JPH11150329A - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体素子の製造方法

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JPH11150329A
JPH11150329A JP31390497A JP31390497A JPH11150329A JP H11150329 A JPH11150329 A JP H11150329A JP 31390497 A JP31390497 A JP 31390497A JP 31390497 A JP31390497 A JP 31390497A JP H11150329 A JPH11150329 A JP H11150329A
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etching
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JP31390497A
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Norikazu Nakayama
典一 中山
Masao Oohara
真穂 大原
Yumi Kaneko
由美 金子
Osamu Taniguchi
理 谷口
Masaharu Nagai
政春 長井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 亜鉛(Zn)等のII族元素とセレン(S
e)等のVI族元素とを含む半導体層のエッチング速度
が材料に大きく依存せず、精度良い加工を行うことがで
きる半導体素子の製造方法を提供する。 【解決手段】 基板1の表面にバッファ層2,第1のI
I−VI族バッファ層3,第2のII−VI族バッファ
層4,第1導電型クラッド層5,第1のガイド層6,活
性層7,第2のガイド層8,第2導電型クラッド層9,
第1の半導体層10,第2の半導体層11,超格子層1
2およびコンタクト層13を順次エピタキシャル成長さ
せたのち、コンタクト層13の上に帯状パターンのレジ
スト膜20を形成する。このレジスト膜20をマスクと
してウエットエッチングを行い、コンタクト層13,超
格子層12および第2の半導体層11を選択的に除去す
る。エッチャントとして過酸化水素(H2 2 )、フッ
化水素(HF)および塩酸(HCl)を含む混合液を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、亜鉛(Zn)等の
II族元素とセレン(Se)等のVI族元素とを含むI
I−VI族化合物半導体よりなる半導体素子の製造方法
に係り、特にII−VI族化合物半導体層のエッチング
工程を有する半導体素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクや光磁気ディスクに対
する記録・再生の高密度・高解像度の要求が高まってい
る。また、高輝度ディスプレー装置,低損失光ファイバ
通信装置さらにはDNA(デオキシリボ核酸)あるいは
特定化学物質の光学式解析装置などの開発の気運も高ま
っている。そこで、これらの光源として緑色ないしは青
色で発光可能な半導体発光素子の開発が求められてい
る。
【0003】このように緑色ないしは青色で発光可能な
半導体素子を構成する材料としては、II族元素の亜鉛
(Zn),マグネシウム(Mg),ベリリウム(B
e),カドミウム(Cd),水銀(Hg)およびマンガ
ン(Mn)のうち少なくとも1種と、VI族元素の酸素
(O),硫黄(S),セレン(Se),テルル(Te)
のうち少なくとも1種とから成るII−VI族化合物半
導体が有望である。
【0004】このようなII−VI族化合物半導体を用
いた発光素子として、例えば図4(a)に要部を示した
ような帯状(ストライプ状)の電流狭窄部を備えた半導
体レーザが提案されている。このII−VI族半導体レ
ーザは、基板の上にバッファ層を介してn型クラッド
層,ガイド層,活性層およびガイド層(以上図示せず)
を介してZnMgSSeにより形成されたp型クラッド
層109,ZnSSeあるいはZnSeにより形成され
た第1の半導体層110,第2の半導体層111,超格
子層112およびコンタクト層113が順次積層された
構造を有している。第2の半導体層111,超格子層1
12およびコンタクト層113が、図示しない絶縁層に
囲まれた帯(ストライプ)状の埋め込構造からなる電流
狭窄部となっている。ここで、第2の半導体層111は
p型ZnSe、超格子層112はZnSe層およびZn
Teの積層構造、またコンタクト層113はZnTeに
より構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
半導体レーザの製造工程において、埋め込み構造の電流
狭窄部は、第2の半導体層111,超格子層112およ
びコンタクト層113を順次積層したのち、この積層構
造をウエットエッチングにより選択的に除去することよ
り形成される。ウエットエッチングのためのエッチャン
トとしては、一般に、重クロム酸カリウム水溶液(K2
Cr2 7 :H2 SO4 :H2 O)が知られている。し
かし、この重クロム酸カリウム水溶液をエッチャントと
して用いた場合には、ZnTeのエッチング速度がZn
Se,ZnSSeのそれに比べて一桁速く、精度良く加
工することができないという問題があった。すなわち、
室温においては、ZnSe,ZnSSeに対する重クロ
ム酸カリウム水溶液のエッチング速度は0.08μm/
分であるのに対し、ZnTeに対する重クロム酸カリウ
ム水溶液のエッチング速度は4.5μm/分である。
【0006】このため、第2の半導体層111,超格子
層112およびコンタクト層113の積層構造の選択エ
ッチングの際に重クロム酸カリウム水溶液を用いると、
特に、ZnTe層のエッチング速度が他の層に比べて速
いので、例えエッチングを必要としない部分の表面をレ
ジスト膜120で覆ったとしても、図4(b)に示した
ように電流狭窄部の側面よりエッチング液が回り込み、
エッチング速度の速いZnTe層が側面から削られてし
まうことがあった。例えばp型ZnSSe層(第1の半
導体層110)の途中(例えば深さ方向に1.0μm)
のエッチングを行う場合にはエッチング時間は約12分
であるが、このときZnTe層は計算上では約50μm
が削られることとなる。そのため電流狭窄部の幅が、レ
ジスト膜で覆われている幅と同等か更には狭い場合には
レジスト膜の側面よりエッチング液が回り込み、計算上
では、表面に形成されたZnTe層(コンタクト層11
3)が除去されてしまうこととなる。また、コンタクト
層113としてはZnTeの代わりにBeTeが用いら
れる場合もあり、このBeTe層もTeが含まれている
ので、他の層に比べてエッチング速度が速くなり同様の
問題が生ずる。このように従来のウェットエッチング法
では、ZnTe,BeTe等のII−VI族化合物半導
体層を精度良く加工することができないという問題があ
った。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、亜鉛(Zn)等のII族元素とセレ
ン(Se)等のVI族元素とを含むII−VI族化合物
半導体よりなる半導体層のエッチング速度が、材料に大
きく依存することなく精度良い加工を行うことができる
半導体素子の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体素子
の製造方法は、亜鉛(Zn),マグネシウム(Mg),
ベリリウム(Be),カドミウム(Cd),マンガン
(Mn)および水銀(Hg)からなる群のうちの少なく
とも1種のII族元素と、酸素(O),硫黄(S),セ
レン(Se)およびテルル(Te)からなる群のうちの
少なくとも1種のVI族元素とを含むII−VI族化合
物半導体からなる半導体層を、過酸化水素(H2 2
と、フッ素(F)および塩素(Cl)の少なくとも一方
の元素とを含む混合液によりウェットエッチングを行う
ものである。具体的には、例えば半導体発光素子を構成
するZnSe層およびZnTe層からなる積層構造のエ
ッチングに際して、過酸化水素(H2 2 ),フッ化水
素(HF)および塩酸(HCl)を含む混合液が用いら
れる。
【0009】この半導体素子の製造方法では、エッチャ
ントとして過酸化水素(H2 2 )と、フッ素(F)お
よび塩素(Cl)の少なくとも一方の元素とを含む混合
液が用いられるため、エッチング速度が半導体層の材料
に大きく依存することがなくなる。従って、例えばZn
Se層およびZnTe層からなる積層構造の場合には、
いずれの層も互いに近似した速度でエッチングすること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0011】〔第1の実施の形態〕本実施の形態では、
図1に示したようなII−VI族半導体レーザの製造方
法について説明する。このII−VI族半導体レーザ
は、基板1の上に、半導体層としてIII−V族バッフ
ァ層2,第1のII−VI族バッファ層3,第2のII
−VI族バッファ層4,第1導電型クラッド層5,第1
のガイド層6,活性層7,第2のガイド層8,第2導電
型クラッド層9,第1の半導体層10,第2の半導体層
11,超格子層12およびコンタクト層13が順次積層
された構造を有している。
【0012】基板1は、例えば厚さが100〜350μ
mであり、n型不純物として珪素(Si)を添加したn
型GaAsにより構成されている。III−V族バッフ
ァ層2は、例えば積層方向の厚さ(以下単に厚さとい
う)が200nmであり、n型不純物として珪素を添加
したn型GaAsにより構成されている。第1のII−
VI族バッファ層3は、例えば厚さが20nmであり、
n型不純物として塩素(Cl)を添加したn型ZnSe
により構成されている。第2のII−VI族バッファ層
4は、例えば厚さが50nmであり、n型不純物として
塩素を添加したn型ZnSSeにより構成されている。
第1導電型クラッド層5は、例えば厚さが1μmであ
り、n型不純物として塩素を添加したn型ZnMgSS
e混晶により構成されている。第1のガイド層6は、例
えば厚さが100nmであり、n型不純物として塩素を
添加あるいは不純物を添加しないZnSSe混晶により
構成されている。このZnSSe混晶のVI族元素にお
ける組成比は硫黄が6%,セレンが94%であり、格子
定数が基板1を構成するGaAsの格子定数に整合され
ている。
【0013】活性層7は、例えば厚さが6nmの単一量
子井戸構造を有するZnCdSe混晶により構成されて
いる。このZnCdSe混晶のII族元素における組成
比は亜鉛が75%,カドミウムが25%であり、格子定
数が基板1を構成するGaAsの格子定数よりも若干大
きくなっている。第2のガイド層8は、例えば厚さが1
00nmであり、p型不純物として窒素(N)を添加あ
るいは不純物を添加しないZnSSe混晶により構成さ
れている。このZnSSe混晶のVI族元素における組
成比は硫黄が6%,セレンが94%である。第2導電型
クラッド層9は、例えば厚さが1μmであり、p型不純
物として窒素を添加したp型ZnMgSSe混晶により
構成されている。第1の半導体層10は、例えば厚さが
1μmであり、p型不純物として窒素を添加したp型Z
nSSe混晶により構成されている。第2の半導体層1
1は、例えば厚さが100nmであり、p型不純物とし
て窒素を添加したp型ZnSeにより構成されている。
超格子層12は、例えばp型不純物として窒素をそれぞ
れ添加したp型ZnTeとp型ZnSeとが交互に積層
された構造を有している。コンタクト層13は、例えば
p型不純物として窒素を添加したp型ZnTeにより構
成されている。
【0014】第1の半導体層10の一部,第2の半導体
層11,超格子層12およびコンタクト層13により電
流狭窄部が形成されており、この電流狭窄部の幅は例え
ば10μmの帯(ストライプ)状となっている。電流狭
窄部以外の第1の半導体層10の上の領域には、例えば
アルミナ(Al2 3 )よりなる絶縁層14が形成され
ている。絶縁層14およびコンタクト層13の上にはp
側電極15が設けられている。このp側電極15は、例
えば厚さが10nmのパラジウム(Pd),厚さが10
0nmの白金(Pt)および厚さが300nmの金(A
u)をコンタクト層13側から順次積層して形成されて
いる。一方、基板1の裏面には例えばインジウム(I
n)により形成されたn側電極16が設けられている。
なお、この半導体レーザは、図示しないが、コンタクト
層13の長さ方向(共振器長方向)に垂直な一対の側面
に、例えばアルミナ膜と珪素膜とが交互に積層されてな
る反射鏡層がそれぞれ形成されている。
【0015】この半導体レーザでは、n側電極16とp
側電極15との間に所定の電圧が印加されると、コンタ
クト層13,超格子層12および第2の半導体層11か
らなる帯状の電流狭窄部を経て活性層7に電流が注入さ
れ、ここで電子−正孔再結合により発光が起こり、これ
が増幅されてレーザ光となる。
【0016】以下、この半導体レーザの製造方法を図2
(a),(b)および図1を参照して説明する。
【0017】まず、図2(a)に示したように、基板1
の裏面に例えばインジウムを蒸着してn側電極16を形
成する。次いで、この基板1の表面に、分子線エピタキ
シー(Molecular Beam Epitaxy;MBE)装置を用い
て、III−V族バッファ層2,第1のII−VI族バ
ッファ層3,第2のII−VI族バッファ層4,第1導
電型クラッド層5,第1のガイド層6,活性層7,第2
のガイド層8,第2導電型クラッド層9,第1の半導体
層10,第2の半導体層11,超格子層12およびコン
タクト層13を順次エピタキシャル成長させる。
【0018】このようにして各半導体層を形成したの
ち、コンタクト層13の上に帯状パターンを有するレジ
スト膜20を形成する。次いで、このレジスト膜20を
マスクとしてウエットエッチングを行い、図2に示した
ようにコンタクト層13,超格子層12,第2の半導体
層11および第1の半導体層10の途中までを選択的に
除去して電流狭窄部を形成する。なお、更に第2導電型
クラッド層9の途中までエッチングして電流狭窄部に含
めるようにしてもよい。ここで、本実施の形態では、エ
ッチャントとして、例えば過酸化水素(H2 2 )、フ
ッ化水素(HF)および塩酸(HCl)を含む混合液を
用いる。この混合液は、例えば、濃度70%(重量%,
以下同様)のHF、濃度36%のHClおよび濃度30
%のH2 2 の各水溶液を、その体積比(容積比)が、
例えば、HF:HCl:H2 2 =10:10:1また
は10:5:5となるように混合したものである。この
場合、混合液中の体積比はHF:HCl:H2 2
1:0.51:0.043または1:0.257:0.
214となる。
【0019】この混合液を、混合したのち約1時間放置
してからエッチャントとして用いることにより、エッチ
ング速度が材料に大きく依存することがなくなり、Zn
Se層およびZnTe層において互いに近似した速度で
エッチングすることができる。従って、本実施の形態で
は、図2(b)に示したように、コンタクト層13およ
び超格子層12、更に第1の半導体層10の途中まで、
殆ど水平方向に回り込んで削り取られることがなく、実
質的に垂直に加工される。なお、使用温度は室温で良
く、このとき上記混合比の混合液によるエッチング速度
は1.2μm/分となる。
【0020】このようにコンタクト層13、超格子層1
2および第1の半導体層10のエッチングが完了したの
ち、コンタクト層13などが選択的に除去された第1の
半導体層10の上に例えばアルミナ(Al2 3 )を蒸
着し、レジスト膜20をこのレジスト膜20の上に形成
されたアルミナと共に除去し(リフトオフ)、絶縁層1
4を形成する。絶縁層14を形成したのちは、この絶縁
層14およびコンタクト層13の上に、例えばパラジウ
ム,白金および金を順次蒸着し、p側電極15を形成す
る。そののち、基板1をコンタクト層13の長さ方向
(共振器長方向)と垂直に所定の幅(例えば600nm
幅)て劈開し、その劈開面に反射鏡層を形成する。以上
のプロセスを経て図1に示した半導体レーザを作製する
ことができる。
【0021】このように本実施の形態では、エッチャン
トとして過酸化水素、フッ化水素および塩酸を含む混合
液を用いてエッチングを行うようにしたので、従来の方
法に比べてコンタクト層等のエッチングを簡易に行うこ
とができ、再現性良く半導体レーザを作製することがで
きる。よって、半導体レーザの発光効率等の特性が向上
すると共に信頼性が向上する。
【0022】〔第2の実施の形態〕図3は本発明の第2
の実施の形態に係るBeZnMgSe系の半導体レーザ
の構成を表すものであり、本発明はこのような構成の半
導体レーザの製造方法にも適用することができる。この
半導体レーザは、基板31の上に、半導体層としてII
I−V族バッファ層32,II−VI族バッファ層3
3,第1導電型クラッド層34,第1のガイド層35,
活性層36,第2のガイド層37,第2導電型クラッド
層38,第1の半導体層39,第2の半導体層40,超
格子層41およびコンタクト層42が順次積層されてい
る。
【0023】基板31は、例えば厚さが100〜350
μmであり、n型不純物として珪素(Si)を添加した
n型GaAsにより構成されている。III−V族バッ
ファ層32は、例えば、積層方向の厚さ(以下単に厚さ
という)が200nmであり、n型不純物として珪素を
添加したn型GaAsにより構成されている。II−V
I族バッファ層33は、例えば厚さが20nmであり、
n型不純物として塩素(Cl)を添加したn型ZnBe
Seにより構成されている。第1導電型クラッド層34
は、例えば厚さが1μmであり、n型不純物として塩素
を添加したn型ZnMgBeSe混晶により構成されて
いる。第1のガイド層35は、例えば厚さが100nm
であり、n型不純物として塩素を添加あるいは不純物を
添加しないZnBeSe混晶により構成されている。
【0024】活性層36は、例えば厚さが6nmの単一
量子井戸構造を有するZnCdSe混晶により構成され
ている。第2のガイド層37は、例えば厚さが100n
mであり、p型不純物として窒素(N)を添加あるいは
不純物を添加しないZnBeSe混晶により構成されて
いる。第2導電型クラッド層38は、例えば厚さが1μ
mであり、p型不純物として窒素を添加したp型ZnM
gBeSe混晶により構成されている。第1の半導体層
39は、例えば厚さが1μmであり、p型不純物として
窒素を添加したp型ZnBeSe混晶により構成されて
いる。第2の半導体層40は、例えば厚さが100nm
であり、p型不純物として窒素を添加したp型ZnSe
により構成されている。超格子層41は、例えばp型不
純物として窒素をそれぞれ添加したp型BeTeとp型
ZnSeとが交互に積層された構造を有している。コン
タクト層42は、例えばp型不純物として窒素を添加し
たp型BeTeにより構成されている。コンタクト層4
2は、また、p型BeTeの上にp型ZnTeを積層し
て構成してもよい。
【0025】第1の半導体層39の一部,第2の半導体
層40,超格子層41およびコンタクト層42により電
流狭窄部が形成されており、この電流狭窄部の幅が例え
ば10μmの帯(ストライプ)状となっている。電流狭
窄部以外の第1の半導体層39の上の領域には、例えば
アルミナ(Al2 3 )よりなる絶縁層43が形成され
ている。絶縁層43およびコンタクト層42の上にはp
側電極44が設けられている。このp側電極44は、例
えば厚さが10nmのパラジウム(Pd),厚さが10
0nmの白金(Pt)および厚さが300nmの金(A
u)をコンタクト層42側から順次積層して形成されて
いる。一方、基板31の裏面には例えばインジウム(I
n)により形成されたn側電極45が設けられている。
なお、この半導体レーザは、図示しないが、コンタクト
層42の長さ方向(共振器長方向)に垂直な一対の側面
に、例えばアルミナ膜と珪素膜とが交互に積層されてな
る反射鏡層がそれぞれ形成されている。
【0026】本実施の形態では、コンタクト層42等に
ベリリウム(Be)が含まれることを除き、その構成お
よび作用については第1の実施の形態と同様である。
【0027】本実施の形態においても、コンタクト層4
2等の電流狭窄部のエッチングは、第1の実施の形態と
同様に、エッチャントとして過酸化水素、フッ化水素お
よび塩酸を含む混合液を用いることができる。このエッ
チャントによるエッチング速度はII−VI族半導体層
であれば材料によらずほぼ一定であり、本実施の形態で
も簡易に、かつ再現性良く、図3に示した構造の半導体
レーザを作製することができる。
【0028】以上、実施の形態および実施例を挙げて本
発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施
例に限定されるものではなく、種々の変形が可能であ
る。例えば、上記実施の形態においては、半導体レーザ
の最上層に存するコンタクト層(ZnTe,BeTe)
を含む層についてのエッチングを行う例について説明し
たが、最上層に限らず、例えばクラッド層等の中間層の
エッチングを行う場合についても本発明を適用すること
ができる。また、上記実施の形態においては、本発明を
II−VI族半導体レーザの製造方法に適用した例につ
いて説明したが、半導体レーザに限らずII−VI族発
光ダイオード、更には半導体発光素子以外の半導体素子
においてもII−VI族の化合物を用いた半導体素子の
製造プロセスであればいずれも適用可能である。
【0029】また、上記実施の形態および実施例では、
II族半導体として亜鉛,マグネシウム,カドミウム,
マンガンおよびベリリウム、また、VI族半導体として
セレン,硫黄およびテルルを用いた例について説明した
が、一般に、II−VI族化合物半導体(すなわち、亜
鉛,マグネシウム,カドミウム,マンガン,水銀および
ベリリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種のI
I族元素と、酸素,セレン,硫黄およびテルルからなる
群より選ばれた少なくとも1種のVI族元素とを含むI
I−VI族化合物半導体)によって構成された層をエッ
チングする際に本発明を適用することができる。
【0030】更に、上記実施の形態および実施例では、
エッチャントとして過酸化水素、フッ化水素および塩酸
を一定の割合で含む混合液を用いるようにしたが、その
混合比は、使用温度、被加工膜の材質等によって任意に
設定することができる。また、混合液としては上記実施
の形態のものに限らず、過酸化水素に加え、フッ素およ
び塩素の少なくとも一方が含まれる混合液であればよ
い。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る半導体
素子の製造方法によれば、II−VI族化合物半導体か
らなる半導体層のエッチングを、過酸化水素と、フッ素
および塩素の少なくとも一方の元素とを含む混合液によ
り行うようにしたので、エッチング速度が半導体層の材
料に大きく依存することがなくなる。従って、II−V
I族化合物半導体層の加工精度が向上し、良好な特性の
半導体素子を再現性良く製造することができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザ
の構成を表す断面図である。
【図2】図1の半導体レーザの製造プロセスを説明する
ための工程毎の断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザ
の構成を表す断面図である。
【図4】従来の半導体レーザの製造プロセスにおける問
題点を説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…III−V族バッファ層、3…第1のI
I−VI族バッファ層、4…第2のII−VI族バッフ
ァ層、5…n型クラッド層、6…第1のガイド層、7…
活性層、8…第2のガイド層、9…p型クラッド層、1
0…第1の半導体層、11…第2の半導体層、12…コ
ンタクト層、13…絶縁層、14…アルカリ化合物層、
15…p側電極、16…n側電極、17…第3の半導体
層、20…レジスト膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 理 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 長井 政春 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛(Zn),マグネシウム(Mg),
    ベリリウム(Be),カドミウム(Cd),マンガン
    (Mn)および水銀(Hg)からなる群のうちの少なく
    とも1種のII族元素と、酸素(O),硫黄(S),セ
    レン(Se)およびテルル(Te)からなる群のうちの
    少なくとも1種のVI族元素とを含むII−VI族化合
    物半導体よりなる半導体素子の製造方法において、 前記II−VI族化合物半導体からなる半導体層のエッ
    チングを、過酸化水素(H2 2 )と、フッ素(F)お
    よび塩素(Cl)の少なくとも一方の元素とを含む混合
    液により行うことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 過酸化水素(H2 2 ),フッ化水素
    (HF)および塩酸(HCl)を含む混合液によりエッ
    チングを行うことを特徴とする請求項1記載の半導体素
    子の製造方法。
  3. 【請求項3】 ZnSe層およびZnTe層からなる積
    層層を有する半導体発光素子の前記積層層を選択的にエ
    ッチングして、帯状の電流狭窄部を形成することを特徴
    とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 ZnSe層およびBeTe層からなる積
    層層を有する半導体発光素子の前記積層層を選択的にエ
    ッチングして、帯状の電流狭窄部を形成することを特徴
    とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1975987A3 (en) * 2007-03-31 2011-03-09 Advanced Technology Materials, Inc. Methods for stripping material for wafer reclamation
US9831088B2 (en) 2010-10-06 2017-11-28 Entegris, Inc. Composition and process for selectively etching metal nitrides

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