≦20 (IV) X+Y+Z=100 (V)
【0008】さらに本発明は、上記の難燃性メタクリル
系樹脂板からなる遮音板にある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の難燃性メタクリル系樹脂
板は、メタクリル酸メチル単量体またはメタクリル酸メ
チル単量体とその重合体との混合液、分子中に2個以上
の不飽和二重結合を有する架橋性単量体およびリン酸エ
ステル系難燃剤からなる混合物を重合して得られる架橋
したメタクリル系重合体より構成される。
【0010】ここで、本発明においては用いられるメタ
クリル酸メチル単量体とその重合体の混合液は、メタク
リル酸メチル単量体にメタクリル酸メチル重合体を30
%以下程度の割合で溶解させた混合液、あるいはメタク
リル酸メチル単量体を重合させて得た単量体と重合体と
の混合液(以下、シラップという。)からなるものであ
る。
【0011】本発明において用いられる分子中に2個以
上の不飽和二重結合を有する架橋性単量体(以下、架橋
性単量体と略記する。)としては、例えばネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、多官能ウレタン(メタ)アク
リレート、多官能ポリエステルアクリレート等が挙げら
れる。これらの中でもネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレートおよび多官能性ウレタン(メタ)アクリレート
の使用が好ましい。上記の架橋性単量体は、下記のリン
酸エステル系難燃剤と併用することにより、しかも架橋
性単量体を多く併用することにより難燃効果を増大させ
ることができる。
【0012】本発明において用いられるリン酸エステル
系難燃剤としては、ホスフェート、ポリホスフェート、
ホスホネート、ポリホスホネート等が挙げられ、さらに
これらの構造単位中に塩素もしくは臭素等ハロゲン元素
を有するものが利用できる。具体的にはトリス(クロロ
エチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホ
スフェートなどの含ハロゲンリン酸エステルや、さらに
ポリホスフェート、ポリホスフォネートとしては(株)
大八化学工業所製、難燃剤CR504、CR509等を
挙げることができる。
【0013】本発明の難燃性メタクリル系樹脂板は、上
記の成分で構成されるが、この難燃性メタクリル系樹脂
板においては、リン酸エステル系難燃剤を15〜20重
量%含有し、クロロホルムに対する膨潤度が2.9以下
であり、かつ曇価が1.5以下であることが重要であ
る。これは、リン酸エステル系難燃剤の含有量、クロロ
ホルムに対する膨潤度および曇価が上記の範囲をはずれ
ると、本発明の目的とする優れた透明性と耐熱性、およ
び耐溶剤性を有し、JISK6911−1979に規定
される測定法において自消性ないし不燃性を示す樹脂板
を得ることができなくなるためである。
【0014】本発明の難燃性メタクリル系樹脂板は、注
型重合法により得ることができる。注型重合に当って
は、まずメタクリル酸メチル単量体またはメタクリル酸
メチル単量体とその重合体の混合液をX重量部、架橋性
単量体をY重量部、リン酸エステル系難燃剤をZ重量部
としたとき、X、Y、Zを、上記式(I)、(II)、(I
II) 、(IV)および(V)を満足するように、すなわち
Y(架橋性単量体)とZ(リン酸エステル系難燃剤)と
が図1に示す量的割合となるように配合する。次いで、
この得られた混合物にラジカル重合開始剤を添加し混合
した後注型重合する。
【0015】注型重合法は、二枚のガラス板あるいは金
属板の周辺をガスケットでシールしてなる鋳型(以下、
セルという。)を用いるが、特にステンレススチールの
セルが好ましい。さらに好ましくは、二枚のステンレス
製エンドレスベルトとガスケットで構成されたセルを用
いる連続注型重合法が好ましい。これは、本発明では比
較的多量の架橋剤を使用するためガラスセルでは重合硬
化時に表面付近の重合収縮ムラと考えられる表面欠陥が
生じ易い傾向があるためである。注型重合に用いられる
シラップの重合率としては、特に限定されないが、ガラ
スセルにおける表面欠陥をなくす観点からは重合率が1
0〜25%の範囲であることが好ましい。
【0016】本発明に用いられるラジカル重合開始剤と
しては、一般にメタクリル酸メチルの重合に使用される
ラジカル重合開始剤が使用できる。特に好ましくは10
時間半減期温度が35℃〜80℃の範囲となる重合開始
剤である。そのような重合開始剤としては、ラウロイル
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ターシャ
リブチルパーオキシピバレート、ターシャリブチルパー
オキシネオデカノエート、ターシャリブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、ターシャリブチルパーオ
キシイソブチレート、ターシャリヘキシルパーオキシピ
バレート、イソプロピルパーオキシジカーボネイト、ジ
−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネイト等の有
機過酸化物系開始剤;2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレー
ト、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)等のアゾビス系開始剤が挙
げられる。
【0017】ラジカル重合開始剤の使用量は、重合に供
せられる混合物100重量部に対して2.0×10-4
0.02×10-4モルの範囲である。これは、ラジカル
重合開始剤濃度が2.0×10-4を超えると難燃性が発
現しにくく、また、0.02×10-4モル未満では生産
性が悪くなるためである。
【0018】また、ラジカル重合開始剤と促進剤よりな
る、いわゆるレドックス系開始剤等を用いることもでき
る。重合反応は、通常常温から150℃の範囲である
が、重合反応の速度によって、2段階あるいはそれ以上
温度条件を途中変更してもよい。好ましくは60〜82
℃にて最初の硬化を行い、続いて120〜140℃の温
度で硬化を完結させるのが難燃性、透明性の点から好ま
しい。
【0019】また、重合に際して離型剤、紫外線吸収
剤、光安定剤等を添加してもよい。また、本発明はメタ
クリル樹脂固有の透明性を維持できるので着色剤、有機
あるいは無機フィラー等による色調の選択も自由度高く
選択添加することができる。
【0020】本発明の難燃性メタクリル系樹脂板は、そ
のままでも使用されるが、表面の傷等の発生を防止し、
耐久性を上げるために、樹脂板の表面に耐擦傷性皮膜を
形成させることも可能である。その方法としては、例え
ば得られた樹脂板の表面にアクリル系またはシリコン系
の架橋反応性硬化液を塗布し、紫外線または熱により硬
化させて樹脂板表面に1〜30μm程度の硬化膜を形成
させる方法が挙げられる。また、他の方法として、上記
の架橋反応性硬化液の硬化皮膜をセルを構成するガラス
板あるいはステンレススチール板の内表面に設け、次い
で、上記の重合組成物をセルに注入して重合一体化させ
る等の方法が挙げられる。樹脂板の表面に設ける硬化皮
膜は片面に、あるいは両面に設けてもよい。以上のよう
にして得られた本発明の難燃性メタクリル系樹脂板は、
遮音板として好適に用いることができる。
【0021】以下、本発明を実施例および比較例を挙げ
てさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって何ら
限定されるものではない。実施例および比較例中の部は
重量部を示す。また、実施例および比較例における物性
の評価は以下に示す方法によった。
【0022】(1)クロロホルムに対する膨潤度の測定 樹脂板の耐薬品性を示す指標としてこの測定を実施し
た。測定値が小さいほど溶剤による含浸が少なく、耐薬
品性が良好であることを示す。測定は、まず試料である
樹脂板0.5〜1gを、100ccのクロロホルムに入
れて密栓し、室温で3日放置した。次いで、試料を浸漬
液より取り出して重量の測定を行い、増加した重量に相
当するクロロホルムの体積を元の試料の体積で割った値
で表示した。
【0023】(2)耐熱性 JISK7207−1983に準拠して熱変形温度を測
定した。
【0024】(3)難燃性 JISK6911−1979の難燃性試験A法に準拠
し、3個1組のサンプルにて行った。
【0025】(4)透明性 JISK7105−1981に準拠して、曇価(ヘー
ズ)を測定した。
【0026】[実施例1〜2]メタクリル酸メチル(以
下、MMAと略記する。)、架橋性単量体および難燃剤
を表1に示すような割合で混合した。さらにこの混合物
300部に、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチル
バレロニトリル)を0.03部、離型剤としてジオクチ
ルスルホコハク酸ナトリウムを0.03部および紫外線
吸収剤として2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾールを0.3部添加し、混合溶解し
た。次いで、この混合物を吸引脱気し、30cm角の大
きさの二枚のガラス板、ポリ塩化ビニル製ガスケットお
よびスチールクリップで構成された注型重合用セルに注
入し、65℃の水浴中60分、さらに130℃の空気浴
中で1時間重合させて厚さ3mmの無色透明樹脂板を得
た。この得られた樹脂板についての評価結果を表1に示
した。
【0027】
【表1】
【0028】[実施例3〜8、比較例1〜6]冷却管、
温度計および撹拌機を取り付けたセパラブルフラスコ
に、MMA3000部を入れた後、窒素置換を行い、さ
らに撹拌しながら加熱し、内温が80℃になった時点で
ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス−(2,
4−ジメチルバレロニトリル)1.95部を添加した。
さらに加熱し内温95℃より15分間保持した後、室温
まで冷却して、粘度が20℃において10ポイズおよび
重合率が20%であるシラップを得た。
【0029】次に、このシラップと架橋性単量体と難燃
剤を表2に示すような割合で混合し、さらにこの混合物
3000部にラジカル重合開始剤として2,2’−アゾ
ビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.06
部、離型剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
を0.15部および紫外線吸収剤として2−(5−メチ
ル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを3
部添加し、混合溶解した。次いで、この混合物を吸引脱
気し、65cm×46cmの大きさの片面が鏡面研磨さ
れた二枚のステンレス板(SUS304)とポリ塩化ビ
ニル製ガスケットとスチールクランプとで構成される注
型重合用セルに注入し、76℃の水浴中で60分、さら
に130℃の空気浴中で1時間重合させて厚さ8mmの
無色透明樹脂板を得た(但し、比較例6のみ厚さ3mm
板である)。この樹脂板についての評価結果を表2に示
した。
【0030】
【表2】
【0031】[実施例9〜10、比較例7〜8]上記実
施例3で使用と同じシラップと、架橋性単量体と難燃剤
と重合開始剤とを表3に示すような割合で混合し、さら
にこの混合物2000部に離型剤としてジオクチルスル
ホコハク酸ナトリウムを0.1部、紫外線吸収剤として
2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾールを2部添加し、混合溶解した。次いで、この
混合物を吸引脱気し、実施例3と同様の二枚のステンレ
ス板(SUS304)とポリ塩化ビニル製ガスケットと
スチールクリップとで構成された注型重合用セルに注入
し、76℃の水浴中60分、さらに130℃の空気浴中
で1時間重合させて厚さ3mmの無色透明樹脂板を得
た。この樹脂板についての評価結果を表3に示した。
【0032】
【表3】
【0033】[実施例11]二枚の強化ガラス板の上
に、1,6ヘキサンジオールジアクリレート50重量部
およびジペンタエリスリトールヘキサアクリレート50
重量部およびベンゾインエチルエーテル1.5部からな
る混合液を垂らし、その上に厚さ20ミクロンのポリエ
ステルフィルムをかぶせた後ローラーで混合液をガラス
表面に展延させた。さらにフィルム面を上にして0.3
m/分の移動速度で、40ワットのケミカルランプ下1
0cmの距離を通過させ混合液を硬化させた。その後ポ
リエステルフィルムを剥ぎ、もう一度300Wの高圧水
銀灯下を通過させ2段目の硬化処理を行った。次いで、
硬化皮膜を内側にして二枚の強化ガラスを対向させ、そ
の周囲にガスケットを配置させて、注型重合用セルを組
み立てた。次いで、このセルに実施例3と同様組成の重
合用混合物を注入し実施例3と同じ重合温度で重合させ
て、表面に厚さ15μmの硬化皮膜を有する厚さ8mm
の樹脂板を得た。この樹脂板は、曇価が0.3%で、膨
潤度が2.7であり、そして熱変形温度が83℃である
不燃性の樹脂板であった。また、この樹脂板はスチール
ウール試験においても良好な耐擦傷性を示した。
【0034】
【発明の効果】上記の実施例および比較例の結果から明
らかなように、本発明の難燃性メタクリル系樹脂板は、
優れた透明性と耐熱性、および耐溶剤性を有し、かつ自
消性ないし不燃性であるため、遮音板をはじめとして、
照明材料、看板、建築材料、電気機器材料や、自動車、
鉄道車両の内装材料などにも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いる架橋性単量体とリン酸エ
ステル系難燃剤の使用範囲を示すグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸エステル系難燃剤を15〜20重
    量%含有し、クロロホルムに対する膨潤度が2.9以下
    であり、かつ、曇価が1.5%以下の透明性を有し、J
    ISK6911−1979に規定される測定法において
    自消性ないし不燃性を示す難燃性メタクリル系樹脂板。
  2. 【請求項2】 樹脂板の少なくとも片面に耐擦傷性硬化
    皮膜が形成されてなる請求項1記載の難燃性メタクリル
    系樹脂板。
  3. 【請求項3】 メタクリル酸メチル単量体またはメタク
    リル酸メチル単量体とその重合体との混合液をX重量
    部、分子中に2個以上の不飽和二重結合を有する架橋性
    単量体をY重量部、リン酸エステル系難燃剤をZ重量部
    としたとき、X、Y、Zを、下記式(I)、(II)、(I
    II) 、(IV)および(V)を満足するように配合した混
    合物100重量部に、2.0×10-4〜0.02×10
    -4モルのラジカル重合開始剤を添加して注型重合するこ
    とを特徴とする、請求項1記載の難燃性メタクリル系樹
    脂板の製造法。 Y≦−1.05・Z+37 (I) Y≧−3.55・Z+74.5 (II) Y≧−0.95・Z+29 (III) Z≦20 (IV) X+Y+Z=100 (V)
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の難燃性メ
    タクリル系樹脂板からなる遮音板。
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