JPH11150524A - 相関演算方法及び相関演算回路及びコヒーレントdll回路 - Google Patents

相関演算方法及び相関演算回路及びコヒーレントdll回路

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JPH11150524A
JPH11150524A JP31791597A JP31791597A JPH11150524A JP H11150524 A JPH11150524 A JP H11150524A JP 31791597 A JP31791597 A JP 31791597A JP 31791597 A JP31791597 A JP 31791597A JP H11150524 A JPH11150524 A JP H11150524A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送路推定精度が劣化したときの伝送品質を
改善できる相関演算方法及び相関演算回路及びコヒーレ
ントDLL回路を提供する。 【解決手段】 受信ベースバンド信号の複素相関信号と
伝送路推定値との共役複素乗算後に、演算結果の同相成
分と、直交成分の絶対値又は自乗値とを加算して伝送路
推定値の推定誤差を補償し、受信ベースバンド信号の拡
散符号位相と受信機の拡散符号位相との位相差を求める
相関演算方法及び相関演算回路及びコヒーレントDLL
回路である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DS−CDMA
(Direct Sequence - Code Division Multiple Access:
直接拡散−符号分割多元接続)方式の受信機における同
期追跡回路で用いられる相関演算方法及び相関演算回路
及びコヒーレントDLL回路に係り、特に伝送路推定精
度が劣化した場合でも伝送品質の劣化を抑えることがで
きる相関演算方法及び相関演算回路及びコヒーレントD
LL回路に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、DS−CDMA(Direct Seq
uence - Code Division Multiple Access:直接拡散−符
号分割多元接続)方式では、受信信号の拡散符号位相と
受信機の拡散符号位相との同期を保持することが重要で
あり、その同期を保持するための同期追跡回路としてコ
ヒーレントDLL(Coherent Delay Locked Loop)回路
が既に公知である。
【0003】なお、コヒーレントDLL回路の詳細は、
「“DS−CDMA逆変調型coherent DLL”佐和橋
衛、1995年信学会総合大会、B−407」に詳しく記
されている。
【0004】まず、従来のコヒーレントDLL回路につ
いて、図5を使って説明する。図5は、従来のコヒーレ
ントDLL回路のブロック図である。従来のコヒーレン
トDLL回路は、図5に示すように、第1の相関器1
と、伝送路推定器2と、第1の共役複素乗算回路3と、
判定器4と、第2の相関器5と、第3の相関器6と、第
1の逆変調回路7と、第2の逆変調回路8と、第2の共
役複素乗算回路9と、第3の共役複素乗算回路10と、
減算器11と、平均化回路12と、拡散符号発生回路1
3と、第1の遅延器14と、第2の遅延器15とから構
成されている。
【0005】次に、従来のコヒーレントDLL回路の各
部について説明する。第1の相関器1は、受信した複素
受信ベースバンド信号と、受信機が持つ拡散符号とを入
力し、相関を取って相関信号を出力するものであり、こ
の相関信号はフェージング変動による伝送路歪みを受け
ている可能性が高い。
【0006】伝送路推定器2は、第1の相関器1からの
相関信号を入力し、相関信号に含まれる伝送路歪みを推
定し、伝送路推定値を出力するものである。推定方法と
しては、例えばフレーム内に定期的に挿入された既知の
シンボルから伝送路歪みを測定し、その時系列を内挿補
間することによって、全シンボルにおける伝送路歪みを
推定する。
【0007】第1の共役複素乗算回路3は、伝送路推定
器2からの推定値と、第1の相関器1からの相関信号と
を入力し、双方を共役複素乗算することによって相関信
号の伝送路歪みを補償し、伝送路歪みを補償した相関信
号を出力するものである。
【0008】判定器4は、第1の共役複素乗算回路3か
らの伝送路歪みを補償した相関信号を入力し、予め設定
されたしきい値に対する大小を判定して受信データを出
力するものである。
【0009】第2の相関器5は、受信した複素受信ベー
スバンド信号と、第1の相関器1へ与えられる拡散符号
位相よりもTc/2(Tc:拡散符号1ビット周期)進
んでいる拡散符号(以下、Early信号と呼ぶ)とを
入力し、相関を取って相関信号を出力するものである。
【0010】第3の相関器6は、受信した複素受信ベー
スバンド信号と、第1の相関器1へ与えられる拡散符号
位相よりもTc/2遅れている拡散符号(以下、Lat
e信号と呼ぶ)とを入力し、相関を取って相関信号を出
力するものである。
【0011】第1の逆変調回路7は、第2の相関器5か
らの相関信号を判定器4からの判定データ(受信デー
タ)で逆変調することにより変調成分を除去するもので
ある。第2の逆変調回路8は、第3の相関器6からの相
関信号を判定器4からの判定データ(受信データ)で逆
変調することにより変調成分を除去するものである。
【0012】第2の共役複素乗算回路9は、伝送路推定
器2からの伝送路推定値と、第1の逆変調回路7からの
出力を共役複素乗算することにより、伝送路歪みを除去
するものである。第3の共役複素乗算回路10は、伝送
路推定器2からの伝送路推定値と、第2の逆変調回路8
からの出力を共役複素乗算することにより、伝送路歪み
を除去するものである。
【0013】ここで、第2の共役複素乗算回路9及び第
3の共役複素乗算回路10の構成について、図6を使っ
て説明するが、両回路の内部構成は全く同様であるの
で、単に共役複素乗算回路として説明する。図6は、従
来の共役複素乗算回路の構成例を示すブロック図であ
る。
【0014】従来の共役複素乗算回路は、第1の乗算器
21と、第2の乗算器22と、第3の乗算器23と、第
4の乗算器24と、加算器25と、加算器26とから構
成されており、いずれも乗算器及び加算器として一般的
な動作を行うものである。
【0015】従来の共役複素乗算回路では、複素相関信
号の同相成分(I成分)が第1の乗算器21と第2の乗
算器22とに入力され、それぞれ伝送路推定値のI成分
と直交成分(Q成分)とで乗算される。また複素相関信
号のQ成分は、第3の乗算器23と第4の乗算器24と
に入力され、それぞれ伝送路推定値のI成分とQ成分と
で乗算される。
【0016】そして、第1の乗算器21の出力と第4の
乗算器24の出力とが、第1の加算器25で加算される
ことによって伝送路歪みを補償した相関信号のI成分が
得られ、第3の乗算器23の出力と第2の乗算器22の
出力が第2の加算器26で減算されることによって伝送
路歪み補償した相関信号のQ成分が得られる。
【0017】このときQ成分には相関信号が存在しない
ため、共役複素乗算回路からはI成分だけが相関信号と
して出力されることになる。よって、図5では、第2の
共役複素乗算回路9及び第3の共役複素乗算回路10か
らの出力が複素信号ではなく実信号になっている。
【0018】ここで、共役複素乗算回路の作用の流れを
図7,図8を用いて説明する。図7は、従来のコヒーレ
ントDLL回路における、推定誤差がない場合の伝送路
歪み補償の動作過程を示す説明図であり、図8は、従来
のコヒーレントDLL回路における、推定誤差がある場
合の伝送路歪み補償の動作過程を示す説明図である。
【0019】従来の共役複素乗算回路において、伝送路
歪みがないとき、第1の逆変調回路7又は第2の逆変調
回路8から出力される信号の相関ベクトルは、図7
(A)のように複素平面上のI軸上の正方向にのみ存在
する。
【0020】これに伝送路歪みによる位相回転が加わる
と、逆変調回路出力の相関ベクトルは図7(B)のよう
に位相回転量分だけ回転する。ここで位相回転量はθと
する。そして、伝送路推定器2において既知のシンボル
から伝送路歪みを測定し内挿補間して得た推定誤差のな
い伝送路推定値(位相回転量θ)を、共役複素乗算回路
で共役複素乗算すると、図7(C)のように伝送路歪み
による位相回転が補償され、相関ベクトルはI軸上の正
方向にのみ存在することになる。
【0021】減算器11は、第2の共役複素乗算回路9
からのI成分の出力と、第3の共役複素乗算回路10か
らのI成分の出力を減算し、受信ベースバンド信号の拡
散符号位相と受信機の拡散符号位相との位相差を出力す
るものである。
【0022】平均化回路12は、減算器11から出力さ
れる位相差を平均化することにより、雑音による急激な
変動を低減するものである。
【0023】拡散符号発生回路13は、平均化回路12
から得られた平均化された位相差を入力して、当該位相
差がなくなるように、拡散符号を発生させるクロックタ
イミングを調整しながら拡散符号を発生させるものであ
り、この信号が前述したEarly信号に相当する。
【0024】第1の遅延器14は、拡散符号発生回路1
3から出力された拡散符号をTc/2遅らせて出力する
ものである。第2の遅延器15は、第1の遅延器14か
ら出力されたTc/2遅延した拡散符号を更にTc/2
遅延させて出力するものであり、この信号が前述したL
ate信号に相当する。
【0025】次に、従来のコヒーレントDLL回路の動
作について、図5を使って説明する。従来のコヒーレン
トDLL回路の動作は、受信した複素受信ベースバンド
信号が、第1の相関器1及び第2の相関器5及び第3の
相関器6に入力される。
【0026】そして、第1の相関器1において複素受信
ベースバンド信号は、第1の遅延器14から出力された
拡散符号との相関がとられ、相関信号が伝送路推定器2
及び第1の共役複素乗算回路3に入力される。
【0027】そして、第1の相関器1からの相関信号
は、フェージング変動による伝送路歪みを受けており、
伝送路推定器2で伝送路歪みが推定され、伝送路推定値
が第1の共役複素乗算回路3及び第2の共役複素乗算回
路9及び第3の共役複素乗算回路10に入力される。
【0028】そして、第1の共役複素乗算回路3で伝送
路推定器2からの伝送路推定値と、第1の相関器からの
相関信号とが共役複素乗算され、相関信号の伝送路歪み
を補償した相関信号が判定器4で判定されて受信データ
が出力される。
【0029】一方、複素受信ベースバンド信号は、第2
の相関器5で、拡散符号発生回路13から出力されたE
arly信号(第1の相関器1へ与えられる拡散符号位
相よりもTc/2進んでいる拡散符号)と相関がとら
れ、この相関信号には、位相変調成分と伝送路歪みによ
る位相回転が生じているために、第1の逆変調回路7に
おいて判定器4からの判定データで逆変調することによ
り変調成分が除去され、更に第2の共役複素乗算回路9
で伝送路推定器2からの伝送路推定値と共役複素乗算す
ることにより、伝送路歪みを除去したI成分の信号が出
力される。
【0030】また、同様に複素受信ベースバンド信号
は、第3の相関器6で第2の遅延器15から出力された
Late信号(第1の相関器1へ与えられる拡散符号位
相よりもTc/2遅れている拡散符号)と相関がとら
れ、この相関信号には、位相変調成分と伝送路歪みによ
る位相回転が生じているために、第2の逆変調回路8に
おいて判定器4からの判定データで逆変調することによ
り変調成分を除去し、更に第3の共役複素乗算回路10
で伝送路推定器2からの伝送路推定値と共役複素乗算す
ることにより、伝送路歪みを除去したI成分の信号が出
力される。
【0031】そして、減算器11で第2の共役複素乗算
回路9からのI成分の出力と、第3の共役複素乗算回路
10からのI成分の出力とが減算され、受信ベースバン
ド信号の拡散符号位相と受信機の拡散符号位相との位相
差が出力される。この位相差には雑音による誤差が含ま
れているため、平均化回路12で平均化されて雑音によ
る急激な変動が低減され、拡散符号発生回路13では、
平均化回路12から得られた位相差により、位相差がな
くなる様に発生のクロックタイミングが調整されて、拡
散符号が発生される。
【0032】そして、拡散符号発生回路13で発生され
て出力された拡散符号は、Early信号として第2の
相関器5に入力されて相関に用いられると共に、第1の
遅延器14でTc/2遅らされ、当該拡散符号が受信機
が持つ拡散符号として第1の相関器1に入力されて相関
に用いられると共に、第2の遅延器15で更にTc/2
遅らされ、当該拡散符号がLate信号として第3の相
関器6に入力されて相関に用いられることになる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のコヒーレントDLL回路では、伝送路推定精度が劣
化したとき、補償誤りが生じるため、伝送品質が劣化す
るいう問題点があった。
【0034】例えば、図8(A)のようにフェージング
変動による位相回転量(伝送路推定値)を誤ってφと推
定したとき、その伝送路歪み補償は図8(B)のように
なり、補償結果は図8(C)のようになり、伝送路補償
した相関信号のベクトルはI軸上だけでなくQ軸上にも
漏れ込んでしまう。
【0035】このため相関信号のI成分だけで位相差を
求めると、図7(C)のような本来の相関信号エネルギ
ーが得られないため位相差に誤差が生じる。このため拡
散符号発生回路で発生する拡散符号の位相が、受信ベー
スバンド信号のチップタイミングに対して誤差を有し、
逆拡散の際のジッタが大きくなり、復調後の受信データ
の品質が劣化するという問題点があった。
【0036】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、伝送路推定精度が劣化したときの伝送品質を改善で
きる相関演算方法及び相関演算回路及びコヒーレントD
LL回路を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、相関演算方法にお
いて、複素相関信号の同相成分と、前記複素相関信号の
直交成分の絶対値若しくは自乗値とを加算した信号を相
関出力信号とすることを特徴としており、相関信号の同
相成分に、当該相関信号の直交成分の絶対値若しくは自
乗値を加算することによって、推定誤差により発生する
相関信号の直交成分を同相成分に盛り込むことになり、
推定誤差を補償できる。
【0038】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、相関演算回路において、受信ベース
バンド信号の複素相関信号の同相成分と伝送路推定値の
同相成分とを乗算する第1の乗算器と、受信ベースバン
ド信号の複素相関信号の同相成分と伝送路推定値の直交
成分とを乗算する第2の乗算器と、受信ベースバンド信
号の複素相関信号の直交成分と伝送路推定値の同相成分
とを乗算する第3の乗算器と、受信ベースバンド信号の
複素相関信号の直交成分と伝送路推定値の直交成分とを
乗算する第4の乗算器と、前記第1の乗算器の出力と前
記第4の乗算器の出力とを加算する第1の加算器と、前
記第2の乗算器の出力と前記第3の乗算器の出力との差
を演算する第2の加算器と、前記第2の加算器の出力を
絶対値化する絶対値回路と、前記第1の加算器の出力と
前記絶対値回路の出力とを加算し、相関信号として出力
する第3の加算器とを有することを特徴としており、第
1の加算器から出力される伝送路歪みを補償した相関信
号の同相成分に、絶対値回路のから出力される当該相関
信号の直交成分の絶対値を加算することによって、推定
誤差により発生する相関信号の直交成分を同相成分に盛
り込むことになり、推定誤差を補償できる。
【0039】上記従来例の問題点を解決するための請求
項3記載の発明は、相関演算回路において、受信ベース
バンド信号の複素相関信号の同相成分と伝送路推定値の
同相成分とを乗算する第1の乗算器と、受信ベースバン
ド信号の複素相関信号の同相成分と伝送路推定値の直交
成分とを乗算する第2の乗算器と、受信ベースバンド信
号の複素相関信号の直交成分と伝送路推定値の同相成分
とを乗算する第3の乗算器と、受信ベースバンド信号の
複素相関信号の直交成分と伝送路推定値の直交成分とを
乗算する第4の乗算器と、前記第1の乗算器の出力と前
記第4の乗算器の出力とを加算する第1の加算器と、前
記第2の乗算器の出力と前記第3の乗算器の出力との差
を演算する第2の加算器と、前記第2の加算器の出力を
自乗する自乗演算回路と、前記第1の加算器の出力と前
記自乗演算回路の出力とを加算し、相関信号として出力
する第3の加算器とを有することを特徴としており、第
1の加算器から出力される伝送路歪みを補償した相関信
号の同相成分に、自乗演算回路のから出力される当該相
関信号の直交成分の自乗値を加算することによって、推
定誤差により発生する相関信号の直交成分を同相成分に
盛り込むことになり、推定誤差を補償できる。
【0040】上記従来例の問題点を解決するための請求
項4記載の発明は、コヒーレントDLL回路において、
受信ベースバンド信号と受信機の拡散符号との相関をと
って相関信号を出力する第1の相関器と、前記相関信号
から伝送路歪みを推定し、伝送路推定値を出力する伝送
路推定器と、前記相関信号と前記伝送路推定値とを共役
複素乗算して出力する共役複素乗算回路と、前記共役複
素乗算回路からの出力を判定して受信データを出力する
判定器と、前記受信ベースバンド信号と前記拡散符号よ
り1/2周期進んでいる拡散符号との相関をとって相関
信号を出力する第2の相関器と、前記第2の相関器から
の相関信号を前記受信データで逆変調する第1の逆変調
回路と、前記第1の逆変調回路からの出力と前記伝送路
推定値とを共役複素乗算して出力する第1の相関演算回
路と、前記受信ベースバンド信号と前記拡散符号より1
/2周期遅れている拡散符号との相関をとって相関信号
を出力する第3の相関器と、前記第3の相関器からの相
関信号を前記受信データで逆変調する第2の逆変調回路
と、前記第2の逆変調回路からの出力と前記伝送路推定
値とを共役複素乗算して出力する第2の相関演算回路
と、前記第1の相関演算回路の出力と、前記第2の相関
演算回路の出力とを減算して位相差を出力する減算器
と、前記位相差を平均化する平均化回路と、前記平均化
回路から出力される位相差に従って、前記位相差が無く
なるように発生タイミングを調整しながら拡散符号を発
生させ、前記第2の相関器に1/2周期進んでいる拡散
符号として供給する拡散符号発生回路と、前記拡散符号
発生回路からの拡散符号を1/2周期遅らせ、前記第1
の相関器に受信機の拡散符号として供給する第1の遅延
器と、前記第1の遅延器からの拡散符号を1/2周期遅
らせ、前記第3の相関器に1/2周期遅れている拡散符
号として供給する第2の遅延器とを備え、前記第1の相
関演算回路と前記第2の相関演算回路を、請求項1記載
の相関演算回路で構成したことを特徴としており、受信
ベースバンド信号と1/2周期進んだ拡散符号との相関
信号、及び受信ベースバンド信号と1/2周期遅れた拡
散符号との相関信号に含まれる推定誤差を、相関信号の
同相成分に直交成分の絶対値を加算することによって補
償できる。
【0041】上記従来例の問題点を解決するための請求
項5記載の発明は、コヒーレントDLL回路において、
受信ベースバンド信号と受信機の拡散符号との相関をと
って相関信号を出力する第1の相関器と、前記相関信号
から伝送路歪みを推定し、伝送路推定値を出力する伝送
路推定器と、前記相関信号と前記伝送路推定値とを共役
複素乗算して出力する共役複素乗算回路と、前記共役複
素乗算回路からの出力を判定して受信データを出力する
判定器と、前記受信ベースバンド信号と前記拡散符号よ
り1/2周期進んでいる拡散符号との相関をとって相関
信号を出力する第2の相関器と、前記第2の相関器から
の相関信号を前記受信データで逆変調する第1の逆変調
回路と、前記第1の逆変調回路からの出力と前記伝送路
推定値とを共役複素乗算して出力する第1の相関演算回
路と、前記受信ベースバンド信号と前記拡散符号より1
/2周期遅れている拡散符号との相関をとって相関信号
を出力する第3の相関器と、前記第3の相関器からの相
関信号を前記受信データで逆変調する第2の逆変調回路
と、前記第2の逆変調回路からの出力と前記伝送路推定
値とを共役複素乗算して出力する第2の相関演算回路
と、前記第1の相関演算回路の出力と、前記第2の相関
演算回路の出力とを減算して位相差を出力する減算器
と、前記位相差を平均化する平均化回路と、前記平均化
回路から出力される位相差に従って、前記位相差が無く
なるように発生タイミングを調整しながら拡散符号を発
生させ、前記第2の相関器に1/2周期進んでいる拡散
符号として供給する拡散符号発生回路と、前記拡散符号
発生回路からの拡散符号を1/2周期遅らせ、前記第1
の相関器に受信機の拡散符号として供給する第1の遅延
器と、前記第1の遅延器からの拡散符号を1/2周期遅
らせ、前記第3の相関器に1/2周期遅れている拡散符
号として供給する第2の遅延器とを備え、前記第1の相
関演算回路と前記第2の相関演算回路を、請求項2記載
の相関演算回路で構成したことを特徴としており、受信
ベースバンド信号と1/2周期進んだ拡散符号との相関
信号、及び受信ベースバンド信号と1/2周期遅れた拡
散符号との相関信号に含まれる推定誤差を、相関信号の
同相成分に直交成分の自乗値を加算することによって補
償できる。
【0042】
【発明の実施の形態】請求項に係る発明について、その
実施の形態を図面を参照しながら説明する。本発明に係
る相関演算方法及び相関演算回路及びコヒーレントDL
L回路は、受信ベースバンド信号の複素相関信号と伝送
路推定値との共役複素乗算後に、演算結果の同相成分
と、直交成分の絶対値又は自乗値とを加算して伝送路推
定値の推定誤差を補償し、受信ベースバンド信号の拡散
符号位相と受信機の拡散符号位相との位相差を求めるも
のなので、伝送路推定精度が劣化したときの伝送品質を
改善できるものである。
【0043】まず、本発明に係るコヒーレントDLL回
路の構成について図1を使って説明する。図1は、本発
明に係るコヒーレントDLL回路の構成ブロック図であ
る。尚、図5と同様の構成をとる部分については同一の
符号を付して説明する。
【0044】本発明のコヒーレントDLL回路(本回
路)は、従来のコヒーレントDLL回路と同様の部分と
して、第1の相関器1と、伝送路推定器2と、第1の共
役複素乗算回路(但し、本回路では共役複素乗算回路が
1つであるので単に共役複素乗算回路と呼ぶ)3と、判
定器4と、第2の相関器5と、第3の相関器6と、第1
の逆変調回路7と、第2の逆変調回路8と、減算器11
と、平均化回路12と、拡散符号発生回路13と、第1
の遅延器14と、第2の遅延器15とから構成され、更
に本発明の特徴部分として、従来の第2の共役複素乗算
回路9の代わりに第1の相関演算回路16が、また従来
の第3の共役複素乗算回路10の代わりに第2の相関演
算回路17が設けられている。
【0045】次に、本回路の各部について説明するが、
従来と同様の構成部分はその詳細も従来と全く同様であ
るので説明を省略し、本回路における特徴部分である第
1の相関演算回路16及び第2の相関演算回路17だけ
について説明する。
【0046】第1の相関演算回路16及び第2の相関演
算回路17は、各々第1の逆変調回路7及び第2の逆変
調回路8からの出力と、伝送路推定器2から出力された
伝送路推定値とを共役複素乗算し、更に演算結果のI成
分と、Q成分の絶対値又は自乗値との加算結果を出力す
るものである。
【0047】ここで、第1の相関演算回路16及び第2
の相関演算回路17の第1の構成例について、図2を使
って説明するが、両回路の構成は全く同様であるので、
単に相関演算回路として説明する。図2は、本発明の相
関演算回路の第1の構成例を示すブロック図である。
尚、図6と同様の構成をとる部分については同一の符号
を付して説明する。
【0048】本発明の相関演算回路の第1の構成例は、
図2に示すように、従来の第2の共役複素乗算回路9及
び第3の共役複素乗算回路10と同様の部分として、第
1の乗算器21と、第2の乗算器22と、第3の乗算器
23と、第4の乗算器24と、加算器25と、加算器2
6とから構成されており、更に本発明の特徴部分とし
て、新たに第3の加算器27と、絶対値回路28とが設
けられている。
【0049】ここで、従来の共役複素乗算回路と同様の
構成部分はその内容も従来と全く同様であるので説明を
省略し、特徴部分についてのみ説明する。
【0050】絶対値回路28は、第2の加算器26の出
力である伝送路歪み補償後の相関信号のQ成分を絶対値
化して出力する一般的な絶対値回路である。
【0051】第3の加算器27は、第1の加算器25の
出力である伝送路歪み補償後の相関信号のI成分と、絶
対値回路27の出力である伝送路歪み補償後の相関信号
のQ成分の絶対値とを加算(合成)する一般的な加算器
である。
【0052】次に、本発明の相関演算回路の第1の構成
例における動作について、図2を用いて説明する。図2
において、相関信号のI成分は、第1の乗算器21と第
2の乗算器22とに入力され、それぞれ伝送路推定値の
I成分とQ成分とで乗算され、また相関信号のQ成分
は、第3の乗算器23と第4の乗算器24とに入力さ
れ、それぞれ伝送路推定値のI成分とQ成分とで乗算さ
れる点は、従来の共役複素乗算回路と同様である。
【0053】そして、第1の乗算器21の出力と第4の
乗算器24の出力が第1の加算器25で加算されて伝送
路歪み補償した相関信号のI成分が得られ、第3の乗算
器23の出力と第2の乗算器22の出力が第2の加算器
26で減算されて伝送路歪み補償した相関信号のQ成分
が得られ、更に本発明の特徴部分として絶対値回路28
でQ成分が絶対値化される。
【0054】そして、第3の加算器27で伝送路歪み補
償した相関信号のI成分に絶対値化された伝送路歪み補
償した相関信号のQ成分が加えられることにより、伝送
路推定値の推定誤差が補償され、本来の伝送路歪み補償
した相関信号エネルギーが得られることになる。
【0055】次に、本発明の相関演算回路の第2の構成
例について、図3を使って説明する。図3は、本発明の
相関演算回路の第2の構成例を示すブロック図である。
尚、図2と同様の構成をとる部分については同一の符号
を付して説明する。
【0056】本発明の相関演算回路の第2の構成例は、
図3に示すように、第1の構成例と同様の部分として、
第1の乗算器21と、第2の乗算器22と、第3の乗算
器23と、第4の乗算器24と、加算器25と、加算器
26と、第3の加算器27とから構成されており、更に
本発明の特徴部分として、第1の構成例の絶対値回路2
8の代わりに自乗演算回路29が設けられている。
【0057】ここで、第1の構成例と同様の構成部分は
従来と全く同様であるので説明を省略し、特徴部分につ
いてのみ説明する。自乗演算回路29は、第2の加算器
26の出力である伝送路歪み補償後の相関信号のQ成分
を自乗して出力する一般的な自乗演算回路である。
【0058】尚、第3の加算器27では、第1の加算器
25の出力である伝送路歪み補償後の相関信号のI成分
と、自乗演算回路29の出力である伝送路歪み補償後の
相関信号のQ成分の自乗値とを加算(合成)するように
なっている。
【0059】次に、本発明の相関演算回路の第2の構成
例における動作について、図3を用いて説明するが、動
作は第1の構成例とほぼ同様であり、異なる点は、第2
の加算器26から得られる伝送路歪み補償した相関信号
のQ成分が自乗演算回路29で自乗される点であり、第
3の加算器27で伝送路歪み補償した相関信号のI成分
に伝送路歪み補償した相関信号のQ成分の自乗値が加え
られることにより、伝送路推定値の推定誤差が補償さ
れ、本来の伝送路歪み補償した相関信号エネルギーが得
られることになる。
【0060】次に、本発明の相関演算回路の作用の流れ
を図4を用いて説明する。図4は、本発明における推定
誤差がある場合の伝送路歪み補償の動作過程を示す説明
図である。
【0061】図8で説明したように、推定精度が劣化す
ると、伝送路歪みを補償した相関信号は、図8(C)の
ように本来のI成分に存在するだけでなく、Q成分にも
相関信号が漏れ込んでしまうので、本発明では、図4
(C)のように、漏れ込んだQ成分の絶対値又は自乗値
をI成分に加えることで、推定誤差による劣化を補償し
ている。
【0062】ここで、Q成分の絶対値を加算するのは、
Q成分が図8(C)のように負の値であるとき、そのま
まQ成分をI成分に加えると、合成後のI成分が合成前
に比べて小さくなり、かえって劣化してしまうからであ
り、自乗値の場合はこの心配がない。
【0063】次に、本発明のコヒーレントDLL回路の
動作について、図1を使って説明するが、受信した複素
受信ベースバンド信号が、第1の相関器1で相関が取ら
れ、伝送路推定器2で伝送路歪みが推定され、第1の共
役複素乗算回路3で伝送路推定器2からの伝送路推定値
と、第1の相関器からの相関信号とが共役複素乗算さ
れ、相関信号の伝送路歪みを補償した相関信号が判定器
4で判定されて受信データが出力される点は従来と同様
である。
【0064】また、複素受信ベースバンド信号が、第2
の相関器5で、拡散符号発生回路13から出力されたE
arly信号(第1の相関器1へ与えられる拡散符号位
相よりもTc/2進んでいる拡散符号)と相関がとら
れ、第1の逆変調回路7において判定器4からの判定デ
ータで逆変調することにより変調成分が除去される点も
従来と同様である。
【0065】また、同様に複素受信ベースバンド信号
が、第3の相関器6で第2の遅延器15から出力された
Late信号(第1の相関器1へ与えられる拡散符号位
相よりもTc/2遅れている拡散符号)と相関がとら
れ、第2の逆変調回路8において判定器4からの判定デ
ータで逆変調することにより変調成分が除去される点も
従来と同様である。
【0066】そして、本発明のコヒーレントDLL回路
の動作の特徴部分として、第1の逆変調回路7において
判定器4からの判定データで逆変調された相関信号は、
第1の相関演算回路16で伝送路推定値と共役複素乗算
して伝送路歪みが除去され、更にI成分とQ成分の絶対
値(第1の構成例)又は自乗値(第2の構成例)とが加
算されて相関出力とすることにより伝送路歪み推定誤差
分を補償した出力が為される。
【0067】同様に、本発明のコヒーレントDLL回路
の動作の特徴部分として、第2の逆変調回路8において
判定器4からの判定データで逆変調された相関信号は、
第2の相関演算回路17で伝送路推定値と共役複素乗算
して伝送路歪みが除去され、更にI成分とQ成分の絶対
値(第1の構成例)又は自乗値(第2の構成例)とが加
算されて相関出力とすることにより伝送路歪み推定誤差
分を補償した出力が為される。
【0068】そして、図1において、減算器11は第1
の相関演算回路16と、第2の相関演算回路17とから
の出力を減算し、受信ベースバンド信号の拡散符号位相
と受信機の拡散符号位相との位相差を出力し、平均化回
路12にて平均化して雑音による急激な変動を低減さ
れ、拡散符号発生回路13では、平均化回路12から得
られた位相差により、位相差がなくなる様に発生のクロ
ックタイミングが調整されて、拡散符号が発生される。
【0069】そして、拡散符号発生回路13で発生され
て出力された拡散符号は、Early信号として第2の
相関器5に入力されて相関に用いられると共に、第1の
遅延器14でTc/2遅らされ、当該拡散符号が受信機
が持つ拡散符号として第1の相関器1に入力されて相関
に用いられると共に、第2の遅延器15で更にTc/2
遅らされ、当該拡散符号がLate信号として第3の相
関器6に入力されて相関に用いられることになる。
【0070】本発明の相関演算方法では、複素受信ベー
スバンド信号の複素相関信号の同相成分に、当該複素相
関信号の直交成分の絶対値若しくは自乗値を加算するの
で、推定誤差により発生した直交成分を盛り込むことに
より、推定誤差を補償できる効果がある。
【0071】尚、直交成分の絶対値を加算する方が、自
乗値を加算する場合に比べて自乗誤差が無く、特性の向
上が期待できる。
【0072】本発明の相関演算回路の第1の構成例で
は、複素受信ベースバンド信号の複素相関信号と、伝送
路推定器2からの伝送路推定値との共役複素乗算によ
り、伝送路歪みを補償し、更に、絶対値回路28で伝送
路歪み補償後のQ成分の絶対値を求め、第3の加算器2
7で伝送路歪み補償後のI成分とQ成分の絶対値とを加
算するので、推定誤差により発生した伝送路歪み補償後
のQ成分を盛り込むことにより、推定誤差を補償できる
効果がある。
【0073】本発明の相関演算回路の第2の構成例で
は、複素受信ベースバンド信号の複素相関信号と、伝送
路推定器2からの伝送路推定値との共役複素乗算によ
り、伝送路歪みを補償し、更に、絶対値回路28で伝送
路歪み補償後のQ成分の自乗値を求め、第3の加算器2
7で伝送路歪み補償後のI成分とQ成分の自乗値とを加
算するので、推定誤差により発生した伝送路歪み補償後
のQ成分を盛り込むことにより、推定誤差を補償できる
効果がある。
【0074】本発明のコヒーレントDLL回路では、複
素受信ベースバンド信号が、第2の相関器5で拡散符号
のEarly信号と相関がとられ、第1の逆変調回路7
で変調成分が除去され、更に第1の相関演算回路16で
伝送路推定器2からの伝送路推定値と共役複素乗算後
に、相関信号のI成分にQ成分絶対値又は自乗値が加算
されて推定誤差が補償され、一方、複素受信ベースバン
ド信号は、第3の相関器6で拡散符号のLate信号と
相関がとられ、第2の逆変調回路8で変調成分が除去さ
れ、更に第2の相関演算回路17で伝送路推定器2から
の伝送路推定値と共役複素乗算後に、相関信号のI成分
にQ成分絶対値又は自乗値が加算されて推定誤差が補償
され、各々推定誤差が補償された相関信号で受信ベース
バンド信号の拡散符号位相と受信機の拡散符号位相との
位相差が求められて、当該位相差に従って拡散符号発生
タイミングが図られるので、伝送路推定値の推定誤差が
発生して伝送路推定精度が劣化しても、当該誤差を補償
して拡散符号を発生するため、受信データの品質の劣化
を抑え、伝送品質を改善できる効果がある。
【0075】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、複素相関
信号の同相成分と、複素相関信号の直交成分の絶対値若
しくは自乗値とを加算した信号を相関出力信号とする相
関演算方法としているので、推定誤差により発生する相
関信号の直交成分を同相成分に盛り込むことにより推定
誤差を補償でき、伝送路推定精度が劣化した場合にも、
伝送品質を改善できる効果がある。
【0076】請求項2記載の発明によれば、第1の乗算
器で受信ベースバンド信号の複素相関信号の同相成分と
伝送路推定値の同相成分とを乗算した結果と、第4の乗
算器で受信ベースバンド信号の複素相関信号の直交成分
と伝送路推定値の直交成分とを乗算した結果とを、第1
の加算器で加算して伝送路歪みを補償した相関信号の同
相成分を出力し、第2の乗算器で受信ベースバンド信号
の複素相関信号の同相成分と伝送路推定値の直交成分と
を乗算した結果と、第3の乗算器で受信ベースバンド信
号の複素相関信号の直交成分と伝送路推定値の同相成分
とを乗算した結果との差を、第2の加算器で演算して伝
送路歪みを補償した相関信号の直交成分を出力し、当該
直交成分を絶対値回路で絶対値化し、第3の加算回路で
第1の加算器から出力される伝送路歪みを補償した相関
信号の同相成分に、絶対値回路から出力される当該相関
信号の直交成分の絶対値を加算して相関信号として出力
する相関演算回路としているので、推定誤差により発生
する相関信号の直交成分を同相成分に盛り込むことによ
り推定誤差を補償でき、伝送路推定精度が劣化した場合
にも、伝送品質を改善できる効果がある。
【0077】請求項3記載の発明によれば、第1の乗算
器で受信ベースバンド信号の複素相関信号の同相成分と
伝送路推定値の同相成分とを乗算した結果と、第4の乗
算器で受信ベースバンド信号の複素相関信号の直交成分
と伝送路推定値の直交成分とを乗算した結果とを、第1
の加算器で加算して伝送路歪みを補償した相関信号の同
相成分を出力し、第2の乗算器で受信ベースバンド信号
の複素相関信号の同相成分と伝送路推定値の直交成分と
を乗算した結果と、第3の乗算器で受信ベースバンド信
号の複素相関信号の直交成分と伝送路推定値の同相成分
とを乗算した結果との差を、第2の加算器で演算して伝
送路歪みを補償した相関信号の直交成分を出力し、当該
直交成分を自乗演算回路で自乗し、第3の加算回路で第
1の加算器から出力される伝送路歪みを補償した相関信
号の同相成分に、自乗演算回路から出力される当該相関
信号の直交成分の自乗値を加算して相関信号として出力
する相関演算回路としているので、推定誤差により発生
する相関信号の直交成分を同相成分に盛り込むことによ
り推定誤差を補償でき、伝送路推定精度が劣化した場合
にも、伝送品質を改善できる効果がある。
【0078】請求項4記載の発明によれば、第1の相関
器で受信ベースバンド信号と受信機の拡散符号との相関
をとって相関信号を出力し、伝送路推定器で相関信号か
ら伝送路歪みを推定し、共役複素乗算回路で相関信号と
伝送路推定値とを共役複素乗算し、判定器で判定して受
信データを出力し、第2の相関器で受信ベースバンド信
号と当該拡散符号より1/2周期進んでいる拡散符号と
の相関をとり、第1の逆変調回路で受信データを用いて
逆変調し、第1の相関演算回路で、請求項1記載の相関
演算回路を用いて伝送路推定値との共役複素乗算を行
い、更に演算結果の同相成分に直交成分の絶対値を加算
し、第3の相関器で受信ベースバンド信号と当該拡散符
号より1/2周期遅れている拡散符号との相関をとり、
第2の逆変調回路で受信データを用いて逆変調し、第2
の相関演算回路で、請求項1記載の相関演算回路を用い
て伝送路推定値との共役複素乗算を行い、更に演算結果
の同相成分に直交成分の絶対値を加算し、減算器で第1
の相関演算回路の出力と第2の相関演算回路の出力とを
減算して位相差を出力し、平均化回路で平均化し、拡散
符号発生回路で平均化された位相差が無くなるように発
生タイミングを調整しながら拡散符号を発生させて第2
の相関器に1/2周期進んでいる拡散符号として供給
し、第1の遅延器で1/2周期遅らせて第1の相関器に
受信機の拡散符号として供給し、更に第2の遅延器で1
/2周期遅らせて第3の相関器に1/2周期遅れている
拡散符号として供給するコヒーレントDLL回路として
いるので、受信ベースバンド信号と1/2周期進んだ拡
散符号との相関信号、及び受信ベースバンド信号と1/
2周期遅れた拡散符号との相関信号に含まれる推定誤差
を、相関信号の同相成分に直交成分の絶対値を加算する
ことによって補償でき、伝送路推定精度が劣化した場合
にも、伝送品質を改善できる効果がある。
【0079】請求項5記載の発明によれば、第1の相関
器で受信ベースバンド信号と受信機の拡散符号との相関
をとって相関信号を出力し、伝送路推定器で相関信号か
ら伝送路歪みを推定し、共役複素乗算回路で相関信号と
伝送路推定値とを共役複素乗算し、判定器で判定して受
信データを出力し、第2の相関器で受信ベースバンド信
号と当該拡散符号より1/2周期進んでいる拡散符号と
の相関をとり、第1の逆変調回路で受信データを用いて
逆変調し、第1の相関演算回路で、請求項2記載の相関
演算回路を用いて伝送路推定値との共役複素乗算を行
い、更に演算結果の同相成分に直交成分の自乗値を加算
し、第3の相関器で受信ベースバンド信号と当該拡散符
号より1/2周期遅れている拡散符号との相関をとり、
第2の逆変調回路で受信データを用いて逆変調し、第2
の相関演算回路で、請求項2記載の相関演算回路を用い
て伝送路推定値との共役複素乗算を行い、更に演算結果
の同相成分に直交成分の自乗値を加算し、減算器で第1
の相関演算回路の出力と第2の相関演算回路の出力とを
減算して位相差を出力し、平均化回路で平均化し、拡散
符号発生回路で平均化された位相差が無くなるように発
生タイミングを調整しながら拡散符号を発生させて第2
の相関器に1/2周期進んでいる拡散符号として供給
し、第1の遅延器で1/2周期遅らせて第1の相関器に
受信機の拡散符号として供給し、更に第2の遅延器で1
/2周期遅らせて第3の相関器に1/2周期遅れている
拡散符号として供給するコヒーレントDLL回路として
いるので、受信ベースバンド信号と1/2周期進んだ拡
散符号との相関信号、及び受信ベースバンド信号と1/
2周期遅れた拡散符号との相関信号に含まれる推定誤差
を、相関信号の同相成分に直交成分の自乗値を加算する
ことによって補償でき、伝送路推定精度が劣化した場合
にも、伝送品質を改善できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコヒーレントDLL回路の構成ブ
ロック図である。
【図2】本発明の相関演算回路の第1の構成例を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明の相関演算回路の第2の構成例を示すブ
ロック図である。
【図4】本発明における推定誤差がある場合の伝送路歪
み補償の動作過程を示す説明図である。
【図5】従来のコヒーレントDLL回路のブロック図で
ある。
【図6】従来の共役複素乗算回路の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図7】従来のコヒーレントDLL回路における、推定
誤差がない場合の伝送路歪み補償の動作過程を示す説明
図である。
【図8】従来のコヒーレントDLL回路における、推定
誤差がある場合の伝送路歪み補償の動作過程を示す説明
図である。
【符号の説明】
1…第1の相関器、 2…伝送路推定器、 3…(第1
の)共役複素乗算回路、 4…判定器、 5…第2の相
関器、 6…第3の相関器、 7…第1の逆変調回路、
8…第2の逆変調回路、 9…第2の共役複素乗算回
路、 10…第3の共役複素乗算回路、 11…加算
器、 12…平均化回路、 13…拡散符号発生回路、
14…第1の遅延器、 15…第2の遅延器、 16
…第1の相関演算回路、 17…第2の相関演算回路、
21…第1の乗算器、 22…第2の乗算器、 23
…第3の乗算器、 24…第4の乗算器、 25…第1
の加算器、 26…第2の加算器、 27…第3の加算
器、 28…絶対値回路、29…自乗演算回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複素相関信号の同相成分と、前記複素相
    関信号の直交成分の絶対値若しくは自乗値とを加算した
    信号を相関出力信号とすることを特徴とする相関演算方
    法。
  2. 【請求項2】 受信ベースバンド信号の複素相関信号の
    同相成分と伝送路推定値の同相成分とを乗算する第1の
    乗算器と、 受信ベースバンド信号の複素相関信号の同相成分と伝送
    路推定値の直交成分とを乗算する第2の乗算器と、 受信ベースバンド信号の複素相関信号の直交成分と伝送
    路推定値の同相成分とを乗算する第3の乗算器と、 受信ベースバンド信号の複素相関信号の直交成分と伝送
    路推定値の直交成分とを乗算する第4の乗算器と、 前記第1の乗算器の出力と前記第4の乗算器の出力とを
    加算する第1の加算器と、 前記第2の乗算器の出力と前記第3の乗算器の出力との
    差を演算する第2の加算器と、 前記第2の加算器の出力を絶対値化する絶対値回路と、 前記第1の加算器の出力と前記絶対値回路の出力とを加
    算し、相関信号として出力する第3の加算器とを有する
    ことを特徴とする相関演算回路。
  3. 【請求項3】 受信ベースバンド信号の複素相関信号の
    同相成分と伝送路推定値の同相成分とを乗算する第1の
    乗算器と、 受信ベースバンド信号の複素相関信号の同相成分と伝送
    路推定値の直交成分とを乗算する第2の乗算器と、 受信ベースバンド信号の複素相関信号の直交成分と伝送
    路推定値の同相成分とを乗算する第3の乗算器と、 受信ベースバンド信号の複素相関信号の直交成分と伝送
    路推定値の直交成分とを乗算する第4の乗算器と、 前記第1の乗算器の出力と前記第4の乗算器の出力とを
    加算する第1の加算器と、 前記第2の乗算器の出力と前記第3の乗算器の出力との
    差を演算する第2の加算器と、 前記第2の加算器の出力を自乗する自乗演算回路と、 前記第1の加算器の出力と前記自乗演算回路の出力とを
    加算し、相関信号として出力する第3の加算器とを有す
    ることを特徴とする相関演算回路。
  4. 【請求項4】 受信ベースバンド信号と受信機の拡散符
    号との相関をとって相関信号を出力する第1の相関器
    と、 前記相関信号から伝送路歪みを推定し、伝送路推定値を
    出力する伝送路推定器と、 前記相関信号と前記伝送路推定値とを共役複素乗算して
    出力する共役複素乗算回路と、 前記共役複素乗算回路からの出力を判定して受信データ
    を出力する判定器と、 前記受信ベースバンド信号と前記拡散符号より1/2周
    期進んでいる拡散符号との相関をとって相関信号を出力
    する第2の相関器と、 前記第2の相関器からの相関信号を前記受信データで逆
    変調する第1の逆変調回路と、 前記第1の逆変調回路からの出力と前記伝送路推定値と
    を共役複素乗算して出力する第1の相関演算回路と、 前記受信ベースバンド信号と前記拡散符号より1/2周
    期遅れている拡散符号との相関をとって相関信号を出力
    する第3の相関器と、 前記第3の相関器からの相関信号を前記受信データで逆
    変調する第2の逆変調回路と、 前記第2の逆変調回路からの出力と前記伝送路推定値と
    を共役複素乗算して出力する第2の相関演算回路と、 前記第1の相関演算回路の出力と、前記第2の相関演算
    回路の出力とを減算して位相差を出力する減算器と、 前記位相差を平均化する平均化回路と、 前記平均化回路から出力される位相差に従って、前記位
    相差が無くなるように発生タイミングを調整しながら拡
    散符号を発生させ、前記第2の相関器に1/2周期進ん
    でいる拡散符号として供給する拡散符号発生回路と、 前記拡散符号発生回路からの拡散符号を1/2周期遅ら
    せ、前記第1の相関器に受信機の拡散符号として供給す
    る第1の遅延器と、 前記第1の遅延器からの拡散符号を1/2周期遅らせ、
    前記第3の相関器に1/2周期遅れている拡散符号とし
    て供給する第2の遅延器とを備え、 前記第1の相関演算回路と前記第2の相関演算回路を、
    請求項1記載の相関演算回路で構成したことを特徴とす
    るコヒーレントDLL回路。
  5. 【請求項5】 受信ベースバンド信号と受信機の拡散符
    号との相関をとって相関信号を出力する第1の相関器
    と、 前記相関信号から伝送路歪みを推定し、伝送路推定値を
    出力する伝送路推定器と、 前記相関信号と前記伝送路推定値とを共役複素乗算して
    出力する共役複素乗算回路と、 前記共役複素乗算回路からの出力を判定して受信データ
    を出力する判定器と、 前記受信ベースバンド信号と前記拡散符号より1/2周
    期進んでいる拡散符号との相関をとって相関信号を出力
    する第2の相関器と、 前記第2の相関器からの相関信号を前記受信データで逆
    変調する第1の逆変調回路と、 前記第1の逆変調回路からの出力と前記伝送路推定値と
    を共役複素乗算して出力する第1の相関演算回路と、 前記受信ベースバンド信号と前記拡散符号より1/2周
    期遅れている拡散符号との相関をとって相関信号を出力
    する第3の相関器と、 前記第3の相関器からの相関信号を前記受信データで逆
    変調する第2の逆変調回路と、 前記第2の逆変調回路からの出力と前記伝送路推定値と
    を共役複素乗算して出力する第2の相関演算回路と、 前記第1の相関演算回路の出力と、前記第2の相関演算
    回路の出力とを減算して位相差を出力する減算器と、 前記位相差を平均化する平均化回路と、 前記平均化回路から出力される位相差に従って、前記位
    相差が無くなるように発生タイミングを調整しながら拡
    散符号を発生させ、前記第2の相関器に1/2周期進ん
    でいる拡散符号として供給する拡散符号発生回路と、 前記拡散符号発生回路からの拡散符号を1/2周期遅ら
    せ、前記第1の相関器に受信機の拡散符号として供給す
    る第1の遅延器と、 前記第1の遅延器からの拡散符号を1/2周期遅らせ、
    前記第3の相関器に1/2周期遅れている拡散符号とし
    て供給する第2の遅延器とを備え、 前記第1の相関演算回路と前記第2の相関演算回路を、
    請求項2記載の相関演算回路で構成したことを特徴とす
    るコヒーレントDLL回路。
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