JPH11147450A - シートベルト装置 - Google Patents

シートベルト装置

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JPH11147450A
JPH11147450A JP9317282A JP31728297A JPH11147450A JP H11147450 A JPH11147450 A JP H11147450A JP 9317282 A JP9317282 A JP 9317282A JP 31728297 A JP31728297 A JP 31728297A JP H11147450 A JPH11147450 A JP H11147450A
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Yoshibumi Shimose
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートベルトの角度変化による乗員への圧迫
荷重の変化をキャンセルすることを可能とする。 【解決手段】 乗員に掛け回されたシートベルト1の張
力を検出する手段17と、前記シートベルト1が車両衝
突時に乗員を拘束したとき、乗員Pに対するシートベル
ト1の角度変化を検出又は予測する手段11,2と、前
記シートベルト1の張力を調節する手段15と、検出し
た張力及び検出した角度変化又は予測した角度変化に基
づきシートベルト1が乗員に与える圧迫荷重の変化を、
シートベルト1の張力調節手段15を制御してキャンセ
ルする制御手段25とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員拘束時にシー
トベルトから乗員に与える圧迫荷重の変化を抑制するこ
とのできるシートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシートベルト装置としては、特開
平6−48267号公報に記載された図27に示すもの
がある。この図27に示すものは、車両の衝突時にリト
ラクタによるシートベルトの巻き締まりを防止した後、
シートベルトの張力を和らげて乗員を拘束するシートベ
ルト装置であり、具体的にはシートベルト1が図28に
示すように、ヒューズ荷重値N0 に達すると、その荷重
上昇を抑制するように所定量伸びるヒューズ特性を有し
ている。
【0003】このシートベルト1を乗員に装着した状態
において、衝突センサ3が基準値以上の検出衝突信号を
制御部5に出力すると、制御部5がプリテンショナ機構
7のガスジェネレータ9を点火し、プリテンショナ機構
7がシートベルト1の引き込みを開始して乗員を初期拘
束する。そして、シートベルト1の張力がヒューズ荷重
値N0 に一致した時、シートベルト1の引き込みを終了
する。これによりシートベルト1のヒューズ特性によっ
て、シートベルト1の荷重上昇を抑制し、シートベルト
1から乗員への圧迫荷重の変化を抑制することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、乗員Pに対
するシートベルト1の掛け回し状態を見ると、図29の
(a),(b)のようになっている。(a)は乗員Pの
前方斜めから見たものであり、(b)はショルダーベル
ト部1aの車体に対する状態を示している。この図29
においてYは車体前後方向、Xは車幅方向、Zは上下方
向をそれぞれ示している。
【0005】そしてショルダーベルト部1aで示すと、
車体前後方向の中心線に対し上下方向、車幅方向共にθ
S の角度をもって乗員Pに掛け回されている。
【0006】このような掛け回し状態で、車両前面衝突
のような場合に、乗員が図30,図31のように前方へ
移動すると、ショルダーベルト部1aの角度θS は同図
のように減少するので、ショルダーベルト部1aから乗
員Pに作用するY方向成分(車両前後方向成分)、すな
わち圧迫荷重はN0 COS θS のように増加する。又、同
様な理由でラップベルト部1bの車体中心線に対する上
下方向の角度θL も減少し、同様にY方向成分が増加す
る。
【0007】すなわち図32のグラフで見ると、衝突後
時間と共に横軸で示すように、乗員前方移動量は増加
し、それに応じて縦軸で示すベルト角度θS ,θL は減
少する。
【0008】そして、図33(b)のように、ヒューズ
特性によってショルダーベルト部の荷重値TS =N0
一定であるにも拘らず、Y方向成分は増大する。又、ラ
ップベルト部においても、同図(C)のようにラップベ
ルト部の荷重値TL がピーク値に達して略一定値になる
にも拘らず、同様にY方向成分は増加している。
【0009】従って、同図(a)のように乗員胸部減速
度は乗員前方移動(時間)と共に増大し、シートベルト
の荷重値が一定であるにも拘らず、乗員の胸部に掛かる
圧迫荷重は一定にはならないという問題があった。
【0010】そこで、本発明は、乗員前方移動に伴う圧
迫荷重の変化をキャンセルすることのできるシートベル
ト装置の提供を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、乗員
に掛け回されたシートベルトが車両衝突時に乗員を拘束
したとき、乗員に対するシートベルトの角度変化による
乗員への圧迫荷重の変化を、前記シートベルトの張力を
制御してキャンセルする張力制御手段を備えたことを特
徴とする。
【0012】請求項2の発明は、乗員に掛け回されたシ
ートベルトの張力を検出する手段と、前記シートベルト
が車両衝突時に乗員を拘束したとき、乗員に対するシー
トベルトの角度変化を検出又は予測する手段と、前記シ
ートベルトの張力を調節する手段と、前記検出した張力
及び検出した角度変化又は予測した角度変化に基づき前
記シートベルトが乗員に与える圧迫荷重の変化を、前記
シートベルトの張力調節手段を制御してキャンセルする
制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
シートベルト装置であって、前記シートベルトの角度変
化は、該シートベルトのショルダーベルト部が車体前後
方向の中心線に対してなす角度の変化であることを特徴
とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項1又は3記載の
シートベルト装置であって、前記張力制御手段は、前記
シートベルトの張力が徐々に低くなるように制御するこ
とを特徴とする。
【0015】従って、シートベルトの張力が徐々に低く
なることによって、シートベルトの角度が小さくなって
も、張力の車両前後方向成分(Y方向成分)は略一定に
することができる。
【0016】請求項5の発明は、請求項2又は3記載の
シートベルト装置であって、前記制御手段は、前記シー
トベルトの張力が徐々に低くなるように前記張力調節手
段を制御することを特徴とする。
【0017】請求項6の発明は、請求項2又は3若しく
は5記載のシートベルト装置であって、前記張力調節手
段は、前記シートベルトの巻取軸に前記制御手段が制御
する油圧によりパッドを押しつけて巻き出し方向の回転
に抗する摩擦力を付与するものであることを特徴とす
る。
【0018】従って、巻取軸に対するパッドの押し付け
による摩擦力を例えば徐々に小さくなるように調整する
ことができる。
【0019】請求項7の発明は、請求項1又は3若しく
は4記載のシートベルト装置であって、前記張力制御手
段は、前記シートベルトの巻取軸にテーパー部を一体的
に設け、該テーパー部に接触しながら巻取軸の回転に連
動しつつ軸方向に移動して該巻取軸に巻き出し方向の抗
力を付与するバイト部を設けてなるものであることを特
徴とする。
【0020】従って、バイト部がテーパー部に接触しな
がら軸方向の小径側に移動することによって、巻取軸に
巻き出し方向の抗力を徐々に小さくしながら付与するこ
とができる。
【0021】請求項8の発明は、請求項1又は3若しく
は4記載のシートベルト装置であって、前記張力制御手
段は、前記シートベルトの摩擦係数を前記シートベルト
の巻取軸に近いほど小さくしたものであることを特徴と
する。
【0022】従って、請求項1又は3若しくは4記載の
発明の作用に加え、シートベルトの摩擦力による繰り出
し方向に抗する力を徐々に小さくすることができる。
【0023】請求項9の発明は、請求項1又は3若しく
は4記載のシートベルト装置であって、前記張力制御手
段は、前記シートベルトのショルダーベルト部に、折り
返し重合部を設けると共に、該折り返し重合部に、折り
返し先端側は漸次間隔が広くなるように所定間隔で縫い
合わせ部を設けて構成したことを特徴とする。
【0024】従って、請求項1又は3若しくは4記載の
発明の作用に加え、折り返し重合部の縫い合わせ部が基
端側の間隔の狭い側から先端側の間隔が広い側へ徐々に
破断していくことによって、シートベルトの巻き出しを
次第に大きくすることができる。
【0025】請求項10の発明は、請求項1又は3若し
くは4記載のシートベルト装置であって、前記張力制御
手段は、前記シートベルトのリトラクタに、シートベル
ト繰り出し方向の反対側へ突出し先端側へ漸次板厚が薄
くなる取付板部を設け、該取付板部に、突出方向に沿っ
てスリットを設けると共に、突出方向の基部側で前記ス
リットに該スリットの間隔よりも大きい貫通部を設け、
該貫通部に対応した大きさの径を有する締結具を貫通部
に挿通して取付板部を車体側に取り付けて構成したこと
を特徴とする。
【0026】従って、請求項1又は3若しくは4記載の
発明の作用に加え、リトラクタがシートベルトに引かれ
て、その取付板部のスリットが車体側の締結具によって
押し拡げられながらリトラクタが移動する。この時、取
付板部は漸次板厚が薄くなるように形成されているた
め、スリットが締結具によって押し拡げられる時の抗力
も徐々に小さくなる。
【0027】請求項11の発明は、乗員に掛け回された
シートベルトが車両衝突時に乗員を拘束したとき、乗員
に対するシートベルトの角度変化を検出又は予測する手
段と、 前記シートベルトの角度を調節する手段と、前
記検出した角度変化又は予測した角度変化に基づき前記
シートベルトが乗員に与える圧迫荷重の変化を、前記シ
ートベルトの角度調節手段を制御してキャンセルする制
御手段とを備えたことを特徴とする。
【0028】従って、検出した角度変化又は予測した角
度変化に基づき角度調節手段がシートベルトの角度を調
節し、圧迫荷重の変化をキャンセルすることができる。
【0029】請求項12の発明は、請求項11記載のシ
ートベルト装置であって、前記角度調節手段は、前記シ
ートベルトのラップベルト部及びショルダーベルト部の
間を車体側に連結する連結具を車体側に対し強制的に回
転させるものであることを特徴とする。
【0030】従って、請求項11の発明の作用に加え、
連結具を強制的に回転させることによって、ラップベル
ト部の角度変化を規制し、圧迫荷重の変化をキャンセル
することができる。
【0031】請求項13の発明は、請求項12記載のシ
ートベルト装置であって、前記角度調節手段の連結具
は、前記シートベルトに取り付けられたタングを結合し
車体側に回転自在に支持されたインナーバックルであ
り、該インナーバックルを強制的に回転させる火薬テン
ショナを設けたものであることを特徴とする。
【0032】従って、請求項12の発明の作用に加え、
インナーバックルを火薬テンショナの作動により強制的
に回転させ、ラップベルト部の角度変化を規制すること
ができる。
【0033】請求項14の発明は、請求項13記載のシ
ートベルト装置であって、前記インナーバックルは、乗
員の前方移動に応じて伸縮調節自在であることを特徴と
する。
【0034】請求項15の発明は、請求項1〜14のい
ずれかに記載のシートベルト装置であって、前記角度変
化を検出又は予測する手段は、シートクッションの座面
に設けられた圧力センサであることを特徴とする。
【0035】従って、請求項1〜14のいずれかの発明
の作用に加え、シートクッションの座面に設けられた圧
力センサによってシートクッションに対する乗員の位置
を検出し、シートベルトの角度変化を検出又は予測する
ことができる。
【0036】請求項16の発明は、請求項1〜15のい
ずれかに記載のシートベルト装置であって、前記角度変
化を検出又は予測する手段は、内外の球殻と該内外の球
殻の相対回転変位を検出する複数の電極とを備え、前記
外側の球殻を車体側に支持し、内側の球殻に前記シート
ベルトのショルダーベルト部を挿通支持したことを特徴
とする。
【0037】従って、請求項1〜15のいずれかの発明
の作用に加え、シートベルトのショルダーベルト部が角
度変化すると、ショルダーベルトを挿通支持している内
側の球殻が外側の球殻に対して相対回転し、複数の電極
によって該相対回転変位を検出し、ショルダーベルト部
の角度変化を検出することができる。
【0038】請求項17の発明は、請求項1〜16のい
ずれかに記載のシートベルト装置であって、前記シート
ベルトは、予め設定したヒューズ荷重になるとその荷重
上昇を抑制可能に所定量伸びる特性を有し、該シートベ
ルトの一端を車体側に結合し、前記シートベルトの他端
を巻き取る車体側に取り付けられたリトラクタと、車体
が受ける衝撃を検出する衝撃検出手段とを備え、前記衝
撃検出手段からの検出衝撃により前記シートベルトの巻
き出しを停止し、このシートベルトの張力がヒューズ荷
重と一致したとき、前記シートベルトによる圧迫荷重の
変化をキャンセルすることを特徴とする。
【0039】従って、請求項1〜16のいずれかの発明
の作用に加え、シートベルトを乗員に掛け回した状態に
おいて、衝撃検出手段が検出衝撃をリトラクタに出力す
ると、リトラクタがシートベルトの巻き出しを停止し、
このシートベルトの張力がヒューズ荷重値と一致した
時、シートベルトの引き込みを終了して、シートベルト
のヒューズ特性で乗員を拘束し、このときのシートベル
トの角度変化による圧迫荷重の変化をキャンセルしてヒ
ューズ特性での拘束を確実に達成することができる。
【0040】
【発明の効果】請求項1の発明では、車両衝突時に乗員
に掛け回されているシートベルトに変化があっても、シ
ートベルトによる乗員への圧迫荷重の変化を規制するこ
とができ、乗員の胸部等に対する荷重を略一定に制御す
ることができる。
【0041】請求項2の発明では、制御手段による張力
調節手段の制御によってシートベルトの角度変化に拘ら
ず、乗員の圧迫荷重の変化をキャンセルすることがで
き、乗員の胸部等に対する荷重を略一定にすることがで
きる。
【0042】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明の効果に加え、シートベルトのショルダーベルト部の
角度変化を的確に検出又は予測することができ、シート
ベルトから乗員に作用する圧迫荷重をより的確に一定に
することができる。
【0043】請求項4の発明では、請求項1又は3の発
明の効果に加え、シートベルトの張力が徐々に低くなる
ことによって、乗員の胸部等に対する荷重を略一定にす
ることができる。
【0044】請求項5の発明では、張力調節手段の制御
によって、シートベルトの張力が徐々に低くなるように
制御し、乗員の胸部等に対する荷重を略一定にすること
ができる。
【0045】請求項6の発明では、請求項2又は3若し
くは5の発明の効果に加え、油圧制御のパッドにより摩
擦力を制御するため、より的確な調節を行なうことがで
き、乗員の胸部等に対する荷重をより的確に一定にする
ことが可能となる。また。油圧制御により、胸部等に対
する略一定の荷重値も任意に設定することが可能とな
る。
【0046】請求項7の発明では、請求項1又は3若し
くは4の発明の効果に加え、テーパー部にバイト部を押
し付けることによって機械的に調節することができる。
【0047】請求項8の発明では、請求項1又は3若し
くは4の発明の効果に加え、シートベルトの摩擦係数を
変えるだけでよく、部品点数の増加がなく小型化を達成
することができる。
【0048】請求項9の発明では、請求項1又は3若し
くは4の発明の効果に加え、シートベルトの折り返し重
合部を縫い合わせるだけでよく、部品点数が少なく構造
が簡単で小型化を図ることもできる。
【0049】請求項10の発明では、請求項1又は3若
しくは4の発明の効果に加え、スリットを押し開くこと
によって確実に抗力を調整することができ、しかも取付
板部を利用するため構造が簡単である。
【0050】請求項11の発明では、シートベルトの角
度そのものの変化を制御するため、シートベルトの張力
調整は必要とすることがなく、確実に圧迫荷重の変化を
キャンセルすることができる。
【0051】請求項12の発明では、請求項11の発明
の効果に加え、連結具の強制的な回転によって、ラップ
ベルト部の角度変化を確実に規制し、ラップベルト部か
らの圧迫荷重の変化を確実にキャンセルすることができ
る。
【0052】請求項13の発明では、請求項12の発明
の効果に加え、インナーバックルの火薬テンショナによ
る強制的な回転により、ラップベルト部の角度変化を迅
速、且つ確実に制御し、圧迫荷重の変化を確実にキャン
セルすることができる。
【0053】請求項14の発明では、インナーバックル
が乗員の前方移動に応じて伸縮調節されるため、乗員の
前方移動に応じて、より的確にラップベルト部の角度調
節を行なうことができる。
【0054】請求項15の発明では、請求項1〜14の
いずれかの発明の効果に加え、シートクッションの圧力
センサによって乗員腰部の動きを確実にとらえることが
でき、ラップベルト部等の角度変化を確実に検出又は予
測して、圧迫荷重をより確実にキャンセルすることがで
きる。
【0055】請求項16の発明では、請求項1〜15の
いずれかの発明の効果に加え、ショルダーベルト部の角
度変化を確実に検出することができ、ショルダーベルト
部の圧迫荷重の変化を確実にキャンセルすることができ
る。
【0056】請求項17の発明では、請求項1〜16の
いずれかの発明の効果に加え、シートベルトの角度変化
による圧迫荷重の変化をキャンセルし、ヒューズ特性で
の乗員拘束を確実に達成することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は第1実施
形態として3点式のシートベルト装置を示している。こ
のシートベルト装置は、シートベルト1、ショルダーア
ンカ11、リトラクタ13、ベルト荷重制御装置15、
ロードセル17、インナーバックル19、火薬テンショ
ナ21、圧力センサ23、及びコントローラ25を備え
ている。
【0058】前記シートベルト1は、図示しない一端が
車体下部に取付けられ、他端がスルーリングを有したタ
ング27及び車体センターピラー29に取付けられた前
記ショルダーアンカ11に挿通支持され、更に前記リト
ラクタ13に繰り出し自在に巻き取られている。該リト
ラクタ13は,前記ロードセル17を介して車体側に取
付けられている。前記ロードセル17は、シートベルト
1の張力を検出する手段を構成している。
【0059】前記タング27はシート31のシートクッ
ション33側に取付けられた前記インナーバックル19
に着脱自在に結合されている。該タング27はシートベ
ルト1をショルダーベルト部1aとラップベルト部1b
との間を区分し、インナーバックル19はラップベルト
部1b及びショルダーベルト部1aの間を車体側に連結
する連結具を構成している。
【0060】前記制御手段としてのコントローラ25に
は、車両衝突時に車体が受ける衝撃を検出する衝撃検出
手段として衝突検知センサ37からの検出衝撃が入力さ
れるようになっている。
【0061】更に各部を説明すると、前記ショルダーア
ンカ11は本実施形態において、シートベルト1が車両
衝突時に乗員を拘束したとき乗員に対するシートベルト
の角度変化を検出又は予測する手段をも構成している。
すなわち、前記ショルダーアンカ11は図2〜図5のよ
うに構成され、内外の球殻39,41と該内外の球殻3
9,41の相対回転変位を検出する複数の電極43(4
3a,43b,43c,43d),45(45a,45
b,45c,45d)とを備えている。
【0062】前記内側の球殻39は略中空球状をなし、
シートベルト1を挿通する挿通部47を備え、外面に前
記電極43が取付けられている。
【0063】前記外側の球殻41は内側の球殻39を内
包して、内側の球殻39を回転自在に支持するもので、
シートベルト1を引き出すための大きめの開口49a,
49bが設けられ、内面に前記電極45が取付けられて
いる。該外側の球殻41は図5のように、上部材41a
と下部材41bとの半割りの合わせ構造であり、内側の
球殻39を収容した後、両部材41a,41bを合わせ
て固定するものである。この外側部材41は、前記セン
ターピラー29に固定されている。
【0064】そして前記電極43は、例えば4つの電極
43a,43b,43c,43dからなり、他方の電極
45は同じく4つの電極45a,45b,45c,45
dからなり、それぞれ別の回路で結線され、前記コント
ローラ25に信号が入力されるようになっている。従っ
て、これら各電極43,45の組み合わせによって、図
6のように、電極43aと45aとが接触した場合は、
ベルト角θ1 、同43aと45bとが接触した場合は、
ベルト角θ2 というようにしてベルト角θを検出できる
ようになっている。
【0065】前記リトラクタ13には、図7のように、
ベルト巻取軸51にシートベルト1の張力調節手段とし
ての前記ベルト荷重制御装置15が取付けられている。
該ベルト荷重制御装置15は図示はしないが、リトラク
タ13のハウジングに固定され、図8のように、巻取軸
51に接触可能なパッド53と該パッド53に一体的に
取付けられたピストン55と、該ピストン55を収容す
るシリンダ室57とを備えている。
【0066】該シリンダ室57には前記コントローラ2
5による図示しないバルブの制御によって油圧が給排さ
れ、パッド53によって巻取軸51にシートベルト1の
巻き出し方向の回転に抗する摩擦力を付与できるように
なっている。この摩擦力は、前記コントローラ25によ
りロードセル17で検出したシートベルト1の張力及び
ショルダーアンカ11で検出したシートベルト1の角度
変化に基づき、シートベルト1が乗員に与える圧迫荷重
の変化をキャンセルするように制御されている。この場
合、後述するが、コントローラ25はシートベルト1の
張力が徐々に低くなるようにベルト荷重制御装置15を
制御している。
【0067】前記インナーバックル19は、バックル部
19aとロッド19bとを備え、両者がピン19cによ
って回転可能に結合されている。なお、バックル部19
aとロッド部19bとはピン19c周りの摩擦力等によ
って通常状態では図1,図9の状態を保っている。又、
インナーバックル19には火薬テンショナ21が設けら
れ、該火薬テンショナ21の作動により車体側であるシ
ート31のシートクッション33に対しインナーバック
ル19を強制的に回転させる構成となっている。これに
よって、ラップベルト部1bの角度が後述のように調節
される。従って、インナーバックル19及び火薬テンシ
ョナ21は第1実施形態において角度調節手段を構成し
ている。
【0068】更に説明すると、図9のように前記ロッド
部19bの下端にはボス部19dが一体に設けられ、前
記シートクッション33の図示しないシートクッション
フレームに固定された支持軸19eに回転可能に支持さ
れている。そして、通常状態ではボス部19dと支持軸
19eとの間の摩擦力等によってインナーバックル19
が図1,図9のように起立状態を保つようになってい
る。
【0069】前記火薬テンショナ21は図10のように
ガスジェネレータ61を備え、該ガスジェネレータ61
に連通するテンショナシリンダ部63が設けられ、該テ
ンショナシリンダ部63内にテンショナピストン65が
収容されている。前記テンショナピストン65にはワイ
ヤ67の一端が固定され、該ワイヤ67の他端側は図1
1のように前記インナーバックル19のボス部19dに
巻き回されている。
【0070】前記ガスジェネレータ61は、図12のよ
うに電気着火装置61a、着火剤61b及び窒素ガス発
生剤61cとからなり、前記コントローラ25からの信
号によって電気着火装置61aが着火するようになって
いる。
【0071】前記コントローラ25は、前記圧力センサ
23からの信号によって乗員腰部位置、すなわちラップ
ベルト部1bの角度変化を検出又は予測して前記ガスジ
ェネレータ61に信号を出力し、電気着火装置61aを
着火させるものである。
【0072】前記電気着火装置61aが着火すると、着
火剤61bが着火し、窒素ガス発生剤61cによって瞬
時にガスが発生し、図13のようにテンショナピストン
65がテンショナシリンダ部63内を移動し、ワイヤ6
7が引かれて前記インナーバックル19のボス部19d
が回転し、インナーバックル19が全体的に車両前方へ
強制的に回転されることになる。
【0073】次に作用を説明する。車両前面衝突等によ
って衝突検知センサ37からコントローラ25への信号
入力によって衝突が検知されると、コントローラ25か
らベルト荷重制御装置15に信号が出力され、図8で示
すシリンダ室57への油圧制御によりピストン55がパ
ッド53を瞬時に移動させ、巻取軸51に当接して巻取
軸51を固定する。これによって、シートベルト1の巻
き出しが規制され、乗員はシートベルト1によって拘束
される。
【0074】軽微な衝突の場合には、この状態におい
て、乗員Pがシートベルト1によって拘束されることに
なる。衝突が大きな場合には、図14の矢印Aのよう
に、乗員Pは前方へ大きく移動する。この時、シートベ
ルト1のベルト張力荷重は上昇し、ヒューズ荷重値N0
に達すると、シートベルト1は伸び始め、荷重上昇を抑
制するようになる。
【0075】一方、シートベルト1の前記ヒューズ特性
によって、荷重上昇を抑制するが、図14のように、乗
員Pが前方へ移動すると、ショルダーベルト部1aの角
度θS は減少するため、ショルダーベルト部1aから乗
員Pに対する圧迫荷重として作用するY方向成分Tcos
θS は増大することになる。そこで、ロードセル17で
検出したシートベルト1の張力、ショルダーアンカ11
で検出したシートベルト1の角度変化に基づき、ショル
ダーベルト部1aが乗員Pに与える圧迫荷重の変化をキ
ャンセルするように制御する。
【0076】すなわち、シートベルト1のヒューズ荷重
値N0 以降はコントローラ25の制御によってベルト荷
重制御装置15のシリンダ室57内の油圧を徐々に下
げ、パッド53が巻取軸51に与える摩擦力を徐々に下
げる。すなわち、図15のように、乗員前方移動量の増
大と共に、ショルダーベルト部1aの角度θS は小さく
なっていくが、図16のようにシートベルト1のベルト
荷重値Tが(a)のように上昇して、ヒューズ荷重値N
0 に達した後は、(b)のように徐々に下げるのであ
る。
【0077】これによって、図17の(b)のようにシ
ョルダーベルト部の荷重値TS は一点鎖線で示す従来の
略一定なヒューズ荷重値に対して時間と共に右下がりに
減少していく。従って、ショルダーベルト部1aのY方
向成分は、従来一点鎖線で示すように右上がりに上昇し
ていたものが、実線で示すように略一定になる。
【0078】従って、乗員胸部に発生するシートベルト
1による圧迫荷重を略一定にすることができ、図17
(a)のように一点鎖線で示す従来の減速度変化のよう
に右上がりに上昇するのに対し、実線図示のように略一
定に保持することができ、従来よりも減速度のピーク値
を下げることができる。
【0079】又、圧力センサ23からの信号によりコン
トローラ25において乗員Pが前方へ移動していると判
断したとき、コントローラ25からの信号によって火薬
テンショナ21が作動し、ワイヤ67が引き込まれ、イ
ンナーバックル19が車両前方へ図14のように強制的
に回転される。又、バックル部19aはロッド部19b
に対し回転自在に結合されているため、乗員腰部の動き
に追従する。
【0080】従って、乗員Pの腰部の前方移動に拘ら
ず、ラップベルト部1bの角度θL を略一定に保つこと
ができる。このため、図17の(c)の一点鎖線で示す
従来のラップベルト部の荷重値TL に対し、同実線図示
のように衝突後半部分で荷重値を下げることができ、こ
れによりY方向成分も従来の一点鎖線図示から実線図示
のように後半部分で減少させることができる。
【0081】又、前記のようにラップベルト部1bの角
度θL は略一定であるため、乗員Pが前方へ移動しても
図14のようにラップベルト部1bの腰部に対する拘束
状態が変化せず、ラップベルト部1bが腰部から外れに
くく、より安定的に拘束することができる。
【0082】(第2実施形態)図18は、本発明の第2
実施形態に係る要部の斜視図を示している。本実施形態
においては、コントローラの制御によるのではなく、リ
トラクタの巻取軸に機械的に抗力を付与する張力制御手
段を設けたものである。
【0083】すなわち、シートベルト1の巻取軸51に
テーパー部69を一体的に設け、該テーパー部69に接
触しながら移動するバイト部71が設けられている。バ
イト部71は、図示はしないが、車体側に対し移動自在
に支持されている。バイト部71にはワイヤ73の一端
が固着され、該ワイヤ73は転輪75を介して引き回さ
れ、その他端が巻取軸51に巻き付けられている。
【0084】従って、シートベルト1がヒューズ荷重値
0 に達した後、ベルトが巻き出されると、巻取軸51
の回転によってワイヤ73が巻き取られ、該ワイヤ73
を介してバイト部71がテーパー部69に対し軸方向に
移動し、この移動時にバイト部71がテーパー部69の
表面をこじることによって、巻取軸51に巻き出し方向
の抗力を付与することができる。
【0085】そして、この時の抗力はテーパー部69の
径が徐々に細くなることによって、図19のように、乗
員拘束後のベルト巻き出し量の増大に応じて、ベルト巻
き出し荷重Fを徐々に下げることができ、図16の特性
を実現できるのである。
【0086】なお、本実施形態において、衝突後に巻取
軸51を固定する装置としては、第1実施形態のベルト
荷重制御装置と同様な構造を採用することができる。こ
の場合、ベルト荷重の制御はテーパー部69とバイト部
71との関係で主に行なうものである。
【0087】従って、本実施形態においても第1実施形
態と略同様な作用効果を奏することができる。又、本実
施形態では、電気的な制御をすることなく、機械的に巻
取軸51に抗力を付与することができる。
【0088】(第3実施形態)図20は、第3実施形態
に係る要部の斜視図を示している。本実施形態では、リ
トラクタ13においてシートベルト1の表面摩擦係数μ
を巻取軸51に近いほど小さくして張力制御手段を構成
している。なお、本実施形態において、リトラクタ13
は通常のものが用いられている。
【0089】そして、シートベルト1がヒューズ荷重値
に達した後、図21のようにベルト巻き出し量に応じて
ベルト表面の摩擦係数μが下がるため、ショルダーアン
カ11の挿通部47とシートベルト1の擦れとによって
発生する荷重分を低減できるので、ショルダーベルト部
1aに発生するベルト荷重を徐々に低減することがで
き、図16と略同様な特性を得ることができる。
【0090】従って、本実施形態においても第1実施形
態と略同様な作用効果を奏することができる。又、本実
施形態では、シートベルト1の摩擦係数μを変えるだけ
であるため、構造が極めて簡単で部品点数の増大等もな
く、リトラクタ13周辺が大型化することもない。
【0091】(第4実施形態)図22は、本発明の第4
実施形態に係る要部斜視図である。本実施形態におい
て、張力制御手段をシートベルト1のショルダーベルト
部1aに折り返し重合部77を設け、該折り返し重合部
77に沿って所定間隔で縫い合わせ部79を設けて構成
したもので、縫い合わせ部79は折り返し先端77a側
へ漸次間隔が広くなるように設定されている。
【0092】従って、シートベルト1がヒューズ荷重値
0 に達すると、縫い合わせ部79が基部側から
(a),(b)のように順次切れ始め、(c)の状態に
至る。この時、縫い合わせ部79の相互間隔が基部側で
密であり、折り返し先端77a側へ広くなっているた
め、最初は大きな荷重が発生し、徐々に荷重が小さくな
り、シートベルト1の張力は徐々に低くなるようにする
ことができる。
【0093】従って、本実施形態においても、図16と
略同様な特性を得ることができ、第1実施形態と略同様
の作用効果を奏することができる。又、本実施形態では
シートベルト1に単に縫い合わせ部79を設けるだけで
よいため、構造が極めて簡単で、またリトラクタ13等
の大型も抑制することができる。
【0094】(第5実施形態)図23は、本発明の第5
実施形態に係り、(a)は要部の斜視図、(b)は要部
の側面図である。本実施形態では張力制御手段として、
シートベルト1のリトラクタ13にシートベルト1巻き
出し方向の反対側へ突出し、先端側へ漸次板厚が薄くな
る取付板部81を設け、該取付板部81に突出方向に沿
ってスリット83を設けると共に、突出方向の基部側で
前記スリット83にスリット83の間隔よりも広い貫通
部85を設け、該貫通部85に対応した大きさの径を有
する締結具としてボルト87を挿通し、該ボルト87を
センターピラー29側の図示しないウエルドナットに締
結し、取付板部81を車体側であるセンターピラー29
に取り付けて構成したものである。なお、リトラクタ1
3としては通常のものが用いられている。
【0095】そして、シートベルト1がヒューズ荷重値
0 に達した後、シートベルト1の張力によってリトラ
クタ13が移動し、スリット83がボルト87によって
引き裂かれながら図24のように移動していく。この
時、取付板部81は先端側へ漸次板厚が薄くなるように
構成されているため、スリット83が引き裂かれていく
と、最初は大きな抗力荷重が発生し、徐々に低くなって
いくという特性を実現することができる。
【0096】従って、本実施形態においても図16と同
様な特性を得ることができ、第1実施形態と略同様な作
用効果を奏することができる。又、本実施形態において
もリトラクタ13に取付板部81及びスリット83を設
けるだけの簡単な構造によって達成することができる。
【0097】(第6実施形態)図25,図26は本発明
の第6実施形態に係り、図25は要部の斜視図、図26
は作用説明図である。本実施形態においては、インナー
バックル19のロッド部19bを中空とし、内部にイン
ナーバックルピストン89を設け、該インナーバックル
ピストン89にインナーロッド91の一端を固着し、他
端にピン19cを介してバックル部19aを結合したも
のである。バックル部19aには角度センサ93が設け
られ、図1で示すコントローラ25に検出信号が入力さ
れるようになっている。
【0098】そして、コントローラ25による作動流体
の制御によりインナーバックルピストン89に対し、例
えば油圧を付与するとロッド91を介しバックル部19
aがロッド部19bに対し伸びることができる。
【0099】従って、本実施形態においては、火薬式テ
ンショナ21の作動によるインナーバックル19の回転
と共に角度センサ93による検出角度に応じてバックル
部19aの伸縮調整を行なうことにより、図26で示す
角度αを乗員Pの移動に応じて略一定角になるようにす
ることができる。
【0100】従って、本実施形態においても、ラップベ
ルト部1bにおいて図17(c)と同様な特性を得るこ
とができると共に、乗員Pの移動に応じて略一定角を保
つことにより、より正確な制御を行なうことができる。
【0101】なお、本発明は、上記各実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、衝突の際に予め乗員移動量
を予測し、乗員移動量に基づいてベルト角度θS を予測
し、ベルトの発生荷重×cos θS =一定となるようにベ
ルト荷重を制御するように構成することもできる。又、
上記第1実施形態等では、ショルダーアンカ11の部分
でシートベルト1の角度変化を検出し、また圧力センサ
23を用いて乗員腰部位置を検出しているが、他の手段
として画像処理技術を用いても同様に実現することがで
きる。
【0102】さらに、上記実施形態では、シートベルト
1がヒューズ特性を有する場合について適用したが、該
ヒューズ特性を有さないシートベルトにも同様に適用す
ることができる。かかる場合、第1実施形態から第6実
施形態に示す手段によって、シートベルトからの圧迫荷
重の変化をキャンセルし、またラップベルト部の角度を
一定値にするものである。
【0103】又、ショルダーベルト部1aの張力制御
と、ラップベルト部1bの角度制御とのいずれか一方の
みを採用することもできる。又、ショルダーベルト部1
a側を角度制御とし、ラップベルト部1b側を張力制御
とする構成にしたり、或いはショルダーベルト部1a、
ラップベルト部1b双方とも張力制御及び角度制御の双
方を採用することもできる。ショルダーベルト部1aに
おいて、角度制御するときには、ショルダーアンカ11
の部分にインナーバックル35と同様な回転機構を設け
ることによって同様に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る概略全体構成図で
ある。
【図2】本発明の第1実施形態に係り、ショルダーアン
カ部の拡大正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係り、ショルダーアン
カの分解図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係り、ショルダーアン
カの要部斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係り、ショルダーアン
カの要部分解斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係り、角度変化を説明
する図表である。
【図7】本発明の第1実施形態に係り、ベルト荷重制御
装置の斜視図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係り、ベルト荷重制御
装置の概略断面図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係り、インナーバック
ル部の概略斜視図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係り、火薬テンショ
ナの断面図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係り、インナーバッ
クルの斜視図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係り、ガスジェネレ
ータの断面図である。
【図13】本発明の第1実施形態に係り、ガスジェネレ
ータの作用を説明する断面図である。
【図14】本発明の第1実施形態に係る作用説明図であ
る。
【図15】本発明の第1実施形態に係るベルト角度変化
のグラフである。
【図16】本発明の第1実施形態に係り、シートベルト
の荷重変化を示すグラフである。
【図17】本発明の第1実施形態に係り、(a)は乗員
胸部減速度の変化を示すグラフ、(b)はショルダーベ
ルト部発生荷重及びY方向成分の変化を示すグラフ、
(c)はラップベルト部発生荷重及びY方向成分の変化
を示すグラフである。
【図18】本発明の第2実施形態に係る要部概略斜視図
である。
【図19】本発明の第2実施形態に係るベルト荷重の変
化を示すグラフである。
【図20】本発明の第3実施形態に係る要部概略斜視図
である。
【図21】本発明の第3実施形態に係り、ベルト表面摩
擦係数の変化を示すグラフである。
【図22】本発明の第4実施形態に係り、(a)は折り
返し重合部を設けた斜視図、(b)は破断途中の斜視
図、(c)は破断後の斜視図である。
【図23】本発明の第5実施形態に係り、(a)は要部
の概略斜視図、(b)は要部の概略側面図である。
【図24】本発明の第5実施形態に係る作用説明図であ
る。
【図25】本発明の第6実施形態に係る要部斜視図であ
る。
【図26】本発明の第6実施形態に係る作用説明図であ
る。
【図27】従来に係るシートベルト装置の構成図であ
る。
【図28】従来例に係るシートベルトの荷重変化を示す
グラフである。
【図29】従来に係り、(a)は乗員に対するシートベ
ルトの掛け回し状態を示す斜視図、(b)は、ショルダ
ーベルト部の角度を示す説明図である。
【図30】従来例に係り、乗員の前方移動を示す平面図
である。
【図31】従来例に係り、乗員の前方移動を示す平面図
である。
【図32】従来例に係り、乗員の前方移動量を示すグラ
フである。
【図33】従来例に係り、(a)は乗員胸部速度の変化
を示すグラフ、(b)はショルダーベルト部発生荷重及
びY方向成分の変化を示すグラフ、(c)はラップベル
ト部発生荷重及びY方向成分の変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 シートベルト 1a ショルダーベルト部 1b ラップベルト部 11 ショルダーアンカ(角度変化検出予測手段) 13 リトラクタ 15 ベルト荷重制御装置(張力調節手段) 17 ロードセル(張力検出手段) 19 インナーバックル(角度調節手段) 21 火薬式テンショナ(角度調節手段) 23 圧力センサ(角度変化検出予測手段) 25 コントローラ(制御手段) 29 センターピラー(車体側) 39 内側の球殻 41 外側の球殻 43,45 電極 51 巻取軸 53 パッド 69 テーパー部 71 バイト部 77 折り返し重合部 77a 折り返し先端 79 縫い合わせ部 81 取付板部 83 スリット 85 貫通部 87 ボルト(締結具)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員に掛け回されたシートベルトが車両
    衝突時に乗員を拘束したとき、乗員に対するシートベル
    トの角度変化による乗員への圧迫荷重の変化を、前記シ
    ートベルトの張力を制御してキャンセルする張力制御手
    段を備えたことを特徴とするシートベルト装置。
  2. 【請求項2】 乗員に掛け回されたシートベルトの張力
    を検出する手段と、 前記シートベルトが車両衝突時に乗員を拘束したとき、
    乗員に対するシートベルトの角度変化を検出又は予測す
    る手段と、 前記シートベルトの張力を調節する手段と、 前記検出した張力及び検出した角度変化又は予測した角
    度変化に基づき前記シートベルトが乗員に与える圧迫荷
    重の変化を、前記シートベルトの張力調節手段を制御し
    てキャンセルする制御手段とを備えたことを特徴とする
    シートベルト装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のシートベルト装置
    であって、 前記シートベルトの角度変化は、該シートベルトのショ
    ルダーベルト部が車体前後方向の中心線に対してなす角
    度の変化であることを特徴とするシートベルト装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は3記載のシートベルト装置
    であって、 前記張力制御手段は、前記シートベルトの張力が徐々に
    低くなるように制御することを特徴とするシートベルト
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3記載のシートベルト装置
    であって、 前記制御手段は、前記シートベルトの張力が徐々に低く
    なるように前記張力調節手段を制御することを特徴とす
    るシートベルト装置。
  6. 【請求項6】 請求項2又は3若しくは5記載のシート
    ベルト装置であって、 前記張力調節手段は、前記シートベルトの巻取軸に前記
    制御手段が制御する油圧によりパッドを押しつけて巻き
    出し方向の回転に抗する摩擦力を付与するものであるこ
    とを特徴とするシートベルト装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は3若しくは4記載のシート
    ベルト装置であって、 前記張力制御手段は、前記シートベルトの巻取軸にテー
    パー部を一体的に設け、該テーパー部に接触しながら巻
    取軸の回転に連動しつつ軸方向に移動して該巻取軸に巻
    き出し方向の抗力を付与するバイト部を設けてなるもの
    であることを特徴とするシートベルト装置。
  8. 【請求項8】 請求項1又は3若しくは4記載のシート
    ベルト装置であって、 前記張力制御手段は、前記シートベルトの摩擦係数を前
    記シートベルトの巻取軸に近いほど小さくしたものであ
    ることを特徴とするシートベルト装置。
  9. 【請求項9】 請求項1又は3若しくは4記載のシート
    ベルト装置であって、 前記張力制御手段は、前記シートベルトのショルダーベ
    ルト部に、折り返し重合部を設けると共に、該折り返し
    重合部に、折り返し先端側は漸次間隔が広くなるように
    所定間隔で縫い合わせ部を設けて構成したことを特徴と
    するシートベルト装置。
  10. 【請求項10】 請求項1又は3若しくは4記載のシー
    トベルト装置であって、 前記張力制御手段は、前記シートベルトのリトラクタ
    に、シートベルト繰り出し方向の反対側へ突出し先端側
    へ漸次板厚が薄くなる取付板部を設け、該取付板部に、
    突出方向に沿ってスリットを設けると共に、突出方向の
    基部側で前記スリットに該スリットの間隔よりも大きい
    貫通部を設け、該貫通部に対応した大きさの径を有する
    締結具を貫通部に挿通して取付板部を車体側に取り付け
    て構成したことを特徴とするシートベルト装置。
  11. 【請求項11】 乗員に掛け回されたシートベルトが車
    両衝突時に乗員を拘束したとき、乗員に対するシートベ
    ルトの角度変化を検出又は予測する手段と、 前記シートベルトの角度を調節する手段と、 前記検出した角度変化又は予測した角度変化に基づき前
    記シートベルトが乗員に与える圧迫荷重の変化を、前記
    シートベルトの角度調節手段を制御してキャンセルする
    制御手段とを備えたことを特徴とするシートベルト装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のシートベルト装置で
    あって、 前記角度調節手段は、前記シートベルトのラップベルト
    部及びショルダーベルト部の間を車体側に連結する連結
    具を車体側に対し強制的に回転させるものであることを
    特徴とするシートベルト装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のシートベルト装置で
    あって、 前記角度調節手段の連結具は、前記シートベルトに取り
    付けられたタングを結合し車体側に回転自在に支持され
    たインナーバックルであり、該インナーバックルを強制
    的に回転させる火薬テンショナを設けたものであること
    を特徴とするシートベルト装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のシートベルト装置で
    あって、 前記インナーバックルは、乗員の前方移動に応じて伸縮
    調節自在であることを特徴とするシートベルト装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載のシ
    ートベルト装置であって、 前記角度変化を検出又は予測する手段は、シートクッシ
    ョンの座面に設けられた圧力センサであることを特徴と
    するシートベルト装置。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載のシ
    ートベルト装置であって、 前記角度変化を検出又は予測する手段は、内外の球殻と
    該内外の球殻の相対回転変位を検出する複数の電極とを
    備え、 前記外側の球殻を車体側に支持し、内側の球殻に前記シ
    ートベルトのショルダーベルト部を挿通支持したことを
    特徴とするシートベルト装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載のシ
    ートベルト装置であって、 前記シートベルトは、予め設定したヒューズ荷重になる
    とその荷重上昇を抑制可能に所定量伸びる特性を有し、 該シートベルトの一端を車体側に結合し、 前記シートベルトの他端を巻き取る車体側に取り付けら
    れたリトラクタと、 車体が受ける衝撃を検出する衝撃検出手段とを備え、 前記衝撃検出手段からの検出衝撃により前記シートベル
    トの巻き出しを停止し、このシートベルトの張力がヒュ
    ーズ荷重と一致したとき、前記シートベルトによる圧迫
    荷重の変化をキャンセルすることを特徴とするシートベ
    ルト装置。
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