JPH11151079A - 食品日持ち向上剤 - Google Patents

食品日持ち向上剤

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JPH11151079A
JPH11151079A JP32110297A JP32110297A JPH11151079A JP H11151079 A JPH11151079 A JP H11151079A JP 32110297 A JP32110297 A JP 32110297A JP 32110297 A JP32110297 A JP 32110297A JP H11151079 A JPH11151079 A JP H11151079A
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JP
Japan
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allyl isothiocyanate
food
activated carbon
active carbon
extending agent
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JP32110297A
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English (en)
Inventor
Hisayuki Nakano
久幸 中野
Yoshiaki Ishigaki
喜章 石垣
Masahiro Kawakami
雅弘 川上
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ORCHID KK
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
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ORCHID KK
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌効果の持続性が顕著にすぐれ、刺激臭も
抑制され、乾燥−湿潤条件下の如何にかかわらず常に安
定した揮散性が得られ、分包で取り扱うときの自動包装
の作業性も良好である食品日持ち向上剤を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 活性炭(A) にアリルイソチオシアネート
(B) を担持させてなる食品日持ち向上剤である。活性炭
(A) 100重量部に対するアリルイソチオシアネート
(B) の担持量は、5〜40重量部、好ましくは10〜3
5重量部とすることが望ましい。活性炭(A) としては、
たとえば、粒径0.17〜 1.7mm、比表面積800〜160
0m2/gのものを用いるのが適当である。この食品日持ち
向上剤は、透気性を有する小袋に充填して使用すること
もできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、持続性が顕著にす
ぐれかつ低臭気性である食品日持ち向上剤(品質保持
剤)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食中毒の防止、食品の腐敗防止のため、
弁当や惣菜など調理済みの食品の容器内に、食品日持ち
向上剤を充填または担持した小袋やシートを設置するこ
とがなされている。
【0003】この目的の食品日持ち向上剤としては多種
のものが知られているが、カラシ油の主成分でもありワ
サビ特有の香りの成分でもあるアリルイソチオシアネー
トが注目されており、いくつかの提案がなされ、またす
でに商品化されているものもある。
【0004】アリルイソチオシアネートの抗菌性や揮散
性を利用した技術にかかる提案や製品としては、たとえ
ば、(イ)アリルイソチオシアネートを繊維製品やセラ
ミックス等に含浸担持させたもの、(ロ)アリルイソチ
オシアネートを練り込んだフィルムやそのバラン形状等
の裁断物、(ハ)アリルイソチオシアネートをシクロデ
キストリンに包接させた製品などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
(イ)のアリルイソチオシアネート含浸担持品は、アリ
ルイソチオシアネートの揮発性が大きいため、1日半〜
2日、あるいは精々3日程度の短期においては良好な抗
菌性を示すものの、それ以上の日数が経過すると抗菌効
果が急激に減少するので、有効期間の点で制限がある。
またその有効期間中においては、刺激臭が強く、食品の
味を変えることもあるため、需要者に好まれないことが
ある。
【0006】上述の(ロ)のアリルイソチオシアネート
製品は、食品と直接接触する使い方をすることが多いの
で、食品の味を変えることがある。
【0007】(ハ)で述べたアリルイソチオシアネート
をシクロデキストリンに包接させた製品は、上記(イ)
の含浸担持品に比し抗菌効果が持続するものの、乾燥条
件下にあるときは揮散不足となって所期の抗菌性が得ら
れにくく、一方湿潤状態にあるときは揮散過多となって
刺激臭が強すぎる傾向があり、使用する環境条件に大き
く左右されるという問題点がある。
【0008】本発明は、このような背景下において、抗
菌効果の持続性が顕著にすぐれ、刺激臭も抑制され、乾
燥−湿潤条件下の如何にかかわらず常に安定した揮散性
が得られ、分包で取り扱うときの自動包装の作業性も良
好である食品日持ち向上剤を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の食品日持ち向上
剤は、活性炭(A) にアリルイソチオシアネート(B) を担
持させてなるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0011】活性炭(A) としては、その粒径が0.17〜
1.7mm、好ましくは 0.2〜0.85mm、さらに好ましくは0.2
4〜 0.6mmで、比表面積が800〜1600m2/g、好ま
しくは1000〜1500m2/gであるものが好適に用い
られる。粒径が余りに大きいときは自動包装機による分
包時に粒子が袋から飛び出すことがあり、粒径が余りに
小さいときは自動包装時に粒子がシール面に付着してヒ
ートシール性が損なわれることがある。比表面積が余り
に小さいときはアリルイソチオシアネート(B) の担持量
が少なくなり、比表面積が余りに大きいときはコスト高
となって、実用性が損なわれる。
【0012】アリルイソチオシアネート(B) は、式 CH2
=CHCH2N=C=S で表わされる分子量99.1の化合物であり、
沸点151〜153℃、比重 1.015〜 1.020の無色ない
し淡黄色の油状の液体である。アリルイソチオシアネー
ト(B) は、カラシやワサビなどの天然物から抽出するこ
とによっても得ることができるが、現在では合成法によ
っても得ることができるので、コストの点から通常はそ
の合成品を用いる。
【0013】活性炭(A) に対するアリルイソチオシアネ
ート(B) の担持は、単に活性炭(A)にアリルイソチオシ
アネート(B) を添加して混合するだけでよい。混合に際
しては、溶媒を使用するまでもない(使用しても差し支
えないが)。これにより、粉体状の日持ち向上剤が得ら
れる。なお、得られた粉体状の日持ち向上剤に、少量の
バインダーないし賦形剤を混合して造粒、打錠、ペレッ
ト化、成形などすることにより、粉体状以外の剤型の食
品日持ち向上剤とすることもできる。
【0014】活性炭(A) 100重量部に対するアリルイ
ソチオシアネート(B) の担持量は、少なくとも5重量
部、好ましくは10重量部以上、さらに好ましくは15
重量部以上とする。上限は40重量部まで、好ましくは
35重量部までが適当である。アリルイソチオシアネー
ト(B) の担持量が余りに少ないときは抗菌効果が不足
し、一方余りに多いときは、担持物の流動性が損なわれ
るため(さらさらとしなくなる)、自動包装を行いにく
くなる。
【0015】アリルイソチオシアネート(B) を担持させ
た活性炭(A) は、透気性を有する小袋に充填する使い方
(分包方式の使い方)をすることが特に望ましい。この
ときの小袋は、たとえば、ヒートシール可能な透気性フ
ィルム(EVAフィルム等)と、紙または不織布とのラ
ミネート物を用い、フィルム側を内面としてヒートシー
ルして製袋することにより作製される。また、ポリエチ
レンメンブラン等の多孔質プラスチックスフィルムを製
袋することによっても分包される。
【0016】分包方式の場合の小袋の大きさは、特に限
定はないものの、本発明の食品日持ち向上剤を 0.1g程
度から数g包装できる大きさとすることが望ましい。一
例をあげれば、 0.2〜 0.3g程度の包装の場合で、30
mm×30mmとか30mm×40mmとかのサイズである。
【0017】本発明の食品日持ち向上剤は、典型的に
は、弁当類、惣菜類、調理済み食品、水産加工食品、農
産加工食品、菓子類、もち類、パン類などの食品と一緒
に、その食品を収容する容器(袋、トレイ、シュリンク
包材、箱、カップ等)、冷蔵庫、食品貯蔵庫、クーラー
ボックス、店のショウケースなどの限られた空間内に入
れて使用される。
【0018】〈作用〉本発明の食品日持ち向上剤は、ア
リルイソチオシアネート(B) を担持させる担持材として
活性炭(A) を用いているため、活性炭(A) 独特の材質お
よび細孔構造により、乾燥−湿潤条件下の如何にかかわ
らず、長期間にわたりアリルイソチオシアネート(B) の
揮散がほぼ一定に維持され、抗菌効果の持続性、低臭気
化が図られる。なお、たとえ万一誤って口に入れたり飲
み込んだりすることがあっても、この食品日持ち向上剤
における活性炭(A) もアリルイソチオシアネート(B) も
障害のない範囲の含有量であるので、安全上の問題を有
しない。
【0019】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。以下「部」、「%」とあるのは重量基準で表わした
ものである。
【0020】《食品日持ち向上剤の製造》 実施例1 〈活性炭(A) の選択〉種々の粒径および比表面積の活性
炭を用いた予備実験を行った結果、粒径が32メッシュ
(0.495mm) 篩下〜60メッシュ(0.246mm) 篩上、比表面
積が1200m2/gの水蒸気賦活活性炭(ヤシ殻を原料と
するもの、カーボンテック株式会社製)を用いること
が、担持性、コスト、分包方式の自動包装作業性の点で
有利であることが判明したので、このような性状を有す
る活性炭を供試活性炭(A) として用いた。
【0021】〈粉体状の食品日持ち向上剤(実施例1x
)〉上記の活性炭(A) 100部をミキサーに入れ、撹
拌下にアリルイソチオシアネート(B) 30部を注いで良
く混合した。これにより、アリルイソチオシアネート
(B) を担持した活性炭(A) からなるさらさらとした粉体
状の食品日持ち向上剤が得られた。なおアリルイソチオ
シアネート(B) としては、市販の純度98%のものを用
いた。
【0022】〈分包にした食品日持ち向上剤(実施例1
y )〉天然パルプを用いた紙に防水耐油性コーティング
を施した紙と、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合
体)フィルムとをラミネートしたラミネート紙を用い
て、縦30mm、横40mmの大きさの小袋を製袋し、この
小袋に自動包装機により上記の粉体状の食品日持ち向上
剤を 0.3g(アリルイソチオシアネートの重量で70m
g)宛充填し、開口部をヒートシールした。分包操作中
は秤量誤差も少なく、粉塵飛散などのトラブルは皆無で
あった。個々の分包は、たとえば500包ごとに耐透気
性フィルム製の袋に包装して取り扱うことができる。
【0023】比較例1〜6 比較のため、アリルイソチオシアネートを用いた食品日
持ち向上剤として、次の6種類のものを準備した。 ・比較例1:アリルイソチオシアネートそのもの(担持
材は不使用)。 ・比較例2:粒径32〜60メッシュの天然ゼオライト
100部にアリルイソチオシアネート30部を担持させ
た粉体。 ・比較例3:粒径32〜60メッシュのケイソウ土10
0部にアリルイソチオシアネート30部を担持させた粉
体。 ・比較例4:粒径32〜60メッシュの活性アルミナ1
00部にアリルイソチオシアネート30部を担持させた
粉体。 ・比較例5:湿式法によるポリオレフィン・パルプ不織
布100部にアリルイソチオシアネート30部を担持さ
せた不織布。 ・比較例6:アリルイソチオシアネートをシクロデキス
トリンで包接した錠剤状の市販品。この錠剤は、1粒
(重量 0.2g)当り20mgのアリルイソチオシアネート
を含む。
【0024】《試験例1》 〈試験に供した食品日持ち向上剤〉実施例1x の粉体状
の食品日持ち向上剤と、比較例のうち比較例1〜5の食
品日持ち向上剤(比較例1は液体、比較例2〜4は粉体
状、比較例5はシート状)とを用いた。
【0025】〈持続性試験〉100mlのバイアル瓶に、
それぞれの食品日持ち向上剤を入れ、35℃に保った。
このとき、担持材の重量はいずれも270mg、アリルイ
ソチオシアネートの重量はいずれも80mgとなるように
した(ただし比較例1はアリルイソチオシアネート80
mgのみ)。バイアル瓶に試料を入れてから、ゴムで栓を
し、1時間後に栓を通して注射器で内部雰囲気を採取
し、ガスクロマトグラフによりアリルイソチオシアネー
ト濃度を測定した。採取後は、瓶の口のところにホース
を挿し込んで窒素ガスを流すことにより内部空間の雰囲
気を置換してから、再びゴムで栓をした。このような操
作を1時間ごとに繰り返し、経時的にアリルイソチオシ
アネート量を測定した。結果を表1に示す。表1中、ア
リルイソチオシアネート濃度の数値はサンプル2点の平
均値である。「ND」は検出せず。「−」は測定を行って
いない。
【0026】
【表1】 アリルイソチオシアネートの濃度 (ppm) 採 取 実施例1x 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 比較例5 1回目 6 3467 2025 1884 1464 2620 2回目 7 3325 2013 1578 1024 2021 3回目 6 3532 3205 2053 969 1613 4回目 6 2457 2258 1213 755 1117 5回目 5 26 257 32 773 279 6回目 4 ND 73 4 474 51 7回目 5 - 33 2 391 14 8回目 5 - 13 2 196 4 9回目 5 - 10 ND 168 1
【0027】〈解析〉表1から、アリルイソチオシアネ
ートをそれぞれゼオライト(比較例2)、ケイソウ土
(比較例3)、活性アルミナ(比較例4)または不織布
(比較例5)に担持させたものと、アリルイソチオシア
ネートを活性炭(実施例1x )に担持させたものとは、
アリルイソチオシアネートの揮散挙動が著しく異なるこ
とがわかる。
【0028】すなわち、比較例2〜5においては、当初
のアリルイソチオシアネートの揮散が著しく、ある時点
で揮散しつくしてしまう。比較例2〜5をアリルイソチ
オシアネート(液体)のみの比較例1と対比してみる
と、揮散速度が若干緩和されているだけであり、本質的
には生の(裸の)アリルイソチオシアネートと大差ない
ことがわかる。つまり比較例2〜5においては、多孔質
材料を担持材に用いているにかかわらず、アリルイソチ
オシアネートの揮散引きとめ効果は小である。
【0029】これに対し、実施例1x のように活性炭を
担持材として用いた場合には、常に一定速度で、制限さ
れた量のアリルイソチオシアネートが長期間にわたり揮
散していくことがわかる。
【0030】多数のパネラーによる官能試験によれば、
アリルイソチオシアネートの濃度と臭気との関係は、概
ね次の通りである。 ・ 濃度10ppm 程度以下: マイルドな臭気、むしろ好
ましい匂い ・ 濃度10〜30ppm 程度: 許容できる臭気 ・ 濃度30〜100ppm 程度: 刺激臭あり ・ 濃度100〜500ppm 程度: ツーンとする強い刺
激臭 ・ 濃度500ppm 程度以上: 催涙を伴なう強い刺激臭
【0031】実施例1x の場合の揮散量は、抗菌性を発
揮するのに必要十分な量であるが、その臭気は低く、む
しろワサビの好ましいマイルドな匂いがする。一方、比
較例2〜5の揮散挙動は、液体のアリルイソチオシアネ
ートにかかる比較例1の場合と同様に当初のみ揮散し、
やがて揮散しつくしてしまうものであり、短期間のみし
か抗菌性を発揮しないので持続性に欠ける上、その有効
期間中の刺激臭が強い。
【0032】《試験例2》 〈試験に供した食品日持ち向上剤〉実施例1x の粉体状
の食品日持ち向上剤と、比較例6の食品日持ち向上剤
(アリルイソチオシアネートをシクロデキストリンで包
接した錠剤状の市販品)とを対比した。実施例1x の食
品日持ち向上剤における活性炭の重量は270mg、アリ
ルイソチオシアネートの重量は80mgである。比較例6
の錠剤は、1粒(重量0.2g)当り20mgのアリルイソ
チオシアネートを含むので、4粒を用いた。
【0033】〈持続性試験〉実施例1x および比較例6
の食品日持ち向上剤を乾燥状態または水で湿潤させた状
態の2態様にし、100mlのバイアル瓶に入れて35℃
に保った。以下、試験例1の場合と同様の方法により、
1時間ごとに濃度測定およびガス置換を繰り返し、経時
的にアリルイソチオシアネート量を測定した。結果を表
2に示す。
【0034】
【表2】 アリルイソチオシアネートの濃度 (ppm) 実施例1x 比較例6 採 取 乾燥状態 湿潤状態 乾燥状態 湿潤状態 1回目 6 10 3 117 2回目 7 14 3 134 3回目 6 20 3 135 4回目 6 27 2 94 5回目 5 27 1 63 6回目 4 21 1 64 7回目 5 15 ND 54 8回目 5 18 - 49 9回目 5 17 - 30
【0035】〈解析〉表2から、アリルイソチオシアネ
ートをシクロデキストリンで包接した比較例6の食品日
持ち向上剤は、使用する環境条件によって、揮散不足で
(乾燥条件下にあるとき)所期の抗菌性が得られなかっ
たり、揮散過多で(湿潤条件下にあるとき)刺激臭が強
すぎる挙動を示し、抗菌効果および使い勝手の双方を満
たすことが容易でないことがわかる。これに対し、本発
明の実施例1x の食品日持ち向上剤は、乾燥−湿潤条件
下の如何にかかわらず常に安定した揮散性が得られてい
る。
【0036】《試験例3》 〈試験に供した食品日持ち向上剤〉実施例1y の分包に
した食品日持ち向上剤を用いて、抗菌性試験を行った。
試験は、財団法人日本食品分析センターに依頼して行っ
た。
【0037】 〈抗菌性試験1〉 試験菌: 1. サルモネラ Salmonella enteritidis IFO 3313 2. 黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureus IFO 12732 3. 腸炎ビブリオ Vibrio parahaemolyticus RIMD 2210100 4. 青カビ Penicillium citrinum IFO 7784
【0038】菌液の調製:細菌については、各試験菌株
を普通寒天培地(栄研化学株式会社製)(腸炎ビブリオ
には3%塩化ナトリウムを加えて使用)で35℃にて1
8〜24時間培養後、菌体を生理食塩液(腸炎ビブリオ
には3%塩化ナトリウム溶液を使用)に浮遊させ、菌数
が約103/mlになるように調製した。
【0039】カビについては、試験菌株をポテトデキス
トロース寒天培地(栄研化学株式会社製)で25℃で培
養後、十分に生育した胞子(分生子)を 0.005%スルホ
コハク酸ジオクチルナトリウム溶液に浮遊させ、ガーゼ
でろ過後、胞子数が約103/mlになるように調製した。
【0040】試験平板の調製:細菌については、標準寒
天培地(栄研化学株式会社製)(腸炎ビブリオには3%
塩化ナトリウムを加えて使用)をシャーレ(直径90m
m)に15ml注ぎ、固化後、菌液 0.1mlを塗布して試験
平板とした。
【0041】カビについては、ポテトデキストロース寒
天培地をシャーレに15ml注ぎ、固化後、菌液 0.1mlを
塗布して試験平板とした。
【0042】試験操作:実施例1y の食品日持ち向上剤
( 0.3g分包品)からなる検体を蓋の内側部分に貼りつ
けた試験平板を、 1.6リットルのポリエチレン容器内に
入れて密封し、細菌は35℃で3日間、カビは25℃で
7日間培養後、平板上の生育集落数を測定した。なお、
蓋に検体をはりつけない試験平板についても同様に試験
し、ブランクとした。結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】〈抗菌性試験2〉実施例1y の分包にした
食品日持ち向上剤を用いて、細菌の消長を調べた。試験
菌としては、Escherichia coli ATCC 43888 (大腸菌 O
-157: H7)を用いた。結果は次の通りであった。 集落数:ブランク… 186、実施例1y … 0
【0045】
【発明の効果】本発明の食品日持ち向上剤は、次に列挙
するようなすぐれた効果を奏する。 (a) 抗菌効果の持続性が顕著にすぐれている。 (b) アリルイソチオシアネートの揮散性が抑制されてい
るので低臭性であり、また食味に影響を与えない。 (c) 乾燥−湿潤条件下の如何にかかわらず、常に安定し
たアリルイソチオシアネートの揮散性が得られる。 (d) 分包で取り扱うときの自動包装の作業性が良好であ
る。 (e) 安全性が高い。
フロントページの続き (72)発明者 石垣 喜章 兵庫県尼崎市御園町5 関西熱化学株式会 社内 (72)発明者 川上 雅弘 兵庫県西宮市新甲陽町8−30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭(A) にアリルイソチオシアネート
    (B) を担持させてなる食品日持ち向上剤。
  2. 【請求項2】活性炭(A) 100重量部に対するアリルイ
    ソチオシアネート(B) の担持量が5〜40重量部である
    請求項1記載の食品日持ち向上剤。
  3. 【請求項3】活性炭(A) の粒径が0.17〜 1.7mm、比表面
    積が800〜1600m2/gである請求項1記載の食品日
    持ち向上剤。
JP32110297A 1997-11-21 1997-11-21 食品日持ち向上剤 Withdrawn JPH11151079A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007267639A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 House Foods Corp タマネギの揮発成分及び/又はlf(催涙成分)を有効成分とする抗菌剤及びその利用方法
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