JPH11140412A - 木質系複合材用接着剤及び木質系複合材の製造方法 - Google Patents
木質系複合材用接着剤及び木質系複合材の製造方法Info
- Publication number
- JPH11140412A JPH11140412A JP30859597A JP30859597A JPH11140412A JP H11140412 A JPH11140412 A JP H11140412A JP 30859597 A JP30859597 A JP 30859597A JP 30859597 A JP30859597 A JP 30859597A JP H11140412 A JPH11140412 A JP H11140412A
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- JP
- Japan
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- wood
- adhesive
- novolak
- based composite
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- Veneer Processing And Manufacture Of Plywood (AREA)
- Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 速硬化で放散ホルムアルデヒド量の少ない良
好な木質系複合材を製造すること、及び廃水も中和処理
することなく、ユリア樹脂、メラミン樹脂の場合の廃水
と同様に扱うことを可能とする。 【解決手段】 ノボラック型フェノール樹脂エマルジョ
ンにヘキサメチレンテトラミンを添加・混合してなる木
質系複合材用接着剤、及びこの接着剤を使用する木質系
複合材の製造方法。
好な木質系複合材を製造すること、及び廃水も中和処理
することなく、ユリア樹脂、メラミン樹脂の場合の廃水
と同様に扱うことを可能とする。 【解決手段】 ノボラック型フェノール樹脂エマルジョ
ンにヘキサメチレンテトラミンを添加・混合してなる木
質系複合材用接着剤、及びこの接着剤を使用する木質系
複合材の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノボラック型フェ
ノール樹脂とヘキサメチレンテトラミンとからなる接着
剤、及びこの接着剤を使用した木質系複合材の製造方法
に関し、低ホルムアルデヒド化が可能で、その廃水につ
いては中和処理をする必要がないことを特長とするもの
である。
ノール樹脂とヘキサメチレンテトラミンとからなる接着
剤、及びこの接着剤を使用した木質系複合材の製造方法
に関し、低ホルムアルデヒド化が可能で、その廃水につ
いては中和処理をする必要がないことを特長とするもの
である。
【0002】
【従来の技術】本発明において木質系複合材としては、
合板、パーティクルボード、ファイバーボード等、屋内
用又は屋外用の建築材や家具・調度用の板材等に広く使
用されるものである。従来合板又はボード等の木質系複
合材は木材単板やチップ等を接着剤とともに加熱・加圧
成形して製造されているが、それに使用する接着剤とし
ては通常ユリア樹脂、メラミン樹脂のようなアミノーホ
ルムアルデヒド系の樹脂が使用されており、成形は低温
・短時間で行えるものの、残留ホルムアルデヒドが多
く、特に最近健康上低ホルムアルデヒド化が求められて
いる状況から問題が多いものであった。
合板、パーティクルボード、ファイバーボード等、屋内
用又は屋外用の建築材や家具・調度用の板材等に広く使
用されるものである。従来合板又はボード等の木質系複
合材は木材単板やチップ等を接着剤とともに加熱・加圧
成形して製造されているが、それに使用する接着剤とし
ては通常ユリア樹脂、メラミン樹脂のようなアミノーホ
ルムアルデヒド系の樹脂が使用されており、成形は低温
・短時間で行えるものの、残留ホルムアルデヒドが多
く、特に最近健康上低ホルムアルデヒド化が求められて
いる状況から問題が多いものであった。
【0003】合板のJASでは最も放散ホルムアルデヒ
ド量の少ない合板は、0.5mg/l以下(F1タイ
プ)と規定されているが、従来のユリア樹脂、メラミン
樹脂ではその規定を満足することは非常にむずかしかっ
た。また、合板やボード用にレゾール型フェノール樹脂
を用いると、低ホルムアルデヒド化は可能であるが、成
形は高温・長時間が必要で、廃水も高アルカリであるた
め中和処理が必要でその扱いに問題があった。
ド量の少ない合板は、0.5mg/l以下(F1タイ
プ)と規定されているが、従来のユリア樹脂、メラミン
樹脂ではその規定を満足することは非常にむずかしかっ
た。また、合板やボード用にレゾール型フェノール樹脂
を用いると、低ホルムアルデヒド化は可能であるが、成
形は高温・長時間が必要で、廃水も高アルカリであるた
め中和処理が必要でその扱いに問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フェノール
樹脂接着剤を用いて合板又はボード等の木質系複合材を
製造する際に、高アルカリ性のレゾール型フェノール樹
脂を使用しないで、加熱・加圧成形することにより残存
ホルムアルデヒドも少なく、廃水処理の容易な木質系複
合剤を製造する方法である。
樹脂接着剤を用いて合板又はボード等の木質系複合材を
製造する際に、高アルカリ性のレゾール型フェノール樹
脂を使用しないで、加熱・加圧成形することにより残存
ホルムアルデヒドも少なく、廃水処理の容易な木質系複
合剤を製造する方法である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノボラック型
フェノール樹脂水系液状物にヘキサメチレンテトラミン
を添加・混合してなることを特徴とする木質系複合材用
接着剤、およびこの接着剤を用いて合板又はボード等の
木質系複合材を製造する方法に関するものである。
フェノール樹脂水系液状物にヘキサメチレンテトラミン
を添加・混合してなることを特徴とする木質系複合材用
接着剤、およびこの接着剤を用いて合板又はボード等の
木質系複合材を製造する方法に関するものである。
【0006】ノボラック型フェノール樹脂の水系液状物
とヘキサメチレンテトラミンとを配合した接着剤は速硬
化性を有しており、従来のレゾール型フェノール樹脂に
比べ硬化時間の短縮が図られ、残存ホルムアルデヒド量
の低減が可能で、廃水のアルカリ度は低く中和処理をし
なくても、ユリア樹脂、メラミン樹脂使用の場合の廃水
と同様に処理することが可能である。
とヘキサメチレンテトラミンとを配合した接着剤は速硬
化性を有しており、従来のレゾール型フェノール樹脂に
比べ硬化時間の短縮が図られ、残存ホルムアルデヒド量
の低減が可能で、廃水のアルカリ度は低く中和処理をし
なくても、ユリア樹脂、メラミン樹脂使用の場合の廃水
と同様に処理することが可能である。
【0007】本発明におけるノボラック型フェノール樹
脂の製造方法としては、フェノールとホルムアルデヒド
とを、通常フェノール1モルに対しホルムアルデヒド
0.4〜1.4モルの割合で加え、それに塩酸、蓚酸、
硫酸、燐酸、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、酸化亜鉛等の触媒を
加えて反応して得られるものである。ノボラック化反応
時に触媒として塩酸等の強酸を使用するとランダム型構
造のノボラックとなり、酢酸亜鉛等の二価金属塩を使用
するとハイオルソ型のノボラックとなる。ハイオルソ型
ノボラックはランダム型ノボラックより硬化速度が速
く、特に速硬化を要求される用途に適している。
脂の製造方法としては、フェノールとホルムアルデヒド
とを、通常フェノール1モルに対しホルムアルデヒド
0.4〜1.4モルの割合で加え、それに塩酸、蓚酸、
硫酸、燐酸、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、酸化亜鉛等の触媒を
加えて反応して得られるものである。ノボラック化反応
時に触媒として塩酸等の強酸を使用するとランダム型構
造のノボラックとなり、酢酸亜鉛等の二価金属塩を使用
するとハイオルソ型のノボラックとなる。ハイオルソ型
ノボラックはランダム型ノボラックより硬化速度が速
く、特に速硬化を要求される用途に適している。
【0008】ノボラック化反応の後、亜硫酸塩等及び適
宜水を加えて水系液状物とするか、アルギン酸ナトリウ
ム、カゼイン、メチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル等の分散剤を加えてエマルジョン化したものでもよ
い。硬化剤として使用するヘキサメチレンテトラミン
は、ノボラック型フェノール樹脂水系液状物に添加混合
して液状組成物とするか、又は合板又はボード作成時に
ノボラック型フェノール樹脂水系液状物と混合して糊液
として使用することができる。しかし、ヘキサメチレン
テトラミンは水系液中でノボラック樹脂と共存すると経
時変化を起こしやすいため、ヘキサメチレンテトラミン
を、非水溶性の皮膜物質によりマイクロカプセル化した
ものを使用すれば、あらかじめノボラック型フェノール
樹脂水系液状物と混合しても反応が進行せず保存可能
で、合板又はボード作成時にそのまま使用することがで
きる。
宜水を加えて水系液状物とするか、アルギン酸ナトリウ
ム、カゼイン、メチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル等の分散剤を加えてエマルジョン化したものでもよ
い。硬化剤として使用するヘキサメチレンテトラミン
は、ノボラック型フェノール樹脂水系液状物に添加混合
して液状組成物とするか、又は合板又はボード作成時に
ノボラック型フェノール樹脂水系液状物と混合して糊液
として使用することができる。しかし、ヘキサメチレン
テトラミンは水系液中でノボラック樹脂と共存すると経
時変化を起こしやすいため、ヘキサメチレンテトラミン
を、非水溶性の皮膜物質によりマイクロカプセル化した
ものを使用すれば、あらかじめノボラック型フェノール
樹脂水系液状物と混合しても反応が進行せず保存可能
で、合板又はボード作成時にそのまま使用することがで
きる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例について
記述する。
記述する。
【0010】実施例1 フェノール100g、37%ホルマリン69g(フェノ
ールに対するホルムアルデヒドのモル比は0.8)に蓚
酸1.0gを加えて、還流温度下で3時間反応させた
後、ポリビニルアルコール10%水溶液62g加えて乳
化し、不揮発分50%のノボラック型フェノール樹脂エ
マルジョンを作成した。上記ノボラック型フェノール樹
脂エマルジョン90重量部に、ヘキサメチレンテトラミ
ン10重量部、ココナッツ殻粉7重量部、小麦粉5重量
部を加えて撹拌して糊液とし、これを用いて合板を作成
した。 単板構成 :1.3mmラワン単板3プライ 糊液塗布量:150g/m2(片面) 冷圧 :10Kg/cm2,30分 加熱条件 :130℃,2分
ールに対するホルムアルデヒドのモル比は0.8)に蓚
酸1.0gを加えて、還流温度下で3時間反応させた
後、ポリビニルアルコール10%水溶液62g加えて乳
化し、不揮発分50%のノボラック型フェノール樹脂エ
マルジョンを作成した。上記ノボラック型フェノール樹
脂エマルジョン90重量部に、ヘキサメチレンテトラミ
ン10重量部、ココナッツ殻粉7重量部、小麦粉5重量
部を加えて撹拌して糊液とし、これを用いて合板を作成
した。 単板構成 :1.3mmラワン単板3プライ 糊液塗布量:150g/m2(片面) 冷圧 :10Kg/cm2,30分 加熱条件 :130℃,2分
【0011】比較例1 合板用高アルカリレゾール型フェノール樹脂(pH1
1)100重量部にココナッツ殻粉7重量部、小麦粉5
重量部を加えて撹拌して糊液とし、これを用いて合板を
作成した。単板構成、糊液塗布量、冷圧条件は実施例1
と同じである。 加熱条件 :130℃,2分 → 140℃,2分
1)100重量部にココナッツ殻粉7重量部、小麦粉5
重量部を加えて撹拌して糊液とし、これを用いて合板を
作成した。単板構成、糊液塗布量、冷圧条件は実施例1
と同じである。 加熱条件 :130℃,2分 → 140℃,2分
【0012】比較例2 合板用メラミン樹脂100重量部にココナッツ殻粉7重
量部、小麦粉5重量部を加えて撹拌して糊液とし、これ
を用いて合板を作成した。単板構成、糊液塗布量、冷圧
条件は実施例1と同じである。 加熱条件 :120℃,2分
量部、小麦粉5重量部を加えて撹拌して糊液とし、これ
を用いて合板を作成した。単板構成、糊液塗布量、冷圧
条件は実施例1と同じである。 加熱条件 :120℃,2分
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】以上の実施例から明らかのように、本発
明のノボラック型フェノール樹脂水系液状物とヘキサメ
チレンテトラミンからなる接着剤を使用することによ
り、速硬化で放散ホルムアルデヒド量の少ない良好な木
質系複合材を製造することが可能である。そして、その
廃水も中和処理することなく、ユリア樹脂、メラミン樹
脂の場合の廃水と同様に扱うことが可能である。
明のノボラック型フェノール樹脂水系液状物とヘキサメ
チレンテトラミンからなる接着剤を使用することによ
り、速硬化で放散ホルムアルデヒド量の少ない良好な木
質系複合材を製造することが可能である。そして、その
廃水も中和処理することなく、ユリア樹脂、メラミン樹
脂の場合の廃水と同様に扱うことが可能である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ノボラック型フェノール樹脂水系液状物
にヘキサメチレンテトラミンを添加・混合してなること
を特徴とする木質系複合材用接着剤。 - 【請求項2】 ノボラック型フェノール樹脂水系液状物
がエマルジョンである請求項1記載の木質系複合材用接
着剤。 - 【請求項3】 ヘキサメチレンテトラミンが非水溶性の
皮膜物質によりマイクロカプセル化されている請求項1
又は2記載の木質系複合材用接着剤。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の木質系複合材
用接着剤を使用することを特徴とする木質系複合材の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30859597A JPH11140412A (ja) | 1997-11-11 | 1997-11-11 | 木質系複合材用接着剤及び木質系複合材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30859597A JPH11140412A (ja) | 1997-11-11 | 1997-11-11 | 木質系複合材用接着剤及び木質系複合材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11140412A true JPH11140412A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=17982940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30859597A Pending JPH11140412A (ja) | 1997-11-11 | 1997-11-11 | 木質系複合材用接着剤及び木質系複合材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11140412A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007131764A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Showa Highpolymer Co Ltd | クロロプレンゴム接着剤組成物 |
-
1997
- 1997-11-11 JP JP30859597A patent/JPH11140412A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007131764A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Showa Highpolymer Co Ltd | クロロプレンゴム接着剤組成物 |
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