JPH11297472A - 電界発光素子及びその製造方法 - Google Patents

電界発光素子及びその製造方法

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JPH11297472A
JPH11297472A JP10115898A JP11589898A JPH11297472A JP H11297472 A JPH11297472 A JP H11297472A JP 10115898 A JP10115898 A JP 10115898A JP 11589898 A JP11589898 A JP 11589898A JP H11297472 A JPH11297472 A JP H11297472A
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JP
Japan
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cathode electrode
electrode
layer
organic
organic electroluminescence
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JP10115898A
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Mamoru Horii
守 堀井
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光表示部分以外での発光を確実に防止し、
高精細に発光できる電界発光素子の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 透明基板11の上にアノード電極12が
形成され、さらに透明基板11の上に有機EL層13が
成膜され、この有機EL層13の上に不透明な第1カソ
ード電極15が形成されている。この第1カソード電極
15がマスクとなって、この電極15で覆われていない
部分の有機EL層13が紫外線により劣化されて非発光
領域13Aとなっている。第1カソード電極15が形成
された有機EL層13の上に、略全体に亙って第2カソ
ード電極17が形成されている。このような構成とする
ことにより、有機EL層13へは、第1カソード電極1
5のみから電子注入が可能となる。また、第2カソード
電極17とアノード電極12とで挟まれた領域(発光可
能領域13Bを除く)では有機EL層13が劣化されて
非発光領域13Aとなっているため、表示光の発光は起
こらない。このため、キャラクタ表示部のみが点灯表示
され、意図した部分での発光を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電界発光素子及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電界発光素子として、有機EL(EL;
エレクトロルミネッセンス)層をアノード電極とカソー
ド電極とで挟んだ構成の有機EL素子が知られている。
このような有機EL素子の電極構造としては、大きく分
類してセグメントによるキャラクタ表示を行う電極構造
とマトリクスによるドット表示を行う電極構造とがあ
る。キャラクタ表示を行う電極構造を採用した電界発光
素子としては、図5に示すようなものがある。同図に示
すように、この電界発光素子は、透明基板1の上にキャ
ラクタ形状部2A及び外部との接続配線2Bにパターニ
ングされたアノード電極2が形成され、透明基板1及び
アノード電極2の上に有機EL層3が形成され、この有
機EL層3の上に上記したアノード電極2の接続配線2
Bとの重なりを避けるように1枚のカソード電極4が形
成されている。なお、アノード電極2は有機EL層3に
対して正孔注入材料として機能する、例えばITO(in
dium tin oxide)などの透明電極材料が用いられ、カソ
ード電極4としては有機EL層3に対して電子注入材料
として機能する低仕事関数の金属が用いられている。ま
た、このような有機EL素子の製造において、アノード
電極2はフォトリソグラフィー技術を用いて形成され、
カソード電極4は所望の電極形状が開口されたメタルマ
スクを用いて電極材料を蒸着することにより形成されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな有機EL素子においては、アノード電極2のキャラ
クタ形状部2Aが複雑になると、接続配線2Bとカソー
ド電極4との重なりを避けることが困難となり、ともす
ると接続配線2Bとカソード電極4とが有機EL層3を
介して重なってしまい、キャラクタ形状以外のその部分
で意図しない表示が生じてしまうという問題があった。
【0004】また、発光領域の微細化は、アノード電極
2がフォトリソグラフィーによりパターニングされるた
め、カソード電極4のメタルマスクの微細化に依存し、
メタルマスクの加工限度以上の微細化は不可能となると
いう問題がある。
【0005】この発明が解決しようとする課題は、発光
表示部分以外での発光を確実に防止でき、しかもメタル
マスクの簡略化も可能な、電界発光素子の製造方法を得
るにはどのような手段を講じればよいかという点にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
電界発光素子の製造方法であって、基板の上に、アノー
ド電極をパターン形成する工程と、前記アノード電極が
形成された前記基板の上に、有機エレクトロルミネッセ
ンス層を成膜する工程と、前記有機エレクトロルミネッ
センス層の上に、第1カソード電極を、第1メタルマス
クを用いて蒸着して形成する工程と、前記第1カソード
電極をマスクとして露呈する前記有機エレクトロルミネ
ッセンス層へ紫外線を照射して劣化させる工程と、前記
第1カソード電極の上に、第2メタルマスクを用いて第
2カソード電極を蒸着により形成する工程とを備えるこ
とを特徴としている。
【0007】請求項1記載の発明では、第1カソード電
極を形成するための第1メタルマスクが、例えば、キャ
ラクタ部の形状のみを形成すればよく、第2カソード電
極を形成するための第2メタルマスクは少なくとも第1
カソード電極上に第2カソード電極を形成する簡単な形
状のマスクでよいため、メタルマスクの加工が容易にな
り、また、カソード配線を第2カソード電極で形成すれ
ば、その分第1メタルマスクの強度を強くすることがで
き、さらに第1カソード電極以外の第2カソード電極と
アノード電極との重なり領域の有機エレクトロルミネッ
センス層は、紫外線により劣化しているので、第2カソ
ード電極配線が不要に発光することはない。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の電
界発光素子の製造方法であって、前記第2カソード電極
の材料は、前記第1カソード電極より酸化されにくい材
料で形成されることを特徴としている。請求項2記載の
発明によれば、第2カソード電極が第1カソード電極の
酸化を抑制することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る電界発光素
子の製造方法及び電界発光素子の構成の詳細を図1〜図
4に示す実施形態に基づいて説明する。
【0010】先ず、例えばガラスや合成樹脂などでなる
透明基板11の上に例えばITO膜を成膜し、このIT
O膜をフォトリソグラフィー技術を用いて、本実施形態
では、例えば図1(a)に示すようなパターンの2つの
アノード電極12を形成する。このアノード電極12の
パターンは、表示領域を略二分するように互いに分離し
てそれぞれ矩形状に形成され、それぞれのアノード電極
12に透明基板11の一側縁まで引き出される引き出し
配線12Aが形成されている。また、アノード電極12
のパターニングにおいては、後記する第2カソード電極
17が接続されるカソード端子部12Bも同時に形成す
る。図1(b)は同図(a)のA−A断面図である。
【0011】次に、図2(a)及び(b)に示すよう
に、アノード電極12を形成した透明基板11の上に、
有機EL層13を蒸着により成膜する。なお、この有機
EL層13としては、下層から順に、N,N'-ジ(α-ナフ
チル)-N,N'-ジフェニル-1,1'-ビフェニル-4,4'-ジアミ
ン(以下、α−NPDという)からなる有機正孔輸送層
と、4,4'-ビス(2,2'-ジフェニルビニレン)ビフェニル
(以下、DPVBiという)96wt%と、4,4'-ビス
(2-カルバゾールビニレン)ビフェニル(以下、BCz
VBiという)4wt%とからなる有機発光層と、トリ
ス(8-ヒドロキシキノリン)アルミニウム(以下、Al
q3という)からなる有機電子輸送層の3層を順次積層
して形成する。
【0012】次に、図3(a)に示すように、表示キャ
ラクタ形状の開口部14Aが形成された第1メタルマス
ク14を有機EL層13の上に位置合わせして載せ、M
gIn、MgAgなどの低仕事関数の合金を蒸着する。
その後、同図(a)に示すように、第1メタルマスク1
4を取り外すことにより、有機EL層13上にキャラク
タ形状の第1カソード電極15、15が残る。その後、
図3(b)に示すように、有機EL層13に対して垂直
に入射する紫外線を照射する。これにより、第1カソー
ド電極15で覆われた領域以外の領域の有機EL層13
は紫外線が入射することにより、劣化が起こり非発光領
域13Aとなり電界が印加されても発光を起こさなくな
る。すなわち、第1カソード電極15に覆われた部分の
有機EL層13のみが発光可能領域13Bとなる。
【0013】その後、図4(a)に示すように、有機E
L層13の上面と略同程度もしくはそれより小さい面積
・形状の開口部16Aが開設された第2メタルマスク1
6を、第1カソード電極15が形成された有機EL層1
3の上に位置合わせして載置し、第1カソード電極15
と同一の材料または酸化されにくい導電性材料を蒸着し
て同図(b)に示すような第2カソード電極17を形成
する。第2カソード電極17は、第1カソード電極15
及び有機EL層13を覆うように配置されるが、アノー
ド電極12と導通はされていない。ここで、第2カソー
ド電極17の材料として第1カソード電極15の材料よ
り酸化されにくい導電性材料を用いれば、MgIn、A
lLiなどの酸化され易い合金でなる第1カソード電極
15を第2カソード電極17で保護することができ、例
えばダークスポット(非点灯部:黒点)などの不都合が
発生するのを抑制することが可能となる。なお、この第
2カソード電極17の一側縁部17Aは引き出し電極と
して形成され、この部分が上記したカソード端子部12
Bに重なって接続され配線が低抵抗化するように設定さ
れている。このようにして、図4(b)に示すような電
界発光素子10の製造が完了する。
【0014】本実施形態の電界発光素子10は、上記し
たように、透明基板11の上に表示キャラクタに対して
面積の大きいアノード電極12が形成され、表示領域全
体に亙って連続する有機EL層13が成膜され、この有
機EL層13の上に不透明な第1カソード電極15が形
成されている。この第1カソード電極15がマスクとな
って、この電極15で覆われていない部分の有機EL層
13が紫外線により劣化されて非発光領域13Aとな
り、この間に電圧が印加されても発光しない。第1カソ
ード電極15が形成された有機EL層13の上に、略全
体に亙って第2カソード電極17が形成されている。こ
のような構成とすることにより、有機EL層13へは、
第1カソード電極15のみから電子注入が可能となり、
面積の大きいアノード電極12から有機EL層13へは
第1カソード電極15と対向する領域(発光可能領域1
3B)へのみ正孔注入が可能となる。第2カソード電極
17とアノード電極12とで挟まれた領域(発光可能領
域13Bを除く)では有機EL層13が劣化されて非発
光領域13Aとなっているため、表示光の発光は起こら
ない。このため、第1カソード電極15の形状にしたが
ってキャラクタ表示部のみが点灯表示され、意図しない
部分での発光が起こることがない。そして、第1カソー
ド電極15に接続されるカソード端子部12Bを第2メ
タルマスク14で形成しているので、第1メタルマスク
14は表示部のみの開口部14Aだけ開口していればよ
いため強度が強くなり、第1カソード電極15を高精細
でかつ比較的広い面積に形成することができる。
【0015】以上、実施形態について説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、構成の要旨に付随
する各種の設計変更が可能である。例えば、上記した実
施形態では、任意の形状の第1カソード電極15を用い
て説明したが、セグメントによるキャラクタ表示に本発
明を適用することも勿論可能である。また、上記した実
施形態では、有機EL層13を有機正孔輸送層、有機発
光層、有機電子輸送層の3層を積層した構成としたが、
これに限定されるものではなく、例えば2層構造とな
し、アノード電極12側から、順次、ビス(10-ヒドロ
キシベンゾ[h]キノリン)化ベリリウム(以下、Beb
q2という)でなる、電子輸送層を兼ねた発光層、α−
NPDでなる正孔輸送層を積層した構成とすることも可
能である。また、第1カソード電極15は、AlLi等
のアルミニウム合金としてもよい。上記実施形態では、
第2カソード電極17をほぼ有機EL層13の全面上に
形成したが、第1カソード電極15とカソード端子部1
2Bとを接続する一側縁部17Aだけ形成してもよい。
また、第1メタルマスクでカソード電極端子部12Bを
形成せず、第2メタルマスクで、一側縁部17Aのみで
カソード電極15のカソード配線としてもよい。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、発光表示部分以外での発光を確実に防止で
き、しかもメタルマスクの簡略化及び強度向上も可能に
するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る電界発光素子の実施形態
の製造工程を示す斜視図、(b)は(a)のA−A断面
図。
【図2】(a)は本実施形態の電界発光素子の製造工程
を示す分解斜視図、(b)は工程断面図。
【図3】(a)は本実施形態の電界発光素子の製造工程
を示す分解斜視図、(b)は工程断面図。
【図4】(a)は本実施形態の電界発光素子の製造工程
を示す分解斜視図、(b)は工程断面図。
【図5】従来の電界発光素子を示す分解斜視図。
【符号の説明】
10 電界発光素子 11 透明基板 12 アノード電極 13 有機EL層 13A 非発光領域 13B 発光可能領域 14 第1メタルマスク 15 第1カソード電極 16 第2メタルマスク 17 第2カソード電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の上に、アノード電極をパターン形
    成する工程と、 前記アノード電極が形成された前記透明基板の上に、有
    機エレクトロルミネッセンス層を成膜する工程と、 前記有機エレクトロルミネッセンス層の上に、第1カソ
    ード電極を、第1メタルマスクを用いて蒸着して形成す
    る工程と、 前記第1カソード電極をマスクとして露呈する前記有機
    エレクトロルミネッセンス層へ紫外線を照射して劣化さ
    せる工程と、 前記第1カソード電極の上に、第2メタルマスクを用い
    て第2カソード電極を蒸着により形成する工程と、 を備えることを特徴とする電界発光素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2カソード電極の材料は、前記第
    1カソード電極より酸化されにくい材料で形成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電界発光素子の製造方
    法。
JP10115898A 1998-04-13 1998-04-13 電界発光素子及びその製造方法 Pending JPH11297472A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7285910B2 (en) 2002-11-04 2007-10-23 Samsung Sdi Co., Ltd. Organic electroluminescence device for preventing current leakage and improving inkjet-printing quality
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JP2014534594A (ja) * 2011-11-03 2014-12-18 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ Oledの構造化
WO2018211776A1 (ja) * 2017-05-16 2018-11-22 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法

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