JPH11147788A - エピタキシャル成長炉 - Google Patents

エピタキシャル成長炉

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JPH11147788A
JPH11147788A JP32969197A JP32969197A JPH11147788A JP H11147788 A JPH11147788 A JP H11147788A JP 32969197 A JP32969197 A JP 32969197A JP 32969197 A JP32969197 A JP 32969197A JP H11147788 A JPH11147788 A JP H11147788A
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JP
Japan
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holder
semiconductor wafer
epitaxial growth
growth furnace
independent space
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Pending
Application number
JP32969197A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Imai
正人 今井
Masanori Mayuzumi
雅典 黛
Shinji Nakahara
信司 中原
Kazutoshi Inoue
和俊 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
Original Assignee
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
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Publication date
Application filed by Super Silicon Crystal Research Institute Corp filed Critical Super Silicon Crystal Research Institute Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウエハへの欠陥発生の原因となる悪影
響が生じることなく炉内への半導体ウエハの設置が従来
より簡便となる構成を備えたエピタキシャル成長炉を得
る。 【解決手段】 半導体ウエハを保持するためのホルダー
を反応チャンバの内部に配置された壁部上に保持するた
めの保持機構が、ホルダーの外周形状にほぼ一致する前
記壁部上の予め定められた領域の外周上に間隔を開けて
形成された複数の係止部を備え、前記ホルダーが、ホル
ダーの軸回転によって前記係止部に対してそれぞれ摺動
して嵌合可能な複数の嵌合部を有するものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハの表
面にエピタキシャル成長させるためのエピタキシャル成
長炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、シリコンエピタキシャル成長方法
として最も広く研究、応用されているのは、H−Si−
Cl系CVD(Chemical vapor deposition)法である。
これは、高温に加熱されたシリコン基板上に水素キャリ
アによりシリコンソースガスを供給し、基板上でH−S
i−Cl系の反応を通じてシリコン単結晶を堆積、成長
させるものである。シリコンソースガスとしては、SiCl
4 ,SiHCl3,SiH2Cl2 ,SiH4、が一般的である。
【0003】このようなエピタキシャル成長を行なう成
長炉装置として、従来から各種のものが用いられてい
る。例えば、ハロゲンランプによる輻射加熱方式で加熱
されるチャンバ内のサセプタ上に基板を載置し、反応ガ
スをチャンバ内に送り込むものが挙げられる。
【0004】上記のような従来のエピタキシャル成長方
法や装置では、半導体ウエハはチャンバ内のサセプタ上
に載置されたまま、水素等の基準ガス雰囲気中で加熱さ
れた後、基準ガス中に新たに材料ガスを放出してウエハ
表面上に供給することによって、基準ガスに材料ガスが
混ざった反応ガスを生じせしめ、成長が開始されるもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
ウエハの大口径化に伴って、反応炉の大型化も当然避け
られないものとなる。そこで、大口径ウエハ用の成長炉
としては枚葉式が一般的となっている。これは、枚葉処
理であるので反応室自体はコンパクトにでき、また、加
熱条件、ガス流分布等の設計が容易でエピタキシャル膜
特性の均一性を高くできる。
【0006】一方、反応室をコンパクトにできると共
に、半導体ウエハを1枚以上同時にエピタキシャル成長
処理が可能な縦置き型の利用も検討されている。縦置き
の場合、円筒状の成長炉内に半導体ウエハを鉛直方向に
沿って置き、上下方向に層流の反応ガスを供給すること
によって半導体ウエハの表面上にエピタキシャル成長を
施す構成となるが、成長炉の設計によって、例えば2枚
の半導体ウエハを炉内に配置し、同時にエピタキシャル
成長を施すことが可能である。
【0007】しかしながら、いずれにしても、半導体ウ
エハを炉内に設置するのには、従来同様ロボットアーム
を利用している。即ち、水平置きでは、半導体ウエハを
ロボットアーム上に載せて所定位置のサセプタ付近まで
移動させた後、アームからリフトピンに支えさせてから
サセプタ上に載置してロボットアームは炉内から引き出
していた。また縦置きの場合は、半導体ウエハ周辺を表
面側からロボットアームの爪で掴み、サセプタにセット
していた。
【0008】このようなロボットアームによる半導体ウ
エハのセットは、リフトピンを介する場合にはそのリフ
トピンが半導体ウエハに直接触れて傷や汚染による欠陥
発生の原因となり得るだけでなく、リフトピンを含む周
辺構造が複雑で装置全体の大型化につながる。また、爪
で半導体ウエハを掴んでサセプタにセットする場合に
は、ロボットアームの駆動に高精度が要求されるため、
制御系が複雑となるだけでなく、セット完了までに係る
手間から装置の稼働率の向上は図り難い。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑み、半導体ウエ
ハへの欠陥発生の原因となる悪影響が生じることなく炉
内への半導体ウエハの設置が従来より簡便となる構成を
備えたエピタキシャル成長炉を得ることを目的とする。
また、本発明は、特に、縦置き型において半導体ウエハ
を炉内に縦に設置するのに簡便な構成を備えたエピタキ
シャル成長炉の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係るエピタキシャル成長炉
では、反応チャンバ内で高温下の半導体ウエハの表面に
反応ガスの還元または熱分解によってSiエピタキシャ
ル層を析出成長させるエピタキシャル成長炉において、
反応チャンバの内部に配置された壁部と、半導体ウエハ
を保持するためのホルダーと、該ホルダーを前記壁部上
に保持するための保持機構と、を備え、前記保持機構
は、ホルダーの外周形状にほぼ一致する前記壁部上の予
め定められた領域の外周上に間隔を開けて形成された複
数の係止部を備え、前記ホルダーは、ホルダーの軸回転
によって前記係止部に対してそれぞれ摺動して嵌合可能
な複数の嵌合部を有するものである。
【0011】また請求項2に記載の発明に係るエピタキ
シャル成長炉では、請求項1に記載のエピタキシャル成
長炉において、前記保持機構は、前記ホルダーの回転に
伴う嵌合部の係止部に対する摺動を規制する手段を備え
たものである。
【0012】また、請求項3に記載の発明に係るエピタ
キシャル成長炉では、請求項1または請求項2に記載の
エピタキシャル成長炉において、前記壁部は、反応チャ
ンバ内部を、シリコン材料ガスを含まない水素ガスまた
は不活性ガスのみが流通する第1の独立空間と、シリコ
ン材料ガスを含む反応ガスが流通する第2の独立空間と
に分離する隔壁としたものである。
【0013】さらに、請求項4に記載の発明に係るエピ
タキシャル成長炉では、請求項3に記載のエピタキシャ
ル成長炉において、前記隔壁は、前記予め定められた領
域に、第1の独立空間から第2の独立空間へ半導体ウエ
ハ表面が露呈するように前記ホルダーで塞がれる開口部
を備え、前記係止部は、該開口部の内周縁に形成されて
いるものである。
【0014】また、請求項5に記載の発明に係るエピタ
キシャル成長炉では、請求項3または請求項4に記載の
エピタキシャル成長炉において、前記第1の独立空間は
前記隔壁と反応チャンバの内壁面とで囲まれるものであ
り、前記第2の独立空間は反応チャンバの内壁面から隔
離されるように前記隔壁によって仕切られものであり、
前記保持機構は、半導体ウエハの前記表面が第2の独立
空間に露呈するように該半導体ウエハを隔壁上に保持す
るものである。
【0015】さらに請求項6に記載の発明に係るエピタ
キシャル成長炉では、請求項5に記載のエピタキシャル
成長炉において、前記隔壁は、第2の独立空間を挟んで
互いに対面する縦向きの第1と第2の隔壁を含み、これ
ら第1と第2の隔壁がそれぞれ個々に半導体ウエハを保
持するための保持機構を備えているものである。
【0016】本発明においては、半導体ウエハを保持す
るホルダーを、反応チャンバ内の壁上に保持するための
保持機構として、壁部上の予め定められたホルダーの外
周形状にほぼ一致する領域の外周上に間隔を開けて形成
された複数の係止部に対して、ホルダーの軸回転によっ
てホルダーに形成された複数の嵌合部をそれぞれ摺動し
て嵌合させるものである。
【0017】このような嵌合状態によって、半導体ウエ
ハはホルダーを介して反応チャンバ内の壁部上に保持さ
れる。従って、本発明の保持機構によれば、従来のよう
なリフトピンを必要とせず、同一平面上で係止部と嵌合
部とが交互に位置するようにホルダーを壁部上に載置し
た状態から軸回転させるという簡便な操作のみで水平置
きでも縦置きでも半導体ウエハを反応チャンバ内に設置
することができる。
【0018】このホルダーの軸回転操作はロボットアー
ムによって行うことができるが、上記のように、本発明
の構成においてはリフトピンを使う必要なく、またはロ
ボットアームもホルダーを扱うだけで、直接、半導体ウ
エハに触れることはないため、半導体ウエハの設置作業
において欠陥発生の原因となる傷等が半導体ウエハに生
じることはない。
【0019】また、ホルダーの軸回転操作は、必要以上
に回転して嵌合部の摺動が行き過ぎ、係止部に対する嵌
合部の嵌合が外れることがないように注意する。そこ
で、請求項2に記載したように、保持機構に嵌合部の係
止部に対する摺動を規制する手段を備えておけば、操作
はより簡便となる。具体的な規制手段としては、例え
ば、少なくとも一つの係止部に、摺動してくる嵌合部が
所定位置で突き当たるストッパやロックピン等を設ける
構成がある。
【0020】また、請求項3に記載したように、壁部
を、反応チャンバ内部を第1の独立空間と第2の独立空
間とに分離する隔壁とする構成とした場合、隔壁上に半
導体ウエハをその表面が第2の独立空間に露呈するよう
に載置し、第2の独立空間材料ガスを含む反応ガスをこ
の第2の独立空間へのみ供給すれば、半導体ウエハ表面
へのエピタキシャル成長を行うことができる。
【0021】この場合通常は、半導体ウエハを保持する
ホルダーの設置作業は第2の独立空間内でのみ行われ
る。しかし、請求項4に記載したように、隔壁に開口部
を設け、この開口部を塞ぐように開口部内周縁に形成さ
れた係止部に嵌合部を嵌合させてホルダーを設置する構
成とする場合、半導体ウエハを保持するホルダーの設置
は第1の独立空間側から行うことができる。
【0022】なお、このように第1と第2の独立空間に
分離する場合、第1の独立空間に水素ガスまたは不活性
ガスを流すための第1のガス流通手段と、専ら第2の独
立空間にシリコン材料ガスを含む反応ガスを流すための
第2のガス流通手段とを備えるという、それぞれ別個の
ガス供給手段を備える構成とすることが装置設計として
簡便である。
【0023】さらに、請求項5に記載したように、第1
の独立空間を隔壁と反応チャンバ内壁面とで囲まれるも
のとし、第2の独立空間を反応チャンバ内壁面から隔離
されるように隔壁によって仕切られるものとすると、第
1の独立空間を形成しているチャンバ内壁面に沿って反
応ガスが流れることもなく、チャンバ内壁面へシリコン
生成物が付着することはなくなり、加熱手段からの輻射
熱照射量の減少変化や、ウエハ上部に位置するチャンバ
内壁面からの付着物落下等の悪影響は大幅に低減され
る。
【0024】また、半導体ウエハを縦向きに保持する縦
置き型の場合、縦向きに保持された半導体ウエハの周辺
隔壁、特に上方領域に付着していたシリコン生成物が剥
がれても、そのまま下方へ落下し、半導体ウエハ表面へ
の再付着は防止される。
【0025】このような縦置き型において、請求項6に
記載した如く、隔壁が第2の独立空間を挟んで互いに対
面する縦向きの第1の隔壁と第2の隔壁とを含むものと
し、これら第1と第2の隔壁にそれぞれ保持機構によっ
て個々に半導体ウエハを保持する構成とすれば、一対の
半導体ウエハを一度に互いの表面を間隔を開けて対面さ
せて且つ両表面を第2の独立空間に露呈させて保持する
ことができ、この状態で第2の独立空間へ層流の反応ガ
スを供給すれば、同時に両半導体ウエハの表面にエピタ
キシャル成長を行うことができる。
【0026】なお、本発明においては、予め半導体ウエ
ハをホルダーに保持させてから、反応チャンバ内の所定
位置へ設置するものであるため、ホルダーの構成に関し
ては、半導体ウエハを傷付けることなく保持固定できる
もであれば良い。例えば、半導体ウエハを裏面側で接着
する手段や、ウエハ周囲を掴むバネ機構を設ける構成な
どが挙げられる。
【0027】また、反応チャンバ内部を隔壁によって第
1と第2の独立空間に分離し、隔壁の開口部を塞ぐよう
にホルダーを設置する構成の場合、ホルダー底面に吸引
孔を設け、裏面側から吸引する手段をロボットアームに
備えれば、ウエハをホルダーに吸着する方法も利用でき
る。即ち、第1と第2の独立空間はそれぞれ別個に空間
の内圧を制御できるので、第1の独立空間の内圧を第2
の独立空間に対して陰圧に調整すれば、開口部にホルダ
ーをセットした後も、陰圧を維持することによって前記
吸引孔を介してウエハをホルダーに吸着保持することが
できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態とし
て、半導体ウエハを水平方向に沿って載置する横置き型
の枚葉式エピタキシャル成長炉の概略構成を図1及び図
2に示す。本実施形態によるエピタキシャル成長炉は、
図1に示すように、反応チャンバ1の中央部に半導体ウ
エハを載置するための載置台2(壁部)が設けられてい
る。
【0029】この載置台2には、図2の平面図にも示す
ように、保持機構として、後述する半導体ウエハ10を
保持するホルダー5の外周形状にほぼ一致する載置台水
平面上の領域の外周上に、ホルダー5を係止するための
4つの爪部(係止部)3が等角度間隔で一体的に形成さ
れている。
【0030】一方ホルダー5は、中央部に半導体ウエハ
10を載置固定する凹状保持部7を備え、外周縁に等角
度間隔で且つ載置台の爪部3に対応する位置に4つの嵌
合部6が突設されている。この嵌合部6は、載置台2の
上面と爪部3との間隙に嵌合すると共に、この間隙内を
摺動可能な形状を持つ。
【0031】従って、まず図2(a)に示すように載置
台2平面上で爪部3と嵌合部6とが交互に位置するよう
にホルダー5を載置台2の前記領域上に配置した後、ホ
ルダー5を軸回転させることによって各嵌合部6を各爪
部3内に挿入、摺動する。
【0032】図2(b)に示すように、各嵌合部6がそ
れぞれ対応する爪部3下に隠れる位置でホルダー5の軸
回転を止めることによってホルダー5は載置台2上に保
持されることになる。即ち、本実施形態によれば、ホル
ダー5の軸回転という操作だけで、このホルダー5を介
して半導体ウエハ10が載置台2上に保持されることに
なる。
【0033】なお、ここでは、4つの爪部3のうち、互
いに対抗する2つの爪部3の下面に、必要以上に嵌合部
6が摺動するのを規制するための突起状のストッパ4を
突設した。この2つの爪部3内を摺動する嵌合部6は、
そのホルダー5回転方向の端部がストッパ4に突き当た
り、それ以上摺動して爪部3から再び外部へ出てしまう
ようなことは防がれる。
【0034】ホルダー5を軸回転させて行う嵌合操作
は、従来より用いられているのと同様のロボットアーム
Rによって容易に実現できる。即ちロボットアームRの
爪でホルダー5の外周縁の嵌合部6のない領域を掴むこ
とができるため、半導体ウエハ10に直接触れる恐れな
く、ホルダー5を載置台2上の所定位置に載置し、回転
させ、嵌合設置させることができる。
【0035】以上の如き構成を持つエピタキシャル成長
炉においては、まず、前述のロボットアームRによっ
て、予め凹状保持部7に半導体ウエハ10を載置してお
いたホルダー5の外周縁をアームの爪で掴み、反応チャ
ンバ1内の載置台2上の所定位置(爪部3で囲まれた空
間)に、爪部3と嵌合部6とが平面上で互い違いとなる
ように置いた後、アームRを駆動制御してホルダー5を
軸回転させ、爪部3内へ各嵌合部6をストッパ4に当接
するまで摺動挿入し、嵌合させる。
【0036】嵌合状態に達した後、ロボットアームRの
爪による掴み状態を解除する。このように、半導体ウエ
ハ10が載置台2上に安定に保持された状態において、
反応チャンバ1の周囲に配置されたヒータ8による加熱
を行い、エピタキシャル成長条件に必要な温度までウエ
ハを加熱する。所定の温度に達したら、ガス流通手段
(不図示)を駆動させ、反応チャンバ1内へ層流の反応
ガスを供給し、エピタキシャル成長を開始する。
【0037】以上の実施の形態においては、半導体ウエ
ハを水平方向に載置する横型のエピタキシャル成長炉の
場合を示したが、以下に、縦型のエピタキシャル成長炉
の場合を他の実施形態として示す。
【0038】ここでは、断面楕円で逆釣鐘形状の縦型反
応チャンバ内に一対(2枚一組)の同サイズの半導体ウ
エハを互いに表面が対面した状態で縦方向に平行配置し
てエピタキシャル成長を行うた成長炉を、図3の概略構
成図に示す。(a)はY−Y部分側断面図、(b)はX
−X部分横断面図である。
【0039】本実施形態によるエピタキシャル成長炉
は、後述の半導体ウエハ保持機構をそれぞれ備えた、互
いに縦向きで平行に対面する第1の側壁と第2の側壁を
それぞれ長辺とする断面略長方形の筒状中チャンバを反
応チャンバ内に備えた縦型である。図4は、図3のY−
Y断面に直行するZ−Z部分縦断面図であり、中チャン
バから見た正面図である。
【0040】本エピタキシャル成長炉は、反応チャンバ
11と中チャンバ12との二重構造であり、中チャンバ
12内のA室が反応チャンバ11の内壁面から隔離され
た第2の独立空間を構成し、反応チャンバ11の内壁面
と中チャンバ12の外壁面とで形成されるB室が第1の
独立空間を構成する。
【0041】中チャンバ12の第1の側壁22aと、第
2の側壁22bには、B室側から見た平面図(図5)に
も示すように、それぞれ、第1の半導体ウエハ20a及
び第2の半導体ウエハ20bを各第1及び第2のホルダ
ー(25a,25b)を介して取り付けるための開口部
(21a,21b)が形成されており、その形状は、ホ
ルダー5がはめ込まれた際に完全に塞がれるものであ
る。
【0042】開口部(21a,21b)の周辺上には、
ホルダー(25a,25b)を係止するための4つの爪
部(23a,23b)3が等角度間隔で一体的に突設さ
れている。一方、ホルダー(25a,25b)には、中
央部に半導体ウエハ(20a,20b)を載置固定する
凹状部を備え、外周縁に等角度間隔で且つ爪部(23
a,23b)に対応する位置に4つの嵌合部(26a,
26b)が突設されている。これら嵌合部(26a,2
6b)は、開口部周辺上面と爪部(23a,23b)と
の間隙に嵌合すると共に、この間隙内を摺動可能な形状
を持つ。
【0043】この各嵌合部(26a,26b)をそれぞ
れ対応する爪部(23a,23b)と開口部周辺上面と
の間隙にに摺動挿入して嵌合させて、第1及び第2のホ
ルダー(25a,25b)を第1及び第2の開口部(2
1a,21b)に係止することにより、第1及び第2の
ホルダー(25a,25b)に載置された第1及び第2
の半導体ウエハ(20a,20b)が互いに縦向きで平
行に表面を対面させると共に独立空間であるA室内に露
呈されて保持される。
【0044】ホルダー係止の際には、まず、図5(a)
のB室側から見た部分平面図に示されるように、第1及
び第2の側壁(22a,22b)面上でそれぞれ爪部
(23a,23b)と嵌合部(4a,4b)とが互い違
いの位置にある状態で第1及び第2のホルダー(25
a,25b)をそれぞれB室側からA室側へ向かって開
口部(21a,21b)にはめ込み、所定方向へ回転さ
せる。
【0045】この回転に伴って、図5(b)に示すよう
に、各嵌合部(26a,26b)は対応する爪部(23
a,23b)に沿って摺動され、爪部(23a,23
b)と開口部周辺上面との間の間隙に挿入され、係止状
態となる。
【0046】なお、少なくともいずれかの爪部(23
a,23b)には、必要以上にホルダー(25a,25
b)が回転して各嵌合部(26a,26b)が爪部内を
摺動して反対側から爪部外へ出てしまわないように、嵌
合部(26a,26b)の摺動を規制するストッパ手段
を設けることが好ましい。ストッパ手段としては、第1
の実施形態の場合と同様に、爪部下面に嵌合部(26
a,26b)の点部が突き当たる突起状のストッパ(2
4a,24b)を備える構成や、また、バネ式のロック
ピンを利用したものなどが挙げられる。
【0047】また、第1のホルダー25a及び第2のホ
ルダー25bには、それぞれ第1および第2の半導体ウ
エハ(20a,20b)が載置される凹状部の底面に数
個の吸引口(28a,28b)が形成されており、ホル
ダー(25a,25b)の開口部(21a,21b)へ
の係止操作においては、それぞれホルダー(25a,2
5b)の裏面側からウエハ共々ホルダーを吸着するロボ
ットアームRによって扱われる。
【0048】このように、ロボットアームRによって反
応チャンバ11の扉(不図示)を介して第1及び第2の
半導体ウエハ(20a,20b)を伴って第1及び第2
のホルダー(25a,25b)が各開口部(21a,2
1b)に係止状態となる、即ち第1及び第2の側壁(2
2a,22b)の両開口部(21a,21b)が塞がれ
た状態となると、チャンバ11は完全にA室とB室とに
隔離されて個別に密閉可能となると共に、それぞれの室
の雰囲気が別個に制御可能となる。
【0049】そこで、両B室をA室に対して陰圧とすれ
ば、ロバットアームRの吸着から解放した後も、ホルダ
ー(25a,25b)底面の吸引口(28a,28b)
を介して第1及び第2の半導体ウエハ(20a,20
b)はそれぞれB室側に吸着され、各サセプタに固定保
持される。このB室の陰圧状態が維持されている間は、
第1及び第2の半導体ウエハ(20a,20b)は互い
の表面が対面した状態で縦平行にホルダー(25a,2
5b)を介してチャンバ11内に保持される。
【0050】また、反応チャンバ11の上部には、A室
内へのみ材料ガスを含む層流の反応ガスを上方から下方
へ向けて供給する第2のガス流通手段(不図示)を設
け、反応チャンバ11の下部には、底部からB室内へ水
素ガスのみを下方から上方へ向けて供給する第1のガス
流通手段(不図示)とが備えられている。なお、本実施
例においては、図4にも示すように、中チャンバ12に
は、A室上方から供給された反応ガスを底部から側壁に
沿って上方へ送り、反応チャンバ11外へ排出するため
の流路13を設けた。また水素ガスの供給は、下方から
上方、上方から下方のいずれの向きでも良く、装置設計
により適宜選択する。
【0051】さらに、反応チャンバ11の外側には、各
半導体ウエハ(20a,20b)に裏面側から輻射熱を
照射する第1のヒータ14aと第2のヒータ14bとの
一対が配置されている。これらのヒータ(14a,14
b)はそれぞれ一方の半導体ウエハの裏面に対面すると
共に他方の半導体ウエハの表面に対面する配置である。
【0052】従って、第1のヒータ14aは第1の半導
体ウエハ20aを裏面から加熱すると共に第2の半導体
ウエハ20bを表面側から加熱し、第2のヒータ14b
は第2の半導体ウエハ20bを裏面から加熱すると共に
第1の半導体ウエハ20aを表面から加熱するものであ
る。即ち両半導体ウエハ(20a,20b)は表裏両面
から加熱されるため、片面側からのみの加熱で生じるよ
うな表裏の大きな温度差は生じない。また、各ヒータの
輻射熱照射面と、それぞれ対応するホルダーおよび半導
体ウエハの裏面とは平行であり、半導体ウエハ全面に亘
って均一な加熱が行われる配置とした。
【0053】以上の如き構成を持つエピタキシャル成長
炉においては、まず、前述のロボットアームRによって
それぞれ第1及び第2の半導体ウエハ(20a,20
b)と共に吸着された第1及び第2のホルダー(25
a,25b)を、それぞれ第1の開口部21a及び第2
の開口部21bへB室側からはめ、前記回転により係止
状態とする。その後、B室内圧をA室に対して陰圧とし
てからそれぞれのロボットアームRの吸着を解除する。
両半導体ウエハ(20a,20b)は、それぞれ開口部
(21a,21b)に係止された各ホルダー(25a,
25b)に吸着されて固定保持状態となっている。
【0054】この第1及び第2の半導体ウエハ(20
a,20b)の固定保持状態を維持しつつ、第1及び第
2のヒータ(14a,14b)による加熱を行い、エピ
タキシャル成長条件に必要な温度まで両ウエハを加熱す
る。所定の温度に達したら、第1のガス流通手段と第2
のガス流通手段を駆動させ、B室へ水素ガスを下方から
上方へ向けて供給すると共に、A室に層流の反応ガスを
上方から下方へ供給し、エピタキシャル成長を開始す
る。
【0055】以上のように、主に爪部(23a,23
b)を備えた開口部(21a,21b)と、嵌合部(2
6a,26b)を備えたホルダー(25a,25b)と
からなる本実施形態の保持機構によれば、縦型であって
も、ホルダーを介して2つの半導体ウエハを安定に固定
保持できると共に、半導体ウエハに直接触れることなく
係止操作が行える。
【0056】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の保持機構
によれば、従来のようなリフトピンを必要とせず、半導
体ウエハが保持されたホルダーを、反応チャンバ内の壁
面上で係止部と嵌合部とが交互に位置するように載置し
た状態から軸回転させるという簡便な操作のみで水平置
きでも縦置きでも半導体ウエハを反応チャンバ内に設置
することができるため、本発明の構成においては、従来
のように、リフトピンを使ってサセプタ上に載置する必
要がない。
【0057】また、前記軸回転操作をロボットアームに
よって行った場合も、ロボットアームはホルダーを扱う
だけで、直接、半導体ウエハに触れることはないため、
半導体ウエハの設置作業において欠陥発生の原因となる
傷等が半導体ウエハに生じることはないという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるエピタキシャル成
長炉の概略構成図である。
【図2】図1の載置台2の部分平面図であり、(a)は
ホルダー5の回転(係止)前の状態、(b)はホルダー
5の係止状態をそれぞれ示す説明図である。
【図3】本発明の他の実施形態によるエピタキシャル成
長炉の概略構成図であり、(a)はY−Y部分側断面
図、(b)はX−X部分横断面図である。
【図4】図1のZ−Z部分(Y−Y断面に直行する)縦
断面図である。
【図5】図3の第1および第2の側壁22のB室側から
みた正面図であり、(a)はホルダー25の回転(係
止)前の状態、(b)はホルダー25の係止状態をそれ
ぞれ示す説明図である。
【符号の説明】
1:横型反応チャンバ 2:載置台 3,23a,23b:爪部 4,24a,24b:ストッパ 5,25a,25b:ホルダー 6,26a,26b:嵌合部 8,14a,14b:ヒータ 10,20a,20b:半導体ウエハ R:ロボットアーム 11:縦型反応チャンバ 12:中チャンバ 13:ガス流路 21a,21b:開口部 22a,22b:側壁 28a,28b:吸引口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 和俊 群馬県安中市中野谷555番地の1 株式会 社スーパーシリコン研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応チャンバ内で高温下の半導体ウエハ
    の表面に反応ガスの還元または熱分解によってSiエピ
    タキシャル層を析出成長させるエピタキシャル成長炉に
    おいて、 反応チャンバの内部に配置された壁部と、半導体ウエハ
    を保持するためのホルダーと、該ホルダーを前記壁部上
    に保持するための保持機構と、を備え、 前記保持機構は、ホルダーの外周形状にほぼ一致する前
    記壁部上の予め定められた領域の外周上に間隔を開けて
    形成された複数の係止部を備え、 前記ホルダーは、ホルダーの軸回転によって前記係止部
    に対してそれぞれ摺動して嵌合可能な複数の嵌合部を有
    することを特徴とするエピタキシャル成長炉。
  2. 【請求項2】 前記保持機構は、前記ホルダーの回転に
    伴う嵌合部の係止部に対する摺動を規制する手段を備え
    たことを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャル成
    長炉。
  3. 【請求項3】 前記壁部は、反応チャンバ内部を、シリ
    コン材料ガスを含まない水素ガスまたは不活性ガスのみ
    が流通する第1の独立空間と、シリコン材料ガスを含む
    反応ガスが流通する第2の独立空間とに分離する隔壁で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    エピタキシャル成長炉。
  4. 【請求項4】 前記隔壁は、前記予め定められた領域
    に、第1の独立空間から第2の独立空間へ半導体ウエハ
    表面が露呈するように前記ホルダーで塞がれる開口部を
    備え、前記係止部は、該開口部の内周縁に形成されてい
    ることを特徴とする請求項3に記載のエピタキシャル成
    長炉。
  5. 【請求項5】 前記第1の独立空間は前記隔壁と反応チ
    ャンバの内壁面とで囲まれるものであり、前記第2の独
    立空間は反応チャンバの内壁面から隔離されるように前
    記隔壁によって仕切られものであり、 前記保持機構は、半導体ウエハの前記表面が第2の独立
    空間に露呈するように該半導体ウエハを隔壁上に保持す
    るものであることを特徴とする請求項3または請求項4
    に記載のエピタキシャル成長炉。
  6. 【請求項6】 前記隔壁は、第2の独立空間を挟んで互
    いに対面する縦向きの第1と第2の隔壁を含み、これら
    第1と第2の隔壁がそれぞれ個々に半導体ウエハを保持
    するための保持機構を備えていることを特徴とする請求
    項5に記載のエピタキシャル成長炉。
JP32969197A 1997-11-14 1997-11-14 エピタキシャル成長炉 Pending JPH11147788A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010537422A (ja) * 2007-08-22 2010-12-02 株式会社テラセミコン 半導体製造装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010537422A (ja) * 2007-08-22 2010-12-02 株式会社テラセミコン 半導体製造装置

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