JP4765406B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、氷雪路での耐横滑り性能および耐ヒールアンドトゥ摩耗性能の双方を向上できる空気入りタイヤに関する。
重荷重用のスタッドレスタイヤでは、氷雪路での耐横滑り性能および耐ヒールアンドトゥ摩耗性能の双方の向上が要求される。
かかる課題に関する従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の空気入りタイヤは、トレッド面に、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝と該主溝と交差するタイヤ幅方向の複数本の副溝とを設け、複数本のブロック列からなるブロックパターンを形成した空気入りタイヤにおいて、トレッドセンターからタイヤ幅方向にトレッド展開幅Wの0.4倍以下の領域内の主溝の少なくとも1本に、その左右両側に隣接するブロック列の平均ピッチよりも長いタイヤ周方向長さを有する細幅ブロックからなるブロック列又はタイヤ周方向に連続する細幅リブを配置し、該細幅ブロック又は細幅リブの幅W1 をトレッド展開幅Wの0.01〜0.05倍にした。
特開平8−2215号公報
そこで、この発明は、上記に鑑みてされたものであって、氷雪路での耐横滑り性能および耐ヒールアンドトゥ摩耗性能の双方を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する主溝と、タイヤ幅方向に延在するラグ溝と、これらの主溝およびラグ溝により区画されて成るブロックとがトレッド部に形成されている空気入りタイヤであって、前記ブロックには、前記ブロックの主溝側エッジ部に沿って延在して前記ラグ溝に開口する細溝が形成され、前記ブロックが、少なくとも一方の主溝側エッジ部にて、前記主溝側エッジ部を含むリブ状の第一陸部とブロック本体である第二陸部とに前記細溝によって分断され、前記細溝が、溝深さ方向に対してブロック幅方向の内側に屈曲して前記第一陸部の基部を拡幅すると共に、前記屈曲により溝深さ方向に対してブロック幅方向の内側に傾斜する一つの傾斜部を有し、ブロック幅方向の断面視にて、前記第一陸部の踏面の幅w1と前記第二陸部の踏面の幅w2との比w1/w2が0.05≦w1/w2≦0.25の範囲内にあり、第二陸部の幅w2と前記傾斜部における前記細溝の段差幅wtとの比wt/w2が0.05≦wt/w2≦0.30の範囲内にあり、且つ、前記ブロックが、タイヤ幅方向に延在すると共に少なくとも一方の端部にて前記細溝に交差するカーフを有することを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、ブロックの主溝側のエッジ部に沿って延在すると共に溝深さ方向に対して屈曲する細溝がブロックに形成されているので、タイヤ接地時にて、細溝の屈曲面が噛み合ってブロック剛性が増加する。これにより、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能が向上する利点がある。また、タイヤの耐ヒールアンドトゥ摩耗性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、ブロック幅方向の断面視にて、ブロックの第一陸部の幅w1と第二陸部の幅w2との比w1/w2が適正化されているので、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、ブロックがカーフを有しており、このカーフがタイヤ幅方向に延在すると共に少なくとも一方の端部にてブロックの細溝に交差するので、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能が向上する利点がある。
この空気入りタイヤでは、ブロック幅方向の断面視にて、第二陸部の幅w2と傾斜部における細溝の段差幅wtとの比wt/w2が適正化されているので、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記ブロックの踏面に対する前記細溝の前記傾斜部の深さ距離dが、前記細溝の深さDに対して30[%]≦d≦70[%]の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、ブロックの踏面に対する細溝の傾斜部の深さ距離dが、細溝の深さDに対して適正化されているので、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、ブロック幅方向の断面視にて、ブロック幅方向の内側であって前記ブロックの踏面の法線に対して略垂直な方向に前記細溝が屈曲する。
この空気入りタイヤでは、ブロック幅方向の断面視にて、ブロック幅方向の内側であって踏面の法線に対して略垂直な方向に細溝が屈曲するので、タイヤ接地時における第一陸部と第二陸部との噛み合い力が向上する。これにより、ブロック剛性が向上して、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、ブロック長さ方向の断面視にて、前記細溝の前記傾斜部が前記ブロックの踏面に対して略平行となる。
この空気入りタイヤでは、ブロック長さ方向の断面視にて、細溝の傾斜部がブロックの踏面に対して略平行となる。かかる構成は、細溝(傾斜部)加工が容易な点で好ましい。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、ブロック長さ方向の断面視にて、前記ブロックの踏面に対する前記細溝の前記傾斜部の深さ距離dが、前記ブロックの中央から端部に向かって小さくなる。
この空気入りタイヤでは、ブロック長さ方向の断面視にて、ブロックの踏面に対する細溝の傾斜部の深さ距離dが、ブロックの中央から端部(ヒール部あるいはトゥ部)に向かって小さくなる。かかる構成では、タイヤ接地時における第一陸部と第二陸部との噛み合い力、あるいは、カーフにより分断されたヒール側の第一陸部とトゥ側の第二陸部との噛み合い力が向上する。これにより、ブロック剛性が増加して、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、ブロック長さ方向の断面視にて、前記ブロックの踏面に対する前記細溝の前記傾斜部の深さ距離dが前記ブロックの長さ方向に変化する。
この空気入りタイヤでは、ブロック長さ方向の断面視にて、ブロックの踏面に対する細溝の傾斜部の深さ距離dがブロックの長さ方向に変化する。これにより、タイヤ接地時における第一陸部と第二陸部との噛み合い力が向上して、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記ブロックの踏面に対する前記細溝の前記傾斜部の深さ距離dは、前記細溝と前記カーフとが交差する位置にて最大となる。
この空気入りタイヤでは、ブロックの踏面に対する細溝の傾斜部の深さ距離dは、細溝(傾斜部)とカーフとが交差する位置にて最大となるので、タイヤ接地時における第一陸部と第二陸部との噛み合い力が向上して、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、ブロックの主溝側のエッジ部に沿って延在すると共に溝深さ方向に対して屈曲する細溝がブロックに形成されているので、タイヤ接地時にて、細溝の屈曲面が噛み合ってブロック剛性が増加する。これにより、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能が向上する利点がある。また、タイヤの耐ヒールアンドトゥ摩耗性能が向上する利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明にかかる空気入りタイヤ1のトレッド部を示す平面図である。図2〜図4は、図1に記載した空気入りタイヤのブロックを示す平面図(図2)、X−X断面図(図3)およびY−Y断面図(図4)である。図5および図6は、図1に記載した空気入りタイヤの作用を示す説明図である。図7〜図13は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図14〜図15−4は、この発明にかかる空気入りタイヤの性能試験を示す試験結果表(図14)および説明図(図15−1〜図15−4)である。
この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する複数の主溝2と、主溝2に交差する複数のラグ溝3と、これらの主溝2およびラグ溝3により区画されて成る複数のブロック(センタブロックおよびショルダーブロック)4とをトレッド部に有し、これらのブロック4によりトレッド部にブロックパターンが形成されている(図1参照)。この空気入りタイヤ1は、例えば、重荷重用のスタットレスタイヤに適用される。
また、ブロック4は、細溝(立体サイプ)41およびカーフ42を有する(図2〜図4参照)。この実施例では、ブロック4が一対の細溝41、41および一本のカーフ42を有しており、トレッド部の平面視にて、双方の細溝41、41に対してカーフ42が略直交することによりブロック4が略H字状に分断されている。
細溝41は、ブロック4の主溝2側のエッジ部に沿って延在し、ブロック4を幅方向外側の第一陸部43と幅方向内側の第二陸部44とに分断する(図2参照)。かかる第一陸部43は、タイヤ使用時にて、ブロック本体(第二陸部44)の偏摩耗を抑制する犠牲リブとして機能する。また、細溝41は、その溝深さ方向に対して複数カ所にて屈曲しており、その屈曲によって少なくとも一つの傾斜部411を有する(図3参照)。
例えば、細溝41は、ブロック幅方向の断面視(X−X断面視)にて、ブロック4の踏面45に対して略垂直な方向に溝深さ方向を有しており、ブロック幅方向の内側であって踏面45の法線(溝深さ方向)に対して略垂直な方向に屈曲する。また、ブロック長さ方向の断面視(Y−Y断面視)にて、その傾斜部411がブロック長さ方向に延在する。すなわち、細溝41の傾斜部411は、ブロック4の踏面45に対して略平行となっている。
カーフ42は、タイヤ幅方向(ブロック4の幅方向)に延在すると共に、細溝41に対して略垂直に交差してブロック4の第二陸部44をブロック4のトゥ側とヒール側とに(タイヤ周方向に)分断する(図2参照)。また、カーフ42は、ブロック長さ方向の断面視にて、踏面45に対して垂直に形成されており、細溝41の傾斜部411に対してブロック4内部にて交差する。したがって、ブロック4の第二陸部44は、少なくとも傾斜部411よりも踏面45側の部分にて、カーフ42によりブロック4のトゥ側およびヒール側に分断されている。
[作用]
この空気入りタイヤ1では、コーナーリング時等にて、ブロック4にタイヤ幅方向から摩擦力が作用すると、ブロック4の第一陸部43と第二陸部44とが細溝41の傾斜部411にて噛み合って相互に支え合う(図5および図6参照)。すると、細溝41の開きが抑制されてブロック4の変形が低減され、ブロック剛性が増加する(図5参照)。これにより、ブロック幅方向にかかるエッジ力が増加するので、凝着摩擦力が向上してタイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能が向上する。
また、タイヤ制動時およびタイヤ駆動時にて、ブロック4にタイヤ周方向から摩擦力が作用すると、同様に、第一陸部43と第二陸部44とが傾斜部411にて噛み合ってブロック剛性が増加する。これにより、タイヤの耐ヒールアンドトゥ摩耗性能が向上する。
[効果]
この空気入りタイヤ1では、ブロック4の主溝2側のエッジ部に沿って延在すると共に溝深さ方向に対して屈曲する細溝41がブロック4に形成されているので、タイヤ接地時にて、細溝41の屈曲面(傾斜部411)が噛み合ってブロック剛性が増加する。これにより、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能が向上する利点がある。また、タイヤの耐ヒールアンドトゥ摩耗性能が向上する利点がある。
[変形例]
また、この空気入りタイヤ1では、ブロック幅方向の断面視にて、ブロック4の第一陸部43の幅w1と第二陸部44の幅w2との比w1/w2が0.05≦w1/w2≦0.25の範囲内にあることが好ましい(図7参照)。これにより、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。なお、この実施例では、ブロック幅方向とタイヤ子午線方向とが一致する。
また、ブロック幅方向の断面視にて、第二陸部44の幅w2と傾斜部411における細溝41の段差幅wtとの比wt/w2が0.05≦wt/w2≦0.30の範囲内にあることが好ましい(図7参照)。これにより、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
また、上記の構成では、ブロック4の踏面45に対する細溝41の傾斜部411の深さ距離dが、細溝41の深さDに対して30[%]≦d≦70[%]の範囲内にあることが好ましい(図7参照)。これにより、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
[変形例]
また、この空気入りタイヤ1では、ブロック幅方向の断面視にて、ブロック幅方向の内側であって踏面45の法線に対して略垂直な方向に細溝41が屈曲するので、タイヤ接地時における第一陸部43と第二陸部44との噛み合い力が向上する(図8−1参照)。これにより、ブロック剛性が向上して、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能が向上する利点がある。
また、かかる構成では、細溝41がブロック幅方向の内側に屈曲することにより、第一陸部43の基部(主溝2の溝底側の部分)が肉厚となる。これにより、第一陸部43の剛性が確保される利点がある。かかる構成は、第一陸部43が幅狭な細リブである場合において、特に有益である。なお、かかる幅狭な細リブ(第一陸部43)は、タイヤ使用時にて、ブロック本体(第二陸部44)の偏摩耗を低減するための犠牲リブとして機能する。
しかし、これに限らず、細溝41は、踏面45の法線(溝深さ方向)に対して任意の傾斜角θを有しても良い(図8−2参照)。また、この傾斜角θは、30[deg]≦θ≦120[deg]の範囲内にあることが好ましい。これにより、タイヤ接地時における第一陸部43と第二陸部44との噛み合い力が適正化される利点がある。
[変形例]
また、この空気入りタイヤ1では、ブロック長さ方向の断面視にて、細溝41の傾斜部411がブロック4の踏面45に対して略平行となる(図4参照)。すなわち、踏面45に対する傾斜部411の深さ距離がブロック長さ方向に向かって略均一となるように構成されている。かかる構成は、細溝41(傾斜部411)加工が容易な点で好ましい。なお、この実施例では、ブロック長さ方向とタイヤ周方向とが一致する。
しかし、これに限らず、ブロック長さ方向の断面視にて、ブロック4の踏面45に対する細溝41の傾斜部411の深さ距離dが、ブロック4の中央から端部(ヒール部あるいはトゥ部)に向かって小さくなる構成としても良い(図9参照)。かかる構成では、タイヤ接地時における第一陸部43と第二陸部44との噛み合い力、あるいは、カーフ42により分断されたヒール側の第一陸部43とトゥ側の第二陸部44との噛み合い力が向上する。これにより、ブロック剛性が増加して、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
また、ブロック長さ方向の断面視にて、ブロック4の踏面45に対する細溝41の傾斜部411の深さ距離dがブロックの長さ方向に変化する構成としても良い(図10および図11参照)。かかる構成には、例えば、細溝41の傾斜部411がブロックの長さ方向に向かって波状あるいはジグザグ状に延在する構成が含まれる。かかる構成により、タイヤ接地時における第一陸部43と第二陸部44との噛み合い力が向上して、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
[変形例]
また、この空気入りタイヤ1では、ブロック4がカーフ42を有しており、このカーフ42がタイヤ幅方向に延在すると共に少なくとも一方の端部にてブロック4の細溝41に交差する(図2参照)。かかる構成では、制動時および駆動時のエッジ効果が増加するので、氷上路および雪上路におけるタイヤの制動性能および駆動性能が向上する利点がある。また、ブロック4がカーフ42を有さない構成と比較して、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能が維持される利点がある。また、タイヤ成形時にてタイヤ成形金型の引き抜きが容易となる利点がある。特に、この空気入りタイヤ1では、細溝41が屈曲形状を有するので、タイヤ成形金型の引き抜きが容易となる実益は大きい。
また、この空気入りタイヤ1では、ブロック4が、主溝2側の両エッジ部にそれぞれ細溝41、41を有すると共に、これらの細溝41、41に対して交差するカーフ42を有する(図2参照)。また、これらの細溝41、41およびカーフ42が、ブロック4の平面視にて略H字状となるように配置されている。かかる構成は、タイヤの耐ヒールアンドトゥ摩耗性能の向上と氷上横滑り性能および雪上横滑り性能の向上とが両立される点で好ましい。
また、かかる構成では、ブロック4の踏面45に対する細溝41の傾斜部411の深さ距離dは、細溝41(傾斜部411)とカーフ42とが交差する位置にて最大となることが好ましい(図9〜図11参照)。これにより、タイヤ接地時における第一陸部43と第二陸部44との噛み合い力が向上して、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能がより向上する利点がある。
なお、上記に関わらず、ブロック4の一方のエッジ部のみに、細溝41が形成されていても良い(図13参照)。かかる構成としても、細溝41の作用により、タイヤの氷上横滑り性能および雪上横滑り性能が向上する利点がある。なお、図12は、ブロック4にカーフ42が形成されていない場合の参考例である。
[性能試験]
この実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、(1)氷上横滑り性能、(2)雪上横滑り性能、(3)耐ヒールアンドトゥ摩耗性能、および、(4)耐カーフ底クラック性能にかかる性能試験が行われた(図14〜図15−4参照)。
この性能試験では、タイヤサイズ11R22.5の空気入りタイヤがリムサイズ22.5’’×7.50’’のリムにリム組みされて700[kPa]の空気圧を負荷される。そして、この空気入りタイヤが車両総重量20[ton](6×2)の重荷重用車両に装着される。
従来例は、屈曲しない細溝(平面サイプ)がブロックの片側のエッジ部にのみ形成された空気入りタイヤである。比較例は、屈曲しない細溝がブロックの両側のエッジ部に形成された空気入りタイヤである。発明例1は、図1に記載された構成を有する空気入りタイヤ1である。発明例2の空気入りタイヤ1は、図9に記載された構成を有する空気入りタイヤ1である。
また、いずれの空気入りタイヤにおいても、トレッド展開幅が232[mm]であり、ブロック長さが40[mm]である。また、ブロック幅が35[mm]であり、主溝深さが20[mm]である。また、細溝の溝幅が0.7[mm]であり、細溝の溝深さが12[mm]であり、踏面45から傾斜部411までの深さ距離dが6.5[mm]である。また、第一陸部43の幅w1が3.8[mm]であり、第二陸部44の幅w2が26.2[mm]であり、傾斜部411の段差幅wtが3.0[mm]である。なお、発明例2の空気入りタイヤでは、踏面45から傾斜部411までの深さ距離dが、カーフ42との交差位置にて6.5[mm]であり、開放端にて4.0[mm]である。
(1)氷上横滑り性能および(2)雪上横滑り性能にかかる性能試験では、傾斜角度3[deg]の氷上路面および雪上路面を試験車両が速度10[km/h]にて走行し、制動が行われたときの試験車両の横方向への滑り量が測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この指数評価は、数値が大きいほど好ましい。
(3)耐ヒールアンドトゥ摩耗性能および(4)耐カーフ底クラック性能にかかる性能試験では、試験車両が3万[km]を走行した後のブロックのヒールアンドトゥ摩耗量およびカーフ底クラック本数が測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この指数評価は、数値が大きいほど好ましい。
試験結果に示すように、発明例1、2の空気入りタイヤでは、(1)氷上横滑り性能、(2)雪上横滑り性能および(3)耐ヒールアンドトゥ摩耗性能が向上していることが分かる。また、(4)耐カーフ底クラック性能が従来レベルに維持されていることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、氷雪路での耐横滑り性能および耐ヒールアンドトゥ摩耗性能の双方を向上できる点で有用である。
この発明にかかる空気入りタイヤ1のトレッド部を示す平面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのブロックを示す平面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのブロックを示すX−X断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのブロックを示すY−Y断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤの作用を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの作用を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの参考例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 この空気入りタイヤの性能試験を示す試験結果表である。 この空気入りタイヤの性能試験を示す説明図である。 この空気入りタイヤの性能試験を示す説明図である。 この空気入りタイヤの性能試験を示す説明図である。 この空気入りタイヤの性能試験を示す説明図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 主溝
3 ラグ溝
4 ブロック
41 細溝
411 傾斜部
42 カーフ
43 第一陸部
44 第二陸部
45 踏面

Claims (7)

  1. タイヤ周方向に延在する主溝と、タイヤ幅方向に延在するラグ溝と、これらの主溝およびラグ溝により区画されて成るブロックとがトレッド部に形成されている空気入りタイヤであって、
    前記ブロックには、前記ブロックの主溝側エッジ部に沿って延在して前記ラグ溝に開口する細溝が形成され、
    前記ブロックが、少なくとも一方の主溝側エッジ部にて、前記主溝側エッジ部を含むリブ状の第一陸部とブロック本体である第二陸部とに前記細溝によって分断され、
    前記細溝が、溝深さ方向に対してブロック幅方向の内側に屈曲して前記第一陸部の基部を拡幅すると共に、前記屈曲により溝深さ方向に対してブロック幅方向の内側に傾斜する一つの傾斜部を有し、
    ブロック幅方向の断面視にて、前記第一陸部の踏面の幅w1と前記第二陸部の踏面の幅w2との比w1/w2が0.05≦w1/w2≦0.25の範囲内にあり、第二陸部の幅w2と前記傾斜部における前記細溝の段差幅wtとの比wt/w2が0.05≦wt/w2≦0.30の範囲内にあり、且つ、
    前記ブロックが、タイヤ幅方向に延在すると共に少なくとも一方の端部にて前記細溝に交差するカーフを有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ブロックの踏面に対する前記細溝の前記傾斜部の深さ距離dが、前記細溝の深さDに対して30[%]≦d≦70[%]の範囲内にある請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. ブロック幅方向の断面視にて、ブロック幅方向の内側であって前記ブロックの踏面の法線に対して略垂直な方向に前記細溝が屈曲する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. ブロック長さ方向の断面視にて、前記細溝の前記傾斜部が前記ブロックの踏面に対して略平行となる請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. ブロック長さ方向の断面視にて、前記ブロックの踏面に対する前記細溝の前記傾斜部の深さ距離dが、前記ブロックの中央から端部に向かって小さくなる請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. ブロック長さ方向の断面視にて、前記ブロックの踏面に対する前記細溝の前記傾斜部の深さ距離dが前記ブロックの長さ方向に変化する請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ブロックの踏面に対する前記細溝の前記傾斜部の深さ距離dは、前記細溝と前記カーフとが交差する位置にて最大となる請求項1〜3、5、6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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