JPH11144764A - リチウムイオン二次電池およびリチウムイオン二次電池を用いた組電池 - Google Patents
リチウムイオン二次電池およびリチウムイオン二次電池を用いた組電池Info
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- JPH11144764A JPH11144764A JP9304521A JP30452197A JPH11144764A JP H11144764 A JPH11144764 A JP H11144764A JP 9304521 A JP9304521 A JP 9304521A JP 30452197 A JP30452197 A JP 30452197A JP H11144764 A JPH11144764 A JP H11144764A
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Abstract
への適合性のみならず、例えば3mA/cm2 以上の外部電流
密度での充放電に対しても電池容量の低下が少ないリチ
ウムイオン二次電池が求められている。 【解決手段】 支持導体上に活物質層を形成してなる電
極を有する 2個以上のリチウムイオン二次電池が並列接
続された組電池である。組電池を構成する 2個以上のリ
チウムイオン二次電池は、活物質層の厚さが 2種類以上
である。あるいは、支持導体上に活物質層を形成してな
る電極を具備するリチウムイオン二次電池において、支
持導体上に厚さが異なる 2種類以上の活物質層を形成す
る。
Description
電気自動車、家庭用電力貯蔵などに用いられる高エネル
ギー密度のリチウムイオン二次電池およびリチウムイオ
ン二次電池を用いた組電池に関する。
源として、また大気汚染や地球温暖化に対処するための
電気自動車および電力貯蔵システムのキーエレメントと
して、高性能二次電池の需要が近年著しく高まってい
る。電池の高容量化技術の進歩はめざましく、特に従来
のNi−Cd電池に代わるNi−H2 電池の容量は年毎
に増大している。一方、水溶液電解質を用いたこれらの
二次電池とは異なり、非水系電解質を用いた高起電力を
特徴とするリチウムイオン二次電池の開発も急速に進め
られている。
りの容量において、原理的には従来の二次電池をはるか
に凌駕している。しかし、非水系電解質の伝導度が低い
こと、さらには起電力が高いために電解質の分解が起こ
りやすいことなどに起因して、現在の製品においてはそ
の潜在能力が十分に生かされているとは言えない。すな
わち、リチウムイオン二次電池の高容量化に関しては、
従来技術とは異なる視点に基づいた技術開発が必要とな
っている。
〜2mA/cm2 の電流密度で充放電が行われているが、この
範囲を超える大電流での充放電においては、電極中でリ
チウムイオン分布の分極効果が大きくなるため、容量が
著しく低下するという欠点を持っている。電気自動車な
どの大型リチウムイオン二次電池の用途を考慮した場
合、大電流での充放電においても高容量を維持できるリ
チウムイオン二次電池の必要性が指摘されている。さら
に、リチウムイオン二次電池は電解質溶液に可燃性の有
機溶媒を用いているため、その起電力の高さと相まって
発火しやすいなどの安全性の問題も指摘されている。
ウムイオン二次電池は電気伝導度の低い非水系電解質を
用いなければならないため、Ni−H2 電池などに適用
された高容量化が困難であると同時に、大電流の充放電
においては容量が著しく低下するなどの欠点を有してい
る。また、リチウムイオン二次電池は起電力が大きく、
かつ有機系電解質を用いなければならないため、その安
全性には十分な配慮が必要である。
なされたもので、通常の 1〜2mA/cm2 の電流密度による
充放電への適合性のみならず、例えば3mA/cm2 以上の外
部電流密度での充放電に対しても電池容量の低下が少な
いリチウムイオン二次電池およびリチウムイオン二次電
池を用いた組電池を提供することを目的としている。
と定められた活物質からなる電池の容量を増大させる方
法の一つとして、スパイラル状に負かれた支持導体、セ
パレーター、その間の空隙など、化学反応に関与しない
部分が占める体積を減少させることが考えられる。この
方法は電極の活物質量を増やすことが電池容量を増大さ
せるという見解に基づいている。
特性を決定している主な要因は、電極中のリチウムイオ
ンの拡散現象であり、電極の実効的な化学拡散係数を増
大させなければ、活物質量を増やすことが必ずしも電池
容量を増大させることにはつながらない。電流密度3mA/
cm2 以上の大電流で充放電を行う場合、電極中でのリチ
ウムイオン分布の分極効果が大きく、特に厚い電極を用
いると、さらにこの効果は大きくなる。よって、実効的
な化学拡散係数を増大させることが非常に重要になる。
ためには、電極に塗布された活物質グレイン間への電解
質溶液の浸透をよくすることが重要な観点になるが、大
幅に改良することは技術的に容易なことではない。ま
た、構造的な観点からは、上記したように活物質を厚く
塗布することが電池容量を低下させる原因となるため、
逆に薄く活物質を塗布した長い電極シートを用いること
により、電池の容量を増やす方法が考えられる。しか
し、この方法では集電体のシート抵抗が増大し、また特
に電極縦方向の活物質量が減少するため、必ずしも電池
容量は増大しない。すなわち、リチウムイオン二次電池
においては、電池容量は各電流密度においてカソード厚
に対して最適値が存在することになる。さらに、外部電
流密度が大きくなるにつれて、上述したように電極中で
のリチウムイオン分布の分極効果が増大するため、最適
なカソード厚も外部電流密度と共に変化する。
たものであり、本発明のリチウムイオン二次電池を用い
た組電池は、請求項1に記載したように、支持導体上に
活物質層を形成してなる電極を有する 2個以上のリチウ
ムイオン二次電池が並列接続された組電池において、前
記 2個以上のリチウムイオン二次電池は前記活物質層の
厚さが 2種類以上であることを特徴としている。本発明
のリチウムイオン二次電池の組電池においては、請求項
2に記載したように、前記 2個以上のリチウムイオン二
次電池の一方の前記活物質層の厚さが50〜80μm の範囲
であり、他方の前記活物質層の厚さが 100〜 200μm の
範囲であることが特に好ましい。
は、請求項3に記載したように、支持導体上に活物質層
を形成してなる電極を具備するリチウムイオン二次電池
において、前記支持導体上には厚さが異なる 2種類以上
の前記活物質層が形成されていることを特徴としてい
る。本発明のリチウムイオン二次電池においては、請求
項4に記載したように、前記 2種類以上の活物質層の一
方の厚さが50〜80μm の範囲であり、他方の厚さが 100
〜 200μm の範囲であることが特に好ましい。
で電池容量を最大にするためには、電極の厚さ、特にカ
ソード厚を最適化することが重要である。リチウムイオ
ンの伝導を表す概略図を図1に示す。図1において、E
1はアノード電極、E2はカソード電極、E3は電解質
(セパレータ)、S1はアノードコンタクト、S2はカ
ソードコンタクトである。リチウムイオン二次電池の充
放電特性は、電極縦方向のリチウムイオンの拡散が支配
的であり、特にカソード電極E2中の拡散が重要であ
る。図2に、Lix Co1-x O2 から形成されるカソー
ド電極の化学拡散係数Dおよび開回路電位μの組成比x
依存性に関する測定結果を示す。
により、時刻tの電極シートxにおけるリチウムイオン
分布C(x,t)は与えられる。ただし、Lc はカソー
ド厚、Jは電極シー卜の平均外部電流密度、Vp は起電
力を表す。
電解質(セパレータ)、厚さ 100μm のカソード・アノ
一ド電極から構成された長さ60cmの電極シートを例にと
る。セルの内容積は一定であるから、電極シートの長さ
をScmとすると、
ち、カソード厚Lc を変化させたときの放電容量を、
(1)式および (2)式を用いて計算した結果を図3に示
す。
cm2 の平均外部電流密度で充放電を行う。この範囲の電
流密度において、放電容量を最大にするカソード厚は 1
00〜125μm 程度であることが図3により分かる。この
ことは現実の電池設計を反映した結果である。一方、3m
A/cm2 以上の大きい外部電流密度で充放電を行う場合に
は、50〜80μm の薄いカソード電極を用いる方が放電容
量が大きくなることが分かる。ただし、各電流密度にお
ける最適なカソード厚は電流密度の値のみで決まり、電
極シートの長さSには依存しない。よって、平均外部電
流密度の値が同じであれば、いかなるサイズのリチウム
イオン二次電池に対しても最適なカソード厚は同じであ
る。
の電気自動車などへの応用を考えると、その用途から
0.5〜4mA/cm2 程度の広範囲の外部電流密度に対して、
電池容量が低下することのないリチウムイオン二次電池
を作製、開発する必要がある。しかし、図3から分かる
ように、放電容量を最適にするカソード厚は電流密度で
大きく異なる。
おいては、活物質層の厚さが異なる2個以上のリチウム
イオン二次電池を並列接続しており、充放電時には外部
電流密度に対して適した活物質層厚を有するリチウムイ
オン二次電池に主として電流が流れるため、現状の外部
電流密度による充放電から例えば3mA/cm2 以上の大きい
外部電流密度での充放電まで対応することができる。
おいては、支持導体上に厚さが異なる 2種類以上の活物
質層を形成しており、充放電時には外部電流密度に対し
て適した厚さを有する活物質層に主として電流が流れる
ため、現状の外部電流密度による充放電から例えば3mA/
cm2 以上の大きい外部電流密度での充放電まで対応する
ことができる。
態について説明する。
用いた組電池の一実施形態の構成を概略的に示す図であ
る。同図において、B1は薄いカソード電極を持つ第1
のリチウムイオン二次電池、B2は厚いカソード電極を
持つ第2のリチウムイオン二次電池であり、これらリチ
ウムイオン二次電池B1、B2を並列接続して組電池を
構成している。
1、B2には、カソード電極の厚さ、具体的には支持導
体上に形成される活物質層の厚さが異なることを除い
て、従来から用いられている一般的な構造のリチウムイ
オン二次電池を使用することができる。また図1におい
て、Iは外部電流、I1 は第1のリチウムイオン二次電
池B1を流れる電流、I2 は第2のリチウムイオン二次
電池B2を流れる電流(ただし、I=I1 +I2 )であ
る。
は、I1 <<I2 となる。逆に、大きい外部電流密度で
充放電を行う場合は、I1 >>I2 となる。これは、第
1のリチウムイオン二次電池B1および第2のリチウム
イオン二次電池B2の両端子の電位差が等しくなるた
め、外部電流Iに対して高容量を持つ電池の方に電流が
流れやすくなるためである。
旦外部電流を零(休止)にすると、第1のリチウムイオ
ン二次電池B1および第2のリチウムイオン二次電池B
2の両端子間での電位差を等しく保ちながら、電極内で
リチウムイオン分布が平坦になるようにリチウムイオン
の拡散が起きるため、第1のリチウムイオン二次電池B
1から第2のリチウムイオン二次電池B2へ電流が流れ
る。従って、第1のリチウムイオン二次電池B1の起電
力を速やかに回復することができる。
施形態の組電池においては、各外部電流密度に対して放
電容量の大きい方の電池で、組電池全体の放電容量が決
まる。このため、広範囲の電流密度で放電容量が著しく
低下することはなく、しかも起電力の回復も非常に早い
という特徴を有する。さらに、カソード厚が 3種類以上
のリチウムイオン二次電池を並列接続した組電池によれ
ば、上記と同様の理由によって、より広範囲の外部電流
による充放電に対応することが可能となる。
のリチウムイオン二次電池B1、B2を並列接続した組
電池を示したが、各リチウムイオン二次電池B1、B2
の数は適宜設定することができる。例えば、大きい外部
電流密度での充放電に対応する第1のリチウムイオン二
次電池B1は、第2のリチウムイオン二次電池B2に比
べて放電容量が小さいため、第1のリチウムイオン二次
電池B1の数を増加させることで放電容量の低下を補う
ことができる。カソード厚が 3種類以上のリチウムイオ
ン二次電池を並列接続する場合においても同様である。
このように、本発明の組電池は種々の組合せが可能であ
る。
けるカソード厚は、充放電に使用する外部電流密度に対
応させて設定することができる。特に、 0.5〜 4mA/cm
2 の外部電流密度で充放電を行う場合には、カソード厚
が50〜80μm の範囲のリチウムイオン二次電池B1と、
カソード厚が 100〜 200μm の範囲のリチウムイオン二
次電池B2とを組合せることが望ましい。このことは図
3から明らかである。なお、上記したような組電池にお
いては、リチウムイオン二次電池以外のNi−H2 電池
などの他の二次電池との組合せも考えられるが、リチウ
ムイオン二次電池は他の二次電池より著しく高い起電力
を持ち、電気自動車などへの応用を考えた場合、重量を
小さくすることが不可欠であることから、カソード厚の
異なるリチウムイオン二次電池同士の組電池は極めて有
効である。
実施形態について説明する。
した本発明の組電池の考え方を単体のリチウムイオン二
次電池に適用したものである。図5はこのような本発明
の単体リチウムイオン二次電池の電極シートの概略構造
を模式的に示す図である。
ソード集電体S2に対してカソード電極(具体的には活
物質層)E2を薄く塗布した第1の領域であり、R2は
カソード集電体S2に対してカソード電極(具体的には
活物質層)E2を厚く塗布した第2の領域である。この
ように、カソード集電体S2には厚さが異なる 2種類以
上のカソード電極E2が形成されており、このような電
極シートを通常のリチウムイオン二次電池と同様に巻回
することによって、この実施形態のリチウムイオン二次
電池が構成される。
との電極シートにおける位置関係は特に限定されるもの
ではなく、いずれの位置でも同じ効果を期待できるが、
例えばスパイラルに巻いた際に内側にくる領域を薄くし
た方が作製上容易である。
部電流が大きくなると電流はカソード厚の薄い領域R1
に集中する。このため、領域R1の長さl1 を短くする
と電流密度が著しく大きくなるので、全体の電池容量が
低下してしまう。逆に、外部電流が小さい場合は、カソ
ード厚の厚い領域R2(長さl2 )に電流が集中するも
のの、この場合図3から分かるように、放電容量は領域
R1に電流が集中する場合に比べて大きい。これらのこ
とから、l1 ≧l2 となるように電極シートを作製する
ことが好ましく、これにより広範囲の電流密度に対して
放電容量の低下を小さくすることができる。
上形成する場合には、最もカソード厚が薄い領域の長さ
をl1 とし、最もカソード厚が厚い領域をl2 として、
上記した関係を満たすように電極シートを作製すればよ
いことが分かる。
域R1の電極シートを用いたリチウムイオン二次電池
と、領域R2の電極シートを用いたリチウムイオン二次
電池とを並列接続した組電池と同様に見なすことができ
るため、上述した本発明の組電池と同様の効果を得るこ
とが可能となる。また、電極シートにカソード厚の異な
る領域を 3つ以上形成すれば、より広範囲の電流密度で
高容量を維持できるリチウムイオン二次電池が得られ
る。
ソード厚は、充放電に使用する外部電流密度に対応させ
て設定することができる。特に、電極シート全体での平
均外部電流密度の範囲が 0.5〜4mA/cm2 で充放電を行う
場合、領域R1はカソード厚が50〜80μm の範囲となる
ように正極活物質を塗布し、また領域R2はカソード厚
が 100〜 200μm の範囲となるように正極活物質を塗布
することが好ましい。このようなカソード厚の組合せに
よって、上述した組電池の場合と同様に、放電容量の低
下が小さいことが期待できる。
価結果について述べる。
と混合し、酸素気流中において 630℃、 8時間の条件で
加熱し、平均粒径 3μm のLiCoO2 粉末を作製し
た。このLiCoO2粉末を粉砕することによって、L
iCoO2 粒子を作製した [正極1の作製]支持導体として厚さ10μm のAlフォ
イルを用意した。また、上記LiCoO2 活物質に、導
電助剤として平均粒径30nmのアセチレンブラックを 5重
量% 、バインダポリマーとしてポリフッ化ビニリデンを
5重量% 加えた。N-メチルピロリドンを溶媒に用いてス
ラリーを作製し、上記支持導体上に塗布後乾燥した。ロ
ーラーによるプレス(250Kg/cm)後の正極の厚さは、支持
導体を除いて 160μm となるようにした。
m のAlフォイルを用意した。また、上記LiCoO2
活物質に、導電助剤として平均粒径30nmのアセチレンブ
ラックを 5重量% 、バインダポリマーとしてポリフッ化
ビニリデンを 5重量% 加えた。N-メチルピロリドンを溶
媒に用いてスラリーを作製し、上記支持導体上に塗布後
乾燥した。ローラーによるプレス(250Kg/cm)後の正極の
厚さは、支持導体を除いて70μm となるようにした。
の炭素原子の一部を窒素で置換したグラファイトの作製
は、市販のCVD装置を利用して行った。まず、ニッケ
ル金属容器に粒径が約1000nmのグラファイト粉末を入
れ、CVD反応器内にセットした。容器を真空中で 850
℃に加熱した後、アルゴンをキャリヤガスに用いて、分
圧5mTorrのアセトニトリルを 5分間流し、粒子表面近傍
の数nmの厚さにわたって炭素原子の約 3割を窒素原子で
置換した。
m のCuフォイルを用意した。また、正極1と同様に、
上記負極活物質に導電助剤として平均粒径30nmのアセチ
レンブラックを 5重量% 、バインダポリマーとしてポリ
フッ化ビニリデンを 5重量% 加えた。N-メチルピロリド
ンを溶媒に用いてスラリーを作製し、上記支持導体上に
塗布後乾燥した。ローラーによるプレス(300Kg/cm)後の
負極の厚さは、支持導体を除いて 160μm となるように
した。
m のCuフォイルを用意した。また、正極2と同様に,
上記負極活物質に導電助剤として平均粒径30nmのアセチ
レンブラックを 5重量% 、バインダポリマーとしてポリ
フッ化ビニリデンを 5重量% 加えた。N-メチルピロリド
ンを溶媒に用いてスラリーを作製し、上記支持導体上に
塗布後乾燥した。ローラーによるプレス(300Kg/cm)後の
負極の厚さは、支持導体を除いて70μmとなるようにし
た。
空隙率約 30%、厚さ20μm のポリエチレンセパレータと
上記正電極1および負電極1で構成される長さ40cmの電
極シート(電極シート1)、上記正電極2および負電極
2で構成される長さ80cmの電極シート(電極シート2)
を作製した。それぞれの電極シ一卜をコイル状にまき、
それぞれ同じ大きさのステンレス製の円筒容器内にセッ
トし、リード端子を取り付けた。その後、アルゴンドラ
イボックス内に導入し、容器内を真空引きした後、リチ
ウム塩(LiPF6 )をエチルカーボネイト/ジエチル
カーボネイトの混合溶媒に1mol/lの濃度に溶解した電解
質を注入し、容器を密封した。このようにして、 2種類
のリチウムイオン二次電池を完成させた。なお、電極シ
ート1を用いたリチウムイオン二次電池をB1、電極シ
ート2を用いたリチウムイオン二次電池をB2と呼ぶこ
とにする。
B2の充放電特性の評価を行った。0.2A、 0.75A、1.5A
の外部電流についてぞれぞれ評価を行った。リチウムイ
オン二次電池B1については電流密度に換算して、1mA/
cm2 、4mA/cm2 、8mA/cm2 に対応し、リチウムイオン二
次電池B2に関しては、0.5mA/cm2 、2mA/cm2 、4mA/cm
2 に対応する。リチウムイオン二次電池B1の放電容量
は、各電流に対して1850mAh 、1300mAh 、890mAh、リチ
ウムイオン二次電池B2の放電容量は、1680mAh 、1580
mAh 、1480mAh と推定された。
ウムイオン二次電池B2を並列接続し、組電池を作製し
た。この組電池に0.2A、 0.75A、1.5Aの外部電流をそれ
ぞれ図4の電流Iとして流して放電容量を測定したとこ
ろ、1800mAh 、1500mAh 、1460mAh となった。0.2Aの低
電流で高容量を持ち、しかも電流の増加に伴う著しい容
量低下も見られないことが確認された。
電して30分休止するというサイクルを、 3回繰り返した
ときの充放電特性を測定した。図7に、リチウムイオン
二次電池B1、B2、および上記した組電池の測定結果
を示す。図7から、休止させたときの組電池の起電力回
復は、非常に早いことが確認された。よって、この実施
例1の組電池は、0.2Aから1.5Aの広範囲の電流に対して
高容量を持つだけでなく、休止することにより著しく起
電力が回復することが確認された。
ラファイトを作製し、図5に示した電極シートを作製し
た。領域R1では正極および負極共に70μm に活物質を
塗布し、領域R2では 160μm に活物質を塗布した。ま
た、l1 は40cm、l2 は20cmになるようにし、全体で60
cmの電極シートを作製した。この電極シートに電解質を
注入し、実施例1と同じ缶に詰めて、リチウムイオン二
次電池を作製した。このリチウムイオン二次電池を以後
B3と呼ぶ。
イオン二次電池B1、B2と同じ内容積を持つので、放
電容量を比較することにした。0.2A、 0.75A、1.5Aの電
流について、リチウムイオン二次電池B3の放電容量を
測定すると、 1750mAh、1450mAh 、 1300mAhとなった。
組電池の場合と同様に、0.2A、 0.75A程度の電流では高
容量を維持した。なお、1.5Aの電流では組電池より大き
い容量低下が見られたが、一様なカソード厚を持つリチ
ウムイオン二次電池B1、B2に比較すると、高い放電
容量を維持できることが確認された。
対して、図6に示すように 0.25Aの電流で30分放電して
30分休止するサイクルを、 3回行ったときの充放電特性
を測定した。測定結果を図8に示す。図8から分かるよ
うに、リチウムイオン二次電池B3は休止により著しく
起電力を回復することが分かった。これにより、リチウ
ムイオン二次電池B3は、0.2Aから0.5Aの電流で高容量
を維持するだけでなく、休止させることにより起電力が
著しく回復することが確認された。
塗厚することにより、リチウムイオン二次電池B4を作
製した。ただし、l1 、l2 共に15cmとした。図9のよ
うに両面塗厚を行えば、電極シー卜のどの断面において
もカソード厚を等しくすることが可能であり、電極シー
トをコイル状に巻くことが技術的に容易となった。0.2
A、 0.75A、1.5Aの外部電流に対して、リチウムイオン
二次電池B4の放電特性を測定したところ、 1800mAh、
1490mAh、 1380mAhとなった。この結果より、片面塗布
のリチウムイオン二次電池B3より高容量になることが
確認された。
面塗厚することにより、リチウムイオン二次電池B5を
作製した。このように作製すると、電極シート方向に膜
厚を変える必要がなく、実施例3の場合よりさらに作製
を容易にすることが可能となった。このように作製した
リチウムイオン二次電池B5についても放電特性を測定
したところ、0.2A、 0.75A、1.5Aの外部電流に対して 1
800mAh、1490mAh、 1400mAhとなった。さらに、リチウ
ムイオン二次電池B4より高容量になることが確認され
た
範囲の外部電流に対して容量の低下が小さいリチウムイ
オン二次電池および組電池を提供することが可能とな
る。
のリチウムイオン伝導を表す模式図である。
回路電位の組成比(x)依存性の測定結果を示す図であ
る。
カソード厚依存性を示す図である。
一実施形態の構成を概略的に示す図である。
施形態による電極シートの概略構成を模式的に示す図で
ある。
試験したときの外部電流の時間変化を示す図である。
を単体リチウムイオン二次電池B1、B2と比較して示
す図である。
電池B3の充放電特性をリチウムイオン二次電池B1、
B2と比較して示す図である。
二次電池の電極シートの概略構成を模式的に示す図であ
る。
ン二次電池の電極シートの概略構成を模式的に示す図で
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 支持導体上に活物質層を形成してなる電
極を有する 2個以上のリチウムイオン二次電池が並列接
続された組電池において、 前記 2個以上のリチウムイオン二次電池は、前記活物質
層の厚さが 2種類以上であることを特徴とするリチウム
イオン二次電池の組電池。 - 【請求項2】 請求項1記載のリチウムイオン二次電池
の組電池において、 前記 2個以上のリチウムイオン二次電池の一方の前記活
物質層の厚さが50〜80μm の範囲であり、他方の前記活
物質層の厚さが 100〜 200μm の範囲であることを特徴
とするリチウムイオン二次電池の組電池。 - 【請求項3】 支持導体上に活物質層を形成してなる電
極を具備するリチウムイオン二次電池において、 前記支持導体上には、厚さが異なる 2種類以上の前記活
物質層が形成されていることを特徴とするリチウムイオ
ン二次電池。 - 【請求項4】 請求項3記載のリチウムイオン二次電池
において、 前記 2種類以上の活物質層の一方の厚さが50〜80μm の
範囲であり、他方の厚さが 100〜 200μm の範囲である
ことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30452197A JP3378482B2 (ja) | 1997-11-06 | 1997-11-06 | リチウムイオン二次電池およびリチウムイオン二次電池を用いた組電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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