JPH11143548A - 電動機の摩擦補償方法 - Google Patents
電動機の摩擦補償方法Info
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- JPH11143548A JPH11143548A JP32710297A JP32710297A JPH11143548A JP H11143548 A JPH11143548 A JP H11143548A JP 32710297 A JP32710297 A JP 32710297A JP 32710297 A JP32710297 A JP 32710297A JP H11143548 A JPH11143548 A JP H11143548A
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Abstract
を行う場合の閾値をある速度に設定し、それ以下では補
償を行わず低速動作時に閾値を越えた場合は過補償とな
り、または駆動軸にディサ的トルク指令によって静摩擦
より小さいトルクを常時加えておく手段は、メンテナン
ス等に不具合であり、これらを改める。 【解決手段】 摩擦補償値を速度指令値(1の出力)の
微分値である加速度に対して不感帯を持たせ前記加速度
の不感帯の幅を可変として電動機4のトルク指令値(2
の出力)へ加算し、また摩擦補償値を回転方向反転時の
位置指令の微分値である指令速度に対して不感帯を持た
せて前記指令速度の不感帯の幅を可変として電動機4の
トルク指令値へ加算し、さらには速度指令の正負の切り
替わり時に電動機4のトルク指令値へ摩擦補償値を加算
し位置指令の微分値が零である場合には一定時間経過後
に摩擦補償値を零にする電動機の摩擦補償方法から成
る。
Description
ように電動機を介して負荷を駆動する際の軌跡精度を向
上させる摩擦補償方法に関する。
の方向反転時にバックラッシや静止、クーロン摩擦の影
響を受け軌跡精度が劣化するという問題がある。例え
ば、ロボットにより円弧軌跡を描かせる場合、ある軸の
方向が反転するときにバックラッシや摩擦のためロボッ
トアームが即座に反転することができずに、その個所に
おいて指令軌跡からの誤差が生じる。
527 号公報が提案されている。これは、電動機速度に応
じてクーロン摩擦の補償量を異ならせることにより、ク
ーロン摩擦の補償にヒステリシス特性を持たせ、電動機
速度がばたつくに至った場合においても、クーロン摩擦
の補償値をチャタリング無しで補償させるようにしたも
のである。また、電動機の回転方向によってクーロン摩
擦の補償を行う処理方法において、電動機への移動指令
の差分により指令速度を求め、その回転方向により摩擦
補償を行うものである[以下、『従来例1』という]。
『従来例2』という]が見られ、ロボットが静止してい
る状態から移動開始する際の遅れを改善する方法として
おり、それは、軸を駆動するモータの速度が設定値以下
で軸が停止している際には、トルク指令から静止摩擦ト
ルクよりも僅かに小さいトルクを出力する程度の補償ト
ルク指令を、所定時間毎加算若しくは減算し、この補正
されたトルク指令でモータを起動するとともに、移動開
始後はクーロン摩擦程度のトルクを発生する補償トルク
指令をトルク指令に加算するようにしている。
たような従来例1における摩擦補償方法では、クーロン
摩擦の補償を行う場合の閾値をある速度に設定してい
る。そのため閾値以下では摩擦補償が行われず、また低
速動作時に閾値を越えた場合には、予め機会の摩擦特性
より求めたクーロン摩擦補償値をそのまま補償すると過
補償となり、軌跡精度が劣化することがある。
反転した瞬間、すなわち電動機速度の正負が反転した瞬
間に補償を行う必要がある。このタイミングがずれると
速度の正負反転時の傾きである加速度が大きい場合(例
えば円弧補間における教示速度が速い場合の速度の正負
反転時)においては軌跡がずれる。
動指令の差分により指令速度を求めて回転方向を判断
し、かつその指令速度に基づいて摩擦補償を行っている
が、サーボ系においては、指令速度に対して位置ゲイン
の逆数を時定数とする遅れが発生している。従って指令
速度に基づいて摩擦補償を行うと、このタイミングがず
れてしまい、これにより教示速度が大きい場合には軌跡
が劣化するという問題がある。
停止し、その停止から再び移動を開始するときその方向
が負方向であれば、移動しようとする方向とは逆のトル
クがかかっておりその分移動開始が遅れる、また軸の静
止から移動開始するときの遅れの改善の方法であり、こ
れらは軸を駆動する軸にディサ的トルク指令によって静
摩擦より小さいトルクを加えておく手段で常時装置を稼
働状態に置くことになり、メンテナンス及び寿命等から
不具合である。ここにおいて本発明は、これらの従来例
の課題を解決するために、摩擦補償値を速度指令の微分
値である加速度に対して不感帯を持たせる手段を提供す
ることを目的とする。
め、本発明の請求項1の発明は、負荷を駆動する電動機
の摩擦補償において、摩擦補償値を速度指令の微分値で
ある加速度に対して不感帯を持たせ、かつ前記不感帯を
越え前記摩擦補償値が飽和するまではある関数に従い前
記摩擦補償値を増加させて、前記摩擦補償値を前記電動
機のトルク指令へ加算することを特徴とする電動機の摩
擦補償方法である。
る電動機の摩擦補償において、摩擦補償値を回転方向反
転時の位置指令の微分値である指令速度に対して不感帯
を持たせて、かつ前記不感帯を越え前記摩擦補償値が飽
和するまではある関数に従い前記摩擦補償値を増加させ
て、前記摩擦補償値を前記電動機のトルク指令へ加算す
ることを特徴とする電動機の摩擦補償方法である。
れば、摩擦補償値を速度指令の微分値である加速度に応
じて、あるいは方向変換時の位置指令の微分値である指
令速度に対して不感帯を持たせて、かつ前記不感帯を越
え前記摩擦補償値が飽和するまではある関数に従い前記
摩擦補償値を増加させる構成としたことに基づき、電動
機の方向反転時、なわち速度の正負反転時の速度や加速
度の大小によらずその箇所での軌跡精度を保つことがで
きる。
記電動機の回転検出器より得られた位置情報との偏差を
位置制御器に入力し、該位置制御器から得られた速度指
令の正負の切り替わり時に摩擦補償を行うことを特徴と
する請求項1または請求項2に記載の電動機の摩擦補償
方法である。
機の回転検出器から得られた位置情報と偏差を位置制御
器に入力して得られた速度指令の正負の切り替わり時に
補償を行う構成としたことに基づき、電動機の実速度の
正負反転と同じタイミングで補償を行うため軌跡精度の
劣化がない。
置指令を監視し、前記位置指令の微分値が零である場合
には一定時間経過後に、摩擦補償値を零にすることを特
徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの項に記載
の電動機の摩擦補償方法である。
指令を監視し、位置指令の微分値が零である場合には一
定時間経過後に、摩擦補償を零とする構成としたことに
基づき、電動機がサーボにより停止中に1パルスの間で
ふらついても、摩擦補償が行われてトルク指令がチャタ
リングすることもない。
して説明する。全ての図面において、同一符号は同一若
しくは相当部材とする。図1(a) は、本発明の第1の実
施の形態における電動機の制御を行う回路構成を示すブ
ロック図である。図1(b) は、摩擦補償値が電動機の加
速度の絶対値あるいは指令速度の絶対値近傍で不感帯を
形成する特性を表す特性図である。
られる電動機4への位置指令と、電動機4の回転検出器
6より得られた位置情報との偏差を、位置制御器1に入
力して比例制御を行い、速度指令を後段へ出力する。そ
して、位置制御器1からの速度指令と、回転検出器6よ
り得られた位置情報を微分器7で微分した速度情報との
偏差を、速度制御器2へ入力して比例積分制御を行い、
速度制御器2からトルク指令を後段へ出力する。さら
に、速度制御器2からのトルク指令に基づいて、電力変
換器3は電動機4を駆動制御する。さらにまた、電動機
4は伝達機構を含む負荷5を駆動し稼働させる構成とな
っている。
位置指令を微分器11を経由した後の指令速度に応じ
て、最適な摩擦補償値を求め極性設定器10へ出力す
る。また、速度反転判別器9は、位置制御器1からの速
度指令を入力して電動機4の速度反転を判別し、摩擦補
償設定器8からの補償値の正負を決定する極性設定器1
0を切り換える。そして極性設定器10からの摩擦補償
値を、速度制御器2からの出力であるトルク指令に加算
して電力変換器3に入力して、摩擦補償を行う構成とし
ている。
は、横軸に速度指令の微分値あるいは方向反転瞬時の位
置指令の微分値である指令速度の絶対値をとり、それぞ
れの零近傍で不感帯を含む図1(b) に示す関係としてい
る。図1(b) に図示した不感帯は、極低速で速度が反転
する場合に、摩擦補償と、速度制御器2の中の積分器
(不図示)の摩擦補償分とが加算されて過補償にならな
いようにするものである。
値は、速度指令の微分値である加速度、あるいは方向反
転瞬時の位置指令の微分値である指令速度に対して例え
ば比例関係として、最終的には飽和させるものとする。
これにより速度あるいは、加速度が小さい場合から大き
い場合において、軌跡精度を向上させることができる。
なお、不感帯の範囲は実験的に求まるもので、また不感
帯を越えて飽和するまでの範囲における両者の関係は比
例関係とはならない。
分値である指令速度とした図1(a)の構成理由を説明す
る。サーボ系においては、位置指令の微分値である速度
指令値と、位置制御器1からの出力である速度指令の間
に位置ゲインの逆数を時定数とする遅れが発生してい
る。そこで、位置制御器1からの出力である速度指令が
零点と交わった瞬時には、位置指令の微分値である指令
速度はすでに速度方向が反転して、ある値となってい
る。従って、この値を用いることにより速度反転や反転
後の速度指令の立ち上がりが容易にかつ正確に把握で
き、適格な摩擦補償が可能となる。なお、摩擦補償値を
速度指令の微分値である加速度に対して不感帯を持たせ
る場合には、位置制御器1からの出力である速度指令を
微分器11に入力し、摩擦補償設定器8における値を変
更する(不図示)。
なお、回路構成は図1(a) と同一であるので、これを省
略する。摩擦補償設定器8は、最適な摩擦補償値を決定
するため位置指令の微分値である指令速度を常に監視し
ている。従ってこの機能を利用して、電動機4の位置指
令が払い出されているか否かを判断し、位置指令が払い
出されて無ければ、一定時間経過後に、摩擦補償値を零
とする処置を付加する。これにより、電動機4の停止時
に摩擦補償による無効なトルク命令のチャタリングを防
止することが可能となる。
機速度の正負反転時に、バックラッシや静止,クーロン
摩擦の影響を受けても電動機を指令どうりに追従させる
ことが可能となり、軌跡精度を向上させることができる
という特段の効果を奏する。さらに、電動機の停止時に
摩擦補償によるトルクのチャタリングを防止できるとい
う顕著な効果がある。
路構成を示すブロック図 (b) は速度の絶対値あるいは加速度の絶対値に対応する
摩擦補償値を示す特性図
Claims (4)
- 【請求項1】 負荷を駆動する電動機の摩擦補償におい
て、 摩擦補償値を速度指令の微分値である加速度に対して不
感帯を持たせ、かつ前記不感帯を越え前記摩擦補償値が
飽和するまではある関数に従い前記摩擦補償値を増加さ
せて、前記摩擦補償値を前記電動機のトルク指令へ加算
することを特徴とする電動機の摩擦補償方法。 - 【請求項2】 負荷を駆動する電動機の摩擦補償におい
て、 摩擦補償値を回転方向反転時の位置指令の微分値である
指令速度に対して不感帯を持たせて、かつ前記不感帯を
越え前記摩擦補償値が飽和するまではある関数に従い前
記摩擦補償値を増加させて、前記摩擦補償値を前記電動
機のトルク指令へ加算することを特徴とする電動機の摩
擦補償方法。 - 【請求項3】 位置指令と前記電動機の回転検出器より
得られた位置情報との偏差を位置制御器に入力し、 該位置制御器から得られた速度指令の正負の切り替わり
時に摩擦補償を行うことを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の電動機の摩擦補償方法。 - 【請求項4】 電動機への位置指令を監視し、 前記位置指令を微分値が零である場合には一定時間経過
後に、摩擦補償値を零にすることを特徴とする請求項1
ないし請求項3のいずれかの項に記載の電動機の摩擦補
償方法。
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---|---|---|---|
JP32710297A JP4038805B2 (ja) | 1997-11-11 | 1997-11-11 | 電動機の摩擦補償方法 |
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- 1997-11-11 JP JP32710297A patent/JP4038805B2/ja not_active Expired - Fee Related
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