JPH111453A - シス−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の光学活性体の製造方法 - Google Patents

シス−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の光学活性体の製造方法

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JPH111453A
JPH111453A JP15534697A JP15534697A JPH111453A JP H111453 A JPH111453 A JP H111453A JP 15534697 A JP15534697 A JP 15534697A JP 15534697 A JP15534697 A JP 15534697A JP H111453 A JPH111453 A JP H111453A
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carboxylic acid
fluorocyclopropane
cis
methylbenzylamine
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JP15534697A
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Takashi Nanba
貴志 難波
Ryuhei Wakita
龍平 脇田
Katsuhisa Masumoto
勝久 増本
Yusuke Yukimoto
裕介 行本
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Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シス−2−フルオロシクロプロパン−1−カル
ボン酸の光学活性体を優れた収率及び優れた光学純度で
製造する製造方法を提供する。 【解決手段】 原料シス−2−フルオロシクロプロパン
−1−カルボン酸を、一般式 R1−O−R2 (式中、
1は炭素数1〜6のアルキル基を、R2は炭素数4〜6
のアルキル基を示す。)で示されるジアルキルエーテル
中で、光学活性N−ベンジル−α−メチルベンジルアミ
ンを用いて光学分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シス−2−フルオ
ロシクロプロパン−1−カルボン酸の光学活性体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シス−2−フルオロシクロプロパン−1
−カルボン酸の光学活性体は、医薬、農薬などの中間体
として有用な化合物であり、例えば、優れた抗菌剤であ
るキノロン誘導体(特開平2−231475号公報)の
原料として有用な化合物である。
【0003】従来よりかかるシス−2−フルオロシクロ
プロパン−1−カルボン酸の光学活性体の製造方法とし
て、そのラセミ体をジイソプロピルエーテルなどの溶媒
中で光学活性N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン
を用いて光学分割する方法が知られている。
【0004】例えば溶媒にシス−2−フルオロシクロプ
ロパン−1−カルボン酸のラセミ体を溶解したのち、光
学活性N−ベンジル−α−メチルベンジルアミンを反応
させてシス−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボ
ン酸の光学活性体と光学活性N−ベンジル−α−メチル
ベンジルアミンとのジアステレオマー塩を得、次いで該
ジアステレオマー塩をアルカリ処理する方法が知られて
いる(特開平5−255180号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、シス−
2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の光学活
性体を、工業的に、より有利に製造する方法を開発する
べく鋭意検討した。その結果、上記方法の溶媒として特
定のジアルキルエーテルを用いることにより、シス−2
−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の光学活性
体を優れた収率及び光学純度で得ることができることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、シス
−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸を、一
般式(1) R1−O−R2 (1) (式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基を示し、R2
炭素数4〜6のアルキル基を示す。)で示されるジアル
キルエーテル中で、光学活性N−ベンジル−α−メチル
ベンジルアミンを用いて光学分割することを特徴とする
シス−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の
光学活性体の製造方法を提供するものである。
【0007】例えば、シス−2−フルオロシクロプロパ
ン−1−カルボン酸を、上記一般式(1)で示されるジ
アルキルエーテル中で、光学活性N−ベンジル−α−メ
チルベンジルアミンと反応させて、シス−2−フルオロ
シクロプロパン−1−カルボン酸の光学活性体と光学活
性N−ベンジル−α−メチルベンジルアミンとのジアス
テレオマー塩を得、次いで該ジアステレオマー塩をアル
カリ処理することにより、シス−2−フルオロシクロプ
ロパン−1−カルボン酸の光学活性体を得ることができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】シス−2−フルオロシクロプロパ
ン−1−カルボン酸は、そのフッ素原子とカルボキシル
基とがシクロプロパン環上でシス配置にある化合物であ
り、これには、対掌体である2つの光学活性体が存在す
る。これら光学活性体(対掌体)は、(1R,2R)−
2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸と(1
S,2S)−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボ
ン酸である。
【0009】本発明の製造方法における原料としては、
これら2つの光学活性体を任意の割合で含む混合物の形
態にあるものが用いられ、例えばそのラセミ体を用いて
もよいし、該ラセミ体から一方の光学活性体の一部を取
り出した後の両光学活性体を任意の割合で含む混合物を
用いてもよい。
【0010】一般式(1)で示されるジアルキルエーテ
ルにおいてR1で示される炭素数1〜6のアルキル基と
してはメチル基、エチル基、n−プロピル基などが、R
2で示される炭素数4〜6のアルキル基としてはn−ブ
チル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシ
ル基などが、それぞれ例示される。
【0011】かかるジアルキルエーテルとしては、例え
ばメチル t−ブチル エーテル、エチル t−ブチル
エーテル、メチル n−ブチル エーテル、エチル
n−ブチル エーテルなどが挙げられ、中でもメチル
t−ブチル エーテルが好ましく用いられる。
【0012】かかる一般式(1)で示されるジアルキル
エーテルの使用量は、原料とするシス−2−フルオロシ
クロプロパン−1−カルボン酸に対して通常1〜100
重量倍程度、好ましくは2〜6重量倍程度の範囲であ
る。
【0013】光学活性N−ベンジル−α−メチルベンジ
ルアミンは、(R)−(+)−N−ベンジル−α−メチ
ルベンジルアミンであってもよいし(S)−(−)−N
−ベンジル−α−メチルベンジルアミンであってもよ
く、目的とするシス−2−フルオロシクロプロパン−1
−カルボン酸の光学活性体に応じて適宜選択されて用い
られる。
【0014】例えば、(R)−(+)−N−ベンジル−
α−メチルベンジルアミンを使用すると、一方の光学活
性体である(1S,2S)体を、該アミンとのジアステ
レオマー塩として、析出させることができるが、これを
濾過した後の母液から他方の光学活性体である(1R,
2R)体を得ることができる。同様に、(S)−(−)
−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミンを使用する
と、(1R,2R)体を、該アミンとのジアステレオマ
ー塩として、析出させることができる。
【0015】かかる光学活性N−ベンジル−α−メチル
ベンジルアミンの使用量は、原料とするシス−2−フル
オロシクロプロパン−1−カルボン酸に対して、通常
0.1〜1.2モル倍程度、好ましくは0.3〜1モル
倍程度の範囲である。
【0016】光学分割は、例えばシス−2−フルオロシ
クロプロパン−1−カルボン酸を、一般式(1)で示さ
れるジアルキルエーテル中で、光学活性N−ベンジル−
α−メチルベンジルアミンと反応させて、シス−2−フ
ルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の光学活性体と
光学活性N−ベンジル−α−メチルベンジルアミンとの
ジアステレオマー塩を得、次いで該ジアステレオマー塩
をアルカリ処理することにより行われる。次いで、得ら
れた光学活性体を単離する。
【0017】以下、上記ジアステレオマー塩の形成及び
単離工程、アルカリ処理工程及び目的光学活性体の単離
工程について説明する。
【0018】(a)ジアステレオマー塩の形成及び単離工
シス−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸
を、一般式(1)で示されるジアルキルエーテル中で、
光学活性N−ベンジル−α−メチルベンジルアミンと反
応させる方法としては、特に限定されることなく、各種
の方法が採用できる。
【0019】例えば、シス−2−フルオロシクロプロパ
ン−1−カルボン酸および光学活性N−ベンジル−α−
メチルベンジルアミンを、上記一般式(1)で示される
ジアルキルエーテルに加えてもよいし、シス−2−フル
オロシクロプロパン−1−カルボン酸を一般式(1)で
示されるジアルキルエーテルに溶解させた溶液と光学活
性N−ベンジル−α−メチルベンジルアミンを一般式
(1)で示されるジアルキルエーテルに溶解させた溶液
とを混合してもよい。いずれの場合も、反応混合物が均
一溶液となるように混合するのが好ましい。
【0020】あるいは、別途調製したシス−2−フルオ
ロシクロプロパン−1−カルボン酸と光学活性N−ベン
ジル−α−メチルベンジルアミンとの塩を、一般式
(1)で示されるジアルキルエーテルに溶解させる方法
も採用することができる。
【0021】上記反応の反応温度は、通常−10℃と使
用した一般式(1)で示されるジアルキルエーテルの沸
点との間の範囲である。
【0022】上記塩形成反応の反応時間は、特に限定さ
れないが、塩形成を確実に行なう観点から、通常、4〜
20時間程度とするのが好ましい。
【0023】次いで、冷却、場合により濃縮することに
よって、シス−2−フルオロシクロプロパン−1−カル
ボン酸の一方の光学活性体が、他方の光学活性体に比
し、優先的に光学活性N−ベンジル−α−メチルベンジ
ルアミンとのジアステレオマー塩として、析出する。ま
た、場合によっては、上記塩形成反応混合物を、そのま
ま静置または撹拌することによってかかるジアステレオ
マー塩を析出させてもよい。
【0024】次いで、析出したジアステレオマー塩を母
液と分離して取り出すが、かかるジアステレオマー塩は
濾過性に優れており、通常の濾過操作によって容易に両
者を分離することができる。かくして得られるジアステ
レオマー塩は、さらに再結晶、洗浄などによって精製す
ることもできる。
【0025】(b)アルカリ処理工程 次いで、得られたジアステレオマー塩をアルカリ処理す
ることにより、目的物を得ることができる。
【0026】アルカリ処理に際して、通常は、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化
物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属
炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの
アルカリ金属炭酸水素塩などの塩基が用いられる。かか
る塩基は、通常、水溶液として用いられる。かかる塩基
の使用量は、ジアステレオマー塩に対して、通常0.9
〜5モル倍程度の範囲である。塩基の濃度は通常1〜5
0重量%程度、好ましくは5〜30重量%程度の範囲で
ある。
【0027】アルカリ処理は、例えばジアステレオマー
塩と塩基の水溶液とを混合することにより行われ、処理
温度は通常−10〜50℃程度の範囲である。
【0028】アルカリ処理に要する時間は、反応スケー
ル等により変動し、特に限定されないが、一般には、5
分〜6時間程度である。
【0029】(c)光学活性体の単離工程 通常、上記アルカリ処理により、光学活性N−ベンジル
−α−メチルベンジルアミンが有機層として分離する。
【0030】N−ベンジルアミンアルカリ処理後の反応
混合物から目的のシス−2−フルオロシクロプロパン−
1−カルボン酸の光学活性体を取り出すには、該アミン
を分離後、又は分離せずに、疎水性有機溶媒を用いて洗
浄した後、水層に鉱酸を加えてそのpHを0.5〜2程
度の酸性とし、次いで疎水性有機溶媒を用いて抽出し、
得られた有機層から上記疎水性有機溶媒を留去すればよ
い。
【0031】上記洗浄操作及び抽出操作に使用する疎水
性有機溶媒としては、例えば前記した一般式(1)で示
されるジアルキルエーテルおよびジエチルエーテル、ジ
オキサンなどのエーテル系溶媒、酢酸エチルなどのエス
テル系溶媒、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなど
の芳香族系溶媒などが挙げられる。
【0032】また、鉱酸としては塩酸、硫酸、リン酸な
どが挙げられる。
【0033】なお、アルカリ処理後の反応混合物から分
離した有機層及び該反応混合物を洗浄したのちの洗液
は、光学活性N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン
を含有するものであるが、該光学活性N−ベンジル−α
−メチルベンジルアミンは該有機層及び洗液から容易に
回収して本発明の方法に再使用することができる。
【0034】かくして目的のシス−2−フルオロシクロ
プロパン−1−カルボン酸の光学活性体を得る。
【0035】一方、上記により得られた光学活性体との
対掌体である他方の光学活性体も、先の「(a)ジアステ
レオマー塩の形成及び単離工程」に記載の濾過操作によ
ってジアステレオマー塩を分離したのちの母液に含まれ
ているので、該母液から単離することができる。
【0036】例えば、該母液と、例えば水酸化ナトリウ
ム水溶液などのアルカリ性水溶液とを混合し、他方の光
学活性体のアルカリ塩を形成させてこれを水層に抽出
し、得られた水層に塩酸などの鉱酸を加えてそのpHを
0.5〜2程度の酸性にした後、ジアルキルエーテル等
の疎水性の有機溶媒を用いて抽出し、得られた有機層か
ら溶媒留去する方法等によって容易に取り出すことがで
きる。
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によれば、光学活性体混合
物の形態にあるシス−2−フルオロシクロプロパン−1
−カルボン酸から、シス−2−フルオロシクロプロパン
−1−カルボン酸の光学活性体を、優れた収率および優
れた光学純度で、容易に製造することができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0039】なお、各工程で得られた化合物について
は、該化合物のGC法による測定結果と、構造既知の標
品のGC測定結果とを対比し、両者が一致することを確
認して同定した。
【0040】また、これら化合物の絶対配置は、別途合
成した絶対配置既知の標品と、GC法で比較して、決定
した。
【0041】また、各工程で得られた各化合物の光学純
度(%e.e.)は、次のようにして求めた。
【0042】光学純度(%e.e.)の求め方:ジアス
テレオマー塩中のカルボン酸の光学純度は、対応するカ
ルボン酸に分解してから求めた。
【0043】カルボン酸の%e.e.は、カルボン酸を
トリメチルシリルジアゾメタンでカルボン酸のメチルエ
ステル体に変換後、下記計算式 %e.e.=[|SS体−RR体|/(SS体+RR
体)]×100 [上記式中、SS体は、(1S,2S)体の量を示し、
RR体は、(1R,2R)体の量を示す。 ]により求
めた。
【0044】実施例1 (a)ジアステレオマー塩の形成及び単離工程 i)シス−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸
のラセミ体(31.2g、0.3モル)を、メチル−t
−ブチルエーテル(以下、MTBEと称する。)(11
5.4g)に溶解し、30℃で、撹拌下に(R)−
(+)−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン(4
5.1g、0.2モル)を1時間かけて滴下したのち、
さらに同温度下で1時間撹拌した。次いで、4時間かけ
て−10℃まで冷却した。
【0045】析出した(1S,2S)−2−フルオロシ
クロプロパン−1−カルボン酸と(R)−(+)−N−
ベンジル−α−メチルベンジルアミンとのジアステレオ
マー塩を濾取し、次いで、このジアステレオマー塩をM
TBE(40g)を用いて洗浄後、乾燥した。
【0046】このジアステレオマー塩の収量は38.8
gであり、ジアステレオマー塩中の(1S,2S)−2
−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の光学純度
は93%e.e.であった。
【0047】ii)上記の方法で得られたジアステレオマ
ー塩(35g)をMTBE(70g)に加え、加熱還流
下に溶解したのち、12時間かけて10℃まで冷却して
再結晶した。次いで、得られたジアステレオマー塩をM
TBE(40g)を用いて洗浄後、乾燥した。
【0048】ジアステレオマー塩の収量は31.2g、
収率73%(対(a)工程仕込ラセミカルボン酸×0.
5)であり、ジアステレオマー塩中の(1S,2S)−
2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の光学純
度は99%e.e.であった。
【0049】(b)アルカリ処理工程 上記と同様の操作によって得られた(1S,2S)−2
−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸と(R)−
(+)−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミンとの
ジアステレオマー塩(139g)に、27%水酸化ナト
リウム水溶液(63.6g)および水(139g)を2
0℃にて加え、温度21℃にて、0.5時間撹拌した。
【0050】(c)光学活性体の単離工程 上記(b)工程のアルカリ処理完了後、(R)−(+)−
N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン層を分液し、
該アミンをより完全に除去すべく、水層を一回につきM
TBE17gを用いて4回洗浄した。
【0051】次いで、水層に35%塩酸45gを加えて
酸性(pH=1.3)とし、ナトリウム塩形態の目的物
を遊離形態の目的物とし、一回につきMTBE94gを
用いて抽出処理を4回行い、得られた有機層を合わせ
た。
【0052】この有機層に含まれる(1S,2S)−2
−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸は、45.
1gであり、またその光学純度は99%e.e.であっ
た。なお、上記有機層中の(1S,2S)−2−フルオ
ロシクロプロパン−1−カルボン酸の含量は、次のよう
にして求めた。即ち、GC−IS法により、上記有機層
中のシス体のカルボン酸含量を算出し、次いでGC法で
SS体とRR体の比を求め、シス体のカルボン酸含量×
SS体比により、SS体の含量を求めた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増本 勝久 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 行本 裕介 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第 一製薬株式会社東京研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シス−2−フルオロシクロプロパン−1
    −カルボン酸を、一般式(1) R1−O−R2 (1) (式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基を示し、R2
    炭素数4〜6のアルキル基を示す。)で示されるジアル
    キルエーテル中で、光学活性N−ベンジル−α−メチル
    ベンジルアミンを用いて光学分割することを特徴とする
    シス−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の
    光学活性体の製造方法。
  2. 【請求項2】 シス−2−フルオロシクロプロパン−1
    −カルボン酸を、一般式(1) R1−O−R2 (1) (式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基を示し、R2
    炭素数4〜6のアルキル基を示す。)で示されるジアル
    キルエーテル中で、光学活性N−ベンジル−α−メチル
    ベンジルアミンと反応させて、シス−2−フルオロシク
    ロプロパン−1−カルボン酸の光学活性体と光学活性N
    −ベンジル−α−メチルベンジルアミンとのジアステレ
    オマー塩を得、次いで該ジアステレオマー塩をアルカリ
    処理することを特徴とするシス−2−フルオロシクロプ
    ロパン−1−カルボン酸の光学活性体の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(1)で示されるジアルキルエー
    テルが、メチル t−ブチル エーテルである請求項1
    または2に記載のシス−2−フルオロシクロプロパン−
    1−カルボン酸の光学活性体の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で示されるジアルキルエー
    テルの使用量が、シス−2−フルオロシクロプロパン−
    1−カルボン酸に対して、1〜100重量倍である請求
    項1、2または3に記載のシス−2−フルオロシクロプ
    ロパン−1−カルボン酸の光学活性体の製造方法。
  5. 【請求項5】 光学活性N−ベンジル−α−メチルベン
    ジルアミンの使用量が、シス−2−フルオロシクロプロ
    パン−1−カルボン酸に対して、0.1〜1.2モル倍
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    のシス−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸
    の光学活性体の製造方法。
JP15534697A 1997-06-12 1997-06-12 シス−2−フルオロシクロプロパン−1−カルボン酸の光学活性体の製造方法 Pending JPH111453A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108911972A (zh) * 2018-06-19 2018-11-30 武汉大学 一种西他沙星中间体的拆分母液中副产物的消旋回收方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108911972A (zh) * 2018-06-19 2018-11-30 武汉大学 一种西他沙星中间体的拆分母液中副产物的消旋回收方法

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