JP4008553B2 - 流量調整弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置の冷凍サイクルに組み込まれ、回路中を流通する冷媒量を制御するための流量調整弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の流量調整弁としては、例えば、図8に示すようなものがある。この流量調整弁50は、開状態と閉状態を選択的に切り替える構造となっている。
【0003】
開状態とする場合には、図8(A)に示すように、コイル51に電流を流すことによりプランジャー52を引き上げてパイロット弁53をフリーとする。これにより、図中左側から導入される高圧冷媒が、ダイヤフラム弁54の均圧孔55を通過してパイロットポート56へと流れ、ダイヤフラム弁54の膜動を容易にするとともにダイヤフラム弁54の上部より下部が高圧となる差圧が生じてメインポート57を開き、冷媒が流れる(以下、流量調整弁をオンさせるともいう)。このように差圧を利用して弁作動することから、この種流量調整弁のことを差圧作動式の流量調整弁という。
【0004】
一方、閉状態とする場合には、図8(B)に示すように、コイル51への通電をオフすると、ばね58によりプランジャー52が下方へ押圧され、パイロット弁53を押し下げてパイロットポート56を閉じる。
【0005】
これにより、導入される高圧冷媒は、パイロットポート56へは流れず、ダイヤフラム弁54を膜動しにくくするとともにダイヤフラム弁54の上部より下部が低くなる差圧が生じてメインポート57を閉じて流体の流れを止める(以下、流量調整弁をオフさせるともいう)。
【0006】
この流量調整弁50は、ヒートポンプ方式の空気調和システムに用いられることがあるが、冷媒の流れ方向を切り替えることなく冷暖房制御を行なう場合には、流量調整弁50と膨張弁をいくつか組み合わせて使用しなければならず、コスト高となるばかりか、占有スペースも大きくなり、重量も嵩むことから消費電力も増大するという問題がある。
【0007】
そこで、本件出願人は、前記差圧作動式の流量調整弁において、図9に示すように、接続口58とメインポート57の下流側とを連通し、流体を絞りつつ通過させるオリフィス等によりなる絞り部59を設けたものを提案した(特願平8−202168号参照)。
【0008】
この流量調整弁50aは、「開状態」と「絞り状態」に切り替えることができ、冷媒を下流側にそのまま流すか又は断熱膨張させてから流すかを制御できることから、この切り替え動作により下流側の熱交換器をコンデンサとしてあるいはエバポレータとして機能させることができ、冷媒の流れ方向を切り替えることなく所望の温調制御を行わせることができるという利点がある。
【0009】
「開」「閉」のみの従来の流量調整弁に比較して、断熱膨張用の弁などの空気調和システムの部品を低減でき、コスト的にも重量的にも占有スペース的にも有利となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように構成された流量調整弁は、機能的構造的には優れたものであるが、コイルに通電しなければ切り替えを行なうことができないため、コイル作動用の電源が必要となり、また、全体形状もまだ十分小形化されておらず、重量、車載性、さらには部品点数、製造時の作業性やコスト面でも改良すべき点があるというのが実情である。
【0011】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、冷媒の流れを、開状態と絞り状態に選択的に切換制御できるコンパクトで、部品点数が少なく、製造時の作業性やコスト面でも優れた流量調整弁を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0013】
(1) 少なくともコンプレッサ、コンデンサ及びエバポレータを冷媒配管により閉回路を構成するように接続した冷凍サイクルに組み込まれる流量調整弁において、前記冷媒配管の軸線と同軸的に設けられ、ねじ部により連結される一対の筒状のケースと、前記一対のケースの一方に形成された弁座部と、前記ケース内に設けられ、前記冷凍サイクル中を流れる冷媒の圧力に抗するようにばね部材によって弁座部が設けられる側から弾撥されるとともに、所定値以上の前記冷媒の圧力によって弁座部が設けられる側へ移動する弁本体を備え、前記弁座部に対して接離可能に設けられた弁体と、当該弁体による前記弁座部の閉鎖状態如何に拘らず、前記ケース内に流入した冷媒を絞って流過させる部材であり、前記弁本体が前記冷媒の圧力により押圧されて移動する方向に当該弁本体を貫通する筒状の絞り部材と、前記一対のケースの各々の内部に設けられ、前記絞り部材を両端支持する2つの支持部材と、を有することを特徴とする流量調整弁。
【0014】
(2) 少なくともコンプレッサ、コンデンサ及びエバポレータを冷媒配管により閉回路を構成するように接続した冷凍サイクルに組み込まれる流量調整弁において、前記冷媒配管の軸線と同軸的に設けられた筒状のケースと、前記ケース内に設けられ、一方に弁座部が形成される2つの支持部材と、前記ケース内において前記支持部材の他方に設けられ、前記冷凍サイクル中を流れる冷媒の温度が所定値以上において前記軸線に沿って弁座部に向って直線的に変位するベローズである温度感知式伸縮部材と、前記温度感知式伸縮部材の前記弁座部側先端に設けられ、前記弁座部に対し接離可能に設けられた弁体と、当該弁体による前記弁座部の閉鎖状態如何に拘らず、前記ケース内に流入した冷媒を絞って流過させる部材であり、前記弁座部が形成された支持部材を貫通して設けられる前記絞り部材と、を有することを特徴とする流量調整弁。
【0016】
) 前記絞り部材は、所定の内径および長さを有するオリフィスチューブであることを特徴とする流量調整弁。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態である流量調整弁で、無負荷状態を示す断面図、図2は同流量調整弁の絞り部材のみを示す図、図3は前記流量調整弁を用いた空気調和システムの運転時の状態を示す概略構成図、図4は同流量調整弁の閉鎖状態を示す断面図、図5は同流量調整弁の開弁状態を示す断面図である。
【0018】
図1に示す流量調整弁5bは、例えば、図上左側から冷媒が流入するように冷媒配管8に固着される筒状をしたケース20を有し、このケース20は、別体のケース20a,20bからなり、冷媒配管8の軸線と同軸的に設けられ、OリングSを介してねじ部Nにより連結されている。
【0019】
このケース20bの先端には、弁座部22が形成され、この弁座部22に接離可能に弁体30が設けられているが、この弁体30は、偏平な円盤状の弁本体31と、前記弁座部22に当接する側に設けられたシール部材34とを有している。なお、弁座部22との当接側にシール部材34を設けると、シール性が向上するのみでなく、弁本体31と弁座部22との衝突による異音の発生も防止できる。
【0020】
特に、この弁本体31には、当該弁本体31が冷媒の圧力により押圧されて移動する方向の前後に当該弁体30を貫通して弁棒を兼ねた筒状の絞り部材32が設けられている。
【0021】
この絞り部材32は、図2に示すように所定の内径Dおよび長さLを有するオリフィスチューブであり、弁本体31が弁座部22に当接した時に内部を流通する冷媒の流量を制限すると共に冷媒の断熱膨張機能を発揮する。
【0022】
なお、本実施の形態に係る流量調整弁は、前記差圧を利用して開閉する電磁式流量調整弁に対し、オリフィスを使用しているので、以下、オリフィス式流量調整弁と称することがある。
【0023】
オリフィスチューブの絞り部材32は、その内径Dおよび長さLを変えると、その内部の流通抵抗が変化することになるので、その流量特性をチューニングすることができ、所望の温調制御が可能となる。
【0024】
また、この絞り部材32は、弁体30を貫通して設けられており、当該弁体30の弁棒としての機能も兼ねており、前記ケース20内に設けられた支持部材35,36により支持されている。
【0025】
つまり、この弁本体31は、絞り部材32により両端支持された構造となっている。弁本体31を両端支持すれば、弁本体31を弁棒兼絞り部材32に対して直交状態に確実に支持することができるので、絞り部材32と支持部材35,36の内周面との間のクリアランスも小さくでき、弁体30の支持や作動が安定化するという利点がある。なお、前記支持部材35,36には、冷媒が流通する通孔Oが開設されている。
【0026】
また、この弁体30は、弁本体31と前記ケース20bの先端部位に形成された段部20cとの間にばね部材26が設けられ、図中矢印で示すように冷媒が流れるとき、当該冷媒の圧力に抗するようにばね力を加えるようにしている。
【0027】
なお、場合によっては、このばね部材26の径を小さくして弁本体31の中心部と支持部材36の間に設けると、組立て時にばねの傾きが小さくなり、確実に両者間に位置させることができる。
【0028】
前記ケース20は、各ケース20a,20bに支持部材35,36を設け、両支持部材35,36間で弁体30を支持するので、この流量調整弁を組み立てる場合には、支持部材35、弁体30及びばね部材26をケース20a側に、また支持部材36をケース20b側に取り付け、両ケース20a,20bを相互に捩じ込むことにより簡単に組み立てることができる。これは、前記絞り部材32が長尺なものを使用する場合に便利である。
【0029】
前記絞り部材32がケース20aから突出するようにすれば、支持部材36の挿入穴が見える状態で組立てられ、組立て性が良くなる。
【0030】
前記弁本体31の上流側に位置する支持部材35には、当たり部35aが形成され、弁本体31と支持部材35あるいはケース20aの内面との間に所定の冷媒通路を確保するようにしている。
【0031】
このオリフィス式流量調整弁5bは、例えば、図3に示すような空気調和システムに組込まれて使用される。
【0032】
この空気調和システムの構成を概説すれば、コンプレッサ2から吐出された冷媒が、外部熱交換器3、リキッドタンク4、流量制御部5及び内部熱交換器Eを経てコンプレッサ2に帰還する冷凍サイクルを構成している。
【0033】
この冷凍サイクルの高圧側(コンプレッサ2から流量制御部材5まで)には、暖房時にコンプレッサ2から吐出された冷媒が外部熱交換器3をバイパスして流れるように、バイパス回路B、四方弁6及び2つの逆止弁VC が設けられている。
【0034】
一方、低圧側(流量制御部5からコンプレッサ2まで)には、前述した流量制御部材5と内部熱交換器Eが、それぞれ一対ずつ設けられている。つまり、開状態と絞り状態が選択可能とされた電磁式流量調整弁5a(図9に示す形態のもの)、補助内部熱交換器Ea、前記実施形態のオリフィス式流量調整弁5b、主内部熱交換器Ebの順で直列に連結されている。
【0035】
上述した構成要素は、ユニットケース10の風路10f内で、インテークドア(図示せず)やブロワモータMを有する空気導入部であるインテークユニット11から導入された空気の流れ方向(白抜き矢印で示す)の上流側から、主内部熱交換器Eb、補助内部熱交換器Ea、エアミックスドア15、ヒータコア13の順で配置されているが、当該補助内部熱交換器Eaと主内部熱交換器Ebは、風路10f内で相互に対向して近接配置されている。
【0036】
この主内部熱交換器Ebから流出した冷媒は、当該主内部熱交換器Ebとコンプレッサ2との間に設けられたサブ熱交換器18内を通ってコンプレッサ2に戻されるようになっている。
【0037】
サブ熱交換器18は、ユニットケース10の風路10f外に設けられており、温水コック12を通って導入されたエンジン冷却水の熱により内部を流通する冷媒を加熱し、エントロピー変化した冷媒をコンプレッサ2に戻し、より高い暖房性能を発揮するようにしている。
【0038】
なお、風路10fの出口側には、調和空気が車室内所定部位に向かって吹き出される各種吹出口17(例えば、デフ吹出口17d ,ベント吹出口17v ,フット吹出口17f )が設けられている。
【0039】
また、コンプレッサ2と外部熱交換器3との間には四方弁6が設けられており、当該四方弁6を介して外部熱交換器3とコンプレッサ2と連結した戻し回路Rを形成し、戻し回路Rを通って外部熱交換器3等の内部に寝込んでいる冷媒をコンプレッサ2に導き回収するようにしている。
【0040】
したがって、暖房運転の開始時に、四方弁6を図3に実線で示すような状態にセットすれば、コンプレッサ2の吸込側と外部熱交換器3が戻し回路Rを介して連通されることになり、コンプレッサ2の吸込力により外部熱交換器3内の寝込み冷媒が、コンプレッサ2に回収され、コンプレッサ2から吐出される冷媒量は増大し、暖房性能の低下が防止される。
【0041】
次に、同空気調和システムの作用を説明する。
《暖房運転》
外気温度が低いとき(例えば−10℃〜+5℃程度)の暖房運転は、四方弁6を図3に実線で示す状態にセットして冷媒を回収するとともに、電磁式流量調整弁5aのコイル24に電流を流し開状態とする。
【0042】
この状態でコンプレッサ2を作動すると、コンプレッサ2から吐出された高温高圧の冷媒は、バイパス回路B、リキッドタンク4、電磁式流量調整弁5aと流れて補助内部熱交換器Eaに入り、さらに流下してオリフィス式流量調整弁5bに入る。
【0043】
この場合、オリフィス式流量調整弁5bは、図4に示す状態となる。この状態では、弁本体31が高圧冷媒により加圧され、オリフィス32とともに右行し、弁座部22を閉じる。
【0044】
この結果、高温高圧の冷媒は、全量オリフィス32内を流通し、ここから吐出される時に断熱膨張し、低温低圧の冷媒となり、主内部熱交換器Ebに流入する。つまり、主内部熱交換器Ebは、蒸発器として、補助内部熱交換器Eaは、凝縮器として作動する。
【0045】
したがって、インテークユニット11から送られてきた空気は、まず、主内部熱交換器Ebである程度冷却され、その直後に配置されている補助内部熱交換器Eaにより加熱されることになり、除湿暖房が行なわれる。
【0046】
なお、外気温度が高いとき(例えば、+5℃〜+15℃程度)は、コンプレッサ2は作動せず、ヒータコア13のみによる暖房運転とされる。
【0047】
また、暖房運転中、車室内がある程度温度が上がると、図外の制御装置によりコンプレッサ2の回転が制御され、回路中に流れる冷媒の量も低減することになるが、この場合も、ばね部材26の力も大きくないので、冷媒の圧力が低下しても閉鎖状態を確実に維持することになり、誤作動のないものとすることができる。
【0048】
《冷房運転》
冷房運転を行なう場合には、四方弁6を図3に破線で示す状態にセットして冷媒を直接外部熱交換器3に導入し、電磁式流量調整弁5aは、コイル24への通電をオフし絞り状態とする。
【0049】
この状態でコンプレッサ2を作動すると、コンプレッサ2から吐出された高温高圧の冷媒は、外部熱交換器3において放熱して凝縮され、リキッドタンク4にある程度貯溜された後に、電磁式流量調整弁5aにおいて流量が制限されるとともにここのオリフィス59を通ることにより断熱膨張され、低温低圧冷媒になって補助内部熱交換器Eaに流入する。さらに流下した冷媒は、オリフィス式流量調整弁5bを通り、主内部熱交換器Ebで蒸発しガス状となる。
【0050】
この場合、オリフィス式流量調整弁5bは、図5に示す状態となる。この状態のオリフィス式流量調整弁5bは、弁本体31に低圧冷媒が作用するので、弁本体31は、ばね部材26の作用によりオリフィス32とともに左行し、弁座部22を開放する。
【0051】
この結果、低温低圧の冷媒は、大部分がオリフィス32を流通することなく、弁本体31の周囲を通って流れ、低温低圧状態のまま主内部熱交換器Ebに流入する。つまり、両熱交換器は、蒸発器として作動する。
【0052】
したがって、インテークユニット11から送られてきた空気は、まず、主内部熱交換器Ebである程度冷却され、その直後に配置されている補助内部熱交換器Eaによりさらに冷却される。
【0053】
このように本実施の形態の流量調整弁5bは、ケース20a,20b内に、冷媒配管8の軸線と同軸的に弁体30及び絞り部材32を設け、冷媒の圧力に抗するようにばね部材26により弁体30を弾撥するようにしたので、極めてコンパクトで、部品点数が少なく、製造時の作業性やコスト面でも優れたものとなるのみでなく、冷媒の流れを開状態と絞り状態に選択的に切換制御できることになる。
【0054】
本発明は、上述した実施の形態のみに限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて種々変形することができる。
例えば、上述した実施の形態では、エンジン1、ヒータコア13を有する通常の自動車に組み込まれる空気調和装置であるが、本発明は、これのみに限定されるものではなく、エンジン1、ヒータコア13を使用しない電気自動車に組み込まれる空気調和装置にも使用することができ、また、サブ熱交換器18の有無も問われない。
【0055】
ただし、電気自動車の場合、モータやインバータ等の機器の冷却に水を使用することもあるが、このような水冷式のものでは、発生した温水をサブ熱交換器18の熱源として使用することができる。
【0056】
上述した実施の形態は、四路切換弁や三方弁を使用したヒートポンプ式の冷凍サイクルに流量調整弁を組み込んだものであるが、このような四路切換弁や三方弁を使用することなく構成した冷凍サイクルに流量調整弁を組み込んだものであってもよい。
【0057】
また、図6は本発明の他の実施形態に係るオリフィス式流量調整弁の絞り状態を示す縦断面図、図7は、同オリフィス式流量調整弁の開状態を示す縦断面図である。なお、図1〜5に示す部材と共通する部材には同一符号を付している。
【0058】
本実施形態のオリフィス式流量調整弁5bは、弁体30の作動を前述した圧力によるものと相違し、温度により開閉制御するようにしたものである。
【0059】
具体的には、ベローズ等のような温度感知式伸縮部材37の先端に弁本体31を設けると共に、内部に冷媒を封止し、流下してくる冷媒の温度により当該ベローズ37を伸縮し、弁本体31を弁座部22に対し接離し、弁体30を温度により開閉制御するようにしている。
【0060】
例えば、高温冷媒の場合には伸びて、図6に示すように絞り状態とし、低温冷媒の場合には縮み、図6に示すように開状態とする。そして、この弁座部22が形成された支持部材36を貫通してオリフィスチューブよりなる絞り部材32を取り付けている。
【0061】
このようにしても前述したものと同様にオリフィス式流量調整弁5aとして機能させることができる。
【0062】
この温度感知式伸縮部材37は、冷房運転時と暖房運転時により電磁式流量調整弁5aの開閉により流下してくる冷媒の温度が異なることを利用しており、支持部材35,36のいずれに設けても良いが、オリフィスチューブよりなる絞り部材32は、弁座部22が形成された支持部材35又は36に設ける必要がある。
【0063】
本実施の形態では、絞り部材32を支持部材35により支持しているが、ベローズのような温度感知式伸縮部材37を使用すれば、弁座部22とオリフィス32とを支持部材36に一括して組み込むことができ、より部品点数や組み立て工数の低減をさらに達成することができる。つまり、ヒートポンプ式の冷凍サイクルに用いれば、従来電磁式流量調整弁5aを2つ使用していたが、1つで済むようになる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、冷媒配管の軸線と同軸的に設けられた筒状のケース内に、冷媒の圧力若しくは温度状態により直線的に変位する弁体を設け、当該弁体又は弁座部を貫通して筒状の絞り部材を設けたので、極めてコンパクトで、部品点数が少なく、製造時の作業性やコスト面でも優れたものとなるのみでなく、冷媒の流れを開状態と絞り状態に選択的に切換制御できることになる。
【0065】
更に、冷媒の圧力に抗するようにばね部材により弁体を弾撥し、弁体が冷媒の圧力により作動するようにしたので、極めてコンパクトで、部品点数が少なく、製造時の作業性やコスト面でも優れたものとなるのみでなく、冷媒の圧力により開状態と絞り状態を選択的に切換制御できるので、この制御を極めて迅速に行なうことかできる。また、絞り部材を両端支持する2つの支持部材が、一対のケースの各々に設けられるため、組み立てる場合には、支持部材、弁体及びばね部材をケースの一方側に、また支持部材をケースの他方側に取り付け、両ケースを相互に捻じ込むことにより簡単に組み立てることができる。
【0066】
請求項に記載の発明によれば、冷媒配管の軸線と同軸的に設けられた筒状のケース内に、冷媒の圧力若しくは温度状態により直線的に変位する弁体を設け、当該弁体又は弁座部を貫通して筒状の絞り部材を設けたので、極めてコンパクトで、部品点数が少なく、製造時の作業性やコスト面でも優れたものとなるのみでなく、冷媒の流れを開状態と絞り状態に選択的に切換制御できることになる。更に、冷媒の温度に応じて伸縮するベローズを用いて弁体を作動させるようにしたので、一層コンパクトで、部品点数が少ない流量調整弁とすることができる。また、絞り部材が、弁座部が形成された支持部材を貫通して設けられ、弁座部と絞り部材とを支持部材に一括して組み込むことができ、より部品点数や組立工数の低減をさらに達成することができる。
【0067】
請求項に記載の発明によれば、絞り部材としてオリフィスチューブを使用したので、その内径および長さを適宜選択すれば、冷媒の制御状態をチューニングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示す断面図である。
【図2】 同実施形態の絞り部材のみを示す説明図である。
【図3】 同実施形態を用いた空気調和システムの運転時の状態を示す概略構成図である。
【図4】 同実施形態の閉鎖状態を示す断面図である。
【図5】 同実施形態の開弁状態を示す断面図である。
【図6】 本発明の他の実施形態の閉鎖状態を示す断面図である。
【図7】 同他の実施形態の開弁状態を示す断面図である。
【図8】 従来の流量調整弁を示す断面図で、(A)は開弁状態を、(B)は閉鎖状態を示している。
【図9】 従来の他の流量調整弁を示す断面図である。
【符号の説明】
2…コンプレッサ、
3…コンデンサ、
5…流量制御部、
E…エバポレータ、
8…冷媒配管、
20a,20b…ケース、
22…弁座部、
26…ばね部材、
30…弁体、
32…絞り部材、
35,36…支持部材、
36a…当たり部、
37…温度感知式伸縮部材。

Claims (3)

  1. 少なくともコンプレッサ(2)、コンデンサ(3)及びエバポレータ(E)を冷媒配管(8)により閉回路を構成するように接続した冷凍サイクルに組み込まれる流量調整弁において、
    前記冷媒配管(8)の軸線と同軸的に設けられ、ねじ部により連結される一対の筒状のケース(20a,20b)と、
    前記一対のケース(20a,20b)の一方に形成された弁座部(22)と、
    前記ケース(20a,20b)内に設けられ、前記冷凍サイクル中を流れる冷媒の圧力に抗するようにばね部材 (26) によって弁座部 (22) が設けられる側から弾撥されるとともに、所定値以上の前記冷媒の圧力によって弁座部 (22) が設けられる側へ移動する弁本体 (31) を備え、前記弁座部(22)に対して接離可能に設けられた弁体(30)と、
    当該弁体(30)による前記弁座部(22)の閉鎖状態如何に拘らず、前記ケース(20a,20b)内に流入した冷媒を絞って流過させる部材であり、前記弁本体 (31) が前記冷媒の圧力により押圧されて移動する方向に当該弁本体 (31) を貫通する筒状の絞り部材(32)と、
    前記一対のケース (20a,20b) の各々の内部に設けられ、前記絞り部材 (32) を両端支持する2つの支持部材 (35,36 )と、
    を有することを特徴とする流量調整弁。
  2. 少なくともコンプレッサ (2) 、コンデンサ (3) 及びエバポレータ (E) を冷媒配管 (8) により閉回路を構成するように接続した冷凍サイクルに組み込まれる流量調整弁において、
    前記冷媒配管 (8) の軸線と同軸的に設けられた筒状のケース (20) と、
    前記ケース (20) 内に設けられ、一方に弁座部 (22) が形成される2つの支持部材 (35,36 )と、
    前記ケース (20) 内において前記支持部材 (35,36 )の他方に設けられ、前記冷凍サイクル中を流れる冷媒の温度が所定値以上において前記軸線に沿って弁座部 (22) に向って直線的に変位するベローズである温度感知式伸縮部材 (37) と、
    前記温度感知式伸縮部材 (37) の前記弁座部 (22) 側先端に設けられ、前記弁座部 (22) に対し接離可能に設けられた弁体 (30) と、
    当該弁体 (30) による前記弁座部 (22) の閉鎖状態如何に拘らず、前記ケース (20) 内に流入した冷媒を絞って流過させる部材であり、前記弁座部 (22) が形成された支持部材 (36 )を貫通して設けられる前記絞り部材 (32) と、
    を有することを特徴とする流量調整弁。
  3. 前記絞り部材(32)は、所定の内径(D)および長さ(L)を有するオリフィスチューブであることを特徴とする請求項1または2に記載の流量調整弁
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