JPH11144877A - 有機発光素子 - Google Patents

有機発光素子

Info

Publication number
JPH11144877A
JPH11144877A JP9307300A JP30730097A JPH11144877A JP H11144877 A JPH11144877 A JP H11144877A JP 9307300 A JP9307300 A JP 9307300A JP 30730097 A JP30730097 A JP 30730097A JP H11144877 A JPH11144877 A JP H11144877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anode
transparent conductive
conductive film
resistance
organic light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9307300A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Uchiumi
誠 内海
Yoshinobu Sugata
好信 菅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP9307300A priority Critical patent/JPH11144877A/ja
Priority to GB9824546A priority patent/GB2331183B/en
Publication of JPH11144877A publication Critical patent/JPH11144877A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/26Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/26Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode
    • H05B33/28Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode of translucent electrodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/17Passive-matrix OLED displays
    • H10K59/179Interconnections, e.g. wiring lines or terminals
    • H10K59/1795Interconnections, e.g. wiring lines or terminals comprising structures specially adapted for lowering the resistance
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/805Electrodes
    • H10K59/8051Anodes
    • H10K59/80516Anodes combined with auxiliary electrodes, e.g. ITO layer combined with metal lines

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示部の抵抗とともに、接続部の抵抗をも低
減し、陽極の配線抵抗増加を抑制し得る電極構造を得る
有機発光素子を提供する。また、実用的なディスプレイ
における電極寸法を満たす陽極が形成された有機発光素
子を提供する。 【解決手段】 少なくとも、外部駆動回路と電気的に接
続される配線機能を有する複数の陽極、該外部駆動回路
と電気的に接続される配線機能を有する少なくとも1以
上の陰極、および該陽極と該陰極に挟持される有機発光
層を有する有機発光素子において、前記複数の陽極がそ
れぞれ透明導電膜とこれらに電気的に接触する複数の金
属膜とからなり、該複数の金属膜の材料の抵抗率が前記
透明導電膜の材料の抵抗率よりも低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機発光素子に関
し、特に低電圧、低消費電力で駆動可能な、輝度ムラの
小さなフラットパネルディスプレイ型の有機発光素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】有機発光素子は、自己発光型素子である
ため視認性が高く、低電圧で駆動できるという特徴を持
つ。そのため、実用化研究が積極的になされている。有
機発光素子としては、透明基板上に陽極の透明導電膜、
有機物からなる正孔輸送層と発光層、および陰極の金属
膜を形成した、有機層が2層構造のものや、有機層が、
正孔輸送層、発光層および電子輸送層の3層からなる構
造のものが知られている。
【0003】かかる有機発光素子の発光機構は次のよう
に考えられている。即ち、陰極から注入された電子と、
陽極から注入された正孔とが、正孔輸送層と発光層の界
面近傍で再結合することにより励起子が生じ、この励起
子が放射失活する過程で光を放つと考えられており、こ
の光は陽極である透明導電膜および透明基板を通して外
部に放出される。有機発光素子を用いたフラットパネル
ディスプレイの一つに、図1に示すようなパッシブマト
リクス型(単純マトリクス型)ディスプレイがある。
【0004】このディスプレイは、表示部1と接続部2
および外部駆動回路(図示せず)から成る。表示部1と
は、透明基板3上の複数の陽極4と、これに直交する複
数の陰極6と、これらに挟持された有機層5の領域を指
し、陽極4と陰極6の交差領域の発光部を1単位として
1画素が形成される。また、接続部2とは、陽極4およ
び陰極6を表示部1より基板周囲へ延長させた領域であ
る。この接続部2を介して表示部1を外部駆動回路に接
続することによりディスプレイ装置が構成される。
【0005】表示部1における電極配線長は、画素数と
画素ピッチにより規定され、ディスプレイの使用目的に
より決定される。接続部2における配線長は、外部駆動
回路との接続ための長さや、有機発光素子を外気と遮断
するために必要な部品を取りつけるための部分の長さな
どにより決まる。
【0006】一般に、有機発光素子の陽極には透明導電
膜であるインジウム錫酸化物(ITO)が用いられてい
る。ITOの抵抗率は約1.5×10−4Ω・cmであ
り、Alなどの金属配線材料に比較して非常に大きい。
【0007】また、近年、ディスプレイが大型化、高精
細化する傾向があり、配線が長く、微細になってきてい
る。よって、今日では、透明導電膜の抵抗率の高さと配
線の微細化があいまって、陽極の配線抵抗が大きくなる
という問題点が生じている。
【0008】陽極の配線抵抗が大きくなると、抵抗に由
来した電圧降下のために画素ごとに印加される電圧に大
きな変化が生じる。このため画素ごとの発光輝度差が拡
大し、パネル内で輝度ムラが生じ、視認性を低下させる
原因となる。そこで、陽極の抵抗を低減させる方法とし
て、特開平4−82197号公報、特開平5−3079
97号公報および特開平6−5369号公報に開示され
た技術が提案されている。
【0009】特開平4−82197号公報では、「透明
な電極と電気的に接触して、金属の電極が配設されてい
る」ことにより、透明な電極の抵抗を低減した、と述べ
られている。また、この公報記載の実施例において、透
明電極の幅が1mmで、かつ該透明電極に配設される金
属電極の幅が0.5mmであるという技術が例示されて
いる。また、特開平5−307997号公報では、「陽
極及び正孔輸送層間の一部に積層された前記陽極より仕
事関数の小さい金属膜を有する」とすることにより、ま
た特開平6−5369号公報は「前記陽極が透明な第1
陽極部と前記正孔輸送層に接する前記第1陽極部より仕
事関数の高い第2陽極部からなる」とすることにより、
金属膜からの素子へのキャリアの注入特性を考慮し、か
つ、金属膜と透明導電膜が一体となることにより陽極の
抵抗値を軽減している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平4−82197号公報においては、金属の電極の配
設位置や、形状の違いによる透明電極の配線抵抗の低減
の効果については言及されていない。また、いずれの公
報提案の技術も表示部に設ける金属の材料や形状を検討
してはいるが、陽極の重要な構成要素である接続部にお
ける金属の配設については言及しておらず、未だ、実用
的な有機発光素子ディスプレイに要求される性能を有す
る陽極を実現するに至っているとはいえないのが現状で
ある。
【0011】そこで本発明の目的は、表示部の抵抗とと
もに、接続部の抵抗をも低減し、陽極の配線抵抗増加を
抑制し得る電極構造を得る有機発光素子を提供すること
にある。また、本発明の他の目的は、実用的なディスプ
レイにおける電極寸法を満たす陽極が形成された有機発
光素子を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の有機発光素子は、少なくとも、外部駆動
回路と電気的に接続される配線機能を有する複数の陽
極、該外部駆動回路と電気的に接続される配線機能を有
する少なくとも1以上の陰極、および該陽極と該陰極に
挟持される有機発光層を有する有機発光素子において、
前記複数の陽極がそれぞれ透明導電膜とこれらに電気的
に接触する複数の金属膜とからなり、該複数の金属膜の
材料の抵抗率が前記透明導電膜の材料の抵抗率よりも低
いことを特徴とするものである。
【0013】前記複数の金属膜の配設位置は、好ましく
は外部駆動回路との接続部から表示部にまで延在してい
る。
【0014】また、前記複数の金属膜の配設位置は、好
ましくは表示光の取り出しに必要な表示部の開口部と、
隣接する他の1以上の陽極との電気的絶縁を保つための
領域以外の一部または全部である。
【0015】
【発明の実施の形態】図2の(a)〜(d)は、いずれ
も本発明の有機発光素子における透明導電膜と金属膜お
よび外部駆動回路との接続の具体例を示す模式的断面図
である。
【0016】図2の(a)は、透明基板11上のパター
ニングされた金属膜12上に、パターニングされた透明
導電膜13が積層されることにより形成された陽極と、
該陽極が導電性接着層14、例えば異方導電性テープを
介して外部駆動回路電極15と接続された状態を示して
いる。このように外部駆動回路電極15との接続部位ま
で金属膜が形成されていることにより、陽極の配線抵抗
低減の効果が得られる。
【0017】上述のように、外部駆動回路電極15との
接続部位まで金属膜12を設けた場合、該接続部位にお
ける透明導電膜13の寸法は陽極の抵抗に大きく影響す
ることはなくなる。例えば、図2(b)に示すように透
明導電膜13を金属膜12よるも短く形成したり、ある
いは接続部位にまで延在することがなくても、配線抵抗
への影響は極めて小さくなる。
【0018】なお、図2の(a)〜(d)では、金属膜
12と透明導電膜13からなる陽極と外部駆動回路電極
15との接続を導電性接着層14を介して行う有機発光
素子の例を示しているが、この導電性接着層14は、必
ずしも本発明において必須ではない。
【0019】図2(c)は、透明基板11上のパターニ
ングされた透明導電膜13上に、パターニングされた金
属膜12が積層されることにより形成された陽極と、該
陽極が導電性接着層14を介して外部駆動回路電極15
と接続された状態を示している。外部駆動回路電極15
との接続部位まで金属膜12が形成されていることによ
り、この場合も前述と同様に陽極の配線抵抗が低減され
る。接続部位における透明導電膜13の寸法は陽極の配
線抵抗を大きく左右することはなく、例えば、図2
(d)に示すように金属膜12よりも短く形成したり、
あるいは接続部位にまで延在することがなくても、配線
抵抗への影響は極めて小さい。
【0020】図10および図11は、夫々本発明に係る
前記金属膜の表示部における形状を示している。接続部
52が延在する表示部51の開口部53以外で、他の陽
極との絶縁を保つ範囲のうち、金属膜を設ける領域をな
るべく大きくすることで陽極の配線抵抗低減の効果が大
きくなる。図10、11では、このような金属膜の形状
の一例を示すが、形状はこれらに限定されるものではな
い。表示部51以外では、例えば、外部駆動回路との接
続に影響しない範囲で金属膜をなるべく広い領域で形成
することにより陽極の配線抵抗を低減することができ
る。
【0021】本発明においては、透明基板としてガラス
基板の他にポリマーフィルム等のフィルム状基板や、ガ
ラス基板上のカラーフィルター等の有機膜に対しても適
用可能である。
【0022】透明導電膜材料としては、下記の実施例に
示すITOやインジウム亜鉛酸化物の他に、酸化錫や酸
化亜鉛、アルミニウム錫酸化物などを用いることができ
る。
【0023】金属膜材料としては、同じく下記の実施例
に示すMoやAlを用いることができる他に、Al−T
i、Al−Cr、Al−Mo、Al−W、Al−Ta、
Al−Cu、Al−Ndなどの2元合金や3元合金を用
いることも可能であり、陽極の抵抗を低減する効果の大
きな配線材料を適宜選定することが望ましい。
【0024】積層例として、下記の実施例1にITOと
Moを示し、実施例2にAlとインジウム亜鉛酸化物の
積層例を示すが、他に、Moとインジウム亜鉛酸化物の
積層例等も挙げられ、また金属膜が透明導電膜の下側ま
たは上側にある場合ともに実施可能である。しかしなが
ら、Al単膜をITOの下側に設けると、ヒロックが発
生するため素子の電界集中が発生するなどして好ましく
ない。また、ITOやインジウム亜鉛酸化物の上側にA
l単膜を設けた場合、ポジ型レジストの現像液によりA
lが溶解し透明電極までが腐食される現象が見られ、作
製が難しく、やはりこの場合も好ましくない。
【0025】しかし、上述の好ましくないとする積層例
のいずれの場合も、Al上にMoやNiなどの金属をさ
らに積層する方法などを採用することにより上記問題を
回避することができる。
【0026】また、下記の実施例においては陽極と外部
駆動回路との接続に関し、異方導電性テープとAu−N
iメッキ処理された電解銅箔を用いた例を示すが、外部
駆動回路との接続はこれらに限されるものではない。
【0027】さらに、有機層としては、下記実施例では
N、N’−ジフェニル−N、N’−ビス(3メチルフェ
ニル)−1、1’−ビフェニル−4、4’−ジアミンと
トリス(8−キノリノール)アルミニウムを用いたが、
有機層に用いる材料はこれに限定されるものではなく、
有機発光素子への使用として既に知られているものを適
宜選定して使用することができる。
【0028】
【実施例】画素数960×240、画素ピッチ110×
330μm、陽極を上下に2分割した、表示部の対角が
5インチのパネル作製例を本発明の実施例として以下に
示す。
【0029】実施例1〜3,比較例1 ガラス透明基板上に透明導電膜として膜厚約100nm
のインジウム錫酸化物(ITO)をスパッタリング法に
より基板温度300℃で成膜した。さらに、ポジ型フォ
トレジスト(OFPR−800、東京応化(株)製)を
スピンコーターを用いて塗布した後に露光し、現像液
(NMD−3、東京応化(株)製)により図3(a)に
示すパターン(表示部幅96μm、接続部幅70μm、
表示部の長さ42mm、接続部の長さ(封止部と外部駆
動との接続を含む)13mm)に現像した。
【0030】次に、塩酸を用いてエッチングを行った
後、フォトレジストを剥離し、透明導電膜を形成した。
この透明導電膜の断面図および付法を図3(b)に示
す。透明導電膜23の端部の透明基板21に接する部分
の角度θが鋭角なほど、電界集中のおきにくい素子の形
成が可能であり、また、素子の封止を行う際にも外部か
らの水や酸素などの浸入を防ぐことができる。
【0031】次いで、この透明基板21上に、金属膜と
して膜厚200nmのMoをスパッタリング法により基
板温度200℃で成膜した。さらに、ポジ型フォトレジ
ストをスピンコーターを用いて塗布した後に露光し、現
像液により図4(a)、図5および図6に示すパターン
に夫々現像し、夫々パターン1、パターン2およびパタ
ーン3とした。金属膜の表示部での幅はいずれも16μ
mである。
【0032】図4(a)に示すパターン1では金属膜は
表示部にのみ配設されている。この断面形状を図4
(b)に示す。金属膜32は透明基板31上の透明導電
膜33と一部分が重なり、残りの部分は透明導電膜33
の側部に形成されている。
【0033】図5に示すパターン2は、金属膜は表示部
では図4(a)と同じ形状をしており、表示部より外側
では、金属膜幅を広くしてある。
【0034】図6に示すパターン3では、金属膜は外部
信号線との接続部まで配設されている。
【0035】次に、リン酸、硝酸、酢酸の混合液を用い
て、Mo膜のエッチングを行った後、フォトレジストを
剥離し、金属膜を形成した。
【0036】透明導電膜のみの場合(比較例1)、透明
導電膜とパターン1〜3のいずれかを組合せた場合(実
施例1〜3)について、夫々接続部から最も近い位置
と、遠い位置にある画素までの抵抗を測定した。実測値
を下記の表1に示す。抵抗は、陽極の接続部側に110
μmピッチのNi−Auメッキ表面処理を施した電解銅
箔を異方導電性テープ(日立化成、AC7201)によ
り接続し、測定し、しかる後電解銅箔と異方導電性テー
プの抵抗を差し引いた値が示してある。
【0037】表1:抵抗の実測値
【0038】表1の試験結果より、金属膜を配設するこ
とにより画素間の抵抗の差が大きく低減されることが分
かる。また、配設位置が接続部に近くなるほど陽極の抵
抗が低減されることが確かめられた。
【0039】ITOと実施例3として図6に示す金属膜
のパターン3とを形成した基板上に、有機正孔輸送層と
してN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3メチル
フェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミ
ン(TPD)と有機発光層としてトリス(8−キノリノ
ール)アルミニウム(Alq)を順に成膜し、陽極と
直交する方向に陰極としてAlを形成した。
【0040】接続部から最も遠い位置にある画素の印加
電圧−電流特性、印加電圧−輝度特性を図7に実線で示
す。また、図7において破線は陽極がITO電極のみか
らなる以外は同様に作製された素子(比較例1)の印加
電圧、輝度特性を示している。実施例3の素子ではIT
O電極のみからなる素子と比較し、発光開始電圧に大き
な違いはない。しかし、駆動電圧を高くするに従い素子
に注入される電流と輝度に大きく差が現れることが分か
った。これは、金属電極を配設する結果、素子に大きな
電流を流した場合に配線抵抗による電圧降下が小さくな
る効果があるためである。
【0041】また、Mo補助電極から有機層への電流の
注入の有無を確認するために、ITO電極と同じパター
ンをMoにより作製し、同様の素子を作製した。この結
果、Moから有機膜への電流の注入はITOからの注入
の1%以下であることが確認され、逆電圧を印加した場
合には素子への電流の注入が発生しないことが確認され
た。
【0042】金属補助電極を陽極に設けた場合、金属電
極から素子へ電流が注入され素子が発光し、この光が金
属膜に遮られ光が取り出せない現象が予想されるが、実
施例3の素子ではMo部分からの電流の注入が発生しに
くく、発光に寄与しないことが確かめられた。このよう
にMo電極からは素子への電流の注入が発生せず、Mo
は陽極の抵抗を低減するためだけに機能していることが
分かった。
【0043】実施例4〜6,比較例2 ガラス透明基板上に金属膜として膜厚200nmのAl
をスパッタリング法により室温で成膜した。さらに、ポ
ジ型フォトレジストをスピンコーターを用いて塗布した
後に露光し、実施例1と同様に現像液により図4
(a)、図5および図6示すパターン1〜3に夫々現像
した。
【0044】次に、リン酸、硝酸、酢酸の混合液を用い
て、Al膜のエッチングを行った後、フォトレジストを
剥離し金属膜を形成した。
【0045】この基板上に、透明導電膜として膜厚約2
00nmのインジウム亜鉛酸化物をスパッタリング法に
より室温で成膜した。さらに、ポジ型フォトレジスト
(OFPR−800、東京応化(株)製)をスピンコー
ターを用いて塗布した後に露光し、現像液(NMD−
3、東京応化(株)製)により図3(a)に示すパター
ンに現像した。次に、シュウ酸を用いてエッチングを行
った後、フォトレジストを剥離し、透明導電膜を形成し
た。
【0046】形成した陽極の表示部の断面図を図8に示
す。金属膜42とその上に一部重なる透明導電膜43よ
りなる電極端部の透明基板41に接する部分の角度θが
鋭角なほど、電界集中のおきにくい素子の形成が可能で
あり、また、素子の封止を行う際にも外部からの水や酸
素などの浸入を防ぐことができる。
【0047】透明導電膜のみの場合(比較例2)、透明
導電膜とパターン1〜3のいずれかを組合せた場合(実
施例4〜6)について、夫々陽極の抵抗の実測値を実施
例1と同様に測定した。結果を下記の表2に示す。
【0048】表2:抵抗の実測値
【0049】表2より、配設位置が接続部に近くなるほ
ど配設の効果が大きいことが分かる。またITOとMo
の積層電極の場合よりも抵抗低減の効果が大きいが、こ
れは、Alの抵抗率がMoよりも小さいためであると予
想される。
【0050】インジウム亜鉛酸化物と実施例4として図
6に示す金属膜を形成した透明基板上に、有機正孔輸送
層としてN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3メ
チルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジ
アミン(TPD)と有機発光層としてトリス(8−キノ
リノール)アルミニウム(Alq)を順に成膜し、陽
極と直交する方向に陰極としてAlを形成した。
【0051】接続部から最も遠い位置にある画素の印加
電圧−電流特性、印加電圧−輝度特性を図9の実線に示
す。また、図9において破線は陽極がインジウム亜鉛酸
化物電極のみからなる以外は同様に作製された素子(比
較例2)の印加電圧、輝度特性を示している。実施例4
の素子は実施例3と同様に金属膜の配設効果は、素子に
大きな電流を流した場合に大きく現れることが確かめら
れた。
【0052】また、Al補助電極から有機層への電流の
注入の有無を確認するために、インジウム亜鉛酸化物電
極と同じパターンをAlにより作製し、同様の素子を作
製した。この場合も実施例3と同様に金属補助電極から
の電流の注入が発生しにくいことが確かめられた。Al
電極からは素子への電流の注入が発生せず、Alは陽極
の抵抗を低減するためだけに機能している。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、低抵抗な陽極の形成が
可能となり、均一な明るさの大面積、高精細表示が可能
となる。また、実用的なディスプレイにおける電極寸法
を満たす陽極が形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】パッシブマトリクス型有機発光素子ディスプレ
イの斜視図である。
【図2】(a)〜(d)は、いずれも接続部位における
配線の断面位置関係を示す断面図である。
【図3】(a)は、透明導電膜の上面図である。(b)
は、透明導電膜の断面図である。
【図4】(a)は、金属膜パターン1の上面図である。
(b)は、実施例1における表示部の陽極断面図であ
る。
【図5】金属膜のパターン2の上面図である。
【図6】金属膜のパターン3の上面図である。
【図7】(a)は、ITOとMoの積層陽極の印加電圧
−電流特性の関係を示すグラフである。(b)は、IT
OとMoの積層陽極の印加電圧−輝度特性の関係を示す
グラフである。
【図8】実施例2における表示部の陽極断面図である。
【図9】(a)は、Alとインジウム亜鉛酸化物の積層
陽極の印加電圧−電流特性の関係を示すグラフである。
(b)は、Alとインジウム亜鉛酸化物の積層陽極の印
加電圧−輝度特性の関係を示すグラフである。
【図10】金属膜の形状例を示す部分上面図である。
【図11】金属膜の他の形状例を示す部分上面図であ
る。
【符号の説明】
1 表示部 2 接続部 3 透明基板 4 陽極 5 有機層 6 陰極 11,21,31,41 透明基板 12,22,32,42 金属膜 13,23,33,43 透明導電膜 14 導電性接着層 15 外部駆動回路電極 51 表示部 52 接続部 53 開口部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】削除
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】削除

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、外部駆動回路と電気的に接
    続される配線機能を有する複数の陽極、該外部駆動回路
    と電気的に接続される配線機能を有する少なくとも1以
    上の陰極、および該陽極と該陰極に挟持される有機発光
    層を有する有機発光素子において、 前記複数の陽極がそれぞれ透明導電膜とこれらに電気的
    に接触する複数の金属膜とからなり、該複数の金属膜の
    材料の抵抗率が前記透明導電膜の材料の抵抗率よりも低
    いことを特徴とする有機発光素子。
  2. 【請求項2】 前記複数の金属膜の配設位置が、外部駆
    動回路との接続部から表示部にまで延在している請求項
    1記載の有機発光素子。
  3. 【請求項3】 前記複数の金属膜の配設位置が、表示光
    の取り出しに必要な表示部の開口部と、隣接する他の1
    以上の陽極との電気的絶縁を保つための領域以外の一部
    または全部である請求項1または2記載の有機発光素
    子。
JP9307300A 1997-11-10 1997-11-10 有機発光素子 Pending JPH11144877A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9307300A JPH11144877A (ja) 1997-11-10 1997-11-10 有機発光素子
GB9824546A GB2331183B (en) 1997-11-10 1998-11-09 An organic light-emitting device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9307300A JPH11144877A (ja) 1997-11-10 1997-11-10 有機発光素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11144877A true JPH11144877A (ja) 1999-05-28

Family

ID=17967493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9307300A Pending JPH11144877A (ja) 1997-11-10 1997-11-10 有機発光素子

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH11144877A (ja)
GB (1) GB2331183B (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001345185A (ja) * 2000-03-27 2001-12-14 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置およびその作製方法
JP2007234819A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Optrex Corp 有機el表示装置、および有機el表示装置の製造方法
JP2008262749A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Tdk Corp Elパネル
JP2009302083A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Nippon Seiki Co Ltd 積層体及び有機elパネル
EP1467419A3 (en) * 2003-04-08 2010-03-31 Pioneer Corporation Light emitting display panel and method of fabricating the same
JP2011066017A (ja) * 2004-02-20 2011-03-31 Lg Electronics Inc 有機電界発光表示素子及びその製造方法
WO2012086758A1 (ja) * 2010-12-24 2012-06-28 Necライティング株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス照明装置
JP2014508373A (ja) * 2010-12-30 2014-04-03 エルジー・ケム・リミテッド 電極およびこれを含む電子素子
CN107843806A (zh) * 2017-10-30 2018-03-27 阳光电源股份有限公司 一种接线检测方法、装置和光伏发电系统

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1111967A1 (en) 1999-04-30 2001-06-27 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Organic electroluminescent device and method of manufacture thereof
KR100474906B1 (ko) * 2002-06-07 2005-03-10 엘지전자 주식회사 액티브 매트릭스 유기 전계 발광 소자
DE102010061013B4 (de) * 2010-12-03 2019-03-21 Novaled Gmbh Organisches elektro-optisches Bauelement

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5559399A (en) * 1992-06-11 1996-09-24 Norden Systems, Inc. Low resistance, thermally stable electrode structure for electroluminescent displays
US5445899A (en) * 1992-12-16 1995-08-29 Westinghouse Norden Systems Corp. Color thin film electroluminescent display
US5400047A (en) * 1993-11-10 1995-03-21 Beesely; Dwayne E. High brightness thin film electroluminescent display with low OHM electrodes
US5646480A (en) * 1995-06-19 1997-07-08 Northrop Grumman Corporation Metal assist structure for an electroluminescent display
US5601467A (en) * 1995-06-19 1997-02-11 Northrop Grumman Corporation Method for manufacturing a low resistant electroluminescent display device
JP4142117B2 (ja) * 1995-10-06 2008-08-27 パイオニア株式会社 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネル及びその製造方法
JPH1131590A (ja) * 1997-07-09 1999-02-02 Tdk Corp 有機el素子

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4693262B2 (ja) * 2000-03-27 2011-06-01 株式会社半導体エネルギー研究所 パッシブマトリクス型の発光装置
JP2001345185A (ja) * 2000-03-27 2001-12-14 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置およびその作製方法
EP1467419A3 (en) * 2003-04-08 2010-03-31 Pioneer Corporation Light emitting display panel and method of fabricating the same
JP2011066017A (ja) * 2004-02-20 2011-03-31 Lg Electronics Inc 有機電界発光表示素子及びその製造方法
JP2007234819A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Optrex Corp 有機el表示装置、および有機el表示装置の製造方法
JP2008262749A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Tdk Corp Elパネル
JP2009302083A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Nippon Seiki Co Ltd 積層体及び有機elパネル
WO2012086758A1 (ja) * 2010-12-24 2012-06-28 Necライティング株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス照明装置
US9119272B2 (en) 2010-12-24 2015-08-25 Nec Lighting, Ltd. Organic electroluminescent element and organic electroluminescent lighting device
JP2014508373A (ja) * 2010-12-30 2014-04-03 エルジー・ケム・リミテッド 電極およびこれを含む電子素子
US8766097B2 (en) 2010-12-30 2014-07-01 Lg Chem Ltd. Electrode, and electronic device comprising same
CN107843806A (zh) * 2017-10-30 2018-03-27 阳光电源股份有限公司 一种接线检测方法、装置和光伏发电系统
CN107843806B (zh) * 2017-10-30 2020-08-28 阳光电源股份有限公司 一种接线检测方法、装置和光伏发电系统

Also Published As

Publication number Publication date
GB2331183A (en) 1999-05-12
GB9824546D0 (en) 1999-01-06
GB2331183B (en) 2002-10-02
GB2331183A9 (en)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6133581A (en) Organic light-emitting device and method of manufacturing the same
US5399936A (en) Organic electroluminescent device
EP1191823B1 (en) Organic el device and method of manufacture thereof
JP4608105B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびその製造方法
JP4264994B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示素子の製造方法
US7678590B2 (en) Organic electroluminescence device and method for manufacturing same
KR100501571B1 (ko) 디스플레이용 유기 광-방출 소자 및 그 제조방법
JPH11144877A (ja) 有機発光素子
US7786519B2 (en) Light emitting device and method for manufacturing the same
JP2005183209A (ja) 有機el表示装置及びその製造方法
JPH1187052A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP4788677B2 (ja) 有機el装置およびその製造方法
JP4748147B2 (ja) 有機el装置
JP3518682B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
KR100866886B1 (ko) 오엘이디 소자의 제조 방법
JP2814999B2 (ja) 有機薄膜エレクトロルミネッセンス表示装置の電極構造
JP2848391B2 (ja) 有機薄膜エレクトロルミネッセンス表示装置における電極構造の製造方法
JP4673579B2 (ja) 表示装置
JP2005183208A (ja) 表示装置及びその製造方法
KR100661161B1 (ko) 유기 전계 발광 소자 및 그 제조방법
JP4026141B2 (ja) 有機elディスプレイパネルおよびその製造方法
JPH11297472A (ja) 電界発光素子及びその製造方法
JP3213463B2 (ja) 電界発光素子
JP2000003793A (ja) 電界発光素子
JP4702479B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示素子