JPH11144529A - 絶縁シ−ト - Google Patents

絶縁シ−ト

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JPH11144529A
JPH11144529A JP32046397A JP32046397A JPH11144529A JP H11144529 A JPH11144529 A JP H11144529A JP 32046397 A JP32046397 A JP 32046397A JP 32046397 A JP32046397 A JP 32046397A JP H11144529 A JPH11144529 A JP H11144529A
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泰正 山本
Juichi Hirose
壽一 廣瀬
Minoru Tsuchida
実 土田
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    • H05K1/0313Organic insulating material
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Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂含浸繊維基材シ−トにおいて、含浸樹脂に
所望の樹脂を使用でき、しかも繊維基材の低誘電性によ
ってシ−ト全体の低誘電率化・低誘電損失率化を充分に
保証できる絶縁シ−トを提供する。 【解決手段】繊維基材に含浸剤を含浸したシ−ト状絶縁
体であり、前記繊維基材に、フッ素樹脂繊維よりも上記
含浸剤に対する親和性若しくは接着性に優れた絶縁繊維
とフッ素樹脂繊維との混成物を使用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低誘電率・低誘電損
失率(以下、低誘電性と称する)の絶縁シ−トに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、絶縁体の誘電損失は誘電率
及び誘電損失率に依存し、電磁波伝送の減衰率や伝送速
度も伝送路の誘電特性に左右される。近来、コンピュ−
タ等の高速伝送や衛星放送・通信、移動無線等に要求さ
れる高度の低伝送損失や伝送速度の高速化に対処するた
めに、それらに使用する機器の絶縁材、特にプリント回
路板のより一層の低誘電率化及び低誘電損失化が要求さ
れている。高電圧機器の分野では、電力損失の低減等の
ために、伝統的に低誘電率化及び低誘電損失化が求めら
れている。
【0003】他方、100〜200Vクラスの誘導電動
機で駆動される家庭用電気機器、例えば、冷凍機や空調
機の熱交換冷却器等では、誘導電動機のインバ−タ速度
制御でのインバ−タ部のキャリア周波数に起因する電動
機の電磁力騒音を可聴周波数帯域より高い周波数にして
騒音軽減を図ることが要請され、その一般的手段とし
て、高キャリア周波数のPWM制御(pulse width modu
la control)方式の低騒音型インバ−タが使用され、こ
の低騒音型インバ−タの使用のもとでは、インバ−タ部
のトランジスタ−のスイッチング速度が高速であり、ス
イッチングごとに発生する漏れ電流の変化が急峻であっ
てその誘導電動機の絶縁材(すなわち、スロットライナ
−、ウエッジ、段間絶縁材、マグネットワイヤ−、含浸
ワニス等)に低誘電率絶縁材を使用して上記過渡的漏れ
電流を低減することが検討されている。特に、電気冷凍
機においては、オゾン層の破壊防止のために冷媒がフロ
ンからHFC等の新冷媒に代替されつつあり、このHF
Cの誘電率がフロンの誘電率よりも高く、更に冷媒の代
替に伴い潤滑油も鉱油からポリアルキレングリコ−ル、
ポリオ−ルエステル、ポリエ−テル等に替えられつつあ
り、この潤滑油が吸湿性であって比抵抗が低いために、
100〜200Vクラスの低電圧機器であっても、上記
漏れ電流の一層の増大が懸念され、前記誘導電動機の絶
縁材に低誘電率絶縁材を使用することの意義は極めて大
きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】周知の通り、有機絶縁
材料中、ポリテトラフルオロエチレンは代表的な低誘電
性材料であり、その誘電率は2.1以下、誘電正接は
0.02%以下であり、通常、フィルム形態で実用され
ている。しかしながら、非極性に属し併用される含浸樹
脂との接着性に劣り、使用上の制約がある。例えば、プ
リント回路板の用途では銅箔との強固な接着が要求され
るが、ポリテトラフルオロエチレンではこの対応が難し
い。また、機器の絶縁では低吸湿化等のためにレジンを
含浸することが要求されるが、ポリテトラフルオロエチ
レンではこの対応も難しい。従来、フッ素樹脂繊維布に
樹脂を含浸した絶縁シ−トは公知であるが、フッ素樹脂
繊維布の難含浸性もしくは難接着性のために使用可能な
含浸レジンが制限され(特公昭63−46098号)、
含浸レジンに起因する使用条件の制約を免れ得ない。
【0005】本発明の目的は、樹脂含浸繊維基材シ−ト
において、含浸樹脂に所望の樹脂を使用でき、しかも繊
維基材の低誘電性によってシ−ト全体の低誘電率化・低
誘電損失率化を充分に保証できる絶縁シ−トを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る絶縁シ−ト
は、繊維基材に含浸剤を含浸したシ−ト状絶縁体であ
り、前記繊維基材に、フッ素樹脂繊維よりも上記含浸剤
に対する親和性若しくは接着性に優れた絶縁繊維とフッ
素樹脂繊維との混成物を使用したことを特徴とする構成
であり、絶縁繊維とフッ素樹脂繊維との混成物には混抄
紙を使用でき、絶縁繊維にはガラス繊維、芳香族ポリエ
ステル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリフエニレン
スルフィド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサ
ゾ−ル繊維等を使用でき、フッ素樹脂繊維にはポリテト
ラフルオロエチレンを使用できる。また、含浸剤にはポ
リイミド樹脂組成物、ビスマレイミド樹脂組成物、ポリ
フエニレンエ−テル樹脂組成物、ウレタン樹脂組成物、
エポキシ樹脂組成物等を使用できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1は本発明に係る絶縁
シ−トを示し、1は繊維基材、2は繊維基材に含浸した
含浸剤であり、繊維基材1にはフッ素樹脂繊維と前記含
浸剤に対する親和性若しくは接着性がフッ素樹脂繊維よ
りも優れた絶縁繊維との混抄紙を用いてある。この混抄
紙には、ポリテトラフルオロエチレン繊維と前記絶縁繊
維とを湿式抄造法で混抄したものを使用でき、ポリテト
ラフルオロエチレンはビスコ−ス中にポリテトラフルオ
ロエチレン粉末を分散させエマルジョン紡糸することに
より得ることができる。上記含浸剤は絶縁シ−トの使用
条件(耐熱性、耐湿性、機械的強度、耐電圧性等)に応
じて選定され、この含浸剤としては、例えばポリイミド
樹脂組成物、ビスマレイミド樹脂組成物、ポリフエニレ
ンエ−テル樹脂組成物、ウレタン樹脂組成物、エポキシ
樹脂組成物等を挙げることができる。
【0008】上記フッ素樹脂繊維には、ポリテトラフル
オロエチレン繊維の外、テトラフルオロエチレンヘキサ
フルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロ
エチレン、ポリふっ化ビニリデン等の含フッ素系高分子
の繊維も使用できる。上記絶縁繊維には、誘電率や誘電
損失率がフッ素樹脂繊維よりも劣るが、上記含浸剤に対
する含浸性または接着性がフッ素樹脂繊維よりも優れた
ものが使用され、例えば、溶融異方向性芳香族ポリエス
テル繊維(クラレ社製ベクトラン繊維)、全芳香族ポリ
アミド繊維(例えば、デュポン社製ノ−メックス繊
維)、ポリフエニレンスルフィド繊維、ポリパラフェニ
レンベンゾビスオキサゾ−ル繊維等を使用できる。
【0009】上記溶融異方向性芳香族ポリエステルは、
例えば芳香族ジオ−ル、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒ
ドロキシルカルボン酸等より得られるポリマ−であり、
特に好ましくは、パラヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロ
キシ6−ナフトエ酸の構成単位からなる部分が60モル
%以上である溶融異方向性芳香族ポリエステルであり、
特にパラヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロキシ6−ナフ
トエ酸との合計量に対する2−ヒドロキシ6−ナフトエ
酸成分が5〜45モル%である芳香族ポリエステルが好
ましい。前記成分中には適宜、テレフタル酸、ビスフェ
ノ−ル及びアミン誘導体等を含んでいてもよい。上記の
溶融異方向性とは溶融相において光学的異方性を示すも
のであり、このような特性は、例えば、ホットステ−ジ
に載せた試料を窒素雰囲気下で昇温加熱し、その透光性
を観察することにより設定できる。この溶融異方向性芳
香族ポリエステルの繊維は溶融紡糸により得られ(強度
を高めるために熱処理することもある)、パルプは溶融
紡糸した繊維をショ−トカットした後、ミキサ−、レフ
ァイナ−で叩解することにより、または易アルカリ減量
性ポリエステルを海成分とし、溶融異方向性芳香族ポリ
エステルを島成分として複合紡糸して得られた海−島型
複合繊維をショ−トカットし、易アルカリ減量性ポリエ
ステル成分を溶解除去して極細化することにより得るこ
とができる。上記フッ素樹脂繊維繊維や絶縁繊維の直径
は、通常10μm〜100μm、好ましくは15μm〜
50μm、長さは1mm〜10mm、好ましくは3mm
〜6mmであり、チョップドスチランドの形態で使用す
ることもできる。
【0010】本発明において、フッ素樹脂繊維繊維と絶
縁繊維との混成基材には、上記湿式抄造法による混抄紙
の外、乾式法による混成不織布の使用も可能であるが、
前記エマルジョン紡糸で得たポリテトラフルオロエチレ
ン繊維とガラス繊維と結着剤(例えば、ポリビニルアル
コ−ル繊維)との水分散液を抄紙し、この抄紙シ−トを
ポリテトラフルオロエチレンの融点以上でガラス繊維の
融点以下の温度にて熱処理して紡糸時のビスコ−ス及び
抄紙時の結着剤を熱分解させ除去すると共に繊維の交点
を融着させ、更にポリテトラフルオロエチレンの融点以
上でガラス繊維の融点以下の温度にて残存カ−ボンを酸
化除去したものを使用することが好ましい。このように
して得たポリテトラフルオロエチレン・ガラス混抄紙の
厚さは50μm〜500μm、密度は0.2〜0.8g
/cm3、平均孔径は30μmである。このポリテトラ
フルオロエチレン・ガラス混抄紙において、ポリテトラ
フルオロエチレン繊維量が多いと樹脂の含浸が困難にな
り、ガラス繊維量が多いと誘電率及び誘電損失率が高く
なるので、ポリテトラフルオロエチレンの含有量を10
〜80重量%、好ましくは30〜70重量%とすること
が適切である。
【0011】厚い絶縁シ−トを得るには(500μm以
上)、抄紙した単層抄紙シ−トを複数枚積層し熱処理
(ポリテトラフルオロエチレンの融点以上でガラス繊維
の融点以下の温度での加熱と残存カ−ボンの酸化除去の
ための加熱)により積層間を融着させ、この積層抄紙シ
−トに樹脂を含浸するか、または単層抄紙シ−トに樹脂
をB-stageにて含浸し、このプリプレグを複数枚積層し
加熱加圧により一体化することができる。
【0012】本発明に係る絶縁シ−トはリジット印刷配
線板やフレキシブル印刷配線板の絶縁基板、高電圧機器
の絶縁、インバ−タ速度制御の低電圧誘導電動機の絶縁
等に好適に使用される。本発明に係る絶縁シ−トを印刷
配線板として使用する場合は、リジット印刷配線板の絶
縁基板の厚みは0.3〜1.6mm、フレキシブル印刷
配線板の絶縁基板の厚みは0.1〜0.2mmとし、含
浸樹脂がB-stageのときに銅箔を貼付け、ついで含浸樹
脂を加熱硬化させ、銅箔をサブトラクティブ法によりエ
ッチンングして回路パタ−ンに形成するか、絶縁シ−ト
表面に接着剤を塗布しておきアルアディティブ法により
無電解銅メッキの回路パタ−ンを形成することができ
る。本発明に係る絶縁シ−トを高電圧機器の絶縁に使用
する場合、例えば、トランスや母線の絶縁に使用する場
合は、樹脂含浸絶縁シ−トをB-stageの状態で巻回し、
ついで含浸樹脂を加熱硬化させると共に巻回層間を一体
化するか、未含浸状態で巻回し、ついで巻回体に樹脂を
真空含浸し、ついで含浸樹脂を加熱硬化することができ
る。
【0013】家庭用電気機器に組み込む誘導電動機にお
いては、騒音軽減のために可聴周波数帯域よりも高い周
波数のPWM制御方式のインバ−タで速度制御すること
が有効である。而して、インバ−タ部のトランジスタ−
のスイッチング速度が高速となって過渡的漏洩電流が大
きくなるので、本発明に係る低誘電率絶縁シ−トをその
誘導電動機の絶縁材、すなわち、スロットライナ−、ウ
エッジ、段間絶縁材、結束用コ−ド、口出し線の絶縁ス
リ−ブとして有効に使用できる。特に、電気冷凍機にお
ける冷媒圧縮機用誘導電動機の場合、近来、冷媒がHF
C等の新冷媒に代替され、冷媒に混合する潤滑油が旧来
の鉱油に較べ吸水性の大きいポリアルキレングリコ−
ル、ポリオ−ルエステル、ポリオ−ルエ−テルまたはカ
−ポネ−ト等に代替されつつあり、上記スロットライナ
−等には耐加水分解性、低オリゴマ−性(オリゴマ−が
冷媒中に溶出し、これが原因で循環系パイプの流通性低
下やモ−タロック等が惹起されるのを抑制する)を付与
することが重要であり、絶縁シ−トの片面または両面に
耐加水分解性、低オリゴマ−性の絶縁フィルムや絶縁布
(織布、不織布)を積層することが望ましく、この絶縁
フィルムや絶縁布には、ポリエチレンテレフタレ−ト、
ポリエチレンナフタレ−ト、ポリフェニレンサルフアィ
ド、溶融異方向性芳香族ポリエステル、ポリアミド、ポ
リイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエ−テル
ニトリルまたはポリスチレンのフィルム、溶融異方向性
芳香族ポリエステル繊維紙〔(株)クラレ社製ベクル
ス〕、全芳香族ポリアミド繊維紙(例えば、du Pond社
製ノ−メックス紙)等を使用できる。
【0014】本発明に係る絶縁シ−トにおいては、繊維
基材にポリテトラフルオロエチレン繊維と他の繊維との
混抄紙を用いており、ポリテトラフルオロエチレン繊維
の低誘電率及び低誘電損失率のために低誘電性化を図り
得、また他の繊維にポリテトラフルオロエチレン繊維よ
りも含浸性に優れたガラス繊維等を用いているので、樹
脂をボイドレスでかつ安定な結着性で含浸でき、低誘電
性で低吸水性の絶縁シ−トを提供できる。このことは次
ぎの実施例と比較例との対比からも明らかである。
【0015】
【実施例】〔実施例1〕ポリテトラフルオロエチレン繊
維(東レファインケミカル社製繊維、外径15μm、長
さ3mmを使用)50重量%とガラス繊維(繊維外径1
5μm、長さ6mmを使用)50重量%とを結着剤(ポ
リビニルアルコ−ル繊維6μm)と共に水に分散させ、
この水分散液を抄紙しこの抄紙シ−トをポリテトラフル
オロエチレンの融点以上でガラス繊維の融点以下の温度
にて熱処理して結着剤を熱分解させ除去すると共に繊維
の交点を融着させ、更にポリテトラフルオロエチレンの
融点以上でガラス繊維の融点以下の温度にて数10時間
加熱し残存カ−ボンを酸化除去して厚さ100μmの混
抄紙を得た。この混抄紙に低誘電性ポリイミド樹脂組成
物〔日東電工(株)製ポリイミドAワニス8〕を含浸乾
燥させてB-stageのプリプレグを得、このプリプレグを
5枚重ね合わせ、175℃×50kg/cm2×120
分で加熱加圧して低誘電性絶縁シ−トを作成した。
【0016】〔実施例2〜5〕実施例1に対し、両繊維
の重量割合をガラス繊維30重量%(実施例2)、ガラ
ス繊維40重量%(実施例3)、ガラス繊維60重量%
(実施例4)、ガラス繊維70重量%(実施例5)とし
た以外、実施例1と同様にして低誘電性ポリイミド樹脂
組成物含浸シ−トを得た。
【0017】〔比較例1〕実施例1に対し、ポリテトラ
フルオロエチレン繊維を100重量%としガラス繊維は
無添加とした以外、実施例1と同様に含浸・加熱加圧を
行って低誘電性ポリイミド樹脂組成物含浸ポリテトラフ
ルオロエチレン繊維シ−トを得た。 〔比較例2〕実施例1に対し、ガラス繊維を100重量
%としポリテトラフルオロエチレン繊維は無添加とした
以外、実施例1と同様に含浸・加熱加圧を行って低誘電
性ポリイミド樹脂組成物含浸ガラス繊維シ−トを得た。
【0018】これらの実施例品及び比較例品について
(試料数はそれぞれ10個)、25℃,60Hz、1MHz、
100MHz、で誘電率及びtanδを測定し、更にはんだ耐熱
試験(温度約300℃の溶融はんだ浴に2分間浸漬し、
異常の有無をチエック)を行ったところ、表1の通りで
あった。
【0019】
【表1】
【0020】比較例品1では、はんだ耐熱試験の結果、
繊維と含浸樹脂との界面が剥離し、吸水性の低下が顕著
であり、絶縁抵抗や絶縁耐圧を保証し得ない。また、比
較例品2では、繊維基材がガラス繊維単独であるために
誘電率及び誘電損失率が高く低誘電性を達成できない。
これに対し、実施例品においては、ガラス繊維と含浸樹
脂との優れた結着性のためにはんだ耐熱試験に耐え得、
ポリテトラフルオロエチレンの低誘電率及び低誘電損失
率のために低誘電性も良好に達成されている。
【0021】〔実施例6〜11〕実施例1〜5に対し、
ガラス混抄紙に代え溶融液晶芳香族ポリエステル繊維
(クラレ社製ベクトラン繊維、耐熱温度260℃、。)
を使用し、混抄紙として、前記ポリテトラフルオロエチ
レン繊維とベクトラン繊維とを所定の重量比で結着剤と
共に水に分散させ、この水分散液を抄紙しこの抄紙シ−
トをベクトラン繊維の融点よりもやや高い温度にて熱処
理して結着剤を熱分解させ除去すると共に繊維の交点を
融着させて厚さ100μmの混抄紙を得、実施例1〜5
と同様に低誘電性ポリイミド樹脂組成物を含浸乾燥させ
てB-stageのプリプレグを得、このプリプレグを5枚重
ね合わせ、175℃×50kg/cm2×120分で加
熱加圧して低誘電性絶縁シ−トを製作した。 〔比較例3〕実施例6〜11に対し、ベクトラン繊維を
100重量%としポリテトラフルオロエチレン繊維は無
添加とした以外、実施例6〜11と同じとして低誘電性
ポリイミド樹脂組成物含浸ベクトラン繊維シ−トを得
た。
【0022】これらの実施例品及び比較例品について
(試料数はそれぞれ10個)、上記と同様に誘電率及び
tanδを測定し、更にはんだ耐熱試験を行ったところ、
比較例品3も各実施例品と同様はんだ耐熱試験は良好で
あった。しかし比較例品3では、繊維基材がベクトラン
繊維単独であるために誘電率及び誘電損失率が高く、低
誘電性を達成できないなかったのに対し、実施例品6〜
11においては、ポリテトラフルオロエチレンの低誘電
率及び低誘電損失率のために低誘電性も良好に達成でき
た。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る樹脂含浸絶縁シ−トにおい
ては、繊維基材に低誘電率・低誘電損失率のポリテトラ
フルオロエチレン繊維を含有する混抄紙を用いているか
ら、そのポリテトラフルオロエチレン繊維のために低誘
電性を保証でき、また混抄紙にポリテトラフルオロエチ
レン繊維よりも含浸樹脂に対する親和性若しくは結着性
に優れた繊維、例えばガラス繊維を含有させてあるか
ら、繊維基材と含浸樹脂とを強固・安定に結着でき、安
定な低吸湿性とこの低吸湿性に基づく優れた絶縁抵抗や
絶縁耐圧を保証できる。
【0024】また、低誘電性を気孔含有に依存すること
なく達成でき、フリント配線板の実装はんだ付けを気孔
破裂等の畏れなく安全に行い得、また、高電圧下での誘
電損失の低減をボイド放電等の畏れなく良好に行い得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る絶縁シ−トを示す図面である。
【符号の説明】
1 繊維基材 2 含浸樹脂
フロントページの続き (72)発明者 山本 泰正 大阪市北区天満三丁目11番12号 丸正株式 会社内 (72)発明者 廣瀬 壽一 静岡市用宗巴町3番1号 株式会社巴川製 紙所技術研究所内 (72)発明者 土田 実 静岡市用宗巴町3番1号 株式会社巴川製 紙所技術研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維基材に含浸剤を含浸したシ−ト状絶縁
    体であり、前記繊維基材に、フッ素樹脂繊維よりも上記
    含浸剤に対する親和性若しくは接着性に優れた絶縁繊維
    とフッ素樹脂繊維との混成物を使用したことを特徴とす
    る絶縁シ−ト。
  2. 【請求項2】絶縁繊維とフッ素樹脂繊維との混成物が混
    抄紙である請求項1記載の絶縁シ−ト。
  3. 【請求項3】繊維基材に含浸剤を含浸したシ−ト状絶縁
    体であり、前記絶縁繊維にガラス繊維、芳香族ポリエス
    テル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリフエニレンス
    ルフィド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾ
    −ル繊維の何れか一種または二種以上の絶縁繊維とフッ
    素樹脂繊維との混成物を使用したことを特徴とする絶縁
    シ−ト。
  4. 【請求項4】絶縁繊維がガラス繊維であり、フッ素樹脂
    繊維がポリテトラフルオロエチレンである請求項1〜3
    何れか記載の絶縁シ−ト。
  5. 【請求項5】含浸剤がポリイミド樹脂組成物、ビスマレ
    イミド樹脂組成物、ポリフエニレンエ−テル樹脂組成
    物、ウレタン樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物の何れか
    である請求項1〜4何れか記載の絶縁シ−ト。
  6. 【請求項6】プリント回路板の基板に使用する請求項1
    〜5何れか記載の絶縁シ−ト。
  7. 【請求項7】インバ−タ制御機器の絶縁体に使用する請
    求項1〜5何れか記載の絶縁シ−ト。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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