JPH11147282A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH11147282A
JPH11147282A JP31741697A JP31741697A JPH11147282A JP H11147282 A JPH11147282 A JP H11147282A JP 31741697 A JP31741697 A JP 31741697A JP 31741697 A JP31741697 A JP 31741697A JP H11147282 A JPH11147282 A JP H11147282A
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和義 本田
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紀康 越後
Masaru Odagiri
優 小田桐
Nobuki Sunanagare
伸樹 砂流
Shinichi Suzawa
▲真▼一 陶澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂層と特定領域にのみ積層した金属薄膜層
とからなる積層単位を多数積層してなる積層体を安定し
て製造する方法を提供することにより、かかる積層体に
対する小型化・高性能化・低コスト化の要求を達成す
る。 【解決手段】 樹脂材料を付着させて樹脂層を積層する
工程12と、前記樹脂層上にパターニング材料を付着さ
せる工程13と、金属薄膜層を積層する工程14とを一
単位とし、これを周回する支持体11上で所定回数繰り
返すことにより、樹脂層と金属薄膜層とからなる積層体
を製造する方法であって、パターニング材料を樹脂層表
面に非接触で付着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂層と金属薄膜
層とからなる積層体の製造方法に関する。特に、樹脂層
と、この上に任意の形状に積層した金属薄膜層とからな
る積層単位を複数層積層して積層体を製造するのに好適
な積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂層と金属薄膜層とからなる積層体
は、磁気テープなどの磁気記録媒体、包装用材料、電子
部品など広範囲に使用されている。
【0003】かかる積層体に使用される樹脂層の製造方
法としては、樹脂材料を溶融後延伸製膜して自己支持性
のあるフィルムを得る方法のほか、支持体に樹脂材料を
溶剤で希釈した溶液を塗布した後、乾燥硬化して得る方
法などが実用化されている。しかしながら、これらの方
法によって得られる樹脂層は、厚みがせいぜい1μm程
度までであり、より薄い樹脂層を安定して得ることは困
難である。また、前者の方法は製造設備が大がかりとな
り、また、後者の方法は溶剤によっては環境上好ましく
ない場合があり、また、乾燥後の塗膜に欠陥が生じるこ
とが多い。
【0004】これに対して、薄膜の樹脂層が安定的に得
られ、上記の問題も生じない方法として、真空中で支持
体上に樹脂薄膜を形成する方法が提案されている。これ
は、真空中で樹脂材料を気化した後、支持体に付着させ
て薄膜化させるものであり、この方法によれば、空隙欠
陥のない樹脂薄膜層が形成できるとされている。
【0005】一方、金属薄膜層の形成は、高速で移動す
る支持体上に真空蒸着する方法が大量生産に向き、工業
的に実用化されている。
【0006】また、電子部品用途を中心に、金属薄膜層
のパターニング、即ち、特定の領域にのみ金属薄膜層を
形成することが行われている。例えば、金属薄膜層が形
成されていない部分を絶縁領域として、金属薄膜層を複
数に分割することで電位の異なる金属薄膜層を積層体の
中に形成することができる。
【0007】金属薄膜層をパターニングする方法とし
て、オイルマージンと呼ばれる方法が知られている。こ
れは、予めオイルなどのパターニング材料を支持体上に
薄く形成した後、金属薄膜を金属蒸着などによって形成
すると、パターニング材料上には金属薄膜層が形成され
ない性質を利用するものである。
【0008】今日の樹脂層と金属薄膜層とからなる積層
体に対する要求は、ますます小型化・高性能化・低コス
ト化の方向に向かっている。例えば、樹脂層とパターニ
ング化された金属薄膜層とからなる積層単位を複数層積
層することにより、各種要求特性を満足させたり、特定
の機能を付与したりして、小型化と高性能化とを両立さ
せることが検討されている。また、樹脂層と金属薄膜層
とからなる積層体を周回する支持体上で連続的に積層し
ていくことにより低コスト化を図る検討がされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、周回す
る支持体上で樹脂層と金属薄膜層とを順に何層も積層し
て積層体を製造するに際して、樹脂層の積層後であっ
て、金属薄膜層の積層前に、パターニング材料を特定形
状に付着させて金属薄膜層を特定の領域に積層しようと
すると、積層表面の荒れ、樹脂層や金属薄膜層のピンホ
ール(積層抜け)、金属薄膜層の積層領域の不安定化
(例えば、所望する積層領域からのはみ出し、又はその
逆)等の問題が生じることが判明した。このような問題
は、パターニング材料を塗布して金属薄膜層を形成する
ことで工程が終了していた従来の2層積層体の製造方法
では特に見られなかった問題である。しかも、これらの
問題は、特に各層の積層厚みが薄くなればなるほど顕著
になる傾向があった。
【0010】従って、本発明の目的とするところは、樹
脂層と特定領域にのみ積層した金属薄膜層とからなる積
層単位を多数積層してなる積層体を安定して製造する方
法を提供することにより、かかる積層体に対する上記の
小型化・高性能化・低コスト化の要求を達成することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、以下の構成とする。
【0012】即ち、本発明の第1の積層体の製造方法
は、樹脂材料を付着させて樹脂層を積層する工程と、前
記樹脂層上にパターニング材料を付着させる工程と、金
属薄膜層を積層する工程とを一単位とし、これを周回す
る支持体上で所定回数繰り返すことにより、樹脂層と金
属薄膜層とからなる積層体を製造する方法であって、パ
ターニング材料を樹脂層表面に非接触で付着させること
を特徴とする。
【0013】また、本発明の第2の積層体の製造方法
は、樹脂材料を付着させて樹脂層を積層する工程と、前
記樹脂層上にパターニング材料を付着させる工程と、金
属薄膜層を積層する工程とを一単位とし、これを周回す
る支持体上で所定回数繰り返すことにより、樹脂層と金
属薄膜層とからなる積層体を製造する方法であって、金
属薄膜層を積層する工程の後であって、樹脂層を積層す
る工程の前に、残存するパターニング材料を除去する工
程を有することを特徴とする。
【0014】さらに、本発明の第3の積層体の製造方法
は、樹脂材料を付着させて樹脂層を積層する工程と、前
記樹脂層上にパターニング材料を付着させる工程と、金
属薄膜層を積層する工程とを一単位とし、これを周回す
る支持体上で所定回数繰り返すことにより、樹脂層と金
属薄膜層とからなる積層体を製造する方法であって、前
記パターニング材料がエステル系オイル、グリコール系
オイル、フッ素系オイル及び炭化水素系オイルよりなる
群から選ばれた少なくとも一種のオイルであることを特
徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は、本発明
の製造方法を実施するための製造装置の一例を模式的に
示した概略図である。
【0016】一定の角速度又は周速度で、図中の矢印方
向に回転する円筒形状のキャンローラ11の下部に金属
薄膜層形成装置14が配され、これに対してキャンロー
ラ11の回転方向下流側に樹脂層形成装置12が、上流
側にパターニング材料付与装置13がそれぞれ配されて
いる。
【0017】キャンローラ11の外周面は、平滑に、好
ましくは鏡面状に仕上げられており、好ましくは−20
〜40℃、特に好ましくは−10〜10℃に冷却されて
いる。回転速度は自由に設定できるが、15〜70rp
m程度、周速度は好ましくは20〜200m/minで
ある。
【0018】樹脂層形成装置12は、樹脂層を形成する
樹脂材料を蒸発気化又は霧化させて、キャンローラ11
表面に向けて放出する。樹脂材料は、キャンローラ11
の外周面に付着して樹脂層を形成する。樹脂材料として
は、このように蒸発気化又は霧化した後、堆積して薄膜
を形成できるものであれば特に限定されず、積層体の用
途に応じて適宜選択できるが、反応性モノマー樹脂であ
るのが好ましい。例えば、電子部品材料用途に使用する
場合には、アクリレート樹脂またはビニル樹脂を主成分
とするものが好ましく、具体的には、多官能(メタ)ア
クリレートモノマー、多官能ビニルエーテルモノマーが
好ましく、中でも、シクロペンタジエンジメタノールジ
アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジビニルエ
ーテルモノマー等若しくはこれらの炭化水素基を置換し
たモノマーが電気特定の点で好ましい。樹脂材料を飛散
させる手段としては、ヒータ等の加熱手段、超音波、又
はスプレー等による気化又は霧化させる方法が用いられ
る。特に、ヒータ等の加熱手段により樹脂材料を蒸発気
化させる方法が好ましい。
【0019】堆積した樹脂材料は、必要に応じて樹脂硬
化装置18により所望の硬化度に硬化処理してもい。硬
化処理としては、樹脂材料を重合及び/又は架橋する処
理が例示できる。樹脂硬化装置としては、例えば電子線
照射装置、紫外線照射装置、又は熱硬化装置等を用いる
ことができる。硬化処理の程度は、製造する積層体の要
求特性により適宜変更すれば良いが、例えばコンデンサ
などの電子部品用の積層体を製造するのであれば、硬化
度が50〜95%、更には50〜75%になるまで硬化
処理するのが好ましい。硬化度が上記範囲より小さい
と、本発明の方法により得た積層体をプレスしたり、電
子部品として回路基板に実装したりする工程において、
外力等が加わると容易に変形したり、金属薄膜層の破断
又は短絡等を生じてしまう。一方、硬化度が上記範囲よ
り大きいと、積層体を製造後キャンローラから円筒状の
積層体を取り外す場合、または、その後これをプレスし
て平板状の積層体を得る場合などに割れるなどの問題が
生じることがある。なお、本発明の硬化度は、赤外分光
硬度計でC=O基の吸光度とC=C基(1600c
-1)の比をとり、各々のモノマーと硬化物の比の値を
とり、減少分吸光度を1から引いたものと定義する。
【0020】本発明において、樹脂層の厚みは特に制限
はないが、1μm以下、更に0.7μm以下、特に0.
4μm以下であることが好ましい。本発明の方法によっ
て得られる積層体の小型化・高性能化の要求に答えるた
めには樹脂層の厚みは薄い方が好ましい。例えば、本発
明の製造法により得られた積層体をコンデンサに使用す
る場合、誘電体層となる樹脂層は、薄い方がコンデンサ
の静電容量はその厚みに反比例して大きくなる。また、
厚みが薄くなっても、本発明の効果は達成でき、むしろ
薄い場合に本発明の効果がより一層顕著に発現する。
【0021】形成された樹脂層は、必要に応じて樹脂表
面処理装置19により表面処理される。例えば、酸素プ
ラズマ処理等を行って、樹脂層表面を活性化させて金属
薄膜層との接着性を向上させることができる。
【0022】パターニング材料付与装置13は、パター
ニング材料を樹脂層表面に所定の形状に付着させるため
のものである。パターニング材料が付着した箇所には金
属薄膜は形成されない。本実施の形態では、パターニン
グ材料は、キャンローラ11上に形成された樹脂層表面
に、円周方向に所定の位置に、所定の形状で、所定の数
だけ付着する。
【0023】その後、金属薄膜層形成装置14により金
属薄膜層が形成される。金属薄膜の形成方法としては、
蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等周知の
手段が適用できるが、本発明では蒸着、特に電子ビーム
蒸着が耐湿性の優れた膜が生産性良く得られる点で好ま
しい。金属薄膜層の材料としては、アルミニウム、銅、
亜鉛、ニッケル、若しくはこれらの化合物、若しくはこ
れらの酸化物、若しくはこれらの化合物の酸化物などが
使用できる。中でも、アルミニウムが接着性と経済性の
点で好ましい。なお、金属薄膜層には、上記以外の他成
分を含むものであっても構わない。
【0024】金属薄膜層の厚みは、本発明の製造方法に
より得られる積層体の用途により適宜決定すればよい
が、電子部品用途に使用する場合は、50nm以下、更
に10〜50nm、特に20〜40nmであるのが好ま
しい。また、膜抵抗は、15Ω/□以下、さらに10Ω
/□以下、特に1〜8Ω/□、最適には2〜6Ω/□で
あるのが好ましい。
【0025】また、積層体を電子部品、特にコンデンサ
として使用する場合には、(樹脂層の厚み)/(金属薄
膜層の厚み)を20以下、特に15以下にしておくと、
樹脂層のピンホールなどにより対向する金属薄膜層が電
気的に短絡した場合に、過電流により当該金属薄膜層が
消失又は溶失して、欠陥を除去するという自己回復機能
がより良好に発現するために好ましい。
【0026】これらの装置は、真空容器15内に納めら
れ、その内部は真空ポンプ16により真空に保たれてい
る。真空容器15内の真空度は2×10-4Torr程度
である。なお、真空装置15内を、各工程ごとに複数の
空間に分割し、各空間を当該工程に最適な真空度に維持
するようにしても良い。
【0027】本発明の第1の積層体の製造方法は、上記
のように、樹脂材料を付着させて樹脂層を積層する工程
と、前記樹脂層上にパターニング材料を付着させる工程
と、金属薄膜層を積層する工程とを一単位とし、これを
周回する支持体上で所定回数繰り返すことにより、樹脂
層と金属薄膜層とからなる積層体を製造する方法であっ
て、パターニング材料を樹脂層表面に非接触で付着させ
ることを特徴とする。
【0028】いわゆるオイルマージンと呼ばれるパター
ニング材料の付着手段として、液状のパターニング材料
をリーバースコート、ダイコート等の塗布又は転写によ
り直接被付着面表面に付着させる方法は広く使用されて
いる。しかしながら、本発明のように周回する支持体上
で樹脂層と金属薄膜層とを順次積層させていく積層体の
製造方法においては、従来以上に積層厚みが薄い積層体
も容易に製造でき、そのような場合には、かかる接触式
の付着方法では、付着時に薄膜層に付与される外力が無
視できなくなる。例えば、付着時の外力による樹脂層や
金属薄膜層の変形、それに伴う各層の破断、積層体の表
面荒れなどが顕著に発生するようになる。
【0029】パターニング材料を樹脂表面に非接触で付
着させる方法としては、蒸発気化させたパターニング材
料を微細孔から噴射して樹脂層表面で液化させる方法、
または液状のパターニング材料を微細孔から噴射して付
着させる方法等がある。
【0030】まず、蒸発気化させたパターニング材料を
微細孔から噴射して樹脂層表面で液化させる方法につい
て説明する。この方法は、パターニング材料を必要十分
な厚さで、所定の範囲に安定して付着でき、しかも構造
的にも簡単であるという利点を有する。
【0031】図2に、気化したパターニング材料を放出
できるパターニング材料付与装置の一例の正面図を示
す。パターニング材料付与装置13の正面には、微細孔
21が所定の間隔で所定の数だけ並んで配されている。
微細孔21が被付着面に対向するように、かつ矢印22
の方向が被付着面の進行方向に一致するように、パター
ニング材料付与装置13を設置する。そして、微細孔2
1から気化したパターニング材料を放出することによ
り、被付着面にパターニング材料が付着し、冷却して液
化して、パターニング材料の付着膜を形成する。したが
って、同図の微細孔21の間隔と数は、樹脂層表面に帯
状にパターニング材料を付着させる場合の間隔とその数
に対応する。
【0032】図3は、図2のI−I線矢印方向から見た
断面図である。微細孔21は、ノズル23に接続し、更
にノズル23は容器24に接続されている。そして、本
例では容器24に外部からパターニング材料が供給され
る。
【0033】ノズルの微細孔21の形状は、図2に示す
ようにしたように丸形(円形)であっても良いが、それ
以外の形状であっても良い。図4に、パターニング材料
付与装置の正面から見た微細孔の形状の例を示した。例
えば、同図(a)の丸形のほか、(b)のような楕円
形、(c)のような長孔形、(d)のような矩形などが
使用できる。この場合、微細孔の最大径Dは、10〜5
00μm、特に30〜100μmとすると、適度な付着
厚みで境界の明確なパターニング材料の付着膜が得られ
る。なお、微細孔の最大径方向(同図の上下方向)を被
付着面の進行方向に一致させて配するのが良い。更に、
上の各種形状の微細孔を複数個近設して一つのパターニ
ング材料付着位置を構成させても良い。この場合、複数
の微細孔を被付着面の進行方向にそって並べて配すると
良好なパターニング材料の付着膜が形成される場合が多
い。上記のような微細孔の形状、大きさ、数、配列は、
パターニング材料の種類、付着幅、被付着面の走行速度
などの各種条件に応じて適宜選択する。
【0034】気化したパターニング材料は、微細孔から
放出されると、一定の指向性をもちながら拡散する。パ
ターニング材料の付着膜を所定の幅に、かつその境界が
明確になるように安定して形成するためには、放出され
たパターニング材料の拡散の幅は狭い方が好ましい。こ
のため、微細孔の最大径をD、微細孔の深さをLとした
とき(図3参照)、L/Dを1〜10、更に2〜8、特
に3〜7にするのが好ましい。L/Dが上記範囲より小
さいとパターニング材料が広く拡散し、上記の好ましい
付着膜を形成しにくくなる。一方、上記範囲より大きい
とパターニング材料の拡散の指向性はあまり向上しない
ばかりか、微細孔の加工が困難になりコストが上昇す
る。
【0035】微細孔の最大径D及びL/Dがそれぞれ上
記の範囲を同時に満足するとき、良好なパターニング材
料を安定して得ることができるので特に好ましい。
【0036】次に、パターニング材料付与装置にパター
ニング材料を供給する方法について説明する。
【0037】図5は、パターニング材料付与装置に気化
させたパターニング材料を供給する場合の構成の一例を
示した概略図である。液体状態のパターニング材料33
は、リザーブタンク31に蓄えられ、バルブ34aを有
する配管35aを通じて気化装置32に供給される。気
化装置32は、パターニング材料を昇温し、気化させ
る。気体状態のパターニング材料は、バルブ34bを有
する配管35bを通じてパターニング材料付与装置13
の容器24に送られる。その後、パターニング材料はノ
ズル23及びその微細孔21を通って被付着面に向け放
出される。この場合、配管35bとパターニング材料付
与装置13は、パターニング材料が液化しないように所
定の温度に加熱・保温されている。リザーブタンク31
及び気化装置32は、真空装置15(図1参照)の外に
置かれる。本例によれば、パターニング材料の気化をパ
ターニング材料付与装置13以前の気化装置32で予め
行うので、経時的に安定したパターニング材料蒸気が得
られる。
【0038】図6は、パターニング材料付与装置に気化
させたパターニング材料を供給する場合の構成の別の一
例を示した概略図である。本例は、図5の場合と比較し
て、パターニング材料付与装置として、容器24を有し
ないパターニング材料付与装置13′を使用する点での
み相違する。即ち、気化装置32で気化された気体状の
パターニング材料は、加熱されたパターニング材料付与
装置13′のノズル23′に直接供給される。本例は、
気化装置32から供給されるパターニング材料の圧力変
動の影響を受けやすく、放出量の変動が生じやくすくな
る欠点は有するものの、パターニング材料付与装置の構
造が簡単になり、製造コストを低くできるという利点を
有する。
【0039】図7は、パターニング材料付与装置にパタ
ーニング材料を液体状態のまま供給する場合の構成の一
例を示した概略図である。液体状態のパターニング材料
33は、リザーブタンク31に蓄えられ、バルブ34c
を有する配管35cを通じてパターニング材料付与装置
13の容器24に供給される。パターニング材料付与装
置13は、パターニング材料の沸点以上に加熱されてお
り、パターニング材料は容器24内で気化する。その
後、パターニング材料はノズル23及びその微細孔21
を通って被付着面に向け放出される。この場合、リザー
ブタンク31は、真空装置15(図1参照)の外に置か
れる。なお、パターニング材料は、積層体の製造工程中
もリザーブタンク31から随時供給しても良く、また、
製造工程の開始前に容器24に供給しておいて、製造工
程中はリザーブタンク31からの供給を停止するもので
あってもよい。本例によれば、パターニング材料付与装
置が気化装置を兼ねるので、設備が簡略化する利点を有
する。一方、容器24内でのパターニング材料蒸気の圧
力変動の影響を受けやすく、放出量が不安定化する傾向
がある。
【0040】図8は、パターニング材料付与装置にパタ
ーニング材料を液体状態のまま供給する場合の構成の別
の一例を示した概略図である。本例は、図7の場合と比
較して、パターニング材料付与装置として、容器24を
有しないパターニング材料付与装置13″を使用する点
でのみ相違する。即ち、液体状態のパターニング材料
は、加熱されたパターニング材料付与装置13″のノズ
ル23″に直接供給される。本例は、図7の場合に比べ
てより一層ノズル23″内でのパターニング材料蒸気の
圧力変動の影響を受けやすく、放出量が不安定化する傾
向がある。一方、パターニング材料付与装置の構造が簡
単になり、製造コストを低くできるという利点を有す
る。
【0041】上記の図7、図8では、液体状態のパター
ニング材料を加熱したパターニング材料付与装置に供給
したが、常温のパターニング材料付与装置に供給後、パ
ターニング材料付与装置を昇温して、パターニング材料
付与装置内でパターニング材料を蒸発させ、気化した
後、微細孔から蒸気を放出してもよい。但し、パターニ
ング材料の気化は、分子量の小さいものから気化する傾
向があるため、工程の最初と最後とでは気化した蒸気の
成分が異なることも起こり得る。従って、気化が安定化
してからパターニングするようにする必要がある。
【0042】パターニング材料付与装置の微細孔と被付
着面(樹脂層表面)との間の距離Dw(図1参照)は、
500μm以下、更には400μm以下、特に300μ
m以下とするのが好ましい。また、その下限は、50μ
m以上、更には100μm以上、特に200μm以上で
あるのが好ましい。上記の通り、気化したパターニング
材料は、微細孔から放出されると、一定の指向性をもち
ながら拡散する。従って、パターニング材料の付着膜を
意図した幅に、かつその境界が明確になるように安定し
て形成するためには、微細孔と被付着面との距離は小さ
い方が好ましい。一方、近付けすぎると、付着膜の厚み
の制御が困難になったり、中央部と周辺部との付着膜の
厚みの差が大きくなったり、付着しないで拡散してしま
う蒸気の割合が多くなったりする。
【0043】次ぎに、液状のパターニング材料を微細孔
から噴射して付着させる方法について説明する。
【0044】図9に液状のパターニング材料を微細孔か
ら噴射することができるパターニング材料付与装置の一
例の正面図を示す。パターニング材料付与装置13は矢
印22の方向が被付着面の進行方向に一致するように設
置される。パターニング材料付与装置13の正面には、
ノズルヘッド41が矢印22と略45°の角度をなすよ
うに所定の間隔で所定の数だけ並んでいる。
【0045】図10に図9のノズルヘッド41を正面か
ら見た部分拡大図を示す。図中、矢印22は図9の矢印
22の方向と一致する。ノズルヘッドの表面には微細孔
42が配されている。図10の例では、3つの微細孔を
矢印22と垂直方向に所定間隔で配したものを1組とし
て、これをノズルヘッド内で所定間隔で所定の数だけ配
している。そして、これらの微細孔42は、これを矢印
22と垂直な面に投影させて見れば等間隔になるように
配置されている。
【0046】なお、微細孔の配列は、図9、図10に示
すものに限られないことはもちろんである。
【0047】図11に、液状のパターニング材料を微細
孔から噴射することができるパターニング材料付与装置
の別の一例の正面図を示す。パターニング材料付与装置
13は矢印22の方向が被付着面の進行方向に一致する
ように設置される。パターニング材料付与装置13の正
面には、ノズルヘッド41′が矢印22と直角をなすよ
うに配置されている。
【0048】図12に図11のノズルヘッド41′を正
面から見た部分拡大図を示す。図中、矢印22は図11
の矢印22の方向と一致する。ノズルヘッドの表面には
微細孔42が配されている。図12の例では、3つの微
細孔を矢印22と略45°の角度をなすように所定間隔
で配したものを1組として、これをノズルヘッド内で所
定間隔で所定の数だけ配している。そして、これらの微
細孔42は、これを矢印22と垂直な面に投影させて見
れば等間隔になるように配置されている。
【0049】図13は、図10のII−II線矢印方向から
見た微細孔の部分断面図である。なお、図12に示す微
細孔もこれと同様の構造を有している。
【0050】ベースプレート43には、微細孔42の位
置に相当する部分にシリンダ48が加工されており、該
シリンダ48にピエゾ圧電素子44及びピストンヘッド
45が順に挿入されている。ベースプレート43の前面
にはオリフィスプレート46が配され、両者の間に液体
状態のパターニング材料47が充填されている。微細孔
42の径は適宜設計することができるが例えば70μm
程度である。
【0051】微細孔42からの液体状態のパターニング
材料の噴射は以下のようにして行う。圧電素子44の圧
電効果により、圧電素子44を収縮させ、ピストンヘッ
ド45を図中左方向に後退させる。これによりピストン
ヘッド45の前面が負圧になってパターニング材料47
がベースプレートのシリンダ48内に吸い込まれる。そ
の後、圧電素子を元の状態に戻すことにより、シリンダ
48に蓄えられたパターニング材料が微細孔42を通っ
て放出される。本方式ではパターニング材料は液滴とな
って不連続に放出される。従って、1回の放出により、
パターニング材料は被付着面(樹脂層表面)にひとつの
ドットとして付着する。1回当たりのパターニング材料
の放出量(液滴の大きさ)及び間隔を調整することによ
り、パターニング材料を連続した液膜として付着させる
ことができる。
【0052】本方式では、被付着面(樹脂層表面)の移
動方向と垂直な方向に複数個配列された微細孔から任意
に選択してパターニング材料を放出させることができる
ので、パターニング材料の付着領域の変更が容易にな
る。また、各々の作動、停止が容易に行えるので、帯状
以外の任意形状(例えば不連続形状)にパターニング材
料を付着させることも容易である。更に、先に説明した
気化したパターニング材料を放出して被付着面上で液化
させる方法に比べて、放出されたパターニング材料の指
向性が鋭く、意図する通りに正確にパターニング材料を
付着させることが容易である。しかも、微細孔と被付着
面との距離を大きくとることができるため(例えば、5
00μm程度)、装置の設計の自由度が高まり、後述す
るパターニング材料付与装置の後退といった精密な制御
を簡略化できる可能性もある。
【0053】本方式では、更に、放出されたパターニン
グ材料の液滴粒子を帯電させ、放出された空間に電場を
形成しておくのが好ましい。電場の向きを微細孔から被
付着面の向きに一致させると、パターニング材料の液滴
粒子は被付着面表面に向かって加速する。従って、放出
されたパターニング材料粒子の指向性が鋭くなり、また
微細孔と被付着面との距離を更に拡大することが可能で
ある。また、電場の向きをこれ以外の向きとして、液滴
粒子の軌道を任意方向に曲げることもできる。これによ
り、装置設計の自由度が向上できる。なお、液滴粒子を
帯電させるには、例えば電子線照射、イオン照射、プラ
ズマによるイオン化等の方法を用いることができる。
【0054】なお、本発明の積層体の製造法は、周回す
る支持体上に樹脂層とパターニングされた金属薄膜層と
を所定数積層するものである。従って、積層数が多くな
れば、上記の微細孔と被付着面(樹脂層表面)との間隔
は次第に狭くなる。よって、両者の間隔を上記の範囲内
に維持するためには、積層が進行するのに応じてパター
ニング材料付与装置13を後退させるのが好ましい。
【0055】パターニング材料付与装置13の後退は、
例えば図14に示す装置により行うことができる。即
ち、可動ベース51上にアクチュエータA52が固定さ
れており、アクチュエータA52の移動端にパターニン
グ材料付与装置13が取り付けられている。パターニン
グ材料付与装置13は、アクチュエータA52により、
可動ベース51上で矢印53方向に移動可能に設置され
ている。パターニング材料付与装置13には、キャンロ
ーラ11表面(積層体形成過程においては、積層体外周
面)との距離を測定するギャップ測定装置54が設置さ
れている。ギャップ測定装置54としては、例えばレー
ザを利用した非接触測距装置が利用できる。ギャップ測
定装置54は、積層体の製造中、常にキャンローラ11
表面の積層体の外周面との距離を測定しており、その信
号はギャップ計測回路55に送られる。ギャップ計測回
路55は、パターニング材料付与装置13の微細孔とキ
ャンローラ11表面(積層体形成過程においては、積層
体外周面)との距離が所定範囲内にあるかどうかを常時
チェックし、積層が進んで該距離が所定範囲より小さい
と判断した場合には、アクチュエータA52に対してパ
ターニング材料付与装置13を所定量後退させるよう指
示し、これに基づきパターニング材料付与装置13が所
定量後退する。かくして、パターニング材料付与装置1
3の微細孔端とキャンローラ11上の積層体外周面との
距離Dwが常に一定間隔に維持されながら積層が進行す
る。
【0056】なお、上記のようなギャップ測定装置54
及びギャップ計測回路55を用いた制御を行わずに、キ
ャンローラ11の回転数(例えば1回転)に応じて、積
層厚さに基づき予め設定した量だけ順次後退するように
したものであってもよい。また、これに上記のギャップ
測定装置54による距離計測を確認のために併用して適
宜微調整を加えるものでもよい。
【0057】本発明の製造方法においては、周回する支
持体が所定の回数回転するごとにパターニング材料の付
着位置を支持体の被付着面と平行な面内で、被付着面の
移動方向に垂直な方向に所定量だけ移動するようにして
もよい。このようにすると、樹脂層と金属薄膜層とが順
次積層された積層体において、金属薄膜層の非積層部の
位置を各層ごとに変化させた積層体を得ることができ
る。例えば、積層体を電子部品として使用する場合に
は、樹脂層を挟む上下の金属薄膜層を異なる電位を有す
る電極にすることが容易に実現できる。
【0058】パターニング材料の付着位置の変更は、例
えば図14に示す装置により行うことができる。即ち、
固定ベース56上にアクチュエータB57が固定されて
おり、アクチュエータB57の移動端に前記可動ベース
51が取り付けられている。可動ベース51は、アクチ
ュエータB57により、固定ベース56上で矢印58方
向に移動可能に設置されている。キャンローラ11の回
転は回転検出器(図示せず)により監視されており、キ
ャンローラ11が1回転するごとに回転信号S1が回転
検出回路59に送られる。回転検出回路59は、回転信
号S1を所定回数(例えば1回)検知するたびに、アク
チュエータB57に対して可動ベース51を矢印58方
向の所定の向きに所定量移動させるよう指示し、これに
基づき可動ベース51、即ちパターニング材料付与装置
13が矢印58方向の所定の向きに所定量移動する。か
くして、パターニング材料の付着位置は、キャンローラ
11が所定回数回転するごとに、キャンローラ11表面
の回転移動方向と直角方向に、所定量だけ変更される。
【0059】本発明の第2の積層体の製造方法は、上記
のように、樹脂材料を付着させて樹脂層を積層する工程
と、前記樹脂層上にパターニング材料を付着させる工程
と、金属薄膜層を積層する工程とを一単位とし、これを
周回する支持体上で所定回数繰り返すことにより、樹脂
層と金属薄膜層とからなる積層体を製造する方法であっ
て、金属薄膜層を積層する工程の後であって、樹脂層を
積層する工程の前に、残存するパターニング材料を除去
する工程を有することを特徴とする。
【0060】パターニング材料付与装置によって付着し
たパターニング材料の大部分は金属薄膜の形成の際に再
蒸発して消失してしまう。しかしながら、一部は金属薄
膜層の形成後も残存し、積層表面の荒れ、樹脂層や金属
薄膜層のピンホール(積層抜け)、金属薄膜層の積層領
域の不安定化等の問題が生じる。本来、パターニング材
料は、金属薄膜層の形成後には残存しないように必要最
小限の付着量にするべきであるが、わずかでも不足する
と金属薄膜層の非積層部が意図するように形成されず、
その制御は極めて困難である。そこで、金属薄膜層の積
層後であって、樹脂層の積層前に残存するパターニング
材料を除去する必要がある。
【0061】パターニング材料の除去工程は、具体的に
は、図1の装置において、金属薄膜層形成装置14と樹
脂層形成装置12との間にパターニング材料除去装置1
7を設置することで実現できる。
【0062】パターニング材料の除去手段は特に制限は
なく、パターニング材料の種類に応じて適宜選択すれば
よいが、例えば加熱及び/又は分解により除去すること
ができる。加熱して除去する方法としては、例えば、光
照射や電熱ヒータによる方法が例示できるが、光照射に
よる方法が装置が簡単であり、かつ除去性能も高い。な
お、ここで光とは、遠赤外線及び赤外線を含む。一方、
分解して除去する方法としては、プラズマ照射、イオン
照射、電子照射などが使用できる。このとき、プラズマ
照射は、酸素プラズマ、アルゴンプラズマ、窒素プラズ
マ等が使用できるが、この中でも特に酸素プラズマが好
ましい。
【0063】本発明の第3の積層体の製造方法は、樹脂
材料を付着させて樹脂層を積層する工程と、前記樹脂層
上にパターニング材料を付着させる工程と、金属薄膜層
を積層する工程とを一単位とし、これを周回する支持体
上で所定回数繰り返すことにより、樹脂層と金属薄膜層
とからなる積層体を製造する方法であって、前記パター
ニング材料としてエステル系オイル、グリコール系オイ
ル、フッ素系オイル及び炭化水素系オイルよりなる群か
ら選ばれた少なくとも一種のオイルを使用することを特
徴とする。
【0064】パターニング材料は、従来のオイルマージ
ンに使用されるオイルと同様に、金属薄膜形成時の熱負
荷などに耐え、その付着領域には確実に金属薄膜を形成
させないものであることが必要とされる。しかしなが
ら、本発明では、これに止まらず、非接触で、気化して
又は液体のままで樹脂層表面に付着できるものである必
要がある。また、その際に、パターニング材料付与装置
の微細孔を詰まらせるものであってはならない。更に、
本発明の方法によって形成された樹脂層と相溶性があ
り、適度の濡れ性を有する必要がある。更に、真空中
で、加熱又は分解により容易に除去可能である必要があ
る。このような特殊な条件が加わることにより、本発明
で使用されるパターニング材料は特定種類のオイルであ
る必要がある。上記以外のパターニング材料を使用する
と、積層表面の荒れ、樹脂層や金属薄膜層のピンホー
ル、金属薄膜層の積層領域の不安定化等の問題を生じ
る。
【0065】パターニング材料としては、更に好ましく
は、エステル系オイル、グリコール系オイル、フッ素系
オイル、特に、フッ素系オイルが好ましい。
【0066】パターニング材料は、その蒸気圧が0.1
torrとなる温度が80〜250℃の範囲内にあるこ
とが好ましい。この条件を満足しないパターニング材料
では上記の問題を生じることがある。
【0067】オイルの平均分子量は、200〜300
0、更に300〜3000、特に350〜2000であ
ることが好ましい。平均分子量がこの範囲より大きいと
微細孔の詰まりが発生しやすくなり、逆にこの範囲より
小さいとマージン形成が不十分となることがある。
【0068】(実施の形態2)図15は、本発明の製造
方法を実施するための製造装置の別の一例を模式的に示
した概略図である。
【0069】図15の製造装置は、周回する支持体とし
て、図1の製造装置の円筒状のドラムに代えて、2本の
ロールの間を周回するベルト状支持体20を使用してい
る点で図1と相違する。ベルト状支持体20は、金属、
樹脂、布帛あるいはこれらの複合体などからなるものが
使用できる。
【0070】上記以外の装置は、実施の形態1で説明し
たものがそのまま使用できる。
【0071】なお、周回する支持体としては、図1の円
筒状のドラム、図15のベルトのほか、円盤も使用でき
る。この場合、パターニング材料は同心円状に付着され
る。本発明の積層体の製造方法は、樹脂材料を付着させ
て樹脂層を積層する工程と、前記樹脂層上にパターニン
グ材料を付着させる工程と、金属薄膜層を積層する工程
とを一単位とし、これを周回する支持体上で所定回数繰
り返すことにより、樹脂層と金属薄膜層とからなる積層
体を製造するものであるが、その製造過程の前後又は途
中において、樹脂層又は金属薄膜層のいずれかを積層せ
ずに、金属薄膜層のみ又は樹脂層のみを連続して積層す
る工程が存在していてもよい。また、積層体の製造過程
の前後又は途中において、本発明の樹脂層又は金属薄膜
層のいずれとも異なる他の層を積層する工程を有してい
てもよい。
【0072】
【実施例】(実施例1)図1に示す装置を用いてコンデ
ンサ用積層体を製造した。
【0073】真空容器15内は2×10-4Torrと
し、キャンローラ11はその外周面を5℃に維持してあ
る。
【0074】まず最初に、保護層(樹脂層のみからなる
層)となる部分をキャンローラ11の外周面に積層させ
た。保護層材料としてジシクロペンタジエンジメタノー
ルジアクリレートを用い、これを気化して樹脂層形成装
置12よりキャンローラ11の外周面に堆積させた。次
いで樹脂硬化装置18として、紫外線硬化装置を用い、
上記により堆積させた保護層材料を重合し、硬化させ
た。この操作を、キャンローラ11を回転させることに
より繰返し、キャンローラ11外周面に厚さ15μmの
保護層を形成した、次いで、補強層となる部分を積層さ
せた。樹脂層材料は、上記の保護層材料と同じものを用
い、これを気化して樹脂層形成装置12より保護層上に
堆積させた。次いで樹脂硬化装置18として、紫外線硬
化装置を用い、上記により堆積させた樹脂層材料を重合
し、硬化度が70%になるまで硬化させた。このとき形
成された樹脂層は0.6μmである。その後、樹脂表面
処理装置19により、表面を酸素プラズマ処理した。次
ぎに、パターニング材料付与装置13によりパターニン
グ材料を付着させた。パターニング材料としては、フッ
素系オイルを使用した。このパターニング材料の蒸気圧
が0.1torrとなる温度は100℃である。オイル
の平均分子量は1500である。パターニング材料の供
給は図5に示す方法により、気化装置32で予め気化し
た後、170℃に保持したパターニング材料付与装置に
供給した。パターニング材料付与装置としては図2、図
3に示す装置を使用し、直径50μm、深さ300μm
の丸形ノズルより気体状のパターニング材料を噴出させ
て、幅150μmの帯状に付着させた。次ぎに、金属薄
膜形成装置14からアルミニウムを金属蒸着させた。蒸
着厚みは300オングストローム、膜抵抗3Ω/□であ
る。その後、パターニング材料除去装置17により、遠
赤外線ヒータによる加熱及びプラズマ放電処理により残
存したパターニング材料を除去した。以上の操作を、キ
ャンローラ11を回転させることにより500回繰り返
し、総厚さ315μmの補強層を形成した。なお、パタ
ーニング材料付与装置の、キャンローラ11の外周面の
移動方向と垂直方向(図14の矢印58の方向)の移動
は、図14に示す装置を用いて、以下のパターンで行っ
た。即ち、キャンローラ11が1回転すると、ある向き
に60μm移動し、次の1回転後同じ向きに60μm移
動し、次の1回転後逆向きに60μm移動し、次の1回
転後同じ向きに60μm移動するという動きを1周期と
して、以下この動きを繰り返した。また、パターニング
材料付与装置の微細孔と被付着表面との距離Dwは、常
に250〜300μmが維持できるように制御した。
【0075】次ぎに、コンデンサとしての容量発生部分
(素子層部分)を積層した。樹脂層(誘電体層)材料
は、上記の保護層及び補強層の樹脂層の材料と同じもの
を用い、これを気化して補強層上に堆積させた。次いで
樹脂硬化装置18として、紫外線硬化装置を用い、上記
により堆積させた誘電体層材料を重合し、硬化度が70
%になるまで硬化させた。このとき形成された誘電体層
は0.4μmである。その後、樹脂表面処理装置19に
より、表面を酸素プラズマ処理した。次ぎに、パターニ
ング材料付与装置13によりパターニング材料を付着さ
せた。パターニング材料としては、フッ素系オイルを使
用した。このパターニング材料の蒸気圧が0.1tor
rとなる温度は130℃である。オイルの平均分子量は
1800である。パターニング材料の供給は図5に示す
方法により、気化装置32で予め気化した後、170℃
に保持したパターニング材料付与装置に供給した。パタ
ーニング材料付与装置としては図2、図3に示す装置を
使用し、直径50μm、深さ300μmの丸形ノズルよ
り気体状のパターニング材料を噴出させて、幅150μ
mの帯状に付着させた。次ぎに、金属薄膜形成装置14
からアルミニウムを金属蒸着させた。蒸着厚みは300
オングストローム、膜抵抗3Ω/□である。その後、パ
ターニング材料除去装置17により、赤外線ヒータによ
る加熱及びプラズマ放電処理により残存したパターニン
グ材料を除去した。以上の操作を、キャンローラ11を
回転させることにより約2000回繰り返し、総厚さ8
60μmの素子層部分を形成した。なお、なお、パター
ニング材料付与装置の、キャンローラ11の外周面の移
動方向と垂直方向(図14の矢印58の方向)の移動
は、図14に示す装置を用いて、以下のパターンで行っ
た。即ち、キャンローラ11が1回転すると、ある向き
に1000μm移動し、次の1回転後逆向きに940μ
m移動し、次の1回転後逆向きに1000μm移動し、
次の1回転後逆向きに940μm移動し、次の1回転後
逆向きに1000μm移動し、次の1回転後逆向きに1
060μm移動し、次の1回転後逆向きに1000μm
移動し、次の1回転後逆向きに1060μm移動すると
いう動きを1周期として、以下この動きを繰り返した。
また、パターニング材料付与装置の微細孔と被付着表面
との距離Dwは、常に250〜300μmが維持できる
ように制御した。
【0076】次ぎに、素子層部分表面に、厚さ315μ
mの補強層部分を形成した。形成方法は上記の補強層の
形成方法と全く同一とした。
【0077】最後に、補強層表面に、厚さ15μmの保
護層部分を形成した。形成方法は上記の保護層の形成方
法と全く同一とした。
【0078】次いで、得られた円筒状の積層体を半径方
向に8分割(45°ごとに切断)して取り外し、加熱下
でプレスして図16に示すような平板状の積層体母素子
60を得た。なお、同図中矢印61は、キャンローラ1
1の外周面の移動方向を示す。これを、切断面65aで
切断し、切断面に黄銅を金属溶射して外部電極を形成し
た。更に、金属溶射表面に熱硬化性フェノール樹脂中に
銅、Ni、銀の合金等を分散させた導電性ペーストを塗
布し、加熱硬化させ、更にその樹脂表面に溶融ハンダメ
ッキを施した。その後、図16の切断面65bに相当す
る箇所で切断し、シランカップリング剤溶液に浸漬して
外表面をコーティングし、図17に示すようなチップコ
ンデンサ70を得た。
【0079】得られたチップコンデンサは、積層方向厚
み約1.5mm、奥行約1.6mm、幅(両外部電極間
方向)約3.2mmであり、小型ながら容量は0.47
μFであった。耐電圧は、50Vであった。金属薄膜層
同士の短絡、金属薄膜層の破断などは認められなかっ
た。チップコンデンサを分解して素子層部分の誘電体層
表面及び金属薄膜層表面の表面粗さRaを測定したとこ
ろ、順に0.005μm、0.005μmであり、平滑
で粗大突起等は見当たらなかった。また、素子層の樹脂
層(誘電体層)、補強層の樹脂層、及び保護層の硬化度
は、それぞれ95%、95%、90%であった。また、
素子層部分62の金属薄膜層の非積層部の幅は150μ
m、補強層63a、63bの金属薄膜層の非積層部の幅
は150μmであり、当初の設計通りのマージン幅が一
定幅で形成されいた。
【0080】
【発明の効果】本発明の積層体の製造方法によれば、積
層厚みを薄くしても、積層表面の荒れ、樹脂層や金属薄
膜層のピンホール、金属薄膜層の積層領域の不安定化等
の問題を有しない積層体を得ることができる。従って、
本発明の製造方法によって得られた積層体は、小型化・
高性能化・低コスト化が要求される各種用途、例えば、
磁気テープなどの磁気記録媒体、包装用材料、電子部品
など広範囲に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法を実施するための製造装置
の一例を模式的に示した概略図である。
【図2】 パターニング材料付与装置の一例の正面図で
ある。
【図3】 図2のI−I線矢印方向から見た断面図であ
る。
【図4】 パターニング材料付与装置の正面から見た微
細孔の形状の例を示した概略図である。
【図5】 パターニング材料付与装置に気化させたパタ
ーニング材料を供給する場合の構成の一例を示した概略
図である。
【図6】 パターニング材料付与装置に気化させたパタ
ーニング材料を供給する場合の構成の別の一例を示した
概略図である。
【図7】 パターニング材料付与装置にパターニング材
料を液体状態のまま供給する場合の構成の一例を示した
概略図である。
【図8】 パターニング材料付与装置にパターニング材
料を液体状態のまま供給する場合の構成の別の一例を示
した概略図である。
【図9】 パターニング材料付与装置の別の一例の正面
図である。
【図10】 図9のパターニング材料付与装置のノズル
ヘッドを正面から見た部分拡大図である。
【図11】 パターニング材料付与装置の更に別の一例
の正面図である。
【図12】 図11のパターニング材料付与装置のノズ
ルヘッドを正面から見た部分拡大図である。
【図13】 図10のII−II線矢印方向から見た微細孔
の部分断面図である。
【図14】 パターニング材料付与装置の後退及びパタ
ーニング材料の付着位置の移動を行うための装置の一例
を示した概略図である。
【図15】 本発明の製造方法を実施するための製造装
置の別の一例を模式的に示した概略図である。
【図16】 平板状の積層体母素子の概略構成の一例を
示した一部斜視図である。
【図17】 チップコンデンサの概略構成を示した斜視
図である。
【符号の説明】
11 キャンローラ 12 樹脂層形成装置 13、13′、13″ パターニング材料付与装置 14 金属薄膜層形成装置 15 真空容器 16 真空ポンプ 17 パターニング材料除去装置 18 樹脂硬化装置 19 樹脂表面処理装置 20 ベルト状支持体 21、21a、21b、21c、21d 微細孔 22 支持体移動方向 23、23′、23″ ノズル 24 容器 31 リザーブタンク 32 気化装置 33 パターニング材料 34a、34b、34c バルブ 35a、35b、35c 配管 41、41′ ノズルヘッド 42 微細孔 43 ベースプレート 44 圧電素子 45 ピストンヘッド 46 オリフィスプレート 47 パターニング材料 48 シリンダ 51 可動ベース 52 アクチュエータA 53 矢印(移動方向) 54 ギャップ測定装置 55 ギャップ計測回路 56 固定ベース 57 アクチュエータB 58 矢印(移動方向) 59 回転検出回路 60 積層体母素子 61 矢印 62 素子層 63a、63b 補強層 64a、64b 保護層 65a、65b 切断面 70 チップコンデンサ 71a、71b 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 砂流 伸樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 陶澤 ▲真▼一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂材料を付着させて樹脂層を積層する
    工程と、前記樹脂層上にパターニング材料を付着させる
    工程と、金属薄膜層を積層する工程とを一単位とし、こ
    れを周回する支持体上で所定回数繰り返すことにより、
    樹脂層と金属薄膜層とからなる積層体を製造する方法で
    あって、 パターニング材料を樹脂層表面に非接触で付着させるこ
    とを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 パターニング材料の付着が、樹脂層表面
    に対向して配置されたパターニング材料付与装置の微細
    孔から気化したパターニング材料を放出して、樹脂層表
    面に付着させることにより行うことを特徴とする請求項
    1に記載の積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 微細孔の形状が、丸形、楕円形、長孔
    形、及び矩形のいずれかを、単独又は複数配列したもの
    であることを特徴とする請求項2に記載の積層体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 微細孔の最大径Dが10μm〜500μ
    mであることを特徴とする請求項2又は3に記載の積層
    体の製造方法。
  5. 【請求項5】 微細孔の最大径をD、微細孔の深さをL
    としたとき、L/Dが1〜10であることを特徴とする
    請求項2又は3に記載の積層体の製造方法。
  6. 【請求項6】 微細孔の最大径をD、微細孔の深さをL
    としたとき、Dが10μm〜500μmであり、かつ、
    L/Dが1〜10であることを特徴とする請求項2又は
    3に記載の積層体の製造方法。
  7. 【請求項7】 加熱したパターニング材料付与装置に気
    化したパターニング材料を供給し、次いで前記パターニ
    ング材料付与装置の微細孔を通じて樹脂層表面に向けて
    パターニング材料を放出することを特徴とする請求項2
    に記載の積層体の製造方法。
  8. 【請求項8】 加熱したパターニング材料付与装置に液
    体状態のパターニング材料を供給し、前記パターニング
    材料付与装置内でパターニング材料を蒸発させて気体状
    態にした後、前記パターニング材料付与装置の微細孔を
    通じて樹脂層表面に向けてパターニング材料を放出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の積層体の製造方法。
  9. 【請求項9】 パターニング材料付与装置に液体状態の
    パターニング材料を供給した後、前記パターニング材料
    付与装置を昇温して前記パターニング材料付与装置内で
    パターニング材料を蒸発させて気体状態にした後、前記
    パターニング材料付与装置の微細孔を通じて樹脂層表面
    に向けてパターニング材料を放出することを特徴とする
    請求項2に記載の積層体の製造方法。
  10. 【請求項10】 パターニング材料が付着される樹脂層
    表面と微細孔との距離を50〜500μmに維持するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の積層体の製造方法。
  11. 【請求項11】 パターニング材料の付着が、樹脂層表
    面に対向して配置されたパターニング材料付与装置の微
    細孔から液体状態のパターニング材料を放出して、樹脂
    層表面に付着させることにより行うことを特徴とする請
    求項1に記載の積層体の製造方法。
  12. 【請求項12】 液体状態のパターニング材料を液滴と
    して放出することを特徴とする請求項11に記載の積層
    体の製造方法。
  13. 【請求項13】 樹脂層表面にパターニング材料の連続
    した液膜を形成することを特徴とする請求項12に記載
    の積層体の製造方法。
  14. 【請求項14】 パターニング材料の放出を圧電素子に
    より行うことを特徴とする請求項11に記載の積層体の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 パターニング材料付与装置の微細孔
    を、樹脂層表面の移動方向と垂直な方向に複数個配列す
    ることを特徴とする請求項11に記載の積層体の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 複数個配列された微細孔から選択的に
    パターニング材料を放出することを特徴とする請求項1
    5に記載の積層体の製造方法。
  17. 【請求項17】 放出された液体状態のパターニング材
    料を帯電させることを特徴とする請求項11に記載の積
    層体の製造方法。
  18. 【請求項18】 パターニング材料が放出された空間に
    電場が存在することを特徴とする請求項11に記載の積
    層体の製造方法。
  19. 【請求項19】 支持体が所定の回数回転するごとにパ
    ターニング材料の付着位置を変更することを特徴とする
    請求項1に記載の積層体の製造方法。
  20. 【請求項20】 樹脂材料を付着させて樹脂層を積層す
    る工程と、前記樹脂層上にパターニング材料を付着させ
    る工程と、金属薄膜層を積層する工程とを一単位とし、
    これを周回する支持体上で所定回数繰り返すことによ
    り、樹脂層と金属薄膜層とからなる積層体を製造する方
    法であって、 金属薄膜層を積層する工程の後であって、樹脂層を積層
    する工程の前に、残存するパターニング材料を除去する
    工程を有することを特徴とする積層体の製造方法。
  21. 【請求項21】 パターニング材料を加熱して除去する
    ことを特徴とする請求項20に記載の積層体の製造方
    法。
  22. 【請求項22】 加熱を光照射により行うことを特徴と
    する請求項21に記載の積層体の製造方法。
  23. 【請求項23】 パターニング材料を分解して除去する
    ことを特徴とする請求項20に記載の積層体の製造方
    法。
  24. 【請求項24】 分解を、プラズマ照射、イオン照射、
    及び電子照射のうちの少なくとも一つにより行うことを
    特徴とする請求項23に記載の積層体の製造方法。
  25. 【請求項25】 樹脂材料を付着させて樹脂層を積層す
    る工程と、前記樹脂層上にパターニング材料を付着させ
    る工程と、金属薄膜層を積層する工程とを一単位とし、
    これを周回する支持体上で所定回数繰り返すことによ
    り、樹脂層と金属薄膜層とからなる積層体を製造する方
    法であって、 前記パターニング材料がエステル系オイル、グリコール
    系オイル、フッ素系オイル及び炭化水素系オイルよりな
    る群から選ばれた少なくとも一種のオイルであることを
    特徴とする積層体の製造方法。
  26. 【請求項26】 パターニング材料の蒸気圧が0.1t
    orrとなる温度が80〜250℃の範囲内にあること
    を特徴とする請求項25に記載の積層体の製造方法。
  27. 【請求項27】 オイルの平均分子量が200〜300
    0であることを特徴とする請求項25に記載の積層体の
    製造方法。
  28. 【請求項28】 積層体の製造を真空中で行うことを特
    徴とする請求項1、20、又は25に記載の積層体の製
    造方法。
  29. 【請求項29】 周回する支持体が円筒状のドラムであ
    ることを特徴とする請求項1、20、又は25記載の積
    層体の製造方法。
  30. 【請求項30】 樹脂材料が反応性モノマー樹脂である
    ことを特徴とする請求項1、20、又は25に記載の積
    層体の製造方法。
  31. 【請求項31】 樹脂材料を付着させた後、これを硬化
    処理することを特徴とする請求項1、20、又は25に
    記載の積層体の製造方法。
  32. 【請求項32】 硬化処理が、付着した樹脂材料を重合
    及び/又は架橋させる処理であることを特徴とする請求
    項31に記載の積層体の製造方法。
  33. 【請求項33】 樹脂層の硬化度が50〜95%になる
    まで硬化処理することを特徴とする請求項31に記載の
    積層体の製造方法。
  34. 【請求項34】 パターニング材料を付着させる工程の
    前に、樹脂層を表面処理することを特徴とする請求項
    1、20、又は25に記載の積層体の製造方法。
  35. 【請求項35】 表面処理が酸素プラズマ処理であるこ
    とを特徴とする請求項34に記載の積層体の製造方法。
  36. 【請求項36】 樹脂層の厚みが1μm以下であること
    を特徴とする請求項1、20、又は25に記載の積層体
    の製造方法。
  37. 【請求項37】 樹脂層の厚みが0.7μm以下である
    ことを特徴とする請求項1、20、又は25に記載の積
    層体の製造方法。
  38. 【請求項38】 樹脂層の厚みが0.4μm以下である
    ことを特徴とする請求項1、20、又は25に記載の積
    層体の製造方法。
  39. 【請求項39】 金属薄膜層の積層を蒸着により行うこ
    とを特徴とする請求項1、20、又は25に記載の積層
    体の製造方法。
  40. 【請求項40】 蒸着が電子ビーム蒸着であることを特
    徴とする請求項39に記載の積層体の製造方法。
  41. 【請求項41】 金属薄膜層が、アルミニウム、銅、亜
    鉛、ニッケル若しくはこれらの化合物若しくはこれらの
    酸化物若しくはこれらの化合物の酸化物からなることを
    特徴とする請求項1、20、又は25に記載の積層体の
    製造方法。
  42. 【請求項42】 金属薄膜層の厚みが50nm以下であ
    ることを特徴とする請求項1、20、又は25に記載の
    積層体の製造方法。
  43. 【請求項43】 金属薄膜層の膜抵抗が15Ω/□以下
    であることを特徴とする請求項1、20、又は25に記
    載の積層体の製造方法。
  44. 【請求項44】 (樹脂層の厚み)/(金属薄膜層の厚
    み)≦20であることを特徴とする請求項1、20、又
    は25に記載の積層体の製造方法。
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