JPH11148572A - 流量調整弁 - Google Patents

流量調整弁

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JPH11148572A
JPH11148572A JP9315340A JP31534097A JPH11148572A JP H11148572 A JPH11148572 A JP H11148572A JP 9315340 A JP9315340 A JP 9315340A JP 31534097 A JP31534097 A JP 31534097A JP H11148572 A JPH11148572 A JP H11148572A
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唯好 田島
Yasuhito Ogawara
靖仁 大河原
Hiroki Yoshioka
宏起 吉岡
Toshio Ohashi
利男 大橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒の流れを、開状態と絞り状態に選択的に
切換制御できるコンパクトで、部品点数が少なく、製造
時の作業性やコスト面でも優れた流量調整弁を提供す
る。 【解決手段】 冷媒配管8の軸線と同軸的に設けられた
筒状のケース20a,20b内に、冷媒の圧力若しくは
温度状態により直線的に変位する弁体30を設け、当該
弁体30又は弁座部22を貫通して筒状の絞り部材32
を設けたので、極めてコンパクトで、部品点数が少な
く、製造時の作業性やコスト面でも優れたものとなるの
みでなく、冷媒の流れを開状態と絞り状態に選択的に切
換制御できることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置の
冷凍サイクルに組み込まれ、回路中を流通する冷媒量を
制御するための流量調整弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の流量調整弁としては、例えば、図
8に示すようなものがある。この流量調整弁50は、開
状態と閉状態を選択的に切り替える構造となっている。
【0003】開状態とする場合には、図8(A)に示す
ように、コイル51に電流を流すことによりプランジャ
ー52を引き上げてパイロット弁53をフリーとする。
これにより、図中左側から導入される高圧冷媒が、ダイ
ヤフラム弁54の均圧孔55を通過してパイロットポー
ト56へと流れ、ダイヤフラム弁54の膜動を容易にす
るとともにダイヤフラム弁54の上部より下部が高圧と
なる差圧が生じてメインポート57を開き、冷媒が流れ
る(以下、流量調整弁をオンさせるともいう)。このよ
うに差圧を利用して弁作動することから、この種流量調
整弁のことを差圧作動式の流量調整弁という。
【0004】一方、閉状態とする場合には、図8(B)
に示すように、コイル51への通電をオフすると、ばね
58によりプランジャー52が下方へ押圧され、パイロ
ット弁53を押し下げてパイロットポート56を閉じ
る。
【0005】これにより、導入される高圧冷媒は、パイ
ロットポート56へは流れず、ダイヤフラム弁54を膜
動しにくくするとともにダイヤフラム弁54の上部より
下部が低くなる差圧が生じてメインポート57を閉じて
流体の流れを止める(以下、流量調整弁をオフさせると
もいう)。
【0006】この流量調整弁50は、ヒートポンプ方式
の空気調和システムに用いられることがあるが、冷媒の
流れ方向を切り替えることなく冷暖房制御を行なう場合
には、流量調整弁50と膨張弁をいくつか組み合わせて
使用しなければならず、コスト高となるばかりか、占有
スペースも大きくなり、重量も嵩むことから消費電力も
増大するという問題がある。
【0007】そこで、本件出願人は、前記差圧作動式の
流量調整弁において、図9に示すように、接続口58と
メインポート57の下流側とを連通し、流体を絞りつつ
通過させるオリフィス等によりなる絞り部59を設けた
ものを提案した(特願平8−202168号参照)。
【0008】この流量調整弁50aは、「開状態」と
「絞り状態」に切り替えることができ、冷媒を下流側に
そのまま流すか又は断熱膨張させてから流すかを制御で
きることから、この切り替え動作により下流側の熱交換
器をコンデンサとしてあるいはエバポレータとして機能
させることができ、冷媒の流れ方向を切り替えることな
く所望の温調制御を行わせることができるという利点が
ある。
【0009】「開」「閉」のみの従来の流量調整弁に比
較して、断熱膨張用の弁などの空気調和システムの部品
を低減でき、コスト的にも重量的にも占有スペース的に
も有利となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように構
成された流量調整弁は、機能的構造的には優れたもので
あるが、コイルに通電しなければ切り替えを行なうこと
ができないため、コイル作動用の電源が必要となり、ま
た、全体形状もまだ十分小形化されておらず、重量、車
載性、さらには部品点数、製造時の作業性やコスト面で
も改良すべき点があるというのが実情である。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、冷媒の流れを、開状態と絞
り状態に選択的に切換制御できるコンパクトで、部品点
数が少なく、製造時の作業性やコスト面でも優れた流量
調整弁を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0013】(1) 少なくともコンプレッサ、コンデ
ンサ及びエバポレータを冷媒配管により閉回路を構成す
るように接続した冷凍サイクルに組み込まれる流量調整
弁において、前記冷媒配管の軸線と同軸的に設けられた
筒状のケースと、このケースに形成された弁座部と、前
記ケース内に設けられ、前記冷凍サイクル中を流れる冷
媒の圧力又は温度により前記軸線に沿って直線的に変位
し、前記弁座部に対して接離可能に設けられた弁体と、
当該弁体による前記弁座部の閉鎖状態如何に拘らず、前
記ケース内に流入した冷媒を絞って流過させる筒状の絞
り部材とを有することを特徴とする流量調整弁。
【0014】(2) 前記弁体は、前記冷媒の圧力に抗
するようにばね部材により弾撥された弁本体を有し、こ
の弁本体が前記冷媒の圧力により押圧されて移動する方
向に当該弁本体を貫通して前記絞り部材を設け、当該絞
り部材が両端支持されるように前記ケース内に支持部材
を設けたことを特徴とする流量調整弁。
【0015】(3) 前記弁体は、前記ケースにそれぞ
れ設けられた支持部材のいずれか一方に形成された弁座
部に対し接離可能で、前記冷媒の温度状態により前記軸
線に沿って直線的に変位するベローズの先端に設けら
れ、前記弁座部が形成された支持部材を貫通して前記絞
り部材を設けたことを特徴とする流量調整弁。
【0016】(4) 前記絞り部材は、所定の内径およ
び長さを有するオリフィスチューブであることを特徴と
する流量調整弁。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態である
流量調整弁で、無負荷状態を示す断面図、図2は同流量
調整弁の絞り部材のみを示す図、図3は前記流量調整弁
を用いた空気調和システムの運転時の状態を示す概略構
成図、図4は同流量調整弁の閉鎖状態を示す断面図、図
5は同流量調整弁の開弁状態を示す断面図である。
【0018】図1に示す流量調整弁5bは、例えば、図
上左側から冷媒が流入するように冷媒配管8に固着され
る筒状をしたケース20を有し、このケース20は、別
体のケース20a,20bからなり、冷媒配管8の軸線
と同軸的に設けられ、OリングSを介してねじ部Nによ
り連結されている。
【0019】このケース20bの先端には、弁座部22
が形成され、この弁座部22に接離可能に弁体30が設
けられているが、この弁体30は、偏平な円盤状の弁本
体31と、前記弁座部22に当接する側に設けられたシ
ール部材34とを有している。なお、弁座部22との当
接側にシール部材34を設けると、シール性が向上する
のみでなく、弁本体31と弁座部22との衝突による異
音の発生も防止できる。
【0020】特に、この弁本体31には、当該弁本体3
1が冷媒の圧力により押圧されて移動する方向の前後に
当該弁体30を貫通して弁棒を兼ねた筒状の絞り部材3
2が設けられている。
【0021】この絞り部材32は、図2に示すように所
定の内径Dおよび長さLを有するオリフィスチューブで
あり、弁本体31が弁座部22に当接した時に内部を流
通する冷媒の流量を制限すると共に冷媒の断熱膨張機能
を発揮する。
【0022】なお、本実施の形態に係る流量調整弁は、
前記差圧を利用して開閉する電磁式流量調整弁に対し、
オリフィスを使用しているので、以下、オリフィス式流
量調整弁と称することがある。
【0023】オリフィスチューブの絞り部材32は、そ
の内径Dおよび長さLを変えると、その内部の流通抵抗
が変化することになるので、その流量特性をチューニン
グすることができ、所望の温調制御が可能となる。
【0024】また、この絞り部材32は、弁体30を貫
通して設けられており、当該弁体30の弁棒としての機
能も兼ねており、前記ケース20内に設けられた支持部
材35,36により支持されている。
【0025】つまり、この弁本体31は、絞り部材32
により両端支持された構造となっている。弁本体31を
両端支持すれば、弁本体31を弁棒兼絞り部材32に対
して直交状態に確実に支持することができるので、絞り
部材32と支持部材35,36の内周面との間のクリア
ランスも小さくでき、弁体30の支持や作動が安定化す
るという利点がある。なお、前記支持部材35,36に
は、冷媒が流通する通孔Oが開設されている。
【0026】また、この弁体30は、弁本体31と前記
ケース20bの先端部位に形成された段部20cとの間
にばね部材26が設けられ、図中矢印で示すように冷媒
が流れるとき、当該冷媒の圧力に抗するようにばね力を
加えるようにしている。
【0027】なお、場合によっては、このばね部材26
の径を小さくして弁本体31の中心部と支持部材36の
間に設けると、組立て時にばねの傾きが小さくなり、確
実に両者間に位置させることができる。
【0028】前記ケース20は、各ケース20a,20
bに支持部材35,36を設け、両支持部材35,36
間で弁体30を支持するので、この流量調整弁を組み立
てる場合には、支持部材35、弁体30及びばね部材2
6をケース20a側に、また支持部材36をケース20
b側に取り付け、両ケース20a,20bを相互に捩じ
込むことにより簡単に組み立てることができる。これ
は、前記絞り部材32が長尺なものを使用する場合に便
利である。
【0029】前記絞り部材32がケース20aから突出
するようにすれば、支持部材36の挿入穴が見える状態
で組立てられ、組立て性が良くなる。
【0030】前記弁本体31の上流側に位置する支持部
材35には、当たり部35aが形成され、弁本体31と
支持部材35あるいはケース20aの内面との間に所定
の冷媒通路を確保するようにしている。
【0031】このオリフィス式流量調整弁5bは、例え
ば、図3に示すような空気調和システムに組込まれて使
用される。
【0032】この空気調和システムの構成を概説すれ
ば、コンプレッサ2から吐出された冷媒が、外部熱交換
器3、リキッドタンク4、流量制御部5及び内部熱交換
器Eを経てコンプレッサ2に帰還する冷凍サイクルを構
成している。
【0033】この冷凍サイクルの高圧側(コンプレッサ
2から流量制御部材5まで)には、暖房時にコンプレッ
サ2から吐出された冷媒が外部熱交換器3をバイパスし
て流れるように、バイパス回路B、四方弁6及び2つの
逆止弁VC が設けられている。
【0034】一方、低圧側(流量制御部5からコンプレ
ッサ2まで)には、前述した流量制御部材5と内部熱交
換器Eが、それぞれ一対ずつ設けられている。つまり、
開状態と絞り状態が選択可能とされた電磁式流量調整弁
5a(図9に示す形態のもの)、補助内部熱交換器E
a、前記実施形態のオリフィス式流量調整弁5b、主内
部熱交換器Ebの順で直列に連結されている。
【0035】上述した構成要素は、ユニットケース10
の風路10f内で、インテークドア(図示せず)やブロ
ワモータMを有する空気導入部であるインテークユニッ
ト11から導入された空気の流れ方向(白抜き矢印で示
す)の上流側から、主内部熱交換器Eb、補助内部熱交
換器Ea、エアミックスドア15、ヒータコア13の順
で配置されているが、当該補助内部熱交換器Eaと主内
部熱交換器Ebは、風路10f内で相互に対向して近接
配置されている。
【0036】この主内部熱交換器Ebから流出した冷媒
は、当該主内部熱交換器Ebとコンプレッサ2との間に
設けられたサブ熱交換器18内を通ってコンプレッサ2
に戻されるようになっている。
【0037】サブ熱交換器18は、ユニットケース10
の風路10f外に設けられており、温水コック12を通
って導入されたエンジン冷却水の熱により内部を流通す
る冷媒を加熱し、エントロピー変化した冷媒をコンプレ
ッサ2に戻し、より高い暖房性能を発揮するようにして
いる。
【0038】なお、風路10fの出口側には、調和空気
が車室内所定部位に向かって吹き出される各種吹出口1
7(例えば、デフ吹出口17d ,ベント吹出口17v ,
フット吹出口17f )が設けられている。
【0039】また、コンプレッサ2と外部熱交換器3と
の間には四方弁6が設けられており、当該四方弁6を介
して外部熱交換器3とコンプレッサ2と連結した戻し回
路Rを形成し、戻し回路Rを通って外部熱交換器3等の
内部に寝込んでいる冷媒をコンプレッサ2に導き回収す
るようにしている。
【0040】したがって、暖房運転の開始時に、四方弁
6を図3に実線で示すような状態にセットすれば、コン
プレッサ2の吸込側と外部熱交換器3が戻し回路Rを介
して連通されることになり、コンプレッサ2の吸込力に
より外部熱交換器3内の寝込み冷媒が、コンプレッサ2
に回収され、コンプレッサ2から吐出される冷媒量は増
大し、暖房性能の低下が防止される。
【0041】次に、同空気調和システムの作用を説明す
る。 《暖房運転》外気温度が低いとき(例えば−10℃〜+
5℃程度)の暖房運転は、四方弁6を図3に実線で示す
状態にセットして冷媒を回収するとともに、電磁式流量
調整弁5aのコイル24に電流を流し開状態とする。
【0042】この状態でコンプレッサ2を作動すると、
コンプレッサ2から吐出された高温高圧の冷媒は、バイ
パス回路B、リキッドタンク4、電磁式流量調整弁5a
と流れて補助内部熱交換器Eaに入り、さらに流下して
オリフィス式流量調整弁5bに入る。
【0043】この場合、オリフィス式流量調整弁5b
は、図4に示す状態となる。この状態では、弁本体31
が高圧冷媒により加圧され、オリフィス32とともに右
行し、弁座部22を閉じる。
【0044】この結果、高温高圧の冷媒は、全量オリフ
ィス32内を流通し、ここから吐出される時に断熱膨張
し、低温低圧の冷媒となり、主内部熱交換器Ebに流入
する。つまり、主内部熱交換器Ebは、蒸発器として、
補助内部熱交換器Eaは、凝縮器として作動する。
【0045】したがって、インテークユニット11から
送られてきた空気は、まず、主内部熱交換器Ebである
程度冷却され、その直後に配置されている補助内部熱交
換器Eaにより加熱されることになり、除湿暖房が行な
われる。
【0046】なお、外気温度が高いとき(例えば、+5
℃〜+15℃程度)は、コンプレッサ2は作動せず、ヒ
ータコア13のみによる暖房運転とされる。
【0047】また、暖房運転中、車室内がある程度温度
が上がると、図外の制御装置によりコンプレッサ2の回
転が制御され、回路中に流れる冷媒の量も低減すること
になるが、この場合も、ばね部材26の力も大きくない
ので、冷媒の圧力が低下しても閉鎖状態を確実に維持す
ることになり、誤作動のないものとすることができる。
【0048】《冷房運転》冷房運転を行なう場合には、
四方弁6を図3に破線で示す状態にセットして冷媒を直
接外部熱交換器3に導入し、電磁式流量調整弁5aは、
コイル24への通電をオフし絞り状態とする。
【0049】この状態でコンプレッサ2を作動すると、
コンプレッサ2から吐出された高温高圧の冷媒は、外部
熱交換器3において放熱して凝縮され、リキッドタンク
4にある程度貯溜された後に、電磁式流量調整弁5aに
おいて流量が制限されるとともにここのオリフィス59
を通ることにより断熱膨張され、低温低圧冷媒になって
補助内部熱交換器Eaに流入する。さらに流下した冷媒
は、オリフィス式流量調整弁5bを通り、主内部熱交換
器Ebで蒸発しガス状となる。
【0050】この場合、オリフィス式流量調整弁5b
は、図5に示す状態となる。この状態のオリフィス式流
量調整弁5bは、弁本体31に低圧冷媒が作用するの
で、弁本体31は、ばね部材26の作用によりオリフィ
ス32とともに左行し、弁座部22を開放する。
【0051】この結果、低温低圧の冷媒は、大部分がオ
リフィス32を流通することなく、弁本体31の周囲を
通って流れ、低温低圧状態のまま主内部熱交換器Ebに
流入する。つまり、両熱交換器は、蒸発器として作動す
る。
【0052】したがって、インテークユニット11から
送られてきた空気は、まず、主内部熱交換器Ebである
程度冷却され、その直後に配置されている補助内部熱交
換器Eaによりさらに冷却される。
【0053】このように本実施の形態の流量調整弁5b
は、ケース20a,20b内に、冷媒配管8の軸線と同
軸的に弁体30及び絞り部材32を設け、冷媒の圧力に
抗するようにばね部材26により弁体30を弾撥するよ
うにしたので、極めてコンパクトで、部品点数が少な
く、製造時の作業性やコスト面でも優れたものとなるの
みでなく、冷媒の流れを開状態と絞り状態に選択的に切
換制御できることになる。
【0054】本発明は、上述した実施の形態のみに限定
されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおい
て種々変形することができる。例えば、上述した実施の
形態では、エンジン1、ヒータコア13を有する通常の
自動車に組み込まれる空気調和装置であるが、本発明
は、これのみに限定されるものではなく、エンジン1、
ヒータコア13を使用しない電気自動車に組み込まれる
空気調和装置にも使用することができ、また、サブ熱交
換器18の有無も問われない。
【0055】ただし、電気自動車の場合、モータやイン
バータ等の機器の冷却に水を使用することもあるが、こ
のような水冷式のものでは、発生した温水をサブ熱交換
器18の熱源として使用することができる。
【0056】上述した実施の形態は、四路切換弁や三方
弁を使用したヒートポンプ式の冷凍サイクルに流量調整
弁を組み込んだものであるが、このような四路切換弁や
三方弁を使用することなく構成した冷凍サイクルに流量
調整弁を組み込んだものであってもよい。
【0057】また、図6は本発明の他の実施形態に係る
オリフィス式流量調整弁の絞り状態を示す縦断面図、図
7は、同オリフィス式流量調整弁の開状態を示す縦断面
図である。なお、図1〜5に示す部材と共通する部材に
は同一符号を付している。
【0058】本実施形態のオリフィス式流量調整弁5b
は、弁体30の作動を前述した圧力によるものと相違
し、温度により開閉制御するようにしたものである。
【0059】具体的には、ベローズ等のような温度感知
式伸縮部材37の先端に弁本体31を設けると共に、内
部に冷媒を封止し、流下してくる冷媒の温度により当該
ベローズ37を伸縮し、弁本体31を弁座部22に対し
接離し、弁体30を温度により開閉制御するようにして
いる。
【0060】例えば、高温冷媒の場合には伸びて、図6
に示すように絞り状態とし、低温冷媒の場合には縮み、
図6に示すように開状態とする。そして、この弁座部2
2が形成された支持部材36を貫通してオリフィスチュ
ーブよりなる絞り部材32を取り付けている。
【0061】このようにしても前述したものと同様にオ
リフィス式流量調整弁5aとして機能させることができ
る。
【0062】この温度感知式伸縮部材37は、冷房運転
時と暖房運転時により電磁式流量調整弁5aの開閉によ
り流下してくる冷媒の温度が異なることを利用してお
り、支持部材35,36のいずれに設けても良いが、オ
リフィスチューブよりなる絞り部材32は、弁座部22
が形成された支持部材35又は36に設ける必要があ
る。
【0063】本実施の形態では、絞り部材32を支持部
材35により支持しているが、ベローズのような温度感
知式伸縮部材37を使用すれば、弁座部22とオリフィ
ス32とを支持部材36に一括して組み込むことがで
き、より部品点数や組み立て工数の低減をさらに達成す
ることができる。つまり、ヒートポンプ式の冷凍サイク
ルに用いれば、従来電磁式流量調整弁5aを2つ使用し
ていたが、1つで済むようになる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、冷媒配管の軸線と同軸的に設けられた筒
状のケース内に、冷媒の圧力若しくは温度状態により直
線的に変位する弁体を設け、当該弁体又は弁座部を貫通
して筒状の絞り部材を設けたので、極めてコンパクト
で、部品点数が少なく、製造時の作業性やコスト面でも
優れたものとなるのみでなく、冷媒の流れを開状態と絞
り状態に選択的に切換制御できることになる。
【0065】請求項2に記載の発明によれば、冷媒の圧
力に抗するようにばね部材により弁体を弾撥し、弁体が
冷媒の圧力により作動するようにしたので、極めてコン
パクトで、部品点数が少なく、製造時の作業性やコスト
面でも優れたものとなるのみでなく、冷媒の圧力により
開状態と絞り状態を選択的に切換制御できるので、この
制御を極めて迅速に行なうことかできる。
【0066】請求項3に記載の発明によれば、冷媒の温
度に応じて伸縮するベローズを用いて弁体を作動させる
ようにしたので、一層コンパクトで、部品点数が少ない
流量調整弁とすることができる。
【0067】請求項4に記載の発明によれば、絞り部材
としてオリフィスチューブを使用したので、その内径お
よび長さを適宜選択すれば、冷媒の制御状態をチューニ
ングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示す断面図である。
【図2】 同実施形態の絞り部材のみを示す説明図であ
る。
【図3】 同実施形態を用いた空気調和システムの運転
時の状態を示す概略構成図である。
【図4】 同実施形態の閉鎖状態を示す断面図である。
【図5】 同実施形態の開弁状態を示す断面図である。
【図6】 本発明の他の実施形態の閉鎖状態を示す断面
図である。
【図7】 同他の実施形態の開弁状態を示す断面図であ
る。
【図8】 従来の流量調整弁を示す断面図で、(A)は
開弁状態を、(B)は閉鎖状態を示している。
【図9】 従来の他の流量調整弁を示す断面図である。
【符号の説明】
2…コンプレッサ、 3…コンデンサ、 5…流量制御部、 E…エバポレータ、 8…冷媒配管、 20a,20b…ケース、 22…弁座部、 26…ばね部材、 30…弁体、 32…絞り部材、 35,36…支持部材、 36a…当たり部、 37…温度感知式伸縮部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 利男 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニック株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともコンプレッサ(2) 、コンデン
    サ(3) 及びエバポレータ(E) を冷媒配管(8) により閉回
    路を構成するように接続した冷凍サイクルに組み込まれ
    る流量調整弁において、 前記冷媒配管(8) の軸線と同軸的に設けられた筒状のケ
    ース(20a,20b) と、このケース(20a,20b) に形成された
    弁座部(22)と、前記ケース(20a,20b) 内に設けられ、前
    記冷凍サイクル中を流れる冷媒の圧力又は温度により前
    記軸線に沿って直線的に変位し、前記弁座部(22)に対し
    て接離可能に設けられた弁体(30)と、当該弁体(30)によ
    る前記弁座部(22)の閉鎖状態如何に拘らず、前記ケース
    (20a,20b) 内に流入した冷媒を絞って流過させる筒状の
    絞り部材(32)とを有することを特徴とする流量調整弁。
  2. 【請求項2】 前記弁体(30)は、前記冷媒の圧力に抗す
    るようにばね部材(26)により弾撥された弁本体(31)を有
    し、この弁本体(31)が前記冷媒の圧力により押圧されて
    移動する方向に当該弁本体(31)を貫通して前記絞り部材
    (32)を設け、当該絞り部材(32)が両端支持されるように
    前記ケース(20a,20b) 内に支持部材(35,36)を設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の流量調整弁。
  3. 【請求項3】 前記弁体(30)は、前記ケース(20a,20b)
    にそれぞれ設けられた支持部材(35,36)のいずれか一方
    に形成された弁座部(22)に対し接離可能で、前記冷媒の
    温度状態により前記軸線に沿って直線的に変位する温度
    感知式伸縮部材(37)の先端に設けられ、前記弁座部(22)
    が形成された支持部材(35,36)を貫通して前記絞り部材
    (32)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の流量調
    整弁。
  4. 【請求項4】 前記絞り部材(32)は、所定の内径(D)お
    よび長さ(L)を有するオリフィスチューブであることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流量調整
    弁。
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