JPH11140402A - 澱粉糊 - Google Patents

澱粉糊

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JPH11140402A
JPH11140402A JP32721897A JP32721897A JPH11140402A JP H11140402 A JPH11140402 A JP H11140402A JP 32721897 A JP32721897 A JP 32721897A JP 32721897 A JP32721897 A JP 32721897A JP H11140402 A JPH11140402 A JP H11140402A
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JP
Japan
Prior art keywords
starch
starch paste
paste
vinyl acetate
etherified
Prior art date
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Pending
Application number
JP32721897A
Other languages
English (en)
Inventor
Genzo Sano
源蔵 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yayoi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Yayoi Chemical Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yayoi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Yayoi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離水がなく澱粉の老化防止性に優れた澱粉糊
を得ることができ、タック性を損なうことがない澱粉糊
を得る。 【解決手段】 エステル化澱粉糊又はエーテル化澱粉糊
に酢酸ビニルエマルジョンを添加したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は澱粉糊に関する。特
に、ホルマリンを添加しない澱粉糊において、澱粉の老
化防止に優れた澱粉糊に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、室内空気中のホルマリン含有量を
低減するため、家具,内装用壁材,壁紙、引いては壁紙
用澱粉糊に至るまで、ホルマリンの使用の低減又は不使
用を目指している。
【0003】澱粉糊において、使用するホルマリンは、
他の家具,内装用壁材と比べると、極微量であり、一旦
乾燥させると、殆ど含まれない。また、極微量含まれた
場合であっても、一旦乾燥させると、ホルマリンが殆ど
気化しない。このため、内装工事終了直後には、既に検
出されない程度にまで下がっているが、作業者や消費者
から完全にホルマリンを含有していない澱粉糊が望まれ
ているのが現状である。
【0004】しかしながら、澱粉糊中のホルマリンは、
抗カビ剤、抗菌剤としてだけではなく、澱粉の老化防止
剤として添加されているものであった。従って、ホルマ
リン不使用の澱粉糊では、澱粉の老化を防止する新たな
方策が必要となっている。
【0005】澱粉の老化とは、糊化によって半透明の溶
液(所謂、「糊」)となっていたものが、時間の経過と
共に不溶性の状態となることであり、老化に伴って粘着
性が極端に弱まる問題がある。劣悪な環境では、壁紙塗
布作業中に糊の老化が進み、貼着した壁紙が乾ききる前
に、糊が離水し、粘着性が低下して貼着した壁紙が剥が
れ落ちることもあった。
【0006】このホルマリンの不使用による澱粉の老化
に対抗するために、種々の工夫がなされていた。例え
ば、澱粉の老化自身を少なくするために、分子量を小さ
くした澱粉で澱粉糊を作成したり、澱粉の老化に対抗す
るため、界面活性剤を少量加えたり、澱粉以外の接着剤
と混合する等の工夫がなされていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
老化に対抗する方策は、澱粉の老化防止性と引き替えに
粘着性(所謂、タック性)を低下させてしまい、また、
澱粉糊と呼べない接着剤にまで変化させるものであっ
た。
【0008】また、澱粉を構成するグルコース又はマル
トースの遊離基をエステル化又はエーテル化して老化性
を向上させた澱粉糊も試みられている。
【0009】本発明は、離水がなく澱粉の老化防止性に
優れた澱粉糊を得ることを目的とし、更に、タック性を
損なうことのない澱粉糊を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本請求項1に記載された
発明に係る澱粉糊は、エステル化澱粉糊又はエーテル化
澱粉糊に酢酸ビニルエマルジョンを添加したものであ
る。
【0011】本請求項2に記載された発明に係る澱粉糊
は、請求項1に記載された酢酸ビニルエマルジョン(濃
度42wt%)が澱粉糊中の澱粉に対して1〜12wt%添
加されたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明においては、エステル化澱
粉糊又はエーテル化澱粉糊に酢酸ビニルエマルジョンを
添加したものである。これにより、離水がなく澱粉の老
化防止性に優れた澱粉糊を得ることができる。更に、タ
ック性を損なうことがない澱粉糊を得ることができる。
【0013】酢酸ビニルエマルジョンはそれ自体が接着
剤であり、多くの場合、ポリビニルアルコール(PV
A)と当量混和して木と木の接着や家具用接着剤として
使用されている。しかしながら、エステル化澱粉糊又は
エーテル化澱粉糊に混合した際に、老化防止効果を発揮
することは、本発明者が初めて見出したものである。
【0014】即ち、エステル化澱粉糊又はエーテル化澱
粉糊と酢酸ビニルエマルジョンとを混和して得られた澱
粉糊は、ホルマリンが添加された澱粉糊と同等の老化防
止効果を有することが見出された。
【0015】添加される酢酸ビニルエマルジョンとエス
テル化澱粉糊又はエーテル化澱粉糊との厳密な作用機構
は不明であるが、添加された酢酸ビニルエマルジョンの
側鎖が、澱粉のグルコース又はマルトースの遊離基と繋
がり、澱粉中のグルコース又はマルトースの整合を阻止
することにより、老化を防止すると考えられる。
【0016】よって、添加される酢酸ビニルエマルジョ
ンは、少なすぎれば澱粉のグルコース又はマルトースの
整合による老化を阻止することができず、多すぎればタ
ック性を損ない更に経時的に耐水性が増し、露結等によ
っても剥がれ難くなると言う澱粉糊の特徴を喪失してし
まう。よって、好ましくは濃度42wt%の酢酸ビニルエ
マルジョンが澱粉糊中の澱粉に対して1〜12wt%添加
される。
【0017】本発明のエステル化澱粉糊は、澱粉を有機
酸等でエステル化した糊であり、アセチルエステル澱粉
で代表される澱粉糊や澱粉のアリルエステルであるアリ
ル澱粉等が挙げられる。エーテル化澱粉糊は、澱粉のエ
チルエーテルであるエチル澱粉、澱粉とグリコール酸と
のエーテルであるカルボキシメチル澱粉等が挙げられ
る。
【0018】また、エステル化澱粉及びエーテル化澱粉
の置換度については、大きすぎれば老化性自体を低減す
ることができるが、これに伴いタック性が低減し、小さ
すぎれば、酢酸ビニルエマルジョンの添加による老化防
止効果が得られない。従って、好ましいエステル化澱粉
及びエーテル化澱粉の置換度は、0.01〜0.05と
した。
【0019】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明の澱粉糊の特性
等を詳しく説明する。
【0020】1.澱粉糊の調製 調製した澱粉糊は次の6種類である。 ・生澱粉糊(比較例1) ・生澱粉糊+ホルマリン(比較例2) ・エステル化澱粉糊(比較例3) ・エステル化澱粉糊+酢酸ビニルエマルジョン(実施例
1) ・エーテル化澱粉糊(比較例4) ・エーテル化澱粉糊+酢酸ビニルエマルジョン(実施例
2)
【0021】比較例1及び2の生澱粉糊及び生澱粉糊+
ホルマリンは、澱粉濃度15%となるように定法に従っ
て調製した。ホルマリンの添加量は0.5wt%とした。比
較例3及び実施例1のエステル化澱粉糊及びエステル化
澱粉糊+酢酸ビニルエマルジョンは、置換度0.013のエ
ステル化澱粉糊を澱粉濃度15%となるように配合して
調製した。酢酸ビニルエマルジョンは濃度42wt%を澱
粉糊中の澱粉に対して4wt%となるように添加した。比
較例4及び実施例2のエーテル化澱粉糊及びエーテル化
澱粉糊+酢酸ビニルエマルジョンは、置換度0.03のエー
テル化澱粉糊を澱粉濃度15%となるように配合して調
製した。酢酸ビニルエマルジョンは濃度42wt%を澱粉
糊中の澱粉に対して4wt%となるように添加した。
【0022】2.老化防止効果の検証 得られた澱粉糊の老化防止効果を検証した。老化防止効
果の検証は、各試料を−15℃で16時間放置して凍結
させた後、20℃で8時間放置して解凍し、ガラス棒で
攪拌した後、粘度の測定及び糊の状態を測定・観察し
た。尚、澱粉糊調製直後の粘度も測定し、粘度、糊の状
態の変化の様子から安定性について比較検討した。結果
を次の表1及び表2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】図1〜6は表1及び表2に示した澱粉糊の
粘度をグラフ化したものである。表1及び図1〜6に示
す通り、比較例1及び2の澱粉糊は、何れも1回の凍結
で糊として使用不能になった。比較例3,4及び実施例
1,2のエステル化及びエーテル化澱粉糊は、1回目の
凍結にも耐え、酢酸ビニルエマルジョンを添加したもの
は何れも、添加しないものよりも良い結果が得られた。
【0026】尚、今回の試験ではエステル化澱粉糊より
エーテル化澱粉糊の方が良い結果となったが、置換度及
び置換基を選択することにより、異なる結果が得られる
ものと思われた。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、エステル
化澱粉糊又はエーテル化澱粉糊に酢酸ビニルエマルジョ
ンを添加したものであるため、離水がなく澱粉の老化防
止性に優れた澱粉糊を得ることができ、タック性を損な
うことがない澱粉糊を得ることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】生澱粉糊の調整直後の粘度を測定した結果を示
す線図であり、縦軸は粘度(cps)、横軸は回転数(rpm)を
示す。
【図2】ホルマリンを添加した生澱粉糊の調整直後の粘
度を測定した結果を示す線図であり、縦軸は粘度(cp
s)、横軸は回転数(rpm)を示す。
【図3】エステル化澱粉糊の調整直後及び1回凍結後の
粘度を測定した結果を示す線図であり、縦軸は粘度(cp
s)、横軸は回転数(rpm)を示す。
【図4】酢酸ビニルエマルジョンを添加したエステル化
澱粉糊の調整直後及び1回凍結後の粘度を測定した結果
を示す線図であり、縦軸は粘度(cps)、横軸は回転数(rp
m)を示す。
【図5】エーテル化澱粉糊の調整直後及び1回凍結後の
粘度を測定した結果を示す線図であり、縦軸は粘度(cp
s)、横軸は回転数(rpm)を示す。
【図6】酢酸ビニルエマルジョンを添加したエーテル化
澱粉糊の調整直後及び1回凍結後の粘度を測定した結果
を示す線図であり、縦軸は粘度(cps)、横軸は回転数(rp
m)を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステル化澱粉糊又はエーテル化澱粉糊
    に酢酸ビニルエマルジョンを添加したことを特徴とする
    澱粉糊。
  2. 【請求項2】 濃度42wt%の前記酢酸ビニルエマルジ
    ョンが、澱粉糊中の澱粉に対して1〜12wt%添加され
    たことを特徴とする請求項1に記載の澱粉糊。
JP32721897A 1997-11-13 1997-11-13 澱粉糊 Pending JPH11140402A (ja)

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JP32721897A JPH11140402A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 澱粉糊

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001152116A (ja) * 1999-12-01 2001-06-05 Yayoi Chemical Industry Co Ltd 水性系接着剤
CN110628357A (zh) * 2019-06-06 2019-12-31 杭州纸友科技有限公司 一种富含纳米粒子的壁纸胶用变性淀粉的半干制备方法

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