JPH11151915A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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Publication number
JPH11151915A
JPH11151915A JP9321659A JP32165997A JPH11151915A JP H11151915 A JPH11151915 A JP H11151915A JP 9321659 A JP9321659 A JP 9321659A JP 32165997 A JP32165997 A JP 32165997A JP H11151915 A JPH11151915 A JP H11151915A
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JP
Japan
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block
shaped land
sipe
straight line
land portion
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Application number
JP9321659A
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English (en)
Inventor
Akihiko Abe
明彦 阿部
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
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Publication of JPH11151915A publication Critical patent/JPH11151915A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1204Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
    • B60C11/1218Three-dimensional shape with regard to depth and extending direction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1272Width of the sipe
    • B60C11/1281Width of the sipe different within the same sipe, i.e. enlarged width portion at sipe bottom or along its length

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイプを形成した際の接地性悪化を抑制し、
これにより、ウェットグリップ性能、氷上制動、駆動性
能、耐偏摩耗性能を向上させる。 【解決手段】 ブロック状陸部18のサイプ20は、ブ
ロック状陸部18の表面18Aに対し実質上垂直に延び
一方の端部が同表面18Aに達する第1直線部22と、
第1直線部22の他方の端部から実質上直角にタイヤ回
転方向の上流側へ向けて延びる第2直線部24と、第2
直線部24の上流側端部から表面18Aに対し実質上垂
直に表面18Aと反対側に向けて延びる第3直線部26
と、第3直線部26の端部から実質上直角にタイヤ回転
方向の下流側へ向けて延びる第4直線部28と、第4直
線部28の下流側端部から表面18Aに対し実質上垂直
に表面18Aと反対側に向けて延びる第5直線部30と
から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤに係
り、特に、氷雪路面での優れた制動性能、走行性能を有
する、空気入りタイヤの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】トレッド部の表面に突出したスパイク、
またはスタッドによる粉塵公害をなくすためスパイクタ
イヤの使用が禁止されて以来、スパイクを備えない氷雪
路面での制動性能及び走行性能に優れるタイヤを目指し
種々の開発がなされてきた。これらはスタッドレスタイ
ヤと総称されている。このスタッドレスタイヤにほぼ共
通する特徴として、そのトレッド表面が多数のブロック
状陸部に区分され、図9に示される如く、区分されたブ
ロック状陸部70の夫々に、ブロック状陸部表面に対し
実質上垂直方向(深さ方向)に向かってストレートに延
びる垂直横向きサイプ72が多数施されている。なお、
トレッド陸部のブロック化は、雪上におけるグリップの
向上を、そして横向きサイプによるブロック状陸部の細
区分化は、その細区分によって形成された多数のブロッ
ク角部による氷上摩擦係数の向上(エッジ効果)を夫々
狙いとしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術では、サイプ72を形成したことで、ブ
ロック状陸部70の剛性が下がる。このため、例えば、
車両制動時には、踏み込み側(図9の左側)から蹴り出
し側(図9の右側)方向(図9に矢印X方向)へ大きな
曲げ変形が生じ、図9に破線で示す状態から実線で示さ
れるように蹴り出し側端部70Aが路面から浮き上が
り、路面との接触面積が減少して、氷上μが小さくなる
ので、それほどの効果は望めない。特に、より高い氷上
μを狙い、サイプ本数を増加させると、ブロック状陸部
の剛性がさらに下がるため、この場合にもそれほどの効
果は望めない。しかも、接地性の悪化による偏摩耗(ヒ
ールアンドトウ)が生じてしまう。
【0004】一方、車両走行時には、蹴り出し側(図9
の右側)から踏み込み側(図9の左側)方向(図9に矢
印Y方向)へ大きな曲げ変形が生じ、図9に破線で示す
状態から一点鎖線で示されるように踏み込み側70Bが
路面から浮き上がり、路面との接触面積が減少して、氷
上μが小さくなるので、それほどの効果は望めない。特
に、より高い氷上μを狙い、サイプ本数を増加させる
と、ブロック状陸部の剛性がさらに下がるため、この場
合にもそれほどの効果は望めない。しかも、接地性の悪
化による偏摩耗(ヒールアンドトウ)が生じてしまう。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、サイプを形成した際の接地性悪化を抑制でき、これ
により、ウェットグリップ性能、氷上制動、駆動性能、
耐偏摩耗性能を向上させることができる空気入りタイヤ
を提供することが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
周方向に延びる複数の主溝と、これらの主溝と交わる多
数のラグ溝によって区分されたブロック状陸部を含み、
前記ブロック状陸部が夫々横向きサイプを有するトレッ
ドを備えた空気入りタイヤにおいて、前記サイプは、前
記ブロック状陸部表面に対し実質上垂直に延び一方の端
部が同表面に接する第1直線部と、該第1直線部の他方
の端部から実質上直角にタイヤ回転方向の上流側へ向け
て延びる第2直線部と、該第2直線部のタイヤ回転方向
の上流側の端部から前記ブロック状陸部表面から離間す
る側へ延びる第3直線部と、を有することを特徴として
いる。
【0007】従って、サイプを形成したことで、ブロッ
ク状陸部の剛性が下がり、車両制動時に、踏み込み側か
ら蹴り出し側方向へ曲げ変形が生じる。この時、ブロッ
ク状陸部のサイプのタイヤ回転方向上流側においては、
タイヤ回転方向と同方向のモーメントが作用する。この
結果、サイプの第2直線部の対向する壁部においては、
下側の壁部が上側の壁部を押圧する。
【0008】一方、ブロック状陸部のサイプのタイヤ回
転方向下流側においても、タイヤ回転方向と同方向のモ
ーメントが作用する。この結果、第2直線部の対向する
壁部においては、上側の壁部に、下側の壁部に生じた前
記押圧力に対向する力が発生する。
【0009】よって、第2直線部においては、これらの
2力が互いに打ち消し合うため、結果的に、ブロック状
陸部のサイプのタイヤ回転方向上流側においては、モー
メントが抑制され、蹴り出し側端部の接地面からの浮き
上がりを防止できる。さらに、これらの2力が互いに打
ち消し合うため、ブロック状陸部のサイプのタイヤ回転
方向下流側においても、モーメントが抑制され、蹴り出
し側端部の接地面からの浮き上がりを防止できる。
【0010】このため、ブロック状陸部にサイプを形成
した際の接地性悪化を抑制できる。請求項2記載の発明
は 周方向に延びる複数の主溝と、これらの主溝と交わ
る多数のラグ溝によって区分されたブロック状陸部を含
み、前記ブロック状陸部が夫々横向きサイプを有するト
レッドを備えた空気入りタイヤにおいて、前記サイプ
は、前記ブロック状陸部表面に対し実質上垂直に延び一
方の端部が同表面に接する第1直線部と、該第1直線部
の他方の端部から実質上直角にタイヤ回転方向の下流側
へ向けて延びる第2直線部と、該第2直線部のタイヤ回
転方向の下流側の端部から前記ブロック状陸部表面から
離間する側へ延びる第3直線部と、を有することを特徴
としている。
【0011】従って、サイプを形成したことで、ブロッ
ク状陸部の剛性が下がり、車両走行時に、蹴り出し側か
ら踏み込み側方向へ曲げ変形が生じる。この時、ブロッ
ク状陸部のサイプのタイヤ回転方向下流側においては、
タイヤ回転方向と逆方向のモーメントが作用する。この
結果、サイプの第2直線部の対向する壁部においては、
下側の壁部が上側の壁部を押圧する。
【0012】一方、ブロック状陸部のサイプのタイヤ回
転方向上流側においても、タイヤ回転方向と逆方向のモ
ーメントが作用する。この結果、第2直線部の対向する
壁部においては、上側の壁部に、下側の壁部に生じた前
記押圧力に対向する力が発生する。
【0013】よって、第2直線部においては、これらの
2力が互いに打ち消し合うため、結果的に、ブロック状
陸部のサイプのタイヤ回転方向下流側においては、モー
メントが抑制され、踏み込み側端部の接地面からの浮き
上がりを防止できる。さらに、これらの2力が互いに打
ち消し合うため、ブロック状陸部のサイプのタイヤ回転
方向上流側においても、モーメントが抑制され、踏み込
み側端部の接地面からの浮き上がりを防止できる。
【0014】このため、ブロック状陸部にサイプを形成
した際の接地性悪化を抑制できる。請求項3記載の発明
は、請求項1記載の空気入りタイヤにおいて、前記第1
直線部の深さh1が、前記ブロック状陸部の高さHに対
してh1=0.2H〜0.7Hに設定されていることを
特徴としている。
【0015】従って、請求項1記載の内容に加えて、サ
イプにおいて、第1直線部の深さh1が、ブロック状陸
部の高さHに対してh1=0.2H以上に設定されてい
るため、ブロック状陸部の摩耗により第1直線部が短時
間に摩耗することが無い。また、サイプにおいて、第1
直線部の深さh1が、ブロック状陸部の高さHに対して
h1=0.7H以下に設定されているため、サイプの本
数を増加させた際のブロック状陸部の変形量拡大を少な
くし、接地性悪化を抑制できる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項2または請
求項3記載の空気入りタイヤにおいて、前記第3直線部
において対向する壁部が、タイヤ接地状態において所定
の隙間を有することを特徴としている。
【0017】従って、請求項2または請求項3記載の内
容に加えて、車両制動時及び車両走行時において、タイ
ヤ接地状態で第3直線部の対向する各壁部が互いに当接
しない。このため、これらの第3直線部の各壁部におい
て、ブロック状陸部のサイプのタイヤ回転方向上流側の
モーメントとブロック状陸部のサイプのタイヤ回転方向
下流側のモーメントとが互いに作用し合うことがない。
この結果、第2直線部において、これらの2つのモーメ
ントが効果的に互いに打ち消し合うため、ブロック状陸
部にサイプを形成した際の接地性悪化を効果的に抑制で
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の空気入りタイヤの
第1実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。
【0019】図2に示される如く、本第1実施形態にお
いて空気入りタイヤとしてのスタッドレスタイヤ10の
トレッド12には、タイヤ周方向に延びる複数の主溝1
4と、タイヤ幅方向に延び主溝14と交わる多数のラグ
溝16とが形成されており、これらの主溝14とラグ溝
16とによってブロック状陸部18が区分されている。
また、各ブロック状陸部18には、夫々横向きサイプ2
0が形成されている。
【0020】図1に示される如く、各ブロック状陸部1
8のサイプ20は、ブロック状陸部18の表面18Aに
対し実質上垂直に延び一方の端部が同表面18Aに達す
る第1直線部22と、この第1直線部22の他方の端部
から実質上直角(±5°)にタイヤ回転方向(図1の矢
印A方向)の上流側へ向けて延びる第2直線部24と、
を有している。さらに、第2直線部24の上流側端部か
らは、表面18Aに対し実質上垂直に表面18Aと反対
側に向けて延びる第3直線部26が、この第3直線部2
6の端部からは実質上直角(±5°)にタイヤ回転方向
(図1の矢印A方向)の下流側へ向けて延びる第4直線
部28が、この第4直線部28の下流側端部からは表面
18Aに対し実質上垂直に表面18Aと反対側に向けて
延びる第5直線部30とが形成されている。
【0021】また、サイプ20の第1直線部22及び第
3直線部26においては、対向する壁部22A、22
B、壁部26A、26Bの間に所定幅の隙間が形成され
ており、ブロック状陸部18が接地した際に、これらの
対向する壁部22A、22B、壁部26A、26Bが互
いに当接しないようになっている。即ち、これらの対向
する壁部22A、22B、壁部26A、26Bは、タイ
ヤ接地状態において互いに所定の隙間を有するようにな
っている。
【0022】一方、第2直線部24の対向する壁部24
A、24Bの間、第4直線部28の対向する壁部28
A、248の間及び第5直線部30の対向する壁部30
A、30Bの間には、隙間は殆ど無く、ブロック状陸部
18が接地した際には、変形初期において、これらの対
向する壁部24A、24B、壁部28A、28B、壁部
30A、30Bのうち、特に壁部24Aと壁部24Bと
が互いに当接するようになっている。
【0023】また、サイプ20において、第1直線部2
2の深さh1は、ブロック状陸部18の高さHに対して
h1=0.2H〜0.7Hに設定されている。これは、
h1が0.2Hより小さいと、ブロック状陸部18の摩
耗により第1直線部22が短時間に摩耗する可能性があ
り、h1が0.7Hより大きいと、後述するブロック状
陸部18の表面18Aの蹴り出し側端部のが浮き上がり
防止効果が僅かになるためである。
【0024】なお、図示を省略しているが本発明におけ
るスタッドレスタイヤは、左右サイドウォールと両サイ
ドウォール間に跨がってトレッド12を備えるクラウン
部がトロイダルに連なり、一方のサイドウォールからク
ラウン部を通り他方サイドウォール間に亘って、ナイロ
ン、ポリエステルで代表される繊維コードラジアルプラ
イの少なくとも1枚(通常2枚)、或いはスチールコー
ドラジアルプライの1枚から成るカーカスと、このカー
カスとトレッド12間に配置したスチールコード層の複
数枚を含む非伸長性ベルト層によって補強した、公知の
構造を適用することができる。
【0025】また、図2に示す本実施形態においては、
トレッド12は赤道面32に沿って、その両側に各々2
本周方向主溝14を互いに平行に配置し、これら主溝1
4と交わるラグ溝16を周方向に所定間隔を置き設ける
ことによって、主溝14間、および主溝14とトレッド
端12A間に独立ブロックのブロック状陸部18を区分
している。
【0026】なお、図2において、主溝14、ラグ溝1
6共ストレートのものを使用しているが、主溝14はジ
グザグ状、クランク状など左右に所定の振幅をもって周
方向に連なる公知の溝を用いることができ、またラグ溝
16も同様に、クランク状、への字状溝などを用いるこ
とができる。
【0027】次に、本実施形態の作用を説明する。図3
に示される如く、本実施形態では、サイプ20を形成し
たことで、ブロック状陸部18の剛性が下がる。このた
め、車両制動時に、踏み込み側(図3の左側)から蹴り
出し側(図3の右側)方向(図3に矢印A方向)へ曲げ
変形が生じる。この時、ブロック状陸部18のサイプ2
0の回転方向上流側部40においては、図3に矢印Bで
示されるように、タイヤ回転方向と同方向(紙面反時計
回転方向)のモーメントが作用する。この結果、ブロッ
ク状陸部18の回転方向上流側部40における蹴り出し
側端部40Aが接地面から浮き上がろうとする。この
時、第2直線部24の対向する壁部24A、24Bの下
側(接地側)の壁部24Aが、上側の壁部24Bを押圧
する。
【0028】一方、ブロック状陸部18のサイプ20の
回転方向下流側部42においても、図3に矢印Cで示さ
れるように、タイヤ回転方向と同方向(紙面反時計回転
方向)のモーメントが作用する。この結果、第2直線部
24の対向する壁部24A、24Bの上側の壁部24B
に、下側の壁部24Aの前記押圧力に対向する力が発生
する。
【0029】従って、第2直線部24においては、これ
らの2力が互いに打ち消し合うため、結果的に、ブロッ
ク状陸部18のサイプ20の回転方向上流側部40にお
いては、図3に矢印Bで示されるモーメントが抑制さ
れ、蹴り出し側端部40Aの接地面から浮き上がりを防
止できる。さらに、ブロック状陸部18のサイプ20の
回転方向下流側部42においても、図3に矢印Cで示さ
れるモーメントが抑制され、蹴り出し側端部42Aの接
地面から浮き上がりを防止できる。
【0030】このため、ブロック状陸部18にサイプ2
0を形成した際の接地性悪化を抑制でき、これにより、
タイヤ10の氷上制動性能を向上できる。従って、本実
施形態では、タイヤ10のウェットグリップ性能、氷上
制動、駆動性能、耐偏摩耗性能を向上させることができ
る。
【0031】また、本実施形態では、サイプ20におい
て、第1直線部22の深さh1が、ブロック状陸部18
の高さHに対してh1=0.2H以上に設定されている
ため、ブロック状陸部18の摩耗により第1直線部22
が短時間に摩耗することが無い。また、サイプ20にお
いて、第1直線部22の深さh1が、ブロック状陸部1
8の高さHに対してh1=0.7H以下に設定されてい
るため、サイプ20の本数を増加させた際のブロック状
陸部18の変形量拡大を少なくし、接地性悪化を抑制で
きる。
【0032】次に、本発明の第2実施形態を図4に従っ
て説明する。なお、第1実施形態と同一部材に付いて
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0033】図4に示される如く、本実施形態では、ブ
ロック状陸部18にサイプ20が所定の間隔で複数本
(図4では3本)形成されている。
【0034】従って、本実施形態では、サイプ20を複
数本形成したことで、ブロック状陸部18の剛性が下が
る。このため、車両制動時に、踏み込み側(図4の左
側)から蹴り出し側(図4の右側)方向(図4に矢印A
方向)へ曲げ変形が生じる。この時、ブロック状陸部1
8の各サイプ20で区画された前後の部位50において
は、夫々図4に矢印D1、D2、D3、D4で示される
ように、紙面反時計回転方向のモーメントが作用する。
この結果、ブロック状陸部18の各部位50における蹴
り出し側端部50Aが接地面から浮き上がろうとする。
【0035】この際、本実施形態においても、第1実施
形態と同様に、各第2直線部24の対向する壁部の紙面
上側の壁部に、紙面下側の壁部の押圧力に対向する力が
発生すると共に、最後端に位置する部位50において
は、矢印D4で示されるモーメントが抑制されるため、
各部位50における蹴り出し側端部50Aの接地面から
浮き上がりを防止できる。
【0036】このため、ブロック状陸部18に複数のサ
イプ20を形成した際の接地性悪化を抑制でき、これに
より、タイヤ10のウェットグリップ性能、氷上制動、
駆動性能、耐偏摩耗性能を向上させることができる。
【0037】次に、本発明の第3実施形態を図5に従っ
て説明する。なお、第1実施形態と同一部材に付いて
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0038】図5に示される如く、本実施形態では、第
1直線部22の端部からタイヤ回転方向(図5の矢印A
方向)の上流側へ向けて第2直線部24を延設したサイ
プ20を有するブロック状陸部18と、第1直線部22
の端部からタイヤ回転方向(図5の矢印A方向)の下流
側へ向けて第2直線部53を延設したサイプ52を有す
るブロック状陸部18との双方を備えている。
【0039】従って、本実施形態では、サイプ20が形
成されたブロック状陸部18においては、第1実施形態
と同様の作用効果となる。一方、サイプ52が形成され
たブロック状陸部18においては、サイプ52を形成し
たことで、ブロック状陸部18の剛性が下がる。このた
め、車両走行時に、蹴り出し側(図5の右側)から踏み
込み側(図5の左側)方向(図5に矢印B方向)へ曲げ
変形が生じる。この時、ブロック状陸部18のサイプ5
2のタイヤ回転方向下流側部54においては、図5に矢
印Eで示されるように、タイヤ回転方向と反対方向(紙
面時計回転方向)のモーメントが作用する。この結果、
ブロック状陸部18の回転方向下流側部54における踏
み込み側端部54Aが接地面から浮き上がろうとする。
この時、第2直線部53の対向する壁部53A、53B
の下側(接地側)の壁部53Aが、上側の壁部53Bを
押圧する。
【0040】一方、ブロック状陸部18のサイプ52の
回転方向上流側部56においても、図5に矢印Fで示さ
れるように、タイヤ回転方向と反対方向(紙面時計回転
方向)のモーメントが作用する。この結果、第2直線部
53の対向する壁部53A、53Bの上側の壁部53B
に、下側の壁部53Aの前記押圧力に対向する力が発生
する。
【0041】従って、第2直線部24においては、これ
らの2力が互いに打ち消し合うため、結果的に、ブロッ
ク状陸部18のサイプ52の回転方向下流側部54にお
いては、図5に矢印Eで示されるモーメントが抑制さ
れ、踏み込み側端部54Aの接地面から浮き上がりを防
止できる。さらに、ブロック状陸部18のサイプ52の
回転方向上流側部56においても、図5に矢印Fで示さ
れるモーメントが抑制され、踏み込み側端部56Aの接
地面から浮き上がりを防止できる。
【0042】このため、ブロック状陸部18にサイプ5
4を形成した際の接地性悪化を抑制でき、これにより、
タイヤ10の氷上駆動性能を向上できる。
【0043】従って、本実施形態においては、タイヤが
サイプ20を有するブロック状陸部18と、サイプ52
を有するブロック状陸部18との双方を備えているた
め、タイヤのウェットグリップ性能、氷上制動、駆動性
能、耐偏摩耗性能を更に向上させることができると共
に、タイヤが車両の左右どちら側にも装着可能となる。
【0044】なお、図6に示される如く、第1直線部2
2の端部からタイヤ回転方向(図6の矢印A方向)の上
流側へ向けて第2直線部24を延設したサイプ20と、
第1直線部22の端部からタイヤ回転方向(図6の矢印
A方向)の下流側へ向けて第2直線部53を延設したサ
イプ54とを、同一のブロック状陸部18に形成した構
成としても良い。
【0045】さらに、図示を省略するが、サイプ20と
サイプ54をタイヤ幅方向に連続させた構成としても良
い。 [試験例1]本発明の効果を確かめるために、前述のタ
イヤの氷上ブレーキ(制動)性能についてテストを行っ
た。使用したタイヤサイズは185/70R14のもの
を用いた。氷上ブレーキ性能はタイヤを車両に装着し、
時速20km/hで走行中急ブレーキをかけ、かけた地
点から停止した地点までの距離を測定し、その逆数を氷
上ブレーキ性能として表1に指数表示した。
【0046】なお、使用したタイヤは、図9に示される
如く、ブロック状陸部70にストレートサイプ72を形
成した空気入りタイヤと、図1に示される如く、サイプ
20を配置したタイヤ(各タイヤのブロック状陸部18
の寸度はブロック長30mm、ブロック幅20mm、ブ
ロック高さ10mmであり、サイプ20は、第1直線部
22の幅W=1.5mm、深さh1=3mm、第2直線
部24の幅W2=0.5mm、長さh2=5mm、第3
直線部26の幅W3=1.5mm、深さh3=3mm、
第4直線部28の幅W4=0.5mm、長さh4=3.
5mm、第5直線部30の幅W5=0.5mm、深さh
5=3mm、)である。
【0047】
【表1】 表1の結果から、本発明のタイヤの氷上ブレーキ性能が
優れていることが明らかになった。
【0048】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。例えば、図7に示される如く、サイプ20の形状
を、第2直線部24と第5直線部30とを円弧状の湾曲
部34で連結した形状としても良い。さらに、図8に示
される如く、サイプ20の形状を第1直線部22、第2
直線部24及び第3直線部26のみから成る形状として
も良い。
【0049】また、平面視(図2)での、サイプ20の
延びは、ストレートの他、ジグザグを用いたり、また図
2に示すサイプのようにブロック状陸部18を横断する
ことなく、サイプ20の一端がブロック状陸部18内に
止まる行き止まり横向きサイプを互い違い千鳥状に設け
たり、また横断サイプと行き止まりサイプを適宜併用す
ることなども可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜請求項
4に記載の空気入りタイヤは上記の構成としたので、ブ
ロック状陸部にサイプを形成した際の接地性悪化を抑制
でき、これにより、ウェットグリップ性能、氷上制動、
駆動性能、耐偏摩耗性能を向上させることができるとい
う優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の1−1線に沿った断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドの一部を示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ
の作用を説明するための図1に対応する断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ
の図1に対応する断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る空気入りタイヤ
の断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態の変形例に係る空気入
りタイヤの図1に対応する断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の変形例に係る空気入
りタイヤの図1に対応する断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態の変形例に係る空気入
りタイヤの図1に対応する断面図である。
【図9】従来の実施形態に係る空気入りタイヤの図1に
対応するハッチングを省略した断面図である。
【符号の説明】
10 スタッドレスタイヤ(空気入りタイヤ) 12 トレッド 14 主溝 16 ラグ溝 18 ブロック状陸部 20 サイプ 22 第1直線部 24 第2直線部 26 第3直線部 28 第4直線部 30 第5直線部 40 ブロック状陸部におけるサイプの回転方向上流
側部 42 ブロック状陸部におけるサイプの回転方向下流
側部 52 サイプ 53 第2直線部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に延びる複数の主溝と、これらの
    主溝と交わる多数のラグ溝によって区分されたブロック
    状陸部を含み、前記ブロック状陸部が夫々横向きサイプ
    を有するトレッドを備えた空気入りタイヤにおいて、 前記サイプは、前記ブロック状陸部表面に対し実質上垂
    直に延び一方の端部が同表面に接する第1直線部と、 該第1直線部の他方の端部から実質上直角にタイヤ回転
    方向の上流側へ向けて延びる第2直線部と、 該第2直線部のタイヤ回転方向の上流側の端部から前記
    ブロック状陸部表面から離間する側へ延びる第3直線部
    と、 を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 周方向に延びる複数の主溝と、これらの
    主溝と交わる多数のラグ溝によって区分されたブロック
    状陸部を含み、前記ブロック状陸部が夫々横向きサイプ
    を有するトレッドを備えた空気入りタイヤにおいて、 前記サイプは、前記ブロック状陸部表面に対し実質上垂
    直に延び一方の端部が同表面に接する第1直線部と、 該第1直線部の他方の端部から実質上直角にタイヤ回転
    方向の下流側へ向けて延びる第2直線部と、 該第2直線部のタイヤ回転方向の下流側の端部から前記
    ブロック状陸部表面から離間する側へ延びる第3直線部
    と、 を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記第1直線部の深さh1が、前記ブロ
    ック状陸部の高さHに対してh1=0.2H〜0.7H
    に設定されていることを特徴とする請求項1記載の空気
    入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記第3直線部において対向する壁部
    が、タイヤ接地状態において所定の隙間を有することを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の空気入りタイ
    ヤ。
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