JPH11144953A - 双方向自己保持型ソレノイド - Google Patents

双方向自己保持型ソレノイド

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JPH11144953A
JPH11144953A JP31184897A JP31184897A JPH11144953A JP H11144953 A JPH11144953 A JP H11144953A JP 31184897 A JP31184897 A JP 31184897A JP 31184897 A JP31184897 A JP 31184897A JP H11144953 A JPH11144953 A JP H11144953A
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JP
Japan
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permanent magnet
coil
fixed
core
output shaft
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JP31184897A
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Shiro Furuhashi
司朗 古橋
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CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力軸の正逆双方向の動作を均一化させ、全
体の小型化を図ること。 【解決手段】 ソレノイド1は、出力軸2を正逆双方向
へ往復動させ、その各移動の終端位置において自己保持
させるものである。ソレノイド1は、筒状のケース3
と、ケース3の内側に配置された筒状のコイル4と、ケ
ース3の両端に設けられた一対の固定鉄心5,6と、コ
イル4の内側にて両固定鉄心5,6の間で往復動可能に
設けられた可動鉄心7と、その可動鉄心7の外周に固定
された筒状の永久磁石8と、可動鉄心7と一体的に設け
られた出力軸2とを備える。両固定鉄心5,6は、互い
に対向する方向へ延びる袖部5b,6bを有する。可動
鉄心7の両端部7a,7bは、永久磁石7により、互い
に同じ極性に磁化される。コイル4の励磁に伴い、両固
定鉄心5,6が互いに異なる極性に磁化されることによ
り、可動鉄心7の各端部7a,7bが、対応する固定鉄
心5,6に吸引されその袖部5b,6bに内包される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、ドアを
ロック及びアンロックさせるために使われ、電気的に駆
動される出力軸を備えたソレノイドに係る。特に詳しく
は、出力軸を正逆双方向へ往復動させ、各移動の終端位
置において出力軸を自己保持させるようにした双方向自
己保持型ソレノイドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車のドアや、部屋の
ドア等をロック及びアンロックさせるために電気的に駆
動される出力軸を備えたソレノイドがある。この種のソ
レノイドとして、ドアをロック又はアンロックさせるた
めに、出力軸を正逆双方向へ往復動させるようにしたも
のがある。又、この種のソレノイドとして、ドアのロッ
ク又はアンロックの状態を保持するために、各移動の終
端位置で出力軸を自己保持させるようにしたものがあ
る。
【0003】ここで、実公昭59−1412号公報は、
この種のソレノイドの一例を開示する。図5に示すよう
に、このソレノイド21は、軟磁性材より形成される筒
状のケース22と、そのケース22の内側に嵌合された
筒状の永久磁石23と、その永久磁石23に内挿された
筒状のコイル24と、そのコイル24の内側において往
復動可能に設けられたプランジャ25と、そのプランジ
ャ25の両端から突設された出力軸26とを備える。ケ
ース21は、その両端において内方へ突設された一対の
周突壁(固定鉄心)27,28を有する。両固定鉄心2
7,28及びケース22の両端壁に設けられた軸受孔2
9は、出力軸26を案内する。永久磁石23は半径方向
に磁化されており、その外周面がS極をなし、内周面が
N極をなす。永久磁石23とケース22とが互いに接す
ることから、両固定鉄心27,28は互いに同一の極
性、即ちS極に磁化される。両固定鉄心27,28の端
面には、緩衝用の薄板30が設けられる。
【0004】従って、図5に示す第1の保持状態におい
て、コイル24が消磁され、プランジャ25が磁化され
ていない場合、プランジャ25は、永久磁石23により
S極に磁化された左側の固定鉄心27に吸着される。こ
れにより、プランジャ25及び出力軸26が同位置に保
持される。
【0005】上記第1の保持状態から、コイル24を励
磁することにより、プランジャ25の左端をS極に、右
端をN極に磁化させる。これにより、プランジャ25の
左端が左側の固定鉄心27と磁気的に反発し合い、プラ
ンジャ25の右端が右側の固定鉄心28と磁気的に吸引
し合う。この結果、プランジャ25は出力軸26と共
に、第1の保持状態から右側へ往動することになる。そ
の後、コイル24と共にプランジャ25を消磁させるこ
とにより、プランジャ25は右側の固定鉄心28に吸着
され、プランジャ25及び出力軸26が同位置に保持さ
れて第2の状態が得られる。上記とは逆の操作を行うこ
とにより、プランジャ25及び出力軸26が第1の保持
状態へ復帰する。
【0006】このソレノイド21では、出力軸26を正
逆双方向へ往復動させ、各移動の終端位置において自己
保持させるという機能を得るために、一つのコイル24
及び一つの永久磁石23を使用しているだけなので、構
成の簡略化を図ることが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のソレノイド21では、永久磁石23がコイル24の
外周に位置することから、永久磁石23が大型化して、
ソレノイド21自体が大型化することになる。又、永久
磁石23により磁化される固定鉄心27,28が、永久
磁石23から比較的離れてコイル24の内側に位置す
る。このため、固定鉄心27,28で十分な磁力を確保
するためには、永久磁石23の磁力を強力にする必要が
あり、この意味でも、永久磁石23が大型化して、ソレ
ノイド21自体が大型化する傾向にある。
【0008】更には、永久磁石23が、コイル24をそ
の全長にわたって覆うことから、永久磁石23の全長が
長くなる傾向にある。このことは、永久磁石23の均質
性を低下させ、永久磁石23の両端における磁力を不均
一にさせるおそれがある。このため、双方向自己保持型
のソレノイド21としては、出力軸26の双方向の動作
の間で不均衡が生じるおそれがある。
【0009】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、出力軸に関する正逆双方向の
動作の均一化と、全体の小型化とを図ることを可能にし
た双方向自己保持型ソレノイドを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、出力軸を正逆双方向へ
往復動させると共に各移動の終端位置において自己保持
させるようにした双方向自己保持型ソレノイドであっ
て、筒状のケースと、そのケースの内側に配置された筒
状のコイルと、ケースの両端に設けられ、コイルが励磁
されることにより互いに異なる極性に磁化され、コイル
の軸芯上に位置して出力軸を案内するための軸受孔を有
する一対の固定鉄心と、それら両固定鉄心のそれぞれに
設けられ、両固定鉄心の間で互いに対向する方向へ延び
る袖部と、コイルの内側において両固定鉄心の間で往復
動可能に設けられ、出力軸が両端から突設された可動鉄
心と、その可動鉄心の各端部が対応する固定鉄心に近付
いたときに、各端部が対応する袖部に内包されること
と、可動鉄心の外周に設けられ、半径方向に磁化される
と共に可動鉄心の両端部を互いに同一極性に磁化させる
筒状の永久磁石と、可動鉄心の各端部が対応する袖部に
内包されるときに、永久磁石の各端面が対応する袖部の
端面に近付くこととを備えたことを趣旨とする。
【0011】上記の構成によれば、コイルが励磁される
ことにより、各々袖部を含む両固定鉄心が互いに異なる
極性に磁化される。ここで、可動鉄心の両端は、永久磁
石により互いに同一極性に磁化されていることから、可
動鉄心は、その一方の端部がそれに対応する袖部と磁気
的に吸引し合い、他方の端部がそれに対応する袖部と磁
気的に反発し合う。これにより、可動鉄心は、その一方
の端部が対応する固定鉄心に吸着され、袖部に内包され
るまで往動し、出力軸は軸受孔に沿って往動し、停止す
る。ここで、コイルと共に両固定鉄心が消磁されること
により、永久磁石により磁化された可動鉄心は、その一
方の端部が対応する袖部に吸引され、可動鉄心及び出力
軸がその停止位置において位置保持される。可動鉄心の
端部が固定鉄心から離れたときでも、袖部の端部は可動
鉄心に近付いていることから、可動鉄心を移動させるた
めに固定鉄心と可動鉄心との間で作用する磁力が相対的
に強くなる。又、可動鉄心の端部が固定鉄心に近付いた
ときには、その端部が袖部に内包されることから、可動
鉄心を位置保持するために可動鉄心と固定鉄心との間で
作用する磁力が相対的に強くなる。上記の保持状態か
ら、上記と逆極性になるようにコイルが励磁されること
により、各々袖部を含む両固定鉄心が上記とは逆の関係
で互いに異なる極性に磁化される。そして、可動鉄心
は、その各端部が、対応する袖部と、上記とは逆の関係
で磁気的に吸引し合い、又は反発し合う。これにより、
可動鉄心は、その他方の端部が対応する固定鉄心に吸着
され、袖部に内包されるまで復動し、出力軸は軸受孔に
沿って復動し、停止する。ここで、コイルと共に両固定
鉄心が消磁されることにより、永久磁石により磁化され
た可動鉄心は、その他方の端部が対応する袖部に吸引さ
れ、可動鉄心及び出力軸がその停止位置に保持される。
このように、コイルに対する励磁・消磁を操作すること
により、出力軸が正逆双方向に往復動されると共に、各
移動の終端位置において自己保持される。
【0012】ここで、筒状の永久磁石がコイルの内側に
おいて可動鉄心の外周に設けられることから、コイルの
外周に設けられる永久磁石よりも、永久磁石の外径が小
さくなる。永久磁石は、互いに対向する袖部の間での移
動が許容される形で可動鉄心の外周に設けられることか
ら、永久磁石の全長がコイルの全長よりも短くなる。従
って、永久磁石の体格が相対的に小さくなる。加えて、
コイルにより励磁される両固定鉄心をコイルに近付けて
配置することが可能となり、両固定鉄心が効率良く磁化
されることになる。又、永久磁石の全長が相対的に短い
ことから、永久磁石の均質化が容易となり、永久磁石の
両端の磁力の均一化が容易となる。従って、可動鉄心を
往復動させるために、可動鉄心の両端部に働く磁力が互
いに均一化する。
【0013】上記の目的を達成するために、請求項2に
記載の発明は、請求項1の発明の構成において、永久磁
石の各端面が対応する袖部の端面に最も近付いたとき
に、両者の間に所定の隙間が設けられることを趣旨とす
る。
【0014】上記の構成によれば、永久磁石の端面と袖
部の端面とが最も近付いたときでも、両者が隙間により
隔てられることから、両者の間の接触が回避される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の双方向自己保持
型ソレノイドを具体化した一実施の形態を図面を参照し
て詳細に説明する。
【0016】図1,2は、本実施の形態の双方向自己保
持型ソレノイド1の構造と、その動作を示す。このソレ
ノイド1は、自動車のドアや、建物の部屋のドア等をロ
ック及びアンロックさせるために電気的に駆動されるも
のである。このソレノイド1は、ドアをロック又はアン
ロックさせるために、出力軸2を正逆双方向、即ち、図
中の左右双方向へ往復動させると共に、各移動の終端位
置において出力軸2を自己保持させるようにしたもので
ある。ソレノイド1は筒状のケース3と、そのケース3
の内側に配置された筒状のコイル4と、ケース3の両端
に設けられた一対をなす第1の固定鉄心5及び第2の固
定鉄心6と、コイル4の内側において両固定鉄心5,6
の間で往復動可能に設けられ柱状の可動鉄心7と、その
可動鉄心7の外周に固定された筒状の永久磁石8とを備
える。
【0017】ケース3は磁性材料より形成される。コイ
ル4は正又は逆方向に選択的に通電され、或いは、通電
停止されるようになっている。両固定鉄心5,6は、磁
性材料より形成され、ケース3の両端の壁3a,3bに
固定される。両固定鉄心5,6は、コイル4が励磁され
ることにより、それぞれ互いに異なる極性、即ち、S極
又はN極に磁化されるものである。両固定鉄心5,6は
出力軸2を案内するための軸受孔5a,6aをそれぞれ
有し、それらがコイル4の軸芯上に配置される。両固定
鉄心5,6は、それらの間で互いに対向する方向へ延び
る第1の袖部5b及び第2の袖部6bを有する。
【0018】可動鉄心7は磁性材料より形成される。こ
の可動鉄心7の移動に伴い、その第1の端部7a及び第
2の端部7bが対応する固定鉄心5,6に近付くことに
より、各端部7a,7bが、対応する袖部5b,6bに
内包されることになる。出力軸2は可動鉄心7に固定さ
れる。出力軸2は、可動鉄心7の中心を貫通して延び、
同鉄心7の両端からそれぞれ突設される。この突設され
た出力軸2の端部が、各軸受孔5a,6aに案内され
る。
【0019】図3,4はそれぞれ永久磁石8の形状を示
す。円筒状の永久磁石8は、その半径方向に磁化される
ものである。即ち、図4に示すように、この磁石8は、
その内側がN極に、その外側がS極になるように予め磁
化されている。この永久磁石8が可動鉄心7の外周に固
定されることにより、可動鉄心7の両端部7a,7bが
互いに同一極性、即ちN極になるように磁化される。可
動鉄心7の移動に伴い、その第1及び第2の端部7a,
7bが、対応する第1及び第2の袖部5b,6bに内包
されるときに、永久磁石8の第1の端面8a及び第2の
端面8bは、対応する第1及び第2の袖部5b,6bの
端面5c,6cに近付くようになっている。この実施の
形態では、永久磁石8の第1及び第2の端面8a,8b
が、対応する端面5c,6cに最も近付いたときに、両
者8a,8b,5c,6cの間に所定の隙間Gaが設け
られるようになっている。
【0020】この実施の形態では、永久磁石8として、
TDK社製の「CM8B材」が適用される。この製品
は、高磁束密度を有するネオジム・鉄・ボロン系の磁性
材に、エポキシ系のバインダを複合化し、圧縮成形した
等方性プラスチック磁石である。その特長として、リン
グ形状で薄肉化されること、耐食性に優れること、高強
度であること等が挙げられる。
【0021】次に、上記のように構成したソレノイド1
の作用及び効果を説明する。先ず、図1に示す第1の保
持状態において、コイル4が消磁されて、両固定鉄心
5,6が磁化されていない場合、可動鉄心7はその両端
部7a,7bが永久磁石8でN極に磁化されていること
から、第1の端部7aは第1の固定鉄心5に吸着され
る。又、永久磁石8の第1の端面8aが、対応する第1
の袖部5bの端面5cに接近していることから、両者8
a,5cの間に吸引力が働いている。これにより、可動
鉄心7が同位置に強固に保持され、これに伴い、出力軸
2はその左端部がケース3から最大に突出した状態で強
固に保持される。
【0022】上記の第1の保持状態から、第1の固定鉄
心5がN極に、第2の固定鉄心6がS極にそれぞれ磁化
されるようにコイル4を励磁する。ここで、可動鉄心7
の両端部7a,7bはそれぞれN極に磁化されている。
このため、可動鉄心7は、その第2の端部7bがそれに
対応する第2の固定鉄心及びその袖部6bと磁気的に吸
引し合い、第1の端部7aがそれに対応する第1の固定
鉄心5及びその袖部5bと磁気的に反発し合う。これに
より、可動鉄心7は、図2に示すように、その第2の端
部7bが、対応する第2の固定鉄心6に吸着され、その
袖部6bに内包されるまで往動し、出力軸2は軸受孔5
a,6aに沿って往動し、停止する。
【0023】このとき、コイル4と共に両固定鉄心5,
6が消磁されると、N極に磁化された第2の端部7b
が、第2の固定鉄心6に吸着されると共に、その袖部6
bに吸引される。このため、可動鉄心7及び出力軸2は
その停止位置において強固に保持され、第2の保持状態
が得られる。
【0024】一方、上記第2の保持状態から、第1の固
定鉄心5がS極に、第2の固定鉄心6がN極にそれぞれ
磁化されるようにコイル4を励磁する。これにより、可
動鉄心7は、その第1の端部7aがそれに対応する第1
の袖部5bと磁気的に吸引し合い、第2の端部7bがそ
れに対応する第2の袖部6bと磁気的に反発し合う。こ
れにより、可動鉄心7は、その第1の端部7aが対応す
る第1の固定鉄心5に吸着され、対応する袖部5bに内
包されるまで復動し、出力軸2は軸受孔5a,6aに沿
って復動し、停止する。
【0025】このとき、コイル4と共に両固定鉄心5,
6が消磁されると、永久磁石8により磁化された可動鉄
心7は、その第1の端部7aが、対応する第1の固定鉄
心5に吸着され、その袖部5bに吸引される。これによ
り、可動鉄心7及び出力軸2がその停止位置において強
固に保持される。
【0026】この実施の形態では、例えば図1に示すよ
うに、可動鉄心7の第2の端部7bが第2の固定鉄心6
から最も離れたときでも、対応する第2の袖部6bの端
面6cが第2の端部7bに比較的近付いている。このた
め、可動鉄心7を移動させるために各固定鉄5,6がそ
れぞれN極・S極に磁化されたときには、第2の固定鉄
心6の袖部6bと、可動鉄心7の第2の端部7bとの間
に働く磁力が相対的に強くなる。そして、図2に示すよ
うに、可動鉄心7の第2の端部7bが第2の固定鉄心6
に吸着されたときには、その端部7bが第2の袖部6b
に内包されることから、可動鉄心7を位置保持するため
に可動鉄心7と第2の固定鉄心6との間に働く磁力が相
対的に強くなる。
【0027】本実施の形態のソレノイド1は、上記のよ
うにコイル4に対する励磁・消磁を操作することによ
り、出力軸2が正逆双方向に往復動され、各移動の終端
位置において強固に自己保持されるのである。
【0028】ここで、この実施の形態では、筒状の永久
磁石8がコイル4の内側において可動鉄心7の外周に設
けられる。このことから、従来のソレノイド21のよう
にコイル24の外周に設けられる永久磁石23に比べ
て、本実施の形態のソレノイド1の永久磁石8の外径は
小さくなる。又、この永久磁石8は、互いに対向する第
1及び第2の袖部5b,6bの間で移動が許容されるよ
うに可動鉄心7の外周に固定される。このため、永久磁
石8の全長はコイル4の全長よりも明らかに短くなる。
従って、永久磁石8の体格が相対的に小さくなり、その
結果として、ソレノイド1の全体を小型化することがで
きるようになる。
【0029】この実施の形態では、コイル4で磁化され
る両固定鉄心5,6をコイル4に近付けて配置している
ことから、両固定鉄心5,6がコイル4によって効率良
く磁化されることになる。又、永久磁石8の全長が相対
的に短くなることから、永久磁石8の均質化が容易とな
り、永久磁石8の両端の磁力の均一化が容易となる。従
って、可動鉄心7を往復動させるために、可動鉄心7の
両端部7a,7bに働く磁力が互いに均一化する。この
結果、出力軸2に係る正逆双方向の動作の均一化を図る
ことができる。即ち、上記第1の保持状態と第2の保持
状態との間で出力軸2を往復動させたり、或いは、第1
の保持状態又は第2の保持状態を保持したりするときの
動作のアンバランスを無くすことができるようになる。
【0030】この実施の形態によれば、永久磁石8の各
端面8a,8bと、各袖部5b,6bの端面5c,6c
とが最も近付いたときでも、両者8a,8b,5c,6
cが所定の隙間Gaをもって隔てられることから、両者
8a,8b,5c,6cの間の接触が回避される。この
意味で、永久磁石8及び両袖部5b,6bの接触による
損傷を未然に防止することができる。
【0031】尚、この発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲
で以下のように実施することができる。以下の場合に
も、前記実施の形態と同様の作用及び効果を得ることが
できる。
【0032】(1)前記実施の形態では、内側がN極
に、外側がS極に磁化された筒状の永久磁石8を使用し
たが、内側がS極に、外側がN極に磁化された筒状の永
久磁石を使用してもよい。
【0033】(2)前記実施の形態において、各固定鉄
心5,6の吸着面、又は可動鉄心7の各端部7a,7b
の端面に緩衝用の部材を設けてもよい。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の構成によれば、
ケース内側に配置された筒状のコイルの内側に可動鉄心
を往復動可能に設ける。可動鉄心の両端部を、その外周
に設けられた永久磁石により互いに同極性に磁化させ
る。ケースの両端に固定された固定鉄心から互いに対向
する方向へ延びる袖部を設ける。そして、コイルの励磁
に伴い、両固定鉄心を互いに異なる極性に磁化させるこ
とにより可動鉄心と共に出力軸を往復動させ、コイルと
共に両固定鉄心を消磁することにより磁化される可動鉄
心の端部を、対応する固定鉄心に吸着させて、出力軸を
各移動の終端位置に自己保持させるようにしている。従
って、永久磁石がコイルの内側に設けら、袖部の間で移
動が許容されることから、永久磁石の体格が相対的に小
さくなる。加えて、永久磁石の全長が相対的に短いこと
から、永久磁石両端の磁力の均一化が容易となり、可動
鉄心の両端部に働く磁力が互いに均一化する。この結
果、出力軸に関する正逆双方向の動作を均一化させるこ
とができ、全体の小型化を図ることができるという効果
を発揮する。
【0035】請求項2に記載の発明の構成によれば、請
求項1の発明の構成において、永久磁石の各端面が対応
する袖部の端面に最も近付いたときに、両者の間に所定
の隙間が設けられるようにしている。従って、請求項1
の発明の作用及び効果に加え、永久磁石の端面と袖部の
端面とが隙間により隔てられることから、両者の間の接
触が回避される。これにより、永久磁及び両袖部の接触
による損傷を未然に防止することができるという効果を
発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、双方向自己保持型ソレノ
イドの構造及びその動作を示す断面図である。
【図2】同じく、ソレノイドの構造及びその動作を示す
断面図である。
【図3】同じく、永久磁石の側面図である。
【図4】同じく、永久磁石の端面図である。
【図5】従来のソレノイドの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ソレノイド 2 出力軸 3 ケース 4 コイル 5 固定鉄心 5a 軸受孔 5b 袖部 5c 端面 6 固定鉄心 6a 軸受孔 6b 袖部 6c 端面 7 可動鉄心 7a 端部 7b 端部 8 永久磁石 8a 端面 8b 端面 Ga 隙間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力軸を正逆双方向へ往復動させると共
    に各移動の終端位置において自己保持させるようにした
    双方向自己保持型ソレノイドであって、 筒状のケースと、 前記ケースの内側に配置された筒状のコイルと、 前記ケースの両端に設けられ、前記コイルが励磁される
    ことにより互いに異なる極性に磁化され、前記コイルの
    軸芯上に位置して前記出力軸を案内するための軸受孔を
    有する一対の固定鉄心と、 前記両固定鉄心のそれぞれに設けられ、前記両固定鉄心
    の間で互いに対向する方向へ延びる袖部と、 前記コイルの内側において前記両固定鉄心の間で往復動
    可能に設けられ、前記出力軸が両端から突設された可動
    鉄心と、 前記可動鉄心の各端部が対応する固定鉄心に近付いたと
    きに、前記各端部が対応する前記袖部に内包されること
    と、 前記可動鉄心の外周に設けられ、半径方向に磁化される
    と共に前記可動鉄心の両端部を互いに同一極性に磁化さ
    せる筒状の永久磁石と、 前記可動鉄心の各端部が対応する前記袖部に内包される
    ときに、前記永久磁石の各端面が対応する前記袖部の端
    面に近付くこととを備えたことを特徴とする双方向自己
    保持型ソレノイド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の双方向自己保持型ソレ
    ノイドにおいて、 前記永久磁石の各端面が対応する前記袖部の端面に最も
    近付いたときに、両者の間に所定の隙間が設けられるこ
    とを特徴とする双方向自己保持型ソレノイド。
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