JP3418950B2 - エピタキシャル成長炉 - Google Patents

エピタキシャル成長炉

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JP3418950B2
JP3418950B2 JP32969097A JP32969097A JP3418950B2 JP 3418950 B2 JP3418950 B2 JP 3418950B2 JP 32969097 A JP32969097 A JP 32969097A JP 32969097 A JP32969097 A JP 32969097A JP 3418950 B2 JP3418950 B2 JP 3418950B2
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epitaxial growth
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reaction chamber
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正人 今井
雅典 黛
信司 中原
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株式会社スーパーシリコン研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体ウエハ基板の
表面にエピタキシャル成長させるためのエピタキシャル
成長炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、シリコンエピタキシャル成長方法
として最も広く研究、応用されているのは、H−Si−
Cl系CVD(Chemical vapor deposition)法である。
これは、高温に加熱されたシリコン基板上に水素キャリ
アによりシリコン材料ガスを供給し、基板上でH−Si
−Cl系の反応を通じてシリコン単結晶を堆積、成長さ
せるものである。シリコン材料ガスとしては、SiCl4
SiHCl3,SiH2Cl2 ,SiH4、が一般的である。
【0003】このようなエピタキシャル成長を行なう成
長炉装置として、従来から各種のものが用いられてい
る。主な構成としては、ハロゲンランプ等による輻射加
熱方式で加熱されるチャンバ内のサセプタ上に基板を載
置し、シリコン材料ガスを含む反応ガスをチャンバ内に
送り込み、ウエハ表面上に供給することによってエピタ
キシャル成長が開始されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来のエピタキシャル成長炉では、半導体ウエハ表
面へ向けてチャンバ内へ水素ガス等の基準ガスと共に供
給されるシリコン材料ガスは、チャンバ内壁面に沿って
も流れ、チャンバ内壁面に反応ガスによるシリコン生成
物が付着する。
【0005】一般的に反応チャンバは石英製であるが、
シリコン付着物のチャンバ内壁面への堆積に伴って、チ
ャンバ壁は遮光されると共に、加熱手段からのチャンバ
壁を透過してくる輻射熱照射量も経時的に減少変化し、
チャンバ内に配置された半導体ウエハの加熱温度が均一
に維持できなくなり、所望の良好なエピタキシャル成長
が行えない恐れがある。
【0006】さらに、このような付着物は、同一条件下
でのエピタキシャル成長においても半導体ウエハごとに
差異が生じたり、半導体ウエハ上部に位置するチャンバ
内壁面領域にに付着したものは、剥がれた場合、半導体
ウエハ表面に落ち、欠陥発生の原因となる恐れがある。
従って、チャンバ内への半導体ウエハ設置前に内壁面の
付着物除去作業の必要が生じる。このように、チャンバ
内壁面の付着物はウエハの一定品質の維持のために、よ
けいな時間と手間が係り、作業効率および生産性の向上
を妨げるものである。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑み、半導体ウエ
ハ表面のエピタキシャル成長が欠陥を生じることなく良
好に行える優れたエピタキシャル成長炉を得ることを主
目的とする。また本発明は、反応チャンバ内壁面へのシ
リコン生成物の付着を防止し得るエピタキシャル成長炉
の提供を目的とする。また、本発明は、半導体ウエハ表
面上へのシリコン生成物の再付着を回避しうるエピタキ
シャル成長炉の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係るエピタキシャル成長炉
では、反応チャンバの内部で高温下の半導体ウエハの表
面に反応ガスの還元または熱分解によってSiエピタキ
シャル層を析出成長させるエピタキシャル成長炉におい
て、反応チャンバの内部に配置された隔壁と、該隔壁に
半導体ウエハを保持させるための保持機構と、反応チャ
ンバの外側に配置され、チャンバ壁を介して輻射熱を半
導体ウエハに照射するヒータと、を備え、前記隔壁は、
反応チャンバの内部に、該隔壁と反応チャンバの内壁面
とで囲まれる第1の独立空間と、反応チャンバの内壁面
から隔離されるように前記隔壁によって仕切られた第2
の独立空間とを形成し、前記保持機構は、半導体ウエハ
の前記表面が第2の独立空間に露呈するように該半導体
ウエハを隔壁に沿って配置するものであり、シリコン材
料ガスを含まない水素ガスまたは不活性ガスを前記第1
の独立空間に流すための第1のガス流通手段と、シリコ
ン材料ガスを含む反応ガスを専ら前記第2の独立空間に
流すための第2のガス流通手段とを備えたものである。
【0009】
【0010】また、請求項に記載の発明に係るエピタ
キシャル成長炉では、請求項1に記載のエピタキシャル
成長炉において、前記隔壁は、保持機構によって保持さ
れた半導体ウエハにより塞がれる開口部を備えているも
のである。
【0011】さらに、請求項に記載の発明に係るエピ
タキシャル成長炉では、請求項に記載の発明に係るエ
ピタキシャル成長炉において、前記ヒータは、前記開口
を塞いだ状態の半導体ウエハの裏面に輻射熱を照射す
ものである。
【0012】また、請求項に記載の発明に係るエピタ
キシャル成長炉では、請求項1〜のいずれか1項に記
載のエピタキシャル成長炉において、前記隔壁は、第2
の独立空間を挟んで互いに対面する縦向きの第1と第2
の隔壁を含み、これら第1と第2の隔壁がそれぞれ個々
に半導体ウエハを保持するための保持機構を備えている
ものである。
【0013】また請求項に記載の発明に係るエピタキ
シャル成長炉では、請求項に記載のエピタキシャル成
長炉において、第1と第2の隔壁が互いに平行に対面し
ているものである。
【0014】また、請求項に記載の発明に係るエピタ
キシャル成長炉では、請求項に記載のエピタキシャル
成長炉において、第1と第2の隔壁が、鉛直方向に対し
て対称的な傾斜角で互いに傾いて対面しているものであ
る。
【0015】本発明においては、反応チャンバの内部に
配置された隔壁によって、反応チャンバの内部に、該隔
壁と反応チャンバの内壁面とで囲まれる第1の独立空間
と、反応チャンバの内壁面から隔離されるように仕切ら
れた第2の独立空間が形成されており、この第2の独立
空間に表面が露呈するように半導体ウエハが保持機構に
よって隔壁に沿って配置されて保持されるものである。
【0016】従って、チャンバ内壁面から隔離された第
2の独立空間に露呈する半導体ウエハ表面上にエピタキ
シャル成長を行うには、材料ガスを含む反応ガスをこの
第2の独立空間へのみ供給すれば良く、第1の独立空間
へは材料ガスを供給する必要はない。よって、第1の独
立空間を形成しているチャンバ内壁面に沿って反応ガス
が流れることもなく、チャンバ内壁面へシリコン生成物
が付着することはなくなり、加熱手段からの輻射熱照射
量の減少変化や、ウエハ上部に位置するチャンバ内壁面
からの付着物落下等の悪影響は回避される。
【0017】なお、第2の独立空間にのみ材料ガスを含
む反応ガスを供給するために第1の独立空間に水素ガ
スまたは不活性ガスを流すための第1のガス流通手段
と、専ら第2の独立空間にシリコン材料ガスを含む反応
ガスを流すための第2のガス流通手段とを備えるとい
う、それぞれ別個のガス供給手段を備える構成とするこ
とが装置設計として簡便である。
【0018】また、半導体ウエハの表面を第2の独立空
間に露呈させるには、例えば、請求項に記載したよう
に、隔壁に開口部を備え、保持機構によって保持された
半導体ウエハによってその開口部を塞ぐ構成とすること
によって容易に実施できる。
【0019】この時請求項に記載した如く、この
口部を塞いだ状態の半導体ウエハの裏面へ輻射熱を照射
するヒータを備えれば、半導体ウエハを裏面側からシリ
コン付着物の堆積のない反応チャンバ壁を介して常に均
一に加熱することができる。
【0020】なお、本発明は、横型(半導体ウエハを表
面水平方向に載置する)に限らず、反応チャンバ及び隔
壁を縦型とし、半導体ウエハを縦向きに保持する縦型構
成でも良い。この場合、縦向きに保持された半導体ウエ
ハの周辺隔壁、特に上方領域に付着していたシリコン生
成物が剥がれても、そのまま下方へ落下し、半導体ウエ
ハ表面への再付着は防止される。
【0021】このような縦型において、請求項に記載
した如く、隔壁が第2の独立空間を挟んで互いに対面す
る縦向きの第1の隔壁と第2の隔壁とを含むものとし、
これら第1と第2の隔壁にそれぞれ保持機構によって個
々に半導体ウエハを保持する構成とすれば、一対の半導
体ウエハを一度に互いの表面を間隔を開けて対面させて
且つ両表面を第2の独立空間に露呈させて保持すること
ができ、この状態で第2の独立空間へ層流の反応ガスを
供給すれば、同時に両半導体ウエハの表面にエピタキシ
ャル成長を行うことができる。
【0022】なお、請求項に記載したように、第1の
隔壁と第2の隔壁を互いに平行に対面させる構成とした
場合、一対の半導体ウエハも互いに平行に保持すること
ができ、両半導体ウエハを最も近距離で配置できると共
に、反応チャンバの壁面および各ヒータに対しても互い
に平行に配置できるので、装置設計が簡便であり、且つ
均一な加熱状態を得やすい。
【0023】互いに平行に保持する場合の保持機構とし
ては、各半導体ウエハを各隔壁に沿って配置する手段を
備えていれば良い。例えば、第1及び第2の隔壁にそれ
ぞれ形成された前記開口部にウエハが保持されたサセプ
タを縦向きで開口部を塞ぐように着脱可能に取り付ける
構成が挙げられる。この時、半導体ウエハのサセプタか
らの脱落を防ぐ保持手段を設けておく。
【0024】さらに、請求項に記載したように、第1
と第2の隔壁を互いに鉛直方向に対して対称的な傾斜角
で傾斜状態に対面させる構成とした場合、各隔壁に保持
される一対の半導体ウエハも互いに鉛直方向に対して対
称的な傾斜角をもった傾斜状態で保持される。傾斜状態
であれば、例えば上方から供給される反応ガス流に対す
るウエハ表面の接触率が高く、エピタキシャル成長の効
率が向上すると共に安定な成長が得られる。この傾斜状
態とは、両ウエハの上端側の間隔を下端側の間隔より広
くした状態である。
【0025】また、傾斜状態とする場合には、各隔壁に
沿ってサセプタを取り付ける手段を設ければ良く、傾斜
状態のサセプタであれば、その上に半導体ウエハを載置
するだけでもサセプタから脱落しにくいので、格別な脱
落防止手段は必要ない。
【0026】ただし、傾斜角度が大きすぎると、半導体
ウエハ上部に位置する隔壁領域に付着していたシリコン
生成物が剥がれて落ちてきたときに、ウエハ表面で止め
られてそこで再付着する恐れがある。さらに、ヒータか
らの輻射熱が裏面全体に均一に放射され難くなるので、
傾斜角度は適当な範囲内とすることが望ましい。例え
ば、剥がれてきた付着物がそのまま下方へガス流と共に
落下できる程度として、鉛直方向に対する各半導体ウエ
ハ表面の成す傾斜角度を20度以下程度と設定する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態と
して、断面楕円で逆釣鐘形状の縦型反応チャンバ内に、
隔壁として、互いに縦向きで平行に対面する第1の隔壁
と第2の隔壁をそれぞれ長辺とする断面略長方形の筒状
中チャンバを備えたエピタキシャル成長炉を、図1及び
図2の概略構成図に示す。図1(a)はY−Y部分側断
面図、(b)はX−X部分横断面図である。図2はY−
Y断面に直行するZ−Z部分縦断面図であり、中チャン
バから見た正面図である。
【0028】本エピタキシャル成長炉は、反応チャンバ
1と中チャンバ2との二重構造であり、中チャンバ2内
のA室が反応チャンバ1の内壁面から隔離された第2の
独立空間であり、反応チャンバ1の内壁面と中チャンバ
2の外壁面とで形成されるB室が第1の独立空間を構成
する。
【0029】中チャンバ2の、第1の隔壁としての第1
の側壁2aと、第2の隔壁としての第2の側壁2bに
は、図2のA室側から見た平面図(図3)に示すよう
に、それぞれ、第1の半導体ウエハ10a及び第2の半
導体ウエハ10bを各第1及び第2のサセプタ(6a,
6b)を介して取り付けるための開口部(3a,3b)
が形成されている。
【0030】この開口部(3a,3b)に第1及び第2
の半導体ウエハ(10a,10b)をそれぞれ保持した
第1及び第2のサセプタ(6a,6b)が係止されるこ
とによって、第1及び第2の半導体ウエハ(10a,1
0b)が互いに縦向きで平行に表面を対面させて保持さ
れる。この時、両ウエハ表面は、反応チャンバ1の内壁
面から隔離されて第2の独立空間であるA室内に露呈さ
れる。
【0031】本実施形態では、両サセプタ(6a,6
b)をそれぞれの開口部(3a,3b)へ係止する手段
として、いわゆるバヨネット方式を利用した。即ち、図
4の平面図にも示すように、サセプタ(6a,6b)側
には、それぞれウエハ保持領域の外周上に等角度間隔で
爪部(7a,7b)が複数形成されており、開口部(3
a,3b)側には、それぞれ内周に沿ってサセプタ側の
爪部(7a,7b)の配置に対応した等角度間隔位置に
爪部と同数の条片部(4a,4b)が突設されている。
爪部(7a,7b)と条片部(4a,4b)とは、図1
にも示すようにサセプタの係止状態において互いに嵌合
すると共に摺動可能な断面形状を持っている。
【0032】サセプタ係止の際には、平面上で爪部(7
a,7b)と条片部(4a,4b)とが互い違いの位置
にある状態で第1及び第2のサセプタ(6a,6b)を
それぞれB室側からA室側へ向かって開口部(3a,3
b)にはめ込み、所定方向へ回転させる。この回転に伴
って各爪部(7a,7b)を対応する条片部(4a,4
b)に沿って摺動させる。
【0033】また、各条片部(4a,4b)の表面(A
室側)の一端側には、それぞれバネ式ロックピン(5
a,5b)が備えられていると共に、各爪部(7a,7
b)の裏面(B室側)の一端側にはロックピン(5a,
5b)に嵌合可能な凹部(8a,8b)が形成されてお
り、上記爪部(7a,7b)の条片部(4a,4b)に
沿った摺動が進めば爪部の各凹部(8a,8b)がそれ
ぞれ対応するロックピン(5a,5b)上に位置した時
点で互いに嵌合し、これにより第1及び第2のサセプタ
(6a,6b)の各開口部(3a,3b)への係止状態
が得られる。
【0034】また、第1及び第2のサセプタ(6a,6
b)には、それぞれ半導体ウエハを保持固定するための
手段として、ウエハ載置領域の周辺上にウエハ外周壁を
押圧する複数のバネ式押さえ部(9a,9b)を設け
た。従って、本実施形態においては、主に条片部(4
a,4b)を備えた第1及び第2の開口部(3a,3
b)と、爪部(7a,7b)や押さえ部(9a,9b)
を備えた第1及び第2のサセプタとによって保持手段が
構成される。
【0035】なお、第1及び第2の半導体ウエハ(10
a,10b)を押さえ部(9a,9b)によって保持し
た第1及び第2のサセプタ(6a,6b)の、第1及び
第2の開口部(3a,3b)への係止操作は、反応チャ
ンバ1内においてロボットアーム等を用いて行う構成と
しても良いが、中チャンバ2を反応チャンバ1に対して
相対的に挿脱可能なものとし、予め反応チャンバ1外で
両半導体ウエハ及び両サセプタを係止してから中チャン
バ2を反応チャンバ1内へ挿入し、固定配置する構成と
しても良い。この場合、ロボットアームやその駆動機構
等の分、成長炉周辺の装置構成が簡略化できる。
【0036】また、反応チャンバ1の上部には、A室内
へのみ材料ガスを含む層流の反応ガスを上方から下方へ
向けて供給する第2のガス流通手段(不図示)を設け、
反応チャンバ1の下部には、底部からB室内へ水素ガス
のみを下方から上方へ向けて供給する第1のガス流通手
段(不図示)とが備えられている。なお、本実施例にお
いては、図2に示すように、中チャンバ2には、A室上
方から供給された反応ガスを底部から側壁に沿って上方
へ送り、反応チャンバ1外へ排出するための流路12を
設けた。また水素ガスの供給は、下方から上方、上方か
ら下方のいずれの向きでも良く、装置設計により適宜選
択する。
【0037】一方、反応チャンバ1の外側には、各半導
体ウエハ(10a,10b)に裏面側から輻射熱を照射
する第1のヒータ11aと第2のヒータ11bとの一対
が配置されている。これらのヒータ(11a,11b)
はそれぞれ一方の半導体ウエハの裏面に対面すると共に
他方の半導体ウエハの表面に対面する配置である。
【0038】従って、第1のヒータ11aは第1の半導
体ウエハ10aを裏面から加熱すると共に第2の半導体
ウエハ10bを表面側から加熱し、第2のヒータ11b
は第2の半導体ウエハ10bを裏面から加熱すると共に
第1の半導体ウエハ10aを表面から加熱するものであ
る。即ち両半導体ウエハ(10a,10b)は表裏両面
から加熱されるため、片面側からのみの加熱で生じるよ
うな表裏の大きな温度差は生じない。また、各ヒータの
輻射熱照射面と、それぞれ対応するサセプタおよび半導
体ウエハの裏面とは平行であり、半導体ウエハ全面に亘
って均一な加熱が行われる配置とした。
【0039】以上の如き構成を持つエピタキシャル成長
炉においては、まず、第1及び第2の半導体ウエハ(1
0a,10b)を第1及び第2のサセプタ(6a,6
b)を介してそれぞれ第1及び第2の開口部(3a,3
b)に取り付けた後の中チャンバ2を固定設置されてい
る反応チャンバ1内に挿入して配置し、第1及び第2の
ヒータ(11a,11b)によってエピタキシャル成長
条件に必要な温度まで両ウエハを加熱する。所定の温度
に達したら、第1のガス流通手段と第2のガス流通手段
を駆動させ、B室へ水素ガスを下方から上方へ向けて供
給すると共に、A室に層流の反応ガスを上方から下方へ
供給し、エピタキシャル成長を開始する。
【0040】本実施形態によるエピタキシャル成長炉に
よれば、エピタキシャル成長が進むに従って反応チャン
バ1の内壁面には第1のガス流通手段による水素ガスの
みが接触し、材料ガスを含む反応ガスが流れることはな
いため、チャンバ1内壁面にシリコン生成物が付着堆積
することはない。従って、付着物による悪影響は回避さ
れ、ヒータからの輻射熱照射量に変化が生じることな
く、常に一定の温度で均一な加熱条件が得られるため、
半導体ウエハ表面のエピタキシャル成長層の形成は安定
した良好なものとなる。
【0041】また、中チャンバ2のウエハ外周辺の内壁
面にはシリコン生成物の付着が生じることもあるが、両
半導体ウエハ(10a,10b)の配置が縦向きである
と共に上方から下方へ向かう反応ガス流によって、ウエ
ハの上方で中チャンバ2内壁面からシリコン生成物が剥
がれても、そのまま下流へ流れ落ち、ウエハ表面に再付
着することはない。
【0042】なお、上記実施の形態においては、各半導
体ウエハ(10a,10b)をそれぞれのサセプタ(6
a,6b)に保持するための押さえ部(9a,9b)を
設けたが、この構成に限らず、半導体ウエハを開口部に
着脱可能に保持できる構成であれば広く利用可能であ
る。
【0043】例えば、本発明のエピタキシャル成長炉で
は、第2の独立空間が第1の独立空間から隔離されるも
のであるので、それぞれの空間の雰囲気を別個に調整す
ることができる。従って、第1の独立空間、上記実施形
態では開口部からB室側へ裏面側が露出するサセプタ底
面に複数の吸引口を形成しておき、B室の内圧をA室に
対して陰圧に調整すれば、半導体ウエハはサセプタに吸
着され、保持状態が得られる。
【0044】また、上記実施の形態においては、一対の
半導体ウエハを、鉛直方向で平行に互いに対面する第1
と第2の隔壁に沿って配置したが、以下に、本発明の実
施の形態の他の例として、一対の半導体ウエハを鉛直方
向に対して対称的な傾斜角度をもった傾斜状態でエピタ
キシャル成長を行う構成の成長炉を図5に示す。
【0045】即ち、断面楕円で逆釣鐘形状の縦型反応チ
ャンバ21内の隔壁を筒状中チャンバ22で構成する場
合には、中チャンバ22の少なくともサセプタ設置部
(23a,23b)を含む領域が縮径する形状とし、第
1の隔壁としての第1の側壁22a及び第2の隔壁とし
ての第2の側壁22bを上方の間隔が下方より広くなる
ように傾斜状態に構成したものである。本実施形態にお
いては、中チャンバ22内のC室が第2の独立空間であ
り、円筒状チャンバ21の内壁面と中チャンバ22の外
壁面とで形成されたD室が第1の独立空間を構成する。
【0046】第1及び第2の側壁(22a,22b)に
は、夫々第1のサセプタ設置部23aおよび第2のサセ
プタ設置部23bとして、サセプタ底部にほぼ一致する
形状を持ち、サセプタ(26a,26b)を裏側から受
け入れる凹部が形成されており、一方、第1及び第2の
サセプタ(26a,26b)には、それぞれ外周上にサ
セプタ設置部(23a,23b)の凹部外周縁に掛止す
る突起(27a,27b)が形成されており、傾斜した
第1及び第2の側壁(22a,22b)のサセプタ設置
部(23a,23b)に嵌合し、特別の係止手段なしに
安定して載置される構成となっている。
【0047】このように、それぞれサセプタ設置部(2
3a,23b)に嵌合されて傾斜状態にあるサセプタ
(26a,26b)上に載置される半導体ウエハ(30
a,30b)は、この傾斜によって下方へ脱落すること
なく、中チャンバ22内のC室内にその表面を露呈し、
且つ反応チャンバ21の内壁面から隔離されて保持され
る。従って、第1の実施形態の場合のように、半導体ウ
エハを保持するための押さえ部や吸着手段等を特別設け
る必要はない。
【0048】また、第1の実施形態と同様に、チャンバ
21の外側には、第1の半導体ウエハ30aを裏面側か
ら加熱すると共に第2の半導体ウエハ30bを表面側か
ら加熱する第1のヒータ31aと、第2の半導体ウエハ
30bを裏面側から加熱すると共に第1の半導体ウエハ
30aを表面側から加熱する第2のヒータ31bとを配
置した。
【0049】なお、ここでは、傾斜角度はそれぞれ鉛直
方向に対して20度以下とした。これを越えて大きい傾
斜角度を取ると、サセプタ設置部上方の中チャンバ22
内壁面に付着していたシリコン生成物が剥がれて落ちて
きた際に、ウエハ表面に再付着する恐れがあるだけでな
く、半導体ウエハ占有空間が水平方向へ広がり、チャン
バ21が幅方向へ大型化してしまうと同時に、ウエハの
傾斜に伴ってヒータとの距離が上下方向で異なり、均一
な加熱が困難となり、同一ウエハで温度差が生じる恐れ
があるためである。特に、300mmや400mmなど
いわゆる大口径ウエハの場合は、傾斜角度の増大に伴っ
て上部の両ウエハ間隔が大幅に大きくなり、均一な反応
ガスを層流として供給するための装置構成が容易ではな
い。
【0050】また反応チャンバ21には、上部にC室内
へのみ層流の反応ガスを上方から下方へ向けて供給する
第2のガス流通手段(不図示)を、下部に底部からD室
内へ水素ガスのみを下方から上方へ向けて供給する第1
のガス流通手段(不図示)とを備え、中チャンバ22に
は、C室上方から供給された反応ガスを底部から側壁に
沿って上方へ送り、反応チャンバ21外へ排出するため
の流路32を設けた。
【0051】上記の如き構成のエピタキシャル成長炉に
おいては、例えば、半導体ウエハ(30a,30b)を
それぞれ載置した第1及び第2のサセプタ(26a,2
6b)を、それぞれロボットアーム等によって中チャン
バ22内の各サセプタ設置部(23a,23b)に傾斜
状態で置き、固定設置された中チャンバ22に対して反
応チャンバ21を上昇させることによって相対的に中チ
ャンバ22を反応チャンバ21内へ挿入した後、第1及
び第2のヒータ(31a,31b)によってエピタキシ
ャル成長条件に必要な温度まで半導体ウエハを加熱し、
反応ガスの供給を始めれば、ウエハ表面におけるエピタ
キシャル成長を開始することができる。
【0052】ピタキシャル成長が進んでも、D室内に材
料ガスを含む反応ガスが流れることはないため、チャン
バ21内壁面にシリコン生成物が付着堆積することはな
い。従って、付着物による悪影響は回避され、ヒータか
らの輻射熱照射量に変化が生じることなく、常に一定の
温度で均一な加熱条件が得られるため、半導体ウエハ表
面のエピタキシャル成長層の形成は安定した良好なもの
となる。
【0053】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、半導体ウ
エハ表面へのエピタキシャル成長層の形成過程におい
て、反応チャンバの内壁面にシリコン生成物が付着堆積
することがない。従って、チャンバ外からの加熱手段に
よる輻射熱照射量がチャンバ内壁面の付着物で減少、変
化させられることなく、常に一定の温度で均一な加熱条
件が得られるため、半導体ウエハ表面のエピタキシャル
成長層の形成は安定した良好なものとなるという効果が
ある。
【0054】また、本発明において、縦向きの隔壁に半
導体ウエハを配置する構成とすることによって、半導体
ウエハ上方の隔壁から剥がれたシリコン生成物はそのま
ま下方へ流されて落ちるので、ウエハ表面への再付着は
防止される。
【0055】特に、各隔壁を互いに対面する第1と第2
の隔壁を含むものとし、それぞれの隔壁に半導体ウエハ
を保持することにより、同時に同一条件で一対の半導体
ウエハについて、エピタキシャル成長を行うことがで
き、空間的にも時間的にも作業工程は効率的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるエピタキシャル成
長炉の概略構成図であり、(a)はY−Y部分側断面
図、(b)はX−X部分横断面図である。
【図2】図1Z−Z部分(Y−Y断面に直行する)縦断
面図である。
【図3】図1の第1及び第2の側壁(2a,2b)の平
面図である。
【図4】図1のサセプタ(6a,6b)の平面図であ
る。
【図5】本発明の他の実施の形態によるエピタキシャル
成長炉の概略構成図である。
【符号の説明】
1,21:反応チャンバ 2,22:中チャンバ 2a,22a:第1の側壁 2b,22b:第2の側壁 3a:第1の開口部 3b:第2の開口部 4a,4b:条片部 5a,5b:ロックピン 6a,6b:サセプタ 7a,7b:爪部 8a,8b:凹部 9a,9b:押さえ部 10a,10b,30a,30b:半導体ウエハ 11a,11b,31a,31b:ヒータ 23a:第1のサセプタ設置部 23b:第2のサセプタ設置部 26a,26b:サセプタ 27a,27b:突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 和俊 群馬県安中市中野谷555番地の1 株式 会社スーパーシリコン研究所内 (56)参考文献 特開 平8−148480(JP,A) 特開 平9−129553(JP,A) 特開 昭63−36519(JP,A) 特開 平5−331647(JP,A) 特開 平6−112140(JP,A) 特開 平9−64158(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 29/06 504 H01L 21/205

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応チャンバの内部で高温下の半導体ウ
    エハの表面に反応ガスの還元または熱分解によってSi
    エピタキシャル層を析出成長させるエピタキシャル成長
    炉において、 反応チャンバの内部に配置された隔壁と、 該隔壁に半導体ウエハを保持させるための保持機構と、反応チャンバの外側に配置され、チャンバ壁を介して輻
    射熱を半導体ウエハに照射するヒータと、 を備え、 前記隔壁は、反応チャンバの内部に、該隔壁と反応チャ
    ンバの内壁面とで囲まれる第1の独立空間と、反応チャ
    ンバの内壁面から隔離されるように前記隔壁によって仕
    切られた第2の独立空間とを形成し、 前記保持機構は、半導体ウエハの前記表面が第2の独立
    空間に露呈するように該半導体ウエハを隔壁に沿って配
    するものであり、 シリコン材料ガスを含まない水素ガスまたは不活性ガス
    を前記第1の独立空間に流すための第1のガス流通手段
    と、シリコン材料ガスを含む反応ガスを専ら前記第2の
    独立空間に流すための第2のガス流通手段とを備えた
    とを特徴とするエピタキシャル成長炉。
  2. 【請求項2】 前記隔壁は、保持機構によって保持され
    た半導体ウエハにより塞がれる開口部を備えていること
    を特徴とする請求項1に記載のエピタキシャル成長炉。
  3. 【請求項3】 前記ヒータは、前記開口部を塞いだ状態
    半導体ウエハの裏面に輻射熱を照射するものである
    とを特徴とする請求項に記載のエピタキシャル成長
    炉。
  4. 【請求項4】 前記隔壁は、第2の独立空間を挟んで互
    いに対面する縦向きの第1と第2の隔壁を含み、これら
    第1と第2の隔壁がそれぞれ個々に半導体ウエハを保持
    するための保持機構を備えていることを特徴とする請求
    項1〜のいずれか1項に記載のエピタキシャル成長
    炉。
  5. 【請求項5】 第1と第2の隔壁が互いに平行に対面し
    ていることを特徴とする請求項に記載のエピタキシャ
    ル成長炉。
  6. 【請求項6】 第1と第2の隔壁が、鉛直方向に対して
    対称的な傾斜角で互いに傾いて対面していることを特徴
    とする請求項に記載のエピタキシャル成長炉。
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