JPH11147122A - 圧延機による板形状制御方法 - Google Patents
圧延機による板形状制御方法Info
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- JPH11147122A JPH11147122A JP9312165A JP31216597A JPH11147122A JP H11147122 A JPH11147122 A JP H11147122A JP 9312165 A JP9312165 A JP 9312165A JP 31216597 A JP31216597 A JP 31216597A JP H11147122 A JPH11147122 A JP H11147122A
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- roll
- bending force
- rolled
- work
- roll bending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ワークロールベンディングとロールクロスとを
調整可能な圧延機に、同一のロールチャンスに板厚制御
を必要とする被圧延材と必要としない被圧延材とが混在
して送給されるチャンスフリー圧延時に、特に板厚制御
被圧延材の平坦度を向上して圧延機改造等のコストを低
廉化し、操業を安定化する。 【解決手段】まずロールクロスをしない状態で、平坦度
及び板厚を含む板形状を適正化するためのロールベンデ
ィング力を算出し、その算出されたロールベンディング
力が予め設定された制御範囲を越える場合は、当該算出
されたロールベンディング力が越える側の限界値を設定
し、次いでこの設定されたロールベンディング力で前記
板形状を適正化するロールクロス角を算出して制御を行
う。
調整可能な圧延機に、同一のロールチャンスに板厚制御
を必要とする被圧延材と必要としない被圧延材とが混在
して送給されるチャンスフリー圧延時に、特に板厚制御
被圧延材の平坦度を向上して圧延機改造等のコストを低
廉化し、操業を安定化する。 【解決手段】まずロールクロスをしない状態で、平坦度
及び板厚を含む板形状を適正化するためのロールベンデ
ィング力を算出し、その算出されたロールベンディング
力が予め設定された制御範囲を越える場合は、当該算出
されたロールベンディング力が越える側の限界値を設定
し、次いでこの設定されたロールベンディング力で前記
板形状を適正化するロールクロス角を算出して制御を行
う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鋼帯(以下、ストリ
ップとも記す)やその他の金属帯等の被圧延材を圧延す
るときに、圧延機で平坦度や板厚等の板形状を制御する
方法に関するものであり、特に板幅方向の板厚制御を行
う被圧延材と行わない被圧延材とを混在して継ぎ合せて
圧延する,所謂チャンスフリー圧延を行う圧延機に用い
て好適な板形状制御方法に関するものである。
ップとも記す)やその他の金属帯等の被圧延材を圧延す
るときに、圧延機で平坦度や板厚等の板形状を制御する
方法に関するものであり、特に板幅方向の板厚制御を行
う被圧延材と行わない被圧延材とを混在して継ぎ合せて
圧延する,所謂チャンスフリー圧延を行う圧延機に用い
て好適な板形状制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被圧延材の板幅方向の板厚精度を向上さ
せる,所謂エッジドロップ制御のために、近年、種々の
圧延機による板形状制御方法が提案されている。このう
ち、圧延機に用いられる各種のロールに対し、水平投影
面内におけるロールの交差角,所謂ロールクロス角を調
整することで、ロール端部の圧下力を低下させてエッジ
ドロップ制御を行うものがある。このようにロールクロ
ス角を調整制御可能とする,つまりロールクロス(以
下、ロールを交差させることをロールクロスとも記す)
を行う圧延機としては、例えば上下のワークロールのみ
を推定投影面内で交差させると共に、そのロール交差角
を制御可能なワークロール交差装置を備えたワークロー
ルクロス圧延機や、上下のバックアップロールのみを推
定投影面内で交差させると共に、そのロール交差角を制
御可能なバックアップロール交差装置を備えたバックア
ップロールクロス圧延機や、上バックアップロールと上
ワークロールとの対及び下バックアップロールと下ワー
クロールとの対に対し、夫々の対を推定投影面内で交差
させると共に、そのロール交差角を制御可能なバックア
ップロール・ワークロール交差装置を備えたペアクロス
圧延機などが挙げられる。また、これらのロールクロス
圧延機は、被圧延材の表面光沢性を向上させる作用もあ
るとして注目を浴びている。また、同様の目的のため
に、上下のワークロールを軸線方向に移動可能とし、一
方のワークロールの端部を先細り形状とした片テーパワ
ークロールシフト圧延機等が以前から導入されている。
ちなみに、ロールクロスを行うことでエッジドロップを
改善できる理由は、例えばワークロールに交差角を与え
た場合、幾何学的なロールギャップは凸クラウン状に変
化するが、この等価クラウン値よりも、ワークロールと
バックアップロールとの位置関係によるロール端部の面
圧低下による撓みが大きくなり、それによりエッジドロ
ップに対する形状制御能力,つまり板厚制御能力は高く
なるためである。
せる,所謂エッジドロップ制御のために、近年、種々の
圧延機による板形状制御方法が提案されている。このう
ち、圧延機に用いられる各種のロールに対し、水平投影
面内におけるロールの交差角,所謂ロールクロス角を調
整することで、ロール端部の圧下力を低下させてエッジ
ドロップ制御を行うものがある。このようにロールクロ
ス角を調整制御可能とする,つまりロールクロス(以
下、ロールを交差させることをロールクロスとも記す)
を行う圧延機としては、例えば上下のワークロールのみ
を推定投影面内で交差させると共に、そのロール交差角
を制御可能なワークロール交差装置を備えたワークロー
ルクロス圧延機や、上下のバックアップロールのみを推
定投影面内で交差させると共に、そのロール交差角を制
御可能なバックアップロール交差装置を備えたバックア
ップロールクロス圧延機や、上バックアップロールと上
ワークロールとの対及び下バックアップロールと下ワー
クロールとの対に対し、夫々の対を推定投影面内で交差
させると共に、そのロール交差角を制御可能なバックア
ップロール・ワークロール交差装置を備えたペアクロス
圧延機などが挙げられる。また、これらのロールクロス
圧延機は、被圧延材の表面光沢性を向上させる作用もあ
るとして注目を浴びている。また、同様の目的のため
に、上下のワークロールを軸線方向に移動可能とし、一
方のワークロールの端部を先細り形状とした片テーパワ
ークロールシフト圧延機等が以前から導入されている。
ちなみに、ロールクロスを行うことでエッジドロップを
改善できる理由は、例えばワークロールに交差角を与え
た場合、幾何学的なロールギャップは凸クラウン状に変
化するが、この等価クラウン値よりも、ワークロールと
バックアップロールとの位置関係によるロール端部の面
圧低下による撓みが大きくなり、それによりエッジドロ
ップに対する形状制御能力,つまり板厚制御能力は高く
なるためである。
【0003】一方で、被圧延材の平坦度を向上させる板
形状制御方法としては、周知のワークロールのロールベ
ンディング力を制御するものが主流である。
形状制御方法としては、周知のワークロールのロールベ
ンディング力を制御するものが主流である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たようなロールクロスを行う圧延機では、板幅方向への
板厚精度を向上させるために、被圧延材の板幅方向端部
から中央部へ向けてのメタルフローが不可欠なため、板
幅中央部の板厚が過大となり、これを無理に平坦にしよ
うとすると板幅中央部のみが圧下されて,所謂腹伸びが
大きくなり、著しい場合には蛇行や破断等の不具合の原
因となる。また、被圧延材の表面光沢性を向上させるた
めにロールクロス圧延を行う場合には、ワークロールの
クラウンが見かけ上大きくなるため、やはり腹伸びが大
きくなる。これらの平坦度の低下は、特に前者のように
板幅方向への板厚制御を行った場合に著しい。
たようなロールクロスを行う圧延機では、板幅方向への
板厚精度を向上させるために、被圧延材の板幅方向端部
から中央部へ向けてのメタルフローが不可欠なため、板
幅中央部の板厚が過大となり、これを無理に平坦にしよ
うとすると板幅中央部のみが圧下されて,所謂腹伸びが
大きくなり、著しい場合には蛇行や破断等の不具合の原
因となる。また、被圧延材の表面光沢性を向上させるた
めにロールクロス圧延を行う場合には、ワークロールの
クラウンが見かけ上大きくなるため、やはり腹伸びが大
きくなる。これらの平坦度の低下は、特に前者のように
板幅方向への板厚制御を行った場合に著しい。
【0005】このように板幅方向への板厚精度を向上さ
せるためにロールクロス圧延や片テーパワークロールシ
フト圧延を行うと大きな腹伸びが発生するため、そうし
た板厚制御を行う被圧延材ではワークロールベンディン
グ力を大幅に小さくしなければならない。一方、板厚制
御を行わない被圧延材では、一般にロールベンディング
力を加えてできるだけ平坦度を向上する必要がある。従
って、同一のロールチャンスで板幅方向板厚制御を行う
被圧延材と行わない被圧延材とを圧延する場合には、適
正なワークロールベンディング力が著しく異なるため、
通常の設備のロールベンディング装置の能力では全ての
要求を満足することが困難な場合がある。
せるためにロールクロス圧延や片テーパワークロールシ
フト圧延を行うと大きな腹伸びが発生するため、そうし
た板厚制御を行う被圧延材ではワークロールベンディン
グ力を大幅に小さくしなければならない。一方、板厚制
御を行わない被圧延材では、一般にロールベンディング
力を加えてできるだけ平坦度を向上する必要がある。従
って、同一のロールチャンスで板幅方向板厚制御を行う
被圧延材と行わない被圧延材とを圧延する場合には、適
正なワークロールベンディング力が著しく異なるため、
通常の設備のロールベンディング装置の能力では全ての
要求を満足することが困難な場合がある。
【0006】そこで、被圧延材を混在して送給して板幅
方向への板厚制御を行いながら平坦度を向上させるため
には、例えば6重圧延機のような平坦度制御能力の高い
圧延機への改造やロールベンディング装置の能力増強な
ど、多額の設備投資が必要となる。そうした設備投資が
不可能で、且つ前述のような不具合を回避して操業を安
定させるためには、板厚制御を行うときとそうでないと
きで、ワークロールやバックアップロールのプロフィー
ルを変更する必要があり、そのために被圧延材を仕分け
したり、各ロールの交換や移動を行うことにすればロー
ル原単位の悪化や稼働率の低下を余儀なくされる。
方向への板厚制御を行いながら平坦度を向上させるため
には、例えば6重圧延機のような平坦度制御能力の高い
圧延機への改造やロールベンディング装置の能力増強な
ど、多額の設備投資が必要となる。そうした設備投資が
不可能で、且つ前述のような不具合を回避して操業を安
定させるためには、板厚制御を行うときとそうでないと
きで、ワークロールやバックアップロールのプロフィー
ルを変更する必要があり、そのために被圧延材を仕分け
したり、各ロールの交換や移動を行うことにすればロー
ル原単位の悪化や稼働率の低下を余儀なくされる。
【0007】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、大幅な設備投資を必要とせず、ロール原
単位の悪化や稼働率の低下を回避して安定した操業を確
保できる圧延機による板形状制御方法を提供することを
目的とするものである。
たものであり、大幅な設備投資を必要とせず、ロール原
単位の悪化や稼働率の低下を回避して安定した操業を確
保できる圧延機による板形状制御方法を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に係る圧延機による板形状制
御方法は、上下のワークロールを水平投影面内で交差さ
せると共にそのロール交差角を制御可能なワークロール
交差装置と上下のワークロールにロールベンディング力
を作用させると共にそのロールベンディング力を制御可
能なロールベンディング装置とを備えた圧延機を用いて
被圧延材の平坦度又は板厚を含む板形状を圧延機で制御
するにあたり、板厚制御が必要な被圧延材と必要でない
被圧延材とを混在して送給し、当該板厚制御が必要でな
い被圧延材では平坦度が優先され且つ板厚制御が必要な
被圧延材では板厚が優先されるように板形状を制御する
方法であって、前記ワークロールのロール交差角が所定
の状態で被圧延材の板形状が適正なものとならないとき
に前記ワークロールのロールベンディング力を変更し、
このワークロールのロールベンディング力が予め設定さ
れた範囲を越えるときに前記ワークロールのロール交差
角を変更することを特徴とするものである。
に、本発明のうち請求項1に係る圧延機による板形状制
御方法は、上下のワークロールを水平投影面内で交差さ
せると共にそのロール交差角を制御可能なワークロール
交差装置と上下のワークロールにロールベンディング力
を作用させると共にそのロールベンディング力を制御可
能なロールベンディング装置とを備えた圧延機を用いて
被圧延材の平坦度又は板厚を含む板形状を圧延機で制御
するにあたり、板厚制御が必要な被圧延材と必要でない
被圧延材とを混在して送給し、当該板厚制御が必要でな
い被圧延材では平坦度が優先され且つ板厚制御が必要な
被圧延材では板厚が優先されるように板形状を制御する
方法であって、前記ワークロールのロール交差角が所定
の状態で被圧延材の板形状が適正なものとならないとき
に前記ワークロールのロールベンディング力を変更し、
このワークロールのロールベンディング力が予め設定さ
れた範囲を越えるときに前記ワークロールのロール交差
角を変更することを特徴とするものである。
【0009】また、本発明のうち請求項2に係る圧延機
による板形状制御方法は、上下のバックアップロールを
水平投影面内で交差させると共にそのロール交差角を制
御可能なバックアップロール交差装置と上下のワークロ
ールにロールベンディング力を作用させると共にそのロ
ールベンディング力を制御可能なロールベンディング装
置とを備えた圧延機を用いて被圧延材の平坦度又は板厚
を含む板形状を圧延機で制御するにあたり、板厚制御が
必要な被圧延材と必要でない被圧延材とを混在して送給
し、当該板厚制御が必要でない被圧延材では平坦度が優
先され且つ板厚制御が必要な被圧延材では板厚が優先さ
れるように板形状を制御する方法であって、前記バック
アップロールのロール交差角が所定の状態で被圧延材の
板形状が適正なものとならないときに前記ワークロール
のロールベンディング力を変更し、このワークロールの
ロールベンディング力が予め設定された範囲を越えると
きに前記バックアップロールのロール交差角を変更する
ことを特徴とするものである。
による板形状制御方法は、上下のバックアップロールを
水平投影面内で交差させると共にそのロール交差角を制
御可能なバックアップロール交差装置と上下のワークロ
ールにロールベンディング力を作用させると共にそのロ
ールベンディング力を制御可能なロールベンディング装
置とを備えた圧延機を用いて被圧延材の平坦度又は板厚
を含む板形状を圧延機で制御するにあたり、板厚制御が
必要な被圧延材と必要でない被圧延材とを混在して送給
し、当該板厚制御が必要でない被圧延材では平坦度が優
先され且つ板厚制御が必要な被圧延材では板厚が優先さ
れるように板形状を制御する方法であって、前記バック
アップロールのロール交差角が所定の状態で被圧延材の
板形状が適正なものとならないときに前記ワークロール
のロールベンディング力を変更し、このワークロールの
ロールベンディング力が予め設定された範囲を越えると
きに前記バックアップロールのロール交差角を変更する
ことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明に係る圧延機による板
形状制御方法を、ワークロールのみを交差してその交差
角,つまりロールクロス角を制御可能なワークロール交
差装置と上下のワークロールにロールベンディング力を
作用させると共にそのロールベンディング力を制御可能
なロールベンディング装置とを備えた圧延機に展開した
第1実施形態について図面を用いながら説明する。
形状制御方法を、ワークロールのみを交差してその交差
角,つまりロールクロス角を制御可能なワークロール交
差装置と上下のワークロールにロールベンディング力を
作用させると共にそのロールベンディング力を制御可能
なロールベンディング装置とを備えた圧延機に展開した
第1実施形態について図面を用いながら説明する。
【0011】まず、図1に本実施形態の圧延機の概要を
示す。同図1aは、上下のワークロール1U,1Lと上
下のバックアップロール2U,2Lを、ワークロールク
ロスの状態で側方からロールレイアウトである。この状
態は、上下のワークロール1U,1Lがロールクロスさ
れ、その結果、各ワークロール1U,1Lの軸線方向端
部は、軸線方向中央部に対して、バックアップロール2
U,2Lとの接触面圧が小さくなっているが、そのこと
による作用・効果は後段に詳述する。
示す。同図1aは、上下のワークロール1U,1Lと上
下のバックアップロール2U,2Lを、ワークロールク
ロスの状態で側方からロールレイアウトである。この状
態は、上下のワークロール1U,1Lがロールクロスさ
れ、その結果、各ワークロール1U,1Lの軸線方向端
部は、軸線方向中央部に対して、バックアップロール2
U,2Lとの接触面圧が小さくなっているが、そのこと
による作用・効果は後段に詳述する。
【0012】図1bには、これらのワークロール1U,
1Lを駆動する駆動装置のレイアウトを示す。この駆動
装置は、上下のワークロールでほぼ共通であり、図中の
符号3がワークロールチョック、4がワークロール交差
装置、5がワークロールシフト装置である。これらの各
駆動装置は、例えば流体圧シリンダ等によって構成され
ており、夫々の作用は前述したものと同等である。ま
た、この駆動装置には、図示されないワークロールベン
ディング装置が備えられており、各ワークロール1U,
1Lへのインクリーズ,デクリーズ側の夫々のベンディ
ング力を制御できるようになっている。そして、これら
の駆動装置は、図示されないプロセスコンピュータから
の制御信号に従って、その駆動が制御され、所望とする
ロールクロス角やロールベンディング力が達成されるよ
うに構成されている。
1Lを駆動する駆動装置のレイアウトを示す。この駆動
装置は、上下のワークロールでほぼ共通であり、図中の
符号3がワークロールチョック、4がワークロール交差
装置、5がワークロールシフト装置である。これらの各
駆動装置は、例えば流体圧シリンダ等によって構成され
ており、夫々の作用は前述したものと同等である。ま
た、この駆動装置には、図示されないワークロールベン
ディング装置が備えられており、各ワークロール1U,
1Lへのインクリーズ,デクリーズ側の夫々のベンディ
ング力を制御できるようになっている。そして、これら
の駆動装置は、図示されないプロセスコンピュータから
の制御信号に従って、その駆動が制御され、所望とする
ロールクロス角やロールベンディング力が達成されるよ
うに構成されている。
【0013】次に、前記ワークロール駆動装置に用いる
ことが可能なワークロール1U,1Lについて説明す
る。図2は、共に、片テーパワークロール1U,1Lで
あるが、このうち図2aはテーパ部10に続く図示右方
部分が円柱状のフラット部11からなるフラットロール
であり、図2bは同じくテーパ部10に続く図示右方部
分が鼓状の凹クラウン部12からなる凹クラウンロール
である。
ことが可能なワークロール1U,1Lについて説明す
る。図2は、共に、片テーパワークロール1U,1Lで
あるが、このうち図2aはテーパ部10に続く図示右方
部分が円柱状のフラット部11からなるフラットロール
であり、図2bは同じくテーパ部10に続く図示右方部
分が鼓状の凹クラウン部12からなる凹クラウンロール
である。
【0014】ここで、如何なるロールクロスも行わない
場合に、板厚制御を必要とする被圧延材と必要としない
被圧延材とで、両者の適正なロールベンディング力の違
いを図3に示す。図中の白丸プロットは前記図2aのフ
ラットロールの最適ロールベンディング力であり、黒丸
プロットは前記図2bの凹クラウンロールの最適ロール
ベンディング力であり、合わせて前記ワークロール駆動
装置によるロールベンディング力の制御範囲を示す。
場合に、板厚制御を必要とする被圧延材と必要としない
被圧延材とで、両者の適正なロールベンディング力の違
いを図3に示す。図中の白丸プロットは前記図2aのフ
ラットロールの最適ロールベンディング力であり、黒丸
プロットは前記図2bの凹クラウンロールの最適ロール
ベンディング力であり、合わせて前記ワークロール駆動
装置によるロールベンディング力の制御範囲を示す。
【0015】同図から明らかなように、如何なるロール
クロスも行わないときには、フラットロールでは、板幅
方向板厚制御被圧延材(図では幅方向板厚制御材)以外
の被圧延材(図ではコイル)の最適ロールベンディング
力が制御範囲内に収まるが、板幅方向板厚制御被圧延材
(幅方向板厚制御材)では当該制御範囲の下限値を下回
ってしまう。また、凹クラウンロールでは、板幅方向板
厚制御被圧延材(図では幅方向板厚制御材)の最適ロー
ルベンディング力は制御範囲の下限値近傍となるが、板
幅方向板厚制御被圧延材(幅方向板厚制御材)以外の被
圧延材(コイル)では殆どの場合に当該制御範囲の上限
値を上回ってしまう。
クロスも行わないときには、フラットロールでは、板幅
方向板厚制御被圧延材(図では幅方向板厚制御材)以外
の被圧延材(図ではコイル)の最適ロールベンディング
力が制御範囲内に収まるが、板幅方向板厚制御被圧延材
(幅方向板厚制御材)では当該制御範囲の下限値を下回
ってしまう。また、凹クラウンロールでは、板幅方向板
厚制御被圧延材(図では幅方向板厚制御材)の最適ロー
ルベンディング力は制御範囲の下限値近傍となるが、板
幅方向板厚制御被圧延材(幅方向板厚制御材)以外の被
圧延材(コイル)では殆どの場合に当該制御範囲の上限
値を上回ってしまう。
【0016】このことから明らかなように、如何なるロ
ールクロスも行わない状態で、フラットロールは板厚制
御を必要としない被圧延材に適し、凹クラウンロールは
板厚制御を必要とする被圧延材に適する。これは、前述
のようにフラットロールが板厚制御被圧延材の板幅方向
中央部を強く圧下して腹伸びを生じさせるためにロール
ベンディング力を大幅に低減しなければならないのに対
して、凹クラウンロールでは(同時にバックアップロー
ルとの面圧を小さくすることによって)板厚制御被圧延
材の板幅方向中央部に作用する圧下力を小さくして腹伸
びを小さくできるためである。逆に、凹クラウンロール
では、板厚制御を必要としない被圧延材に対しては、大
幅にロールベンディング力を高めなければ、当該被圧延
材の板幅方向中央部に作用する圧下力を高めて平坦度を
達成することができなくなってしまう。
ールクロスも行わない状態で、フラットロールは板厚制
御を必要としない被圧延材に適し、凹クラウンロールは
板厚制御を必要とする被圧延材に適する。これは、前述
のようにフラットロールが板厚制御被圧延材の板幅方向
中央部を強く圧下して腹伸びを生じさせるためにロール
ベンディング力を大幅に低減しなければならないのに対
して、凹クラウンロールでは(同時にバックアップロー
ルとの面圧を小さくすることによって)板厚制御被圧延
材の板幅方向中央部に作用する圧下力を小さくして腹伸
びを小さくできるためである。逆に、凹クラウンロール
では、板厚制御を必要としない被圧延材に対しては、大
幅にロールベンディング力を高めなければ、当該被圧延
材の板幅方向中央部に作用する圧下力を高めて平坦度を
達成することができなくなってしまう。
【0017】次に、前記プロセスコンピュータで実行さ
れるワークロール駆動装置の制御ロジックについて図4
のフローチャートを用いて説明する。この制御ロジック
は、例えば所定のサンプリング時間毎に繰り返して行わ
れることで、圧延ラインのプロセスを順次設定するため
に実行されるものであり、各演算処理のステップでは、
図示されない個別のプロセスデータに基づいて更に細緻
な演算処理を行うことで種々の制御量を最適化してゆく
ことができるように、主としてフィードフォワード制御
が可能となるように構成されている。
れるワークロール駆動装置の制御ロジックについて図4
のフローチャートを用いて説明する。この制御ロジック
は、例えば所定のサンプリング時間毎に繰り返して行わ
れることで、圧延ラインのプロセスを順次設定するため
に実行されるものであり、各演算処理のステップでは、
図示されない個別のプロセスデータに基づいて更に細緻
な演算処理を行うことで種々の制御量を最適化してゆく
ことができるように、主としてフィードフォワード制御
が可能となるように構成されている。
【0018】そして、この制御ロジックでは、まずステ
ップS1で、設定されたロールベンディング力及びロー
ルクロス角で、平坦度及び板厚を含む板形状が適正なも
のとなるか否かを判定し、そのロールベンディング力及
びロールクロス角で板形状を適正なものとすることがで
きる場合にはステップS10に移行し、そうでない場合
にはステップS2に移行する。なお、これ以後、設定さ
れたロールベンディング力及びロールクロス角とは、後
述するステップS4,ステップS5或いはステップS
8,ステップS9等において新たにロールベンディング
力やロールクロス角が設定されない場合には、それ以前
に設定されていたものを用いるものとし、例えば本ステ
ップではそれを用いて、対象となるストリップの板形状
が適正なものとなるか否かを判定する。
ップS1で、設定されたロールベンディング力及びロー
ルクロス角で、平坦度及び板厚を含む板形状が適正なも
のとなるか否かを判定し、そのロールベンディング力及
びロールクロス角で板形状を適正なものとすることがで
きる場合にはステップS10に移行し、そうでない場合
にはステップS2に移行する。なお、これ以後、設定さ
れたロールベンディング力及びロールクロス角とは、後
述するステップS4,ステップS5或いはステップS
8,ステップS9等において新たにロールベンディング
力やロールクロス角が設定されない場合には、それ以前
に設定されていたものを用いるものとし、例えば本ステ
ップではそれを用いて、対象となるストリップの板形状
が適正なものとなるか否かを判定する。
【0019】前記ステップS2では、例えば図示されな
い制御マップや参照テーブル等に従って、設定されたロ
ールクロス角で板形状を適正化するロールベンディング
力,即ち前記最適ロールベンディング力を算出してから
ステップS3に移行する。
い制御マップや参照テーブル等に従って、設定されたロ
ールクロス角で板形状を適正化するロールベンディング
力,即ち前記最適ロールベンディング力を算出してから
ステップS3に移行する。
【0020】前記ステップS3では、前記ステップS2
で算出されたロールベンディング力が、予め設定された
制御可能範囲内であるか否かを判定し、当該算出された
ロールベンディング力が制御可能範囲内である場合には
ステップS4に移行し、そうでない場合にはステップS
5に移行する。
で算出されたロールベンディング力が、予め設定された
制御可能範囲内であるか否かを判定し、当該算出された
ロールベンディング力が制御可能範囲内である場合には
ステップS4に移行し、そうでない場合にはステップS
5に移行する。
【0021】前記ステップS4では、前記ステップS2
で算出されたロールベンディング力を設定値に設定して
から前記ステップS1に移行する。また、前記ステップ
S5では、前記ステップS2で算出されたロールベンデ
ィング力が制御可能範囲を越える側の限界値をロールベ
ンディング力の設定値に設定してからステップS6に移
行する。
で算出されたロールベンディング力を設定値に設定して
から前記ステップS1に移行する。また、前記ステップ
S5では、前記ステップS2で算出されたロールベンデ
ィング力が制御可能範囲を越える側の限界値をロールベ
ンディング力の設定値に設定してからステップS6に移
行する。
【0022】前記ステップS6では、例えば図示されな
い制御マップや参照テーブル等に従って、前記ステップ
S5で設定されたロールベンディング力で板形状を適正
化するロールクロス角を算出してからステップS7に移
行する。
い制御マップや参照テーブル等に従って、前記ステップ
S5で設定されたロールベンディング力で板形状を適正
化するロールクロス角を算出してからステップS7に移
行する。
【0023】前記ステップS7では、前記ステップS6
で算出されたロールクロス角が、予め設定された制御可
能範囲内であるか否かを判定し、当該算出されたロール
クロス角が制御可能範囲内である場合にはステップS8
に移行し、そうでない場合にはステップS9に移行す
る。
で算出されたロールクロス角が、予め設定された制御可
能範囲内であるか否かを判定し、当該算出されたロール
クロス角が制御可能範囲内である場合にはステップS8
に移行し、そうでない場合にはステップS9に移行す
る。
【0024】前記ステップS8では、前記ステップS6
で算出されたロールクロス角を設定値に設定してから前
記ステップS1に移行する。また、前記ステップS9で
は、前記ステップS6で算出されたロールクロス角が制
御可能範囲を越える側の限界値をロールクロス角の設定
値に設定してから前記ステップS10に移行する。
で算出されたロールクロス角を設定値に設定してから前
記ステップS1に移行する。また、前記ステップS9で
は、前記ステップS6で算出されたロールクロス角が制
御可能範囲を越える側の限界値をロールクロス角の設定
値に設定してから前記ステップS10に移行する。
【0025】前記ステップS10では、前記設定された
ロールベンディング力及びロールクロス角を達成する制
御信号を創成出力してからメインプログラムに復帰す
る。次に、本実施形態の作用について説明する。
ロールベンディング力及びロールクロス角を達成する制
御信号を創成出力してからメインプログラムに復帰す
る。次に、本実施形態の作用について説明する。
【0026】まず、ロールクロスの作用について簡潔に
説明する。そもそも、ワークロールに交差角を与える
と、幾何学的なロールギャップは凸クラウン状に変化す
る。これを下記1式の等価クラウン値Ceqで表す。
説明する。そもそも、ワークロールに交差角を与える
と、幾何学的なロールギャップは凸クラウン状に変化す
る。これを下記1式の等価クラウン値Ceqで表す。
【0027】 Ceq=2(LW /2−X)2 tan2θ/DW ……… (1) 但し、 LW :ロールバレル長 θ :ロールクロス角 DW :ロール径 である。
【0028】この等価クラウン値で表されるロールギャ
ップで板形状を制御することも可能であるが、しかしな
がら、ワークロールをロールクロスすると、当該ワーク
ロールとバックアップロールとの位置関係も変化するた
めに、ロール端部になるほどバックアップロールとワー
クロール間の面厚が低下する。このため、同じロールベ
ンディング力を与えたときでも、ワークロール端部にお
ける撓みによる実ロールギャップは大きくなり、幾何学
的なロールギャップ変化分以上にエッジドロップに対す
る形状制御能力,つまり板厚制御能力は高くなる。
ップで板形状を制御することも可能であるが、しかしな
がら、ワークロールをロールクロスすると、当該ワーク
ロールとバックアップロールとの位置関係も変化するた
めに、ロール端部になるほどバックアップロールとワー
クロール間の面厚が低下する。このため、同じロールベ
ンディング力を与えたときでも、ワークロール端部にお
ける撓みによる実ロールギャップは大きくなり、幾何学
的なロールギャップ変化分以上にエッジドロップに対す
る形状制御能力,つまり板厚制御能力は高くなる。
【0029】そして、前記制御ロジックでは、そのステ
ップS1で現在設定されているロールベンディング力と
ロールクロス角とで、考慮すべき次のストリップの板厚
も平坦度も含む板形状を適正なものとできるか否かを判
定し、そのロールベンディング力とロールクロス角で板
形状を適正なものとすることができる場合にはステップ
S10に移行して、当該ロールベンディング力及びロー
ルクロス角を達成する制御信号を創成し、前記駆動装置
に向けて出力する。
ップS1で現在設定されているロールベンディング力と
ロールクロス角とで、考慮すべき次のストリップの板厚
も平坦度も含む板形状を適正なものとできるか否かを判
定し、そのロールベンディング力とロールクロス角で板
形状を適正なものとすることができる場合にはステップ
S10に移行して、当該ロールベンディング力及びロー
ルクロス角を達成する制御信号を創成し、前記駆動装置
に向けて出力する。
【0030】一方、前記ステップS1において、現在設
定されているロールベンディング力とロールクロス角と
で板形状を適正なものとできない場合には、ステップS
2に移行して、例えば現在設定されているロールクロス
角で、板厚も平坦度も含む板形状を適正化するロールベ
ンディング力を算出し、次のステップS3で、算出され
たロールベンディング力が、予め設定された制御可能範
囲内である否かを判定して、それが当該制御可能範囲内
に収まっていればステップS4に移行して当該算出され
たロールベンディング力を設定値に設定し、再び前記ス
テップS1に移行して、このロールベンディング力及び
ロールクロス角で板形状を適正化できる場合には前述の
ようにステップS10に移行して当該ロールベンディン
グ力及びロールクロス角を達成する制御信号を出力し、
適正化できない場合には前記のフローを繰返す。即ち、
例えばワークロールのロールクロス角の初期値が“0”
である,即ち上下のワークロールをロールクロスさせな
い状態であるとすれば、まず当該ワークロールのロール
ベンディング力だけを調整して、板厚も平坦度も含む板
形状を適正化する最適化制御が行われる。従って、少な
くとも、このルーチンでワークロールのロールベンディ
ング力やロールクロス角が設定された場合には、板厚を
適正化すると共に平坦度も十分に高いレベルを確保でき
る。
定されているロールベンディング力とロールクロス角と
で板形状を適正なものとできない場合には、ステップS
2に移行して、例えば現在設定されているロールクロス
角で、板厚も平坦度も含む板形状を適正化するロールベ
ンディング力を算出し、次のステップS3で、算出され
たロールベンディング力が、予め設定された制御可能範
囲内である否かを判定して、それが当該制御可能範囲内
に収まっていればステップS4に移行して当該算出され
たロールベンディング力を設定値に設定し、再び前記ス
テップS1に移行して、このロールベンディング力及び
ロールクロス角で板形状を適正化できる場合には前述の
ようにステップS10に移行して当該ロールベンディン
グ力及びロールクロス角を達成する制御信号を出力し、
適正化できない場合には前記のフローを繰返す。即ち、
例えばワークロールのロールクロス角の初期値が“0”
である,即ち上下のワークロールをロールクロスさせな
い状態であるとすれば、まず当該ワークロールのロール
ベンディング力だけを調整して、板厚も平坦度も含む板
形状を適正化する最適化制御が行われる。従って、少な
くとも、このルーチンでワークロールのロールベンディ
ング力やロールクロス角が設定された場合には、板厚を
適正化すると共に平坦度も十分に高いレベルを確保でき
る。
【0031】しかしながら、前記ステップS2で算出さ
れたロールベンディング力が前記予め設定された制御可
能範囲から外れてしまう場合には、まずステップS5で
前記算出されたロールベンディング力が前記制御可能範
囲を越える側の限界値,つまり制御可能範囲の閾値又は
その近傍で且つ制御可能範囲内の所定値をロールベンデ
ィング力に設定し、次いでステップS6に移行して、こ
のロールベンディング力で、板厚も平坦度も含む板形状
を適正化するロールクロス角を算出し、次のステップS
7で、算出されたロールクロス角が、予め設定された制
御可能範囲内である否かを判定して、それが当該制御可
能範囲内に収まっていればステップS8に移行して当該
算出されたロールクロス角を設定値に設定し、再び前記
ステップS1に移行して、このロールベンディング力及
びロールクロス角で板形状を適正化できる場合には前述
のようにステップS10に移行して当該ロールベンディ
ング力及びロールクロス角を達成する制御信号を出力
し、適正化できない場合には前記のフローを繰返す。即
ち、ワークロールへのロールベンディング力が制御可能
範囲を越えるときに、始めて当該ワークロールのロール
クロス角を調整して、板厚も平坦度も含む板形状を適正
化する最適化制御が行われる。従って、この場合も板厚
は適正化されているし、平坦度も或る程度のレベルを確
保することができる。
れたロールベンディング力が前記予め設定された制御可
能範囲から外れてしまう場合には、まずステップS5で
前記算出されたロールベンディング力が前記制御可能範
囲を越える側の限界値,つまり制御可能範囲の閾値又は
その近傍で且つ制御可能範囲内の所定値をロールベンデ
ィング力に設定し、次いでステップS6に移行して、こ
のロールベンディング力で、板厚も平坦度も含む板形状
を適正化するロールクロス角を算出し、次のステップS
7で、算出されたロールクロス角が、予め設定された制
御可能範囲内である否かを判定して、それが当該制御可
能範囲内に収まっていればステップS8に移行して当該
算出されたロールクロス角を設定値に設定し、再び前記
ステップS1に移行して、このロールベンディング力及
びロールクロス角で板形状を適正化できる場合には前述
のようにステップS10に移行して当該ロールベンディ
ング力及びロールクロス角を達成する制御信号を出力
し、適正化できない場合には前記のフローを繰返す。即
ち、ワークロールへのロールベンディング力が制御可能
範囲を越えるときに、始めて当該ワークロールのロール
クロス角を調整して、板厚も平坦度も含む板形状を適正
化する最適化制御が行われる。従って、この場合も板厚
は適正化されているし、平坦度も或る程度のレベルを確
保することができる。
【0032】この制御ロジックを用い、且つ前記ワーク
ロールに前記凹クラウンロールを用いた場合のロールベ
ンディング力とワークロールクロス角の変化を図5に示
す。同図から明らかなように、前記制御ロジックを用い
ることで、特に板幅方向への板厚制御被圧延材以外の被
圧延材で最適ロールベンディング力が制御可能範囲を越
える傾向にあった凹クラウンロール(図3参照)に対し
て、これらの板厚制御を必要としない被圧延材のときだ
けワークロール交差角を付与して最適ロールベンディン
グ力を制御可能範囲内に収めることができるようになっ
た。勿論、要求される板厚や平坦度は達成している。
ロールに前記凹クラウンロールを用いた場合のロールベ
ンディング力とワークロールクロス角の変化を図5に示
す。同図から明らかなように、前記制御ロジックを用い
ることで、特に板幅方向への板厚制御被圧延材以外の被
圧延材で最適ロールベンディング力が制御可能範囲を越
える傾向にあった凹クラウンロール(図3参照)に対し
て、これらの板厚制御を必要としない被圧延材のときだ
けワークロール交差角を付与して最適ロールベンディン
グ力を制御可能範囲内に収めることができるようになっ
た。勿論、要求される板厚や平坦度は達成している。
【0033】このように、本実施形態では、従来、板厚
を優先するためにロールクロス角を先んじて設定する場
合の平坦度の低下を抑制防止し、合わせて板厚制御を必
要としない被圧延材に対しても、平坦度のみならず或る
程度の板厚精度を確保しながら、全般に操業を安定させ
ることができるので、例えば平坦度制御能力向上のため
の大幅な設備投資などを必要とせず、またロールの交換
や移動を必要としないのでロール原単位の悪化や稼働率
の低下を回避できる。
を優先するためにロールクロス角を先んじて設定する場
合の平坦度の低下を抑制防止し、合わせて板厚制御を必
要としない被圧延材に対しても、平坦度のみならず或る
程度の板厚精度を確保しながら、全般に操業を安定させ
ることができるので、例えば平坦度制御能力向上のため
の大幅な設備投資などを必要とせず、またロールの交換
や移動を必要としないのでロール原単位の悪化や稼働率
の低下を回避できる。
【0034】次に、本発明に係る圧延機による板形状制
御方法を、バックアップロールのみを交差してその交差
角,つまりロールクロス角を制御可能なバックアップロ
ール交差装置と上下のワークロールにロールベンディン
グ力を作用させると共にそのロールベンディング力を制
御可能なロールベンディング装置とを備えた圧延機に展
開した第2実施形態について図面を用いながら説明す
る。
御方法を、バックアップロールのみを交差してその交差
角,つまりロールクロス角を制御可能なバックアップロ
ール交差装置と上下のワークロールにロールベンディン
グ力を作用させると共にそのロールベンディング力を制
御可能なロールベンディング装置とを備えた圧延機に展
開した第2実施形態について図面を用いながら説明す
る。
【0035】まず、図6に本実施形態の圧延機の概要を
示す。同図6aは、上下のワークロール1U,1Lと上
下のバックアップロール2U,2Lを、ワークロールク
ロスの状態で側方からロールレイアウトである。この状
態は、上下のバックアップロール2U,2Lがロールク
ロスされ、その結果、第1実施形態と同様に、各ワーク
ロール1U,1Lの軸線方向端部は、軸線方向中央部に
対して、バックアップロール2U,2Lとの接触面圧が
小さくなっている。
示す。同図6aは、上下のワークロール1U,1Lと上
下のバックアップロール2U,2Lを、ワークロールク
ロスの状態で側方からロールレイアウトである。この状
態は、上下のバックアップロール2U,2Lがロールク
ロスされ、その結果、第1実施形態と同様に、各ワーク
ロール1U,1Lの軸線方向端部は、軸線方向中央部に
対して、バックアップロール2U,2Lとの接触面圧が
小さくなっている。
【0036】図6bには、前記ワークロール1U,1L
を駆動する駆動装置のレイアウトを示す。このワークロ
ール駆動装置は、前記第1実施形態と同様、上下のワー
クロールで共通であり、同等の構成要素には同等の符号
を附して、その詳細な説明を省略する。勿論、本実施形
態ではワークロール1U,1Lをロールクロスしないの
で、ワークロール交差装置は削除されている。また、こ
の駆動装置にも、図示されないワークロールベンディン
グ装置が備えられており、各ワークロール1U,1Lへ
のインクリーズ,デクリーズ側の夫々のベンディング力
を制御できるようになっている。そして、これらの駆動
装置は、図示されないプロセスコンピュータからの制御
信号に従って、その駆動が制御され、所望とするロール
ベンディング力が達成されるように構成されている。
を駆動する駆動装置のレイアウトを示す。このワークロ
ール駆動装置は、前記第1実施形態と同様、上下のワー
クロールで共通であり、同等の構成要素には同等の符号
を附して、その詳細な説明を省略する。勿論、本実施形
態ではワークロール1U,1Lをロールクロスしないの
で、ワークロール交差装置は削除されている。また、こ
の駆動装置にも、図示されないワークロールベンディン
グ装置が備えられており、各ワークロール1U,1Lへ
のインクリーズ,デクリーズ側の夫々のベンディング力
を制御できるようになっている。そして、これらの駆動
装置は、図示されないプロセスコンピュータからの制御
信号に従って、その駆動が制御され、所望とするロール
ベンディング力が達成されるように構成されている。
【0037】また、図6cには、前記バックアップロー
ル2U,2Lを駆動する駆動装置のレイアウトを示す。
この駆動装置は、上下のバックアップロールでほぼ共通
であり、図中の符号7がバックアップロールチョック、
6がバックアップロールシフト装置である。これらの各
駆動装置は、例えば流体圧シリンダ等によって構成され
ており、夫々の作用は前述したものと同等である。ま
た、この駆動装置には、必要に応じて、図示されないバ
ックアップロールベンディング装置が備えられており、
各ワークロール1U,1Lへのインクリーズ,デクリー
ズ側の夫々のベンディング力を制御できるようになって
いる。そして、これらの駆動装置は、図示されないプロ
セスコンピュータからの制御信号に従って、その駆動が
制御され、所望とするロールクロス角などが達成される
ように構成されている。
ル2U,2Lを駆動する駆動装置のレイアウトを示す。
この駆動装置は、上下のバックアップロールでほぼ共通
であり、図中の符号7がバックアップロールチョック、
6がバックアップロールシフト装置である。これらの各
駆動装置は、例えば流体圧シリンダ等によって構成され
ており、夫々の作用は前述したものと同等である。ま
た、この駆動装置には、必要に応じて、図示されないバ
ックアップロールベンディング装置が備えられており、
各ワークロール1U,1Lへのインクリーズ,デクリー
ズ側の夫々のベンディング力を制御できるようになって
いる。そして、これらの駆動装置は、図示されないプロ
セスコンピュータからの制御信号に従って、その駆動が
制御され、所望とするロールクロス角などが達成される
ように構成されている。
【0038】次に、この圧延機に用いられるワークロー
ル1U,1Lは、前記第1実施形態における図2に示す
ものと同様であり、また如何なるバックアップロールク
ロスも行わない場合の最適ロールベンディング力の特性
も、前記第1実施形態における図3に示すものと同様で
あることから、それらの詳細な説明を省略する。
ル1U,1Lは、前記第1実施形態における図2に示す
ものと同様であり、また如何なるバックアップロールク
ロスも行わない場合の最適ロールベンディング力の特性
も、前記第1実施形態における図3に示すものと同様で
あることから、それらの詳細な説明を省略する。
【0039】また、前記プロセスコンピュータで実行さ
れるワークロール駆動装置の制御ロジックについては、
ロールクロス制御の対象が、ワークロールからバックア
ップロール2U,2Lに変更になった点を除いて、前記
第1実施形態における図4に示すものと同様であること
から、各ステップ毎の詳細な説明を省略する。
れるワークロール駆動装置の制御ロジックについては、
ロールクロス制御の対象が、ワークロールからバックア
ップロール2U,2Lに変更になった点を除いて、前記
第1実施形態における図4に示すものと同様であること
から、各ステップ毎の詳細な説明を省略する。
【0040】この制御ロジックを用いた本実施形態で
は、前記第1実施形態と同様に、例えばロールクロス角
の初期値が“0”である,即ち上下のバックアップロー
ルをロールクロスさせない状態であるとすれば、まずワ
ークロールのロールベンディング力だけを調整して、板
厚も平坦度も含む板形状を適正化する最適化制御が行わ
れる。従って、少なくとも、このルーチンでワークロー
ルのロールベンディング力やバックアップロールのロー
ルクロス角が設定された場合には、板厚を適正化すると
共に平坦度も十分に高いレベルを確保できる。
は、前記第1実施形態と同様に、例えばロールクロス角
の初期値が“0”である,即ち上下のバックアップロー
ルをロールクロスさせない状態であるとすれば、まずワ
ークロールのロールベンディング力だけを調整して、板
厚も平坦度も含む板形状を適正化する最適化制御が行わ
れる。従って、少なくとも、このルーチンでワークロー
ルのロールベンディング力やバックアップロールのロー
ルクロス角が設定された場合には、板厚を適正化すると
共に平坦度も十分に高いレベルを確保できる。
【0041】また、ワークロールへのロールベンディン
グ力が制御可能範囲を越えるときに、始めてバックアッ
プロールのロールクロス角を調整して、板厚も平坦度も
含む板形状を適正化する最適化制御が行われる。従っ
て、この場合も板厚は適正化されているし、平坦度も或
る程度のレベルを確保することができる。
グ力が制御可能範囲を越えるときに、始めてバックアッ
プロールのロールクロス角を調整して、板厚も平坦度も
含む板形状を適正化する最適化制御が行われる。従っ
て、この場合も板厚は適正化されているし、平坦度も或
る程度のレベルを確保することができる。
【0042】この制御ロジックを用い、且つ前記ワーク
ロールに前記凹クラウンロールを用いた場合のワークロ
ールへのロールベンディング力とバックアップのロール
クロス角の変化を図7に示す。同図から明らかなよう
に、前記制御ロジックを用いることで、特に板幅方向へ
の板厚制御被圧延材以外の被圧延材で最適ロールベンデ
ィング力が制御可能範囲を越える傾向にあった凹クラウ
ンロール(図3参照)に対して、これらの板厚制御を必
要としない被圧延材のときだけバックアップロール交差
角を付与して最適ロールベンディング力を制御可能範囲
内に収めることができるようになった。勿論、要求され
る板厚や平坦度は達成している。
ロールに前記凹クラウンロールを用いた場合のワークロ
ールへのロールベンディング力とバックアップのロール
クロス角の変化を図7に示す。同図から明らかなよう
に、前記制御ロジックを用いることで、特に板幅方向へ
の板厚制御被圧延材以外の被圧延材で最適ロールベンデ
ィング力が制御可能範囲を越える傾向にあった凹クラウ
ンロール(図3参照)に対して、これらの板厚制御を必
要としない被圧延材のときだけバックアップロール交差
角を付与して最適ロールベンディング力を制御可能範囲
内に収めることができるようになった。勿論、要求され
る板厚や平坦度は達成している。
【0043】このように、本実施形態では、従来、板厚
を優先するためにロールクロス角を先んじて設定する場
合の平坦度の低下を抑制防止し、合わせて板厚制御を必
要としない被圧延材に対しても、平坦度のみならず或る
程度の板厚精度を確保しながら、全般に操業を安定させ
ることができるので、例えば平坦度制御能力向上のため
の大幅な設備投資などを必要とせず、またロールの交換
や移動を必要としないのでロール原単位の悪化や稼働率
の低下を回避できる。
を優先するためにロールクロス角を先んじて設定する場
合の平坦度の低下を抑制防止し、合わせて板厚制御を必
要としない被圧延材に対しても、平坦度のみならず或る
程度の板厚精度を確保しながら、全般に操業を安定させ
ることができるので、例えば平坦度制御能力向上のため
の大幅な設備投資などを必要とせず、またロールの交換
や移動を必要としないのでロール原単位の悪化や稼働率
の低下を回避できる。
【0044】なお、本発明の板形状制御方法は、必ずし
も板幅方向への板厚制御時にのみロールベンディングを
使用するものへの適用に限られるものではなく、必要と
されるロールベンディング制御範囲が広い制御すべてに
おいて有効である。
も板幅方向への板厚制御時にのみロールベンディングを
使用するものへの適用に限られるものではなく、必要と
されるロールベンディング制御範囲が広い制御すべてに
おいて有効である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る圧延機による板形状制御方法によれば、板厚
制御が必要でない被圧延材では平坦度が優先され且つ板
厚制御が必要な被圧延材では板厚が優先されるように、
まず、ワークロールのロール交差角が所定の状態で被圧
延材の板形状が適正なものとならないときにワークロー
ルのロールベンディング力を変更し、このワークロール
のロールベンディング力が予め設定された範囲を越える
ときにワークロールのロール交差角を変更することによ
り、板厚制御が必要でない被圧延材は勿論、板厚制御が
必要な被圧延材であっても少なくとも極端な腹伸びを生
じない程度の平坦度を確保することができ、更に板厚制
御が必要な被圧延材ではロール交差角の変更によって必
要な板厚制御が行われるので、平坦度制御能力の増強に
伴う設備投資を必要とせず、またワークロールの交換や
移動を行う必要もないのでロール原単位の悪化や稼働率
の低下を回避することができることから、全般に安定し
た操業を確保することができる。
項1に係る圧延機による板形状制御方法によれば、板厚
制御が必要でない被圧延材では平坦度が優先され且つ板
厚制御が必要な被圧延材では板厚が優先されるように、
まず、ワークロールのロール交差角が所定の状態で被圧
延材の板形状が適正なものとならないときにワークロー
ルのロールベンディング力を変更し、このワークロール
のロールベンディング力が予め設定された範囲を越える
ときにワークロールのロール交差角を変更することによ
り、板厚制御が必要でない被圧延材は勿論、板厚制御が
必要な被圧延材であっても少なくとも極端な腹伸びを生
じない程度の平坦度を確保することができ、更に板厚制
御が必要な被圧延材ではロール交差角の変更によって必
要な板厚制御が行われるので、平坦度制御能力の増強に
伴う設備投資を必要とせず、またワークロールの交換や
移動を行う必要もないのでロール原単位の悪化や稼働率
の低下を回避することができることから、全般に安定し
た操業を確保することができる。
【0046】また、本発明のうち請求項2に係る圧延機
による板形状制御方法によれば、板厚制御が必要でない
被圧延材では平坦度が優先され且つ板厚制御が必要な被
圧延材では板厚が優先されるように、まず、バックアッ
プロールのロール交差角が所定の状態で被圧延材の板形
状が適正なものとならないときにワークロールのロール
ベンディング力を変更し、このワークロールのロールベ
ンディング力が予め設定された範囲を越えるときにバッ
クアップロールのロール交差角を変更することにより、
板厚制御が必要でない被圧延材は勿論、板厚制御が必要
な被圧延材であっても少なくとも極端な腹伸びを生じな
い程度の平坦度を確保することができ、更に板厚制御が
必要な被圧延材ではロール交差角の変更によって必要な
板厚制御が行われるので、平坦度制御能力の増強に伴う
設備投資を必要とせず、またワークロールの交換や移動
を行う必要もないのでロール原単位の悪化や稼働率の低
下を回避することができることから、全般に安定した操
業を確保することができる。
による板形状制御方法によれば、板厚制御が必要でない
被圧延材では平坦度が優先され且つ板厚制御が必要な被
圧延材では板厚が優先されるように、まず、バックアッ
プロールのロール交差角が所定の状態で被圧延材の板形
状が適正なものとならないときにワークロールのロール
ベンディング力を変更し、このワークロールのロールベ
ンディング力が予め設定された範囲を越えるときにバッ
クアップロールのロール交差角を変更することにより、
板厚制御が必要でない被圧延材は勿論、板厚制御が必要
な被圧延材であっても少なくとも極端な腹伸びを生じな
い程度の平坦度を確保することができ、更に板厚制御が
必要な被圧延材ではロール交差角の変更によって必要な
板厚制御が行われるので、平坦度制御能力の増強に伴う
設備投資を必要とせず、またワークロールの交換や移動
を行う必要もないのでロール原単位の悪化や稼働率の低
下を回避することができることから、全般に安定した操
業を確保することができる。
【図1】本発明の圧延機による板形状制御方法を展開し
た圧延機の第1実施形態を示すものであり、(a)はロ
ールレイアウトを示す側面図、(b)はワークロール駆
動装置を示す平面図である。
た圧延機の第1実施形態を示すものであり、(a)はロ
ールレイアウトを示す側面図、(b)はワークロール駆
動装置を示す平面図である。
【図2】図1の圧延機に使用可能なワークロールの一例
を示すものであり、(a)は片テーパフラットロールの
平面図、(b)は片テーパ凹クラウンロールの平面図で
ある。
を示すものであり、(a)は片テーパフラットロールの
平面図、(b)は片テーパ凹クラウンロールの平面図で
ある。
【図3】図1の圧延機においてロールクロス角を調整し
ないときの各ワークロールの最適ロールベンディング力
の説明図である。
ないときの各ワークロールの最適ロールベンディング力
の説明図である。
【図4】本発明の圧延機による板形状制御方法を達成す
るための制御ロジックの一例を示すフローチャートであ
る。
るための制御ロジックの一例を示すフローチャートであ
る。
【図5】図4の制御ロジックを用いて図1の圧延機で達
成される最適ロールベンディング力及びロールクロス角
の説明図である。
成される最適ロールベンディング力及びロールクロス角
の説明図である。
【図6】本発明の圧延機による板形状制御方法を展開し
た圧延機の第1実施形態を示すものであり、(a)はロ
ールレイアウトを示す側面図、(b)はワークロール駆
動装置を示す平面図、(c)はバックアップロール駆動
装置を示す平面図である。
た圧延機の第1実施形態を示すものであり、(a)はロ
ールレイアウトを示す側面図、(b)はワークロール駆
動装置を示す平面図、(c)はバックアップロール駆動
装置を示す平面図である。
【図7】図4の制御ロジックを用いて図6の圧延機で達
成される最適ロールベンディング力及びロールクロス角
の説明図である。
成される最適ロールベンディング力及びロールクロス角
の説明図である。
1U,1Lはワークロール 2U,2Lはバックアップロール 3はワークロールチョック 4はワークロール交差装置 5はワークロールシフト装置 6はバックアップロール交差装置 7はバックアップロールチョック
Claims (2)
- 【請求項1】 上下のワークロールを水平投影面内で交
差させると共にそのロール交差角を制御可能なワークロ
ール交差装置と上下のワークロールにロールベンディン
グ力を作用させると共にそのロールベンディング力を制
御可能なロールベンディング装置とを備えた圧延機を用
いて被圧延材の平坦度又は板厚を含む板形状を圧延機で
制御するにあたり、板厚制御が必要な被圧延材と必要で
ない被圧延材とを混在して送給し、当該板厚制御が必要
でない被圧延材では平坦度が優先され且つ板厚制御が必
要な被圧延材では板厚が優先されるように板形状を制御
する方法であって、前記ワークロールのロール交差角が
所定の状態で被圧延材の板形状が適正なものとならない
ときに前記ワークロールのロールベンディング力を変更
し、このワークロールのロールベンディング力が予め設
定された範囲を越えるときに前記ワークロールのロール
交差角を変更することを特徴とする圧延機による板形状
制御方法。 - 【請求項2】 上下のバックアップロールを水平投影面
内で交差させると共にそのロール交差角を制御可能なバ
ックアップロール交差装置と上下のワークロールにロー
ルベンディング力を作用させると共にそのロールベンデ
ィング力を制御可能なロールベンディング装置とを備え
た圧延機を用いて被圧延材の平坦度又は板厚を含む板形
状を圧延機で制御するにあたり、板厚制御が必要な被圧
延材と必要でない被圧延材とを混在して送給し、当該板
厚制御が必要でない被圧延材では平坦度が優先され且つ
板厚制御が必要な被圧延材では板厚が優先されるように
板形状を制御する方法であって、前記バックアップロー
ルのロール交差角が所定の状態で被圧延材の板形状が適
正なものとならないときに前記ワークロールのロールベ
ンディング力を変更し、このワークロールのロールベン
ディング力が予め設定された範囲を越えるときに前記バ
ックアップロールのロール交差角を変更することを特徴
とする圧延機による板形状制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9312165A JPH11147122A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 圧延機による板形状制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9312165A JPH11147122A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 圧延機による板形状制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11147122A true JPH11147122A (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=18026027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9312165A Pending JPH11147122A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 圧延機による板形状制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11147122A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102366758A (zh) * | 2011-09-13 | 2012-03-07 | 中冶南方工程技术有限公司 | 主动避免执行器饱和现象发生的冷轧带钢板形控制系统 |
CN113020281A (zh) * | 2021-03-10 | 2021-06-25 | 北京科技大学设计研究院有限公司 | 一种改善热轧带钢尾部中间浪的方法 |
CN113877987A (zh) * | 2021-09-01 | 2022-01-04 | 中国重型机械研究院股份公司 | 一种辊式矫直机工作参数预设定方法 |
-
1997
- 1997-11-13 JP JP9312165A patent/JPH11147122A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102366758A (zh) * | 2011-09-13 | 2012-03-07 | 中冶南方工程技术有限公司 | 主动避免执行器饱和现象发生的冷轧带钢板形控制系统 |
CN113020281A (zh) * | 2021-03-10 | 2021-06-25 | 北京科技大学设计研究院有限公司 | 一种改善热轧带钢尾部中间浪的方法 |
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