JPH11141368A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JPH11141368A
JPH11141368A JP31772497A JP31772497A JPH11141368A JP H11141368 A JPH11141368 A JP H11141368A JP 31772497 A JP31772497 A JP 31772497A JP 31772497 A JP31772497 A JP 31772497A JP H11141368 A JPH11141368 A JP H11141368A
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internal combustion
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佳宣 山下
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、アクセルペダル戻し状態に応じて
予め設定したアクセルペダル操作量トリガによってエコ
ラン入場判定を行い、運転手の運転意図や違和感(ショ
ック)の感じ方を反映させてエコラン入場時のドライバ
ビリティとエコランによる省燃費効果とを両立させるこ
とを目的としている。 【構成】 このため、エコラン条件が成立した場合に、
内燃機関を自動的に停止させるエンジン停止方式エコラ
ンシステムまたは強制的にアイドル運転状態とするアイ
ドル運転方式エコランシステムを有するとともに、エコ
ラン入場判定にアクセルペダル操作量の比較判定を行う
制御手段を有する内燃機関の制御装置において、アクセ
ルペダル戻し状態に応じたアクセルペダル操作量トリガ
を予め設定して設け、アクセルペダル操作量トリガによ
ってエコラン入場判定を行う機能を、制御手段に付加し
て設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は内燃機関の制御装
置に係り、特にエコラン入場判定時に、アクセルペダル
戻し状態に応じて予め設定したアクセルペダル操作量ト
リガによってエコラン入場判定を行い、運転手の運転意
図や違和感(ショック)の感じ方を反映させてエコラン
入場時のドライバビリティとエコランによる省燃費効果
とを両立させる内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この車両の内燃機関において、燃料消費
量を低減させるエコラン運転のためのいわゆるエコラン
(自動省燃料運転)システムには、エコラン条件が成立
した場合に、内燃機関を自動的に停止させるもの(エン
ジン停止方式エコラン)や強制的にアイドル運転状態と
するもの(アイドル運転方式エコラン)がある。
【0003】前記内燃機関の制御装置としては、特開平
8−189395号公報に開示されるものがある。この
公報に開示されるエンジンの自動始動停止装置は、燃料
カット制御の燃料カット条件が不成立の場合で自動停止
条件が成立している場合には燃料カット制御を行い、こ
の自動停止条件が成立中にクラッチ解放状態に制御する
ことでエンジンを自動停止し、自動始動条件が成立した
場合にエンジンを自動始動制御し、クラッチ通常制御条
件が成立した場合にはクラッチを通常の状態に制御する
制御手段を設け、エンジンの燃料カット制御の時間を長
くして燃料カット制御によるエンジンブレーキの有効領
域をエンジンの自動停止時まで広げ、燃料消費量を低減
するとともに、エンジンブレーキを強く効かせている。
【0004】また、本出願人は、上記出願のみでなく、
一定車速走行時のエコラン制御を行うものや非スロット
ル全閉減速時のエコラン制御を行うもの、エンジントル
ク0kgm当たりでエコランを行うもの、スロットル開
度の変化によってエコラン制御を行うもの等を多数出願
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の内燃
機関の制御装置においては、走行中にアクセルペダルを
操作している場合のエコラン入場判定は、「車速に応じ
たアクセルペダル操作量のトリガを設け、実際のアクセ
ルペダル操作量をトリガ値と比較する」ことで行ってい
る。そして、実際のアクセルペダル操作量がトリガ値よ
りも低い場合に、エコラン入場させている。
【0006】前記トリガは、エンジン特性を反映するも
のであり、運転手の意図や感覚に対する配慮がなされて
いない。
【0007】このため、運転手が望まない状況でエコラ
ン入場し、違和感(例えばショック)を誘発したり、運
転手が望む状況でもエコラン入場せず、省燃費効果が得
られなかったりする。
【0008】つまり、省燃費効果を重視した場合のエコ
ラン条件成立状況においては、図11に示す如く、アク
セルペダル操作量ACに対してアクセルペダル操作量ト
リガACTR1を高く設定すると、運転手の望まない状
況でも、高く設定したアクセルペダル操作量トリガAC
TR1によってエコラン条件が成立することとなり、エ
コラン入場が行われ、違和感(ショック)が誘発され易
くなる。
【0009】また、ドライバビリティ(「ドラビリ」と
も言う)を重視した場合のエコラン条件成立状況におい
ては、図12に示す如く、アクセルペダル操作量ACに
対してアクセルペダル操作量トリガACTR1を低く設
定すると、運転手の望む状況でも、低く設定したアクセ
ルペダル操作量トリガACTR1によってエコラン条件
が不成立となり、エコラン入場が行われず、省燃費効果
を得ることができなくなる。
【0010】この結果、エコラン入場時のドライバビリ
ティとエコランによる省燃費効果とを両立させることが
困難であり、使い勝手が悪いという不都合がある。
【0011】ここで、運転手の運転意図や違和感(ショ
ック)の感じ方に着眼し、アクセルペダル操作について
まとめてみると、以下の如く記載することができる。 (1)アクセルペダル操作量が、ほとんど一定の場合 定地走行時等。違和感(ショック)の発生に対して敏感
な状態となっている。 (2)アクセルペダル操作量が、連続して徐々に減少し
ている場合 徐々に車の駆動力を減少したい場合。違和感(ショッ
ク)の発生に対して比較的寛容な状態となっている。 (3)アクセルペダルを急に戻したが、アクセルペダル
に足が残っている場合(つまり、アクセルペダルに足を
載せたままの状態) 車の加速度を減少したい場合。違和感(ショック)の発
生に対して寛容な状態となっている。
【0012】そして、エコラン入場時には、駆動輪トル
クの変化を伴う場合が多く、このトルク変化は、違和感
(ショック)として感じられ易いものである。
【0013】しかし、上述したアクセルペダル操作のま
とめから明かな如く、運転手の運転意図によって違和感
(ショック)の感じ方が異なり、且つアクセルペダルの
操作状況によって運転意図の弁別が可能であると理解で
きる。
【0014】このため、アクセルペダル操作によって、
エコランへの入場のし易さを変更できれば、違和感(シ
ョック)を感じ易い場面でエコラン入場をし難くし、逆
に違和感(ショック)を感じ難い場面ではエコラン入場
をし易くすることが可能であり、エコラン入場時のドラ
イバビリティとエコランによる省燃費効果との両立が図
れることとなり、改善が望まれていた。
【0015】次に、図13のエコラン条件用フローチャ
ートに沿って説明する。
【0016】制御手段のプログラムが開始(400)す
ると、先ず、エコランスイッチがONしているか否かの
判断(402)を行い、この判断(402)がYESの
場合には、エコラン禁止条件が成立するか否かの判断
(404)に移行させ、判断(402)がNOの場合に
は、エコラン条件不成立(406)とし、プログラムを
終了(424)させる。
【0017】また、エコラン禁止条件が成立するか否か
の判断(404)がNOの場合には、エコラン条件が成
立中か否かの判断(408)に移行させ、エコラン禁止
条件が成立するか否かの判断(404)がYESの場合
には、エコラン条件不成立(406)とし、プログラム
を終了(424)させる。
【0018】上述のエコラン条件が成立中か否かの判断
(408)がNOの場合には、アクセルペダルの操作中
か否かの判断(410)に移行させ、エコラン条件が成
立中か否かの判断(408)がYESの場合には、エコ
ラン条件不成立の判定(412)を行い、プログラムを
終了(424)させる。
【0019】そして、アクセルペダルの操作中か否かの
判断(410)がYESの場合には、アクセルペダル操
作量ACの変化が小さいか否かの判断(414)に移行
させ、アクセルペダルの操作中か否かの判断(410)
がNOの場合には、アクセルペダル非操作時のエコラン
条件成立と判定(416)し、プログラムを終了(42
4)させる。
【0020】更に、アクセルペダル操作量ACの変化が
小さいか否かの判断(414)がYESの場合には、ア
クセルペダル操作量トリガACTR1の設定(418)
に移行させ、アクセルペダル操作量ACの変化が小さい
か否かの判断(414)がNOの場合には、プログラム
を終了(424)させる。
【0021】上述のアクセルペダル操作量トリガACT
R1の設定(418)を行った後には、アクセルペダル
操作量ACとアクセルペダル操作量トリガACTR1と
の比較判定(420)を行い、比較判定(420)にお
いて、アクセルペダル操作量ACがアクセルペダル操作
量トリガACTR1未満、つまりAC<ACTR1の場
合には、エコラン条件を成立(422)とした後に、プ
ログラムを終了(424)させ、前記比較判定(42
0)において、アクセルペダル操作量ACがアクセルペ
ダル操作量トリガACTR1以上、つまりAC≧ACT
R1の場合には、そのままプログラムを終了(424)
させる。
【0022】ここで、図13のフローチャートに記載さ
れる記号*1〜*5について列記しておく。 *1:エコラン禁止条件の例 (1)セレクタ位置がD(ドライブ)、N(ニュートラ
ル)以外の場合 (2)エンジン冷機時 (3)バッテリ充電不足時 (4)急減速直後 エンジン停止方式エコランシステムの場合のエコラン禁
止条件の例 (上記項目に以下の項目が追加される。) (1)エアコン使用中 (2)電気負荷が大なる場合 (3)右折待ちの場合 (4)エンジン再始動直後 *2:エコラン条件不成立判定を、例えば、アクセルペ
ダル操作量とエコラン脱出判定アクセルペダル操作量ト
リガとの比較判断にて行う。 *3:アクセルペダル非操作時のエコラン条件の成立判
定を、例えば、車速とエコラン条件判定用車速トリガと
の比較判断にて行う。 *4:例えば、−2≦d/dt・AC≦2(%/60m
sec) なお、d/dt・ACは、アクセルペダル操作量ACの
微分値 *5:実際のプログラムでは、判定時間(例えば0.5
sec)を設け、例えば0.5sec間でAC<ACT
R1の場合に、エコラン成立とする。これは、誤判定を
防止する目的である。
【0023】また、参考までにエコランシステムのアイ
ドル運転方式について説明すると、アイドル運転方式の
エコランシステムにおいては、エコラン条件成立時にア
イドリング運転を行うために、各種入力信号が入力され
る制御手段と、運転手のアクセルペダル操作状態に関係
なく、電気的にエンジン吸気管の空気流量をスロットル
略全閉状態にする全閉装置と、運転手の運転操作に関係
なく、電気的に内燃機関と駆動輪間の伝動経路を解放す
る伝動経路解放装置とが必要である。
【0024】そのために、電気的にトルク容量の調整が
可能なクラッチ(図示せず)を使用する方策がある。
【0025】前記全閉装置の具体的な方策としては、吸
気管途中に全閉弁を設ける方策やバイワイヤ式スロット
ル(スロットルアクチュエータ)を採用する方策とがあ
る。
【0026】吸気管途中に全閉弁を設ける方策を説明す
る。ここで、実施例のものと同一のものには、同一符号
を付して説明する。図14に示す如く、内燃機関2とエ
アクリーナ40とを連通する吸気管42途中に配設した
スロットルバルブ44よりも上流側または下流側に全閉
弁46を設け、この全閉弁46とスロットルバルブ44
とをバイパスするアイドリング運転用吸気通路48を設
け、前記全閉弁46を開閉すべく制御手段12(または
「制御手段24」。ここでは、「制御手段12」として
説明する)によって制御されるソレノイド50を設け
る。
【0027】このとき、スロットルバルブ44は、アク
セルペダル52の踏み込み動作に連動して開閉動作すべ
く設けられている。
【0028】また、バイワイヤ式スロットル(スロット
ルアクチュエータ)を採用する方策は、図15に示す如
く、内燃機関2とエアクリーナ40とを連通する吸気管
42途中にスロットルバルブ44を配設し、このスロッ
トルバルブ44をバイパスするアイドリング運転用吸気
通路48を設け、前記スロットルバルブ44の開閉状態
を制御手段12によって制御する駆動用モータ54を設
ける。
【0029】このとき、スロットルバルブ44は、アク
セルペダル52の踏み込み量がスロットルセンサ56に
よって検出された後に、この検出信号が制御手段12に
入力され、検出信号に応じて制御手段12から駆動用モ
ータ54に制御信号が出力されるものである。
【0030】前記伝動経路解放装置としては、クラッチ
の種類に応じて下記の如き方策がある。
【0031】クラッチが、電磁クラッチやパウダクラッ
チ、SCVTの油圧クラッチ等の電気式クラッチの場合
には、クラッチを制御する電気量の大きさによってクラ
ッチのトルク容量の大きさを調整することが可能なた
め、そのまま使用可能である。
【0032】また、クラッチが、コンベンショナルAT
(有段)のクラッチ等の油圧クラッチや負圧クラッチの
場合には、クラッチに印加される圧力の調整を実現する
ためのアクチュエータ(ソレノイドやモータ)を備えた
油圧回路または負圧回路に変更する必要がある。
【0033】更に、MT車のクラッチ等の機械式クラッ
チの場合には、電気量を変位量に変換可能なアクチュエ
ータ(モータやソレノイド)の変位量に応じてクラッチ
のトルク容量の調整を実現する機構を採用する必要があ
る。
【0034】更にまた、種々変速機を含むその他の場合
には、変速機のシフトポジション入力を電気的にニュー
トラルポジションへ切り換え可能な機構を設ける必要が
ある。
【0035】そして、変速機がコンベンショナルAT
(有段)の場合には、クラッチとして油圧クラッチや負
圧クラッチを使用することが一般的である。
【0036】このとき、具体的には、変速ソレノイドの
組み合わせ中にニュートラル部を設けるとともに、油圧
回路中のクラッチ印加油圧経路の途中に切換部を設け、
この切換部は、例えばソレノイドの電気指令に応じて経
路を解放することのできる構成とする。
【0037】次に、エコランシステムのエンジン停止方
式について説明すると、エコラン成立時にエンジン停止
を行うために、各種入力信号が入力される制御手段と、
運転手の運転操作に関係なく、電気的に内燃機関の始動
を行うエンジン始動装置と、運転手の運転操作に関係な
く、電気的に内燃機関の停止を行うエンジン停止装置
と、運転手の運転操作に関係なく、電気的に内燃機関と
駆動輪間の伝動経路を解放する伝動経路解放装置とが必
要である。
【0038】そのために、電気的にトルク容量の調整が
可能なクラッチ(図示せず)を使用する方策がある。
【0039】前記エンジン停止方式のエコランシステム
は、図16に示す如く、各種入力信号が入力される制御
手段12を、エコラン制御部58とエンジン制御部60
とAT制御部62とにより構成する。
【0040】前記エコラン制御部58がエンジン制御部
60にエンジン停止要求信号を出力すると、エンジン制
御部60が燃料供給制御信号によって燃料噴射弁64の
作動を停止する。一方、エコラン制御部58がエンジン
始動制御信号をスタータ66に出力すると、スタータ6
6が作動して内燃機関が始動されるものである。
【0041】前記エコラン制御部58がAT制御部62
にクラッチ解放要求信号を出力すると、AT制御部62
がクラッチ制御信号によってクラッチ4を解放させる。
【0042】前記エンジン始動装置の具体的な方策とし
ては、様々な方策があるので、下記に代表例を開示す
る。 (1)エンジン始動用モータ(スターティングモータ)
を使用する。 (2)エンジン回転時にエネルギを蓄えておき、始動時
に使用する。エネルギを蓄える方策としては、油圧や空
気圧、慣性(フライホイール)を用いるものがある。 (3)上述の(1)と(2)とを合わせて使用する。例
えばフライホイールを兼用したモータを使用する場合等
がある。
【0043】前記エンジン停止装置の具体的な方策とし
ては、燃料供給を停止するものと点火を停止するものと
があり、同時に伝動経路解放装置によって内燃機関と駆
動輪間の伝動経路を解放する必要がある。
【0044】前記伝動経路解放装置に関しては、上述し
たエコランシステムのアイドル運転方式にて説明したも
のと同様である。
【0045】なお、図17のISCソレノイドのデュー
ティ設定用フローチャートに沿って説明すると、デュー
ティ設定用プログラムが開始(500)すると、エンジ
ン回転速度におけるフィードバック条件が成立したか否
かの判断(502)を行う。
【0046】そして、この判断(502)がNOの場合
には、このままデューティ設定用プログラムの終了(5
14)に移行させ、判断(502)がYESの場合に
は、エンジン回転速度NEと、目標エンジン回転速度N
ESPとエンジン回転速度不感帯幅NEADとの和との
比較判断(504)に移行させる。
【0047】この比較判断(504)において、エンジ
ン回転速度NEが目標エンジン回転速度NESPとエン
ジン回転速度不感帯幅NEADとの和未満、つまりNE
<(NESP+NEAD)の場合には、エンジン回転速
度NEと、目標エンジン回転速度NESPとエンジン回
転速度不感帯幅NEADとの差との比較判断(506)
に移行させ、上述の比較判断(504)において、エン
ジン回転速度NEが目標エンジン回転速度NESPとエ
ンジン回転速度不感帯幅NEADとの和以上、つまりN
E≧(NESP+NEAD)の場合には、ISCソレノ
イドのデューティDNEからISCソレノイドのデュー
ティ減少量DNEDを減じて上下限処理前のISCソレ
ノイドのデューティDNECを求める(508)。
【0048】また、比較判断(506)において、エン
ジン回転速度NEが目標エンジン回転速度NESPとエ
ンジン回転速度不感帯幅NEADとの差以下、つまりN
E≦(NESP−NEAD)場合には、ISCソレノイ
ドのデューティDNEにISCソレノイドのデューティ
増加量DNEUを加えて上下限処理前のISCソレノイ
ドのデューティDNECを求め(510)、比較判断
(506)において、エンジン回転速度NEが目標エン
ジン回転速度NESPとエンジン回転速度不感帯幅NE
ADとの差を越える、つまり NE>(NESP−NEAD) の場合には、このままデューティ設定用プログラムの終
了(514)に移行させる。
【0049】更に、処理(508)及び処理(510)
にて上下限処理前のISCソレノイドのデューティDN
ECを求めた後に、上下限処理(512)を行い、デュ
ーティ設定用プログラムの終了(514)に移行させ
る。
【0050】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述不都合を除去するために、エコラン条件が成立した場
合に、内燃機関を自動的に停止させるエンジン停止方式
エコランシステムまたは強制的にアイドル運転状態とす
るアイドル運転方式エコランシステムを有するととも
に、エコラン入場判定にアクセルペダル操作量の比較判
定を行う制御手段を有する内燃機関の制御装置におい
て、アクセルペダル戻し状態に応じたアクセルペダル操
作量トリガを予め設定して設け、このアクセルペダル操
作量トリガによってエコラン入場判定を行う機能を、前
記制御手段に付加して設けたことを特徴とする。
【0051】
【発明の実施の形態】上述の如く発明したことにより、
エコラン入場判定時には、アクセルペダル戻し状態に応
じて予め設定したアクセルペダル操作量トリガによって
エコラン入場判定を行って、制御手段によって運転手の
運転意図や違和感(ショック)の感じ方を反映したエコ
ラン入場判定を行い、エコラン入場時のドライバビリテ
ィとエコランによる省燃費効果とを両立させている。
【0052】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
に説明する。
【0053】図1〜図10はこの発明の実施例を示すも
のである。
【0054】この発明の実施例において、アイドル運転
方式やエンジン停止方式のエコラン運転とする。
【0055】例えば、アイドル運転方式の内燃機関の制
御装置としては、図2及び図3に示すものがある。図2
において、2は車両(図示せず)に搭載された内燃機
関、4は駆動力の伝達経路を構成する接続・解放状態に
制御可能なクラッチである。
【0056】前記内燃機関2には、図示しない吸気管の
吸気通路(図示せず)を流れる空気流量をスロットル弁
略全閉のアイドル運転時の空気流量にする吸気管全閉装
置6を設け、前記内燃機関2から駆動輪(図示せず)ま
での間の伝達経路を構成するクラッチ4を解放する伝達
経路解放装置8を設けている。
【0057】前記吸気管全閉装置6は、図示しないスロ
ットル弁の上流側の吸気通路に全閉弁(図示せず)を設
け、この全閉弁を開閉動作するアクチュエータとして全
閉弁用ソレノイド(図示せず)を設け、全閉弁の上流側
及びスロットル弁の下流側の吸気通路を連通する図示し
ないアイドル運転用吸気通路を設けている。
【0058】前記吸気管全閉装置6は、エコラン運転時
に、全閉弁用ソレノイドをONして全閉弁を全閉動作さ
せ、吸気管を全閉状態として空気流量をアイドル運転用
吸気通路により供給されるアイドル運転時の空気流量に
規制する。
【0059】一方、吸気管全閉装置6は、通常運転時
に、全閉弁用ソレノイドをOFFして全閉弁を開放動作
させ、吸気管を全開状態として空気流量を図示しないア
クセルペダルの操作により開閉動作されるスロットル弁
のスロットル開度により調整させる。
【0060】前記伝達経路解放装置8は、クラッチ4を
解放動作させるアクチュエータとして例えばクラッチ用
ソレノイド(後述する「ソレノイド30」が対応する)
を設けている。伝達経路解放装置8は、エコラン運転時
にクラッチ用ソレノイドによりクラッチ4を解放動作さ
せ、通常運転時に通常に接続・解放動作させる。
【0061】前記吸気管全閉装置6及び伝達経路解放装
置8は、車両用内燃機関2の制御装置10の制御手段1
2に接続されている。制御手段12には、車両及び内燃
機関2の各種の信号を入力する入力手段14を接続して
いる。
【0062】入力手段14は、例えば、スロットル開度
を検出するスロットル開度センサや、エンジン回転速度
を検出する回転速度センサ、冷却水温度を検出する水温
センサ、車速を検出する車速センサ、アクセルペダルの
踏み込み操作を検出するDDTスイッチ、ブレーキペダ
ルの踏み込み操作を検出するブレーキスイッチ等の各種
センサ・スイッチ類からなる。
【0063】入力手段14は、スロットル開度信号やエ
ンジン回転速度信号、水温信号、車速信号、DDTスイ
ッチ信号、ブレーキスイッチ信号等の各種の信号を制御
手段12に入力する。この制御手段12は、これらの入
力信号によりエコラン条件の成立・不成立を判断し、吸
気管全閉装置6及び伝達経路解放装置8の動作を制御す
る。
【0064】制御手段12は、図3に示す如く、制御が
開始されると(200)、エコラン条件の判定を行い
(202)、エコラン条件が成立するか否かを判断する
(204)。
【0065】この判断(204)がYESの場合は、吸
気管全閉装置6により内燃機関2に供給される空気流量
をスロットル弁略全閉のアイドル運転時の空気流量にし
(206)、伝達経路解放装置8によりクラッチ用ソレ
ノイドを駆動して内燃機関2の駆動力の伝達経路を構成
するクラッチ4を解放し(208)、終了する(21
0)。
【0066】前記判断(204)がNOの場合は、内燃
機関2に供給される空気流量をアクセルペダルの操作に
対応するスロットル弁開度の空気流量にし(212)、
クラッチ4を通常に制御し(214)、終了する(21
0)。
【0067】また、エンジン停止方式の内燃機関の制御
装置としては、図4及び図5に示すものがある。図4に
おいて、2は車両(図示せず)に搭載された内燃機関、
4は駆動力の伝達経路を構成する接続・解放状態に制御
可能なクラッチである。
【0068】前記内燃機関2には、図示しない燃料噴射
弁および/または点火プラグの駆動を停止して内燃機関
2を停止するエンジン停止装置16を設け、スタータ
(図示せず)を駆動して内燃機関2を始動するエンジン
始動装置18を設け、前記内燃機関2から駆動輪(図示
せず)までの間の伝達経路を構成するクラッチ4を解放
する伝達経路解放装置20を設けている。
【0069】前記エンジン停止装置16による内燃機関
2の停止には、燃料供給停止や点火停止等がある。この
実施例のエンジン停止装置16は、省燃費を実現するた
め、燃料噴射弁の駆動を停止して内燃機関2を停止する
ものとする。
【0070】前記エンジン始動装置18による内燃機関
2の始動には、前記スタータによる始動や、内燃機関2
回転時のエネルギを油圧・空気圧・慣性(フライホイー
ル)等により蓄えておき、この蓄えたエネルギによる始
動、前記スタータ48と前記蓄えたエネルギとの併用に
よる始動等がある。この実施例のエンジン始動装置18
は、スタータを駆動して内燃機関2を始動するものとす
る。
【0071】また、前記伝達経路解放装置20は、クラ
ッチ4を解放動作させるアクチュエータとして例えばク
ラッチ用ソレノイド(後述する「ソレノイド30」が対
応する)を設けている。
【0072】前記エンジン停止装置16とエンジン始動
装置18と伝達経路解放装置20とは、車両用内燃機関
2の制御装置22の制御手段24に接続されている。制
御手段24には、車両及び内燃機関2の各種の信号を入
力する入力手段26を接続している。
【0073】入力手段26は、例えば、スロットル開度
を検出するスロットル開度センサや、エンジン回転速度
を検出する回転速度センサ、冷却水温度を検出する水温
センサ、車速を検出する車速センサ、アクセルペダルの
踏み込み操作を検出するDDTスイッチ、ブレーキペダ
ルの踏み込み操作を検出するブレーキスイッチ等の各種
センサ・スイッチ類からなる。
【0074】入力手段26は、スロットル開度信号やエ
ンジン回転速度信号、冷却水温度信号、車速信号、DD
Tスイッチ信号、ブレーキスイッチ信号等の各種の信号
を制御手段24に入力する。この制御手段24は、これ
らの入力信号によりエコラン条件の成立・不成立を判断
し、エンジン停止装置16とエンジン始動装置18と伝
達経路解放装置20とを制御し、燃料噴射弁(あるいは
点火プラグ)とスタータとクラッチ4とを動作制御す
る。
【0075】なお、制御手段24内に、図示しないエコ
ラン制御部と、エンジン停止装置16を構成するエンジ
ン制御部と、伝達経路解放装置20を構成する変速機制
御部とを設け、エンジン制御部により燃料噴射弁および
/または点火プラグの駆動・停止を制御し、変速機制御
部によりクラッチ4の接続・解放を制御する。
【0076】前記制御手段24は、図5に示す如く、制
御が開始されると(300)、エコラン条件を判定を行
い(302)、エコラン条件が成立するか否かを判断す
る(304)。
【0077】この判断(304)がYESの場合は、エ
ンジン停止装置16により燃料噴射弁の駆動を停止して
燃料供給を停止することにより内燃機関2を停止し(3
06)、伝達経路解放装置20によりクラッチ用ソレノ
イドを駆動して内燃機関2の駆動力の伝達経路を構成す
るクラッチ4を解放し(308)、終了する(31
0)。
【0078】前記判断(304)がNOの場合は、内燃
機関2が始動済みか否かを判断する(312)。この判
断(312)がYESの場合は、燃料を通常に制御し
(314)、クラッチ4を通常に制御し(316)、終
了する(310)。
【0079】前記判断(312)がNOの場合は、エン
ジン始動装置18によりスタータを駆動して内燃機関2
を始動し(318)、燃料を供給し(320)、クラッ
チ4を通常に制御し(322)、終了する(310)。
【0080】そして、前記伝達経路解放装置20として
は、クラッチの種類に応じて下記の如き方策がある。
【0081】クラッチが、電磁クラッチやパウダクラッ
チ、SCVTの油圧クラッチ等の電気式クラッチの場合
には、クラッチを制御する電気量の大きさによってクラ
ッチのトルク容量の大きさを調整することが可能なた
め、そのまま使用可能である。
【0082】また、クラッチが、コンベンショナルAT
(有段)のクラッチ等の油圧クラッチや負圧クラッチの
場合には、クラッチに印加される圧力の調整を実現する
ためのアクチュエータ(ソレノイドやモータ)を備えた
油圧回路または負圧回路に変更する必要がある。
【0083】更に、MT車のクラッチ等の機械式クラッ
チの場合には、電気量を変位量に変換可能なアクチュエ
ータ(モータやソレノイド)の変位量に応じてクラッチ
のトルク量の調整を実現する機構を採用する必要があ
る。
【0084】更にまた、種々変速機を含むその他の場合
には、変速機のシフトポジション入力を電気的にニュー
トラルポジションへ切り換え可能な機構を設ける必要が
ある。
【0085】そして、変速機がコンベンショナルAT
(有段)の場合には、クラッチとして油圧クラッチや負
圧クラッチを使用することが一般的である。
【0086】このとき、具体的には、変速ソレノイドの
組み合わせ中にニュートラル部を設けるとともに、油圧
回路中のクラッチ印加油圧経路の途中に切換部を設け、
この切換部は、例えばソレノイドの電気指令に応じて経
路を開放することのできる構成とする。
【0087】ここで、前記油圧回路中のクラッチ印加油
圧経路の途中に切換部を設けたものとして、図6のエコ
ランシステム用の油圧回路28を開示する。
【0088】このとき、油圧回路28のON−OFF切
換用ソレノイド30を追加し、電気指令に応じてソレノ
イド30により経路32を遮断するものである。図7に
はソレノイド30の詳細を開示する。
【0089】そして、エコラン時には、ソレノイド30
がON、つまり解放状態となり、マニュアルバルブ34
からのライン圧がドレーンされるため、マニュアルバル
ブ34からフォワードクラッチ36に油圧が印加され
ず、クラッチ解放状態となり、駆動輪と内燃機関との伝
動経路が遮断される。
【0090】また、非エコラン時、つまり通常時には、
ソレノイド30がOFF、すなわち閉鎖状態となり、ラ
イン圧がマニュアルバルブ34からフォワードクラッチ
36へ流れ、既存のAT制御を行う。
【0091】このように、ソレノイド30のON・OF
F制御によってクラッチの解放・接続が可能となり、エ
コラン条件成立時に吸気管を開閉する手段を動作させて
吸気管を全閉状態とし、且つソレノイド30のON、つ
まり解放状態とすることにより、クラッチを解放し、ア
イドリングを実現する。
【0092】そして、前記制御手段12、24は、エコ
ラン入場判定にアクセルペダル操作量の比較判定を行う
ものであるとともに、アクセルペダル戻し状態に応じた
アクセルペダル操作量トリガを予め設定して設け、この
アクセルペダル操作量トリガによってエコラン入場判定
を行う機能を有している。
【0093】詳述すれば、前記制御手段12、24は、
アクセルペダルの戻し動作が検出された後、所定時間だ
けアクセルペダル戻し状態に応じたアクセルペダル操作
量トリガによってエコラン入場判定を行うものである。
【0094】すなわち、従来のアクセルペダルの操作量
がほとんど一定であり、変化の小なる場合にのみエコラ
ン入場を行うだけであったが、アクセルペダルの操作量
が連続して徐々に減少している場合やアクセルペダルを
急に戻した場合にも、エコラン入場を許容する構成とし
ている。
【0095】また、アクセルペダル操作量トリガとし
て、3つのACTR1、ACTR2、ACTR3を各々
別個に設定する。
【0096】このとき、アクセルペダル操作量トリガA
CTR1を低く設定するとともに、他のアクセルペダル
操作量トリガACTR2、ACTR3を高く設定し、違
和感(ショック)に対して敏感な状態で、エコラン入力
を行われ難くし、逆に違和感(ショック)に対して寛容
な状態では、エコラン入場を行われ易くする。つまり、
エコラン入場時のドライバビリティとエコランによる省
燃費効果との両立を図るものである。
【0097】なお、図9に示す如く、アクセルペダルの
急戻し検出後であるアクセルペダル操作量ACの急減少
後、例えば d/dt・AC<−3(%/60msec) である場合に、所定時間、例えば2.0secの間はア
クセルペダルの急戻し中と同様に、アクセルペダル操作
量トリガACTR3を用いてエコラン入場の判定を行
う。これは、「アクセルペダル操作量の急減少によって
アクセルペダル急戻しの検出が可能であるが、急減少は
一瞬に完了してしまう」ことに配慮したものである。
【0098】仮に、アクセルペダル操作量トリガACT
R3の判定を、急戻し検出に合わせて短時間で済ませた
場合には、アクセルペダル操作量の急減少中だけでは不
十分であり、誤判定が頻発してしまう。そこで、アクセ
ルペダル操作量トリガACTR3の判定に十分な判定時
間(例えば0.5sec)を確保する必要がある。
【0099】また、アクセルペダルを徐々に戻した場合
のエコラン条件成立状況は、図10に示す如く、アクセ
ルペダル操作量ACが徐々に減少する状態、例えば −1≧d/dt・AC≧−4(%/60msec) が所定時間、例えば0.08sec継続した場合に、ア
クセルペダル操作量ACとアクセルペダル操作量トリガ
ACTR2との比較判定において、 AC<ACTR2 ならば、エコラン条件成立とする。
【0100】次に、実施例の作用を、図1のフローチャ
ートに基づいて説明する。
【0101】前記制御手段のプログラムが開始(10
0)すると、先ず、エコランスイッチがONしているか
否かの判断(102)を行い、この判断(102)がY
ESの場合には、エコラン禁止条件が成立するか否かの
判断(104)に移行させ、判断(102)がNOの場
合には、エコラン条件不成立(106)とし、プログラ
ムを終了(138)させる。
【0102】また、エコラン禁止条件が成立するか否か
の判断(104)がNOの場合には、エコラン条件が成
立中か否かの判断(108)に移行させ、エコラン禁止
条件が成立するか否かの判断(104)がYESの場合
には、エコラン条件不成立(106)とし、プログラム
を終了(138)させる。
【0103】上述のエコラン条件が成立中か否かの判断
(108)がNOの場合には、アクセルペダルの操作中
か否かの判断(110)に移行させ、エコラン条件が成
立中か否かの判断(108)がYESの場合には、エコ
ラン条件不成立の判定(112)を行い、プログラムを
終了(138)させる。
【0104】そして、アクセルペダルの操作中か否かの
判断(110)がYESの場合には、アクセルペダル操
作量ACが徐々に連続して減少しているか否かの判断
(114)に移行させ、アクセルペダルの操作中か否か
の判断(110)がNOの場合には、アクセルペダル非
操作時のエコラン条件成立と判定(116)し、プログ
ラムを終了(138)させる。
【0105】更に、アクセルペダル操作量ACが徐々に
連続して減少しているか否かの判断(114)におい
て、この判断(114)がYESの場合には、図8によ
るアクセルペダル操作量トリガACTR2の設定(11
8)に移行させ、アクセルペダル操作量トリガACTR
2の設定(118)の後、アクセルペダル操作量ACと
アクセルペダル操作量トリガACTR2との比較判定
(120)に移行させる。
【0106】このアクセルペダル操作量ACとアクセル
ペダル操作量トリガACTR2との比較判定(120)
において、アクセルペダル操作量ACがアクセルペダル
操作量トリガACTR2以上、つまり AC≧ACTR2 の場合には、アクセルペダル操作量ACの変化が小さい
か否かの判断(122)に移行させるとともに、上述し
たアクセルペダル操作量ACが徐々に連続して減少して
いるか否かの判断(114)において、判断(114)
がNOの場合にも、アクセルペダル操作量ACの変化が
小さいか否かの判断(122)に移行させる。
【0107】更にまた、比較判定(120)において、
アクセルペダル操作量ACがアクセルペダル操作量トリ
ガACTR2未満、つまり AC<ACTR2 の場合には、エコラン条件を成立(134)とした後
に、プログラムを終了(138)させる。
【0108】上述のアクセルペダル操作量ACの変化が
小さいか否かの判断(122)において、判断(12
2)がYESの場合には、アクセルペダルが急戻しされ
た直後か否かの判断(124)に移行させ、判断(12
2)がNOの場合には、アクセルペダル操作量ACが急
減少しているか否かの判断(126)に移行させる。
【0109】ここで、アクセルペダルが急戻しされた直
後か否かの判断(124)において、判断(124)が
NOの場合には、図8によるアクセルペダル操作量トリ
ガACTR1の設定(128)に移行させ、判断(12
4)がYESの場合には、図8によるアクセルペダル操
作量トリガACTR3の設定(130)に移行させる。
【0110】また、アクセルペダル操作量ACが急減少
しているか否かの判断(126)において、判断(12
6)がYES、つまりアクセルペダルが急に戻された場
合には、図8によるアクセルペダル操作量トリガACT
R3の設定(130)に移行させ、判断(126)がN
O、つまりアクセルペダルが急に戻されていない場合に
は、そのままプログラムを終了(138)させる。
【0111】上述のアクセルペダル操作量トリガACT
R1の設定(128)後に、アクセルペダル操作量AC
とアクセルペダル操作量トリガACTR1との比較判定
(132)を行い、比較判定(132)において、アク
セルペダル操作量ACがアクセルペダル操作量トリガA
CTR1未満、つまり AC<ACTR1 の場合には、エコラン条件を成立(134)とした後
に、プログラムを終了(138)させ、前記比較判定
(132)において、アクセルペダル操作量ACがアク
セルペダル操作量トリガACTR1以上、つまり AC≧ACTR1 の場合には、そのままプログラムを終了(138)させ
る。
【0112】更に、アクセルペダル操作量トリガACT
R3の設定(130)後に、アクセルペダル操作量AC
とアクセルペダル操作量トリガACTR3との比較判定
(136)を行い、比較判定(136)において、アク
セルペダル操作量ACがアクセルペダル操作量トリガA
CTR3未満、つまり AC<ACTR3 の場合には、エコラン条件を成立(134)とした後
に、プログラムを終了(138)させ、前記比較判定
(136)において、アクセルペダル操作量ACがアク
セルペダル操作量トリガACTR3以上、つまり AC≧ACTR3 の場合には、そのままプログラムを終了(138)させ
る。
【0113】ここで、図1のフローチャートに記載され
る記号*1〜*5について列記しておく。 *1:エコラン禁止条件の例 (1)セレクタ位置がD(ドライブ)、N(ニュートラ
ル)以外の場合 (2)エンジン冷機時 (3)バッテリ充電不足時 (4)急減速直後 エンジン停止方式エコランシステムの場合のエコラン禁
止条件の例 (上記項目に以下の項目が追加される。) (1)エアコン使用中 (2)電気負荷が大なる場合 (3)右折待ちの場合 (4)エンジン再始動直後 *2:エコラン条件不成立判定を、例えば、アクセルペ
ダル操作量とエコラン脱出判定アクセルペダル操作量ト
リガとの比較判断にて行う。 *3:アクセルペダル非操作時のエコラン条件の成立判
定を、例えば、車速とエコラン条件判定用車速トリガと
の比較判断にて行う。 *4:例えば、−2≦d/dt・AC≦2(%/60m
sec) なお、d/dt・ACは、アクセルペダル操作量ACの
微分値 *5:実際のプログラムでは、判定時間(例えば0.5
sec)を設け、例えば0.5sec間でAC<ACT
R1の場合に、エコラン成立とする。これは、誤判定を
防止する目的である。なお、ACTR1、ACTR2、
ACTR3は、アクセルペダル操作量AC用のトリガ、
つまりアクセルペダル操作量トリガ (ACTR1≦ACTR2、ACTR1≦ACTR3)
【0114】これにより、前記制御手段12、24によ
って運転手の運転意図や違和感(ショック)の感じ方を
反映したエコラン入場判定を行うことができ、エコラン
入場時のドライバビリティとエコランによる省燃費効果
とを両立させることができ、実用上有利である。
【0115】また、アクセルペダルの急戻し検出後であ
るアクセルペダル操作量ACの急減少後、例えば d/dt・AC<−3(%/60msec) である場合に、所定時間、例えば2.0secの間はア
クセルペダルの急戻し中と同様に、アクセルペダル操作
量トリガACTR3を用いてエコラン入場の判定を行う
ことにより、判定が確実に行われて誤判定を防止でき、
制御の信頼性を向上し得る。
【0116】更に、前記制御手段12、24内のプログ
ラムの変更のみで対処し得ることにより、徒に構成が複
雑化する惧れがなく、コストを低廉に維持し得て、経済
的にも有利である。
【0117】
【発明の効果】以上詳細に説明した如くこの発明によれ
ば、エコラン条件が成立した場合に、内燃機関を自動的
に停止させるエンジン停止方式エコランシステムまたは
強制的にアイドル運転状態とするアイドル運転方式エコ
ランシステムを有するとともに、エコラン入場判定にア
クセルペダル操作量の比較判定を行う制御手段を有する
内燃機関の制御装置において、アクセルペダル戻し状態
に応じたアクセルペダル操作量トリガを予め設定して設
け、アクセルペダル操作量トリガによってエコラン入場
判定を行う機能を、制御手段に付加して設けたので、制
御手段によって運転手の運転意図や違和感(ショック)
の感じ方を反映したエコラン入場判定を行うことがで
き、エコラン入場時のドライバビリティとエコランによ
る省燃費効果とを両立させることができ、実用上有利で
ある。また、前記制御手段内のプログラムの変更のみで
対処し得ることにより、徒に構成が複雑化する惧れがな
く、コストを低廉に維持し得て、経済的にも有利であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す内燃機関の制御装置の
制御用フローチャートである。
【図2】アイドル運転方式の内燃機関の制御装置のシス
テム構成図である。
【図3】アイドル運転方式の内燃機関の制御装置の制御
用フローチャートである。
【図4】エンジン停止方式の内燃機関の制御装置のシス
テム構成図である。
【図5】エンジン停止方式の内燃機関の制御装置の制御
用フローチャートである。
【図6】エコランシステムの油圧回路を示す図である。
【図7】ソレノイドの概略拡大断面図である。
【図8】エコラン条件成立用アクセルペダル操作量トリ
ガを示す図である。
【図9】アクセルペダルを急に戻した場合のエコラン条
件成立状況を示すタイムチャートである。
【図10】アクセルペダルを徐々に戻した場合のエコラ
ン条件成立状況を示すタイムチャートである。
【図11】この発明の従来技術を示す省燃費を重視した
場合のエコラン条件成立状況を示すタイムチャートであ
る。
【図12】ドライバビリティを重視した場合のエコラン
条件成立状況を示すタイムチャートである。
【図13】内燃機関の制御装置の制御用フローチャート
である。
【図14】エンジン吸気管の第1の例を示す全閉装置の
概略図である。
【図15】エンジン吸気管の第2の例を示す全閉装置の
概略図である。
【図16】始動停止装置の概略図である。
【図17】ISC(アイドル・スピード・コントロー
ル)ソレノイドのデューティ設定用フローチャートであ
る。
【符号の説明】
2 内燃機関 4 クラッチ 6 吸気管全閉装置 8 伝達経路解放装置 10 制御装置 12 制御手段 14 入力手段 16 エンジン停止装置 18 エンジン始動装置 20 伝達経路解放装置 22 制御装置 24 制御手段 26 入力手段 28 油圧回路 30 ON−OFF切換用ソレノイド 32 経路 34 マニュアルバルブ 36 フォワードクラッチ AC アクセルペダル操作量 ACTR1、ACTR2、ACTR3 アクセルペダル
操作量トリガ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エコラン条件が成立した場合に、内燃機
    関を自動的に停止させるエンジン停止方式エコランシス
    テムまたは強制的にアイドル運転状態とするアイドル運
    転方式エコランシステムを有するとともに、エコラン入
    場判定にアクセルペダル操作量の比較判定を行う制御手
    段を有する内燃機関の制御装置において、アクセルペダ
    ル戻し状態に応じたアクセルペダル操作量トリガを予め
    設定して設け、このアクセルペダル操作量トリガによっ
    てエコラン入場判定を行う機能を、前記制御手段に付加
    して設けたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、アクセルペダルの戻し
    動作が検出された後、所定時間だけアクセルペダル戻し
    状態に応じたアクセルペダル操作量トリガによってエコ
    ラン入場判定を行う請求項1に記載の内燃機関の制御装
    置。
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