JPH111488A - オレフィン(共)重合用置換メタロセン触媒 - Google Patents

オレフィン(共)重合用置換メタロセン触媒

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JPH111488A
JPH111488A JP9039567A JP3956797A JPH111488A JP H111488 A JPH111488 A JP H111488A JP 9039567 A JP9039567 A JP 9039567A JP 3956797 A JP3956797 A JP 3956797A JP H111488 A JPH111488 A JP H111488A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意に共触媒の存在下でα−オレフィンの
(共)重合に使用することにより、極めて高分子量のポ
リオレフィンを製造できるメタロセン錯体を提供するこ
と。 【解決手段】 チタン、ジルコニウム及びハフニウムか
ら選択される金属Mのメタロセン錯体であって、金属M
に配位したη−シクロペンタジエニル環を含有する少
なくとも一つのアニオン基Aを含んでなるメタロセン錯
体において、前記アニオン基がシクロペンタジエニル環
の少なくとも一つの位置において式: Ph−(CR (式中、R及びRは独立して水素、ハロゲン又はC
〜Cアルキル基、好ましくは水素であり、「n」は
0又は1、好ましくは1であり、Phは−CR
−又はAに結合し且つ1〜3個の電子吸引基により置換
された芳香族環を含んでなるC〜C14の基である
が、但し、Aがη−インデニル基及び「n」が0であ
るときには少なくとも一個のPh基がAのインデニル
の1位又は3位に結合している)で表される基で置換さ
れているメタロセン錯体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、オレフィン(共)重合用置換メ
タロセン錯体に関する。より詳細には、本発明は、元素
周期律表第4族金属の置換メタロセン錯体並びにエチレ
ン及び/又は他のα−オレフィンを重合又は共重合する
のに適当な触媒であって、この触媒を適当な共触媒と組
み合わせてなる触媒に関する。また、本発明は、この触
媒の存在下でα−オレフィンを重合させて高分子量ポリ
オレフィンを製造する方法に関する。当該技術分野にお
いては、一般的にエチレン又はα−オレフィンは、ジー
グラー・ナッタ触媒として一般的に知られている遷移金
属を主成分とする触媒を用いて低圧又は中圧法により重
合できることは公知である。より最近では、アルミニウ
ムの有機オキシ誘導体(一般的に「アルミノオキサン」
と称される)であって、下式(I):
【化3】 (式中、Mは元素周期律表の第4族金属(正式には+4
の酸化状態)を表し、好ましくはチタン又はジルコニウ
ムであり;R及びRは各々独立的に、例えば、ハイ
ドライド、ハライド、ホスホン化又はスルホン化アニオ
ン、アルキル又はアルコキシ基、アリール又はアリール
オキシ基、アミド基、シリル基等のアニオン性基を表
し;Cpは独立的にη−シクロペンタジエニル型リガ
ンドを表し、一般的にη−シクロペンタジエニル、η
−インデニル、η−フルオレニル及びそれらの種々
の置換された誘導体から選択され;Rは他の置換基と
は無関係に、リガンドCpか、R若しくはR基の意
味の一つを有することができる)で表されるより一般的
な形態で定義できる一般的にメタロセンとも称されるも
のと、通常チタン、ジルコニウム又はハフニウム(周期
律表の第4族)から選択される金属のη−シクロペン
タジエニル誘導体との組み合わせからなるオレフィンの
重合に活性がある上記触媒の特定の組み合わせが見出さ
れた。同一又は異種の2つのCp基が、通常少なくとも
一つの炭素原子及び、例えば、窒素、酸素、ケイ素又は
ゲルマニウム等のヘテロ原子も含有できる二価基により
結合された特定の「架橋」メタロセンも、当該技術分野
において公知である。上記化合物の公知の製造方法の典
型例については、一例として、H.Sinn、W.Ka
minsky、Adv.Odrganomet.Che
m.、vol.18(1980)、第99頁及び米国特
許第4.542.199号の記載を参照されたい。
【0002】これらの触媒は、とりわけ通常古典的なジ
ーグラー・ナッタ触媒よりも限定された分子量分散の制
御又は通常上記「架橋」メタロセン錯体を用いて得られ
るα−オレフィンの重合中の立体選択性に関して特定の
特性を有するポリオレフィンの製造に適用するとき、一
般的に高触媒活性及び一定の汎用性を有している。しか
しながら、メタロセン錯体の挙動が、とりわけ高温法で
操作及び特にエチレンとα−オレフィンとを共重合によ
る直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)又はオレフ
ィン系エラストマー(EPC)の製造において、それを
用いて得られるポリオレフィンの平均分子量に関して完
全に満足できるものではないことが判明した。一方、適
当な連鎖移動剤を介在させることにより種々の製品を開
発できる最高分子量を有するポリオレフィンを製造でき
る重合法が非常に必要とされている。また、錯体自体の
保存及び移送方法や操作を簡略化するために、熱安定性
及び空気や湿度等の反応剤に対しての安定性がより大き
いメタロセン錯体系触媒も望ましい。特定の用途との関
係において触媒の特性を向上させ、上記問題を克服する
ために、異なる種類の種々に置換したη−シクロペン
タジエニルバインダーが、当該技術分野において試験さ
れた。ヨーロッパ特許公開公報第576.970号に
は、各インデニル基のベンゼン環がフェニル又はナフチ
ル基により置換されたジルコニウムの特定の架橋ビスイ
ンデニル錯体が記載されている。これらの錯体をプロピ
レンの立体特異性重合に使用することが記載されている
が、存在する可能性のあるフェニル基又はナフチル基上
の置換基に関する重要な影響については何ら述べられて
いない。ヨーロッパ特許公開公報第277.004号に
は、シクロペンタジエニル基が、例えば、メチル、フェ
ニル、ベンジル、シクロヘキシル又はトリフルオロメチ
ル等の種々の基により置換されている周期律表の第4
族、特にジルコニウムのメタロセン錯体を記載してい
る。しかしながら、種々の置換基は、それらを含有する
錯体を重合触媒作用に使用するときのそれらの挙動つい
ていずれの差異を規定することなく、一般的に述べられ
ている。
【0003】米国特許第5.324.800号は、エチ
レンの重合にビス−(2−フェニルプロピル)シクロペ
ンタジエニルジルコニウムジクロリドを使用することを
開示している。しかしながら、触媒の十分な活性は、数
多くの工業用途にとっては許容できない極めて多量のメ
チルアルミノオキサンを使用したときにしか得られな
い。国際特許出願公開公報第WO95/25.757号
には、エラストマー系ブロックポリプロピレン製造用ビ
ス−(2−フェニル)インデニル触媒が記載されてい
る。これらの触媒の特性は、メタロシクロペンタジエン
軸方向上のリガンドの回転速度がモノマーの挿入速度と
連鎖移動反応速度との中間であり、アイソタクチックと
アタクチックポリプロピレンのそれぞれの隣接ブロック
を生成するようになっていることである。この公報に
は、錯体の安定性とそれを用いて製造されるポリマーの
分子量に関するリガンドについての置換基の役割につい
ては何ら示されていないと思われる。したがって、上記
した全ての種々の問題を基本的に克服することのできる
メタロセン触媒についての要求は、いまだ満足されてい
ない。
【0004】今般、本出願人は、単純且つ都合の良い合
成法により製造できる電子吸引性の特定の基を有するシ
クロペンタジエニル環に置換したメタロセン錯体系のα
−オレフィン(共)重合用の新規な触媒群を見出した。
これらの錯体は、類似の非置換錯体と比較して化学的安
定性及び熱安定性が良く、且つ適当な共触媒の存在下で
行う場合が多いα−オレフィンの(共)重合法の触媒反
応による高分子量(共)重合体の製造において活性があ
る。したがって、本発明の一態様によれば、チタン、ジ
ルコニウム及びハフニウムから選択される金属Mのメタ
ロセン錯体であって、金属Mに配位したη−シクロペ
ンタジエニル環を含有する少なくとも一つのアニオン基
Aを含んでなるメタロセン錯体において、前記アニオン
基がシクロペンタジエニル環の少なくとも一つの位置に
おいて式: Ph−(CR (式中、R及びRは独立して水素、ハロゲン又はC
〜Cアルキル基、好ましくは水素又はアルキル、よ
り好ましくは水素、「n」は0又は1、好ましくは1、
Phは−CR−又はAに結合し且つ塩素とは異
なる1〜3個の電子吸引基により置換された芳香族環を
含んでなるC〜C14の基であるが、但し、Aがη
−インデニル基及び「n」が0であるときには少なくと
も一個のPh基がAのインデニルの1位又は3位に結
合している)で表される基で置換されていることを特徴
とするメタロセン錯体が提供される。本発明の第二の態
様によれば、アルミニウム、ガリウム及び錫から選択さ
れる金属M’の有機酸素化誘導体からなる共触媒と接触
させて使用できる前記メタロセン錯体を含んでなるα−
オレフィンの(共)重合用触媒が提供される。本発明の
さらなる態様によれば、エチレン及び/又は一種以上の
α−オレフィンを適当な圧力及び温度条件下、上記触媒
の存在下で重合させることを含んでなるα−オレフィン
の(共)重合方法が提供される。
【0005】本発明の可能な他の態様は、以下の説明及
び実施例から明かとなるであろう。以下の説明及び請求
の範囲で使用される用語「α−オレフィンの(共)重
合」とは、エチレン及び/又は炭素数2超の他のα−オ
レフィンの単独重合及び互い又は別のエチレン性不飽和
重合性化合物との共重合の両方を意味する。本発明によ
るPh基の芳香環の置換基として適当である電子吸引
基は、負電荷を置換部位の方向に移動して芳香環の
「π」軌道を局在化してきる非プロトン性基である。こ
の種の電子吸引基は、フッ素原子、ハロゲン化炭化水素
基、好ましくは炭素数1〜15のフッ素化炭化水素基、
ハロゲン化アルキルシリル基、好ましくは炭素数1〜1
5のフッ素化アルキルシリル基、炭素数2〜15のハロ
ゲン化又は非ハロゲン化アルコキシカルボニル基並びに
炭素数2〜15のアルコキシアルキル基又はアリールオ
キシアルキル、例えば、メトキシメチル、エトキシメチ
ル又はトリフルオロメチルオキシメチルである。本発明
のメタロセン錯体に存在する電子吸引基は、好ましくは
フッ素、及び少なくとも一個のハロゲン原子、好ましく
はフッ素がPh基の芳香環に対して1位又は2位の炭
素原子又はケイ素原子に結合しているハロゲン化脂肪族
ヒドロカルビル又はアルキルシリル基である。これらの
電子吸引基の典型例には、トリフルオロメチル、ジフル
オロメチル、フルオロジクロロメチル、トリクロロメチ
ル、1,1−ジフルオロエチル、1,1−ジフルオロプ
ロピル、パーフルオロエチル、1,1−ジフルオロヘキ
シル、トリフルオロメチルシリル、トリフルオロシリ
ル、トリクロロメチルジフルオロシリル、アセチル、ト
リフルオロアセチル、パーフルオロプロピオニル、トリ
クロロアセチル及びトリフルオロメトキシメチルがある
が、これらには限定されない。トリフルオロメチル及び
パーフルオロエチルが特に好ましい。
【0006】本発明のPh基の定義に含まれる芳香環
は、ベンゼン環及びナフタリン基、好ましくは上記で定
義した2つの電子吸引基で二置換されたものである。本
発明によるPh−(CR基(R及びR
が水素である)の典型例としては、フルオロベンジル、
ジフルオロベンジル、4−トリフルオロメチルベンジ
ル、2,4−ビス−(トリフルオロメチル)ベンジル、
3,5−ビス−(トリフルオロメチル)ベンジル、フル
オロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2,
4−ビス−(トリフルオロメチル)フェニル、3,5−
ビス−(トリフルオロメチル)フェニル、4−パーフル
オロエチルベンジル、3,5−ビス−(パーフルオロエ
チル)ベンジル、3,5−ビス−(パーフルオロブチ
ル)ベンジルがある。本発明による典型的なメタロセン
錯体には、下式(II):
【化4】 〔式中、Mはチタン、ジルコニウム及びハフニウムから
選択される金属であり;二つのR’は、各々独立的にハ
イドライド、ハライド、C〜Cアルキル基、C
12アルキルシリル基、C〜Cシクロアルキル
基、C〜C10アリール基、C〜Cアルコキシル
基、C〜Cカルボキシル基、C〜C10ジアルキ
ルアミド基及びC〜C20アルキルシリルアミド基か
らなる群から選択される置換基を表し;R”は前記R’
基と同種の置換基を表し独立的にそれらから選択される
か、置換又は非置換であって、金属Mに配位し、以下の
Aの定義に含まれる置換シクロペンタジエニルアニオン
から選択できるη−シクロペンタジエニル環含有第二
アニオンを表し;R”’は炭素数1〜10で、一つ以上
のヘテロ原子、好ましくはO、N、P、Sn、Ge又は
Siを含有することができる、共有結合によりAとR”
との間に架橋結合した二価基を表し、R”’は好ましく
はアルキレン、ジアルキルシリレン、ジアリ−ルシリレ
ン、ジアルキル−若しくはジアリールゲルミレン、アリ
ーレン、キシリレン基等から選択され、Aは下式(II
I):
【化5】 (式中、R基(i=1、2、3、4又は5)は各々独
立的に水素、ハロゲン、C〜Cアルキル基、C
12アルキルシリル基、C〜Cシクロアルキル
基、C〜C14アリール基、C〜C15アリールア
ルキル基、C〜Cアルコキシル基、C〜Cカル
ボキシル基であるか、二つのR隣接基が互いに結合し
て少なくとも3個、好ましくは5〜8個の水素及びハロ
ゲンとは異なる非金属原子を含んでなる環状脂肪族又は
芳香族構造を形成でき;そして「x」は0又は1でよい
が、但し、「x」が1のときには、二価のR”’基の一
方の側が式(III)を有するR基の一つの置換基と
してA基に結合し、他方の側がR”基にその水素原子の
いずれかの置換基として結合している)で表される金属
Mに配位した置換η−シクロペンタジエニル環含有ア
ニオンである〕で表されることができるメタロセン錯体
であって、A基の式(III)における少なくとも一つ
のR、及びR”基が式IIIで表されるときにはさら
にR”の式における少なくとも一つのRも、下式: Ph−(CH (式中、「n」及びPhは上記で定義した通りである
が、但し、Aがη−インデニル基であり且つ「n」が
0であるときには、少なくとも一つのPh基がAにお
けるインデニルの1位又は3位に結合している)で表さ
れる基からなることを特徴とするメタロセン錯体が挙げ
られる。
【0007】本発明によれば、式(II)で表されるR
´基は、各々独立的にハイドライド、クロリド又はブロ
ミド等のハライド、例えばメチル、エチル、ブチル、イ
ソプロピル、イソアミル、オクチル、ベンジル等のC
〜Cアルキル基、例えばトリメチルシリル、トリエチ
ルシリル又はトリブチルシリル等のC〜C12アルキ
ルシリル、シクロペンチル又はシクロヘキシル等のシク
ロアルキル基、フェニル又はトルイル等のC〜C10
アリール基、例えばメトキシ、エトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ等のC〜Cアルコキシ基、又
はC〜C10ジアルキルアミド基又はC〜C20
ルキルシリルアミド基を表すことができ、好ましくは、
一般式−NR(式中、R及びRは、例えばメ
チル、エチル、又はブチル等の炭素数1〜4のアルキル
基であるか、アルキルシリルアミドの場合には、例えば
トリメチルシリル又はトリエチルシリル等の炭素数3〜
6のアルキルシリル基である)で表される種類のもので
ある。また、R´基は互いに共有結合により結合して金
属Mを含んでなる環状構造を形成してもよい。この後者
の(R´)基は、例えば、1,4−テトラメチレン、
エチレンジオキシド又はマロネート基である。式(I
I)における好ましいR´基として、クロリド、メチ
ル、ベンジル及びジエチルアミンを挙げることができる
が、本発明の範囲は、これらには限定されない。特に好
ましい実施態様では、R’基は互いに同じである。
【0008】本発明によれば、式(II)におけるA基
は、対応の中性分子構造を有する化合物のシクロペンタ
ジエニル環からHイオンを抜出することにより得るこ
とができる式(III)で表されるη−シクロペンタ
ジエニル環含有アニオンである。Aは、上記で規定され
たもの準じて少なくとも及び好ましくは1個のPh
(CH基で置換され、環の残りの原子が非置換又
はC〜Cアルキル又はシリルアルキル基、C〜C
10アリール又はアリールオキシ基、又はC〜C
ルコキシル基で置換されているη−シクロペンタジエ
ニン基である。Aは、より好ましくは式(III)(式
中、RがPh−CH−基、特にビス(フルオロア
ルキル)ベンジルであり、残りのR、R、R、及
びRは各々独立的に水素又はメチルである)により表
されるη−シクロペンタジエンアニオンである。基A
が他の環状構造、例えば、インデニル基、4,5,6,
7−テトラヒドロインデニル又はフルオレニルの場合の
ような他の環状構造自体、又は上記で非縮合シクロペン
タジエンについて規定したように置換された環状構造体
とのシクロペンタジエニル環縮合体であるこれらに由来
する錯体及び触媒も本発明の範囲内である。
【0009】上記で定義されているように、式(II)
におけるR”は、上記R’基の定義に含まれる置換基を
表すか、当該技術分野において一般的に公知である種類
のη−シクロペンタジエニル環含有アニオン(一般的
に、本明細書では略字Cpでも示される)を表すことが
できる。より具体的には、このCp基は、シクロペンタ
ジエン、インデン若しくはフルオレン由来のアニオン、
又は分子骨格(シクロペンタジエニル環に包含されるか
包含されない)の一つ以上の炭素原子がC〜Cアル
キル又はシリルアルキル基か、C〜C15アリール又
はアリールオキシ基か、C〜C15アリールアルキル
基か、C〜Cアルコキシル基で置換されている上記
化合物の一つの誘導体由来のアニオンを表すことができ
る。このCp基は、例えば4,5−ベンゾインデニルの
場合のように一つ以上の他の芳香環と縮合していてもよ
い。これらのCp基の典型例として、シクロペンタジエ
ニル、インデニル、4,5,6,7−テトラヒドロイン
デニル、フルオロエニル基及び対応のメチル置換基が挙
げられるが、これらには限定されない。しかしながら、
基R”=Cpが上記Aの定義に含まれる構造を有する構
造、より好ましくはAと同じである錯体が好ましい。
「x」=1のときには、基R”は架橋R”’によりA基
に結合しており、この場合には、明かにR’の定義に含
まれる基か、それぞれCp(但し、架橋R”’との結合
により置換される位置を有する)基を表す。「x」=0
のときには、A基とR”基は互いに結合されない。基
R”’は、例えば1,2−エチレン、エチリデン、1,
3−(2−メチリデン)プロピレン、o−フェニレン、
m−フェニレン、o−キシリデン、m−キシリデン、
1,4−ブチレン、2−フェニル−1,3−プロピレ
ン、パーフルオロ−1,3−プロピレン、ジメチルシリ
レン、ジメチルシリレンジメチレン、ジメチレンゲルミ
レンジメチレン、エチレンジオキシ又はジメチルシリレ
ンジオキシであることができる。
【0010】本発明に適当な式(II)で表される錯体
の例として、下表Aにあげる式で表される化合物がある
が、これらには限定されない。 表A =================================== 〔η−(4−CFBz)CTiCl 〔η−1−(4−CFBz)THInd〕ZrCL 〔η−(2,4−(CFBz)C〕ZrCl 〔1,2−en(η−1−(2,4−(CFBz)Ind)〕Zr Cl (η−1(4−CFBz)Ind〕Zr(NMe 〔MeSi(CH−(η−(4−CFBz)C〕Zr Cl 〔MeSi(η−(2,4−(CFBz)C〕HfCl 〔o−Xi−(η−(2,4−(CFBz)C〕ZrCl 〔o−Xi−(η−(4−CFBz)THInd)〕ZrCl 〔Pr(η−(4−CFBz)C)(η−Flu)〕ZrCl 〔MeSi(η−(4−CFBz)CMe)(NBu)〕TiC l 〔η−(2,4−(CFBz)CZrCl(NMe) 〔η−(2,4−(CFBz)CMeZrMe 〔η−(4−CFBz)CTiClMe 〔1,2−en(η−1−(2,4−(CFBz)THInd)〕 ZrMe 〔1,2−en(η−1−(4−CFBz)Ind)〕TiMe 〔η−(3,5−(CFBz)CTiCl 〔η−1−(3,5−(CFBz)THInd〕ZrCl 〔η−(3,5−(CFBz)CZrCl 〔η−(4−FBz)CZrCl 〔1,2−en(η−1−(3,5−(CFBz)Ind)〕Zr Cl (η−1−(3,5−(CFBz)Ind)Zr(NMe 〔MeSi(CH−(η−(3,5−(CFBz)C〕ZrCl 〔MeSi(η−(3,5−(CFBz)C〕HfCl 〔o−Xi−(η−(3,5−(CFBz)C〕ZrCl 〔o−Xi−(η−(3,5−(CFBz)THInd)〕ZrC l 〔MeSi(η−(3,5−(CFBz)CMe)(NBu )〕TiCl 〔η−(3,5−(CFBz)CZrCl(NMe) 〔η−(3,5−(CFBz)CMeZrMe 〔η−(3,5−(CFBz)CTiClMe 〔1,2−en(η−1−(3,5−(CFBz)THInd)〕 ZrMe 〔1,2−en(η−1−(3,5−(CFBz)Ind)〕Ti Me 〔η−(3,5−(CFPh)CTiCl 〔η−(3,5−(CFPh)CZrCl 〔MeSi(CH−(η−(3,5−(CFPh)C〕ZrCl 〔MeSi(η−(3,5−(CFPh)C〕HfCl 〔o−Xi−(η−(3,5−(CFPh)C〕ZrCl 〔MeSi(η−(3,5−(CFPh)CMe)(NBu )〕TiCl −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 略号:Ph=フェニル、o−Xi=オルト−キシレン、Me=メチル、Bz=ベ ンジル、Ind=インデニル、THInd=4,5,6,7−テトラヒドロイン デニル、Pr=ジメチルメチレン、Bu=tert−ブチル、en−=1, 2−エチリデン ================================== また、上記で定義した種類の一種以上のメタロセン錯体
の混合物も、本発明の範囲に含まれる。これらの錯体の
混合物を主成分とする本発明の触媒は、製造されるポリ
オレフィンの分子量分布がより広いことが望ましいとき
に重合に有利に使用できる。
【0011】特定の形態の実施態様によれば、本発明の
錯体は、不活性固体、好ましくは、例えばシリカ、アル
ミナ又はシリコアルミネート等のSi及び/又はAlの
多孔性粒状酸化物からなる不活性固体に担持した形態で
あってもよい。これらの錯体の担持には、通常適当な不
活性液状媒体中、好ましくは炭化水素中で、担体と錯体
溶液との間の接触を室温〜100℃の温度で行う工程を
含んでなる公知の担持法を使用できる。BET表面積1
50〜700m/g、総多孔度>80%、平均細孔半
径2〜50nmを有する微小球状シリカ(平均粒径20
〜100μm)が、この担持には特に好ましい。この不
活性固体は、担体として使用する前に活性化してより適
当なモルホロジー及び化学組成の表面とすることができ
る。活性化中、不活性担体の表面に存在する湿度及びヒ
ドロキシド基は、制御され且つ再現性のあるレベルまで
少なくとも部分的に中和されるか除去される。例えば、
この活性法は、例えば、ペンタン、イソペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン及びオクタン等の液状脂肪族炭化水素溶
液中において、マグネシウムジアルキル、マグネシウム
アルキルクロリド、アルミニウムトリアルキル又はアル
ミニウムアルキルクロリド等の元素周期律表の第1族、
2族又は13族金属から選択される金属のアルキル誘導
体又はアルキルハライドの溶液で処理する工程を含むこ
とができる。このアルキル誘導体又はアルキルハライド
を粒状担体100重量部当り10〜25重量部用い、試
薬を温度−30〜120℃で0.5〜5時間、好ましく
は温度40〜80℃で1〜2時間接触させるのが都合が
よい。処理の終わりに、活性化担体を、例えば濾過又は
デカンテーションにより回収する。別法として、粒状担
体は、不活性雰囲気中で約100〜約800℃の温度に
1〜20時間加熱することにより熱活性化できる。不活
性雰囲気(窒素)中で約600℃の温度に約6時間加熱
することにより活性化された担体を用いて操作すること
が好ましい。
【0012】上記式(II)で表されるメタロセン錯体
の調製は、金属Mの塩と所望の構造を有するシクロペン
タジエニルリガンドを原料として、有機金属化学を利用
した公知の方法により実施できる。より一般的には、こ
のリガンドは以下の一般式(IV)で表される: HA−−−(R’’’)x−−−R’’H (IV) (式中、「x」、A、R’’’及びR”は全て式(I
I)で表される錯体について上記で規定した一般的な意
味を有している。例えば、上記方法の一つによれば、式
(II)で表される錯体の調製は、2つの工程を含んで
なる。第一工程では、シクロペンタジエニルバインダー
とリチウムアルキル又はリチウムブチルとを、好ましく
は芳香族炭化水素又はエーテル、特にテトラヒドロフラ
ン又はエチルエーテルからなる不活性溶媒中で反応させ
る。反応中、温度は、好ましくは室温よりも低く維持し
て二次反応が生じるのを避ける。反応の終わりには、シ
クロペンタジエニルアニオンの対応リチウム塩が得られ
る。第二工程では、シクロペンタジエニルアニオンの塩
を、遷移金属Mの塩、好ましくは塩化物と、ここでも不
活性有機溶媒中で、好ましくは室温より低い温度で反応
させる。反応の終わりに、式(I)で表される錯体を、
有機金属化学で公知の方法に準じて分離・精製する。
【0013】基本的に上記した方法に対応する具体的に
メタロセン錯体の製造に関する文献には非常に数多くの
一般的な方法が記載されている。これらの方法は、当業
者に公知であり、バインダーが、少なくとも一つのシク
ロペンタジエニル環に、上記した電子吸引置換基を有す
る特定の芳香族基を含んでなるときには、本発明の錯体
の製造に一般的に使用できる。文献に記載されているこ
の種の方法には、例えば、刊行物D.J.Cardi
n”Chemistry of OrganoZr a
nd Hf compounds”、J.Wiley
and Sons Ed.、New York(198
6);R.Halterman”Chemical R
eview”、第92巻(1992)第965頁〜99
4頁;R.O.Duthaler及びA.Hafne
r”Chemical Review”、第92巻(1
992)第807頁〜832頁に示されているものがあ
る。芳香環に結合した電子吸引基を含んでなるベンジル
又はフェニル基で置換した式(IV)で表されるシクロ
ペンタジエニルリガンドは、通常、公知の有機合成法を
用いて得ることができる。例えば、アルカリ金属、好ま
しくはナトリウムのシクロペンタジエニル塩と所望のベ
ンジル基の塩化物との「カップリング」反応により合成
できる。または、所望の置換基の式で表されるフェニル
又はベンジルアニオンのアルカリ塩とシクロペンテノン
との間の「付加」反応を使用して対応のヒドロキシ誘導
体を形成した後、脱水して置換シクロペンタジエンを得
ることができる。後者の反応スキームの一例が、3,5
−ビス−(トリフルオロメチル)フェニルシクロペンタ
ジエンの合成の特定の場合関する以下の実施例4に示さ
れている。電子吸引基で置換されたナフチル又はナフチ
ルメチル基を含んでなるリガンドは、類似の方法で合成
できる。
【0014】本発明の第二の態様によれば、上記置換メ
タロセン錯体、又はアニオン性の非シクロペンタジエニ
ルリガンド、特に式(II)で表される錯体のR’基の
一つをそこから抜出することにより得られるそのカチオ
ン形態を含んでなるα−オレフィンの(共)重合用触媒
が提供される。第一の実施態様において、本発明のこの
触媒は、上記錯体だけでなく、アルミニウム、ガリウム
及び錫から選択される金属M’の有機酸素化誘導体から
なる少なくとも一つの共触媒を含んでなる。これは、金
属が少なくとも一つの酸素原子及び少なくとも一つの有
機R10基(但し、R10は直鎖又は分岐鎖C〜C
ヒドロカルビルである)に結合している化合物として
定義される。R10は、好ましくは直鎖C〜Cアル
キル、より好ましくはメチルである。本発明によれば、
共触媒は、好ましくはアルミノオキサン、より好ましく
はメチルアルミノオキサンである。公知のように、アル
ミノオキサンは、制御された条件下で、アルミニウムア
ルキル又はハロゲン化アルミニウムアルキルと、水又は
制御された量の水を含有する他の化合物(例えばアルミ
ニウムトリメチルの場合には、アルミニウムヘキサヒド
レートスルフェート、銅ペンタヒドレートスルフェート
及び鉄ペンタヒドレートスルフェート等の塩ヒドレー
ト)との反応により当該技術分野において公知の方法で
得ることができる変数O/Al比のAl−O−Alを含
有する化合物である。本発明の重合触媒の形成に好まし
く使用されるアルミノオキサンは、式:
【化6】 (式中、R11はC〜Cアルキル基、好ましくはメ
チルである)で表される繰り返し単位の存在によって特
徴付けられる環状及び/又は直鎖オリゴマー又はポリマ
ーである。アルミノオキサンの各分子は、全てが互いに
同じでなく異なるR11基を含有する好ましくは4〜7
0個の繰り返し単位を含む。上記アルミノオキサンの他
に、本発明の共触媒は、ガロキサン(前記式において、
ガリウムがアルミニウムの代わりに存在する)及びスタ
ンノオキサンを含んでなるものであってもよく、メタロ
セン錯体の存在下におけるオレフィンの重合共触媒とし
ての使用は、例えば、スタンノオキサンに関して、米国
特許第5,128,295号及び米国特許第5,25
8,475号に記載されている。
【0015】本発明のエチレン及びα−オレフィンの
(共)重合触媒において、メタロセン錯体及び共触媒
を、金属Mと金属M’との間の原子比が10〜1000
0の範囲、好ましくは200〜5000の範囲であるよ
うな割合で使用できる。これらを、使用される重合法の
特定の要件に依存して異なる方法を用いて、互いに接触
させる。特に、本発明の重合触媒の製造は、メタロセン
錯体を(共)触媒に添加するか、(共)触媒をメタロセ
ン錯体に添加することにより実施できる。さらに、これ
ら二成分の混合は、被重合オレフィンの導入前に実施し
ても、前記オレフィンの存在下で実施しても、満足のい
く結果が得られる。第二の実施態様では、本発明の触媒
は、メタロセンが、例えば、前記式(II)で表される
錯体における金属Mにシグマ結合した適当な基の抜出反
応により得ることができるカチオンを形成するイオン付
加物である。これらの反応は、好ましくは不活性液状媒
体、好ましくは炭化水素中で生じ、通常、式(II)で
表される錯体を、カチオン種の形成を活性化できる化合
物又は化合物の組み合わせからなる適当な共触媒(C)
と接触させることにより実施される。この共触媒は、好
ましくは中性メタロセン錯体からシグマ結合アニオン基
を抜出して非配位アニオンを形成できる非プロトン性ル
イス酸及びアニオンが非配位であり且つカチオンが中性
メタロセン錯体からシグマ結合アニオン基を抜出して中
性化合物を形成できる有機塩から選択される。有機塩の
典型例は、ジアルキルアニリニウム又はトリアリールカ
ルベニウムのテトラ(パーフルオロ)アリールボーレー
トである。ルイス酸の典型例は、トリス(パーフルオロ
アリール)ボラン又はトリス(パーフルオロアリール)
ボーレートである。
【0016】本発明の特定の態様によれば、メタロセン
錯体が、金属Mに結合したアルキル又はアミドR’基を
含まないときには、それにまずアルキルマグネシウム又
はアルキルアルミニウム等の適当なアルキル化剤を作用
させ、続いて、共触媒(C)と混合して本発明の触媒を
形成する。上記カチオン種の形成反応例を、以下に定性
的に概説するが、これらは、本発明の範囲を限定しな
い: i)好ましくはR’基の少なくとも一つが弱酸のアニオ
ン、より好ましくはアルキル、アリール又はジアルキル
アミドである上記一般式(II)で表されるメタロセン
と、カチオンがこのR’基を抜出して中性化合物を形成
でき、アニオンが、例えば、トリフェニルカルベニウム
テトラキス−(ペンタフルオロフェニル)ボーレート又
はジメチルアニリニウムテトラキス−(ペンタフルオロ
フェニル)ボーレート等の非配位であるイオン性化合物
との反応; ii)好ましくは上記式(II)で表される本発明の非
イオン性メタロセン錯体と、アルキル化剤、好ましくは
マグネシウムジアルキル又はアルミニウムトリアルキル
のモル過剰5〜50/1とを反応させた後、例えば、金
属Mに対して実質的に理論量のトリス(ペンタフルオロ
フェニル)ボロン等の強非プロトン性ルイス酸と反応さ
せること; iii)少なくとも一つのR’基がアルキル又はアルキ
レンである上記式(II)で表されるメタロセンと、ほ
とんど理論量又はわずかに過剰量の、例えば、トリス
(ペンタフルオロフェニル)ボロン等の強ルイス酸との
反応。
【0017】アルミノオキサン等の共触媒を大過剰に使
用する必要なくα−オレフィンを重合できるカチオンメ
タロセン錯体を形成するための上記反応及びあるいは上
記に挙げられていない他の反応は、一般的に文献に記載
されており、当業者に公知である。一例として、適当な
共触媒(C)及びカチオンメタロセンの形成についての
説明は、刊行物R.R.Jordan”Advance
s in Organometallic Chemi
stry”、第32巻(1990)、第325頁〜38
7頁及びX.Yang等”Journal of th
e American Chemical Socie
ty”、vol.116(1994)、第10015頁
だけでなく、以下の特許をも参照できる: −ヨーロッパ特許公開公報第EP−A 522.581
号、第EP−A 495 375号、第EP−A 52
0732号、第EP−A 478913号、第EP−A
468651号、第EP−A 427697号、第E
P−A 421659号、及び第EP−A 41804
4号; −国際特許出願公開公報第WO92/00333号及び
第WO92/05208号;及び −米国特許第5064802号、第2827446号及
び第5066739号
【0018】本発明の触媒として使用できるイオン性メ
タロセン誘導体の例(これらには限定されない)を、表
Bに、組み合わせてこれらが得られるそれぞれの前駆体
により示す。 表B =================================== メタロセン: 〔o−Xi−(η−(3,5−(CFBz)C〕ZrCl 〔η−1−(3,5−(CFBz)THInd〕ZrMe 〔o−Xi−(η−(4−CFBz)C〕ZrMe 〔η−(3,5−(CFBz)CMeZrMe 〔η−(3,5−(CFBz)CTiClMe 〔1,2−en(η−1−(2,4−(CFBz)THInd)〕 ZrMe 共触媒(C): B(C (MeNHPh)〔B(C〕− (PhC)〔B(C〕− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− メタロセン: 〔η−(2,4−(CFBz)CTiCl 〔η−1−(3,5−(CFBz)THInd〕ZrCl 〔η−(3,5−(CFBz)CZrCl 〔1,2−en(η−1−(2,4−(CFBz)Ind)〕Zr Cl 〔η−1−(3,5−(CFBz)Ind〕Zr(NMe 〔PhSi(η−1−(2,4−(CFBz)C]Zr Cl 〔MeSi(η−1−(2,4−(CFBz)Ind)〕HfC l 〔o−Xi−(η−(3,5−(CFBz)C〕ZrCl 〔o−Xi−(η−(4−CFBz)C〕ZrC 〔o−Xi−(η−(3,5−(CFBz)THInd)〕ZrC l 〔MeSi(η−(2,4−(CFBz)CMe(NBu) 〕TiCl 〔η−(3,5−(CFBz)CZrCl(NMe) アルキル化剤: AlBu AlEt AlMe 共触媒(C): B(C PhC)〔B(C MeNHPh)〔B(C〕− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 略字:Ph=フェニル、o−Xi=オルト−キシレン、Me=メチル、Et=エ チル、Bu=tert−ブチル、Bu=iso−ブチル、Bz=ベンジル、 Pr=2,2−イソプロピリデン、MeSi=ジメチルシリレン、Ind= インデニル、THInd=4,5,6,7−テトラヒドロインデニル、1,2− en=1,2−エチリデン、PhSi=ジフェニルシリレン ===================================
【0019】また、中性又はイオン形態における本発明
のメタロセン錯体だけでなく、無機又は有機固体粒状高
分子担体、好ましくは上記した種類の不活性無機酸化物
から選択されるもの、より好ましくはアルミナ、シリカ
及びシリコアルミネートから選択されるものを含んでな
る触媒も本発明の範囲に含まれる。これらの担持触媒
は、例えば、公知の担持法、通常適当な不活性媒体中で
固体担体(上記したようにして活性化できる)と本発明
の触媒の成分の一方又は両方、即ち、メタロセン錯体及
び/又は共触媒とを接触する工程を含む方法の一つを用
いて得られる。メタロセン錯体単独(好ましくは、式
(II)で表されるもの)又は共触媒、好ましくはアル
ミノオキサンも担体表面に存在できるので、本発明の目
的には、これらの成分の両方が担持される必要はない。
後者の場合、重合用活性触媒が必要となったときに、表
面上にない成分を後で担持成分と接触させる。一種以上
の他の添加物を、他の成分と接触させる前に、本発明の
触媒、又はメタロセン錯体のみ若しくは共触媒のみに添
加して、この実施態様における特定の要件を満足するの
に適当な触媒系を得る。いずれの場合においても、これ
らの触媒系も、本発明の範囲内に含まれる。本発明の触
媒の調製及び/又は配合に含まれる添加物又は成分に
は、不活性溶媒、例えば、脂肪族及び/又は芳香族炭化
水素、脂肪族及び芳香族エーテル、弱配位添加物(ルイ
ス塩基)、例えば、エーテル、第三アミン及びアルコー
ルから選択されるもの、ハロゲン化ケイ素、ハロゲン化
炭化水素(好ましくは塩素化物)等のハロゲン化剤、並
びに従来のエチレン及びα−オレフィンの共触媒用メタ
ロセン型均一及び不均一触媒に通常使用される全ての他
のさらなる成分がある。
【0020】本発明の触媒は、基本的に全ての公知のα
−オレフィンの(共)重合法、例えば、低圧、中圧又は
高圧、温度50〜240℃での懸濁法;圧力10〜15
0バール、温度120〜230℃で操作される不活性希
釈剤中での溶液法;又は温度が一般的に60〜160℃
の範囲、圧力が5〜50バールである気相法に使用する
と、優れた結果が得られる。このようにして得られるポ
リマー又はコポリマーは、たとえ使用する方法が高温で
操作されるものであっても、極めて高い平均分子量を有
している。もし分子量を、得ることができる最大値より
も低い値に調整されるべきであるならば、例えば、当該
技術分野において公知の水素等の連鎖移動剤を使用でき
る。本発明の特定の態様によれば、α−オレフィンの
(共)重合用触媒は、メタロセン錯体と適当な共触媒、
好ましくはメチルアルミノオキサンとを接触させること
により別個に調製した後、重合環境に導入する。触媒
は、まず重合反応器に導入した後、被重合オレフィン又
は被重合オレフィン混合物を含有する試薬混合物を導入
してもよいし、試薬混合物を既に入れた反応器に触媒を
導入してもよいし、試薬混合物と触媒を同時に反応器に
供給することもできる。
【0021】本発明の別の態様によれば、例えば、まず
アルミノオキサンを導入し、続いて式(I)で表される
メタロセン錯体を導入し、最後にオレフィン系モノマー
を導入することにより、触媒を重合反応器中でインサイ
チュー形成する。本発明の触媒が上記したイオン型であ
るときには、例えば、上記した抜出反応(i)、(i
i)又は(iii)の一つを用いて触媒を予め形成し、
被重合α−オレフィンよりも前か、被重合α−オレフィ
ンよりも後か、被重合α−オレフィンと同時に重合反応
器に導入することが好ましい。本発明の触媒は、エチレ
ンの重合による直鎖状ポリエチレンの製造、エチレンと
プロピレン又はそれよりも高級なα−オレフィンとの共
重合による、具体的な重合条件並びにα−オレフィン自
体の量及び構造に応じて特性が異なる共重合体の製造に
使用することにより、優れた結果が得られる。また、本
発明の触媒は、エチレン、プロピレン及びジエンの三元
共重合によるEPDM型加硫性ゴムの製造に都合よく使
用できる。特に、上記エチレンの共重合及び三元共重合
法の場合に、本発明の触媒により、従来のメタロセン触
媒よりも、同じ重合条件下、同量及び同種のコモノマー
を導入で、分子量が高いポリマーが製造できる。
【0022】以下、本発明を実施例によりさらに説明す
るが、これらの実施例はあくまで説明のためのみのもの
であり、本発明自体の範囲を限定しない。以下の実施例
で述べるH−NMR分光分析法による特性決定は、B
ruker MSL−200型核磁気共鳴分光計により
実施した。分子量測定は、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)により実施した。ポリエチレン
(PE)試料の分析は、検出器としてWaters示差
屈折計を用いて、WATERS 150−CVクロマト
グラフにより135℃で、1,2,4−トリクロロベン
ゼン(Santonoxで安定化)溶液として実施し
た。クロマトグラフィーによる分離は、一式のμSty
ragel HTカラム(Waters)(細孔寸法1
03オングストローム、104オングストローム、10
5オングストロームであるものが3つと、細孔寸法10
6オングストロームであるものが2つ)を用い、溶離剤
の流量を1ml/分とすることにより行った。データ
は、ソフトウエアMaxima820(バージョン3.
30)(Millipore)により処理し;数平均分
子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)の計算には、
ユニバーサル検量線法を適用し、分子量6,500,0
00〜2,000の範囲の分子量の検量線にポリスチレ
ン標準を選択した。以下の実施例に記載の製造には、以
下に示す工業試薬を使用した: ALDRICH社製メチルリチウム(MeLi)(1.
6M)のジエチルエーテル溶液 ALDRICH社製ブチルリチウム(BuLi)(2.
5M)のヘキサン溶液 ALDRICH社製フルオロベンジルクロリド FLUKA社製p−トリフルオロメチルベンジルクロリ
ド ALDRICH社製2,4−ビストリフルオロメチルベ
ンジルクロリド FLUKA社製3,5−ビストリフルオロメチル−1−
ブロモベンゼン FLUKA社製ジルコニウムテトラクロリド(ZrCl
) WITCO社製メチルアルモキサン(MAO)(1.5
M)のトルエン溶液 以下の実施例で使用されているが上記では示されていな
い試薬及び/又は溶媒は、通常使用されるものであり、
当業者は市販品を容易に入手できる。
【0023】例1:錯体ビス〔η−(4−フルオロベ
ンジル)シクロペンタジエニル〕−ジルコニウムジクロ
リドの合成 1)4−フルオロベンジルシクロペンタジエンの調製 トルエンにナトリウム金属30重量%を添加して調製し
た懸濁液10mlを、無水テトラヒドロフラン(TH
F)200mlの入った、冷却器、滴下漏斗、アルゴン
入口栓及び磁気攪拌を備えた500mlガラスフラスコ
に添加する。蒸留したばかりのシクロペンタジエン12
mlを、懸濁液に滴下し無色透明溶液を得る。次に、こ
の溶液を、5〜10℃に冷却し、フルオロベンジルクロ
リド7.7g(54mmol)を添加する。添加中、N
aClの析出がある。この混合物を2時間攪拌した後、
水50mlを添加する。次に、混合物を、石油エーテル
50mlづつで2回抜出し、分離した有機相を濃縮して
油状残留物を得、溶離液として石油エーテルを用いてシ
リカゲルにより溶出させる。溶離液を蒸発させると純水
な精製物3.5gが得られ、NMRで特性決定して4−
フルオロベンジルシクロペンタジエン(収率:フルオロ
ベンジルクロリドに対して37%)であることが分か
る。 2)4−フルオロベンジルシクロペンタジエニルリチウ
ムの調製 4−フルオロベンジルシクロペンタジエン7g(40m
mol)及びヘキサン50mlを、アルゴン雰囲気下、
磁気攪拌を備えたテールド試験管に装入する。得られた
溶液を0℃に冷却し、ヘキサンにブチルリチウム2.4
M添加して調製した溶液16mlを添加する。次に、こ
の温度を室温に上昇させ、混合物を攪拌下一晩放置す
る。生成した沈澱を濾過し、ヘキサン10mlで2回洗
浄し、最後に乾燥する。所望の塩6.5gが得られる
(収率90%)。 3)錯体の調製 4−フルオロベンジルシクロペンタジエニルリチウム
0.4g(2.2mmol)とTHF20mlを、アル
ゴン雰囲気下、磁気攪拌を備えたテールド試験管に装入
する。得られた溶液に、予めTHF30mlにZrCl
(THF)(1.10mmol)0.414gを溶
解した溶液を攪拌下添加する。室温で48時間攪拌し続
ける。混合物を濃縮して固化させ、得られた固体にトル
エンを添加し、未溶解部分を濾去した後、生成物が析出
するまで溶液を濃縮する。その結果、0.18gの白色
微結晶固体が得られ、これをNMR分光分析法で特性決
定したところ、ビス〔η−(4−フルオロベンジル)
シクロペンタジエニル〕−ジルコニウムジクロリド(収
率29%)であることが分かる。 H−NMRスペクトル(トルエンD、TMSに対す
るppm):6.85−6.72(m);6.1(q,
1H);5.72(q,1H);5.48(q,1
H);3.9(d,2H)
【0024】例2:ビス〔η−(4−トリフルオロメ
チルベンジル)シクロペンタジエニル〕−ジルコニウム
ジクロリドの合成 1)4−トリフルオロメチルベンジルシクロペンタジエ
ンの調製 フルオロベンジルクロリド7.7gの代わりにp−トリ
フルオロメチルベンジルクロリド10.5g(54モ
ル)を使用する以外は例1のバラグラフ1に記載したの
と全く同様の方法を行う。その結果、5.1gの純粋生
成物が得られ、これをNMR分光分析法で特性決定した
ところ、4−トリフルオロメチルベンジルシクロペンタ
ジエン(収率:原料トリフルオロメチルベンジルシクロ
ペンタジエンに対して42%)であることが分かる。 2)4−トリフルオロメチルベンジルシクロペンタジエ
ニルリチウムの調製 4−トリフルオロメチルベンジルシクロペンタジエン
2.5g(10mmol)及びヘキサン30mlを、ア
ルゴン雰囲気下、磁気攪拌を備えたテールド試験管に装
入する。ヘキサンにブチルリチウム2.5Mを添加した
溶液4.5mlを用いて、例1のパラグラフ2と同じ操
作を実施する。その結果、所望の塩2.1gが収率80
%で得られる。 3)錯体の調製 4−トリフルオロメチルベンジルシクロペンタジエニル
リチウム0.75g(2.6mmol)とTHF30m
lを、アルゴン雰囲気下、磁気攪拌を備えたテールド試
験管に装入する。得られた溶液に、予めTHF30ml
にZrCl(THF)0.414g溶解した溶液を
攪拌下添加する。例1のパラグラフ3と同じ操作を実施
する。その結果、白色微結晶固体0.512gが得ら
れ、これをNMR分光分析法で特性決定すると、ビス
〔η−(4−トリフルオロメチルベンジル)シクロペ
ンタジエニル〕−ジルコニウムジクロリド(収率61
%)であることが分かる。 H−NMRスペクトル(トルエンD、TMSに対す
るppm):7.2−6.8(m);5.82(t,2
H);5.6(t,2H);3.95(s,2H)
【0025】例3:ビス−〔η−(2,4−ビストリ
フルオロメチルベンジル)シクロペンタジエニル〕−ジ
ルコニウムジクロリドの合成 1)2,4−ビストリフルオロメチルベンジルシクロペ
ンタジエンの調製 トルエンにナトリウム金属30重量%を添加して調製し
た懸濁液7mlを、無水テトラヒドロフラン(THF)
100mlの入った500mlガラスフラスコに添加す
る。蒸留したばかりのシクロペンタジエン9mlを懸濁
液に滴下し、30℃より低い温度で維持して、無色透明
溶液を得る。次に、0℃に冷却し、2,4−ビストリフ
ルオロメチルベンジルクロリド20g(76mmol)
を添加する。温度を室温に上昇させ、混合物を攪拌下塩
化物が消失するまで約4時間放置する。次に、水50m
l添加後、混合物を石油エーテル50mlづつ2回抜出
する。分離した有機相を濃縮して、ベンジル基で一置換
及び二置換したシクロペンタジエンの混合物を含有する
油状黄色残留物(21g)を得る。この残留物を直ちに
蒸留して、沸点が13.1Paで40℃である留分を得
る。このようにして得られる生成物(3.5g、収率1
4%)を0℃以下の温度でヘキサン溶液に維持して二量
化を回避しなければならず、生成物をH−NMRで特
性決定して、構造(V)及び(VI)を有する2種の異
性体からなることが分かる。
【化7】 H−NMRスペクトル(CDCl、TMSに対する
ppm):7.85(s,Ha);7.26(d,H
b,J=8.12Hz);6.99(6.89)(d,
Hc,J=8.12Hz);5.95(5.76)(d
q,He,JHg −He=4.56Hz,JHe−Hh
=2.66Hz,JHe−Hi=1.36Hz)。
【化8】 H−NMRスペクトル(CDCl、TMSに対する
ppm):7.85(s,Ha);7.26(d,H
b,J=8.12Hz);6.99(6.89)(d,
Hc,J=8.12Hz);5.95(5.76)(d
q,Hg,JHg −Hh=4.56Hz,JHg−He
=2.66Hz,JHg−He’=1.36Hz)。 2)2,4−ビストリフルオロメチルベンジルシクロペ
ンタジエニルリチウムの調製 2,4−ビストリフルオロメチルベンジルシクロペンタ
ジエン3.5g及びヘキサン30mlを、アルゴン雰囲
気下、磁気攪拌を備えたテールド試験管に装入する。次
に、ヘキサンにブチルリチウム2.5Mを添加した溶液
6mlを添加する。直ちに発熱反応が起こり、黄色析出
物が形成し、それをヘキサンで数回デカンテーョン洗浄
し、最後に乾燥する。所望の塩3.0gを収率85%で
得る。 3)錯体の調製 2,4−ビストリフルオロメチルベンジルシクロペンタ
ジエニルリチウム1.0g(3.36mmol)をTH
F40mlに添加したものを、アルゴン雰囲気下、磁気
攪拌を備えたテールド試験管に導入する。得られた溶液
に、ZrCl(THF)(1.59mmol)0.
60gを攪拌下0℃で添加する。その後、室温で8時間
放置する。溶媒を真空下で蒸発させ、残留物をトルエン
30mlで抜出する。トルエン相を約15mlに濃縮
し、ヘキサン3〜4mlを添加し、混合物を放置する。
濾過・乾燥後の重量が0.7gである結晶固体が形成す
る。NMR分光分析法による特性決定により、生成物が
ビス−〔η−(4−ビストリフルオロメチルベンジ
ル)シクロペンタジエニル〕−ジルコニウムジクロリド
(収率63%)であることが分かる。 H−NMRスペクトル(ベンゼンD、TMSに対す
るppm):7.75(s,2H);7.20(d,1
H);7.05(d,1H);5.85(t,2H);
5.52(t,2H);4.22(s,2H)
【0026】例4:錯体のビス−〔η−(3,5−ビ
ストリフルオロメチルフェニル)−シクロペンタジエニ
ル〕−ジルコニウムジクロリドの(VII)の合成
【化9】 1)3,5−ビストリフルオロメチルフェニルシクロペ
ンタジエンの調製
【化10】 反応スキーム ヘキサンにブチルリチウム2.5M添加した溶液16m
lを、ジエチルエーテル100mlに3,5−ビストリ
フルオロメチル−1−ブロモベンゼン(40モル)1
1.7gを添加した溶液に添加し、−60℃に維持す
る。混合物を、攪拌下1時間−60〜−50℃の温度で
放置する。次に、シクロペンテ−2−ノン5mlを添加
し、混合物温度を攪拌下室温に上昇させる。水約50m
lを添加し、混合物をジエチルエーテルで抜出する。有
機抜出物をイグロスコピック塩で乾燥し、溶媒を蒸発さ
せる。油状残留物を真空蒸留して、沸点が13.1Pa
(0.1mmHg)で65〜67℃である留分を得る。
これは、室温で固化し、3−ヒドロキシ−3−(3,5
−ビス−トリフルオロメチル)フェニルシクロペンテン
(純度98%)(ガスクロマトグラフィー)からなる。
このヒドロキシ誘導体5gを、無水シリカ10gとp−
トルエンスルホン酸5mgとを含有する石油エーテル1
50mlに溶解する。懸濁液を、試薬が消失するまで3
0分間攪拌下放置する。二量体を含有する3,5−ビス
−(トリフルオロメチルフェニル)シクロペンタジエン
からなる反応生成物を単離せず、直ちに懸濁液の形態で
続いての調製に使用する。 2)3,5−ビストリフルオロメチルフェニルシクロペ
ンタジエニルリチウムの調製 上記パラグラフと同様にして得られた懸濁液をシリカで
濾過して、懸濁固体を分離する。ヘキサンにブチルリチ
ウム2.5M添加した溶液3mlを、透明液体に添加
し、混合物を2時間攪拌したところ、析出物が形成し、
これを、濾過分離、ヘキサン洗浄、真空乾燥する。所望
の塩2.5gが得られる。 3)錯体の調製 3,5−ビストリフルオロメチルフェニルシクロペンタ
ジエニルリチウム2.0g(7.0mmol)をTHF
70mlに添加して調製した溶液を、磁気攪拌を備えた
テールド試験管に準備する。得られた溶液に、ZrCl
(THF)(3.5mmol)1.32gを攪拌下
0℃で添加する。その後、混合物を、室温で24時間放
置する。溶媒を真空下で蒸発させ、残留物をトルエンで
抜出する。トルエン相を蒸発させ、残留物を再び塩化メ
チレンで抜出する。次に抜出物からCHClを蒸発
後、重量1.2gの白色固体を得、NMR分光分析法に
よる特性決定により、ビス〔η−(3,5−ビストリ
フルオロメチルフェニル)−シクロペンタジエニル〕ジ
ルコニウムジクロリド(収率50%)であることが分か
る。 H−NMRスペクトル(CDCl、TMSに対する
ppm):7.6(Ar,2H);7.4(Ar,2
H);6.7(m,2H);6.4(m,2H)
【0027】例5〜8:エチレンの重合 以下の一般的な方法を用いて、例5〜8に対応するエチ
レンの種々の重合試験を実施した。トルエン(金属ナト
リウムで予め蒸留したもの)500mlと上記MAO1
0%をトルエンに添加して調製した溶液0.54mlと
を、容積1リットルで、プロペラ型攪拌器、サーモカッ
プル、及び温度制御用サーモスタットに接続した加熱ジ
ャケットを備えたガラス反応器付BUCHIオートクレ
ーブに装入し、少なくとも2時間真空下に維持し、その
間に窒素で3回洗浄する。耐圧反応器を70℃に加熱
し、本発明による所望量のメタロセン錯体を、錯体中の
遷移金属(この場合、ジルコニウム)とMAOとして導
入したアルミニウムとの間の原子比が約2500となる
ように、シリンジで導入する。耐圧反応器を、エチレン
で2気圧まで加圧し、重合を30分間実施し、エチレン
を連続的に供給し、圧力を試験期間中全体を通して一定
に維持する。酸性化メタノールでの析出後アセトン洗浄
することにより、ポリマーを回収する。このようにして
得られたポリマーは直鎖ポリエチレン(HDPE)であ
り、これは、数平均分子量(M)及び重量平均分子量
(M)並びに分子量分布(MWD=M/M)を測
定することにより特性決定られる。上記例1〜4により
調製した錯体を用いて、上記方法により、異なる重合を
実施した。重合条件及び結果を、以下の表1にまとめて
示す。表1では、各例について、ジルコニウム錯体を、
それぞれの製造例ごとに第二欄に示す。
【0028】例9(比較例) 比較例として、エチレンの重合試験を、ビス−(η
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド(η
−C)ZrClをメタロセン錯体として用い
て、上記例5〜8と同様の条件下で実施した。結果及び
得られたポリエチレンの特性を、表1に示す。
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 リリアーナ、ジーラ イタリー国ノバラ、ビア、ビシンティン、 14 (72)発明者 アントニオ、プロト イタリー国ノバラ、ビア、オレルリ、33

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン、ジルコニウム及びハフニウムから
    選択される金属Mのメタロセン錯体であって、金属Mに
    配位したη−シクロペンタジエニル環を含有する少な
    くとも一つのアニオン基Aを含んでなり、前記アニオン
    基がシクロペンタジエニル環の少なくとも一つの位置に
    おいて式: Ph−(CR (式中、R及びRは独立して水素、ハロゲン又はC
    〜Cアルキル基、「n」は0又は1、Phは−C
    又はAに結合し且つ塩素とは異なる1〜3個の
    電子吸引基により置換された芳香族環を含んでなるC
    〜C14の基であるが、 但し、Aがη−インデニル基及び「n」が0であると
    きには少なくとも一個のPh基がAのインデニルの1
    位又は3位に結合している)で表される基で置換されて
    いることを特徴とするメタロセン錯体。
  2. 【請求項2】前記R及びRが水素であり、「n」が
    1である請求項1に記載のメタロセン錯体。
  3. 【請求項3】下式(II): 【化1】 〔式中、Mはチタン、ジルコニウム及びハフニウムから
    選択される金属であり;二つのR’は、各々独立的にハ
    イドライド、ハライド、C〜Cアルキル基、C
    12アルキルシリル基、C〜Cシクロアルキル
    基、C〜C10アリール基、C〜Cアルコキシル
    基、C〜Cカルボキシル基、C〜C10ジアルキ
    ルアミド基及びC〜C20アルキルシリルアミド基か
    らなる群から選択される置換基を表し;R”は前記R’
    基と同種の置換基を表し独立的にそれらから選択される
    か、置換又は非置換であって、金属Mに配位し、以下の
    Aの定義に含まれる置換シクロペンタジエニルアニオン
    から選択されるη−シクロペンタジエニル環含有第二
    アニオンを表し;R”’は炭素数1〜10で、一つ以上
    のヘテロ原子、好ましくはO、N、P、Sn、Ge又は
    Siを含有することができる、共有結合によりAとR”
    との間に架橋結合した二価基を表し;Aは下式(II
    I): 【化2】 (式中、R基(i=1、2、3、4又は5)は各々独
    立的に水素、ハロゲン、C〜Cアルキル基、C
    12アルキルシリル基、C〜Cシクロアルキル
    基、C〜C14アリール基、C〜C15アリールア
    ルキル基、C〜Cアルコキシル基、C〜Cカル
    ボキシル基であるか、二つのR隣接基が互いに結合し
    て少なくとも3個、好ましくは5〜8個の水素及びハロ
    ゲンとは異なる非金属原子を含んでなる環状脂肪族又は
    芳香族構造を形成でき;そして「x」は0又は1でよい
    が、但し、「x」が1のときには、二価のR”’基の一
    方の側が式(III)を有するR基の一つの置換基と
    してA基に結合し、他方の側がR”基にその水素原子の
    いずれかの置換基として結合している)で表される金属
    Mに配位した置換η−シクロペンタジエニル環含有ア
    ニオンである〕で表されることができる請求項1に記載
    のメタロセン錯体であって、 A基の式(III)における少なくとも一つのR、及
    びR”基が式IIIで表されるときにはさらにR”の式
    における少なくとも一つのRも、下式: Ph−(CH (式中、「n」及びPhは請求項1で定義した通りで
    あるが、但し、Aがη−インデニル基であり且つ
    「n」が0であるときには、少なくとも一つのPh
    がAにおけるインデニルの1位又は3位に結合してい
    る)で表される基からなることを特徴とするメタロセン
    錯体。
  4. 【請求項4】Phについての前記電子吸引基がフッ
    素、ハロゲン化炭化水素基、好ましくは炭素数1〜15
    のフッ素化炭化水素基、ハロゲン化アルキルシリ基、好
    ましくは炭素数1〜15のフッ素化アルキルシリル基、
    炭素数2〜15のハロゲン化又は非ハロゲン化アルコキ
    シカルボニル基及び炭素数2〜15のアルコキシアルキ
    ル基又はアリールオキシアルキル基から選択される請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のメタロセン錯体。
  5. 【請求項5】Phについての前記電子吸引基が、フッ
    素、及び少なくとも一個のハロゲン原子、好ましくはフ
    ッ素がPh基の芳香環に対して1位又は2位の炭素原
    子に結合しているハロゲン化脂肪族ヒドロカルビル又は
    アルキルシリル基から選択される請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載のメタロセン錯体。
  6. 【請求項6】Aが式(III)(式中、Rが請求項3
    で定義したPh−CH−基、特にビス(フルオロア
    ルキル)ベンジルであり、残りのR、R、R、及
    びRは各々独立的に水素又はメチルである)により表
    されるη−シクロペンタジエンアニオンである請求項
    3〜5のいずれか1項に記載のメタロセン錯体。
  7. 【請求項7】式中(II)におけるR”が金属Mに配位
    したη−シクロペンタジエニル環含有C基である請
    求項3〜5のいずれか1項に記載のメタロセン錯体。
  8. 【請求項8】C基が請求項3の式(III)における
    Aの定義に含まれる構造を有しており、より好ましくは
    Aと同じである請求項7に記載のメタロセン錯体。
  9. 【請求項9】ビス−〔η(4−フルオロベンジル)シ
    クロペンタジエニル〕ジルコニウムジクロリド、 ビス−〔η(4−トリフルオロメチルベンジル)シク
    ロペンタジエニル〕ジルコニウムジクロリド、 ビス−〔η(2,4−ビストリフルオロメチルベンジ
    ル)シクロペンタジエニル〕ジルコニウムジクロリド、 ビス−〔η(3,5−ビストリフルオロメチルベンジ
    ル)シクロペンタジエニル〕ジルコニウムジクロリド、 から選択される請求項8に記載のメタロセン錯体。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれか1項に記載の少
    なくとも一種のメタロセン錯体及び少なくとも一種の共
    触媒を含んでなるエチレン及び/又はα−オレフィンの
    (共)重合用触媒。
  11. 【請求項11】前記メタロセン錯体は請求項3に記載の
    式(II)で表される錯体である請求項10に記載の触
    媒。
  12. 【請求項12】前記共触媒が、アルミニウム、ガリウム
    及び錫から選択される金属M’の有機酸素化誘導体から
    なる請求項10又は11に記載の触媒。
  13. 【請求項13】M’の有機酸素化誘導体がアルミノオキ
    サン、好ましくはメチルアルミノオキサンである請求項
    12に記載の触媒。
  14. 【請求項14】メタロセン錯体中の金属Mと共触媒中の
    金属M’との間の原子比は、10〜10000、好まし
    くは200〜5000である請求項12又は13に記載
    の触媒。
  15. 【請求項15】カチオンメタロセン錯体を含んでなる請
    求項10及び11のいずれか1項に記載の触媒であっ
    て、このカチオンメタロセン錯体が請求項1〜9のいず
    れか1項に記載の中性メタロセン錯体と、該錯体からシ
    グマ結合アニオン基を抜出できる共触媒との組み合わせ
    から得られることを特徴とする触媒。
  16. 【請求項16】前記共触媒が、中性メタロセン錯体から
    シグマ結合アニオン基を抜出して非配位アニオンを形成
    できる非プロトン性ルイス酸及びアニオンが非配位であ
    り且つカチオンが中性メタロセン錯体からシグマ結合ア
    ニオン基を抜出して中性化合物を形成できる有機塩から
    選択される請求項15に記載の触媒。
  17. 【請求項17】中性メタロセン錯体が金属Mに結合した
    少なくとも一つのアルキル又はアミド基を含んでなる請
    求項15又は16に記載の触媒。
  18. 【請求項18】前記メタロセン錯体と前記共触媒から選
    択される少なくとも一種の成分が、高分子無機又は有機
    固体粒状担体に担持されていることを特徴とする請求項
    10〜17のいずれか1項に記載の触媒。
  19. 【請求項19】前記固体粒状担体がアルミナ、シリカ及
    びシリコアルミネートから選択される請求項18に記載
    の触媒。
  20. 【請求項20】少なくとも一種のα−オレフィン及び任
    意にコモノマーを連続式又はバッチ式反応器に供給する
    工程と、適当な液状媒体中又はガス相中において、重合
    触媒の存在下で、前記混合物を懸濁又は溶液(共)重合
    する工程と、を含んでなるα−オレフィンの(共)重合
    方法であって、前記触媒が請求項10〜19のいずれか
    1項に記載の触媒であることを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】前記α−オレフィンがエチレンである請
    求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】請求項1〜9のいずれか1項に記載のメ
    タロセン錯体を、アルミニウムの有機酸素化誘導体、好
    ましくはアルミノオキサンからなる共触媒と接触させる
    ことにより、前記触媒を重合反応器中で直接形成する請
    求項20又は21に記載の方法。
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