JPH11150439A - 電子部品 - Google Patents

電子部品

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JPH11150439A
JPH11150439A JP9317095A JP31709597A JPH11150439A JP H11150439 A JPH11150439 A JP H11150439A JP 9317095 A JP9317095 A JP 9317095A JP 31709597 A JP31709597 A JP 31709597A JP H11150439 A JPH11150439 A JP H11150439A
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JP
Japan
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electronic component
case substrate
electrode
substrate
external electrodes
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JP9317095A
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English (en)
Inventor
Masaya Wajima
正哉 輪島
Ryuhei Yoshida
竜平 吉田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的接続の信頼性及び耐熱衝撃性に優れ、
ケース基板の表裏選別を自動化し得る電子部品を得る。 【解決手段】 下ケース基板3に形成された外部電極5
〜7に対し、導電性接合材8a〜8dを介して圧電共振
素子2を接合し、電気的に接続してなる構造を備えた圧
電共振装置において、外部電極5,7の下ケース基板3
の上面3aに至っている部分を分割し、分割電極部5
a,5b,7a,7bを構成し、各分割電極部5a,5
b,7a,7bを、それぞれ、導電性接合材8a〜8d
を介して圧電共振素子2に電気的に接続してなる圧電共
振装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば圧電共振素
子などの電子部品素子をケース基板上に載置してなる電
子部品の改良に関し、より詳細には、電子部品素子とケ
ース基板との間の電気的接続構造が改良された電子部品
に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電共振素子などの電子部品素子では、
電子部品素子のままではプリント回路基板などに面実装
することができないため、ケース基板上に電子部品素子
を搭載してなる構造や、電子部品素子を一対のケース基
板で挟持してなる構造など、様々な構造が提案されてい
る。
【0003】例えば、特開平4−70107号公報(特
願平2−183124号)には、圧電共振素子を上ケー
ス基板及び下ケース基板で挟持してなる圧電共振装置が
開示されている。この圧電共振装置の構造を、図9及び
図10を参照して説明する。圧電共振装置51では、圧
電共振素子52が下ケース基板53と上ケース基板54
とで挟持されている。圧電共振素子52は、矩形板状の
圧電基板52aを用いて構成されている。圧電基板52
aは、厚み方向に分極処理されている。また、圧電基板
52aの上面中央には、図10に示す共振電極52bが
形成されている。圧電基板52aの下面には、共振電極
52bと表裏対向するように共振電極52c(図9)が
形成されている。
【0004】共振電極52bは、接続導電部52dを介
して圧電基板52aの一方端縁近傍に形成された引出し
電極52eに接続されている。共振電極52cについて
も、同様に接続導電部を介して、圧電基板52aの他方
端縁に形成された引出し電極52fに電気的に接続され
ている。
【0005】また、圧電共振素子52及びケース基板5
3,54の積層体の両端面には、それぞれ、外部電極5
5,56が形成されている。外部電極55は、引出し電
極52eに、外部電極56は引出し電極52fに接続さ
れている。
【0006】しかしながら、上記圧電共振装置51で
は、引出し電極52eと外部電極55、並びに引出し電
極52fと外部電極56との電気的接続部分が線接触状
態であるため、電気的接続の信頼性が十分でないという
問題があった。
【0007】他方、特開平6−77757号公報には、
図11に示すように、ケース基板57上に形成された外
部電極58と、圧電素子59の下面に形成された電極6
0とを導電性接合材61により接合してなる電子部品が
開示されている。図11では必ずしも明確ではないが、
上記ケース基板57において、複数の外部電極58が、
矩形板状のケース基板57の1つの辺に沿って、側面か
ら上面及び下面に至るように形成されている。
【0008】すなわち、矩形板状のケース基板の1つの
辺に沿うように、1つの外部電極を、側面から上面及び
下面に至るように形成し、外部電極の上面に至る部分に
おいて導電性接合材61により圧電素子59の電極60
と電気的に接続している。この場合、ケース基板57に
形成された外部電極58と、圧電素子59の電極60と
が、導電性接合材61により面接触的に接合されている
ため、電気的接続の信頼性は高められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記圧
電共振装置においては、ケース基板57に設けられた、
入力用外部電極、出力用外部電極及びアース用外部電極
が各1箇所ずつ設けられているにすぎないため、これら
のうちの1つの外部電極で断線等の導通不良が生じる
と、接続不良となる。
【0010】また、入力用外部電極及び出力用外部電極
が、それぞれ、矩形板状のケース基板の一辺に沿って直
線状に形成されているため、ケース基板57と導電性接
合材61との熱膨張係数差による、熱ストレスに起因す
る応力が大きくなる。従って、導電性接合材61による
接合時の熱や、実使用時の温度雰囲気により、接合部分
の剥離等が生じるおそれがあるという問題があった。
【0011】加えて、ケース基板57の上面だけでな
く、下面においても、辺に沿うように外部電極が形成さ
れているため、組み立てラインにおいて、ケース基板の
表裏の選別を自動化することができず、方向を選択して
ケース基板を供給しなければならず、製造が煩雑である
という問題もあった。
【0012】本発明の目的は、電気的接続の信頼性に優
れており、接続部分への熱ストレスに起因する応力を低
減することができ、組み立てに際しての煩雑な方向選別
を省略し得る電子部品を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、矩形板状のケース基板と、前記ケース基板の側面か
ら上面に至るように形成された第1,第2の外部電極
と、前記ケース基板上に載置された電子部品素子と、前
記電子部品素子と、第1,第2の外部電極とを電気的に
接続している導電性接合材とを備え、前記第1,第2の
外部電極のそれぞれが、ケース基板上面で2つに分割さ
れて一対の分割電極部を有するように形成されており、
前記電子部品素子と、第1,第2の外部電極とが、導電
性接合材により4箇所で電気的に接続されていることを
特徴とする、電子部品である。
【0014】請求項2に記載の発明は、前記第1,第2
の分割電極部が、ケース基板上面においてケース基板の
4隅もしくはその近傍に配置されていることを特徴とす
る。請求項3に記載の発明は、前記ケース基板の第1,
第2の外部電極が形成されている辺の長さをWとし、前
記分割電極部と電子部品素子とを接合している1つの導
電性接合材の該辺に沿う寸法をW0 としたときに、W0
<(3/8)Wとされていることを特徴とする。
【0015】請求項4に記載の発明では、前記電子部品
素子の上面に積層された上ケース基板がさらに備えられ
ており、電子部品素子がケース基板と上ケース基板とで
挟持されている。
【0016】請求項5に記載の発明は、前記電子部品素
子とケース基板とを接合している絶縁性接着剤をさらに
備えることを特徴とする。請求項6に記載の発明は、前
記電子部品素子が圧電素子であり、圧電素子の入出力電
極が、前記第1,第2の外部電極に接続されていること
を特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
非限定的な実施例を挙げることにより、本発明を明らか
にする。
【0018】図1は、本発明の一実施例に係る圧電共振
装置の分解斜視図であり、図2はその外観を示す斜視図
である。圧電共振装置1では、矩形板状の圧電共振素子
2が、矩形板状のケース基板3上に固定され、さらに上
方から上ケース基板4が積層される。
【0019】下ケース基板3及び上ケース基板4は、例
えばアルミナなどの絶縁性セラミックスもしくは合成樹
脂などの絶縁性材料により形成されている。図3(a)
〜(c)に示すように、下ケース基板3には、複数の外
部電極5〜7が形成されている。上記外部電極5〜7
は、AgもしくはAg−Pdなどの導電性材料を含有す
る導電ペーストを塗布し、焼き付けることにより、ある
いはこれらの導電性材料を蒸着、メッキもしくはスパッ
タリング等により付与することにより形成される。
【0020】外部電極5〜7は、下ケース基板3の下面
3aから側面3b,3cを経て上面3dに至るように形
成されている。また、上面3dにおいては、外部電極
5,7は、それぞれ、分割されており、分割電極部5
a,5b,7a,7bが形成されている。
【0021】下ケース基板3の上面3dには、凹部3e
が形成されている。凹部3eは、圧電共振素子2の振動
を妨げないための空間を確保するために設けられてい
る。図1に戻り、上ケース基板4の下面には、凹部4a
が形成されている。凹部4aは、圧電共振素子2の振動
を妨げないための空間を確保するために形成されてい
る。
【0022】下ケース基板3上に、圧電共振素子2が固
定されるが、この固定に際しては、導電性接合材8a〜
8d及びリング状の接着剤9が用いられる。導電性接合
材8a〜8dは、導電性接着剤や半田等により構成する
ことができ、本実施例では、1個の導電性接合材、例え
ば導電性接合材8aが、1つの分割電極部5aに接合さ
れる。同様に、導電性接合材8b,8c,8dが、それ
ぞれ、分割電極部5b,7a,7bに接合される。
【0023】他方、圧電共振素子2においては、矩形板
状の圧電基板10の上面中央に共振電極11aが形成さ
れている。圧電基板10の下面にも、共振電極11aと
表裏対向するように共振電極が形成されている。共振電
極11aは、接続導電部11bを介して引出し電極11
cに接続されている。引出し電極11cは、圧電基板1
0の端面から上面及び下面に至るように形成されてい
る。下面側に形成されている共振電極についても、同様
に接続導電部を介して引出し電極11dに電気的に接続
されている。引出し電極11dについても、圧電基板1
0の端面から上面及び下面に至るように形成されてい
る。
【0024】前述した導電性接合材8a,8bは、上記
引出し電極11dのうち、圧電基板10の下面上に存在
する部分に接合される。同様に、導電性接合材8c,8
dは引出し電極11cの圧電基板10の下面に至ってい
る部分に接合される。
【0025】従って、本実施例の圧電共振装置では、導
電性接合材8a〜8dにより、外部電極5,7と、引出
し電極11c,11dとが面接触的に接合される。さら
に、リング状接着剤9により、圧電基板10が下ケース
基板3の上面3dに接合される。なお、リング状接着剤
9は、凹部3eの外側領域において下ケース基板3と圧
電基板10とを接合している。
【0026】同様に、リング状接着剤12により、圧電
基板10と上ケース基板4とが接合される。リング状接
着剤12についても、凹部4aの外側の領域において上
ケース基板4の下面と圧電基板10とを接合している。
【0027】リング状接着剤9,12としては、適宜の
絶縁性接着剤、例えばエポキシ系接着剤やシリコーン系
接着剤を用いることができる。本実施例の圧電共振装置
1では、外部電極5,7が、それぞれ、分割電極部5
a,5b,7a,7bを有するため、下ケース基板3の
外部電極5,7に対し、圧電共振素子2が4箇所、すな
わち導電性接合材8a〜8dを介して接合されている。
従って、例えば、導電性接合材8aまたは導電性接合材
8bの何れか一方で接続不良が発生したとしても、何れ
か他方により電気的接続を確保し得るので、電気的接続
の信頼性を高め得る。
【0028】また、分割電極部5a,5b間には外部電
極材料を付与する必要はないため、電極材料を低減する
ことができ、コストの低減を図ることができる。さら
に、下ケース基板3の上面においては、分割電極部5
a,5b,7a,7bが設けられているのに対し、下面
では、分割電極部が設けられていないため、ケース基板
3の表裏判別をセンサを用いて容易に行うことができ
る。
【0029】また、図4(a)及び(b)に示すよう
に、熱ストレスによる応力を緩和することができ、それ
によっても接続の信頼性を高め得る。これを、図4
(a)及び(b)を参照して説明する。
【0030】図4(b)は、圧電共振装置1の図2のA
−A線に沿う部分に相当する断面における熱ストレスに
よる応力発生状況を説明するための模式的断面図であ
る。なお、図4(a)は、比較のために、分割電極部を
有しない外部電極、すなわち外部電極5Aが、下ケース
基板3の上面において分割されておらず、連ねられてい
る場合の熱ストレスに起因する応力発生状況を示す断面
図である。なお、この場合、圧電基板10は、圧電セラ
ミックスよりなり、下ケース基板3はアルミナよりな
り、これらの熱膨張係数は、外部電極5を構成する電極
材料よりも小さいものとする。図4(a)及び(b)か
ら明らかなように、外部電極5Aのように外部電極が分
割されていない場合には、熱ストレスに起因する応力が
導電性接合材68に大きく加わり、該導電性接合材68
において剥離等が生じるおそれがある。
【0031】これに対して、図4(b)に示すように、
本実施例では、分割電極部5a,5bを有し、それぞれ
に導電性接合材8a,8bが接合されているため、下ケ
ース基板3の幅方向両側において応力が分散され、熱ス
トレスに起因する応力の影響を軽減することができ、そ
れによって、電気的接続の信頼性が高められる。
【0032】また、製造に際しては、上記導電性接合材
8a,8b,8c,8dの側方へのはみ出しも抑制する
ことができる。これを図5及び図6を参照して説明す
る。いま、図5に示すように、外部電極5Aが下ケース
基板3の上面に形成されており、分割電極部が形成され
ていない場合には、導電性接合材8a,8bを付与し、
圧電共振素子2を載置した場合、導電性接合材8a,8
bの逃がされる部分が外部電極5A上に存在しないた
め、側方に導電性接合材8a,8bがはみ出ることにな
る。
【0033】これに対して、本実施例の圧電共振装置で
は、図6に示すように分割電極部5a,5b間に外部電
極の存在しない領域3fが形成されている。従って、導
電性接合材8a,8bが領域3fに逃がされ、導電性接
合材8a,8bの側方へのはみ出しを抑制することがで
きる。
【0034】従って、外部電極5の下ケース基板3の側
面に至っている部分における半田付け性を低下させるこ
とがない。また、本実施例の圧電共振装置では、好まし
くは、上記下ケース基板3の上面における外部電極5〜
7の厚みd(図7参照)は、上述した導電性接合材の側
方へのはみ出しを防止するには、上記領域3f上におけ
る導電性接合材の逃がされる部分の容積を確保する上
で、5〜50μmの範囲とすることが望ましい。
【0035】分割電極部5aの電極膜厚dが5μmより
小さいと、導電性接合材5aを分割電極部間の領域3f
において逃がすことが困難となり、導電性接合材5aの
側方へのはみ出しが生じやすくなることがある。また、
上記分割電極部5a,5b,7a,7bの膜厚が50μ
mを超えると振動部分の密封性を確保することが困難と
なることがある。好ましくは、上記分割電極部5a,5
b,7a,7bの厚みは、10μm程度とされ、それに
よって、導電性接合材の側方へのはみ出しを確実に抑制
しつつ、密封性の確保も無理なく行うことができる。も
っとも、上記分割電極部5a,5b,7a,7bの電極
膜厚については、目的とする電子部品に応じて適宜選択
されるものであるため、特に上記数値範囲に限定される
ものではないが、一般的な圧電共振部品等の電子部品に
おいては、上記範囲とすることが望ましい。
【0036】また、本実施例の圧電共振装置1では、上
記導電性接合材8a〜8dによる接合部の幅W0 、すな
わち、外部電極5,7が形成されている端縁に沿う方向
の導電性接合材8a〜8dの寸法W0 を、該外部電極が
沿うように形成されている端縁3g,3hの長さWに対
し、W0 <(3/8)Wとすることが望ましい。これ
を、図8を参照して具体的実験例に基づき説明する。
【0037】図8は、上記圧電共振装置の下ケース基板
3において、端縁3g,3hの長さWを2.5mmと
し、導電性接合材8a〜8dの該端縁に沿う長さW0
種々変更し、種々の圧電共振装置を作製し、ヒートサイ
クルテストを行った結果を示す。このヒートサイクルテ
ストは、圧電共振装置を−55℃に30分放置し、しか
る後125℃の温度まで昇温し、該温度で30分保持
し、しかる後、元の温度に冷却する工程を1サイクルと
して行った。図8において、横軸は、該ヒートサイクル
の数を、縦軸はヒートサイクル後に発生した不良品発生
率を示す。この不良品発生率については、導電性接合部
の導通不良のものを不良品とし、各実験例30個中の不
良品の発生割合を示す。
【0038】また、図8の◇は、W0 =Wの場合を、□
は、W0 =(3/8)Wの場合を、△は、W0 =W/3
の場合を、×は、W0 =W/4の場合を示す。図8の結
果から、W0 は、(3/8)W以下とすることにより、
熱ストレスに起因する応力を効果的に緩和することがで
き、耐熱衝撃性に優れた電子部品を提供し得ることがわ
かる。
【0039】また、本実施例の圧電共振装置1では、上
述したように、圧電共振素子の振動空間を確保するため
に、下ケース基板3及び上ケース基板4に凹部3e,4
aがそれぞれ形成されていたが、電子部品の小型化に伴
って、このような凹部の深さは0.5mm程度以下とす
る必要がある。また、このような浅い凹部3e,4aを
形成したとしても、凹部3e,4aの深さが浅いため、
凹部3e,4aに基づくケース基板3,4の表裏判定は
非常に困難であった。
【0040】ところが、本実施例の圧電共振装置では、
下ケース基板3においては、上面に分割電極部5a,5
b〜7a,7bが形成されているため、分割電極部の有
無により下ケース基板の表裏判別を容易に行い得る。
【0041】上述した実施例では、電子部品素子として
圧電共振素子2を用いたが、本発明は、圧電共振素子を
用いたものに限らず、コンデンサや抵抗等の他の電子部
品素子を用いた電子部品にも適用することができる。
【0042】また、上記実施例では、下ケース基板3及
び上ケース基板4を用いたが、上ケース基板4に代え
て、電子部品素子を収納するように下方開口が形成され
たキャップ材を下ケース基板3に対して接合してなるケ
ース構造を備えた電子部品にも適用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
係る電子部品では、第1,第2の外部電極のそれぞれ
が、ケース基板上面で2つに分割されており、一対の分
割電極部を有するように構成されているので、電子部品
素子と第1,第2の外部電極とが、導電性接合材により
4箇所で接続されることになるため、各外部電極と電子
部品素子との接合部分において、一方の分割電極と電子
部品素子との導電性接合材による接合不良が生じたとし
ても、他方の分割電極部において電気的接続が確保され
る。従って、電気的接続の信頼性を高めることができ
る。
【0044】しかも、上記導電性接合材は、ケース基板
の上面に形成された分割電極部と電子部品素子とを接合
しているため、導電性接合材による接合は面接触状態で
行われるため、それによっても接合の信頼性が高められ
る。
【0045】加えて、一対の分割電極部間にスペースが
設けられることになるため、導電性接合材の余剰部分が
該スペースに逃がされ、導電性接合材の外側方へのはみ
出しを抑制することができる。従って、ケース基板の側
面に位置している外部電極表面への導電性接合材の付着
を防止することができ、外部電極の半田付け性の低下を
招くこともない。
【0046】さらに、第1,第2の外部電極と電子部品
素子との接合部分が、一対の分割電極部により行われる
ため、熱ストレスが加わった場合の応力を緩和すること
ができ、耐熱衝撃性に優れた電子部品とすることができ
る。
【0047】また、ケース基板の上面において、第1,
第2の外部電極が一対の分割電極部を有するように構成
されているので、ケース基板の表裏選別を機械を用いて
自動化することも容易である。
【0048】よって、請求項1に記載の発明によれば、
電気的接続の信頼性に優れ、接合部分の耐熱衝撃性が高
められており、組み立て工程の自動化が容易な電子部品
を提供することが可能となる。
【0049】請求項2に記載の発明では、第1,第2の
外部電極の各分割電極部が、ケース基板上面において、
4隅もしくはその近傍に配置されているので、熱ストレ
スに起因する応力をより一層効果的に緩和することがで
き、耐熱衝撃性がより一層高められた電子部品を提供す
ることが可能となる。
【0050】請求項3に記載の発明によれば、ケース基
板の第1,第2の外部電極が形成されている辺の長さを
Wとし、分割電極部と電子部品素子とを接合している導
電性接合材の上記辺に沿う寸法をW0 としたときに、W
0 <(3/8)Wとされているので、耐熱衝撃性により
一層優れた電子部品を提供することができる。
【0051】さらに、請求項4に記載の発明ては、電子
部品素子上に上ケース基板がさらに積層されているた
め、電子部品素子が上下のケース基板で挟持された耐衝
撃性に優れた電子部品を提供することができる。
【0052】請求項5に記載の発明では、電子部品素子
とケース基板とが絶縁性接着剤によりさらに接合されて
いるため、電子部品素子とケース基板との接合強度を高
めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧電共振装置を説明す
るための分解斜視図。
【図2】図1に示した実施例の圧電共振装置の外観を示
す斜視図。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の一実施例において
用いられる下ケース基板及び下ケース基板に形成されて
いる外部電極を説明するための平面図、側面図及び底面
図。
【図4】(a)及び(b)は、それぞれ、従来の圧電共
振装置及び実施例の圧電共振装置において熱衝撃が加わ
った場合の応力発生状況を説明するための模式的断面
図。
【図5】従来の圧電共振装置において、余剰の導電性接
合材が側方にはみ出す状態を説明するための模式的断面
図。
【図6】本発明の一実施例の圧電共振装置において、余
剰の導電性接合材が分割電極部間のスペースに逃がされ
る工程を説明するための模式的断面図。
【図7】本発明の一実施例に係る圧電共振装置におい
て、導電性接合材が逃がされ得る領域を確保し得るため
の分割電極部の厚みを説明するための部分切欠拡大断面
図。
【図8】本発明の実施例の具体的な実験結果を説明する
ための図であり、分割電極部の寸法W0 を種々変更した
場合の、ヒートサイクルテスト結果を示す図。
【図9】従来の電子部品の一例としての圧電共振装置を
説明するための断面図。
【図10】図9に示した圧電共振装置に用いられている
圧電共振素子の平面図。
【図11】従来の圧電共振装置の他の例を説明するため
の部分切欠断面図。
【符号の説明】
1…圧電共振装置 2…圧電共振素子 3…下ケース基板 4…上ケース基板 5〜7…外部電極 5a,5b,7a,7b…分割電極部 8a〜8d…導電性接合材 9,12…リング状絶縁性接着剤

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形板状のケース基板と、 前記ケース基板の側面から上面に至るように形成された
    第1,第2の外部電極と、 前記ケース基板上に載置された電子部品素子と、 前記電子部品素子と、第1,第2の外部電極とを電気的
    に接続している導電性接合材とを備え、 前記第1,第2の外部電極のそれぞれが、ケース基板上
    面で2つに分割されて一対の分割電極部を有するように
    形成されており、前記電子部品素子と、第1,第2の外
    部電極とが、導電性接合材により4箇所で電気的に接続
    されていることを特徴とする、電子部品。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2の分割電極部が、ケース
    基板上面においてケース基板の4隅もしくはその近傍に
    配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の電
    子部品。
  3. 【請求項3】 前記ケース基板の第1,第2の外部電極
    が形成されている辺の長さをWとし、前記分割電極部と
    電子部品素子とを接合している1つの導電性接合材の該
    辺に沿う寸法をW0 としたときに、W0 <(3/8)W
    とされていることを特徴とする、請求項1または2に記
    載の電子部品。
  4. 【請求項4】 前記電子部品素子の上面に積層された上
    ケース基板をさらに備え、電子部品素子がケース基板と
    上ケース基板とで挟持されている、請求項1〜3の何れ
    かに記載の電子部品。
  5. 【請求項5】 前記電子部品素子とケース基板とを接合
    している絶縁性接着剤をさらに備える請求項1〜4の何
    れかに記載の電子部品。
  6. 【請求項6】 前記電子部品素子が圧電素子であり、圧
    電素子の入出力電極が、前記第1,第2の外部電極に接
    続されている、請求項1〜5の何れかに記載の電子部
    品。
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