JPH11142091A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JPH11142091A
JPH11142091A JP31067897A JP31067897A JPH11142091A JP H11142091 A JPH11142091 A JP H11142091A JP 31067897 A JP31067897 A JP 31067897A JP 31067897 A JP31067897 A JP 31067897A JP H11142091 A JPH11142091 A JP H11142091A
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tank body
tank
heat exchanger
aluminum alloy
brazing
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Satoshi Kitazaki
聡 北▲崎▼
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    • F28F21/08Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of metal
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F9/00Casings; Header boxes; Auxiliary supports for elements; Auxiliary members within casings
    • F28F9/02Header boxes; End plates
    • F28F9/0219Arrangements for sealing end plates into casing or header box; Header box sub-elements
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易でリサイクル性および寸法精度に
優れた熱交換器を安価に提供する。 【解決手段】 自動車用ラジエータ1 は、タンク本体3
1,41 と、タンク本体31,41 の開口を塞ぎかつ熱交換管7
が接続せられたヘッダプレート32,42 とよりなるアッ
パタンク3 およびロアタンク4 を備えている。タンク本
体31,41 が、Mn0.5〜4.5%、Si0.5〜3%
およびFe0.5〜1%を含有し、残部がAlおよび不
純物よりなるアルミニウム合金鋳物製であって、ヘッダ
プレート32,42 にろう付けされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器に関し、
更に詳しくいえば、タンク本体と、タンク本体の開口を
塞ぎかつ熱交換管が接続せられたヘッダプレートとより
なるヘッダタンクを備えており、たとえば自動車用のラ
ジエータやインタークーラ等として使用される熱交換器
に関するものである。
【0002】この明細書において合金等の組成物の成分
含有率を示している「%」は、重量%を意味するものと
する。
【0003】
【従来の技術】この種の従来の熱交換器として、(a) タ
ンク本体が、合成樹脂製であって、ヘッダプレートにO
リングを介してかしめられているもの、(b) タンク本体
が、アルミニウム合金板に絞り加工を施すことにより形
成され、ヘッダプレートにろう付けされているもの、
(c) タンク本体が、アルミニウム合金押出形材製であっ
て、ヘッダプレートにかしめられるとともにろう付けさ
れているもの(特開平9−4996号公報参照)、およ
び(d) タンク本体が、アルミニウム合金鋳物製であっ
て、ヘッダプレートにOリングを介してかしめられてい
るか若しくは溶接されているものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記(a) の熱交換器の
場合、タンク本体が合成樹脂製であって、流体入口管お
よび同出口管等の付属部品をタンク本体と一体に形成す
ることができる点で有利であるが、製造にさいしてタン
ク本体とヘッダプレートとの間をシールするためのOリ
ングおよび両部品をかしめるためのかしめ機等の設備を
必要とするため、製品価格を安くすることができなかっ
た。また、合成樹脂とアルミニウム合金という異種材料
の部品が使用されているため、リサイクルに供する場合
には解体してこれらを分離する必要があるところ、これ
らの部品の解体は非常に困難であるため、リサイクル性
が悪いという問題があった。さらに、例えば2重管式オ
イルクーラ付きラジエータのように、ヘッダタンク内に
2重管式熱交換器が配置されているものも従来より知ら
れているが、2重管式熱交換器はナット等によりタンク
本体に接合されているため、ナット等の分だけ部品点数
が多くなり、コストアップにつながっていた。
【0005】上記(b) の熱交換器の場合、全ての部品を
アルミニウム合金製とすることができるため、リサイク
ル性には優れているが、流体導入管および同排出管接続
部材等の付属部品をタンク本体とは別体につくってこれ
らをタンク本体に接合する必要があるため、部品点数が
多くなって製品コストが高くつくうえ、接合箇所が増え
るため寸法精度の点でも良くなかった。
【0006】上記(c) の熱交換器についても、上記(b)
の熱交換器と同様の問題があるうえ、かしめとろう付け
の両方を行うのは非常に手間がかかり、作業性が良くな
いという問題もあった。
【0007】また、上記(d) の熱交換器の場合、タンク
本体がアルミニウム合金鋳物製であって、タンク本体が
合成樹脂製である上記(a) の熱交換器と同様に、流体導
入管および同排出管接続部材等の付属部品をタンク本体
と一体に形成することができる点で有利である。しかし
ながら、アルミニウム合金鋳物は、高温強度に劣り、高
温にさらされるとブリスターが発生するという欠点があ
るため、ろう付けによる接合は従来行われておらず、こ
れに代えてタンク本体とヘッダプレートとの接合をかし
めによって行う場合、上記(a) の熱交換器と同様の問題
があり、また、溶接による場合、継手形状に制約が多い
うえ、製造コストの点でも不利であった。
【0008】本発明の目的は、上記の問題点を一挙に解
決して、製造が容易でリサイクル性および寸法精度に優
れた熱交換器を安価に提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による熱交換器
は、タンク本体と、タンク本体の開口を塞ぎかつ熱交換
管が接続せられたヘッダプレートとよりなるヘッダタン
クを備えている熱交換器において、タンク本体が、Mn
0.5〜4.5%、Si0.5〜3%およびFe0.5
〜1%を含有し、残部がAlおよび不純物よりなるアル
ミニウム合金鋳物製であって、ヘッダプレートにろう付
けされていることを特徴としている。
【0010】上記熱交換器において、ヘッダタンク内に
2重管式熱交換器が配置され、2重管式熱交換器がタン
ク本体にろう付けされている場合がある。
【0011】また、上記熱交換器において、好ましく
は、ヘッダプレートが、タンク本体が接合せられる側の
面にろう材がクラッドせられてなるブレージングシート
で形成されている。
【0012】タンク本体は、通常、ダイカスト法により
鋳造せられたダイカスト製品によって形成される。
【0013】タンク本体を形成するアルミニウム合金鋳
物の組成のうち、Mnは耐熱性、すなわち高温強度の向
上に寄与する元素であって、その含有量は0.5〜4.
5%である。0.5%未満では耐熱性効果が十分に得ら
れず、4.5%を越えると湯流れ不良を起こして鋳造性
が低下する。Mnの含有量の好ましい下限値は1.5%
であり、同上限値は4%、より好ましくは3%である。
次に、Siは耐熱性および湯流れ性の向上に寄与する元
素であって、その含有量は0.5〜3%である。0.5
%未満の範囲および3%を越える範囲ではいずれも上記
効果が十分に得られない。Siの含有量の好ましい下限
値は1%である。Feは金型への溶湯の焼付き防止を目
的として添加され、その含有量は0.5〜1%である。
0.5%未満の範囲および1%を越える範囲ではいずれ
も上記効果が十分に得られない。Feの含有量の好まし
い下限値は0.7%である。上記成分の残部はAlであ
って、不可避不純物の成分は許容される。
【0014】これらの組成を有するアルミニウム合金鋳
物でつくられたヘッダダンク本体は、高温強度に優れて
おり、450℃以上の高温でもブリスターを発生するこ
とがなく、ヘッダプレートや2重管式熱交換器とのろう
付けを良好に行うことができる。すなわち、本発明の熱
交換器の製造にさいしては、ヘッダダンク本体とヘッダ
プレート等との接合を、熱交換管等のコア部の構成部品
同士の接合とともに、たとえば炉中ろう付け等によって
同時に行うことができる。したがって、部品コストおよ
び製造コストが安くつき、製品を安価に提供することが
できるうえ、製造も容易である。また、全ての構成部品
をアルミニウム合金製にすることができるため、リサイ
クル性にも優れている。さらに、流体導入管および同排
出管接続部材等の付属部品をタンク本体と一体に形成す
ることができるので、寸法精度にも優れている。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0016】この実施形態は、本発明を自動車用ラジエ
ータに適用したものであって、図1〜図5に示すラジエ
ータ(1) は、ラジエータコア(2) と、アッパタンク(3)
と、ロアタンク(4) と、自動変速機用2重管式オイルク
ーラ(5) とを備えてなる。
【0017】ラジエータコア(2) は、間隔をおいて左右
並列状に配置された複数のアルミニウム合金製熱交換管
(6) と、隣り合う熱交換管(6) どうしの間および左右両
端の熱交換管(6) の外側に配置されたアルミニウム合金
製コルゲートフィン(7) と、左右両端のコルゲートフィ
ン(7) の外側に配置されたアルミニウム合金製サイドプ
レート(8) とを備え、これらの部品の隣り合うものどう
しがろう付けされてなる。熱交換管(6) は、偏平状であ
って、これらの内部を流通する水が、熱交換管(6) の外
を流れる空気との熱交換によって冷却される。コルゲー
トフィン(7) には、熱交換効率を高めるために多数の切
り起しルーバ(9) が形成されている。サイドプレート
(8) は、横断面コ字形のアルミニウム押出形材からなる
(図2参照)。
【0018】アッパタンク(3) およびロアタンク(4)
は、それぞれ横断面略逆U形のタンク本体(31,41) と、
タンク本体(31,41) の開口を塞ぎかつ熱交換管(7) が接
続せられたアルミニウム合金製ヘッダプレート(32,42)
とよりなる。そして、タンク本体(31,41) が、Mn0.
5〜4.5%、Si0.5〜3%およびFe0.5〜1
%を含有し、残部がAlおよび不純物よりなり、ダイカ
スト法によって鋳造せられたアルミニウム合金鋳物製で
あって、ヘッダプレート(32,42) にろう付けされてい
る。
【0019】タンク本体(31,41) の周縁部には、外向き
のフランジ(10)が設けられており、一方、ヘッダプレー
ト(32,42) の周縁部には、フランジ(10)が嵌め入れられ
るフランジ嵌入溝(11)が設けられている(図3および図
4参照)。これにより、両部品の位置決めが容易になる
とともに、ろう付け面積の増大による接合強度の強化を
図ることができる。
【0020】ヘッダプレート(32,42) は、タンク本体(3
1,41) が接合される側の面にろう材がクラッドされたブ
レージングシートでつくられている。
【0021】アッパタンク(3) を構成するタンク本体(3
1)には、水導入管接続部(12)、フィラーネック(13)、フ
ァンシュラウド取付部(14)およびアッパインシュレータ
取付部(15)が一体に形成されており、フィラーネック(1
3)には、圧力キャップ(16)が嵌められている(図1参
照)。
【0022】ロアタンク(4) を構成するタンク本体(41)
には、水排出管接続部(17)、ドレンパイプ接続部(18)お
よびファンシュラウド取付部(14)が一体に形成されてい
る(図1参照)。
【0023】ロアタンク(4) 内に、オイルクーラ(5) が
配置され、このオイルクーラ(5) が、ロアタンク(4) の
タンク本体(41)にろう付けされている。
【0024】オイルクーラ(5) は、同軸上に配置された
アルミニウム合金製内外両管(51,52) よりなる。内管(5
1)の両端部はそれぞれ拡管されていて、これらの拡管部
が外管(52)の内周面にろう付けされることにより、両管
間(51,52) にオイル通路(53)が形成されている。外管(5
2)の両端部には、側方に開口したオイル流通孔(図示
略)があけられているとともに、これらオイル流通孔の
周縁部に垂直壁部(54)が設けられ、垂直壁部(54)がロア
タンク(4) のタンク本体(41)内の側面にろう付けされて
いる。オイル流通孔には、それぞれオイル導入管(55)と
オイル排出管(56)が水平状に接続されている。オイル導
入管(55)およびオイル排出管(56)は、それぞれタンク本
体(41)の側壁にあけられた貫通孔(19)に挿通されるとと
もに、これらの基端部が貫通孔(19)内面にろう付けされ
ている。オイル通路(53)内におけるオイル導入管(55)と
オイル排出管(56)の間の部分には、マルチエントリータ
イプのインナーフィン(57)が配置されている。
【0025】上記のラジエータ(1) は、ラジエータコア
(2) を構成する熱交換管(6) 、コルゲートフィン(7) お
よびサイドプレート(8) 、ならびにアッパタンク(3) お
よびロアタンク(4) を構成するタンク本体(31,41) およ
びヘッダプレート(32,42) を適宜に組立てて、治具を用
いて拘束しながら、たとえばフラックスを用いた炉中ろ
う付けによって製造することができる。
【0026】なお、ヘッダプレート(32,42) やオイルク
ーラ(5) へのタンク本体(31,41) のろう付けには、ろう
材として、Zn25〜65%およびSi2〜7%を含有
し、残部がAlおよび不純物よりなり、かつ不純物とし
てのFeが0.1%以下に規制されたアルミニウム合金
を用いるのが好ましい。Znは、ろう材の融点を下げる
効果を有しているが、Znの含有量が25%未満では5
00〜550℃の高温でろう付け可能なまでに融点を下
げるに至らない。一方、65%を越えると、さらに融点
を下げることはできるものの、ろう材の溶融温度範囲が
広くなるため、凝固時の引け巣が発生し易くなってろう
付け部の気密性を低下させるおそれがある。Zn含有量
の好ましい下限値は30%、より好ましくは35%であ
る。Zn含有量の好ましい上限値は60%、より好まし
くは55%である。Siは、ろう材の融点を下げるとと
もに溶融温度範囲を狭くする効果を有しているが、Si
の含有量が2%未満では前期効果が十分に得らず、一
方、7%を越えても前記効果が飽和するうえ加工性が低
下してしまう。Si含有量の好ましい下限値は3%、好
ましい上限値は50%である。上記各成分の残部のうち
不純物としてFeが多く含まれていると、凝固時の引け
巣の発生が促進されるため、Feの含有量を0.1%以
下に規制する必要がある。
【0027】また、上記タンク本体(31,41) のろう付け
にさいしてフラックスを用いる場合には、フラックスと
して、LiF0.5〜5%およびZncl2 1〜10%
を含有し、かつフルオロアルミニウム酸のカリウム塩1
〜5%を含有し、残部がBaCl2 −KCl−NaCl
系混合物からなる混合フラックスを用いることが好まし
い。この場合において、より好ましくは、ろう材として
上記組成を有するアルミニウム合金が用いられる。混合
フラックスとしてBaCl2 −KCl−NaCl系混合
物をベースとするのは、該混合物が比較的低い吸湿性を
有しているからである。前記混合物の好ましい組成は、
BaCl2 49〜53%、KCl23〜27%、NaC
l15〜19%である。また、これらを主成分として、
KAlF4 、MgF2 、CaF2 等の弗化物系フラック
スやKF+AlF3 の共晶組成の成分を少量加えてもよ
い。LiFは、混合フラックスの融点を低下させるとと
もにフラックスとしての活性度を向上させることを目的
として添加されるが、LiFの含有量が0.5%未満で
はこれらの効果が認められず、一方、5%を越えるとか
えって融点が上昇してしまう。LiFの含有量は、より
好ましくは1〜3%である。同様に、Zncl2 も、混
合フラックスの融点を低下させるとともにフラックスと
しての活性度を向上させることを目的として添加される
が、Zncl2 の含有量が1%未満ではこれらの効果が
認められず、一方、10%を越えるとフラックスとして
の吸湿性が高くなって取扱いが面倒になるとともに、炉
体や治具の損傷が大きくなる。Zncl2 の含有量は、
より好ましくは3〜7%である。また、フルオロアルミ
ニウム酸のカリウム塩は、ろう材の融点近傍に達したと
きに母材側の酸化膜を破るために添加される。フルオロ
アルミニウム酸のカリウム塩は、KαAlFα+3で表わ
される化合物であって、具体的にはKAlF4 、K2
lF5 、K3 AlF6 等である。これらは1種でも2種
以上の混合物でもよく、あるいは錯体を使用したもので
あってもよい。フルオロアルミニウム酸のカリウム塩の
含有量が1%では前記効果が十分に得られず、一方、5
%を越えるとフラックス全体の融点が上昇してろう付け
が困難となる。フルオロアルミニウム酸のカリウム塩の
含有量のより好ましい下限値は2%、同上限値は4%で
ある。
【0028】
【実施例】実施例1 Mn4%、Si2%およびFe0.9%を含有し、残部
がAlおよび不純物よりなるアルミニウム合金鋳物材を
用いて、ダイカスト法により図1に示したアッパタンク
用タンク本体(31)を鋳造した。
【0029】鋳造は、普通法によって、射出速度1.8
〜2.5m/s、鋳造圧力(ACC圧力)140〜16
0kgf、溶湯温度720〜750℃、固定側金型温度
200℃および可動側金型温度140℃の条件下で行っ
た。また、離型剤として水溶性のものを用い、スリーブ
潤滑剤として油性のものを用いた。
【0030】そして、上記タンク本体(31)を、図1に示
したのブレーシンクシート製ヘッダプレート(32)にフラ
ックスろう付けして、アッパタンク(3) を製造した。
【0031】ろう材は、Zn40%、Si3.5%を含
有し、残部がAlおよび不純物よりなり、かつ不純物と
してのFeが0.1%以下に規制されたアルミニウム合
金を用いた。
【0032】フラックスは、Lif1.5%、ZnCl
2 5%およびADII(K2 AlF5・H2 O+、KAl
4 、K3 AlF6 )3.0%を含有し、残部がSTF
−A(BaCl3 52.5%、KCl26.2%、Na
Cl17.%、CaF3 2.0%、KAlF4 1.0
%、MgF3 1.0%)よりなる混合フラックスを用い
た。
【0033】ろう付けは、濃度60%のフラックス懸濁
液を接合面に塗布し乾燥させてから、両者をN2 ガス雰
囲気中にて550℃で5分間加熱することにより行い、
その後、室温まで冷却した。
【0034】実施例2 Mn2%、Si1%およびFe0.6%を含有し、残部
がAlおよび不純物よりなるアルミニウム合金鋳物材を
用いて、ダイカスト法によりタンク本体(31)を鋳造し
た。鋳造条件は、実施例1と同一にした。
【0035】そして、このタンク本体(31)をヘッダプレ
ート(32)にフラックスろう付けして、アッパタンク(3)
を作製した。ろう材およびフラックスについては、実施
例1と同じものを使用し、その他のろう付けの条件も実
施例1と同一にした。
【0036】比較例 ADC12よりなるアルミニウム合金鋳物材を用いて、
ダイカスト法によりタンク本体(31)を鋳造した。鋳造条
件は、実施例1と同一にした。
【0037】そして、このタンク本体(31)をヘッダプレ
ート(32)にフラックスろう付けして、アッパタンク(3)
を作製した。ろう材およびフラックスについては、実施
例1と同じものを使用し、その他のろう付けの条件も実
施例1と同一にした。
【0038】性能評価 実施例1および2ならびに比較例で得られたアッパタン
ク(3) について、ブリスターの発生と、外観状態、ろう
の充填率および接合強度によるろう付け性とに関する評
価を行った。なお、ブリスターの発生および外観状態に
ついては肉眼観察により行い、ろうの充填率については
エックス線観察により行った。また、接合強度について
は、各アッパタンク(3) をこれらのタンク本体(31)とヘ
ッダプレートと(32)の接合面と直交する方向に所定幅に
切断したものを試験片として用い、各試験片のタンク本
体(31)部分側とヘッダプレートと(32)部分側とを引張り
試験機で引張ったさいの破断箇所を観察し、破断箇所が
母材の場合には「良好」、接合部の場合には「不良」と
して評価した。これらの結果を上記実施例および比較例
の条件と併せて表1に示す。
【0039】
【表1】 表1の結果から明らかなように、実施例1および実施例
2については、いずれもブリスターの発生がなく、良好
なろう付け性が得られた。
【0040】
【発明の効果】本発明の熱交換器によれば、これを製造
するにあたって、タンク本体とヘッダプレート等との接
合を、熱交換管等のコア部の構成部品同士の接合ととも
に、たとえば炉中ろう付け等によって一括して行うこと
ができるので、部品コストおよび製造コストが安くつ
き、安価に提供することができるうえ、製造も容易であ
る。また、全ての部品をアルミニウム合金製とすること
ができるため、リサイクル性にも優れている。さらに、
流体入口管および同出口管等の付属部品をタンク本体と
一体に形成することができるので、寸法精度にも優れて
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したラジエータを示す斜視図であ
る。
【図2】ラジエータのラジエータコアの構成を示す部分
拡大断面図である。
【図3】図1のIII −III 線に沿うラジエータの部分拡
大横断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿うラジエータの部分拡大横
断面図である。
【図5】ラジエータのラジエータコア、ロアタンクおよ
びオイルクーラを分解して示す斜視図である。
【符号の説明】 (1) …ラジエータ(熱交換器) (3) …アッパタンク(ヘッダタンク) (4) …ロアタンク(ヘッダタンク) (31,41) …タンク本体 (32,42) …ヘッダプレート (5) …2重管式オイルクーラ(2重管式熱交換器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F28F 9/18 F28F 9/18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク本体と、タンク本体の開口を塞ぎ
    かつ熱交換管が接続せられたヘッダプレートとよりなる
    ヘッダタンクを備えている熱交換器において、タンク本
    体が、Mn0.5〜4.5%、Si0.5〜3%および
    Fe0.5〜1%を含有し、残部がAlおよび不純物よ
    りなるアルミニウム合金鋳物製であって、ヘッダプレー
    トにろう付けされていることを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱交換器において、さら
    にヘッダタンク内に2重管式熱交換器が配置され、2重
    管式熱交換器がタンク本体にろう付けされていることを
    特徴とする熱交換器。
JP31067897A 1997-11-12 1997-11-12 熱交換器 Withdrawn JPH11142091A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101603453A (zh) * 2009-07-14 2009-12-16 扬州金叶水箱有限公司 内燃机散热器
US10731930B2 (en) 2018-01-18 2020-08-04 Denso International America, Inc. Tank for heat exchanger and method for manufacturing the tank

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