JPH11141637A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JPH11141637A
JPH11141637A JP31039397A JP31039397A JPH11141637A JP H11141637 A JPH11141637 A JP H11141637A JP 31039397 A JP31039397 A JP 31039397A JP 31039397 A JP31039397 A JP 31039397A JP H11141637 A JPH11141637 A JP H11141637A
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arc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型でしかも大きなトルクを伝達自在で、且
つ、所望の変速比を正確に得られ、しかも優れた耐久性
を有する構造を実現する。 【解決手段】 入力軸15の回転は、1対の入力側ディ
スク2A、2Bからそれぞれ複数個のパワーローラ8、
8を介して、1個の中間ディスク37に伝達する。この
中間ディスク37の回転を、この中間ディスク37の外
周面に形成した出力歯車18bにより取り出す。これら
中間ディスク37と出力歯車18bとを、所定の工程で
造る事により、各部の表面に、最適な深さを有する浸炭
層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車用
の変速機として利用するトロイダル型無段変速機のう
ち、互いに並列な二つの動力の伝達経路を有する、ダブ
ルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車用変速機として、図4〜5に略示
する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究さ
れている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実開
昭62−71465号公報に開示されている様に、入力
軸1と同心に入力側ディスク2を支持し、この入力軸1
と同心に配置した出力軸3の端部に出力側ディスク4を
固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシ
ングの内側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対して
捻れの位置にある枢軸5、5を中心として揺動する、そ
れぞれが揺動部材であるトラニオン6、6を設けてい
る。
【0003】即ち、これら各トラニオン6、6は、それ
ぞれの両端部外面に上記枢軸5、5を、互いに同心に設
けている。又、これら各トラニオン6、6の中間部には
変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸5、5を中心
としてこれら各トラニオン6、6を揺動させる事によ
り、上記各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在として
いる。上記各トラニオン6、6に支持した変位軸7、7
の周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に
支持している。そして、これら各パワーローラ8、8
を、上記入力側、出力側両ディスク2、4の、互いに対
向する内側面2a、4a同士の間に挟持している。これ
ら各内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5
を中心とする円弧を上記入力軸1並びに出力軸3を中心
に回転させて得られる、断面円弧状の凹面をなしてい
る。そして、球状凸面に形成した上記各パワーローラ
8、8の周面8a、8aを、上記内側面2a、4aに当
接させている。
【0004】上記入力軸1と入力側ディスク2との間に
は、ローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧
装置9によって、上記入力側ディスク2を出力側ディス
ク4に向け、弾性的に押圧自在としている。この押圧装
置9は、入力軸1と共に回転するカム板10と、保持器
11により転動自在に保持した複数個(例えば4個)の
ローラ12、12とから構成する。上記カム板10の片
側面(図4〜5の左側面)には、円周方向に亙る凹凸面
であるカム面13を形成し、上記入力側ディスク2の外
側面(図4〜5の右側面)にも、同様のカム面14を形
成している。そして、上記複数個のローラ12、12
を、上記入力軸1の中心に関し放射方向の軸を中心とす
る回転自在に支持している。
【0005】上述の様に構成するトロイダル型無段変速
機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回転
すると、カム面13が複数個のローラ12、12を、入
力側ディスク2の外側面に形成したカム面14に押圧す
る。この結果、上記入力側ディスク2が、上記複数のパ
ワーローラ8、8に押圧されると同時に、上記1対のカ
ム面13、14と複数個のローラ12、12との押し付
け合いに基づいて、上記入力側ディスク2が回転する。
そして、この入力側ディスク2の回転が、前記複数のパ
ワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達さ
れ、この出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転す
る。
【0006】入力軸1と出力軸3との回転速度比(変速
比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で
減速を行なう場合には、前記各枢軸5、5を中心として
前記各トラニオン6、6を所定方向に揺動させる。そし
て、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図4
に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り
部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分と
にそれぞれ当接する様に、前記各変位軸7、7を傾斜さ
せる。反対に、増速を行なう場合には、上記各枢軸5、
5を中心として上記各トラニオン6、6を反対方向に揺
動させる。そして、上記各パワーローラ8、8の周面8
a、8aが図5に示す様に、入力側ディスク2の内側面
2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの
中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記これら
各変位軸7、7を傾斜させる。各変位軸7、7の傾斜角
度を図4と図5との中間にすれば、入力軸1と出力軸3
との間で、中間の変速比を得られる。
【0007】又、図6〜7は、実願昭63−69293
号(実開平1−173552号)のマイクロフィルムに
記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速機
の1例を示している。入力側ディスク2と出力側ディス
ク4とは円管状の入力軸15の周囲に、それぞれニード
ル軸受16、16を介して回転自在に支持している。
又、カム板10は上記入力軸15の端部(図6の左端
部)外周面にスプライン係合させ、鍔部17により上記
入力側ディスク2から離れる方向への移動を阻止してい
る。そして、このカム板10とローラ12、12とによ
り、押圧装置9を構成している。上記出力側ディスク4
には、出力部材である出力歯車18を、キー19、19
により結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車18
とが同期して回転する様にしている。
【0008】1対のトラニオン6、6の両端部は1対の
支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図6の表裏方
向、図7の左右方向)に亙る変位自在に支持している。
そして、上記各トラニオン6、6の中間部に形成した円
孔23、23部分に、変位軸7、7を支持している。こ
れら各変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心した支持
軸部21、21と枢支軸部22、22とを、それぞれ有
する。このうちの各支持軸部21、21を上記各円孔2
3、23の内側に、ラジアルニードル軸受24、24を
介して、回転自在に支持している。又、上記各枢支軸部
22、22の周囲にパワーローラ8、8を、ラジアルニ
ードル軸受25、25を介して、回転自在に支持してい
る。
【0009】尚、上記1対の変位軸7、7は、上記入力
軸15に対して180度反対側位置に設けている。又、
これら各変位軸7、7の各枢支軸部22、22が各支持
軸部21、21に対し偏心している方向は、上記入力
側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同方向
(図7で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、上
記入力軸15の配設方向に対しほぼ直交する方向として
いる。従って、上記各パワーローラ8、8は、上記入力
軸15の配設方向に亙る若干の変位自在に支持される。
この結果、回転力の伝達状態で構成各部材に加わる大き
な荷重に基づく、これら構成各部材の弾性変形に起因し
て、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の軸方
向(図6の左右方向、図7の表裏方向)に変位する傾向
となった場合でも、上記構成各部品に無理な力を加える
事なく、この変位を吸収できる。
【0010】又、上記各パワーローラ8、8の外側面と
上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パ
ワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト玉軸
受26、26と、これら各スラスト玉軸受26、26を
構成する外輪27、27に加わるスラスト荷重を支承す
るスラストニードル軸受28、28とを設けている。こ
のうちのスラスト玉軸受26、26は、上記各パワーロ
ーラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、
これら各パワーローラ8、8の回転を許容するものであ
る。又、上記各スラストニードル軸受28、28は、上
記各パワーローラ8、8から上記各外輪27、27に加
わるスラスト荷重を支承しつつ、前記各枢支軸部22、
22及び上記外輪27、27が、前記支持軸部21、2
1を中心に揺動する事を許容する。更に、上記各トラニ
オン6、6の一端部(図7の左端部)にはそれぞれ駆動
ロッド29、29を結合し、これら各駆動ロッド29、
29の中間部外周面に駆動ピストン30、30を固設し
ている。そして、これら各駆動ピストン30、30を、
それぞれ駆動シリンダ31、31内に油密に嵌装してい
る。
【0011】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の場合には、入力軸15の回転は、押圧装置9を介
して入力側ディスク2に伝わる。そして、この入力側デ
ィスク2の回転が、1対のパワーローラ8、8を介して
出力側ディスク4に伝わり、更にこの出力側ディスク4
の回転が、出力歯車18より取り出される。入力軸15
と出力歯車18との間の回転速度比を変える場合には、
上記1対の駆動ピストン30、30を互いに逆方向に変
位させる。これら各駆動ピストン30、30の変位に伴
って上記1対のトラニオン6、6が、それぞれ逆方向に
変位し、例えば図7の下側のパワーローラ8が同図の右
側に、同図の上側のパワーローラ8が同図の左側に、そ
れぞれ変位する。この結果、これら各パワーローラ8、
8の周面8a、8aと上記入力側ディスク2及び出力側
ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用する、
接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向き
の変化に伴って上記各トラニオン6、6が、支持板2
0、20に枢支された枢軸5、5を中心として、互いに
逆方向に揺動する。この結果、前述の図4〜5に示した
様に、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上
記各内側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記入力
軸15と出力歯車18との間の回転速度比が変化する。
【0012】尚、この様に上記入力軸15と出力歯車1
8との間で回転力の伝達を行なう際には、構成各部材の
弾性変形に基づいて上記各パワーローラ8、8が、上記
入力軸15の軸方向に変位し、これら各パワーローラ
8、8を枢支している前記各変位軸7、7が前記各支持
軸部21、21を中心として僅かに回動する。この回動
の結果、前記各スラスト玉軸受26、26の外輪27、
27の外側面と上記各トラニオン6、6の内側面とが相
対変位する。これら外側面と内側面との間には、前記各
スラストニードル軸受28、28が存在する為、この相
対変位に要する力は小さい。従って、上述の様に各変位
軸7、7の傾斜角度を変化させる為の力が小さくて済
む。
【0013】更に、伝達可能なトルクを増大すべく、図
8に示す様に、回転軸である入力軸15の周囲に、それ
ぞれが外側ディスクである入力側ディスク2A、2B
と、それぞれが中間ディスクである出力側ディスク4、
4とを2個ずつ設け、これら2個ずつの入力側ディスク
2A、2Bと出力側ディスク4、4とを動力の伝達方向
に関して互いに並列に配置する、所謂ダブルキャビティ
型のトロイダル型無段変速機の構造も、従来から考えら
れている。この図8に示した構造では、上記入力軸15
の中間部周囲に出力歯車18aを、この入力軸15に対
する回転を自在として支持し、この出力歯車18aの両
端部に上記各出力側ディスク4、4を、スプライン係合
させている。そして、これら各出力側ディスク4、4の
内周面と上記入力軸15の外周面との間にニードル軸受
16、16を設け、これら各出力側ディスク4、4を上
記入力軸15の周囲に、この入力軸15に対する回転、
並びにこの入力軸15の軸方向に亙る変位を自在に支持
している。又、上記各入力側ディスク2A、2Bは、上
記入力軸15の両端部に、この入力軸15と共に回転自
在に支持している。
【0014】但し、一方(図8の左方)の入力側ディス
ク2Aは、背面(図8の左面)をローディングナット3
2に突き当てて、上記入力軸15に対する軸方向(図8
の左右方向)の変位を阻止している。これに対して、カ
ム板10に対向する入力側ディスク2Bは、ボールスプ
ライン33により上記入力軸15に、軸方向に亙る変位
自在に支持している。そして、この入力側ディスク2B
の背面(図8の右面)とカム板10の前面(図8の左
面)との間に皿板ばね34とスラストニードル軸受35
とを、互いに直列に設けている。このうちの皿板ばね3
4は、上記各ディスク2A、2B、4の内側面2a、4
aとパワーローラ8、8の周面8a、8aとの当接部に
予圧を付与する為の予圧装置としての役目を果たす。
【0015】上述の様に構成するダブルキャビティ型の
トロイダル型無段変速機の運転時には、上記入力軸15
の回転が、1対の入力側ディスク2A、2Bから1対の
出力側ディスク4、4に、それぞれ複数個ずつ(図示の
例では2個ずつ合計4個であるが、3個ずつ合計6個の
場合もある)のパワーローラ8、8を介して伝達され
る。そして、上記1対の出力側ディスク4、4に伝達さ
れた回転動力は、1個の出力歯車18aに伝わり、この
出力歯車18aが噛合した別の歯車(図示せず)を介し
て取り出される。この様に、上記入力軸15から出力歯
車18aへの回転力の伝達を、互いに並列に配置した2
系統に分けて行なう為、大きな回転力(トルク)の伝達
が可能になる。尚、上記入力軸15と出力歯車18aと
の間での変速比を変える為には、上記各パワーローラ
8、8を支承した変位軸7、7を傾斜させるべく、これ
ら各変位軸7、7を支承した各トラニオン6、6を平行
移動させる。この様に各トラニオン6、6を平行移動さ
せる為の構造は、前述の図6〜7に示した、シングルキ
ャビティ型のトロイダル型無段変速機の場合と同様であ
る。但し、ダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速
機の場合には、上記各トラニオン6、6の移動量並びに
移動方向を互いに同期させるべく、各駆動シリンダ3
1、31(図7参照)への圧油の給排状態を切り換える
様にしている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図8に示した従来のダ
ブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の場合に
は、それぞれが中間ディスクである1対の出力側ディス
ク4、4と出力歯車18aとを別体とし、この出力歯車
18aの中心部に設けたスリーブ部36の両端部に、上
記1対の出力側ディスク4、4をスプライン係合させて
いる。この為、構成部品の数が多くなり、部品製作、部
品管理、組立作業が何れも面倒になるだけでなく、これ
ら1対の出力側ディスク4、4及び出力歯車18aの設
置部分の軸方向寸法が嵩む事が避けられない。
【0017】この様に上記設置部分の軸方向寸法が嵩む
と、その分、入力軸15の軸方向長さが大きくなり、こ
の入力軸15の両端部に支持した、1対の入力側ディス
ク2A、2B同士の間隔が大きくなる。この様に、これ
ら1対の入力側ディスク2A、2B同士の間隔が大きく
なると、回転伝達時にこれら両入力側ディスク2A、2
B間での、上記入力軸15の捩り変形量が多くなり、こ
れら両入力側ディスク2A、2B間の回転方向に関する
位相差が大きくなる。この結果、一方のキャビティ側の
入力側ディスク2Aと出力側ディスク4との間での回転
伝達と、他方のキャビティ側の入力側ディスク2Bと出
力側ディスク4との間での回転伝達との間で回転力伝達
を同期させる制御が難しくなり、ダブルキャビティ型の
トロイダル型無段変速機の効率確保が難しくなる。
【0018】米国特許第2140012号明細書には、
中間ディスクに相当する1個の出力側ディスクの軸方向
両側面をそれぞれ断面円弧形の凹面とし、これら両凹面
にパワーローラの周面を当接させる構造が記載されてい
る。ところが、この米国特許明細書に記載された構造の
場合には、上記出力側ディスクの回転を、この出力側デ
ィスクにその一端開口部を結合固定し、一方の入力側デ
ィスクを内部に包み込む、有底円筒状のドラムにより取
り出す様にしている。この為、上記一方の入力側ディス
クと中間ディスクとの間に設けるパワーローラの支持が
非常に難しくなり、構造が非常に複雑になるだけでな
く、当該パワーローラの支持構造を上記ドラムの内側に
配置する必要がある。この為、この支持構造を含むパワ
ーローラ部分を小型化せざるを得ない。しかも、上記ド
ラムで伝達可能な動力は限られるので、上記パワーロー
ラ部分を小型化せざるを得ない事と相まって、伝達可能
な回転力を、必ずしも十分に大きくできない。本発明の
トロイダル型無段変速機とトロイダル型無段変速機用中
間ディスクの製造方法は、上述の様な不都合を何れも解
消すべく発明したものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のトロイダル型無
段変速機のうち、請求項1に記載したトロイダル型無段
変速機は、回転軸と、それぞれが断面円弧状の凹面であ
る内側面を互いに対向させた状態で上記回転軸の両端部
に、この回転軸と同期した回転を自在に支持した1対の
外側ディスクと、軸方向両側面を断面円弧状の凹面と
し、上記回転軸の周囲に、この回転軸に対する相対回転
を自在として支持した中間ディスクと、この中間ディス
クの外周面に直接形成した、上記回転軸と同心のギヤ
と、この回転軸の軸方向に関して上記各外側ディスクと
中間ディスクとの中間部に位置し、上記回転軸の軸方向
に対し直角方向で且つこの回転軸に対し捻れの位置にあ
る枢軸を中心として揺動する複数の揺動部材と、これら
各揺動部材の内側面から突出した複数本の変位軸と、上
記各揺動部材の内側面で上記各変位軸の周囲に回転自在
に支持された状態で、上記各入力側ディスクの内側面と
上記各出力側ディスクの内側面との間に挟持された複数
個のパワーローラとを備える。そして、上記中間ディス
クの両側面でこれら各パワーローラの周面と当接する部
分に第一の硬化層を、上記中間ディスクの外周面で上記
ギヤを形成した部分に第二の硬化層を、それぞれ形成す
ると共に、上記第一の硬化層の有効深さを上記第二の硬
化層の有効深さよりも深くしている。
【0020】上述の様な中間ディスクは、例えば、請求
項2〜5に記載した様な工程を経て造る。このうち、請
求項2に記載した発明の場合には上記中間ディスクを、
次の〜の工程を経て造る。 金属材料に鍛造若しくは削り出し加工を施して、前
加工用素材を造る第一工程。 上記前加工用素材のうち、軸方向両側面部分に前加
工を施して断面円弧状の凹面を形成し、完成後の中間デ
ィスクよりも大きな形状を有する第一素材とする第二工
程。 上記第一素材に浸炭処理又は浸炭窒化処理を施し、
表面部分を硬化して第二素材とする第三工程。 上記第二素材のうち、上記ギヤを形成すべき外周寄
り部分の表面部分に存在する浸炭層を除去して第三素材
とする第四工程。 上記第三素材の外周縁部にギヤを形成して第四素材
とする第五工程。 上記第四素材に浸炭クエンチ処理又は浸炭窒化クエ
ンチ処理を施して第五素材とする第六工程。 上記第五素材の軸方向両側面と外周縁に形成したギ
ヤ部分とを仕上げ加工して上記中間ディスクとする第七
工程。 尚、上記の第三工程と上記の第四工程との間で、第
二素材の少なくとも外周寄り部分に軟化焼鈍を行なう場
合もある。
【0021】又、請求項3に記載した発明の場合には上
記中間ディスクを、次の〜の工程を経て造る。 金属材料に鍛造若しくは削り出し加工を施して、前
加工用素材を造る第一工程。 上記前加工用素材のうち、軸方向両側面部分に前加
工を施して断面円弧状の凹面を形成し、完成後の中間デ
ィスクよりも大きな形状を有する第一素材とする第二工
程。 上記第一素材の外周寄り部分で上記ギヤを形成すべ
き部分の表面部分に防炭処理を施す第三工程。 防炭処理を施した上記第一素材に浸炭処理又は浸炭
窒化処理を施し、表面部分を硬化して第二素材とする第
四工程。 上記第二素材の外周縁部にギヤを形成して第三素材
とする第五工程。 上記第三素材に浸炭クエンチ処理又は浸炭窒化クエ
ンチ処理を施して第四素材とする第六工程。 上記第四素材の軸方向両側面と外周縁に形成したギ
ヤ部分とを仕上げ加工して上記中間ディスクとする第七
工程。
【0022】又、請求項4に記載した発明の場合には上
記中間ディスクを、次の〜の工程を経て造る。 金属材料に鍛造若しくは削り出し加工を施して、前
加工用素材を造る第一工程。 上記前加工用素材のうち、軸方向両側面部分に断面
円弧状の凹面を形成すると共に外周面に上記ギヤを形成
する前加工を施して、完成後の中間ディスクよりも大き
な形状を有する第一素材とする第二工程。 上記第一素材の外周寄り部分で上記ギヤを形成した
部分の表面部分に半防炭処理を施す第三工程。 上記第一素材に浸炭クエンチ処理又は浸炭窒化クエ
ンチ処理を施して第二素材とする第四工程。 上記第二素材の軸方向両側面と外周縁に形成したギ
ヤ部分とを仕上げ加工して上記中間ディスクとする第五
工程。
【0023】更に、請求項5に記載した発明の場合には
上記中間ディスクを、次の〜の工程を経て造る。 金属材料に鍛造若しくは削り出し加工を施して、前
加工用素材を造る第一工程。 上記前加工用素材のうち、軸方向両側面部分に断面
円弧状の凹面を形成すると共に外周面に上記ギヤを形成
する前加工を施して、完成後の中間ディスクよりも大き
な形状を有する第一素材とする第二工程。 上記第一素材の軸方向両側面部分と外周面部分とに
互いに異なる条件で高周波熱処理を施してこれら各部分
を焼き入れ硬化し、第二素材とする第三工程。 上記第二素材の軸方向両側面と外周縁に形成したギ
ヤ部分とを仕上げ加工して上記中間ディスクとする第四
工程。
【0024】
【作用】上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段
変速機の場合には、1個の中間ディスクにより、1対の
外側ディスクとの間での回転力伝達を行なえる。従っ
て、この中間ディスク設置部分の軸方向寸法を小さくし
て、この中間ディスクを挿通する状態で設けた、回転軸
の軸方向長さを短くできる。又、上記ギヤを中間ディス
クの外周縁部に直接形成しているので、これらギヤと中
間ディスクとの結合強度を十分に大きくできる。従っ
て、これらギヤと中間ディスクとの結合部の強度が、ト
ロイダル型無段変速機で伝達可能な動力の大きさを制限
する事はない。又、上述の様に、回転軸の軸方向長さを
短くできるので、この回転軸の両端部に支持した1対の
外側ディスクの回転方向に亙る位相差を小さくして、ト
ロイダル型無段変速機の伝達効率の向上を図れる。更
に、上記中間ディスクの軸方向両側面部分と、この中間
ディスクの外周縁に形成するギヤ部分とでは、必要な硬
化層の深さが異なるが、本発明の場合には、上記中間デ
ィスクの各部の硬化層の深さを、それぞれの部分に関し
て最適値にできる。即ち、上記軸方向両側面部分はパワ
ーローラの周面との接触楕円が大きい為、最大剪断応力
を生じる深さが深くなって、必要とする硬化層の深さが
深くなる。これに対してギヤ部分では、硬化層の深さが
深過ぎると、歯元部分の強度(靱性)が低くなる。従っ
て、上記ギヤの表面部分に形成する硬化層は、上記両側
面部分に設ける硬化層よりも薄く(浅く)する事が好ま
しい。本発明の場合には、前述の様な工程で上記中間デ
ィスクを製造する為、上記軸方向両側面部分とギヤ部分
との耐久性を、何れも十分に確保できる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1〜3は、本発明の実施の形態
の1例を示している。尚、本発明の特徴は、1対の出力
側ディスク4、4(図8参照)を、1個の中間ディスク
37にまとめると共に、この中間ディスク37の外周面
に、ギヤである出力歯車18bを直接形成した点にあ
る。その他の部分の構造及び作用は、前述の図8に示し
た様な、従来から考えられていたダブルキャビティ型の
トロイダル型無段変速機の場合と同様である為、同等部
分には同一符号を付して、重複する説明を省略若しくは
簡略にし、以下、本発明の特徴部分と図8に示した構造
と異なる部分とを中心に説明する。尚、図1と図8と
は、切断位置が、入力軸15の円周方向に関して90度
異なっている。
【0026】回転軸である入力軸15の両端部には、そ
れぞれが外側ディスクである1対の入力側ディスク2
A、2Bを、それぞれボールスプライン33、33を介
して支持している。図示の例の場合には、一方(図1の
左方)の入力側ディスク2Aの背面(図1の左面)をロ
ーディングナット32に、大きな弾力を有する皿ばね3
8を介して突き当てて、上記入力軸15に対する軸方向
(図1の左右方向)の変位を実質的に阻止している。こ
の様に上記入力側ディスク2Aとローディングナット3
2との間に皿ばね38を介在させたのは、トロイダル型
無段変速機で伝達すべき回転力(トルク)が急に増大し
た際に、上記ローディングナット32に加わる衝撃力を
緩和する為である。又、上記入力軸15の周囲には上記
中間ディスク37を、1対のニードル軸受16、16に
より、この入力軸15に対する相対回転を自在に支持し
ている。この中間ディスク37の外周面には、上記出力
歯車18bを直接形成している。
【0027】上記中間ディスク37の両側面で各パワー
ローラ8、8の周面8a、8a(図8)と当接する部分
には、図2に斜格子で示す様に第一の硬化層42、42
を、上記中間ディスク37の外周面で上記出力歯車18
bを形成した部分には第二の硬化層43を、それぞれ形
成している。そして、これら第一、第二の硬化層42、
43のうち、第一の硬化層42の有効深さH42を第二の
硬化層43の有効深さH43よりも深く(H42>H43)し
ている。
【0028】上述の様に、外周面に出力歯車18bを直
接形成し、且つ、互いに深さの異なる第一、第二の硬化
層42、43を形成した上記中間ディスク37は、次の
〜の工程を経て造る。 炭素鋼等の金属材料に鍛造若しくは削り出し加工を
施して、前加工用素材を造る第一工程。 この前加工用素材に前加工を施して、図3(A)に
示す様に、完成後の中間ディスク37{図1及び図3
(C)参照}よりも大きな形状を有する第一素材39と
する第二工程。即ち、この第二工程では、上記前加工用
素材に鍛造等の前加工を施す事により、軸方向両側面に
断面円弧状の凹面を形成する等して、図3(A)に示す
様な第一素材39を造る。この第一素材39は、上記中
間ディスク37に比べて全体的に厚肉に形成している。
特に、この第一素材39の外周部分は、上記中間ディス
ク37の外周縁部に形成する出力歯車18b{図1及び
図3(C)参照}よりも十分に厚肉の、厚肉部40とし
ている。 第二工程で造った第一素材39に浸炭処理又は浸炭
窒化処理を施し、表面部分を硬化して第二素材とする第
三工程。即ち、この第三工程では、上記第一素材39に
浸炭処理又は浸炭窒化処理を施す事により、この第一素
材39の表面に、比較的深い浸炭層を形成して、表面が
硬化した第二素材とする。この第二素材の形状は、図3
(A)に示した第一素材39の形状と同じである。 上記第二素材のうち、上記出力歯車18bを形成す
べき外周寄り部分の表面部分に存在する浸炭層を除去し
て第三素材とする第四工程。尚、この第四工程を実施す
る際、必要に応じて上記第二素材のうち、上記出力歯車
18bを形成すべき外周寄り部分を軟化焼鈍する。この
様に軟化焼鈍すれば、上記浸炭層の除去作業を容易に行
なえる。この様に浸炭層を除去する第四工程は、続く第
五工程で、この第三素材の外周寄り部分の肉を除去する
為に行なう。この第四工程により、上記第三工程を経過
する事により硬化した、上記厚肉部40の表面層部分を
除去し、次述する第五工程で、外周部分に上記出力歯車
18bを形成する作業を容易に行なえる様になる。 上記第三素材の外周縁部に上記出力歯車18bを形
成して第四素材41とする第五工程。即ち、この第五工
程では、上記第三素材の一部で上記厚肉部40の軸方向
両側部分を、旋削等の切削加工により除去して、この部
分の肉厚を上記出力歯車18bの肉厚と同じか、この出
力歯車18bの肉厚よりも僅かに大きな程度にする。
又、上記第三素材の外周縁部分に、間欠的に切削加工を
施す事により、上記出力歯車18bを形成し、上記第四
素材41とする。 上記第四素材41に浸炭クエンチ処理又は浸炭窒化
クエンチ処理を施して第五素材とする第六工程。この第
六工程では、上記第四工程で表面層部分を除去した為、
表面に軟質の金属層が露出した、上記出力歯車18bの
表面部分に硬化層を形成して、この出力歯車18bの表
面部分を硬くする。尚、この第六工程で第五素材の表面
に形成する浸炭層の深さ(厚さ)は、上記第三工程で第
二素材の表面に形成する浸炭層の深さよりも小さくす
る。 上記第五素材の両側面と外周縁に形成した出力歯車
18bとを仕上げ加工して、上記中間ディスク37とす
る第七工程。この第七工程では、上記第五素材の両側面
と上記出力歯車18bの表面部分とに、研削等の仕上げ
加工を施して、これら各面を、所望形状を有する平滑面
とする。
【0029】上述の様にして造る中間ディスク37を組
み込んだ、本発明のトロイダル型無段変速機の場合に
は、1対の出力側ディスクとして機能する1個の中間デ
ィスク37により、1対の入力側ディスク2A、2Bと
の間での回転力伝達を行なえる。即ち、本発明のトロイ
ダル型無段変速機の運転時には、前記入力軸15の回転
が、1対の入力側ディスク2A、2Bから1個の中間デ
ィスク37に、それぞれ複数個ずつのパワーローラ8、
8(図8参照)を介して伝達される。そして、上記中間
ディスク37に伝達された回転動力は、この中間ディス
ク37の外周縁部に設けた出力歯車18bに伝わり、こ
の出力歯車18bが噛合した別の歯車(図示せず)を介
して取り出される。
【0030】本発明のトロイダル型無段変速機の場合に
は、1個の中間ディスク37が1対の出力側ディスクと
しての役目を果たすので、中間ディスク37設置部分の
軸方向寸法を小さくして入力軸15の軸方向長さを短く
できる。又、上記出力歯車18bを中間ディスク37の
外周縁部に直接形成しているので、これら出力歯車18
bと中間ディスク37との結合強度を十分に大きくでき
る。従って、これら出力歯車18bと中間ディスク37
との結合部の強度が、トロイダル型無段変速機で伝達可
能な動力の大きさを制限する事はない。即ち、このトロ
イダル型無段変速機で伝達可能な動力の大きさは、上記
パワーローラ8、8の数や大きさ等、出力歯車18bと
中間ディスク37との結合部以外の他の要素で定まる。
従って、この他の要素を工夫すれば、上記伝達可能な動
力を大きくできる。
【0031】又、上記中間ディスク37設置部分の軸方
向寸法を小さくする事により、この中間ディスク37の
内側に挿通した入力軸15の軸方向長さを短くできる。
従って、トロイダル型無段変速機の運転時、上記入力軸
15に捩り方向の力が加わっても、この入力軸15の両
端部に支持した1対の入力側ディスク2A、2Bの回転
方向に亙る位相差を小さくして、トロイダル型無段変速
機の伝達効率の向上を図れる。
【0032】更に、上記中間ディスク37の軸方向両側
面部分と、この中間ディスク37の外周縁に形成する出
力歯車18b部分とでは、必要な浸炭深さ等、必要とす
る硬化層の厚さが異なるが、本発明の場合には、上記中
間ディスク37の各部の浸炭深さを、それぞれの部分に
関して最適値にできる。即ち、上記各パワーローラ8、
8の周面8a、8a(図8参照)が強く押し付けられ
る、上記中間ディスク37の軸方向両側面は、前述の様
に接触楕円が大きく、十分な転がり疲れ寿命を確保する
為、上記浸炭深さを大きくする必要がある。これに対し
て、上記出力歯車18bは、他の歯車との噛合に基づく
摩耗を抑えるべく、表面を硬くすると共に、十分な靱性
を確保すべく、中心部には(浸炭されていない)生の層
を残留させる必要がある。本発明の場合、上記両側面部
分に浸炭層を形成する際には、上記出力歯車18bを形
成する部分に厚肉部40を設けているので、前記第二工
程で、上記出力歯車18bの中心部に対応する部分に生
の層を残留させつつ、上記軸方向両側面部分に、十分に
深い浸炭層を形成できる。又、上記出力歯車18bの表
面には、前記第五工程で、必要とする深さの浸炭層を形
成できる。従って、上記両側面部分と出力歯車18b部
分とのそれぞれに、最適な深さを有する浸炭層を形成し
て、これら各部分の耐久性を、何れも十分に確保でき
る。
【0033】尚、上述の様に、中間ディスク37の両側
面部分と、この中間ディスク37の外周縁に形成する出
力歯車18b部分とで、硬化層の深さを変える事は、前
述の請求項2に記載した発明以外でも、請求項3〜5に
記載した発明によっても実現できる。そして、これら請
求項3〜5に記載した発明により得た中間ディスク37
によっても、上述したのと同様の作用・効果を得られ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、小型で大きな回転力を伝達する事ができる
と共に、所望の変速比を正確に実現でき、しかも優れた
耐久性を有するダブルキャビティ型のトロイダル型無段
変速機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、部分的に切断
位置を変えて示す要部断面図。
【図2】中間ディスクの硬化層の深さを説明する為の半
部断面図。
【図3】中間ディスクの製造方法を工程順に示す半部断
面図。
【図4】従来から知られているトロイダル型無段変速機
の基本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図5】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図6】従来の具体的構造の第1例を示す断面図。
【図7】図6のA−A断面図。
【図8】従来から考えられているダブルキャビティ型の
トロイダル型無段変速機の1例を示す、図1のB−B断
面に相当する要部断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2、2A、2B 入力側ディスク 2a 内側面 3 出力軸 4 出力側ディスク 4a 内側面 5 枢軸 6 トラニオン 7 変位軸 8 パワーローラ 8a 周面 9 押圧装置 10 カム板 11 保持器 12 ローラ 13、14 カム面 15 入力軸 16 ニードル軸受 17 鍔部 18、18a、18b 出力歯車 19 キー 20 支持板 21 支持軸部 22 枢支軸部 23 円孔 24、25 ラジアルニードル軸受 26 スラスト玉軸受 27 外輪 28 スラストニードル軸受 29 駆動ロッド 30 駆動ピストン 31 駆動シリンダ 32 ローディングナット 33 ポールスプライン 34 皿ばね 35 スラストニードル軸受 36 スリーブ部 37 中間ディスク 38 皿ばね 39 第一素材 40 厚肉部 41 第四素材 42 第一の硬化層 43 第二の硬化層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と、それぞれが断面円弧状の凹面
    である内側面を互いに対向させた状態で上記回転軸の両
    端部に、この回転軸と同期した回転を自在に支持した1
    対の外側ディスクと、軸方向両側面を断面円弧状の凹面
    とし、上記回転軸の周囲に、この回転軸に対する相対回
    転を自在として支持した中間ディスクと、この中間ディ
    スクの外周面に直接形成した、上記回転軸と同心のギヤ
    と、この回転軸の軸方向に関して上記各外側ディスクと
    中間ディスクとの中間部に位置し、上記回転軸の軸方向
    に対し直角方向で且つこの回転軸に対し捻れの位置にあ
    る枢軸を中心として揺動する複数の揺動部材と、これら
    各揺動部材の内側面から突出した複数本の変位軸と、上
    記各揺動部材の内側面で上記各変位軸の周囲に回転自在
    に支持された状態で、上記各入力側ディスクの内側面と
    上記各出力側ディスクの内側面との間に挟持された複数
    個のパワーローラとを備え、上記中間ディスクの両側面
    でこれら各パワーローラの周面と当接する部分に第一の
    硬化層を、上記中間ディスクの外周面で上記ギヤを形成
    した部分に第二の硬化層を、それぞれ形成すると共に、
    上記第一の硬化層の有効深さを上記第二の硬化層の有効
    深さよりも深くしたトロイダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 回転軸と、それぞれが断面円弧状の凹面
    である内側面を互いに対向させた状態で上記回転軸の両
    端部に、この回転軸と同期した回転を自在に支持した1
    対の外側ディスクと、軸方向両側面を断面円弧状の凹面
    とし、上記回転軸の周囲に、この回転軸に対する相対回
    転を自在として支持した中間ディスクと、この中間ディ
    スクの外周面に直接形成した、上記回転軸と同心のギヤ
    と、この回転軸の軸方向に関して上記各外側ディスクと
    中間ディスクとの中間部に位置し、上記回転軸の軸方向
    に対し直角方向で且つこの回転軸に対し捻れの位置にあ
    る枢軸を中心として揺動する複数の揺動部材と、これら
    各揺動部材の内側面から突出した複数本の変位軸と、上
    記各揺動部材の内側面で上記各変位軸の周囲に回転自在
    に支持された状態で、上記各入力側ディスクの内側面と
    上記各出力側ディスクの内側面との間に挟持された複数
    個のパワーローラとを備え、上記中間ディスクは、次の
    〜の工程を経て造るものである、トロイダル型無段
    変速機。 金属材料に鍛造若しくは削り出し加工を施して、前
    加工用素材を造る第一工程。 上記前加工用素材のうち、軸方向両側面部分に前加
    工を施して断面円弧状の凹面を形成し、完成後の中間デ
    ィスクよりも大きな形状を有する第一素材とする第二工
    程。 上記第一素材に浸炭処理又は浸炭窒化処理を施し、
    表面部分を硬化して第二素材とする第三工程。 上記第二素材のうち、上記ギヤを形成すべき外周寄
    り部分の表面部分に存在する浸炭層を除去して第三素材
    とする第四工程。 上記第三素材の外周縁部にギヤを形成して第四素材
    とする第五工程。 上記第四素材に浸炭クエンチ処理又は浸炭窒化クエ
    ンチ処理を施して第五素材とする第六工程。 上記第五素材の軸方向両側面と外周縁に形成したギ
    ヤ部分とを仕上げ加工して上記中間ディスクとする第七
    工程。
  3. 【請求項3】 回転軸と、それぞれが断面円弧状の凹面
    である内側面を互いに対向させた状態で上記回転軸の両
    端部に、この回転軸と同期した回転を自在に支持した1
    対の外側ディスクと、軸方向両側面を断面円弧状の凹面
    とし、上記回転軸の周囲に、この回転軸に対する相対回
    転を自在として支持した中間ディスクと、この中間ディ
    スクの外周面に直接形成した、上記回転軸と同心のギヤ
    と、この回転軸の軸方向に関して上記各外側ディスクと
    中間ディスクとの中間部に位置し、上記回転軸の軸方向
    に対し直角方向で且つこの回転軸に対し捻れの位置にあ
    る枢軸を中心として揺動する複数の揺動部材と、これら
    各揺動部材の内側面から突出した複数本の変位軸と、上
    記各揺動部材の内側面で上記各変位軸の周囲に回転自在
    に支持された状態で、上記各入力側ディスクの内側面と
    上記各出力側ディスクの内側面との間に挟持された複数
    個のパワーローラとを備え、上記中間ディスクは、次の
    〜の工程を経て造るものである、トロイダル型無段
    変速機。 金属材料に鍛造若しくは削り出し加工を施して、前
    加工用素材を造る第一工程。 上記前加工用素材のうち、軸方向両側面部分に前加
    工を施して断面円弧状の凹面を形成し、完成後の中間デ
    ィスクよりも大きな形状を有する第一素材とする第二工
    程。 上記第一素材の外周寄り部分で上記ギヤを形成すべ
    き部分の表面部分に防炭処理を施す第三工程。 防炭処理を施した上記第一素材に浸炭処理又は浸炭
    窒化処理を施し、表面部分を硬化して第二素材とする第
    四工程。 上記第二素材の外周縁部にギヤを形成して第三素材
    とする第五工程。 上記第三素材に浸炭クエンチ処理又は浸炭窒化クエ
    ンチ処理を施して第四素材とする第六工程。 上記第四素材の軸方向両側面と外周縁に形成したギ
    ヤ部分とを仕上げ加工して上記中間ディスクとする第七
    工程。
  4. 【請求項4】 回転軸と、それぞれが断面円弧状の凹面
    である内側面を互いに対向させた状態で上記回転軸の両
    端部に、この回転軸と同期した回転を自在に支持した1
    対の外側ディスクと、軸方向両側面を断面円弧状の凹面
    とし、上記回転軸の周囲に、この回転軸に対する相対回
    転を自在として支持した中間ディスクと、この中間ディ
    スクの外周面に直接形成した、上記回転軸と同心のギヤ
    と、この回転軸の軸方向に関して上記各外側ディスクと
    中間ディスクとの中間部に位置し、上記回転軸の軸方向
    に対し直角方向で且つこの回転軸に対し捻れの位置にあ
    る枢軸を中心として揺動する複数の揺動部材と、これら
    各揺動部材の内側面から突出した複数本の変位軸と、上
    記各揺動部材の内側面で上記各変位軸の周囲に回転自在
    に支持された状態で、上記各入力側ディスクの内側面と
    上記各出力側ディスクの内側面との間に挟持された複数
    個のパワーローラとを備え、上記中間ディスクは、次の
    〜の工程を経て造るものである、トロイダル型無段
    変速機。 金属材料に鍛造若しくは削り出し加工を施して、前
    加工用素材を造る第一工程。 上記前加工用素材のうち、軸方向両側面部分に断面
    円弧状の凹面を形成すると共に外周面に上記ギヤを形成
    する前加工を施して、完成後の中間ディスクよりも大き
    な形状を有する第一素材とする第二工程。 上記第一素材の外周寄り部分で上記ギヤを形成した
    部分の表面部分に半防炭処理を施す第三工程。 上記第一素材に浸炭クエンチ処理又は浸炭窒化クエ
    ンチ処理を施して第二素材とする第四工程。 上記第二素材の軸方向両側面と外周縁に形成したギ
    ヤ部分とを仕上げ加工して上記中間ディスクとする第五
    工程。
  5. 【請求項5】 回転軸と、それぞれが断面円弧状の凹面
    である内側面を互いに対向させた状態で上記回転軸の両
    端部に、この回転軸と同期した回転を自在に支持した1
    対の外側ディスクと、軸方向両側面を断面円弧状の凹面
    とし、上記回転軸の周囲に、この回転軸に対する相対回
    転を自在として支持した中間ディスクと、この中間ディ
    スクの外周面に直接形成した、上記回転軸と同心のギヤ
    と、この回転軸の軸方向に関して上記各外側ディスクと
    中間ディスクとの中間部に位置し、上記回転軸の軸方向
    に対し直角方向で且つこの回転軸に対し捻れの位置にあ
    る枢軸を中心として揺動する複数の揺動部材と、これら
    各揺動部材の内側面から突出した複数本の変位軸と、上
    記各揺動部材の内側面で上記各変位軸の周囲に回転自在
    に支持された状態で、上記各入力側ディスクの内側面と
    上記各出力側ディスクの内側面との間に挟持された複数
    個のパワーローラとを備え、上記中間ディスクは、次の
    〜の工程を経て造るものである、トロイダル型無段
    変速機。 金属材料に鍛造若しくは削り出し加工を施して、前
    加工用素材を造る第一工程。 上記前加工用素材のうち、軸方向両側面部分に断面
    円弧状の凹面を形成すると共に外周面に上記ギヤを形成
    する前加工を施して、完成後の中間ディスクよりも大き
    な形状を有する第一素材とする第二工程。 上記第一素材の軸方向両側面部分と外周面部分とに
    互いに異なる条件で高周波熱処理を施してこれら各部分
    を焼き入れ硬化し、第二素材とする第三工程。 上記第二素材の軸方向両側面と外周縁に形成したギ
    ヤ部分とを仕上げ加工して上記中間ディスクとする第四
    工程。
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