JPH11142723A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JPH11142723A
JPH11142723A JP30277497A JP30277497A JPH11142723A JP H11142723 A JPH11142723 A JP H11142723A JP 30277497 A JP30277497 A JP 30277497A JP 30277497 A JP30277497 A JP 30277497A JP H11142723 A JPH11142723 A JP H11142723A
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imaging
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image
focus
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JP30277497A
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Masaki Higashihara
正樹 東原
Masato Ikeda
政人 池田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焦点検出精度を改善する。 【解決手段】 2つの瞳48a,48bを具備する焦点
検出用絞り板48を殺意エレンズ40の光路に置き、遮
蔽板52で瞳48a,48bを交互に隠ぺいする。これ
で得られる左像信号L及び右像信号Rを撮像素子46か
ら読み出す。焦点検出動作時には、撮像素子46の垂直
方向で中央部分のみの信号電荷のみを読み出す。被写体
に応じて演算式で時系列的な複数の像信号L1,R2,
L3・・・から位相差δを算出し、撮影レンズ40の焦
点距離を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像装置に関し、
より具体的には、デジタル・カメラ等に用いられる画像
信号から焦点を検出する焦点検出装置を具備する撮像装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一眼レフ方式の銀塩フィルム・カ
メラ等に用いられている自動焦点調節装置には、位相差
検出方式のものが数多く用いられている。
【0003】図28は、従来の位相差検出方式の焦点検
出装置を有する一眼レフカメラの中央断面図を示す。撮
影レンズ10を通過して入射した光束26aは、ハーフ
ミラーからなる主ミラー12により、反射する光束26
bと透過する光束26eに分割される。反射した光束2
6bは、ピント板14の拡散面上に被写体像を結像す
る。撮影者は、接眼レンズ18a,18bおよびペンタ
プリズム16を介して、ピント板14上の被写体像を観
察できる。
【0004】主ミラー12を透過した光束26eは、サ
ブミラー20によって下方向に反射され、焦点検出装置
22(の光学系)へと導かれる。焦点検出装22は、撮
影レンズ10及び主ミラー20を透過した光束26eを
使用して撮影レンズ10の銀塩フィルム24に対する焦
点状態(デフォーカス量)を検出する。検出されたデフ
ォーカス量が所定の合焦幅より大きく、従って、非合焦
状態であると判定されると、検出されたデフォーカス量
を解消するように、図示した制御装置が、撮影レンズ1
0のフォーカス調整用レンズを駆動する。これにより、
被写体に合焦する。
【0005】図29を参照して、従来の焦点検出装置2
2の焦点検出原理を簡単に説明する。図29(a)はピ
ントの合った状態すなわち合焦状態を示し、同(b)は
前ピン状態、同(3)は後ピン状態をそれぞれ示す。図
29(a)に示す合焦状態では、撮影レンズ10の異な
る2つの瞳を透過してきた光束34a,34bが、一次
結像面36で結像し、一次結像面36上の被写体像は、
2次結像レンズ30a,30bによって、2つのライン
センサが配置されるセンサ面32上に再結像する。ここ
で、フィールドレンズ28は、撮影レンズ10の一次結
像面36の近傍に配置され、所定の像高を効率よくセン
サ面32に導き、像高の増加に伴って発生する光量低下
を防止する。
【0006】一般的に撮影レンズ10の異なる瞳を透過
する2つの光束34a,34bを規定するのは、2次結
像レンズ30a,30bの直前又は直後に配置される絞
り(図示せず。)であり、撮影レンズ10は、瞳分割す
る部材を具備しない。センサ面32上での2像の相対的
な距離(位相差)をδ0とすると、δ0と実際に得られ
た位相差との差が、そのときのデフォーカス量の大きさ
と方向を示す。
【0007】図29(b)に示す前ピン状態では、この
時点での撮影レンズ10の一次結像面38と合焦時の一
次結像面36との距離d1が、デフォーカス量となる。
センサ面32上での2像の位相差δ1は合焦時の位相差
δ0よりも小さくなる。デフォーカス量d1が大きくな
るほど、δ0とδ1の差も大きくなる。
【0008】図29(c)に示す後ピン状態でも、この
時点での撮影レンズ10の一次結像面38と合焦時の一
次結像面36との距離d1が、デフォーカス量となる。
センサ面32上での2像の位相差δ2は合焦時の位相差
δ0よりも大きくなる。デフォーカス量d2が大きくな
るほど、δ2とδ0の差も大きくなる。
【0009】このようにして、センサ面上に結像した2
像の位相差を検出することによって、撮影レンズ10の
焦点状態、即ちデフォーカス量の大きさと方向を検出で
きる。このような撮影レンズの瞳分割による位相差検出
方式の焦点検出装置では、撮像素子として一次元でよい
ので、一般的にラインセンサが使用される。このような
ラインセンサの中には、像信号を生成する受光部の近傍
に各画素の受光素子の電荷量をモニタするモニタ用受光
部を設け、このモニタ用受光部の出力を使ってラインセ
ンサの電荷蓄積時間(即ち、露光時間)とラインセンサ
の各画素の出力電圧を増幅するアンプのゲインを制御す
るようにした構造のものが知られている。このようにラ
インセンサを制御することによって、像信号の出力が高
くなりすぎて飽和したり、又は像信号の出力が低くなり
すぎたりして、焦点検出精度が低下するといった問題が
発生しないようにしている。
【0010】上記構成では、焦点検出装置22(の光学
系)に撮影光束を導くための光学部材(主ミラー12及
びサブミラー20)と焦点検出装置22(の光学系)を
配置するためのスペースを確保する必要があり、カメラ
の小型化が困難になり、価格も上昇してしまう。また、
温度変化及び/又は主ミラー12又はサブミラー20の
耐久性変化によってフィルム24と焦点検出装置22の
ラインセンサとの位置関係が相対的に変化してしまうこ
とがあり、そうすると、焦点検出精度が確実に低下して
しまう。
【0011】これに対して、ビデオカメラ又は電子スチ
ル・カメラなどの電子撮像装置では、撮影に使用する撮
像素子の出力信号を使って焦点検出・調節を行なうの
で、焦点検出精度の劣化といった問題は生じない。但
し、撮像素子から出力される画像信号のコントラストに
より合焦点を検出する方式は、正確なデフォーカス量を
検出できず、従って、高速・高精度の焦点調節が困難で
あるという問題点がある。
【0012】これに対しては、撮影レンズ内に2つの瞳
領域のうちどちらか1つの瞳領域を選択的に透過させる
瞳分割手段を設け、一方の瞳領域を透過した光束によっ
て得られる被写体像と他方の瞳領域を透過した光束によ
って得られる被写体像の相対的な位置の差(位相差)を
検出することより撮影レンズのデフォーカス量を検出す
る方式が提案されている。これにより、高速で高精度の
焦点調節が可能になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来例では、
撮影用の撮像素子が焦点検出用の撮像素子を兼用するの
で、焦点検出用の画素の電荷をモニタする受光部を撮像
素子上に設けることが困難である。更には、ビデオカメ
ラのように、撮像素子の電荷蓄積時間及び撮像素子の出
力を増幅するアンプの増幅率(ゲイン)などの露光量に
関する制御を、通常の撮影動作の時と同じように機能さ
せると、次のような問題が発生する。
【0014】第1に、焦点検出に使用するエリアの被写
体だけの高い輝度になっていると、焦点検出に使用する
領域の蓄積電荷が多くなり過ぎて像信号が飽和してしま
い、焦点検出精度を低下させてしまう。
【0015】第2に、焦点検出に使用するエリアの被写
体だけ低い輝度になっていると、焦点検出に使用する領
域の蓄積電荷が少なくなり過ぎて、これも焦点検出精度
を低下させてしまう。
【0016】第3に、手振れや被写体の移動によって焦
点検出中に高輝度の被写体が焦点検出エリアに入ってく
ると、後から取り込んだ像信号が飽和してしまい、焦点
検出精度を低下させてしまう。
【0017】第4に、被写体輝度が低いときには電荷蓄
積時間が長くなり、像信号の取り込み時間間隔が長くな
るので、手振れや被写体の移動によって発生する誤差が
大きくなり、焦点検出精度が低下する。
【0018】本発明は、このような不都合の生じない撮
像装置を提示することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明では、焦点検出時の電荷蓄積時間及びゲイン
を通常の撮影時の制御と異なる態様で制御をする。これ
により、像信号の飽和と信号レベルの低下を防ぎ、最適
な焦点検出用の像信号を得ることができ、これによって
焦点検出精度の低下を防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0021】図1は本発明の一実施例の光学系の斜視図
を示し、図2は、その中央断面図を示す。40a,40
bは撮影レンズ40を構成するレンズであって、レンズ
40aは焦点調節用レンズであり、図示しないレンズ駆
動モータにより光軸方向前後に移動自在である。42は
光学ローパスフィルタ、44は赤外カットフィルタ、4
6は光学像を光電変換する固体撮像素子、48は2つの
瞳48a,48bを具備する焦点検出用絞り板、50は
焦点検出用絞り板48を撮影レンズ40の撮影光路内外
に駆動するモータ、52は必要により焦点検出用絞り板
48の一方の瞳48a又は48bを閉成する焦点検出用
遮光板、54は焦点検出用遮光板52を駆動するモータ
である。
【0022】本実施例の動作を説明する前に、図3、図
4及び図5を参照して、本実施例の焦点検出原理を簡単
に説明する。
【0023】図3は、合焦状態の光束であって、同
(a)は撮影状態の光束、同(b)は第1の瞳(例え
ば、48a)を透過する光束、同(c)は第2の瞳(例
えば、48b)を透過する光束をそれぞれ示す。
【0024】図3(a)では、撮影レンズ40の撮影用
絞り40cを透過した光束は、撮像素子46の受光面上
で撮影レンズ40の光軸40dに焦点を結び、このと
き、デフォーカス量はゼロである。図3(b)に示すよ
うに、撮影レンズ40の中心から横方向にずれた位置に
瞳48aが置かれても、撮影レンズ40を透過した光束
は撮像素子46の受光面上で撮影レンズ40の光軸40
dに焦点を結ぶ。図3(c)に示すように、図3(b)
とは逆の位置に瞳48bがある場合でも、撮影レンズ4
0を透過した光束は、撮像素子46の受光面上で撮影レ
ンズ40の光軸40dに焦点を結ぶ。
【0025】このように、合焦状態では、原理的に、異
なる位置の瞳を通過した光束も撮像素子46の受光面上
の同じ位置に入射するので、2像の位相差はゼロにな
る。
【0026】図4は、前ピント状態の光束であって、同
(a)は撮影状態の光束、同(b)は第1の瞳(例え
ば、48a)を透過する光束、同(c)は第2の瞳(例
えば、48b)を透過する光束をそれぞれ示す。
【0027】図4(a)に示す撮影状態では、撮影レン
ズ40の撮影用絞り40cを透過した光束は、撮像素子
46の受光面よりdaだけ前方で焦点を結び、デフォー
カス量daの前ピント状態になっている。図4(b)に
示すように、撮影レンズ40の光軸40dから上方にず
れた位置に瞳48aが置かれたとき、撮影レンズ40か
ら出射する光束は撮像素子46の受光面上で撮影レンズ
40の光軸40dよりδa/2だけ下方に入射する。図
4(c)に示すように、光軸40dに対して図4(b)
とは逆の位置に瞳48bが置かれたとき、撮影レンズ4
0から出射する光束は撮像素子46の受光面上で撮影レ
ンズ40の光軸40dよりδa/2だけ上方に入射す
る。
【0028】このように、前ピント状態では、第1の瞳
48aを通過してきた光束と第2の瞳48bを通過して
きた光束は、撮像素子46の受光面上ではδaの位相差
を生じることになる。
【0029】図5は、後ピント状態の光束であって、同
(a)は撮影状態の光束、同(b)は第1の瞳(例え
ば、48a)を透過する光束、同(c)は第2の瞳(例
えば、48b)を透過する光束をそれぞれ示す。
【0030】図5(a)に示す撮影状態では、撮影レン
ズ40の撮影用絞り40cを透過した光束は、撮像素子
46の受光面よりdbだけ後方で焦点を結び、デフォー
カス量dbの後ピント状態になっている。図5(b)に
示すように、撮影レンズ40の光軸40dから上方にず
れた位置に瞳48aが置かれたとき、撮影レンズ40か
ら出射する光束は撮像素子46の受光面上で撮影レンズ
40の光軸40dよりδb/2だけ上方に入射する。図
5(c)に示すように、光軸40dに対して図5(b)
とは逆の位置に瞳48bが置かれたとき、撮影レンズ4
0から出射する光束は撮像素子46の受光面上で撮影レ
ンズ40の光軸40dよりδb/2だけ下方に入射す
る。
【0031】このように、前ピント状態では、第1の瞳
48aを通過してきた光束と第2の瞳48bを通過して
きた光束は、撮像素子46の受光面上ではδbの位相差
を生じることになる。
【0032】第1の瞳48aを通過した光束による像位
置に対して第2の瞳48bを通過した光束による像が上
方にある場合の位相差を正値とすると、図4の前ピント
状態のときの位相差は+δa、図5の後ピント状態のと
きの位相差は−δbとなり、位相差の大きさと符号によ
ってデフォーカス量の大きさと方向を検出できる。
【0033】図6は、本実施例の回路部の概略構成ブロ
ック図を示す。60はCCD式固体撮像素子46の出力
信号を増幅するアンプであり、その出力は、A/D変換
器62によりディジタル信号に変換されて、信号処理回
路64に印加される。
【0034】信号処理回路64は、A/D変換器62か
らの画像データをVRAM66に格納し、VRAM66
の記憶データを逐次更新する。VRAM66に格納され
る画像データは一定周期で読み出され、D/A変換器6
8によりアナログ信号に変換されてLCD駆動回路70
に印加される。LCD駆動回路70はD/A変換器68
からのアナログ画像信号に応じて電子ビュー・ファイン
ダ(EVF)72の液晶表示パネルを駆動し、画像を表
示させる。これにより、撮像素子60に入射する光学像
が、画像として表示される。
【0035】信号処理回路64は、バッファ・メモリ7
4を画像データ及び各種制御データの一時記憶に使用
し、撮影された画像をメモリ76に格納する。メモリ7
6は例えば、フラッシュ・メモリ、光ディスク及び光磁
気ディスクなどからなる。
【0036】システム制御回路80は、操作スイッチ8
8からの指示に従い各部を制御し、CCD駆動回路78
を介して撮像素子60の動作及びアンプ60の利得を制
御する。システム制御回路80はまた、LCD駆動回路
82を介して液晶表示パネル84上bに設定条件及び種
々の動作情報を表示し、レンズ制御回路86による撮影
光学系の焦点検出用絞り板48、焦点検出用遮光板5
2、撮影用絞り及び焦点調節用レンズ40aの駆動を制
御する。
【0037】図7は、焦点検出用絞り板48および焦点
検出用遮光板52の各状態の平面図を示す。図7(a)
は、焦点検出動作を行わないとき、同(b)及び(c)
は焦点検出動作を行なうときをそれぞれ示す。図7
(a)に示すように、焦点検出動作を行なわないときに
は、撮影レンズ40の撮影用絞り40cを開放にしたと
きの有効光束通過領域の外に焦点検出用絞り板48及び
焦点検出用遮光板52を退避させる。
【0038】焦点検出時には、図7(b)又は同(c)
に示すように、モータ50によって焦点検出用絞り板4
8を、その瞳48a,48bが共に撮影レンズ40の光
路内に位置するように移動させ、その位置に保持する。
そして、モータ54によって焦点検出用遮光板52を駆
動して、焦点検出用絞り板48の瞳48a,48bを交
互に遮光する。図7(b)に示す状態で左の瞳48aを
通過した光束によって得られる像信号をL、図7(c)
の状態で右の瞳48bを通過した光束によって得られる
像信号をRとする。
【0039】図8、図9及び図10を参照して、撮像素
子46の駆動方法を説明する。本実施例の瞳時分割位相
差方式の焦点検出装置では、左の瞳48aを通過した光
束による像信号Lを取り込んだ後に右の瞳48bを通過
した光束による像信号Rを取り込むが、この像信号L,
Rを取り込む時間間隔が短いほど、手振れなどによる被
写体像の移動に起因する焦点検出誤差を小さくすること
ができるので、出来る限りこの時間間隔を短くする必要
がある。撮影時の像信号読み出しのように撮像素子46
の全画素の像信号を読み出すと、読み出しに要する時間
が長くなり、像信号の取り込み時間間隔が長くなってし
まう。
【0040】そこで、本実施例では、以下のようにし
て、焦点検出時の撮像素子46からの読み出しを高速化
した。図8は、インターライン型CCD撮像素子の概略
平面図を示す。90は画素に対応する受光素子、92
は、垂直電荷転送素子、94は水平電荷転送素子、96
は出力部である。受光素子90の信号電荷は、垂直電荷
転送素子92に転送され、4相駆動パルスφV1,φV
2,φV3,φV4により水平電荷転送素子94に順次
垂直転送される。水平電荷転送素子94は、垂直電荷転
送素子92から転送されてきた水平一列分の信号電荷を
二相駆動パルスφH1,φH2に応じて出力部96に水
平転送する。出力部96は、信号電荷を電圧信号に変換
して出力する。
【0041】図9は、撮像素子46の撮像面又は光電変
換面を示しており、本実施例では、その撮像面を縦方向
で領域100,102,104に3分割し、焦点検出動
作時には、中央の細い領域102のみを使用する。即
ち、中央の領域102の信号電荷を撮影時と同じ速度で
読み出し、両側の領域100,104の信号電荷は単に
高速に掃き出す。これにより、平均的な読み出し速度を
高速にできる。
【0042】図10は、撮像素子46の垂直電荷転送素
子92を4相駆動した場合の垂直同期成分のタイミング
チャートを示す。VDが垂直同期信号であり、垂直ブラ
ンキング期間を低電位Lで示す。φV1,φV2,φV
3,φV4は、垂直電荷転送素子92の4相駆動パルス
であり、106,108が、受光素子90の信号電荷を
垂直電荷転送素子92に転送する読み出しパルスであ
る。4相駆動パルスφV1,φV2,φV3,φV4の
うちパルス110,112は、それぞれ、図9の領域1
04.100の垂直電荷転送素子92に転送された信号
電荷を高速で転送する高速掃き出し転送パルスであり、
通常の駆動パルスより高速の駆動パルスからなる。
【0043】このように焦点検出に使用しない領域の信
号電荷を高速で掃き出すことによって、像信号の読み出
し動作に要する時間を短縮できる。その結果、焦点検出
精度の低下を防止でき、更に焦点検出動作を高速化でき
る。
【0044】図11及び図12を参照して、2つの像信
号の位相差を相関演算によって求める方法を説明する。
図11は、左の瞳を通過した光束によって得られる像信
号Lと右の瞳を通過した光束によって得られる像信号R
の一般的な位置関係を示す。図11では、像信号Lと像
信号Rとの間に位相差δがある。像信号Lは各画素の信
号電荷に相当する値l(1)〜l(23)からなり、像
信号Rも同様に値r(1)〜r(23)からなる。
【0045】相関演算に用いられる相関量C(τ)は次
式のように演算される。
【0046】
【数1】C(τ)=Σ max{l(i+6),r(i
+τ+6)} ここで、Σはi=1から10までの累積加算であり、m
ax{l(i+6),r(i+τ+6)}は、l(i+
6)とr(i+τ+6)のいずれか大きい方の値を選択
する演算子である。τを−6〜+6の間で変化させる。
【0047】図12は、シフト量τに対する相関量C
(τ)の変化を示す。τの値が位相差δに近づくと、C
(τ)の値は小さくなる。そして、図12の場合には、
C(τ)が極小になる位置の近傍の相関量C(3)、C
(4)及びC(5)を使った補間演算により、相関量が
極小となるτを算出する。得られたτが、位相差δであ
る。このようにして、像信号Lと像信号Rの位相差δを
得ることができる。相関演算を行うときのτの最大値及
び最小値(即ち、最大シフト数)並びに画素データ数
は、上記実施例に限定されるものではなく、状況に応じ
て変更できることは明らかである。
【0048】<対策1の説明>図13は、手振れによる
検出誤差を除去する第1の対策の原理を説明する図であ
り、手振れによって等速度で被写体像が左から右に移動
している状態を示す。3つの像信号L1,R2,L3を
取り込む時間間隔は同じである。実際に取り込まれる像
信号L1,R2,L3に対して、R1,L2,R3は仮
に同じタイミングで取り込みを行ったとしたときのもう
一方の像信号であり、実際には得られない像信号であ
る。
【0049】まず、像信号L1が取り込まれてから像信
号R2が取り込まれるまでの間に、被写体像はδmだけ
移動しているとする。像信号L1と像信号R2の位相差
δ12は、真の位相差δ11よりδmだけ大きな値とな
る。即ち、
【0050】
【数2】δ12=δ11+δm そして、像信号R2が取り込まれてから像信号L3が取
り込まれるまでの間にも、同様に被写体像がδmだけ移
動するが、このときは、像信号L3と像信号R2の位相
差δ23は真の位相差δ11よりδmだけ小さくなる。
【0051】
【数3】δ23=δ11−δm この位相差δ12,δ23から真の位相差δ11を求め
るには、両値を加算平均すればよい。即ち、
【0052】
【数4】 δ=(δ12+δ23)/2 =(δ11+δm+δ11−δm)/2 =δ11
【0053】
【数4】のように位相差δを算出することによって、等
速度の手振れによる被写体の移動によって発生する検出
誤差を除去できる。
【0054】像信号の取り込み時間間隔が十分に短かい
場合には、等速度の仮定が成立するので、焦点検出用遮
光板52の駆動速度が速く、且つ撮像素子46の電荷蓄
積時間が短いときには、非常に高い検出誤差除去効果が
得られる。
【0055】<対策2の説明>図14は、手振れによる
検出誤差を除去する第2の対策の原理を説明する図であ
り、手振れによって等加速度で被写体像が左から右に移
動している状態を示す。4つの像信号L1,R2,L
3,R4を取り込む時間間隔は同じである。実際に取り
込まれる像信号L1,R2,L3,R4に対して、R
1,L2,R3,L4は仮に同じタイミングで取り込み
を行ったとしたときのもう一方の像信号であり、実際に
は得られない像信号である。
【0056】まず、像信号L1が取り込まれてから像信
号R2が取り込まれるまでの間に、被写体像がδm1だ
け移動し、像信号R2を取り込んでから像信号L3を取
り込むまでの間に被写体像はδm2だけ移動するものと
する。このとき、δm1<δ
【0057】m2であり、このため、対策1のように像
信号L1,R2,L3から
【数4】で求めた位相差δ1は真の位相差δ11よりδ
d1だけ小さい値となる。即ち、
【0058】
【数5】 δ1=(δ12+δ23)/2 =δ11−δd1 ここで、δd1は加速度により速度が変化することによ
って発生した誤差である。
【0059】対策1と同様にして像信号R2,L3,R
4を使って位相差δ2を演算すると、δ2は真の位相差
δ11よりδd2だけ大きな値となる。ここで、δm2
<δm3である。
【0060】
【数6】 δ2=(δ23+δ34)/2 =δ11+δd2 ここで、被写体像が等加速度で移動していれば、δd1
とδd2は同じ大きさになる。
【0061】
【数7】δd1=δd2 そこで、検出誤差δd1,δd2を取り除いた位相差δ
は、次式により算出される。即ち、
【0062】
【数8】 δ=(δ1+δ2)/2 =(δ11−δd1+δ2+δd2)/2 =δ11
【0063】ゆえに、真の位相差δ11は、
【数5】、
【数6】、及び
【数8】から次式のようにして得ることができる。即
ち、
【0064】
【数9】 δ=(δ12+2δ23+δ34)/4 =δ11 このように、4つの像信号L1,R2,L3,R4から
求まる位相差δ12,δ23,δ34によって、等加速
度の被写体像の移動により発生する検出誤差を除去でき
る。そして、この演算式では、速度変化のある場合にも
十分な精度を得ることができるので、像信号の取り込み
時間間隔が比較的長くなっても精度良く焦点を検出でき
る。
【0065】<対策3の説明>次に、5つの像信号L
1,R2,L3,R4,L5を使った対策3の位相差δ
の演算方法を説明する。これは、対策2によって得られ
る位相差を2つ演算するものであり、その演算結果を平
均化することによって検出精度を向上させる。このとき
の位相差δの演算式は、下記のようになる。即ち、
【0066】
【数10】 δ={(δ12+2δ23+δ34)/4+(δ23+2δ34+δ45 )/4}/2 =(δ12+3δ23+3δ34+δ45)/8 ここで、δ12は像信号L1と像信号R2の位相差、δ
23は像信号R2と像信号L3の位相差、δ34は像信
号L3と像信号R4の位相差、δ45は像信号R4と像
信号L5の位相差である。
【0067】<対策4の説明>5つの像信号L1,R
2,L3,R4,L5を使った対策4の位相差δの演算
方法を説明する。これは、対策1によって得られる位相
差を3つ演算するものであり、その演算結果を平均化す
ることによって検出精度を向上させる。このときの位相
差δの演算式は、下記のようになる。即ち、
【0068】
【数11】 δ={(δ12+δ23)/2+(δ23+δ34)/2+(δ34+δ 45)/2}/3 =(δ12+2δ23+2δ34+δ45)/6 ここで、δ12は像信号L1と像信号R2の位相差、δ
23は像信号R2と像信号L3の位相差、δ34は像信
号L3と像信号R4の位相差、δ45は像信号R4と像
信号L5の位相差である。
【0069】図15は、手振れによって発生する検出誤
差を低減させるための各種対策(対策1、対策2、対策
3及び対策4)時及び未対策時の像信号の取り込み時間
間隔と、手振れによって発生する検出誤差が同等になる
撮影レンズの焦点距離(許容できる焦点距離)の関係に
ついてシミュレーションした結果を示すグラフである。
ここで、各対策の内容は次のようになっている。即ち、 未対策:δ=δ12 対策1:δ=(δ12+δ23)/2 対策2:δ=(δ12+2δ23+δ34)/4 対策3:δ=(δ12+3δ23+3δ34+δ45)
/8 対策4:δ=(δ12+2δ23+2δ34+δ45)
/6 像信号の取り込み時間間隔は5ミリ秒、10ミリ秒、1
5ミリ秒、20ミリ秒及び30ミリ秒である。
【0070】図15から、像信号の取り込み時間間隔が
短いほど許容できる焦点距離が大きくなり、像信号の数
が多いほど許容できる焦点距離が大きくなっていること
がわかる。即ち、使用する像信号の数が多い方が検出精
度が高くなる(許容できる焦点距離が大きくなる)が、
使用する像信号の数が多くなると、像信号の取り込みに
要する時間(焦点検出に要する時間)が長くなり、操作
感が悪くなってしまう。
【0071】そこで、実際に使用されている撮影レンズ
の焦点距離と像信号の取り込み時間間隔に応じて、所定
の検出精度を得るために必要な像信号の数及び演算方法
を選択すれば、焦点検出に要する時間を効率よく短縮で
きる。例えば、像信号が同じく5つである対策3と対策
4を比較すると、像信号の取り込み時間間隔が15ミリ
秒より短いときには対策3の方が優れているが、像信号
の取り込み時間間隔が15ミリ秒より長いときには対策
4の方が優れている。そこで、像信号の取り込み時間間
隔が15ミリ秒より長くなると対策4を使用することと
する。
【0072】図16は、撮影画面における測光エリアと
焦点検出エリアの関係を示す。120は撮影画面全体、
122は、撮影画面120内で、撮影時の露出演算及び
ファインダ表示用の露出演算を行なう測光エリア(又
は、測光枠)であり、撮影時は主被写体と撮影画面全体
の明るさのバランスを取らなければならないので、広い
エリアの輝度信号の平均値を使って測光を行っている。
124は焦点検出用測光エリア(又は測光枠)であり、
焦点検出エリア126を含んでこれよりも少し広いエリ
アとなっている。これは、焦点検出用に複数の像信号を
取り込む際に、手振れ等によって撮像素子上の被写体像
が移動して高輝度の被写体が焦点検出用測光エリア12
4に入ってきても像信号が飽和しないようにするためで
あり、手振れによる移動量に相当する量だけ焦点検出エ
リア126より広くすれば良い。
【0073】このように撮影画面全体120に対して各
エリア122,124,126を設定することによっ
て、像信号の飽和を防止し焦点検出精度の低下を防止し
ながら、安定した焦点検出精度を確保できる。
【0074】フローチャートを参照して、本実施例の動
作を説明する。
【0075】図17は、カメラ全体の動作フローチャー
トを示す。不図示の電源スイッチがオンされ、給電が開
始されると、撮像素子46が露光され、電荷が蓄積され
る(S1)。撮像素子46から全信号電荷が読み出され
(S2)、撮像素子46の出力信号はA/D変換器62
によってディジタル信号に変換されて信号処理回路64
に印加され、一旦バッファ・メモリ74に格納される。
信号処理回路64は、バッファ・メモリ74に記憶され
た画像データを読み出して輝度信号と色信号を生成する
(S3)。
【0076】信号処理回路64は、図16の撮影用測光
エリア122内の輝度信号の平均値を演算し、この平均
値(被写体輝度)、カメラの撮影モード及び露出補正情
報から撮影時の露光時間(シャッタ・スピード)及び絞
り値を演算し、メモリ76の所定記憶領域に記憶する
(S4)。後述するレリーズ動作が実行される際に、こ
の記憶領域に記憶されているシャッタ・スピード及び絞
り値に基づいてシャッタおよび絞りが制御されることに
なる。S1〜S3で得られた画像を電子ビューファイン
ダ(EVF)72に表示する(S5)。
【0077】レリーズボタンの第1ストロークの押下で
オンするスイッチSW1の状態を検出し(S6)、SW
1がオフ状態であれば(S6)、焦点調節(AF)制御
用フラグ(焦点検出が可能か否かを示すフラグAFNG
と、合焦状態か否かを示すフラグJF)をリセットし
(S13,S14)、図16のAF用測光エリア124
内の被写体輝度情報に基づいて焦点検出動作時の電荷蓄
積時間及びアンプのゲインを演算し(S15)、S1に
戻る。
【0078】SW1がオン状態であれば(S6)、フラ
グAFNGが1か否かを判別し(S7)、 AFNG=
1であれば(S7)、焦点検出不能な状態となっている
ので、AF不能状態であることをEVF72に表示した
り及び/又は警告音を出したりして撮影者にAF不能状
態であることを知らせる(S12)。そして、S1に戻
る。
【0079】AFNG=0であれば(S7)、フラグJ
Fを調べる(S8)。JF=1の場合(S8)、合焦状
態になっているので、EVF72に合焦表示を表示させ
(S9)、レリーズボタンの第2ストロークで閉成する
スイッチSW2を調べ(S10)、SW2がオンであれ
ば、レリーズ動作を実行して(S11)、S1に戻り、
SW2がオフであれば、何もせずS1に戻る。
【0080】JF=0の場合(S8)、非合焦状態にあ
るので、AF用測光演算のサブルーチンを実行する。こ
のサブルーチンの詳細は後述する。ここでは、図16の
AF用測光エリア124の被写体輝度情報に基づいて焦
点検出動作時の電荷蓄積時間及びアンプのゲインを算出
する。ただし、焦点検出時と異なる絞り値となっている
ので、この絞り値の差を考慮した値となることはいうま
でもない。算出後、S1に戻る。
【0081】S11のレリーズ動作では、S4で演算さ
れたシャッタスピード及び絞り値で撮像素子46が露光
され、撮像素子46の全画素の信号電荷が読み出され、
所定の信号処理の後、メモリ76に記録される。
【0082】S1〜S15が繰り返し実行されている間
に、スイッチSW1がオフ状態からオン状態に遷移する
と、割り込み機能によって図18に示すサブルーチンが
実行され、焦点が調節される。まず、図7(a)に示す
状態にある焦点検出用絞り板48及び焦点検出用遮光板
52を図7(b)に示すように撮影レンズの光路内に移
動させ(S21,S22)、焦点検出用絞り板48の左
側の瞳48aを通過した光束だけが撮像素子46上に結
像するようにする。
【0083】S15で算出された電荷蓄積時間だけ差ち
ゅぞ兎そし46を露光し(S23)、上述の高速読み出
しによってAF用測光エリア124の部分の像信号を読
み出し、S15で算出されたゲインで増幅する(S2
4)。読み出した信号を信号処理回路64で処理して、
被写体の輝度信号を生成する。(S25)。
【0084】得られた輝度信号に基づいて、再度、AF
用測光演算を行い、焦点検出時の電荷蓄積時間及びゲイ
ンを算出する(S26)。これは、実際に焦点検出用絞
り板48を通過した光束を使って測光することによっ
て、より正確な測光を行うためである。
【0085】S26で得られた電荷蓄積時間及び撮影レ
ンズの焦点距離から、手振れによって発生する検出誤差
を所定の値より小さくするために必要な像信号の取り込
み回数を演算する(S27)。その算出方法の詳細は、
後述する。焦点検出に必要な像信号を取り込む(S2
8)。この動作の詳細も後述する。
【0086】像信号の取り込み動作が終了すると(S2
8)、焦点検出用絞り板48を駆動し、焦点検出用絞り
板48を撮影レンズ40の光路内から退避させる(S2
9)。そして、焦点検出用遮光板52も撮影レンズ40
の光路内から退避させる(S30)。これにより、焦点
検出用絞り板48及び焦点検出用遮光板52は、図7
(a)の初期状態に復帰する。
【0087】S28で得られた像信号の位相差を相関演
算によって求め、更にこの位相差を適切に処理すること
により、手振れによって発生する誤差を除去した位相差
δを算出する(S31)。この演算の詳細は後述する。
【0088】S31の相関演算で得られた2像の一致度
を示す信頼性評価値が所定値より大きいかどうかを判断
することによって、焦点検出の精度が十分かどうかを判
別する(S32)。焦点検出精度が不十分で焦点検出不
可能と判断されると(S32)、焦点検出不可能を示す
フラグAFNGに1をセットしてリターンする(S3
9)。
【0089】焦点検出精度が十分で、焦点検出可能と判
断される場合(S32)、S31で得られた位相差δと
焦点検出系の敏感度から、撮影レンズ40のデフォーカ
ス量DFを算出する(S33)。算出されたデフォーカ
ス量DFが所定の合焦幅より小さいかどうかにより合焦
状態か否かが判別され(S34)、デフォーカス量が合
焦幅より小さく合焦状態と判断されると(S34)、合
焦状態を示すフラグJFに1をセットして(S40)、
呼び出し元のルーチンに戻る。
【0090】デフォーカス量が合焦幅より大きく非合焦
状態と判断されると(S34)、S33で算出されたデ
フォーカス量DFが小さいかどうかが判断される(S3
5)。デフォーカス量DFが所定値より小さく小デフォ
ーカスであると判断されると(S35)、合焦状態にな
ったことを示すフラグJFに1をセットし、合焦状態と
する(S36)。これは、小デフォーカス時には焦点検
出誤差やレンズ駆動誤差が小さいので、この後のレンズ
駆動(S38)で合焦状態になると予想されるからであ
り、次回の焦点検出を行うことなく合焦状態とすること
で焦点調節に要する時間を短縮できる。
【0091】小デフォーカスでない場合(S35)、及
び、小デフォーカスでJF=1とした後(S36)、S
33で算出されたデフォーカス量とフォーカス調整用レ
ンズのフォーカス敏感度からレンズ駆動量を演算し(S
37)、得られたレンズ駆動量だけフォーカス調整用レ
ンズを駆動する(S38)。
【0092】このようにして、SW1がオン状態になる
と、合焦状態となるか焦点検出不能となるまで焦点調節
動作を繰り返す。以上がカメラ全体の大まかな動作の説
明である。
【0093】図19は、AF用測光演算のサブルーチン
のフローチャートを示す。ここでは、A/D変換器62
の出力は10ビットであるとする。このサブルーチン
は、図17のS15及び図18のS26でコールされ
る。
【0094】先ず、図16のAF用測光エリア124内
の各画素信号の最大値(Peak)及び平均値(Av
e)を算出し(S41)、最大値(Peak)が102
3より小さいか否かを判断する(S42)。最大値が1
023ということは、像信号の一部が既に飽和している
ことを意味し、従って、最大値を使って、飽和しない電
荷蓄積時間及び/又はゲインを設定することはできな
い。飽和した領域が存在するときには平均値Aveを使
用する。
【0095】Peakが1023未満のとき(S4
2)、更に、Peakが920より小さいか否かを判断
する(S43)。Peakが920未満のときには(S
43)、像信号の値が小さすぎるので、像信号のPea
kが920となるような電荷蓄積時間及びゲインを算出
し(S44)、コール元に戻る。S44の詳細は後述す
る。 Peakが920以上のときには(S43)、そ
のまま、コール元に戻る。
【0096】Peakが1023以上のとき(S4
2)、平均値Aveが310より大きいか否かが判断さ
れる(S45)。平均値Aveが310より大きけれ
ば、全体の像信号のレベルを下げるために、像信号の平
均値Aveが310となるような電荷蓄積時間及びゲイ
ンを算出し(S46)、コール元に戻る。平均値Ave
が310以下であれば、そのままコール元に戻る。
【0097】平均値Aveを使った制御では、像信号の
一部が飽和している場合に、相関演算によって得られる
位相差の検出精度が低下する。しかし、飽和している部
分が少なければ、飽和していない部分の相関で比較的正
確な位相差が得られるので、大きな問題とはならない。
【0098】飽和した領域をなくそうとすると、何回も
像信号を取り込みながらフィードバックしなければなら
ず、適正な像信号が得られるのに要する時間が長くなっ
てしまう。本実施例のように少し検出精度を犠牲にする
(飽和した領域があることを容認する)ことによって、
AF用測光に要する時間を短縮しつつ、必要な検出精度
を確保できる。
【0099】このように、像信号に飽和した領域がある
ときには平均値Aveを使い、像信号に飽和した領域が
ないときにはピーク値Peakを使うことによって、焦
点検出に適した像信号を簡単且つ高速に得られるように
なる。
【0100】図20は、AF用測光制御を行うときの被
写体輝度と電荷蓄積時間及びゲインとの関係を示すプロ
グラム線図であり、図21は、撮影用測光制御を行うと
きの被写体輝度と蓄積時間及びゲインとの関係を示すプ
ログラム線図である。焦点検出時には絞りによる光量調
整ができないので、電荷蓄積時間とアンプのゲインの変
更によって、撮像素子46からの像信号が適正なレベル
になるように制御している。これに対して、撮影時には
絞りによって光量制御が可能になり、高輝度時には絞り
を絞って光量を低減するので、プログラム線図の傾きは
小さくなっている。
【0101】また、本実施例で使用する焦点検出原理で
は、像信号の取り込み時間間隔が長くなると手振れによ
る検出誤差が大きくなってしまい、正確な焦点検出がで
きなくなる。そこで、本実施例では、蓄積時間が4ミリ
秒を超えるとゲインを1倍、2倍、4倍、8倍、及び1
6倍と上げていき、電荷蓄積時間を短くすることに重点
を置いた制御をしている。そして、使用するゲインの上
限も、通常の撮影時のそれよりも大きくしてある。これ
は、ゲインを上げてノイズが大きくなっても焦点検出が
出来れば問題にならないのに対し、撮影時は画質の劣化
という基本性能の低下を引き起こすからである。同様
に、低輝度時の電荷蓄積時間の上限についても、AF用
測光の方が短くなるように制御される。
【0102】図22及び図23は、像信号の取り込み回
数を算出するサブルーチンのフローチャートを示す。こ
のサブルーチンは、図18のS27でコールされる。
【0103】像信号の取り込み時間間隔Taを算出する
(S51)。像信号の取り込み時間間隔Taは、電荷蓄
積時間Tcと焦点検出用遮光板52の駆動時間Tmの和
である。
【0104】S52以降で、像信号の取り込み時間間隔
Taと撮影レンズ40の焦点距離Faから像信号の取り
込み回数Ncを決定する。
【0105】即ち、像信号の取り込み時間間隔Taが5
ミリ秒より短い場合(S52)、焦点距離Faが11m
mより短ければ(S53)、Nc=2(S54)、焦点
距離Faが11mm以上で83mm未満であれば(S5
5)、Nc=3(S56)、焦点距離Faが83mm以
上で207mm未満であれば(S57)、Nc=4(S
58)、焦点距離Faが207mm以上であれば(S5
7)、Nc=5とする(S59)。
【0106】像信号の取り込み時間間隔Taが5ミリ秒
以上で10ミリ秒未満の場合(S60)、焦点距離Fa
が6mmより短ければ(S61)、Nc=2(S6
2)、焦点距離Faが6mm以上で23mm未満であれ
ば(S63)、Nc=3(S64)、焦点距離Faが2
3mm以上で77mm未満であれば(S65)、Nc=
4(S66)、焦点距離Faが77mm以上であれば
(S65)、Nc=5とする(S67)。
【0107】像信号の取り込み時間間隔Taが10ミリ
秒以上で15ミリ秒未満の場合(S68)、焦点距離F
aが11mmより短ければ(S69)、Nc=3(S7
0)、焦点距離Faが11mm以上で26mm未満であ
れば(S71)、Nc=4(S72)、焦点距離Faが
26mm以上であれば(S71)、Nc=5とする(S
73)。
【0108】像信号の取り込み時間間隔Taが15ミリ
秒以上の場合(S68)、焦点距離Faが6mmより短
ければ(S74)、Nc=3(S75)、焦点距離Fa
が6mm以上で12mm未満であれば(S76)、Nc
=4(S77)、焦点距離Faが12mm以上であれば
(S76)、Nc=5とする(S78)。
【0109】このようにして像信号の取り込み回数Nc
を設定したら、コール元にリターンする。
【0110】図24及び図25は、像信号取り込みサブ
ルーチンのフローチャートを示す。このサブルーチン
は、図18のS28でコールされる。
【0111】像信号取り込み回数Ncが5の場合(S8
1)、図7(b)に示す状態、即ち、焦点検出用絞り板
48の左側の瞳48aを通過した光束だけが撮像素子4
6上に結像する状態で、像信号L1の信号電荷を蓄積す
る(S82)。この時の電荷蓄積時間は、図18のS2
6で算出された電荷蓄積時間である。撮像素子46の各
画素に蓄積された信号電荷(像信号L1)は読み出さ
れ、メモリ76(又はバッファ・メモリ74)の所定領
域に格納される(S83)。この時のアンプ60のゲイ
ンは、図18のS26で算出されたゲインである。読み
出し時間の短縮のため、焦点検出に使用する画素の信号
電荷のみを通常通りに読み出し、その他の画素の信号電
荷は掃き出し転送により高速に読み出す。
【0112】次に、焦点検出用遮光板52を図7(c)
に示す位置に駆動する(S84)。これによって、焦点
検出用絞り板48の右側の瞳48bを通過した光束だけ
が撮像素子46上に結像するようになる。S82と同様
に像信号R2の信号電荷を蓄積し(S85)、S83と
同様に像信号R2の信号電荷を読み出す(S86)。
【0113】焦点検出用遮光板52を図7(b)に示す
位置に駆動する(S87)。これによって焦点検出用絞
り板48の左側の瞳48aを通過した光束だけが撮像素
子46上に結像するようになる。S82と同様に像信号
L3の信号電荷を蓄積し(S88)、S83と同様に像
信号L3の信号電荷を読み出す(S89)。
【0114】焦点検出用遮光板52を図7(c)に示す
位置に駆動する(S90)。これによって、焦点検出用
絞り板48の右側の瞳48bを通過した光束だけが撮像
素子46上に結像するようになる。S82と同様に像信
号R4の信号電荷を蓄積し(S91)、S83と同様に
像信号R4の信号電荷を読み出す(S92)。
【0115】焦点検出用遮光板52を図7(b)に示す
位置に駆動する(S93)。これによって焦点検出用絞
り板48の左側の瞳48aを通過した光束だけが撮像素
子46上に結像するようになる。S82と同様に像信号
L5の信号電荷を蓄積し(S94)、S83と同様に像
信号L5の信号電荷を読み出す(S95)。
【0116】このように、Nc=5のときには、S82
〜S95により焦点検出用絞り板48の瞳48a,48
bを交互に切り換えながら、5回、像信号を取り込む。
【0117】像信号取り込み回数Ncが4の場合(S9
6)、図7(b)に示す状態、即ち、焦点検出用絞り板
48の左側の瞳48aを通過した光束だけが撮像素子4
6上に結像する状態で、S82と同様に像信号L1の信
号電荷を蓄積する(S97)。撮像素子46の各画素に
蓄積された信号電荷(像信号L1)はS83と同様に読
み出される(S98)。
【0118】焦点検出用遮光板52を図7(c)に示す
位置に駆動する(S99)。これによって、焦点検出用
絞り板48の右側の瞳48bを通過した光束だけが撮像
素子46上に結像するようになる。S82と同様に像信
号R2の信号電荷を蓄積し(S100)、S83と同様
に像信号R2の信号電荷を読み出す(S101)。
【0119】焦点検出用遮光板52を図7(b)に示す
位置に駆動する(S102)。これによって焦点検出用
絞り板48の左側の瞳48aを通過した光束だけが撮像
素子46上に結像するようになる。S82と同様に像信
号L3の信号電荷を蓄積し(S103)、S83と同様
に像信号L3の信号電荷を読み出す(S104)。
【0120】焦点検出用遮光板52を図7(c)に示す
位置に駆動する(S105)。これによって、焦点検出
用絞り板48の右側の瞳48bを通過した光束だけが撮
像素子46上に結像するようになる。S82と同様に像
信号R4の信号電荷を蓄積し(S106)、S83と同
様に像信号R4の信号電荷を読み出す(S107)。
【0121】このように、Nc=4のときには、S97
〜S107により焦点検出用絞り板48の瞳48a,4
8bを交互に切り換えながら、4回、像信号を取り込
む。
【0122】像信号取り込み回数Ncが3の場合(S1
08)、図7(b)に示す状態、即ち、焦点検出用絞り
板48の左側の瞳48aを通過した光束だけが撮像素子
46上に結像する状態で、S82と同様に像信号L1の
信号電荷を蓄積する(S109)。撮像素子46の各画
素に蓄積された信号電荷(像信号L1)はS83と同様
に読み出される(S110)。
【0123】焦点検出用遮光板52を図7(c)に示す
位置に駆動する(S111)。これによって、焦点検出
用絞り板48の右側の瞳48bを通過した光束だけが撮
像素子46上に結像するようになる。S82と同様に像
信号R2の信号電荷を蓄積し(S112)、S83と同
様に像信号R2の信号電荷を読み出す(S113)。
【0124】焦点検出用遮光板52を図7(b)に示す
位置に駆動する(S114)。これによって焦点検出用
絞り板48の左側の瞳48aを通過した光束だけが撮像
素子46上に結像するようになる。S82と同様に像信
号L3の信号電荷を蓄積し(S115)、S83と同様
に像信号L3の信号電荷を読み出す(S116)。
【0125】このように、Nc=3のときには、S10
9〜S116により焦点検出用絞り板48の瞳48a,
48bを交互に切り換えながら、3回、像信号を取り込
む。
【0126】像信号取り込み回数Ncが3でもない場
合、即ち、像信号取り込み回数Ncが2の場合(S10
8)、図7(b)に示す状態、即ち、焦点検出用絞り板
48の左側の瞳48aを通過した光束だけが撮像素子4
6上に結像する状態で、S82と同様に像信号L1の信
号電荷を蓄積する(S117)。撮像素子46の各画素
に蓄積された信号電荷(像信号L1)はS83と同様に
読み出される(S118)。
【0127】焦点検出用遮光板52を図7(c)に示す
位置に駆動する(S119)。これによって、焦点検出
用絞り板48の右側の瞳48bを通過した光束だけが撮
像素子46上に結像するようになる。S82と同様に像
信号R2の信号電荷を蓄積し(S120)、S83と同
様に像信号R2の信号電荷を読み出す(S121)。
【0128】このように、Nc=2のときには、S11
7〜S121により焦点検出用絞り板48の瞳48a,
48bを交互に切り換えながら、2回、像信号を取り込
む。
【0129】像信号の取り込み回数Ncに応じた回数だ
け像信号が取り込まれると、このサブルーチンは終了
し、コール元にリターンする。
【0130】図26及び図27は、位相差δを算出する
サブルーチンのフローチャートを示す。このサブルーチ
ンは、図18のS31でコールされる。
【0131】像信号の取り込み回数Ncが5の場合(S
131)、相関演算により、像信号L1と像信号R2の
位相差δ12、像信号L3と像信号R2の位相差δ2
3、像信号L3と像信号R4の位相差δ34、及び像信
号L5と像信号R4の位相差δ45を求める(S132
〜S135)。そして、像信号の取り込み時間間隔Ta
【0132】が15ミリ秒より大きい場合には(S13
6)、対策4の
【数11】を使用して手振れによって発生する検出誤差
を除去した位相差δを算出し、像信号の取り込
【0133】み時間間隔Taが15ミリ秒以下の場合に
は(S136)、対策3の
【数10】を使って手振れによって発生する検出誤差を
除去した位相差δを算出する(S138)。
【0134】像信号の取り込み回数Ncが4の場合(S
139)、相関演算により、像信号L1と像信号R2の
位相差δ12、像信号L3と像信号R2の位相差δ2
3、及び像信号L3と像信号R4の位相差δ34を求め
る(S140〜S142)。そ
【0135】して、対策2の
【数9】を使用して手振れによって発生する検出誤差を
除去した位相差δを算出する(S143)。
【0136】像信号の取り込み回数Ncが3の場合(S
144)、相関演算により、像信号L1と像信号R2の
位相差δ12及び像信号L3と像信号R2の位相差δ2
3を
【0137】求める(S145,S146)。そして、
対策2の
【数8】を使用して手振れによって発生する検出誤差を
除去した位相差δを算出する(S147)。
【0138】像信号の取り込み回数Ncが3でも無い場
合、即ち、像信号の取り込み回数Ncが2の場合(S1
44)、相関演算により像信号L1と像信号R2の位相
差δ12を求める(S148)。得られたδ12を目的
の位相差δとする(S149)。
【0139】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解できるよう
に、本発明によれば、撮影用の測光演算とAF用測光演
算で異なる処理を行うことによって焦点検出精度の低下
を防止できる。
【0140】焦点検出用測光エリアを、手振れによる移
動量に相当する量だけ焦点検出エリアより広く設定し、
且つ、撮影用測光エリアより小さくする。これによっ
て、手振れ等によって焦点検出の動作中に高輝度の被写
体が焦点検出エリアに入ってきても、像信号が飽和する
のを防止でき、結果的に、相関演算時に位相差の検出精
度が低下することを防止できる。
【0141】焦点検出用の測光演算では、ピーク値と平
均値を適宜に組み合わせて使用することにより、像信号
のレベルを少ないサンプリング回数で適正に制御できる
ようになる。
【0142】焦点検出時には、電荷蓄積時間の短縮を最
優先させるような電荷蓄積時間とゲインの組み合わせに
する。これによって、手振れなどによって発生する検出
誤差を低下できる。電荷蓄積時間が短いと像信号の取り
込み回数も少なくて済むので、焦点検出に要する時間を
短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の光学系の斜視図である。
【図2】 本実施例の中央断面図である。
【図3】 本実施例での合焦状態の光束を示す図であ
る。
【図4】 本実施例での前ピント状態の光束を示す図で
ある。
【図5】 本実施例での後ピント状態の光束を示す図で
ある。
【図6】 本実施例の回路部の概略構成ブロック図であ
る。
【図7】 焦点検出用絞り板48及び焦点検出用遮光板
52の各状態の平面図である。
【図8】 インターライン型CCD撮像素子46の概略
平面図である。
【図9】 撮像素子46の撮像面又は光電変換面の画面
分割例である。
【図10】 撮像素子46の垂直電荷転送素子92を4
相駆動した場合の垂直同期成分のタイミングチャートで
ある。
【図11】 左の瞳を通過した光束によって得られる像
信号Lと右の瞳を通過した光束によって得られる像信号
Rの一般的な位置関係を示す図である。
【図12】 シフト量τに対する相関量C(τ)の変化
を示す図である。
【図13】 手振れによる検出誤差を除去する第1の対
策の原理説明図である。
【図14】 手振れによる検出誤差を除去する第2の対
策の原理説明図である。
【図15】 像信号の取り込み時間間隔と各種手振れ対
策の効果の関係を示すグラフである。
【図16】 撮影画面における測光エリアと焦点検出エ
リアの関係を示す図である。
【図17】 本実施例のカメラ全体の動作フローチャー
トである。
【図18】 SW1がオンになって実行されるサブルー
チンのフローチャートである。
【図19】 AF用測光演算のサブルーチンのフローチ
ャートである。
【図20】 AF用測光制御を行うときの被写体輝度と
電荷蓄積時間及びゲインとの関係を示すプログラム線図
である。
【図21】 撮影用測光制御を行うときの被写体輝度と
蓄積時間及びゲインとの関係を示すプログラム線図であ
る。
【図22】 像信号の取り込み回数を算出するサブルー
チンのフローチャートの一部である。
【図23】 像信号の取り込み回数を算出するサブルー
チンのフローチャートの一部である。
【図24】 像信号取り込みサブルーチンのフローチャ
ートの一部である。
【図25】 像信号取り込みサブルーチンのフローチャ
ートの一部である。
【図26】 位相差δを算出するサブルーチンのフロー
チャートの一部である。
【図27】 位相差δを算出するサブルーチンのフロー
チャートの一部である。
【図28】 従来の位相差検出方式の焦点検出装置を有
する一眼レフカメラの光学系の中央断面図である。
【図29】 従来の焦点検出装置22の焦点検出原理の
説明図である。
【符号の説明】
10:撮影レンズ 12:主ミラー 14:ピント板 16;ペンタプリズム 18a,18b:接眼レンズ 20:サブミラー 22:焦点検出装置(の光学系) 24:銀塩フィルム 26a,26b,26c,26d,26e:光束 28:フィールドレンズ 30a,30b:2次結像レンズ 32:センサ面 34a,34b:光束 36:一次結像面 40:撮影レンズ 40a:焦点調節用レンズ 40b:レンズ 40c:撮影用絞り 40d:撮影レンズ40の光軸 42:光学ローパスフィルタ 44:赤外カットフィルタ 46:固体撮像素子 48:焦点検出用絞り板、 48a,48b:瞳 50:モータ 52:焦点検出用遮光板 54:モータ 60:アンプ 62:A/D変換器 64:信号処理回路 66:VRAM 68:D/A変換器 70:LCD駆動回路 72:電子ビュー・ファインダ(EVF) 74:バッファ・メモリ 76:メモリ 78:CCD駆動回路 80:システム制御回路 82:LCD駆動回路 84:液晶表示パネル 88:操作スイッチ 90:受光素子 92:垂直電荷転送素子 94:水平電荷転送素子 96:出力部 106,108:読み出しパルス 120:撮影画面全体 122:露出演算用測光エリア(又は、測光枠) 124:焦点検出用測光エリア(又は測光枠) 126:焦点検出エリア

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影用の撮像手段と、撮影用光学系と、
    前記撮影光学系の光路内外に位置することができ、前記
    撮影光学系の光路内に位置するときに、前記撮影用光学
    系を通過する撮影光束を少なくとも2つの領域に時系列
    的に分割し、前記撮像手段に結像させる瞳手段と、前記
    瞳手段により前記撮像手段上に時系列的に結像された光
    学像に対して前記撮像手段から出力される像信号の位相
    差を演算し、前記撮影光学系の焦点状態を検出するする
    焦点検出演算手段と、前記撮像手段の出力に応じて前記
    撮像手段の出力レベルを制御する露出等制御手段と、焦
    点検出動作時及び撮影動作時のそれぞれに応じて異なる
    態様で前記撮像手段及び前記瞳手段を制御する撮像制御
    手段とを具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記露出等制御手段は、前記撮像手段の
    出力結果に基づいて前記撮像手段の電荷蓄積時間及びゲ
    イン並びに前記撮影用光学系の絞りを制御する請求項1
    に記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記撮像制御手段は、前記焦点検出時と
    前記撮像動作時では前記撮像手段の異なる領域の信号電
    荷を出力させる請求項1に記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記焦点検出時に読み出される前記撮像
    手段の領域を、前記撮像動作時に読み出される前記撮像
    手段の領域よりも小さくした請求項3に記載の撮像装
    置。
  5. 【請求項5】 焦点検出時に読み出される前記撮像手段
    の領域を、焦点検出に使用する領域よりも大きく設定し
    てある請求項3又は4に記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記撮像制御手段は、前記撮像動作時に
    は、前記撮像手段の出力データの平均値に基づいて前記
    撮像手段を制御し、前記焦点検出時の制御は撮像手段の
    出力データの平均値及びピーク値に基づいて前記撮像手
    段を制御する請求項1に記載の撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記撮像制御手段は、前記撮像手段の出
    力データの中に飽和したデータが含まれるときには平均
    値に基づいた制御を行い、飽和したデータが含まれてい
    ないときにはピーク値に基づいた制御を行う請求項6に
    記載の撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記撮像制御手段は、前記焦点検出動作
    時と前記撮像動作時で電荷蓄積時間とゲインの組み合わ
    せが異なる請求項1に記載の撮像装置。
  9. 【請求項9】 前記撮像制御手段は、前記焦点検出動作
    時の電荷蓄積時間の上限値を前記撮像動作時の電荷蓄積
    時間の上限値より小さくする請求項8に記載の撮像装
    置。
  10. 【請求項10】 前記撮像制御手段は、前記焦点検出動
    作時のゲインの上限値を前記撮像動作時のゲインの上限
    値より大きくする請求項8に記載の撮像装置。
  11. 【請求項11】 前記撮像制御手段は、前記焦点検出動
    作時の絞り値を固定にし、前記撮像動作時の絞り値を変
    更制御する請求項2に記載の撮像装置。
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